JP2020148046A - あと施工アンカー及びその設置構造 - Google Patents
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これによれば、インナー部材の雌ねじ穴に取付ボルトを螺合することにより、取付ボルトに荷重が負荷されればテーパ部が拡張片により引き込まれて拡張力が生じ、定着力を増すことができる。従って、本体打込式アンカーの先端コーンの抜け出しのような事態が無く、高い定着力を発揮して、コンクリートからの抜け出しを防止できる信頼性の高いあと施工アンカーとすることができる。また、あと施工アンカーの設置構造であと施工アンカーが不要になった際には、インナー部材をスペーサーの突出方向にスライドさせ、インナー部材のテーパ部のスリーブの拡張片への入り込みを外す或いは弱めることができ、あと施工アンカーを不要時に容易に撤去することが可能となる。従って、あと施工アンカーの設置のためにコンクリートに形成された穿孔を再利用することも可能となる。
これによれば、螺合された取付ボルトへのスペーサーの当接でスペーサーを所定位置に安定して位置決めしてあと施工アンカーにおいて定置することができる。また、スペーサーとインナー部材の安定した定置状態を利用し、スリーブを打ち込むことにより、あと施工アンカーの撤去時の便宜性の高いインナー部材と拡張片が孔底から浮いた所定位置で拡張片を拡張し、所要の定着力を発揮するあと施工アンカーを打設させることができる。
これによれば、あと施工アンカーの撤去時に抜出治具のキーとスリーブのキー溝を容易に係合して、簡単にスリーブを孔外に撤去することができる。
これによれば、あと施工アンカーの撤去時にスリーブの雌ねじに抜出用器具を螺着して、簡単にスリーブを孔外に撤去することができる。螺着してスリーブを抜き出すことにより、より高い安定性でスリーブを抜き出すことができる。
これによれば、撤去時の便宜性を確保しつつ、所要の定着力を発揮することができる。
これによれば、螺合された取付ボルトへのスペーサーの当接によるスペーサーとインナー部材の安定した定置状態を利用し、スリーブの打込み時にインナー部材を孔奥に移動させずに孔奥から浮いた状態を維持し、あと施工アンカーの撤去時の便宜性の高い位置で拡張片を拡張させ、所要の定着力を発揮するあと施工アンカーを打設することができる。
これによれば、インナー部材をスペーサーの軸部に沿ってスライドするようにして孔奥側に移動させることにより、インナー部材のテーパ部のスリーブの拡張片への入り込みを外す或いは弱めることができ、スリーブ及びあと施工アンカーを容易に撤去することができる。
本発明による第1実施形態のあと施工アンカー1は、図1及び図2に示すように、略円柱形の基部21の先端側に先端に向かって漸次拡径するテーパ部22が設けられているインナー部材2と、略円筒状の本体31の先端側に先端から切り込まれたスリット32で区分される拡張片33が設けられているスリーブ3と、全長に亘って外周に雄ねじ41が形成されている全ねじボルトで構成される取付ボルト4を備える。
本発明による第2実施形態のあと施工アンカー1aは、図7及び図8に示すように、略円筒状の本体31aの先端側に先端から切り込まれたスリット32aで区分される拡張片33aが設けられているスリーブ3aと、第1実施形態と同一構成のインナー部材2、取付ボルト4、スペーサー5を備える。尚、あと施工アンカー1aをコンクリート500に設置して取付物510を取り付ける際に用いられる取付ワッシャー6、取付ナット7も、第1実施形態と同一構成である。
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、各実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記内容や変形例も含まれる。
Claims (7)
- 基部の先端側に先端に向かって漸次拡径するテーパ部が設けられているインナー部材と、
先端側に前記テーパ部の入り込みで拡張する拡張片が設けられているスリーブを備え、
前記インナー部材に後端面で開口する雌ねじ穴が設けられ、前記雌ねじ穴に取付ボルトを螺合可能であると共に、
前記インナー部材の先端面で開口する挿入穴に前記インナー部材の軸方向に延びるスペーサーがスライド可能に挿入され、前記スペーサーの一部が前記挿入穴から先端側に突出して設けられていることを特徴とするあと施工アンカー。 - 前記インナー部材の前記挿入穴が前記雌ねじ穴と連通して形成され、
前記雌ねじ穴に螺合された前記取付ボルトが前記スペーサーと当接して前記スペーサーが位置決めされていることを特徴とする請求項1記載のあと施工アンカー。 - 抜出用ボルトの相対的な螺入で抜出方向に移動する抜出治具のキーと係合するキー溝が前記スリーブに設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のあと施工アンカー。
- 前記スリーブに抜出用の雌ねじが形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のあと施工アンカー。
- 請求項1〜4の何れかに記載のあと施工アンカーの設置構造であって、
前記インナー部材の前記テーパ部の入り込みで前記拡張片が拡張されて前記あと施工アンカーがコンクリートの穿孔に打設され、
前記スペーサーの軸部が前記インナー部材の先端面よりも前記穿孔の孔奥に突出するようにして前記あと施工アンカーが打設されていることを特徴とするあと施工アンカーの設置構造。 - 請求項2記載のあと施工アンカーの施工方法であって、
前記取付ボルトが前記スペーサーと当接した状態で前記あと施工アンカーをコンクリートの穿孔に挿入する第1工程と、
前記スリーブの打ち込みにより前記テーパ部を前記拡張片に入り込ませ、前記スペーサーの軸部が前記インナー部材の先端面よりも前記穿孔の孔奥に突出した状態で前記スリーブの前記拡張片を拡張させる第2工程を備えることを特徴とするあと施工アンカーの施工方法。 - 請求項1〜4の何れかに記載のあと施工アンカーが、前記インナー部材の前記テーパ部の入り込みで前記拡張片が拡張されてコンクリートの穿孔に打設されていると共に、前記スペーサーの軸部が前記インナー部材の先端面よりも前記穿孔の孔奥に突出するようにして打設されているあと施工アンカーの設置構造からあと施工アンカーを撤去する方法であって、
前記インナー部材をインナー打込棒で打ち込むことにより、前記インナー部材を前記スペーサーの軸部に沿ってスライドするようにして孔奥側に移動する工程を備えることを特徴とするあと施工アンカーの撤去方法。
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JP2015218841A (ja) * | 2014-05-20 | 2015-12-07 | 株式会社泰生工業 | 拡張型あと施工アンカーボルト |
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