JP2008138851A - ブラインドリベット - Google Patents
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Abstract
【課題】袋穴への締結が可能なブラインドリベットにおいて、リベット本体の胴部端を袋穴の奥まで挿入することができ、高い締結強度を得ることが可能であるブラインドリベットを提供すること。
【解決手段】円筒状の胴部21の一端にフランジ状の頭部22を有するリベット本体2と、該リベット本体の胴部に挿通された軸部の一端に径大とされた頭部を有するマンドレル3とからなるブラインドリベットであって、前記マンドレルの頭部32が、前記リベット本体の胴部の他端に埋設されていることを特徴とするブラインドリベットとした。
【選択図】図1
【解決手段】円筒状の胴部21の一端にフランジ状の頭部22を有するリベット本体2と、該リベット本体の胴部に挿通された軸部の一端に径大とされた頭部を有するマンドレル3とからなるブラインドリベットであって、前記マンドレルの頭部32が、前記リベット本体の胴部の他端に埋設されていることを特徴とするブラインドリベットとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、袋穴に締結可能なブラインドリベットにおいて、締結強度を向上させたブラインドリベットに関する。
建築構造物の外壁や内壁として、例えば、金属製の薄板材と合成樹脂製の心材とを一体に組み立てた部材が広く使用されている。
一般的に、このような薄板材と心材とを一体に組み立てるための締結金具として、ブラインドリベットが使用されている。
一般的に、このような薄板材と心材とを一体に組み立てるための締結金具として、ブラインドリベットが使用されている。
ブラインドリベットを用いた組み立ての手順は、次の通りである。
先ず、薄板材(A)と心材(B)とを重ね合わせてドリルにより貫通穴をあけ、心材の表面側にはブラインドリベットの頭部(C)が該心材の表面下に完全に埋没するように所要深さで穴ぐり加工を行う。次いで、ブラインドリベットを貫通穴に挿通して締結する。最後に、ブラインドリベットの頭部が見えないように、穴ぐり部に補修剤(パテ)(D)を塗り込んだ後、補修塗装を行うことにより、組み立てが完了する。(図8参照)
また、ブラインドリベットの代わりにタッピングネジを使用することもあるが、組み立ての手順はブラインドリベットと同じであり、貫通穴の穿設、穴ぐり加工、補修剤の塗り込み、補修塗装の一連の工程が必要である。
先ず、薄板材(A)と心材(B)とを重ね合わせてドリルにより貫通穴をあけ、心材の表面側にはブラインドリベットの頭部(C)が該心材の表面下に完全に埋没するように所要深さで穴ぐり加工を行う。次いで、ブラインドリベットを貫通穴に挿通して締結する。最後に、ブラインドリベットの頭部が見えないように、穴ぐり部に補修剤(パテ)(D)を塗り込んだ後、補修塗装を行うことにより、組み立てが完了する。(図8参照)
また、ブラインドリベットの代わりにタッピングネジを使用することもあるが、組み立ての手順はブラインドリベットと同じであり、貫通穴の穿設、穴ぐり加工、補修剤の塗り込み、補修塗装の一連の工程が必要である。
このように、従来のブラインドリベットを用いた組み立て方法は、工程数が多く、多くの時間と手間がかかっていた。また、貫通穴の穿設及び穴ぐり加工により、心材の強度が低下していた。
かかる問題点を解決するために、心材にあける穴を貫通穴とせずに途中で止めて袋穴とした上で、ブラインドリベットを用いて薄板材と心材とを締結することができる方法が創出されている(例えば、下記特許文献1及び2参照)。
しかしながら、特許文献1及び2に記載されたブラインドリベットは、リベット本体の胴部端からマンドレル頭部が大きく突出しているため、袋穴の奥までリベット本体の胴部端を挿入することができず、高い締結強度を得ることができないという問題があった。
本発明は、上記したような問題点を解決すべくなされたものであって、袋穴への締結が可能なブラインドリベットにおいて、リベット本体の胴部端を袋穴の奥まで挿入することができ、高い締結強度を得ることが可能であるブラインドリベットを提供するものである。
請求項1に係る発明は、円筒状の胴部の一端にフランジ状の頭部を有するリベット本体と、該リベット本体の胴部に挿通された軸部の一端に径大とされた頭部を有するマンドレルとからなるブラインドリベットであって、前記マンドレルの頭部が、前記リベット本体の胴部の他端に埋設されていることを特徴とするブラインドリベットに関する。
請求項2に係る発明は、前記リベット本体の胴部の全長が、被締結部材に形成された袋穴の深さと等しいか僅かに短いことを特徴とする請求項1記載のブラインドリベットに関する。
請求項3に係る発明は、前記リベット本体の胴部の一端及び他端の外径が、胴部の他の部分の外径と同径以上であって、且つ前記袋穴の内径よりも僅かに径小となっていることを特徴とする請求項1又は2記載のブラインドリベットに関する。
請求項4に係る発明は、前記リベット本体の胴部の中途部から他端までの範囲の外径が、前記マンドレルが埋設される前の状態において、冷間圧造による絞り加工によって胴部の他の部分より径小となっていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のブラインドリベットに関する。
請求項5に係る発明は、前記マンドレルが前記リベット本体の胴部他端に埋設されることにより該他端が拡径し、前記中途部から他端までの範囲のうち少なくとも該他端の外径が前記他の部分と略同径となっていることを特徴とする請求項4記載のブラインドリベットに関する。
請求項6に係る発明は、前記中途部から他端までの範囲に、前記他の部分より径小の部分を有していることを特徴とする請求項5記載のブラインドリベットに関する。
請求項7に係る発明は、前記マンドレルの頭部の下面部分に放射状に延びる複数の切刃部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のブラインドリベットに関する。
請求項8に係る発明は、前記リベット本体のマンドレルを挿通するための穴が、該リベット本体の他端近傍において、該他端に向けて拡径するテーパ穴となっており、前記マンドレルの頭部下面が、該テーパ穴と略等しいテーパ形状となっていることを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のブラインドリベットに関する。
請求項1に係る発明によれば、マンドレルの頭部がリベット本体の胴部の他端に埋設されていることにより、被締結部材に袋穴を設けて他の部材と締結する場合において、リベット本体の胴部端を袋穴の奥まで挿入することができるようになり、高い締結強度を得ることが可能となる。また、袋穴の深さを浅くすることができるため、心材の強度低下を低く抑えることが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、リベット本体の胴部の全長が、被締結部材に形成された袋穴の深さと等しいか僅かに短いことにより、袋穴の底部近傍においてリベット本体の胴部他端を拡径させることが可能となり、締結強度を高めることができる。
請求項3に係る発明によれば、リベット本体の胴部の一端及び他端の外径が、胴部の他の部分の外径と同径以上であって、且つ袋穴の内径よりも僅かに径小となっていることにより、リベット本体の胴部を袋穴に対して心ずれなく挿入することが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、リベット本体の胴部の他端が、冷間圧造による絞り加工により、加工硬化して硬度が高くなっているため、拡径時において袋穴の内壁に食い込み易くなり、締結強度を大きく高めることができる。
請求項5に係る発明によれば、マンドレルがリベット本体の胴部他端に埋設されることにより、該他端が拡径して胴部の他の部分と略同径となっていることにより、リベット本体の胴部を袋穴に対して心ずれなく挿入することができ、他端の拡径を円滑に行わせることができる。
請求項6に係る発明によれば、胴部の中途部から他端までの範囲に、胴部の他の部分より径小の部分を有していることにより、締結時に胴部の他端(リベット脚先端)が被締結部材に食い込む際に、径小の部分と被締結部材との間に生じる隙間に、被締結部材の一部が崩れて入り込むことができる。そのため、リベット脚先端がより大きく拡がるようになり、締結力が大幅に向上する。
また、締結時においてマンドレルを引っ張った際に、マンドレルの頭部が径小の部分で停止し、この時点で拡径も止まることから、拡径寸法を常に一定とすることができ、安定した締結力を得ることが可能となる。
また、締結時においてマンドレルを引っ張った際に、マンドレルの頭部が径小の部分で停止し、この時点で拡径も止まることから、拡径寸法を常に一定とすることができ、安定した締結力を得ることが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、マンドレルの頭部の下面部分に放射状に延びる複数の切刃部が設けられていることにより、締結前のリベット本体の胴部他端に確実に割りを入れることができ、締結時においては確実に該胴部他端を割りながら拡径させることができる。
請求項8に係る発明によれば、リベット本体のマンドレルを挿通するための穴が、該リベット本体の他端近傍において、該他端に向けて拡径するテーパ穴となっており、マンドレルの頭部下面が、該テーパ穴と略等しいテーパ形状となっていることにより、締結時において、マンドレルの頭部下面をテーパ穴に沿って円滑に移動させることができ、拡径を確実に行わせることが可能となる。
以下、本発明に係るブラインドリベットの好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るブラインドリベットの一部切欠正面図である。
本発明に係るブラインドリベット(1)は、リベット本体(2)とマンドレル(3)の2部材が一体に組み合わされて構成されており、これら2つの部材は共に金属材料から形成されている。
図1は、本発明に係るブラインドリベットの一部切欠正面図である。
本発明に係るブラインドリベット(1)は、リベット本体(2)とマンドレル(3)の2部材が一体に組み合わされて構成されており、これら2つの部材は共に金属材料から形成されている。
リベット本体(2)は、円筒状の胴部(21)と、該胴部(21)の一端に形成されたフランジ状の頭部(22)とから構成されている。
マンドレル(3)は、リベット本体(2)の胴部(21)に挿通された軸部(31)と、該軸部(31)の一端に形成された頭部(32)とから構成されており、頭部(32)の外径は軸部(31)の他の部分よりも径大とされている。
本発明に係るブラインドリベット(1)は、マンドレル(3)の頭部(32)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端に埋設されていることを特徴としている。
つまり、本発明に係るブラインドリベット(1)は、マンドレル(3)の頭部(32)の表面(32a)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端面と略面一となっている。
つまり、本発明に係るブラインドリベット(1)は、マンドレル(3)の頭部(32)の表面(32a)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端面と略面一となっている。
本発明に係るブラインドリベット(1)は、図2に示すような、貫通穴(41)を有する第一の被締結部材(4)と、袋穴(51)を有する第二の被締結部材(5)とを締結するために用いられるものであって、リベット本体(2)の胴部(21)の全長(L1)は、被締結部材(5)に形成された袋穴(51)の深さ(L2)と等しいか僅かに短く設定される。尚、ここでいう袋穴の深さとは、2つの被締結部材の穴深さの合計深さをいう。
このように設定することにより、リベット本体(2)の胴部(21)の他端を、袋穴の底部近傍において拡径させることが可能となり、締結強度を高めることができる。
このように設定することにより、リベット本体(2)の胴部(21)の他端を、袋穴の底部近傍において拡径させることが可能となり、締結強度を高めることができる。
また、リベット本体(2)の胴部(21)の一端及び他端の外径は、胴部(21)の他の部分の外径と同径以上であって、且つ上記した袋穴(51)の内径よりも僅かに径小となるように設定されている。
このように設定することにより、袋穴に胴部(21)を挿入する際に、該胴部の一端及び他端が袋穴の内面に沿うガイドの役割を果たすため、該胴部を袋穴に対して心ずれなく挿入することが可能となる。
このように設定することにより、袋穴に胴部(21)を挿入する際に、該胴部の一端及び他端が袋穴の内面に沿うガイドの役割を果たすため、該胴部を袋穴に対して心ずれなく挿入することが可能となる。
尚、図1においては、リベット本体(2)の胴部(21)の一端及び他端の外径が、胴部(21)の他の部分(一端と他端の中間部分)の外径よりも大きくなっている例が示されているが、本発明においては、胴部(21)の外径が全長に亘って同一径とされていてもよい(図4参照)。
また、本発明では、マンドレル(3)がリベット本体(2)の他端に埋設される前(即ち、組み立てられる前)の状態(図3参照)において、リベット本体(2)の胴部(21)の中途部から他端までの範囲の外径(D)が、冷間圧造による絞り加工によって胴部の他の部分より径小となっていることが好ましい。
具体的には、胴部(21)の外径を一旦全長に亘って同径に形成した後、胴部(21)の中途部から他端にかけての部分に冷間圧造による絞り加工を施すことにより、当該部分を胴部の他の部分より径小とするとよい。
具体的には、胴部(21)の外径を一旦全長に亘って同径に形成した後、胴部(21)の中途部から他端にかけての部分に冷間圧造による絞り加工を施すことにより、当該部分を胴部の他の部分より径小とするとよい。
このようにすると、胴部(21)の他端が、冷間圧造による絞り加工によって加工硬化して硬度が高くなるため、拡径時において袋穴の内壁に食い込み易くなり、締結強度を大きく高めることができる。
図3に示すようなリベット本体(2)に対して、マンドレル(3)を挿入してその頭部(21)をリベット本体(2)の胴部(21)の他端に埋設することにより、本発明に係るブラインドリベットが組み立てられる。
このとき、マンドレル(2)の頭部(21)の埋設により他端が拡径し、上記中途部から他端までの範囲のうち少なくとも該他端の外径が、上記胴部の他の部分(絞り加工が施されていない部分)と略同径となる。
このようになることによって、リベット本体(2)の胴部(21)を袋穴に対して心ずれなく挿入することができ、他端の拡径を円滑に行わせることができるようになる。
このとき、マンドレル(2)の頭部(21)の埋設により他端が拡径し、上記中途部から他端までの範囲のうち少なくとも該他端の外径が、上記胴部の他の部分(絞り加工が施されていない部分)と略同径となる。
このようになることによって、リベット本体(2)の胴部(21)を袋穴に対して心ずれなく挿入することができ、他端の拡径を円滑に行わせることができるようになる。
この他端の拡径により得られるブラインドリベットは、中途部から他端までの範囲の全体が他の部分と略同径となっていてもよいが(図4参照)、中途部から他端までの範囲に他の部分より径小の部分(24)を有していることが好ましい(図1参照)。
これは、径小の部分を有していると、締結時に胴部の他端(リベット脚先端)が被締結部材に食い込む際に、径小の部分に被締結部材の一部が崩れて入り込むため(図7参照)、リベット脚先端が大きく拡がり、締結力が増すためである。
また、締結時にマンドレルを引っ張った際に、マンドレルの頭部が径小の部分で停止し、この時点で拡径も止まることにより、拡径寸法が常に一定となり、安定した締結力を得ることができる。
これは、径小の部分を有していると、締結時に胴部の他端(リベット脚先端)が被締結部材に食い込む際に、径小の部分に被締結部材の一部が崩れて入り込むため(図7参照)、リベット脚先端が大きく拡がり、締結力が増すためである。
また、締結時にマンドレルを引っ張った際に、マンドレルの頭部が径小の部分で停止し、この時点で拡径も止まることにより、拡径寸法が常に一定となり、安定した締結力を得ることができる。
図4は、本発明に係るブラインドリベットの別の実施形態を示す一部切欠正面図である。
このブラインドリベット(1)も、図1に示したものと同様に、マンドレル(3)の頭部(32)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端に埋設されている。
このブラインドリベット(1)も、図1に示したものと同様に、マンドレル(3)の頭部(32)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端に埋設されている。
この実施形態のブラインドリベット(1)は、リベット本体(2)のマンドレルを挿通するための穴の形状と、マンドレル(3)の頭部(32)の下面の形状に特徴を有している。
具体的には、リベット本体(2)のマンドレルを挿通するための貫通穴が、該リベット本体の他端近傍において、該他端に向けて拡径するテーパ穴(23)となっており、マンドレル(3)の頭部(32)の下面が、該テーパ穴(23)と略等しいテーパ形状となっている。
具体的には、リベット本体(2)のマンドレルを挿通するための貫通穴が、該リベット本体の他端近傍において、該他端に向けて拡径するテーパ穴(23)となっており、マンドレル(3)の頭部(32)の下面が、該テーパ穴(23)と略等しいテーパ形状となっている。
このような構成を採用することにより、被締結部材を締結する際に、マンドレル(3)の頭部下面が、リベット本体(2)の他端近傍に形成されたテーパ穴に沿って円滑に移動するようになり、拡径が確実に行われるようになる。
また、本発明においては、上述した2つの実施形態において、図5に示す如く、マンドレル(3)の頭部の下面部分に、放射状に延びる複数の切刃部(33)を設けることができる。切刃部(33)の数は特に限定されず、図示のように90度間隔で4つ設けてもよいし、60°間隔で6つ設けてもよいし、45°間隔で8つ設けてもよいし、120°間隔で3つ設けてもよい。
このように切刃部(33)を設けると、締結前のリベット本体(2)の胴部他端に確実に割りを入れることができ、締結時においては確実に該胴部他端を割りながら拡径させることができるため好ましい。
このように切刃部(33)を設けると、締結前のリベット本体(2)の胴部他端に確実に割りを入れることができ、締結時においては確実に該胴部他端を割りながら拡径させることができるため好ましい。
本発明に係るブラインドリベット(1)の使用方法は、従来のブラインドリベットと同様である。
図6及び図7は、本発明に係るブラインドリベット(1)を用いて、建築構造物の外壁や内壁として使用される薄板材(4)と心材(5)とを重ね合わせて一体化した例を示している。
図6及び図7は、本発明に係るブラインドリベット(1)を用いて、建築構造物の外壁や内壁として使用される薄板材(4)と心材(5)とを重ね合わせて一体化した例を示している。
先ず、ブラインドリベット(1)を、マンドリル(3)の頭部(32)側から、薄板材(6)に形成された貫通穴を通して心材(5)に形成された袋穴(51)に挿入する(図6参照)。
このとき、マンドレル(3)の頭部(32)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端に埋設されていることにより、リベット本体の胴部端を袋穴(51)の奥まで挿入することができる。
このとき、マンドレル(3)の頭部(32)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端に埋設されていることにより、リベット本体の胴部端を袋穴(51)の奥まで挿入することができる。
次いで、リベット本体(2)のフランジ状の頭部(22)を薄板材(4)に押し付けながらマンドレル(3)を引っ張ると、マンドレル(3)の頭部(32)が、リベット本体(2)の胴部(21)の他端が拡径されて、該他端が心材(5)に食い込み、更に引っ張ると、マンドレル(3)の軸部(31)が中途部で破断する(図7参照)。
以上の工程により、薄板材(4)と心材(5)、即ち2つの被締結部材が一体化される。
本発明に係るブラインドリベットによれば、リベット本体(2)の他端を袋穴(51)の奥の方で拡径させて心材(5)に食い込ませることができるため、従来のブラインドリベットに比べて高い締結強度を得ることができる。また、袋穴(51)の深さを浅くすることができるため、心材(5)の強度低下を低く抑えることが可能となる。
本発明に係るブラインドリベットによれば、リベット本体(2)の他端を袋穴(51)の奥の方で拡径させて心材(5)に食い込ませることができるため、従来のブラインドリベットに比べて高い締結強度を得ることができる。また、袋穴(51)の深さを浅くすることができるため、心材(5)の強度低下を低く抑えることが可能となる。
以下、本発明に係るブラインドリベットの実施例及び比較例を示すことにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図3に示す形状のリベット本体に対してマンドレルを埋設することにより、図1に示す形状のリベットを製造し、これを実施例1のリベットとした。リベット本体の全長(L1)は8.7mmであった。
(実施例2)
図4に示す形状のリベットを製造し、これを実施例2のリベットとした。リベット本体の全長(図1のL1に相当する部分の長さ)は8.7mmであった。
(比較例)
マンドレルの頭部がリベット本体の胴部の他端から突出している従来のリベットを比較例のリベットとした。実施例とリベット全長を大体等しくするために、突出している頭部の長さ分だけリベット本体の全長(図1のL1に相当する部分の長さ)を短くした結果、リベット本体の全長は7.7mmであった。
図3に示す形状のリベット本体に対してマンドレルを埋設することにより、図1に示す形状のリベットを製造し、これを実施例1のリベットとした。リベット本体の全長(L1)は8.7mmであった。
(実施例2)
図4に示す形状のリベットを製造し、これを実施例2のリベットとした。リベット本体の全長(図1のL1に相当する部分の長さ)は8.7mmであった。
(比較例)
マンドレルの頭部がリベット本体の胴部の他端から突出している従来のリベットを比較例のリベットとした。実施例とリベット全長を大体等しくするために、突出している頭部の長さ分だけリベット本体の全長(図1のL1に相当する部分の長さ)を短くした結果、リベット本体の全長は7.7mmであった。
実施例1,2及び比較例のブラインドリベットを夫々5個ずつ用意し、各リベットを図2に示すような袋穴(L2=8.7mm)に挿入して締結した後、JIS B1087の規定に準じた方法に従って締結強度を測定した。
測定結果を表1に示す。尚、表中の数値の単位はNである。
測定結果を表1に示す。尚、表中の数値の単位はNである。
表1に示すように、実施例1,2のブラインドリベットは、比較例のものに比べて、高い締結強度が得られた。これは、リベット本体の胴部端を袋穴の奥まで挿入することができたためであると考えられる。
また、実施例1のブラインドリベットは実施例2のものに比べて、高い締結強度が得られた。これは、胴部の中途部から他端までの範囲に、胴部の他の部分より径小の部分を有していることにより、締結時に胴部の他端(リベット脚先端)が被締結部材に食い込む際に、径小の部分と被締結部材との間に生じる隙間に被締結部材の一部が崩れて入り込み、リベット脚先端がより大きく拡がったためと考えられる。また、実施例1では強度のばらつきが小さかったのは、締結時においてマンドレルを引っ張った際に、マンドレルの頭部が径小の部分で停止し、この時点で拡径も止まることにより、拡径寸法を常に一定とすることができたためと考えられる。
また、実施例1のブラインドリベットは実施例2のものに比べて、高い締結強度が得られた。これは、胴部の中途部から他端までの範囲に、胴部の他の部分より径小の部分を有していることにより、締結時に胴部の他端(リベット脚先端)が被締結部材に食い込む際に、径小の部分と被締結部材との間に生じる隙間に被締結部材の一部が崩れて入り込み、リベット脚先端がより大きく拡がったためと考えられる。また、実施例1では強度のばらつきが小さかったのは、締結時においてマンドレルを引っ張った際に、マンドレルの頭部が径小の部分で停止し、この時点で拡径も止まることにより、拡径寸法を常に一定とすることができたためと考えられる。
以上の実験結果より、本発明に係るブラインドリベットが、従来のものに比べて高い締結強度を有することが数値的に確認された。
本発明は、例えば、建築構造物の外壁や内壁として使用される薄板材と心材とを一体化するために利用することができる。
1 ブラインドリベット
2 リベット本体
21 胴部
22 頭部
23 テーパ穴
24 径小の部分
3 マンドレル
31 軸部
32 頭部
33 切刃部
4 第一の被締結部材(薄板材)
41 貫通穴
5 第二の被締結部材(心材)
51 袋穴
D リベット本体の胴部の他端の外径
L1 リベット本体の胴部の全長
L2 締結部材に形成された袋穴の深さ
2 リベット本体
21 胴部
22 頭部
23 テーパ穴
24 径小の部分
3 マンドレル
31 軸部
32 頭部
33 切刃部
4 第一の被締結部材(薄板材)
41 貫通穴
5 第二の被締結部材(心材)
51 袋穴
D リベット本体の胴部の他端の外径
L1 リベット本体の胴部の全長
L2 締結部材に形成された袋穴の深さ
Claims (8)
- 円筒状の胴部の一端にフランジ状の頭部を有するリベット本体と、該リベット本体の胴部に挿通された軸部の一端に径大とされた頭部を有するマンドレルとからなるブラインドリベットであって、前記マンドレルの頭部が、前記リベット本体の胴部に埋設されていることを特徴とするブラインドリベット。
- 前記リベット本体の胴部の全長が、被締結部材に形成された袋穴の深さと等しいか僅かに短いことを特徴とする請求項1記載のブラインドリベット。
- 前記リベット本体の胴部の一端及び他端の外径が、胴部の他の部分の外径と同径以上であって、且つ前記袋穴の内径よりも僅かに径小となっていることを特徴とする請求項1又は2記載のブラインドリベット。
- 前記リベット本体の胴部の中途部から他端までの範囲の外径が、前記マンドレルが埋設される前の状態において、冷間圧造による絞り加工によって胴部の他の部分より径小となっていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のブラインドリベット。
- 前記マンドレルが前記リベット本体の胴部他端に埋設されることにより該他端が拡径し、前記中途部から他端までの範囲のうち少なくとも該他端の外径が前記他の部分と略同径となっていることを特徴とする請求項4記載のブラインドリベット。
- 前記中途部から他端までの範囲に、前記他の部分より径小の部分を有していることを特徴とする請求項5記載のブラインドリベット。
- 前記マンドレルの頭部の下面部分に放射状に延びる複数の切刃部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のブラインドリベット。
- 前記リベット本体のマンドレルを挿通するための穴が、該リベット本体の他端近傍において、該他端に向けて拡径するテーパ穴となっており、前記マンドレルの頭部下面が、該テーパ穴と略等しいテーパ形状となっていることを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のブラインドリベット。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006328591A JP2008138851A (ja) | 2006-12-05 | 2006-12-05 | ブラインドリベット |
Applications Claiming Priority (1)
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