JP2017109331A - 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット、及び、流路部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度の変化による反りが抑制された液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット、及び、流路部材の製造方法を提供する。【解決手段】液晶ポリマーにより形成され、液体が流れる第1流路(21)を備えた第1流路部材(19)と、第1流路部材(19)に接合され、液体が流れる第2流路(26、27)を備えた第2流路部材(25)と、第1流路(21)及び第2流路(26、27)を通過した液体が噴射されるノズル(24)と、を備え、第1流路部材(19)の第2流路部材(25)側の固定面(37)には、第2流路部材(25)が固定される長尺な固定領域(36)が形成され、固定領域(36)の長手方向における線膨張係数は、固定領域(36)の短手方向における線膨張係数よりも小さいことを特徴とする液体噴射ヘッド。【選択図】図5
Description
本発明は、液体が流れる流路部材を備えた液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット、及び、流路部材の製造方法に関するものである。
液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置、バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。また、液体噴射ヘッドが複数配置されてユニット化された液体噴射ヘッドユニットを備えたものもある。
上記の液体噴射ヘッドは、内部に流路が形成されたヘッドケースと、当該ヘッドケースに接合されたステンレス鋼(SUS)やシリコン単結晶等からなる硬質な基板と、を備えたものがある(例えば、特許文献1)。このような構成において、ヘッドケース内の流路を通過した液体は、基板内に設けられた流路を介して、圧力室に送られる。そして、圧力室内の液体は、圧電素子(アクチュエーターの一種)の駆動によりノズルから噴射される。
ところで、上記のヘッドケースと基板とは異なる材料からなるため、両者の線膨張係数の違いにより、例えば、液体噴射ヘッドの製造時や使用環境等においてこれらにかかる温度が変化すると液体噴射ヘッドに反りが生じてしまう虞がある。このような反りが生じると、液体噴射ヘッドの組み立て不良が起きたり、ヘッドケースと基板とを接着する接着剤が剥離したりする不具合が起きる。また、ノズルから噴射された液体の記録媒体(着弾対象の一種)への着弾位置がずれてしまい印刷品質が低下する虞もある。
このような、不具合を抑制するため、特許文献1では、ヘッドケースを液晶ポリマーで作成し、且つヘッドケースの長手方向における線膨張係数をシリコンからなる基板の線膨張係数に近くなるように形成した液体噴射ヘッドユニットが開示されている。また、特許文献2では、フィラーを含んだ樹脂で天板を形成し、天板の合成を高めた液体吐出ヘッドが開示されている。
しかしながら、上記のようにヘッドケースの線膨張係数を小さくしたり、剛性を高めたりするだけでは十分ではなかった。すなわち、液体噴射ヘッドに熱が加わった際に、ヘッドケース等の第1流路部材とこれに接合される基板等の第2流路部材との線膨張係数の違いにより、何れか一方が反る虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度の変化による反りが抑制された液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット、及び、流路部材の製造方法を提供することにある。
本発明の液体噴射ヘッドは、上記目的を達成するために提案されたものであり、液晶ポリマーにより形成され、液体が流れる第1流路を備えた第1流路部材と、
前記第1流路部材に接合され、液体が流れる第2流路を備えた第2流路部材と、
前記第1流路及び前記第2流路を通過した液体が噴射されるノズルと、を備え、
前記第1流路部材の前記第2流路部材側の固定面には、前記第2流路部材が固定される長尺な固定領域が形成され、
前記固定領域の長手方向における線膨張係数は、前記固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さいことを特徴とする。
前記第1流路部材に接合され、液体が流れる第2流路を備えた第2流路部材と、
前記第1流路及び前記第2流路を通過した液体が噴射されるノズルと、を備え、
前記第1流路部材の前記第2流路部材側の固定面には、前記第2流路部材が固定される長尺な固定領域が形成され、
前記固定領域の長手方向における線膨張係数は、前記固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、第1流路部材と第2流路部材との固定を強固にできる。その結果、第1流路部材又は第2流路部材の反りを抑制できる。また、第1流路部材を射出成形により作製する際に、固定領域の長手方向に液晶ポリマーを流動させて配向させればよいため、第1流路部材の形成が容易になる。
また、上記構成において、前記第1流路部材は、前記固定面に直交する方向に貫通する貫通孔を備えることが望ましい。
この構成によれば、第1流路部材を射出成形により作製する際に、液晶ポリマーの流動方向を制御し易い。その結果、固定領域の長手方向に液晶ポリマーが配向した第1流路部材の形成が容易になる。
さらに、上記構成において、前記固定領域は、前記貫通孔の固定面側の開口を間に挟んで両側に形成され、
前記両側の固定領域の長手方向は、互いに同一方向に揃えられていることが望ましい。
前記両側の固定領域の長手方向は、互いに同一方向に揃えられていることが望ましい。
この構成によれば、第1流路部材と第2流路部材とが貫通孔の両側で固定されるため、第1流路部材と第2流路部材との固定が一層強固になる。
また、上記各構成において、前記第1流路部材は、ゲートから流入した液体状の液晶ポリマーを固化させた状態に形成され、
前記固定領域は、ウエルドラインから外れた領域に設けられることが望ましい。
前記固定領域は、ウエルドラインから外れた領域に設けられることが望ましい。
この構成によれば、液晶ポリマーの配向方向が乱れた領域を避けて第1流路部材と第2流路部材とが固定されるため、第1流路部材と第2流路部材との固定が更に強固になる。
さらに、上記各構成において、前記第1流路部材の少なくとも前記固定面は、長尺に形成されることが望ましい。
この構成によれば、固定面の長手方向に沿って液晶ポリマーが配向方向し易くなる。その結果、固定面の長手方向の線膨張係数を小さくすることができ、第1流路部材又は第2流路部材の反りを一層抑制できる。
また、上記構成において、前記固定領域は、前記固定面の長手方向に沿って複数設けられ、
各固定領域の長手方向は、前記固定面の長手方向に揃えられていることが望ましい。
各固定領域の長手方向は、前記固定面の長手方向に揃えられていることが望ましい。
この構成によれば、第1流路部材と第2流路部材とが複数の箇所で固定されるため、第1流路部材と第2流路部材との固定がより一層強固になる。
また、上記各構成において、前記固定面が窪んだ窪部を固定領域内に有することが望ましい。
この構成によれば、固定領域の長手方向に沿って液晶ポリマーが配向方向し易くなる。
さらに、上記各構成において、前記第1流路部材は、ゲートから流入した液体状の液晶ポリマーを固化させた状態に形成され、
前記ゲートは、固定面側に設けられることが望ましい。
前記ゲートは、固定面側に設けられることが望ましい。
この構成によれば、ゲートを固定面とは反対側に設けた場合と比べて、固定面における液晶ポリマーの配向方向を揃え易くすることができる。
また、上記各構成において、前記第1流路部材は、前記固定面に沿った一方向に長尺であって、ゲートから流入した液体状の液晶ポリマーを固化させた状態に形成され、
前記ゲートは、前記第1流路部材の長手方向における一側の端部に設けられることが望ましい。
前記ゲートは、前記第1流路部材の長手方向における一側の端部に設けられることが望ましい。
この構成によれば、第1流路部材の長手方向に沿って液晶ポリマーが配向方向し易くなる。
そして、本発明の液体噴射ヘッドユニットは、上記各構成の液体噴射ヘッドを前記固定領域の短手方向に沿って複数備えたことを特徴とする。
この構成によれば、液体噴射ヘッドユニットが単一の液体噴射ヘッドにより構成される場合と比べて、線膨張係数が比較的大きい方向である固定領域の短手方向の反りが抑制される。
また、本発明の流路部材の製造方法は、他の部材が固定される長尺な固定領域を有する流路部材の製造方法であって、
ゲートから金型内に液体状の液晶ポリマーを導入し、前記液晶ポリマーが固化した状態において前記固定領域の長手方向における線膨張係数が前記固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さくなるように前記液晶ポリマーを配向させる液晶ポリマー導入工程と、
前記金型内の前記液晶ポリマーを固化させる液晶ポリマー固化工程と、を含むことを特徴とする。
ゲートから金型内に液体状の液晶ポリマーを導入し、前記液晶ポリマーが固化した状態において前記固定領域の長手方向における線膨張係数が前記固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さくなるように前記液晶ポリマーを配向させる液晶ポリマー導入工程と、
前記金型内の前記液晶ポリマーを固化させる液晶ポリマー固化工程と、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、固定領域の長手方向における線膨張係数が固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さい流路部材を容易に作製できる。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明に係る液体噴射ヘッドユニットの一種であるインクジェット式記録ヘッドユニット(以下、記録ヘッドユニット)、及び、これを搭載した液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
プリンター1の構成について、図1を参照して説明する。プリンター1は、記録紙等の記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対してインク(液体の一種)を噴射して画像等の記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッドユニット3、この記録ヘッドユニット3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは、液体供給源としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッドユニット3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録ヘッドユニットに供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。したがってパルスモーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。キャリッジ4の主走査方向の位置は、位置情報検出手段の一種であるリニアエンコーダー(図示せず)によって検出される。リニアエンコーダーは、その検出信号、即ち、エンコーダーパルス(位置情報の一種)をプリンター1の制御部に送信する。
次に、記録ヘッドユニット3について説明する。図2は、記録ヘッドユニット3の分解斜視図である。図3は、記録ヘッドユニット3に組み込まれた記録ヘッド13(液体噴射ヘッドの一種)の構成を説明する斜視図である。図4は、記録ヘッド13の要部を拡大した主走査方向に沿った方向の断面図である。なお、記録ヘッド13の構成は主走査方向に直交する方向において概ね左右対称であるため、図4では一方の構成のみを表している。記録ヘッドユニット3は、ホルダー12、複数の記録ヘッド13、および、固定板14等が積層されてなる。
ホルダー12は、合成樹脂製の部材であり、その上面にカートリッジ装着部15を有している。このカートリッジ装着部15には、各色のインクカートリッジ7のインクに対応して複数のインク導入針16が、主走査方向に沿って横並びに立設されている。インク導入針16は、インクカートリッジ7内に挿入される中空針状の部材である。インクカートリッジ7内に貯留されたインクは、このインク導入針16を介して、ホルダー12内の流路(図示せず)に導入される。なお、インクカートリッジ7からホルダー12内にインクを導入する構成としては、インク導入針16を用いるものには限られず、例えば、インクの供給側と受側にそれぞれインクを吸収可能な多孔質部材を設け、この多孔質部材同士を接触させることで、インクを授受する構成を採用することも可能である。
ホルダー12の下方には、複数の記録ヘッド13が取り付けられている。本実施形態における記録ヘッド13は、長手方向を主走査方向に直交する方向(以下、第1の方向xという)に揃えた状態で、主走査方向(以下、第2の方向yという)に沿って4つ並設されている。各記録ヘッド13は、互いに位置決めされた状態で固定板14に接着固定されている。固定板14は、例えばステンレス鋼(SUS)等により形成された板材であり、記録ヘッド13の下面及び側面を保護する。この固定板14には、各記録ヘッド13のノズル24を露出させる開口14aが、各記録ヘッド13に対応して4つ形成されている。なお、記録ヘッドユニット3に取り付けられる記録ヘッド13は、4つに限られず、1つ以上であればよい。
次に、記録ヘッド13の構成について説明する。本実施形態における記録ヘッド13は、図3及び図4に示すように、アクチュエーターユニット17及び流路ユニット18が積層された状態で流路部材の一種であるヘッドケース19(本発明における第1流路部材に相当)に取り付けられている。なお、図5は、ヘッドケース19を下面(すなわち、流路ユニット18(詳しくは、連通基板25)との固定面37)側から見た模式図である。また、便宜上、各部材の積層方向を上下方向として説明する。
本実施形態におけるヘッドケース19は、第1の方向xに沿って長尺な箱体状部材であり、液晶ポリマーにより形成されている。例えば、ヘッドケース19のアスペクト比(本実施形態では、第1の方向xにおける寸法/第2の方向yにおける寸法)は、5〜10に設定されている。図3〜図5に示すように、ヘッドケース19の内部にはインクが流れる液体導入路21(本発明における第1流路に相当)が形成されている。この液体導入路21は、ホルダー12内の流路と後述する共通液室26とを接続する流路である。本実施形態では、後述する収容空間20及び貫通空間22を間に挟んで第2の方向yの両側に形成された長辺部19aに2つずつ液体導入路21が形成されている。すなわち、ヘッドケース19には、合計4つの液体導入路21が形成されている。長辺部19aに形成された2つの液体導入路21は、第1の方向xに沿って配置されている。
各液体導入路21の第1の方向xにおける寸法は、ホルダー12側の面である上面側の開口よりも、流路ユニット18が固定される下面(すなわち、固定面37)側の開口の方が大きくなるように形成されている(図5及び図7参照)。換言すると、ヘッドケース19の長手方向における液体導入路21の流路の幅は、上流側から下流側に向けて広がっている。具体的には、ヘッドケース19は、その下面(すなわち、固定面37)が上面側の途中まで窪んだ窪部21aと、この窪部21aから上面側に貫通した導入部21bとを備えている。窪部21aの固定面37とは反対側は、第1の方向xにおける流路の幅が下面側から導入部21bに向けて次第に狭まるように形成されている。また、導入部21bは、第1の方向xにおいて、窪部21aの略中央部に開口している。
また、図3〜図5に示すように、ヘッドケース19の中央部には、第1の方向xに沿って長尺な空間である収容空間20及び貫通空間22が形成されている。収容空間20は、アクチュエーターユニット17が収容される空間であり、アクチュエーターユニット17の厚さの分だけヘッドケース19の下面から板厚方向(すなわち、下面に直交する方向)の途中まで凹んだ状態に形成されている。貫通空間22は、この収容空間20の上面側の天井面に連通し、ヘッドケース19を板厚方向に貫通した状態に形成されている。貫通空間22の第1の方向xにおける寸法は、同方向における収容空間20の寸法に揃えられている。また、貫通空間22の第2の方向yにおける寸法は、同方向における収容空間20の寸法よりも小さく形成されている。貫通空間22及び収容空間20には、圧電素子32(後述)に駆動信号を供給するフレキシブルケーブル35(配線部材の一種)が配置される。なお、フレキシブルケーブル35は、図2及び図3に示すように、貫通空間22の上面開口から記録ヘッド13の外側まで延在し、ホルダー12内に設けられた図示しない制御基板に接続される。また、収容空間20及び貫通空間22が本発明における貫通孔に相当する。
ヘッドケース19の下面には、流路ユニット18(詳しくは、連通基板25)が接続されている。すなわち、ヘッドケース19の下面が、連通基板25と接合される固定面37となっている。そして、この固定面37のうち、接着剤やねじ等を用いて連通基板25が固定される領域が固定領域38となっている。なお、ヘッドケース19が第1の方向xに沿って長尺に形成されているため、固定面37も同様に第1の方向xに沿って長尺になっている。また、本実施形態では、ヘッドケース19と連通基板25との固定は、水分透過率の低いエポキシ系の接着剤が用いられている。すなわち、固定領域38にエポキシ系の接着剤が配置され、このエポキシ系の接着剤によりヘッドケース19と連通基板25とが接合されている。なお、ヘッドケース19の固定領域38に関し、詳しくは後述する。
また、ヘッドケース19のうち、貫通空間22及び収容空間20の第2の方向yにおける側壁を成す部分であって、貫通空間22及び収容空間20に沿って第1の方向xに延在した長辺部19aは、この延在方向(すなわち、第1の方向x)に沿って液晶ポリマーが配向するように形成されている。ここで、液晶ポリマーは、その配向方向における線膨張係数が一般的な合成樹脂と比べて小さく、金属の線膨張係数に近づけることができる材料である。例えば、配向方向における線膨張係数(常温)が1.8[10−6/℃]、配向方向に直交する方向おける線膨張係数(常温)が46[10−6/℃]となる液晶ポリマーや、配向方向における線膨張係数(常温)が7.0[10−6/℃]、配向方向に直交する方向おける線膨張係数(常温)が42[10−6/℃]となる液晶ポリマー等が用いられる。特に、一般的な液体噴射ヘッドの流路ユニットに用いられるシリコン単結晶は、線膨張係数が2.5〜3.5[10−6/℃]程度のものが多いため、これに接合されるヘッドケースに用いられる液晶ポリマーは、配向方向における線膨張係数(常温)が7.0[10−6/℃]以下となるものが望ましい。なお、収容空間20及び貫通空間22を間に挟んで第1の方向xの両側に形成された短辺部19bでは、第2の方向yに沿って液晶ポリマーが配向している。
このように、ヘッドケース19の長辺部19aは、長手方向である第1の方向xにおける線膨張係数が、短手方向である第2の方向yにおける線膨張係数よりも小さくなっている。このため、ヘッドケース19の長手方向における線膨張係数を後述する連通基板25の線膨張係数に近づけることができ、ヘッドケース19或いは連通基板25の反りを抑制することができる。これによりヘッドケース19と連通基板25とを接着する接着剤として、接着時に加熱する必要のあるエポキシ系の接着剤を使用することができる。また、記録ヘッド13を使用可能な環境温度の範囲を広げることができる。
ヘッドケース19の下面に接合された流路ユニット18は、連通基板25(本発明における第2流路部材に相当)とノズルプレート23とが積層されて成る第1の方向xに沿って長尺な基板である。連通基板25は、シリコン製の板材であり、本実施形態では、表面(上面及び下面)の結晶面方位を(110)面としたシリコン単結晶基板から作製されている。また、本実施形態における連通基板25の線膨張係数は、2.6[10−6/℃]になっている。この連通基板25には、図4に示すように、液体導入路21と連通し、各圧力室30に共通なインクが貯留される共通液室26と、この共通液室26を介して液体導入路21からのインクを各圧力室30に個別に供給する個別連通路27とが、異方性エッチングにより形成されている。共通液室26は、第1の方向xに沿った長尺な空部であり、4つの液体導入路21対応して4つ形成されている。個別連通路27は、共通液室26の圧力室30に対応する位置に複数開口されている。すなわち、個別連通路27は、圧力室30の並設方向(すなわち、第1の方向x)に沿って複数形成されている。この個別連通路27は、連通基板25と圧力室形成基板29とが接合された状態で、対応する圧力室30の長手方向(すなわち、第2の方向y)における一側の端部と連通する。なお、共通液室26及び個別連通路27が本発明における第2流路に相当する。
また、連通基板25の各ノズル24に対応する位置には、連通基板25の板厚方向を貫通したノズル連通路28が形成されている。すなわち、ノズル連通路28は、ノズル列に対応して第1の方向xに沿って複数形成されている。このノズル連通路28によって、圧力室30とノズル24とが連通する。本実施形態のノズル連通路28は、連通基板25と圧力室形成基板29とが接合された状態で、対応する圧力室30の長手方向における他側(すなわち、個別連通路27とは反対側)の端部と連通する。なお、連通基板25の上面(ヘッドケース19側の面)がヘッドケース19と接合される接合面となる。そして、この接合面のうち固定領域38に対応する領域が、ヘッドケース19と接着される接着領域となる。本実施形態における接着領域は、上面側から見て共通液室26の周囲に形成されている。
ノズルプレート23は、連通基板25の下面(すなわち、圧力室形成基板29とは反対側の面)に接合されたシリコン製の基板(例えば、シリコン単結晶基板)である。本実施形態では、このノズルプレート23により、共通液室26となる空間の下面側の開口が封止されている。また、ノズルプレート23には、複数のノズル24(ノズル列という)が第1の方向xに沿って直線状(換言すると、列状)に開設されている。本実施形態では、2列に形成された圧力室30の列に対応して、ノズル列が2列形成されている。この並設された複数のノズル24(ノズル列)は、一端側のノズル24から他端側のノズル24までドット形成密度に対応したピッチで等間隔に設けられている。なお、ノズルプレートを連通基板における共通液室から内側に外れた領域に接合し、共通液室となる空間の下面側の開口を例えば可撓性を有するコンプライアンスシート等の部材で封止することもできる。このようにすれば、ノズルプレートを可及的に小さくできる。
本実施形態におけるアクチュエーターユニット17は、図4に示すように、圧力室形成基板29、振動板31、圧電素子32、及び封止板33が積層され、ユニット化されている。このアクチュエーターユニット17は、ヘッドケース19の収容空間20内に収容可能な大きさに形成され、この収容空間20内に収容されている。
圧力室形成基板29は、シリコン製の硬質な板材であり、本実施形態では、表面(上面及び下面)の結晶面方位を(110)面としたシリコン単結晶基板から作製されている。この圧力室形成基板29には、異方性エッチングにより一部が板厚方向に完全に除去されて、圧力室30となるべき空間がノズル列方向(すなわち、第1の方向x)に沿って複数並設されている。この空間は、下方が連通基板25により区画され、上方が振動板31により区画されて、圧力室30を構成する。また、この空間、すなわち圧力室30は、ノズル列方向に直交する方向(すなわち、第2の方向y)に長尺に形成され、長手方向の一側の端部に個別連通路27が連通すると共に、他側の端部にノズル連通路28が連通する。
振動板31は、弾性を有する薄膜状の部材であり、圧力室形成基板29の上面(すなわち、連通基板25側とは反対側の面)に積層されている。この振動板31によって、圧力室30となるべき空間の上部開口が封止されている。換言すると、振動板31によって、圧力室30の上面が区画されている。この振動板31における圧力室30(詳しくは、圧力室30の上部開口)に対応する部分は、圧電素子32の撓み変形に伴ってノズル24から遠ざかる方向あるいは近接する方向に変位する変位部として機能する。すなわち、振動板31における圧力室30の上部開口に対応する領域が、撓み変形が許容される駆動領域となる。そして、この駆動領域(変位部)の変形(変位)により、圧力室30の容積は変化する。一方、振動板31における圧力室30の上部開口から外れた領域が、撓み変形が阻害される非駆動領域となる。
また、振動板31は、例えば、圧力室形成基板29の上面に形成された二酸化シリコン(SiO2)からなる弾性膜と、この弾性膜上に形成された二酸化ジルコニウム(ZrO2)からなる絶縁体膜と、から成る。そして、この絶縁膜上(振動板31の圧力室形成基板29側とは反対側の面)における各圧力室30に対応する領域(すなわち駆動領域)に圧電素子32がそれぞれ積層されている。なお、圧力室形成基板と振動板が一体である構成を採用することもできる。すなわち、圧力室形成基板の下面側からエッチング処理が施されて、上面側に板厚の薄い薄肉部分を残して圧力室が形成され、この薄肉部分が振動板として機能する構成を採用することもできる。
本実施形態における圧電素子32は、所謂撓みモードの圧電素子である。この圧電素子32は、各ノズル24に対応して第1の方向xに沿って複数並設されている。各圧電素子32は、例えば、振動板31上から順に、個別電極となる下電極層、圧電体層及び共通電極となる上電極層が順次積層されてなる。なお、駆動回路や配線の都合によって、下電極層を共通電極、上電極層を個別電極にすることもできる。このように構成された圧電素子32は、下電極層と上電極層との間に両電極の電位差に応じた電界が付与されると、ノズル24から遠ざかる方向あるいは近接する方向に撓み変形する。
封止板33は、図4に示すように、圧電素子32を収容可能な圧電素子収容空間34が形成された基板である。この封止板33は、圧電素子収容空間34内に圧電素子32を収容した状態で、振動板31上に接合されている。なお、圧電素子収容空間が形成されない平板状の封止板を採用することもできる。この場合、振動板と封止板とを接合する接着剤の厚さを厚くし、この接着剤で圧電素子の周囲を囲うことで、圧電素子を収容する空間を形成する。また、封止板自体に駆動回路等の回路や配線を形成した構成を採用することもできる。
そして、上記のように形成された記録ヘッド13は、インクカートリッジ7からのインクを液体導入路21、共通液室26及び個別連通路27を介して圧力室30に導入する。この状態で、制御部からの駆動信号を、フレキシブルケーブル35を介して圧電素子32に供給することで、圧電素子32を駆動させて圧力室30の容積を変化させる。この容積の変化に伴う圧力変動を利用することで、ノズル連通路28を介して圧力室30と連通するノズル24からインク滴を噴射する。
次に、ヘッドケース19の連通基板25が固定される(すなわち、接着剤により接着される)固定領域38に関して詳しく説明する。図5に示すように、本実施形態の固定領域38は、固定面37における液体導入路21の開口周辺に設定され、第1の方向xに沿って長尺に形成されている。換言すると、固定領域38内に液体導入路21の窪部21aが設けられている。そして、固定領域38は、4つの液体導入路21に対応して、4つ形成されている。具体的には、固定領域38は、長辺部19aにおける固定面37に2つずつ形成されている。長辺部19aに形成された2つの固定領域38は、第1の方向xに離れて形成されている。また、各固定領域38の長辺方向は、第1の方向xに揃えられている。上記したように、長辺部19aの長手方向における線膨張係数は、長辺部19aの短手方向における線膨張係数よりも小さくなっているため、固定領域38の長手方向における線膨張係数も、固定領域38の短手方向における線膨張係数よりも小さくなっている。
このように、固定領域38の長手方向における線膨張係数を小さくすることで、例えば周囲の環境の変化や、ヘッドケース19と連通基板25とを接着する際における接着剤の加熱等により固定面37の温度が変化したとしても、固定領域38の長手方向における変形が抑制され、接着剤にかかる応力を抑えることができる。その結果、ヘッドケース19と連通基板25との固定が強固になり、ヘッドケース19又は連通基板25の反りを抑制できる。また、固定領域38は、収容空間20の固定面37側の開口を間に挟んで両側に形成され、両側の固定領域38の長手方向が、互いに同一方向に揃えられたので、ヘッドケース19と連通基板25とが収容空間20の両側において強固に固定される。これにより、ヘッドケース19と連通基板25との固定がより一層強固になる。さらに、固定領域38は、固定面37の長手方向に沿って2つ設けられ、各固定領域38の長手方向は、固定面37の長手方向に揃えられたので、ヘッドケース19と連通基板25とが複数の箇所で強固に固定される。これにより、ヘッドケース19と連通基板25との固定がより一層強固になる。そして、固定領域38の長手方向における線膨張係数が小さくなったヘッドケース19は、射出成形により作製する際に、固定領域38の長手方向に液晶ポリマーを流動させて配向させればよいため、ヘッドケース19の形成が容易になる。なお、ヘッドケース19の製造方法については、後述する。
また、本実施形態におけるヘッドケース19では、射出成形時の液晶ポリマーの合流地点となるウエルドライン40が、長方形状の固定面37の四隅のうち一の隅(図5における右下の隅)に配置されるように形成されている。すなわち、ウエルドライン40は、一の短辺部19bと一の長辺部19aとの間の領域に形成されている。そして、固定領域38はこのウエルドライン40から外れた領域に設けられている。これにより、液晶ポリマーの配向方向が乱れた領域となるウエルドライン40を避けてヘッドケース19と連通基板25とを固定することができるので、ヘッドケース19と連通基板25との固定が更に強固になる。
そして、本実施形態の記録ヘッドユニット3においては、第2の方向y(すなわち、固定領域38の短手方向)に沿って記録ヘッド13が複数(本実施形態では4つ)備えられているので、記録ヘッドユニットが単一の記録ヘッドにより構成される場合と比べて、第2の方向yにおける反りが抑制される。例えば、第1の方向xにおける寸法が本実施形態における記録ヘッド13の第1の方向xにおける寸法と同じであり、第2の方向yにおける寸法が本実施形態における記録ヘッド13を第2の方向yに4つ並べた時の寸法と同じである記録ヘッドの場合、温度変化に応じて、線膨張係数が比較的大きい方向である第2の方向yに反り易くなる。これに対して、本実施形態の記録ヘッドユニット3においては、個々の記録ヘッド13の第2の方向yにおける寸法が比較的小さいため、各記録ヘッド13の第2の方向yにおける反りが抑制される。
次に、ヘッドケース19の製造方法、すなわち射出成形について説明する。図6は、ゲート41からヘッドケース19用の金型42内に液晶ポリマーが流入する様子を模式的に表した平面図である。図7は、ゲート41からヘッドケース19用の金型42内に液晶ポリマーが流入する様子を模式的に表した断面図である。なお、図6及び図7に示す矢印は、液晶ポリマーの流動方向を表している。また、図7では、固定面37側が上方になるように表し、破線で液体導入路21(或いは、液体導入路21に対応する金型42の周辺壁42c42c)の断面形状を表している。
ここで、金型42は、ヘッドケース19の外形及び内部形状(すなわち、収容空間20及び貫通空間22、並びに液体導入路21の形状)に合わせて、作成された金属製の型である。図6に示すように、この金型42は、ヘッドケース19の外形を形成する中空長尺な外枠42aと、収容空間20及び貫通空間22に対応して高さ方向に起立した中央壁42bと、この中央壁42bの周辺において液体導入路21に対応して設けられた周辺壁42cとを備えている。中央壁42bは外枠42aの略中央において、外枠42aの長手方向に沿って長尺に形成されている。また、周辺壁42cは、中央壁42bにより区画された長辺部19aに対応する一側(図6における上側)の空間に2つ、他側(図6における下側)の空間に2つ、合計4つ設けられている。この周辺壁42cは、第2の方向に薄く第1の方向に長尺な、扁平な板状(ヘラ状)に形成されている。さらに、図6に示すように、外枠42aの長手方向(すなわち、第1の方向x)の一側(図6における左側)の端部であって、短手方向(すなわち、第2の方向y)の一側(図6における上側)の端部には、液体状の液晶ポリマーを金型42内に導入するゲート41が形成されている。また、図7に示すように、このゲート41は、固定面37側(すなわち、外枠42aにおける固定面37に対応する部分)に設けられている。
まず、液晶ポリマー導入工程において、ゲート41から金型42内に液体状の液晶ポリマーを導入(具体的には、圧入)し、液晶ポリマーが固化した状態において固定領域38の長手方向(すなわち、第1の方向x)における線膨張係数が固定領域38の短手方向(すなわち、第2の方向y)における線膨張係数よりも小さくなるように液晶ポリマーを配向させる。具体的には、図示しない射出ユニットから高温(具体的には、液晶ポリマーの融点以上の温度)に加熱された液体状の液晶ポリマーを、ゲート41を通じて金型42内へ射出する。ゲート41を通じて金型42内に流し込まれた液体状の液晶ポリマーは、図6に示すように、平面視において金型42内のゲート41と対角を成す位置(すなわち、第1の方向xにおける他側、且つ第2の方向yにおける他側の角部)に向けて流れ、金型42内を満たす。この際、液体状の液晶ポリマーは、図6の矢印に示すように、中央壁42bによって流れが分断され、当該中央部により区画される長辺部19aに対応する一側の空間及び他側の空間をそれぞれ流れていく。また、長辺部19aに対応する空間を流れる液体状の液晶ポリマーは、周辺壁42cによって更に流れが分断され、当該周辺壁42cにより区画される一側の空間及び他側の空間を流れていく。このように、中央壁42bや周辺壁42cによって、液体状の液晶ポリマーが流れる空間の幅が狭められるため、この領域における液体状の液晶ポリマーの流れを一方向に揃えることができる。すなわち、金型42内の長辺部19aに対応する空間において、中央壁42bや周辺壁42cが整流板のように機能し、液体状の液晶ポリマーの流れを第1の方向xに揃え易くすることができる。特に、固定面37側から見て固定領域38内に周辺壁42cが形成されるため、また、周辺壁42cは下方(すなわち、固定面37とは反対側)よりも上方(すなわち、固定面37側)でより長尺であるため、固定領域38に対応する領域における液体状の液晶ポリマーの流れを第1の方向xにより揃え易くすることができる。
また、ゲート41を通じて金型42内に流し込まれた液体状の液晶ポリマーは、図7の矢印に示すように、ゲート41のある長手方向における一側の端部から他側の端部に向けて流れながら、上方(すなわち、固定面37側)から下方(すなわち、固定面37とは反対側)に向けて流れる。そして、金型42の内部は、下方から液体状の液晶ポリマーに満たされていく。このとき、金型42内の下方の領域のうち、長手方向における一側(図7における左側)の端部は、液体状の液晶ポリマーの流れが乱れ易い。このため、液晶ポリマーが固化した状態において、配向方向が乱れ易い。すなわち、ヘッドケース19が成形された状態で、固定面37とは反対側の面の一部に配向が乱れた領域ができ易い。一方、金型42内の上方の領域では、下方が液体状の液晶ポリマーにより満たされた状態で液体状の液晶ポリマーが流れるため、この流れは固定面37となる外枠42aの上面に沿って流れやすくなる。すなわち、第1の方向xに向けて流れ易くなる。このため、ヘッドケース19が成形された状態において、固定面37における配向は固定面37とは反対側の面の配向よりも方向が揃い易い。
そして、金型42内が液体状の液晶ポリマーにより満たされると、液体状の液晶ポリマーを固化させる液晶ポリマー固化工程に移行する。液晶ポリマーは、金型42内に入った状態で、当該金型42を介して冷媒等に熱を奪われることで冷却される。液晶ポリマーが冷却されて固化した後、金型42が開き、成形されたヘッドケース19が取り出される。なお、図6に示すように、平面視においてヘッドケース19のゲート41があった位置と対角を成す位置には、ウエルドライン40が形成される。このようにヘッドケース19は、ゲート41から流入した液体状の液晶ポリマーを固化させた状態に形成されるため、一方向に沿って液晶ポリマーが配向し易くなる。特に、ヘッドケース19の長辺部19aにおいては、第1の方向xに沿って液晶ポリマーが配向し易くなり、第1の方向xにおける線膨張係数が第2の方向yにおける線膨張係数よりも小さくなる。すなわち、固定領域38の長手方向における線膨張係数が固定領域38の短手方向における線膨張係数よりも小さくなったヘッドケース19を容易に作製できるようになる。
また、本実施形態では、ヘッドケース19が固定面37に直交する方向に貫通する収容空間20及び貫通空間22を備え、これに対応して、射出成形時の金型42に中央壁42bが設けられたため、液晶ポリマーの流動方向を制御し易くなる。特に、長辺部19aにおいて、第1の方向xに沿って液晶ポリマーが配向し易くなる。その結果、固定領域38の長手方向に液晶ポリマーが配向したヘッドケース19の形成が容易になる。なお、ヘッドケースに収容空間や貫通空間を設ける必要がない場合でも、液晶ポリマーを配向し易くするという観点から、ヘッドケースに貫通孔を形成することが望ましい。さらに、本実施形態では、ヘッドケース19が液体導入路21を備え、これに対応して、射出成形時の金型42に周辺壁42cが設けられたため、液晶ポリマーの流動方向を一層制御し易くなる。特に、周辺壁42cのうち、液体導入路21の窪部21aに対応する部分において、固定面37側を流れる液体状の液晶ポリマーを整流するため、この窪部21aの周辺に設けられた固定領域38の液晶ポリマーの配向方向を第1の方向xに揃え易くなる。すなわち、固定領域38の長手方向に沿って液晶ポリマーが配向方向し易くなる。
また、本実施形態では、固定面37自体が第1の方向xに沿って長尺に形成されたので、液体状の液晶ポリマーが長手方向に沿って流動し易くなり、当該方向に沿って液晶ポリマーが配向方向し易くなる。その結果、固定面37の長手方向の線膨張係数を小さくすることができ、記録ヘッド13の反りを一層抑制できる。そして、射出成形時において、ゲート41が固定面37側に設けられたので、ゲート41を固定面37とは反対側に設けた場合と比べて、固定面37における液晶ポリマーの配向方向を揃え易くすることができる。加えて、ゲート41は、ヘッドケース19の長手方向における一側の端部に設けられたので、ヘッドケース19の長手方向に沿って液晶ポリマーの配向方向を揃え易くすることができる。
ところで、上記した実施形態におけるヘッドケース19は、固定面37に沿った一方向である第1の方向xに沿って長尺であったが、これに限られず、少なくとも固定面が長尺に形成されていれば良い。例えば、固定面以外のその他の部分が長尺に形成されていない構成を採用することもできる。また、上記した実施形態では、液体導入路21の固定面37側の開口が固定領域38内に形成されたが、これには限られない。すなわち、液体導入路の一の開口が固定領域内に形成されていなくても良い。この場合、液体導入路とは別に、固定面が窪んだ窪部を固定領域内に設けることもできる。このようにすれば、固定領域内に液体導入路が無い場合でも液晶ポリマーの配向方向を揃え易くすることができる。
さらに、上記した実施形態では、第1の方向xに2つの固定領域38が離れて配置されていたが、これには限られない。2つ以上の複数の固定領域を第1の方向xに沿って配置することもできる。その他、複数の固定領域を繋げて、第1の方向xに沿った長尺な1つの固定領域とすることもできる。例えば、図8及び図9に示す第2実施形態では、第1の方向xに沿った長尺な1つの固定領域98が、第2の方向yに複数並設されている。ここで、図8は、第2実施形態における記録ヘッド63の要部を拡大した断面図である。また、図9は、第2実施形態におけるヘッドケース69を固定面97側から見た模式図である。なお、記録ヘッド63の構成は第2の方向yにおいて概ね左右対称であるため、図8では一方の構成のみを表している。また、図9において、ゲート91に対応する位置及びウエルドライン90を破線で表し、液晶ポリマーの配向方向(すなわち、射出成形時における液晶ポリマーの流動方向)を破線矢印で表している。さらに、図9において、コンプライアンス部88を一点鎖線で表している。
本実施形態における記録ヘッド63は、図8に示すように、ヘッドケース69(本発明における第1流路部材に相当)、アクチュエーターユニット67、及び流路ユニット68から構成されている。ヘッドケース69は、液晶ポリマーにより作製された箱体状部材である。このヘッドケース69の下面には、流路ユニット68(具体的には、振動板81が積層された圧力室形成基板79)が固定される。すなわち、ヘッドケース69の下面が、流路ユニット68が接合される固定面97となる。また、ヘッドケース69の内部には、アクチュエーターユニット67が収容される収容空間70(本発明における貫通孔に相当)がヘッドケース69の板厚方向に貫通した状態に形成されている。本実施形態では、図9に示すように、第1の方向xに長尺な収容空間70が第2の方向yに2つ並べられている。さらに、ヘッドケース69の内部には、ヘッドケース69の板厚方向に貫通した液体導入路71(本発明における第1流路に相当)が形成されている。本実施形態における液体導入路71は、ヘッドケース69の板厚方向に沿って縦長に形成されている。
なお、本実施形態におけるヘッドケース69は、射出成形時におけるゲート91が、上記した第1実施形態のヘッドケース19と同様に、平面視において長手方向(すなわち、第1の方向x)の一側(図9における左側)の端部であって、短手方向(すなわち、第2の方向y)の一側(図9における上側)の端部に配置される。このため、ウエルドライン90は、図9に示すように、ゲート91があった位置と対角を成す位置に形成される。そして、収容空間70を間に挟んで第2の方向yの両側に形成された長辺部69aでは、第1の方向xに沿って液晶ポリマーが配向されている。また、収容空間70を間に挟んで第1の方向の両側に形成された短辺部69bでは、第2の方向yに沿って液晶ポリマーが配向されている。なお、本実施形態における固定領域98に関し、詳しくは後述する。
図8に示すように、アクチュエーターユニット67は、櫛歯状に列設された複数の圧電素子82と、この圧電素子82に駆動基板からの駆動信号を供給するフレキシブルケーブル85と、圧電素子82の一側端部を固定する固定板83と、から構成される。本実施形態における圧電素子82は、所謂縦振動モードの圧電素子である。圧電素子82の固定板83に固定されない自由端部の先端面は、後述する島部89(振動板81)に接合されている。そして、この圧電素子82は、駆動信号の印加により伸縮して圧力室80の容積を膨張又は収縮させ、ノズル74からインクを噴射させることができる。
流路ユニット68は、圧力室形成基板79と、圧力室形成基板79の上面(ヘッドケース69側の面)に積層された振動板81と、圧力室形成基板79の下面(ヘッドケース69とは反対側の面)に接合されたノズルプレート73とを備えた、第1の方向xに沿って長尺な基板である。なお、振動板81が積層された圧力室形成基板79が本発明における第2流路部材に相当する。圧力室形成基板79は、シリコン製の板材であり、本実施形態では、表面(上面及び下面)の結晶面方位を(110)面としたシリコン単結晶基板から作製されている。この圧力室形成基板79には、共通液室76、個別連通路77、および圧力室80からなる一連の流路(本発明における第2流路に相当)が設けられている。共通液室76は、第1の方向x(すなわち、ノズル列方向)に沿って長尺な空部である。この共通液室76には、液体導入路71が連通する。個別連通路77は、各圧力室80と共通液室76とを連通させる流路幅の狭い狭窄部である。圧力室80は、第2の方向y(すなわち、ノズル列に直交する方向)に沿って長尺な空部であり、ノズル連通路78を介してノズル74と連通する。ノズルプレート73は、上記した第1実施形態と同じく、複数のノズル24が第1の方向xに沿って直線状に開設されたシリコン製の基板である。
本実施形態における振動板81は、支持板81aの表面に弾性体膜81bを積層した二重構造に形成されている。例えば、振動板81は、金属板の一種であるステンレス板を支持板81aとし、この支持板81aの表面に樹脂フィルムを弾性体膜81bとしてラミネートすることで作製される。この振動板81には、圧力室80の容積を変化させるダイヤフラム部87及び共通液室76の上方を封止するコンプライアンス部88が設けられている。ダイヤフラム部87は、エッチング等によって圧力室80に対向する領域の支持板81aを部分的に除去することで作製される。即ち、このダイヤフラム部87は、圧電素子82の自由端部(固定板83に固定される側とは反対側の端部)の先端面が接合される島部89と、この島部89を囲む薄肉弾性部とからなる。コンプライアンス部88は、共通液室76の上方の開口面に対向する領域の支持板81aを、エッチング等によって除去することで作製される。本実施形態におけるコンプライアンス部88は、図9に示すように、第1の方向に沿って長尺に形成されている。このコンプライアンス部88により、共通液室76のインクの圧力変動を吸収することができる。すなわち、コンプライアンス部88は、共通液室76の圧力変動を吸収するダンパーとして機能する。
そして、本実施形態における記録ヘッド63は、インクカートリッジからのインクを液体導入路71、共通液室76及び個別連通路77を介して圧力室80に導入する。この状態で、制御部からの駆動信号を、フレキシブルケーブル85を介して圧電素子82に供給することで、圧電素子82の自由端部を伸縮させて圧力室80の容積を変化させる。この容積の変化に伴う圧力変動を利用することで、ノズル連通路78を介してノズル74からインク滴を噴射する。
次に、ヘッドケース69と振動板81が積層された圧力室形成基板79とが接着される固定領域98に関して詳しく説明する。本実施形態における固定領域98は、図9に示すように、長辺部69aにおいて、第1の方向xに沿ってコンプライアンス部88に対応する領域よりも第1の方向xの外側まで延在されている。また、固定領域98は、それぞれの長辺部69aにおいて、収容空間70とコンプライアンス部88との間の領域、及び、コンプライアンス部88より第2の方向yの外側の領域に形成されている。すなわち、固定領域98は、固定面97に4つ形成されている。本実施形態においては、それぞれの固定領域98は、第2の方向yに沿って並設されている。また、コンプライアンス部88より第2の方向yの外側に形成された固定領域98の一部は、液体導入路71側にはみ出して当該液体導入路71の周囲を囲うように形成されている。上記したように、長辺部69aでは、第1の方向xに沿って液晶ポリマーが配向されているため、各固定領域98は液晶ポリマーの配向方向に沿って延在されることになる。すなわち、固定領域98の長手方向における線膨張係数が、固定領域98の短手方向における線膨張係数よりも小さくなっている。これにより、固定面97の温度が変化したとしても、固定領域98の長手方向における変形が抑制され、接着剤にかかる応力を抑えることができる。その結果、ヘッドケース69と圧力室形成基板79との固定が強固になり、ヘッドケース69又は圧力室形成基板79の反りを抑制できる。なお、その他の構成は上記した第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
ところで、上記した各実施形態では、ヘッドケースの固定面に接続される他の部材(第1実施形態における連通基板25、第2実施形態における圧力室形成基板79等の固定相手)がシリコン単結晶基板により作成されたが、これには限られない。例えば、第1実施形態における連通基板25や第2実施形態における圧力室形成基板79をステンレス鋼(SUS)等で作成することもできる。そして、ヘッドケースを形成する液晶ポリマーとしては、配向方向における線膨張係数が固定面に接合される他の部材の線膨張係数に近くなるものを採用することが望ましい。
また、上記した各実施形態では、固定領域におけるヘッドケースと他の部材との接合に接着剤を用いたが、これには限られない。例えば、固定領域に亘ってヘッドケースからかしめ用の突起部を複数起立させ、この突起部の先端を他の部材に挿通された状態でかしめて両部材を接合する構成を採用することもできる。また、固定領域に亘って複数のねじ用の穴を設け、他の部材を介してねじを締めることで両部材を接合する構成を採用することもできる。いずれの場合も、固定領域の長手方向における線膨張係数は、固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さいため、固定領域の長手方向における変形が抑制され、ヘッドケース又は他の部材の反りを抑制できる。
さらに、上記した各実施形態では、記録ヘッドを複数備えた記録ヘッドユニットを例示したがこれには限られない。記録ヘッドを1つしか備えていない記録ヘッドユニットにも本発明を適用することが可能である。すなわち、ホルダーに記録ヘッドが1つ設けられた構成を採用することも可能である。また、上記した各実施形態では、ヘッドケースを射出成形する際のゲートを、固定面の四隅のうち一の隅に配置したが、これには限られない。固定領域の長手方向に沿って液晶ポリマーが配向できれば、ゲートをどのような位置に配置しても良い。例えば、短辺部における固定面の略中央にゲートを設けることもできる。
そして、以上では、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射ヘッドとして、インクジェットプリンターに搭載されるインクジェット式記録ヘッドユニット及びインクジェット式記録ヘッドを例示したが、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。また、液体を噴射する液体噴射ヘッド等に限られず、他の部材が固定された流路部材であれば、本発明を適用することが可能である。
1…プリンター,2…記録媒体,3…記録ヘッドユニット,4…キャリッジ,5…キャリッジ移動機構,6…搬送機構,7…インクカートリッジ,8…タイミングベルト,9…パルスモーター,10…ガイドロッド,12…ホルダー,13…記録ヘッド,14…固定板,14a…開口,15…カートリッジ装着部,16…インク導入針,17…アクチュエーターユニット,18…流路ユニット,19…ヘッドケース,19a…長辺部,19b…短辺部,20…収容空間,21…液体導入路,21a…窪部,21b…導入部,22…貫通空間,23…ノズルプレート,24…ノズル,25…連通基板,26…共通液室,27…個別連通路,28…ノズル連通路,29…圧力室形成基板,30…圧力室,31…振動板,32…圧電素子,33…封止板,34…圧電素子収容空間,35…フレキシブルケーブル,37…固定面,38…固定領域,40…ウエルドライン,41…ゲート,42…金型,42a…外枠,42b…中央壁,42c…周辺壁,63…記録ヘッド,67…アクチュエーターユニット,68…流路ユニット,69…ヘッドケース,69a…長辺部,69b…短辺部,70…収容空間,71…液体導入路,73…ノズルプレート,74…ノズル,76…共通液室,77…個別連通路,78…ノズル連通路,79…圧力室形成基板,80…圧力室,81…振動板,81a…支持板,81b…弾性体膜,82…圧電素子,83…固定板,85…フレキシブルケーブル,87…ダイヤフラム部,88…コンプライアンス部,89…島部,90…ウエルドライン,91…ゲート,97…固定面,98…固定領域
Claims (11)
- 液晶ポリマーにより形成され、液体が流れる第1流路を備えた第1流路部材と、
前記第1流路部材に接合され、液体が流れる第2流路を備えた第2流路部材と、
前記第1流路及び前記第2流路を通過した液体が噴射されるノズルと、を備え、
前記第1流路部材の前記第2流路部材側の固定面には、前記第2流路部材が固定される長尺な固定領域が形成され、
前記固定領域の長手方向における線膨張係数は、前記固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さいことを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 前記第1流路部材は、前記固定面に直交する方向に貫通する貫通孔を備えたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
- 前記固定領域は、前記貫通孔の固定面側の開口を間に挟んで両側に形成され、
前記両側の固定領域の長手方向は、互いに同一方向に揃えられていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記第1流路部材は、ゲートから流入した液体状の液晶ポリマーを固化させた状態に形成され、
前記固定領域は、ウエルドラインから外れた領域に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記第1流路部材の少なくとも前記固定面は、長尺に形成されたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
- 前記固定領域は、前記固定面の長手方向に沿って複数設けられ、
各固定領域の長手方向は、前記固定面の長手方向に揃えられていることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記固定面が窪んだ窪部を固定領域内に有することを特徴とする1から請求項6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
- 前記第1流路部材は、ゲートから流入した液体状の液晶ポリマーを固化させた状態に形成され、
前記ゲートは、固定面側に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記第1流路部材は、前記固定面に沿った一方向に長尺であって、ゲートから流入した液体状の液晶ポリマーを固化させた状態に形成され、
前記ゲートは、前記第1流路部材の長手方向における一側の端部に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。 - 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを前記固定領域の短手方向に沿って複数備えたことを特徴とする液体噴射ユニット。
- 他の部材が固定される長尺な固定領域を有する流路部材の製造方法であって、
ゲートから金型内に液体状の液晶ポリマーを導入し、前記液晶ポリマーが固化した状態において前記固定領域の長手方向における線膨張係数が前記固定領域の短手方向における線膨張係数よりも小さくなるように前記液晶ポリマーを配向させる液晶ポリマー導入工程と、
前記金型内の前記液晶ポリマーを固化させる液晶ポリマー固化工程と、を含むことを特徴とする流路部材の製造方法。
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