JP2018035510A - あと施工アンカーの施工方法及びあと施工アンカー - Google Patents
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これによれば、インナー部材の後端面がコンクリートの表面と略面一となる穿孔深さを確認することで、あと施工アンカーが適切な拡開状態で拡開する穿孔深さの穿孔であることを確認することができる。そして、この穿孔深さの穿孔にあと施工アンカーを挿入し、アウタースリーブの後端面がコンクリートの表面と略面一になるまでアウタースリーブを打込むことにより、あと施工アンカーを適切な拡開状態で確実に拡開させ、コンクリートに固定することができる。更に、この作業は作業者の熟練を特に必要とせずに行うことができ、作業者の質に依拠しない簡単な作業で、あと施工アンカーを適切な拡開状態で確実に拡開させることができる。また、アウタースリーブを打込んでアウタースリーブの後端面がコンクリートの表面と略面一になった状態を確認することにより、施工管理者など、作業者以外の者がアンカー打設状態の施工確認を目視で確実に行うことができる。また、あと施工アンカーの施工後に、あと施工アンカーがコンクリート表面から突出せずに、インナー部材の後端面とアウタースリーブの後端面がコンクリート表面と略面一になることから、コンクリート表面に隣接する取付物の取り付けを行える状態を確保することができる。更に、取付物を取り付けた際にも取付状態のコンクリート表面からの突出長を極力抑えることができる。
これによれば、穿孔深さの誤差を必要に応じて調整し、あと施工アンカーのコンクリート表面からの突出を確実に防止して、インナー部材の後端面とアウタースリーブの後端面がコンクリート表面と略面一になる状態を確保することができる。
これによれば、アウタースリーブと着脱自在なインナー部材の全長が設定された穿孔深さに一致するように形成されていることから、インナー部材を取り外してコンクリートに形成された穿孔に挿入し、インナー部材の後端面がコンクリートの表面と略面一となる穿孔深さであること、換言すればあと施工アンカーが適切な拡開状態で拡開する穿孔深さであることを確認することができる。そして、この穿孔深さの穿孔にあと施工アンカーを挿入し、アウタースリーブの後端面がコンクリートの表面と略面一になるまでアウタースリーブを打込むことにより、あと施工アンカーを適切な拡開状態で確実に拡開させ、コンクリートに固定することができる。更に、この作業は作業者の熟練を特に必要とせずに行うことができ、作業者の質に依拠しない簡単な作業で、あと施工アンカーを適切な拡開状態で拡開させることができる。また、アウタースリーブを打込んだ際に、アウタースリーブの後端面がコンクリートの表面と略面一になった状態を得ることが可能となるから、この状態を確認することにより、施工管理者など、作業者以外の者がアンカー打設状態の施工確認を目視で確実に行うことができる。また、あと施工アンカーの施工後に、あと施工アンカーがコンクリート表面から突出せずに、インナー部材の後端面とアウタースリーブの後端面がコンクリート表面と略面一になった状態を得ることが可能となることから、コンクリート表面に隣接する取付物の取り付けを行える状態を得ることができる。更に、取付物を取り付けた際にも取付状態のコンクリート表面からの突出長を極力抑えることができる。
本発明による実施形態のあと施工アンカー1は、図1〜図3に示すように、後側の筒部21と前側のテーパ部22を有する略円筒状のインナー部材2を備え、テーパ部22は前方に向かって漸次拡径する略截頭円錐形状に形成されている。インナー部材2には、筒部21の後端面から内部に雌ねじ孔23が形成されており、図示例ではテーパ部22の一部にかかるまで雌ねじ孔23が形成されている。インナー部材2の全長L1は、設定された穿孔深さL2に一致するようにして形成されている。
本明細書開示の発明は、各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、下記変形例も包含する。
Claims (3)
- 後側の筒部と前側のテーパ部を有し、筒部の端面から内部に雌ねじ孔が形成されているインナー部材と、前側にスリットで分割された拡開部を有し、前記筒部に外装されるアウタースリーブとから構成されるあと施工アンカーの施工方法であって、
前記アウタースリーブの外径に略対応した径で且つ前記インナー部材の全長に略対応した深さで、コンクリートに穿孔を形成する第1工程と、
前記アウタースリーブが外装されていない前記インナー部材を前記穿孔の奥まで挿入し、前記インナー部材の後端面が前記コンクリートの表面と略面一となることを確認する第2工程と、
前記アウタースリーブが前記インナー部材に外装されたあと施工アンカーを前記穿孔に奥まで挿入する第3工程と、
前記アウタースリーブの後端面が前記コンクリートの表面と略面一になるまで前記アウタースリーブを打込んで前記拡開部を拡開する第4工程
を備えることを特徴とするあと施工アンカーの施工方法。 - 前記第2工程において、前記インナー部材の後端面が前記コンクリートの表面から外側に突出した場合、前記インナー部材を取り出して穿孔深さを深くするように前記穿孔を形成した後、前記アウタースリーブが外装されていない前記インナー部材を前記穿孔の奥まで再度挿入し、前記インナー部材の後端面が前記コンクリートの表面と略面一となることを確認することを特徴とする請求項1記載のあと施工アンカーの施工方法。
- 後側の筒部と前側のテーパ部を有し、筒部の端面から内部に雌ねじ孔が形成されているインナー部材と、
前側にスリットで分割された拡開部を有し、前記筒部に外装されるアウタースリーブとから構成され、
設定された穿孔深さに一致するように前記インナー部材の全長が形成され、
前記アウタースリーブが前記インナー部材の前記筒部に着脱自在に外嵌されていることを特徴とするあと施工アンカー。
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