JP2018034458A - Memsデバイス、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、memsデバイスの製造方法 - Google Patents

Memsデバイス、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、memsデバイスの製造方法 Download PDF

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直也 佐藤
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Abstract

【課題】反り等が抑制されたMEMSデバイス、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、MEMSデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】
第1の基板(圧力室形成基板29)と第2の基板(封止板33)とを備え、第1の基板(圧力室形成基板29)と第2の基板(封止板33)とが間隔を空けた状態で接着剤(感光性接着剤43)により接合された液体噴射ヘッドであって、接着剤(感光性接着剤43)は、第1の部分(コア部52)と、第1の部分(コア部52)と隣り合い、一部が第1の部分(コア部52)と接続された第2の部分(外殻部53)と、からなり、第1の部分(コア部52)と第2の部分(外殻部53)との間に空隙(51)が形成されたことを特徴とするMEMSデバイス。
【選択図】図3

Description

本発明は、接着された2つの基板からなる接合構造体を備えたMEMSデバイス、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、MEMSデバイスの製造方法に関するものである。
MEMSデバイスの一種である液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置は、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置、バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置では、液体噴射ヘッドから液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置では、液体噴射ヘッドからR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置では、液体噴射ヘッドから液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置では、液体噴射ヘッドから生体有機物の溶液を噴射する。
上記の液体噴射ヘッドは、アクチュエーターの一種である圧電素子が設けられた一方の部材(例えば、流路ユニット)と、この一方の部材の圧電素子が形成された面に対向する他方の部材(例えば、ドライバIC)とが接着剤により接合された構成を有している(例えば、特許文献1)。また、一方の部材における圧電素子が積層された面、すなわち一方の部材の他方の部材側の最表面は、可撓性を有する振動板で構成されている。このため、接着剤は、一方の部材の振動板に接着される(特許文献1参照)。
特開2014−051008号公報
しかしながら、上記のような構成において、両部材を接着する際における接着剤の収縮(硬化収縮)により、振動板に反りやうねりが発生する虞がある。また、接着剤の一方の部材と接している面積と他方の部材と接している面積とが異なる場合、接着剤の収縮により接合された一方の部材及び他方の部材が反る虞もある。このような、一方の部材及び他方の部材の反りは、特に、両部材を接着する接着剤として感光性接着剤を用いた場合に顕著になる。この点について、図7及び図8を参照して、より詳しく説明する。図7及び図8は、従来の感光性接着剤を用いた部材(基板)の接合方法を説明する模式図である。
まず、感光性接着剤93を一方の基板91又は他方の基板92の何れかに形成する。例えば、一方の基板91の全面に感光性接着剤93を塗布し、露光および現像して所定の位置に感光性接着剤93を形成する。その後、図7に示すように、感光性接着剤93を間に挟んだ状態で一方の基板91と他方の基板92とを、両者が近づく方向に押圧すると共に、加熱して、感光性接着剤93を硬化させる。この押圧により、感光性接着剤93が押し潰され、他方の基板92側の界面において感光性接着剤93が一方の基板91側よりも広がった状態となる。そして、この状態で一方の基板91と他方の基板92とが接着される。その後、加熱を停止し、感光性接着剤93が冷却されると、当該感光性接着剤93が収縮する(図8における矢印参照)。この際、接着剤の一方の基板91と接している面積よりも他方の基板92と接している面積の方が大きいため、接着剤の収縮により一方の基板91に働く応力よりも接着剤の収縮により他方の基板92に働く応力の方が大きくなる。その結果、図8に示すように、一方の基板91及び他方の基板92に反りが発生する。なお、このような問題は、感光性接着剤を用いた部材の接合時のみならず、通常の接着剤を用いた部材の接合時においても同様に存在する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、反り等が抑制されたMEMSデバイス、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、MEMSデバイスの製造方法を提供することにある。
本発明のMEMSデバイスは、上記目的を達成するために提案されたものであり、第1の基板と第2の基板とを備え、前記第1の基板と前記第2の基板とが間隔を空けた状態で接着剤により接合されたMEMSデバイスであって、
前記接着剤は、第1の部分と、前記第1の部分と隣り合い、一部が前記第1の部分と接続された第2の部分と、からなり、
前記第1の部分と前記第2の部分との間に空隙が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、空隙により接着剤の収縮に伴う第1の基板及び第2の基板に働く応力を緩和することができる。これにより、第1の基板及び第2の基板の反りを抑制できる。その結果、反りによる液体の噴射異常を抑制でき、MEMSデバイスの信頼性を高めることができる。また、第1の基板と第2の基板との間に接着剤で囲う空間を形成した場合において、温度変化等により当該空間内の気圧が変化したとしても、空隙によりこの気圧の変化を吸収することができる。その結果、接着剤が第1の基板又は第2の基板から剥離する不具合等を抑制できる。
また、上記構成において、前記接着剤は、前記第1の基板と接している面積よりも前記第2の基板と接している面積の方が大きくなるように形成され、
前記空隙は、前記第1の部分と前記第2の部分との間の間隔が前記第2の基板側に向けて広がるように形成されていることが望ましい。
この構成によれば、接着剤と接している面積がより大きい第2の基板側の応力を緩和することができる。
さらに、上記各構成の何れかにおいて、前記空隙は、前記第1の基板又は前記第2の基板の何れか一方の界面に接していることが望ましい。
この構成によれば、空隙が接している基板に働く応力を一層緩和することができる。
また、上記各構成の何れかにおいて、前記空隙は、前記接着剤により閉鎖された空間であることが望ましい。
この構成によれば、第1の基板と第2の基板との間に接着剤で囲う空間を形成した場合において、温度変化等による空間内の気圧の変化を空隙で一層吸収することができる。その結果、接着剤が第1の基板又は第2の基板から剥離する不具合等を一層抑制できる。
さらに、上記各構成の何れかにおいて、前記接着剤は、光の照射により硬化度が変化する感光性接着剤であることが望ましい。
この構成によれば、接着剤の内部に空隙を容易に作製できる。
本発明の液体噴射ヘッドは、液体を噴射するノズルを備えた液体噴射ヘッドであって、
上記各構成の何れかに記載のMEMSデバイスの構造を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、液体噴射ヘッドの信頼性を高めることができる。
さらに、本発明の液体噴射装置は、上記構成に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、液体噴射装置の信頼性を高めることができる。
そして、本発明におけるMEMSデバイスの製造方法は、第1の基板と第2の基板とを備え、前記第1の基板と前記第2の基板とが、間隔を空けた状態で、第1の部分及び前記第1の部分と隣り合う第2の部分とからなる接着剤により接合されたMEMSデバイスの製造方法であって、
前記第1の基板又は前記第2の基板の何れか一方の基板に、前期第1の部分となる接着剤と、前記第1の部分となる接着剤よりも硬化度が低い前記第2の部分となる接着剤とを連続した状態に形成する接着剤形成工程と、
前記接着剤を挟んだ状態で前記第1の基板と前記第2の基板とを両者が近づく方向に押圧して、前記第1の部分となる接着剤と前記第2の部分となる接着剤との間に空隙を形成しつつ、前記第1の部分となる接着剤と前記第2の部分となる接着剤とを硬化させる接合工程と、
を含むことを特徴とする。
この方法によれば、接着剤が硬化した後に、当該接着剤が収縮したとしても、この接着剤の収縮に伴う第1の基板及び第2の基板に働く応力を緩和することができる。これにより、第1の基板及び第2の基板の反りを抑制できる。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する断面図である。 図2における領域Aの拡大図である。 圧力室形成基板と封止板との接合方法を説明する模式図である。 圧力室形成基板と封止板との接合方法を説明する模式図である。 圧力室形成基板と封止板との接合方法を説明する模式図である。 従来の一方の部材と他方の部材との接合方法を説明する模式図である。 従来の一方の部材と他方の部材との接合方法を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、MEMSデバイスの一つのカテゴリーである液体噴射ヘッド、特に、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド)3を例に挙げて説明する。図1は、記録ヘッド3を搭載した液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、プリンター)1の斜視図である。
プリンター1は、記録紙等の記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対してインク(液体の一種)を噴射して画像等の記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは、液体供給源としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録ヘッドに供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。したがってパルスモーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。キャリッジ4の主走査方向の位置は、位置情報検出手段の一種であるリニアエンコーダー(図示せず)によって検出される。リニアエンコーダーは、その検出信号、即ち、エンコーダーパルス(位置情報の一種)をプリンター1の制御部に送信する。
次に記録ヘッド3について説明する。図2は、記録ヘッド3の構成を説明する断面図である。また、図3は、図2における領域Aの拡大図である。なお、以下の説明においては、適宜、各部材の積層方向を上下方向として説明する。本実施形態における記録ヘッド3は、図2に示すように、アクチュエーターユニット14及び流路ユニット15が積層された状態でヘッドケース16に取り付けられている。
ヘッドケース16は、合成樹脂製の箱体状部材であり、その内部には各圧力室30にインクを供給する液体導入路18が形成されている。この液体導入路18は、後述する共通液室25と共に、複数形成された圧力室30に共通なインクが貯留される空間である。本実施形態においては、2列に並設された圧力室30の列に対応して液体導入路18が2つ形成されている。また、ヘッドケース16の下側(ノズルプレート21側)の部分には、当該ヘッドケース16の下面(ノズルプレート21側の面)からヘッドケース16の高さ方向の途中まで直方体状に窪んだ収容空間17が形成されている。後述する流路ユニット15がヘッドケース16の下面に位置決めされた状態で接合されると、連通基板24に積層されたアクチュエーターユニット14(圧力室形成基板29、封止板33、駆動IC34等)が収容空間17内に収容されるように構成されている。
本実施形態における流路ユニット15は、連通基板24及びノズルプレート21を有している。ノズルプレート21は、連通基板24の下面(圧力室形成基板29とは反対側の面)に接合されたシリコン製の基板である。本実施形態では、このノズルプレート21により、後述する共通液室25となる空間の下面側の開口が封止されている。また、ノズルプレート21には、複数のノズル22が直線状(列状)に開設されている。この複数のノズル22からなるノズル22の列(すなわち、ノズル列)は、ノズルプレート21に2列形成されている。各ノズル列を構成するノズル22は、一端側のノズル22から他端側のノズル22までドット形成密度に対応したピッチで、例えば副走査方向に沿って等間隔に設けられている。なお、ノズルプレートを連通基板における共通液室から内側に外れた領域に接合し、共通液室となる空間の下面側の開口を、例えば可撓性を有するコンプライアンスシート等の部材で封止することもできる。このようにすれば、ノズルプレートを可及的に小さくできる。
連通基板24は、流路ユニット15の上部(ヘッドケース16側の部分)を構成するシリコン製の基板である。この連通基板24には、図2に示すように、液体導入路18と連通し、各圧力室30に共通なインクが貯留される共通液室25と、この共通液室25を介して液体導入路18からのインクを各圧力室30に個別に供給する個別連通路26と、圧力室30とノズル22とを連通するノズル連通路27とが、エッチング等により形成されている。個別連通路26及びノズル連通路27は、ノズル列方向に沿って複数形成されている。また、共通液室25は、ノズル列方向に沿った長尺な空部であり、図2に示すように、2列に並設された圧力室30の列に対応して2列に形成されている。
本実施形態におけるアクチュエーターユニット14は、連通基板24の上面に接合された、複数の部材(基板)からなる接合構造体の一種である。このアクチュエーターユニット14は、図2に示すように、圧力室形成基板29、振動板31、アクチュエーターの一種である圧電素子32、封止板33及び駆動IC34等が積層されてユニット化されている。なお、アクチュエーターユニット14は、収容空間17内に収容可能なように、収容空間17よりも小さく形成されている。
圧力室形成基板29は、アクチュエーターユニット14の下部(流路ユニット15側の部分)を構成するシリコン製の基板である。この圧力室形成基板29には、エッチング等により一部が板厚方向に除去されて、圧力室30となるべき空間がノズル列方向に沿って複数並設されている。この空間は、下方が連通基板24により区画され、上方が振動板31により区画されて、圧力室30を構成する。また、この空間、すなわち圧力室30は、2列に形成されたノズル列に対応して2列に形成されている。各圧力室30は、ノズル列方向に直交する方向に長尺な空部であり、長手方向の一側の端部に個別連通路26が連通すると共に、他側の端部にノズル連通路27が連通する。
振動板31は、弾性を有する薄膜状の部材であり、圧力室形成基板29の上面(流路ユニット15側とは反対側の面)に積層されている。この振動板31によって、圧力室30となるべき空間の上部開口が封止されている。換言すると、振動板31によって、圧力室30が区画されている。この振動板31における圧力室30(詳しくは、圧力室30の上部開口)に対応する部分は、圧電素子32の撓み変形に伴ってノズル22から遠ざかる方向あるいは近接する方向に変位する変位部として機能する。すなわち、振動板31における圧力室30の上部開口に対応する領域が、撓み変形が許容される駆動領域35となる。一方、振動板31における圧力室30の上部開口から外れた領域が、撓み変形が阻害される非駆動領域36となる。なお、振動板31等が積層された圧力室形成基板29、すなわち、振動板31及び圧力室形成基板29等からなる構造体が本発明における第1の基板に相当する。
また、振動板31は、例えば、圧力室形成基板29の上面に形成された二酸化シリコン(SiO)からなる弾性膜と、この弾性膜上に形成された酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜と、からなる。そして、この絶縁膜上(振動板31の圧力室形成基板29側とは反対側の面)における各圧力室30に対応する領域、すなわち駆動領域35に圧電素子32がそれぞれ積層されている。本実施形態における圧電素子32は、所謂撓みモードの圧電素子である。この圧電素子32は、例えば、振動板31上に、下電極層、圧電体層及び上電極層が順次積層されてなる。この上電極膜または下電極膜のうち何れか一方が各圧電素子32に共通に形成された共通電極となり、他方が各圧電素子32に個別に形成された個別電極となっている。そして、下電極層と上電極層との間に両電極の電位差に応じた電界が付与されると、圧電素子32はノズル22から遠ざかる方向あるいは近接する方向に撓み変形する。なお、本実施形態における圧電素子32は、ノズル列方向に沿って2列に並設された圧力室30に対応して、当該ノズル列方向に沿って2列に形成されている。
また、本実施形態における振動板31の非駆動領域36には、個別端子41及び共通端子42が積層されている。すなわち、振動板31の上面(封止板33に対向する面)には、個別端子41及び共通端子42が形成されている。具体的には、ノズル列方向に直交する方向において、一方の圧電素子32の列の外側及び他方の圧電素子32の列の外側に個別端子41が形成され、両圧電素子32の列間に共通端子42が形成されている。個別端子41は、圧電素子32の個別電極から延在された配線の端子部分であり、当該個別電極と電気的に接続されている。この個別端子41は、圧電素子32毎に形成されている。一方、共通端子42は、圧電素子32の共通電極から延在された配線の端子部分であり、当該共通電極と電気的に接続されている。本実施形態における共通端子42は、一方の圧電素子32の列の共通電極及び他方の圧電素子32の列の共通電極の両方に接続されている。そして、これらの個別端子41及び共通端子42には、それぞれ対応するバンプ電極37(後述)の導電層39が当接されている。
封止板33(本発明における第2の基板に相当)は、図2及び図3に示すように、振動板31との間に絶縁性を有する感光性接着剤43(接着剤の一種)を介在させた状態で、振動板31(より詳しくは圧電素子32)に対して間隔を開けて配置されたシリコン製の基板である。本実施形態における封止板33の下面(圧力室形成基板29側の面)には、駆動IC34からの駆動信号を圧電素子32側に出力するバンプ電極37が複数形成されている。このバンプ電極37は、図2に示すように、一方の圧電素子32の外側に形成された一方の個別端子41に対応する位置、他方の圧電素子32の外側に形成された他方の個別端子41に対応する位置、及び両方の圧電素子32の列間に形成された共通端子42に対応する位置等に形成されている。そして、各バンプ電極37は、それぞれ対応する個別端子41又は共通端子42に接続されている。なお、封止板33と圧力室形成基板29とは、各バンプ電極37とこれに対応する個別端子41及び共通端子42とが確実に導通されるように、両者が近づく方向に加圧された状態で接合されている。
本実施形態におけるバンプ電極37は、図3に示すように、封止板33の下面から突出した樹脂からなる樹脂部38、及び、樹脂部38の表面(詳しくは、封止板33の下面とは反対側の表面)の一部を覆う導電層39からなる、いわゆる樹脂コアバンプである。個別端子41に導通するバンプ電極37の導電層39は、ノズル列方向に沿って並設された圧電素子32に対応して、当該ノズル列方向に沿って複数形成されている。また、共通端子42に導通する導電層39は、共通端子42に対応して、少なくとも1つ以上形成されている。そして、これらの導電層39は、図3に示すように、封止板33の下面において、樹脂部38から外れた位置まで延在されている。導電層39の樹脂部38と重なる部分(すなわち、バンプ電極37となる部分)とは反対側の端部は、図2に示すように、樹脂部38から外れた位置に形成された、封止板33を板厚方向に貫通する貫通配線45に接続されている。また、貫通配線45は、封止板33の上面(圧力室形成基板29とは反対側の面)において、当該封止板33の上面に積層された上面側配線46に接続されている。すなわち、封止板33の下面に形成された導電層39は、貫通配線45を介して封止板33の上面に形成された上面側配線46に接続されている。
封止板33と圧力室形成基板29(より詳しくはこれに積層された振動板31)とを接着する感光性接着剤43は、光の照射により硬化度が変化する感光性、及び、加熱により硬化度が変化する熱硬化性を有する接着剤である。このような感光性接着剤43としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、スチレン樹脂等を主成分に含む樹脂が好適に用いられる。また、本実施形態における感光性接着剤43は、封止板33の外周部分、及び、ノズル列方向に直交する方向におけるバンプ電極37の両側に設けられている。そして、封止板33の外周部分に設けられた感光性接着剤43により、封止板33と圧力室形成基板29との間に封止空間44が形成される。すなわち、封止空間44は、封止板33、圧力室形成基板29及び封止板33の外周部分に設けられた感光性接着剤43により区画される。このため、圧電素子32は、この封止空間44内に収容される。なお、封止空間44は、封止板33を貫通する大気開放路(図示せず)を介して大気に開放されているため、完全に密封された空間ではない。バンプ電極37の両側に設けられた感光性接着剤43は、それぞれバンプ電極37の延在方向に沿って長尺に形成されている。図2及び図3に示すように、本実施形態においては、バンプ電極37の両側に設けられた感光性接着剤43は、封止板33の外周部分に設けられた感光性接着剤43よりも幅(バンプ電極37の延在方向に対して直交する方向における寸法)が狭く(小さく)なるように形成されている。なお、感光性接着剤43の幅は、これに限られず、設計に応じて任意の幅に変更可能である。
感光性接着剤43の形状について、図3を参照して、より詳しく説明する。図3に示すように、感光性接着剤43の内部には、バンプ電極37の延在方向に沿って長尺な空隙51が形成されている。感光性接着剤43は、この空隙51により、当該感光性接着剤43の内側を構成するコア部52(本発明における第1の部分に相当)と当該感光性接着剤43の外側を構成する外殻部53(本発明における第2の部分に相当)とに分割されている。換言すると、コア部52とこのコア部52と隣り合う外殻部53との間に空隙51が形成されている。コア部52は感光性接着剤43の中央部に形成された感光性接着剤43の大半を占める部分であり、その幅は外殻部53の幅よりも広く形成されている。外殻部53は、コア部52を覆うようにコア部52の外周に形成されている。本実施形態におけるコア部52と外殻部53とは、振動板31側において接続されている。すなわち、本実施形態における空隙51の下方(すなわち、振動板31側)の端は、振動板31の表面(換言すると、振動板31と感光性接着剤43との界面)に接していない。一方で、空隙51の上方(すなわち、封止板33側)の端は、封止板33の表面(換言すると、封止板33と感光性接着剤43との界面)に接している。要するに、空隙51は、感光性接着剤43の高さ方向において、封止板33の表面から振動板31側の途中までスリット状に形成されている。また、本実施形態における空隙51は、感光性接着剤43の外側の空間と隔絶された空間、換言すると、感光性接着剤43により閉鎖された空間となっている。
また、本実施形態における感光性接着剤43の空隙51を除いた部分の幅(すなわち、コア部52の幅と外殻部53の幅とを加算した値)は、振動板31側から封止板33側に向けて次第に広がるように形成されている。このため、感光性接着剤43が振動板31と接している領域の面積は、感光性接着剤43が封止板33と接している領域の面積よりも大きくなっている。そして、空隙51は、コア部52と外殻部53との間の間隔が封止板33側に向けて次第に広がるように形成されている。
このように、感光性接着剤43の内部に空隙51を形成したので、この空隙51により感光性接着剤43の収縮に伴う振動板31、これが積層された圧力室形成基板29、及び、封止板33等に働く応力を緩和することができる。これにより、振動板31、圧力室形成基板29、及び、封止板33等の反りを抑制できる。例えば、記録ヘッド3の製造時において、感光性接着剤43により圧力室形成基板29と封止板33とを接合する際に、当該感光性接着剤43の収縮により振動板31に反りやうねりが発生したり、圧力室形成基板29や封止板33に反りが発生したりすることを抑制できる。また、記録ヘッド3の製造後においても、環境温度の変化や駆動IC34の発熱等により感光性接着剤43の温度が変化し、これに伴って感光性接着剤43が膨張したり、収縮したりしたとしても、圧力室形成基板29や封止板33に反り等が発生することを抑制できる。その結果、反りによるインクの噴射異常を抑制でき、記録ヘッド3の信頼性、ひいてはプリンター1の信頼性を高めることができる。また、温度変化等により封止空間44内の気圧が変化したとしても、空隙51によりこの気圧の変化を吸収することができる。その結果、感光性接着剤43が振動板31又は封止板33から剥離する不具合等を抑制できる。
また、空隙51の幅が封止板33側に向けて次第に広がるように形成されたので、感光性接着剤43と接している面積がより大きい封止板33側において、感光性接着剤43の膨張や収縮に伴う当該封止板33に働く応力を緩和することができる。さらに、空隙51が封止板33の表面に接しているため、封止板33に働く応力を一層緩和することができる。その結果、封止板33の反りを一層抑制できる。そして、空隙51を感光性接着剤43により閉鎖された空間としたので、温度変化等による封止空間44内の気圧の変化を空隙51で一層吸収することができる。その結果、感光性接着剤43が振動板31又は封止板33から剥離する不具合等を一層抑制できる。また、感光性接着剤43により圧力室形成基板29と封止板33とを接合(接着)したので、感光性接着剤43内の空隙51の形成が容易になる。なお、圧力室形成基板29と封止板33との接合方法に関し、詳しくは後述する。
封止板33の上面には、駆動IC34が積層されている。駆動IC34は、圧電素子32を駆動するためのICチップであり、異方性導電フィルム(ACF)等の接着剤48を介して封止板33の上面に固定されている。図2に示すように、この駆動IC34の下面(封止板33側の面)には、上面側配線46の端子部に接続されるIC端子47が、複数形成されている。IC端子47のうち個別端子41に対応するIC端子47は、ノズル列方向に沿って複数並設されている。本実施形態では、2列に並設された圧電素子32の列に対応して、IC端子47の列が2列形成されている。
そして、上記のような構成の記録ヘッド3は、インクカートリッジ7からのインクを、液体導入路18、共通液室25及び個別連通路26等を介して圧力室30に導入する。この状態で、駆動IC34からの駆動信号を、バンプ電極37等を介して圧電素子32に供給すれば、圧電素子32が駆動されて圧力室30内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動を利用することで、記録ヘッド3はノズル22からインク滴を噴射する。
次に、記録ヘッド3の製造法、特に、圧力室形成基板29と封止板33との接合方法について詳しく説明する。図4〜図6は、圧力室形成基板29と封止板33との接合過程を模式的に表した状態遷移図である。本実施形態においては、封止板33となる領域が複数形成されたシリコンウェハー(以下、単に封止板33と称する)と、振動板31及び圧電素子32が積層されて圧力室形成基板29となる領域が複数形成されたシリコンウェハー(以下、単に圧力室形成基板29と称する)とを感光性接着剤43により接合し、その後、切断して個片化する。なお、図4〜図6においては、感光性接着剤43に注目し、バンプ電極37等のその他の構成を省略している。
まず、接着剤形成工程において、圧力室形成基板29に積層された振動板31上の所定の位置に本硬化する前の感光性接着剤43′を形成する。例えば、液体状の感光性接着剤を、スピンコーター等を用いて振動板31の全面に塗布し、圧力室形成基板29の下面側(振動板31とは反対側)から熱を加えることである程度の硬さに硬化された感光性接着剤層を形成する。次に、露光工程において、感光性接着剤層に例えば紫外線等の光を照射して所定の位置における感光性接着剤層の硬化度を高めた後、現像工程において、その他の感光性接着剤層を除去する。これにより、図4に示すように、所定の位置に感光性接着剤43′が形成される。ここで、露光工程において、露光量を僅かに異ならせることにより、感光性接着剤43′に硬化度が比較的高い部分(図4におけるドットが濃い(色が濃い)部分)と、硬化度が比較的低い部分(図4におけるドットが薄い(色が淡い)部分)と、を形成する。硬化度が比較的高い部分は、コア部となる感光性接着剤52′であり、硬化度が比較的低い部分(具体的には、コア部となる感光性接着剤52′よりも硬化度が低い部分)は、外殻部となる感光性接着剤53′である。現像工程後においては、コア部となる感光性接着剤52′と外殻部となる感光性接着剤53′との間に隙間が形成されず、両者が連続した状態になっている。なお、本実施形態においては、液体状の感光性接着剤の塗布後の加熱において、圧力室形成基板29の下面側(振動板31とは反対側)から加熱を行ったので、感光性接着剤43′のうち圧力室形成基板29側に近い部分ほど硬化が進んだ状態になっている。すなわち、コア部となる感光性接着剤52′の下側(圧力室形成基板29側)の幅は、コア部となる感光性接着剤52′の上側(圧力室形成基板29とは反対側)の幅よりも広くなっている。換言すると、コア部となる感光性接着剤52′は、上方に向けて幅狭になっている。
接着剤形成工程において感光性接着剤43′(すなわち、コア部となる感光性接着剤52′及び外殻部となる感光性接着剤53′)を形成したならば、感光性接着剤43′を間に挟んだ状態で圧力室形成基板29と封止板33とを接合する接合工程に移行する。まず、加熱・加圧工程において、図5に示すように、感光性接着剤43′を間に挟んで圧力室形成基板29と封止板33とを対向させ、圧力室形成基板29と封止板33とを両者が近づく方向に押圧(加圧)すると共に、加熱する。この押圧により、感光性接着剤43′が高さ方向に押し潰され、封止板33側の界面において感光性接着剤43′が圧力室形成基板29側の界面よりも広がった状態となる。特に、硬化度が低い部分(すなわち、外殻部となる感光性接着剤53′)は、より外側に押し出される。これにより、硬化度が異なる部分、すなわち、コア部となる感光性接着剤52′と外殻部となる感光性接着剤53′との境界で感光性接着剤43′が割れる。換言すると、コア部となる感光性接着剤52′と外殻部となる感光性接着剤53′との間に空隙51が形成される。この際、図5に示すように、コア部となる感光性接着剤52′は上方に向けて幅狭な状態となっているため、空隙51は上方に向けて幅広な状態となる。すなわち、感光性接着剤43′は、圧力室形成基板29側に近い部分ほど硬化が進んだ状態になっているため、圧力室形成基板29側に近い部分ほど空隙51が広がり難くなっている。そして、加熱により、感光性接着剤43′(すなわち、コア部となる感光性接着剤52′及び外殻部となる感光性接着剤53′)が本硬化し、圧力室形成基板29と封止板33とが接合される。感光性接着剤43′が本硬化したならば、押圧及び加熱を停止し、冷却工程において、接合された圧力室形成基板29と封止板33とを常温まで冷却する。これにより感光性接着剤43が収縮し、感光性接着剤43と接する圧力室形成基板29及び封止板33に応力が働く(図6における矢印参照)。
ここで、圧力室形成基板29及び封止板33にこのような応力が働いたとしても、空隙51により応力を緩和することができる。すなわち、図6に示すように、感光性接着剤43がコア部52と外殻部53とに分かれるため、収縮による応力もコア部52と外殻部53とに分散させることができる。これにより、感光性接着剤43が収縮したとしても、この感光性接着剤43の収縮に伴う圧力室形成基板29及び封止板33に働く応力を緩和することができる。その結果、圧力室形成基板29及び封止板33の反りを抑制できる。また、空隙51が上方(封止板33側)に向けて広がるように形成されたので、感光性接着剤43と接する面積がより大きい封止板33側において、感光性接着剤43の収縮に伴う応力をより一層緩和することができる。その結果、封止板33に働く応力と、圧力室形成基板29に働く応力とを近づけることができ、圧力室形成基板29及び封止板33の反りを一層抑制できる。
そして、上記のように、封止板33(すなわち、封止板33となる領域が複数形成されたシリコンウェハー)と、圧力室形成基板29(すなわち、圧力室形成基板29となる領域が複数形成されたシリコンウェハー)とが接合されたならば、これらを切断し、個々の封止板33及び圧力室形成基板29等からなる接合構造体に分割する。その後、封止板33に駆動IC34を接合し、アクチュエーターユニット14を作成する。そして、アクチュエーターユニット14と流路ユニット15とを接合した後、アクチュエーターユニット14が接合された流路ユニット15をヘッドケース16の下面に接合する。これにより、収容空間17内にアクチュエーターユニット14が収容され、記録ヘッド3が作成される。
ところで、上記した実施形態では、感光性接着剤43が振動板31と接している領域の面積を、感光性接着剤43が封止板33と接している領域の面積よりも大きくしたが、これには限られない。例えば、感光性接着剤が振動板と接している領域の面積を、感光性接着剤が封止板と接している領域の面積よりも小さくすることもできる。すなわち、感光性接着剤の空隙を除いた部分の幅を、封止板側から振動板側に向けて次第に広がるように形成することもできる。この場合、振動板31等が積層された圧力室形成基板29が本発明における第2の基板に相当し、封止板が本発明における第1の基板に相当する。また、感光性接着剤の高さ方向の途中における断面積が、高さ方向の両端における断面積(すなわち、積感光性接着剤が振動板と接している領域の面積、及び、感光性接着剤が封止板と接している領域の面積)よりも大きくなるように形成することもできる。
また、空隙51の形状は、上記した実施形態に限られない。例えば、空隙の下端が振動板の表面に接する形状、空隙の上下方向の両端がそれぞれ封止板及び振動板に接する形状、或いは、空隙の上下方向の両端が封止板及び振動板に接しない形状等を採用し得る。また、空隙の幅が下方(振動板側)に向けて広がる形状、空隙の幅が中央部から上下方向に広がる形状、空隙の幅が中央部から上下方向に狭まる形状、空隙の幅が略同じ幅で上下方向に延在する形状等も採用し得る。さらに、空隙は、接着剤の延在方向に沿って連続的に形成されたり、断続的に形成されたりしてもよい。要するに、空隙の形状は種々の形状を取り得る。また、上記した実施形態では、空隙が感光性接着剤43の外側の空間と隔絶された状態に形成されたが、これには限られない。例えば、空隙が感光性接着剤43の外側の空間と連通された状態に形成することもできる。
さらに、上記した実施形態では、封止板33と圧力室形成基板29とを接合する接着剤として感光性接着剤43を例示したが、これには限られない。例えば、時間の経過と共に硬化する一般的な接着剤を使用することもできる。この場合、圧力室形成基板となるシリコンウェハーにコア部となる接着剤と外殻部となる接着剤とを異なるタイミングで塗布して両者に硬化度の差をつけた状態で、封止板となるシリコンウェハーと圧力室形成基板となるシリコンウェハーとを接合することにより、空隙を形成する。
そして、上記した記録ヘッド3の製造方法では、封止板33となるシリコンウェハーと、圧力室形成基板29となるシリコンウェハーとを感光性接着剤43により接合した後、切断して個片化したが、これには限られない。例えば、封止板となるシリコンウェハー及び圧力室形成基板となるシリコンウェハーを、それぞれ個々の封止板及び圧力室形成基板に個片化した後、感光性接着剤により封止板及び圧力室形成基板を接合するようにしてもよい。また、上記した接着剤形成工程では、圧力室形成基板29側に感光性接着剤43′を形成したが、これには限られない。例えば、封止板側に感光性接着剤を形成してもよい。
なお、以上においては、封止板33上に駆動IC34を設けた記録ヘッド3を例示したが、これには限られない。例えば、封止板上に駆動ICを設けず、封止板自体に駆動回路を形成した構成を採用することもできる。また、上記した実施形態では、封止板33にバンプ電極37を形成したが、これには限られない。例えば、圧力室形成基板(具体的には振動板)にバンプ電極を形成し、封止板側の端子に当該バンプ電極を当接する構成を採用することもできる。
そして、以上においては、液体噴射ヘッドとしてインクジェット式記録ヘッド3を例に挙げて説明したが、本発明は、その他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドでは液体の一種としてR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液体の一種として液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは液体の一種として生体有機物の溶液を噴射する。
その他、液体噴射ヘッドに限られず、第1の基板と第2の基板とが間隔を空けた状態で接着剤により接合された接合構造体を備えた他のMEMSデバイスにも本発明を適用できる。例えば、第1の基板又は第2の基板の何れか一方に駆動領域及び圧電素子を備え、この圧電素子を駆動領域の圧力変化、振動、あるいは変位等を検出するセンサー等に応用したMEMSデバイスにも本発明を適用することができる。
1…プリンター,2…記録媒体,3…記録ヘッド,4…キャリッジ,5…キャリッジ移動機構,6…搬送機構,7…インクカートリッジ,8…タイミングベルト,9…パルスモーター,10…ガイドロッド,14…アクチュエーターユニット,15…流路ユニット,16…ヘッドケース,17…収容空間,18…液体導入路,21…ノズルプレート,22…ノズル,24…連通基板,25…共通液室,26…個別連通路,27…ノズル連通路,29…圧力室形成基板,30…圧力室,31…振動板,32…圧電素子,33…封止板,34…駆動IC,35…駆動領域,36…非駆動領域,37…バンプ電極,38…樹脂部,39…導電層,41…個別端子,42…共通端子,43…感光性接着剤,44…封止空間,45…貫通配線,46…上面側配線,47…IC端子,48…接着剤,51…空隙,52…コア部,53…外殻部,91…一方の基板,92…他方の基板,93…感光性接着剤

Claims (8)

  1. 第1の基板と第2の基板とを備え、前記第1の基板と前記第2の基板とが間隔を空けた状態で接着剤により接合されたMEMSデバイスであって、
    前記接着剤は、第1の部分と、前記第1の部分と隣り合い、一部が前記第1の部分と接続された第2の部分と、からなり、
    前記第1の部分と前記第2の部分との間に空隙が形成されたことを特徴とするMEMSデバイス。
  2. 前記接着剤は、前記第1の基板と接している面積よりも前記第2の基板と接している面積の方が大きくなるように形成され、
    前記空隙は、前記第1の部分と前記第2の部分との間の間隔が前記第2の基板側に向けて広がるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  3. 前記空隙は、前記第1の基板又は前記第2の基板の何れか一方の界面に接していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のMEMSデバイス。
  4. 前記空隙は、前記接着剤により閉鎖された空間であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のMEMSデバイス。
  5. 前記接着剤は、光の照射により硬化度が変化する感光性接着剤であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のMEMSデバイス。
  6. 液体を噴射するノズルを備えた液体噴射ヘッドであって、
    請求項1から請求項5の何れか一項に記載のMEMSデバイスの構造を備えたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  8. 第1の基板と第2の基板とを備え、前記第1の基板と前記第2の基板とが、間隔を空けた状態で、第1の部分及び前記第1の部分と隣り合う第2の部分とからなる接着剤により接合されたMEMSデバイスの製造方法であって、
    前記第1の基板又は前記第2の基板の何れか一方の基板に、前期第1の部分となる接着剤と、前記第1の部分となる接着剤よりも硬化度が低い前記第2の部分となる接着剤とを連続した状態に形成する接着剤形成工程と、
    前記接着剤を挟んだ状態で前記第1の基板と前記第2の基板とを両者が近づく方向に押圧して、前記第1の部分となる接着剤と前記第2の部分となる接着剤との間に空隙を形成しつつ、前記第1の部分となる接着剤と前記第2の部分となる接着剤とを硬化させる接合工程と、
    を含むことを特徴とするMEMSデバイスの製造方法。
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