JP2018034044A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 変則押しにより導出された特定図柄の組合せかどうかを識別可能な遊技機を提供する。【解決手段】 スロットマシン1は、変則押しを許容する許容情報を報知手段に報知させない制御をして、特定図柄の組合せが導出されたときには、特定情報82を報知し、許容情報を報知手段に報知させる制御をして、特定図柄の組合せが導出されたときには、特定情報82を報知しない特定情報報知手段を備える。【選択図】 図9

Description

本発明は、リールを停止させるための操作の順序に応じて導出される図柄の組合せが異なる遊技機に関する。
変則的な順序でリールを停止させる操作を行う遊技者に対してペナルティを課す遊技機があり、例えば、通常遊技(非AT遊技)中において、遊技者に対して順押し(左、中、右の順)又は順挟み押し(左、右、中の順)で停止ボタンを操作する推奨押し順を強要し、変則押し(上記以外の押し順であって、例えば、中、右、左の順)をした場合にはペナルティを課すスロットマシンが提案されている(特許文献1参照)。
ここで「ペナルティ」の例としては、AT遊技への移行抽選を所定遊技期間行わないことや、押し順報知により導出可能な小役に当選したときであってもその押し順を報知しないようにすることなどの遊技者に不利な状態が挙げられる。
特開2003−117077号公報
ところが、このような従来の遊技機には、改善の余地があった。
上記課題を解決するため、本発明の遊技機は、複数の図柄を変動表示させる複数のリールと、所定の抽選を行う抽選手段と、前記複数のリールに対応して設けられ各リールを停止させるための操作を受け付け可能な停止操作手段と、前記抽選手段による抽選結果を示す抽選情報と各リールに対応する前記停止操作手段が受け付けた操作の順序とに応じて各リールの停止制御を実行可能なリール停止制御手段と、所定の報知手段を制御して前記操作の順序を特定可能な操作順序情報を報知させる報知制御手段と、を備え、前記抽選情報には、前記停止操作手段が第一の順序での操作を受け付けたときに、第一の図柄の組合せが導出されるように各リールの停止制御が行われ、前記停止操作手段が前記第一順序とは異なる第二の順序での操作を受け付けたときに、導出により所定の特典を付与可能な第二の図柄の組合せが導出されるように各リールの停止制御が行われる特定抽選情報を含む遊技機であって、前記抽選情報が前記特定抽選情報である場合において、前記報知制御手段が前記第二の順序での操作を許容する旨を示す許容情報を前記報知手段に報知させない制御をして、前記第二の図柄の組合せが導出されたときには、特定情報を報知し、前記報知制御手段が前記許容情報を前記報知手段に報知させる制御をして、前記第二の図柄の組合せが導出されたときには、前記特定情報を報知しない特定情報報知手段を備える構成としてある。
遊技機の外観を示す概略正面図である。 遊技機の内部構成を示す概略斜視図である。 遊技機の制御構成を示すブロック図である。 主制御部が行うメイン処理を示すフローチャートである。 抽選対象の構成を示す図表である。 リールの展開模式図である。 AT遊技移行抽選の抽選条件及び当選率を示す図表であり、(a)は今回ゲーム限りで抽選を行うときの抽選条件(対象)と当選率を示す図表、(b)は履歴に基づいて抽選を行うときの抽選条件と当選率を示す図表、(c)は電断前と復旧後を跨ぐ履歴に基づいて抽選を行うときの抽選条件と当選率を示す図表である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、許容情報を報知して、第二の図柄の組合せが導出されたときに、特定情報を報知しない例を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、許容情報を報知しないにもかかわらず、第二の図柄の組合せが導出されたときに、特定情報を報知する例を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、許容情報を報知しないにもかかわらず、第二の図柄の組合せが導出されたときには、特定情報を報知するとともに、第二の図柄の組合せが導出されない旨を示す履歴情報を表示する例を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、特定情報の報知中に発生した原因のそれぞれ異なる電断から復旧したときの復旧態様を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、操作順序選択情報が報知されて、特定図柄の組合せが導出したときの例を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、操作順序選択情報が報知されて、特定図柄の組合せが導出されずに、正解操作順序情報が報知されたときの例を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、二者択一に係る操作順序選択情報が報知されたときの例を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、操作順序選択情報が報知されて、特定図柄の組合せが導出されないにもかかわらず、所定の条件を満たさないために、操作順序情報が報知されない例を示す図である。 報知手段とリールを模式的に示した図であり、操作順序選択情報が報知されるとともに、それ以前に操作順序選択情報が報知されたときの正解操作順序情報を報知する例と、正解操作順序情報の他の報知例を示す図である。 副制御部が行うメイン処理(a)と、割り込み処理(b)を示すフローチャートである。 変則押し監視処理を示すフローチャートである。 音声出力制御処理を示すフローチャートである。 客待ち処理を示すフローチャートである。 AT遊技移行抽選処理を示すフローチャートである。 操作順序選択情報報知処理を示すフローチャートである。
本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について、図1〜図22を参照して説明する。
スロットマシン1は、本発明に係る遊技機の一実施形態であり、前面に開口部を有する筐体1bと、開口部を開閉可能に覆う前扉1aとを有する通常のスロットマシンと同様の構成を備えるとともに、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
例えば、メダル投入口2から投入されるメダルの数(例えば、3枚)又は内部的に記憶したクレジットメダルからベットボタン2aの操作によって信号形式で投入されるメダルの数(例えば、3枚)に応じて遊技開始可能な状態となり、この状態でスタートレバー3が操作されると、各リール41a〜41cが回転(以下、変動ともいう)を開始する。
回転開始後、各リール41が定速回転に達すると、各リール41a〜41cに対応する停止ボタン5a〜5cが押下操作可能(停止ボタン5操作の有効化)となり、それぞれの停止ボタン5が操作されると、その操作タイミングとスタートレバー3の操作タイミングで行なわれる抽選処理の抽選結果とに応じた図柄の組合せ(図5、図6参照)で停止するように、各リール41a〜41cが停止制御される。
各リール41a〜41cが停止すると、停止した各リール41に表された図柄の組合せに基づいて入賞の有無が判定される。メダル払出に係る入賞図柄の組合せで停止したと判定されると、メダル払出装置7が駆動制御され、メダルの貯留されたホッパー7aからメダル払出口7bを介してメダルが払い出されるようになっている。
また、このようなスロットマシン遊技を実行可能なスロットマシン1は、遊技状態として、メダルを所定の割合で費やす通常遊技と、通常遊技よりメダルの増加の期待できる遊技者にとって有利な遊技状態を実行可能としている。
有利な遊技状態には、例えば、リプレイタイム(RT遊技),アシストタイム(AT遊技),アシストリプレイタイム(ART遊技)等がある。
RT遊技は、所定の遊技期間、メダルを投入することなく次回遊技可能となるリプレイ(再遊技役)の当選確率が高まる遊技状態であって、この間はリプレイが連続して発生することから、メダルを費やす割合が抑制されることになるため、遊技者にとって有利に作用する遊技状態となっている。
また、AT遊技は、所定の遊技期間、内部的に小役に当選したときにこれに入賞させるために、リール停止時に各停止ボタン5に対して行う操作の順序を識別可能に報知し、その操作順序に従うことにより小役の入賞率が高められる遊技状態であって、小役入賞による直接的なメダルの払い出しが得られることから、遊技者にとって有利に作用する遊技状態となっている。
また、ART遊技は、上記のRT遊技とAT遊技とを複合的に組合せた遊技状態であって、それぞれの遊技の特徴が相乗して、メダルを費やす割合が抑制されながら直接的なメダルの払い出しも得られ、メダルの増加が期待できる遊技者に有利な遊技状態となっている。
これらの遊技状態は、スロットマシン1に設けられた、遊技の進行を制御する主制御部10と、主制御部10からの指令(単方向通信)により所定の遊技演出を行う副制御部20とにより制御される。
[主制御部]
主制御部10は、メインCPU、メインROM、メインRAMなどが一体化された制御用チップの搭載された主基板、これを収容する基板ケース等から構成され、各操作手段(ベットボタン2a,スタートレバー3,停止ボタン5)からの信号やメダルセレクタ2b(メダル検出装置)からの信号に基づき、ドラムユニット4,メダル払出装置7などの各装置を制御する(図3参照)。
具体的には、主制御部10は、図4に示すようなフローチャートに従って作成されるメインROM記憶のプログラムに基づいてこれらの各装置を制御することにより、以下のようにスロットマシン遊技を進行させる。
主制御部10は、電源スイッチのオン操作による電源の投入により、メインRAMのワークエリア(作業領域)や各種設定値の初期化などを行う電源投入時処理を実行する(S1)。
電断監視処理では(S2)、スロットマシン1に供給される商用電源の電圧変動を監視するとともに、その電圧が所定の電位まで下がると、電断が発生したものとみなし、そのときのスロットマシン遊技の進行状態を保持可能にワークエリアの記憶内容を退避する退避処理を実行する。
退避処理では、ワークエリアの記憶内容をバックアップ領域に退避した後、動作停止可能状態に移行する。メインRAMは電断中においてコンデンサ等の給電手段からの電力に基づいて記憶内容を保持可能に構成されており、これにより、バックアップ領域の記憶内容が保持されるとともに、停電等の電断状態が解消され給電が開始されたときには、電断前の状態に復旧できるようになっている。このような動作は、電源スイッチのオフ・オン操作でも再現される。
遊技開始処理では(S3)、メダル投入処理、スタート操作受付処理などを実行する。
例えば、メダル投入処理では、メダル投入口2から投入されるメダル、又はベットボタン2aの押下操作の検出を行いながら、投入メダル枚数等がゲーム開始可能な掛け数に達したかどうかの判定を行う。
また、スタート操作受付処理では、投入メダル枚数等がゲーム開始可能な掛け数に達した後、遊技者によるスタートレバー3の操作を監視する。
ゲーム開始可能な掛け数に達した後にスタートレバー3の操作を検出すると、抽選処理を実行する(S4)。
抽選処理では、複数の抽選対象の中から少なくとも一つの抽選対象を抽選により選出する。
抽選対象には、図5に示すように、ハズレを含む複数の役がある。
例えば、再遊技1〜9は、入賞によりメダル投入を行うことなく次回ゲーム実行可能な役、小役1〜10は、入賞により所定枚数のメダル払い出しが得られる役である。
さらに、再遊技2〜9は、特定抽選情報の一例であり、AT遊技への移行を開始する開始賞として機能し、通常遊技中にこれらに当選するとともに、所定の操作順序での停止ボタン5の操作を指示する旨の報知が行われたときに「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出されると、それ以降のゲームからAT遊技に移行するようになっている。
なお、本実施形態では、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」の導出により、AT遊技に移行するものとするが、ART遊技を含むその他の有利状態に移行させることもできるし、また、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」の導出により、その後の所定のタイミングで放出(移行)可能となるように、AT遊技、ART遊技などの有利状態に移行する権利を確保(ストック)させることもできる。
また、小役1〜4は入賞の有無にかかわらずAT遊技へ移行する権利を獲得可能な権利賞であり、通常遊技中に当選するとAT遊技への移行をかけたAT遊技移行抽選が行われる。
このようなハズレを含む複数の役を抽選対象とする抽選処理では、スタートレバー3の操作タイミングで取得される乱数値と、抽選対象ごとに設けられた当選値とを照合して、乱数値と一致する抽選対象が当選に係る抽選対象として選出される。
続いて、主制御部10は、投入メダル数等がゲーム開始可能な掛け数に達した後にスタートレバー3の操作を検出すると、リール41a〜41cの回転を開始させるリール回転処理を実行する(S5)。
リール回転処理では、ドラムユニット4においてリール41a〜41cごとに設けられたモータを駆動制御することにより、リール41a〜41cを回転させる。
各リール41a〜41cには、図6に示すように、複数の図柄が表されており、リール41a〜41cが回転することにより、図柄の変動表示が行われる。
次いで、主制御部10は、リール41a〜41cの回転開始後、所定のタイミング後から停止ボタン5に対する操作が有効化され、停止ボタン5a〜5cがそれぞれ押下操作されると、各停止ボタン5a〜5cに対応するリール41a〜41cの回転を停止させるリール停止処理を実行する(S6)。
リール停止処理では、前述の抽選処理において選出した抽選対象に対応する図柄の組合せが所定の入賞ライン上に導出されるように、リール41a〜41cの停止制御が行われる。
この停止制御では、例えば、停止ボタン5a〜5cの操作順序(以下、押し順という)、停止ボタン5a〜5cそれぞれの操作タイミングなどが参照される。
再遊技2〜9に当選したときには、停止ボタン5の押し順に応じて導出される図柄の組合せが異なるようにリール41の制御が行われ、特定(第二)の押し順で操作されると、特定(第二の)図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出可能となり、特定の押し順以外(第一)の押し順で操作されると、その他の(第一の)図柄の組合せが入賞ライン上に導出される。
特定(第二)の押し順は、再遊技2〜9それぞれ固有の順序となっており、再遊技2〜7には、6通りある停止ボタン5a〜5cの操作パターンのいずれか一つが割り当てられ、再遊技8,9には、2通りある停止ボタン5a,5cの操作パターンのいずれか一つが割り当てられている。
例えば、再遊技2は、左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5cの順に停止ボタン5が操作されたときに、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出されないようになっている。同様に、再遊技7は、右停止ボタン5c、中停止ボタン5b、左停止ボタン5aの順に停止ボタン5が操作されたときに、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出されないようになっている。
また、再遊技8は、左停止ボタン5aが最初に操作されたときに、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出されないようになっており、再遊技9は、右停止ボタン5cが最初に操作されたときに、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が導出されないようになっている。
さらに、再遊技2〜9に当選したときには、停止ボタン5の押し順のみならず、停止ボタン5a〜5cそれぞれの操作タイミングも参照され、各停止ボタン5の操作タイミングにおいて、「セブン」図柄が引き込み可能な範囲にあるときに、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が入賞ライン上に導出されるようになっている。
なお、再遊技2〜9に当選したときの、特定(第二の)図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)以外の(第一の)図柄の組合せとしては、例えば、「再遊技1−再遊技1−チェリー」、「再遊技1−再遊技1−セブン」などがあり、これらの図柄の組合せが導出したときは、非入賞とすることもできるが、入賞とすることもでき、この場合にはメダル投入を行うことなく次回ゲームの実行が可能となる。
小役5〜10に当選したときも、同様に、停止ボタン5の押し順に応じて、導出される図柄の組合せが異なるようにリール41の制御が行われ、特定の押し順で操作されると、メダル払出可能な図柄の組合せが導出され、特定の押し順以外の押し順で操作されると、メダル払出不能なその他の図柄の組合せが入賞ライン上に導出される。この特定の押し順は、AT遊技中において遊技者に報知され、通常遊技(非AT遊技)中は原則として報知されないようになっている。
一方、押し順によらず、一つの図柄の組合せの導出可能な抽選対象もある。
例えば、再遊技1、ベルに当選したときには、押し順を問わず、「再遊技1−再遊技1−再遊技1」、「ベル1−ベル1−ベル1」が導出されるようになっている。
また、小役1に当選したときには、押し順を問わないものの、左停止ボタン5aの操作タイミングにおいて、「チェリー」図柄が引き込み可能な範囲にあるときには、「チェリー−ANY(任意の図柄))−ANY(任意の図柄)」が導出されるようになっている。
また、押し順を問わず、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が入賞ライン上に導出される抽選対象(例えば、再遊技10)を設けることもできる。
続いて、主制御部10は、入賞処理を実行する(S7)。
入賞処理では、導出された入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて入賞の判定を行うとともに、入賞内容に応じた処理を実行する。入賞の判定は、当選した抽選対象に対応する図柄の組合せと入賞ライン上に導出された図柄の組合せとが一致したときに入賞と判定する。
再遊技1〜9に入賞したときには、メダルを投入することなく次回遊技実行可能な状態とするために、例えば、3枚のメダルの自動投入を行い、小役1〜10に入賞したときには、払い出すメダルの枚数を決定する。
払い出すメダルの枚数は、図5に示すように、抽選対象ごとに定められており、入賞ライン上に停止した各リール41a〜41cに表された図柄の組合せを判定して、今回ゲームの払出枚数を決定する。
さらに、今回ゲームの払出枚数があるときには、払出処理を実行する(S8)。
払出処理では、メダル貯留可能及びモータ駆動により貯留メダル排出可能に構成されたメダル払出装置7を制御して、決定された枚数のメダルを払い出す制御を行う。これにより、メダル払出口7bから所定枚数のメダルが払い出される。
また、主制御部10は、入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて遊技状態を制御する、遊技状態制御処理を実行する(S9)。
遊技状態制御処理では、例えば、通常遊技中においてRT遊技への移行を開始する開始賞(不図示)に当選し、その開始賞に入賞したときには、遊技状態を通常遊技よりも再遊技1の当選確率の高い遊技状態であるRT遊技へ移行させることもできる。
また、RT遊技中において通常遊技への移行を開始する開始賞(不図示)に当選し、その開始賞に入賞したときには、遊技状態をRT遊技から通常遊技へ移行させることもできる。
さらに、主制御部10は、所定のタイマを更新するタイマ更新処理などのその他の処理を実行する(S10)。
また、主制御部10は、以上のようなスロットマシン遊技を進行させながら、進行に応じた遊技演出を行わせるべく副制御部20に制御コマンドを送信する。
例えば、主制御部10は、副制御部20に対して遊技の進行状況を識別可能な以下のような制御コマンドを出力する。
例えば、電源の投入を示す電源投入コマンド、電断の発生を示す電断コマンド、メダル投入を示すメダル投入コマンド、ベットボタン2aの操作を示すベットコマンド、スタートレバー3の操作を示すスタートコマンド、各停止ボタン5それぞれの操作を示す停止ボタンコマンド、抽選処理の抽選結果(当選した抽選対象)を示す当選コマンド(抽選情報)、入賞判定の結果(例えば、入賞の有無、導出された図柄の組合せのうちの少なくとも一部の図柄)を示す入賞コマンド、遊技状態の移行とその遊技状態を示す遊技状態コマンド、リール41の回転開始を示す回転開始コマンド、リール41の停止を示す停止コマンド等がある。
[副制御部]
副制御部20は、サブCPU(中央演算処理装置),サブRAM,サブROMなどの記憶手段、画像制御回路、音声制御回路、ランプ制御回路等の搭載されたサブ基板と、これを収容する基板ケースなどから構成され、前扉1aの上部に設けられた液晶表示器からなる表示器8,前扉1aの上部に設けられ、音声や効果音などの音を出力するスピーカ9,前扉1aにおける所定の箇所に設けられたランプ(LED)11などの報知手段を駆動して所定の映像・発光演出及び音響演出などの遊技演出の制御を行うようになっている。
画像制御回路は、画像制御用のプロセッサ(VDPなど)、VRAM、画像データを記憶した画像ROMなどから構成され、表示器8の表示制御を行う。
音声制御回路は、効果音及び音声などの音データを記憶した音声ROM、アンプなどから構成され、スピーカ9からの音声データの出力制御を行う。
また、ランプ制御回路は、トランジスタ、制限抵抗などのLEDドライブ回路から構成され、ランプ11の発光制御を行う。
また、副制御部20は、演出ボタン12を介して遊技者のボタン操作を受け付け可能に構成され(図3参照)、ボタン操作に係る入力の検出により、例えば、AT遊技当選の履歴等の情報を表示器8に表示させる制御を行う。
このような構成からなる副制御部20は、主制御部10から送信される制御コマンドに基づいて、サブCPUがサブROMに記憶されたプログラムを実行処理することで、上記各制御回路を制御し、各報知手段を駆動して画像、音、光を出力させる。
また、副制御部20は、主制御部10と同様に、電断の発生を示す電断コマンドを受信すると、そのときの演出状態を保持可能にワークエリア(サブRAM)の記憶内容(例えば当選コマンドの履歴、AT遊技中における残りゲーム回数など)を退避する退避処理を実行し、ワークエリアの記憶内容をバックアップ領域に退避した後、動作停止可能状態に移行するようになっている。サブRAMは電断中においてコンデンサ等の給電手段からの電力に基づいて記憶内容を保持可能に構成され(バックアップ機能)、これにより、バックアップ領域の記憶内容が保持されるとともに、停電等の電断状態が解消され、電源投入コマンドを受信したときには、バックアップ領域の記憶内容をワークエリアに転送することにより、電断前の演出状態に復旧できるようになっている。
このように、副制御部20は、主制御部10から送信される制御コマンドを受信するとともに解読することで、主制御部10が管理する遊技の進行状態、遊技状態、抽選処理において当選した抽選対象等を識別し、スロットマシン遊技と同期した演出を行うように各制御回路を制御するようになっている。
さらに、副制御部20は、当選コマンド、入賞コマンドなどの受信に基づいて遊技状態の制御を行う。
例えば、通常遊技中において再遊技2〜7の当選を示す当選コマンドを受信するとともに、特定の押し順での停止ボタン5の操作を許容する旨を示す許容情報の報知演出を行ったときに、再遊技2〜7の入賞(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)を示す入賞コマンドを受信すると、遊技状態をAT遊技に移行させる。なお、このとき、主制御部10の制御によりRT遊技中となっているときには、スロットマシン全体としてはART遊技中となる。
このAT遊技(ART遊技を含む)中では、小役5〜10の当選を示す当選コマンドを受信すると、図5に示す特定の押し順の報知制御を行う。
例えば、小役5の当選を示す当選コマンドを受信したときには、左停止ボタン5aを最初(1番目)に操作する停止ボタン、中停止ボタン5bを2番目に操作する停止ボタン、右停止ボタン5cを最後(3番目)に操作する停止ボタンであることを示す操作順序情報として、「1,2,3」の数字を表示器8に表示させる制御を行う。
[AT遊技移行抽選]
また、副制御部20は、通常遊技中、所定の抽選条件が成立したゲームにおいて、AT遊技への移行をかけたAT遊技移行抽選を行う。
AT遊技移行抽選には2通りあり、今回ゲーム限りの当選コマンドに基づいて抽選を行う単独抽選と、過去の複数ゲームに亘って受信した受信済みの当選コマンドの履歴に基づいて抽選を行う履歴抽選とがある。
単独抽選は、今回ゲームの当選コマンド(入賞コマンドでも可、以下同じ)の示す抽選対象がAT遊技移行抽選権を有する抽選対象のときに抽選条件成立となり、例えば、図7(a)に示すように、今回ゲームで受信した当選コマンドが「ベル」、「チェリー」などの小役1〜4に対応する抽選対象を示す当選コマンドのときに、そのゲームにおいて、それぞれに対応するAT当選率に基づいてAT遊技移行抽選を行う。なお、小役3(「特殊役2」)を示す当選コマンドを受信したときには、100%のAT当選率、つまり、必ずAT遊技に移行する。
一方、履歴抽選は、複数ゲームに亘って受信した受信済みの当選コマンド(入賞コマンドでも可、以下同じ)の組合せが所定の組合せのときに抽選条件成立となり、例えば、図7(b)に示すように、過去の複数ゲームに亘る当選コマンドの組合せが所定の組合せのときに、そのゲームにおいて、それぞれに対応するAT当選率に基づいてAT遊技移行抽選を行う。
具体的には、例えば、3ゲーム前から今回ゲームまでの4ゲームに亘り、小役5(「ベル」)に対応する当選コマンドを連続して受信したときに、AT当選率「10%」の確率で当選するAT遊技移行抽選を行う(図7(b)中のタイトル行を除いた1行目)。
また、小役1(「チェリー」)に対応する当選コマンドを連続して受信したときには、連続して受信する回数が増加するほど高確率で当選するAT遊技移行抽選を行う(図7(b)中のタイトル行を除いた2,5,6行目)。この場合、「100%」の確率で当選した以降(6行目)、さらに小役1に対応する当選コマンドを連続して受信したときには、受信の都度、AT遊技に当選したものとみなし、AT遊技の連続(連チャン)する回数を1セットずつ増加させることもできる。
同じく、小役1(「チェリー」)に対応する当選コマンドを、例えば、3ゲーム前から今回ゲームまでの4ゲームの間に、所定のゲーム間隔をおいて複数回受信したときにも、AT遊技移行抽選を行うこともできる(図7(b)中のタイトル行を除いた3,4行目)。
また、このように所定ゲーム回数に亘って受信した複数の当選コマンドは、給電中はもちろんのこと、停電等の電断が生じたときにも、サブRAMのバックアップ機能により保持される。そのため、上記の履歴抽選を行うときに、電断前と復旧後を跨いだ当選コマンドの履歴に基づいてAT遊技移行抽選を行うことがある。
具体的には、3ゲーム前から今回ゲームまでの4ゲームに亘って受信した当選コマンドの組合せに基づいてAT遊技移行抽選を行う場合において、例えば、図7(c)に示すように、2ゲーム前と1ゲーム前との間で、電断コマンドを受信するとともに、その後電源投入コマンドを受信したときには、電断前の当選履歴に相当する3ゲーム前及び2ゲーム前の当選コマンドと、復旧後の当選履歴に相当する1ゲーム前及び今回ゲームの当選コマンドとに基づいてAT遊技移行抽選を行うことになる。この場合でも、上記と同じそれぞれの組合せに対応するAT当選率に基づいてAT遊技移行抽選を行うことができる。
このような単独抽選及び履歴抽選において、それぞれAT遊技移行抽選に当選すると、その後の再遊技2〜9に当選したゲームにおいて、例えば、図8に示すように、特定の押し順を識別可能な操作順序情報81が表示器8に表示されることになる。
遊技者はこの操作順序情報81により識別される特定の押し順に従って停止ボタン5を操作することにより、「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」が入賞ライン上に導出され、それ以降のゲームからAT遊技が所定のゲーム回数に亘って行われることになる。
なお、履歴抽選では、電断の有無にかかわらず、一つの当選コマンドではなく、二つ以上の当選コマンドの組合せに基づいてAT遊技移行抽選を行うことから、単独抽選よりも高い確率でAT遊技に当選するようになっている。
また、履歴抽選において、抽選条件の成立に係る組合せは任意であるとともに、その組合せを作るうえで遡るゲーム回数は、3ゲーム前に限らず、3ゲームよりも以前のゲームでもよく、反対に、1ゲーム前、2ゲーム前でもよい。
また、通常遊技中ではなく、AT遊技中に単独抽選又は履歴抽選に係る条件が成立したときには、そのAT遊技に係る残りゲーム数を増加させる上乗せゲーム数の抽選、そのAT遊技終了後のさらに1又は2セット以上のAT遊技の連チャンをかけた抽選を行うこともできる。
[ペナルティ制御]
また、本実施形態のスロットマシン1は、通常遊技において小役5〜10に当選したときには、特定の押し順は報知されないものの、小役5〜10にそれぞれ対応する特定の押し順で停止ボタン5が操作されたときには、メダル払出に係る図柄の組合せが導出(入賞)されることから、順押し(左、中、右の順)又は順挟み押し(左、右、中の順)での停止ボタン5の操作を推奨している。
ところが、遊技者の中には、通常遊技において小役5〜10入賞を目的として、推奨する押し順以外の順序で停止ボタン5の操作を行う悪質な者が存在する。そこで、副制御部20は、通常遊技において小役5〜10の当選を示す当選コマンドを受信するとともに、推奨する押し順以外の押し順を示す停止ボタンコマンドを受信したときには、変則押しとみなし、遊技者に所定のペナルティを課す制御を行う。
ペナルティとしては、例えば、単独抽選又は履歴抽選に係る条件が成立しているにもかかわらず、AT遊技移行抽選を行わないペナルティ遊技状態に制御することができる。
具体的には、通常遊技中に小役5〜10の当選を示す当選コマンドを受信するとともに、推奨する押し順以外の順序でそれぞれの停止ボタン5に対応する停止ボタンコマンドを順次受信したときには、その後所定のゲーム数に亘ってAT遊技移行抽選を行わないペナルティ遊技状態に制御する。このペナルティ遊技状態では、単独抽選又は履歴抽選に係る条件が成立していてもAT遊技移行抽選を行わない。
例えば、小役5の当選を示す当選コマンドを受信したゲームにおいて、「中」、「右」、「左」の押し順を示す受信順序で停止ボタンコマンドを受信したときには、その後の50ゲームに亘って小役1〜4の当選を示す当選コマンドを受信したとしてもAT遊技移行抽選を行わない。このような順序で停止ボタンコマンドを受信したときは、「左」、「中」、「右」の押し順を示す順押し、又は「左」、「右」、「中」の押し順を示す順挟押しなどの推奨する押し順以外で停止ボタン5が操作された「変則押し」を示していることから、一定期間に亘ってペナルティが課せられることになる。
このようなペナルティを課すことにより、遊技者は小役5〜10入賞と引き換えにAT遊技移行抽選が行われないという大きな代償を払うことになるので、小役5〜10入賞を積極的に狙う意義がなくなるため、推奨する押し順で停止ボタン5を操作することになる。その結果、スロットマシンの適切な出玉率、遊技性能などを確保することができる。
[特定情報の報知制御]
また、このような変則押し行う目的は、入賞により所定の特典が享受されれば足りることから、上記のような小役5〜10入賞を目的とするものに限られず、その他の特典として、例えば、AT遊技への移行を目的とするものもある。
AT遊技へ移行する条件は、本実施形態のスロットマシン1では、例えば、以下の二通りがある。
一つ目の条件は、通常遊技において、AT遊技移行抽選に当選した後、AT遊技の開始賞である再遊技2〜9に当選するとともに、それぞれの再遊技2〜9に対応する特定の押し順によって停止ボタン5が操作され、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が入賞ライン上に導出された場合である。
AT遊技移行抽選に当選した後、AT遊技の開始賞である再遊技2〜9に当選すると、例えば、図8(a)に示すように、その当選に係る再遊技2〜9に対応する特定の押し順を識別可能な操作順序情報81が表示器8に表示される。遊技者がこの操作順序情報81に従って停止ボタン5の操作を行うことで、図8(c)に示すように、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が入賞ライン上に導出され、AT遊技へ移行することになる。
なお、この場合は、AT遊技移行抽選に当選しており、AT遊技への移行が確定していることから、操作順序情報81に従わない間違った操作により特定の押し順が行われず、特定図柄の組合せが導出されなくても、AT遊技へ移行させることもできる。
二つ目の条件は、通常遊技においてゲーム形式で行われる特定の押し順を選択させる「押し順選択ゲーム」において、正解となる押し順を押し当てた場合である。
この「押し順選択ゲーム」は、再遊技2〜9に当選したゲームで発生するようになっているものの、常に発生するものではなく、所定の確率で発生するように、副制御部20により制御される。
具体的には、図12に示すような「押し順選択ゲーム」を行わせる。この例では、再遊技2〜7に当選したゲームにおいて、副制御部20が「押し順選択ゲーム」を所定の抽選確率に基づいて「押し順選択ゲーム」を抽選により発生させた例を示している。
この「押し順選択ゲーム」では、副制御部20は、リール41の回転(変動)中に停止ボタン5の操作順序を選択させる操作順序選択情報84を表示器8に表示させる。
遊技者は再遊技2〜7のうちのいずれが当選しているのかを知らされておらず、6通りの押し順にうちのいずれかを予測して停止ボタン5を操作することになる。
当選した再遊技2〜7に対応する特定の押し順と、遊技者が予測して実際に操作した押し順とが一致したときには、図12(d)に示すように、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が入賞ライン上に導出され、AT遊技へ移行する。
この二つ目の条件では、「押し順選択ゲーム」の発生と、特定図柄の組合せの導出の双方がAT遊技へ移行する必要条件となっている。
このように、一つ目の条件ではAT遊技移行抽選に当選していない限り、二つ目の条件では「押し順選択ゲーム」の発生及び特定図柄の組合せの導出双方の条件が成立しない限り、それぞれAT遊技には移行しない。
しかしながら、通常遊技において、再遊技2〜9に当選し、上記のいずれの条件が成立していなくても、当選した再遊技2〜9に対応する特定の押し順で停止ボタン5が操作されたときには、AT遊技には移行しないものの、特定図柄の組合せが導出されることになり、見かけ上、AT遊技の移行条件が成立しているように見える。遊技者の中には、そのことを悪用して、上記二つのいずれの条件が成立していないにもかかわらず、特定図柄の組合せを導出させ、遊技場の店員に言いがかりをつける悪質な者が存在する。
そこで、本実施形態のスロットマシン1では、AT遊技へ移行する条件が成立していないにもかかわらず、特定図柄の組合せが導出されたときには、その旨を識別可能な特定情報を出力するようになっている。
具体的には、上記二つのいずれの条件においても、操作順序情報81の表示、操作順序選択情報84の表示などの特定の押し順での操作、すなわち、推奨する押し順とは異なる変則押しを許容する旨を示す許容情報が識別可能に出力されることが共通していることから、副制御部20は、このような操作順序情報81、操作順序選択情報84などの許容情報を出力していないにもかかわらず、特定図柄の組合せが導出されたときには、その旨を識別可能な特定情報を報知するようになっている。
特定情報の報知態様例を、図9〜図11に示す。
図9に示す例は、通常遊技中において再遊技7に当選し許容情報が報知されていない例を示している。再遊技7は、右停止ボタン5c、中停止ボタン5b、左停止ボタン5aの順に停止ボタン5が操作されたときに、すなわち、特定の押し順で停止ボタン5が操作されたときに、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも特定図柄の組合せが導出されることはない。
このような状況において、遊技者は再遊技7の当選を知らされていないものの、図9(b)に示すように、所定の操作タイミングで右停止ボタン5cが最初に操作されると、右リール41cにおいて「7(セブン)」が導出される。副制御部20は、右停止ボタン5cに対応する停止ボタンコマンドを最初に受信したことから、変則押しが行われたものと判定し、スピーカ9を駆動制御し、警告音となる音声(「ブー」)を出力させる(特定情報)。
次いで、所定の操作タイミングで中停止ボタン5b、さらに、左停止ボタン5aが操作され、図9(c)の(ii)に示すように、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出されると、副制御部20は、例えば、「変則押し(右、中、左の順)によって揃えられた「7」のため無効です」などの特定情報82を表示器8に表示させる。
このような表示により、特定図柄の組合せの導出がAT遊技への移行条件の成立していない無効な導出であることが明らかとなり、遊技場の店員はこの表示を根拠に言いがかりをつける遊技者に対抗することができる。
なお、上記の例では、再遊技7に当選したときを例に挙げて説明したが、再遊技9に当選したときにも、上記と同様なことがいえる。再遊技9に当選したときには、停止ボタン5のうちで右停止ボタン5cが最初に操作されたとき、すなわち、特定の押し順で停止ボタン5が操作されたときに、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも特定図柄の組合せが導出されることはない。そのため、許容情報が報知されていないにもかかわらず、右停止ボタン5cが最初に操作され、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出されると、変則押しが行われたものと判定し、特定情報82が表示器8に表示されることになる。
また、このような特定情報82の表示は、特定図柄の組合せが導出されたゲームに限り表示させることもできる。
さらに、そのゲーム以降の所定回数のゲームの間、継続して表示させることもでき、この場合には、特定図柄の組合せが導出されているままの状態ではないので、導出の証拠となる特定図柄の組合せは確認できないが、特定情報82を継続して表示することで、過去の導出を理由に言いがかりをつける遊技者に対抗することができる。
[動作音の出力制御]
また、副制御部20は、このように特定情報82が表示されている間に、遊技の進行に応じた所定の動作が実行されたときには、特定情報82を表示させながら、動作に対応する動作音を出力させるようになっている。
例えば、特定情報82が表示されている間に、クレジットメダルを返却する返却操作が行われたときには、副制御部20は、特定情報82を表示させながら、スピーカ9を駆動制御して、返却音を出力させる。また、特定図柄の組合せが導出されたゲーム以降のゲームで停止ボタン5が操作されたときには、特定情報82を表示させながら、リール停止音を出力させ、また、メダル払出に係る図柄の組合せが導出されたときには、特定情報82を表示させながら、メダル払出音を出力させることもできる。
このように、特定情報82が表示されている間に、遊技の進行に応じた所定の動作が実行されたときには、特定情報82を表示させながら、動作に対応する動作音を出力することで、特定情報82の表示を理由に当該スロットマシン1での遊技を放棄しようとする遊技者をけん制できる。
[特定情報報知中の継続報知制御]
また、副制御部20は、このように特定情報82が表示されている間に、特定図柄の組合せが導出されたゲーム以降、新たなゲームが実行されたときには、新たなゲームに係る遊技演出を、特定情報82の表示を継続させながら、例えば、表示器8のバックグランド画面で表示させることができる(例えば、図9(c)の(ii)に示す特定情報82の背後に表示される通常遊技演出の画面)。これにより、新たなゲームの進行を妨げずに、特定情報82を表示させることができる。
[特定情報報知中の客待ち制御]
また、副制御部20は、図柄の組合せの導出後、所定時間経過すると、表示器8の画面を、例えば、当該スロットマシン1の機種名等の情報を表示させる客待ち画面(遊技待機画面)に切り替えるようになっている。ところが、特定情報82が表示されている間は、客待ち画面に切り替えることなく、特定情報82の表示を継続させるようになっている。これにより、遊技場の店員は、特定情報82が表示されている間は常に特定情報82を確認することができる。
また、客待ち制御の他の例として、図柄の組合せの導出後、所定時間経過すると、消費電力を抑制する省電力モードに移行させることもできる。省電力モードでは、例えば、表示器8(例えば、液晶表示器のバックライト)への電力供給の停止、ランプ11の消灯などの制御が行われるが、特定情報82が表示されている間は、省電力モードへ移行させない、又は、省電力モードへ移行させたとしても、表示器8への電力の供給を継続させるなど、少なくとも特定情報82の表示を継続させることが好ましい。
[履歴情報の報知制御]
また、副制御部20では、複数ゲームに亘って受信した当選コマンドの履歴に基づいてAT遊技移行抽選を行うことから、過去の複数ゲームに亘って当選した抽選対象の履歴情報を、例えば、表示器8を介して識別可能に出力するようになっている。
具体的には、副制御部20は、図10に示すように、3ゲーム前から今回ゲームまでの4ゲームに亘って受信した当選コマンドに対応する抽選対象を識別可能な情報として、履歴情報83a〜83dを表示器8に表示させる制御を行う。
表示させる履歴情報83a〜88dは、例えば、当選した抽選対象に対応する図柄の組合せを構成する一部の図柄、その図柄の名称(本実施形態では、名称の先頭文字)などの当選コマンドに対応する抽選対象を識別可能な情報であり、このような履歴情報を、表示器8の表示領域のうちの予め定められた履歴情報表示領域に表示させる。
図10に示す例では、表示器8における右下の領域を履歴情報表示領域とし、この履歴情報表示領域を複数の領域に区分けするとともに、区分けしたそれぞれの領域に各ゲームに対応する履歴情報83a〜83dを割り当てて表示する。
また、履歴情報83a〜83dは、1ゲームの実行ごとに新たな履歴情報83aが生成されることから、1ゲーム終了ごとに表示される履歴情報表示領域が右にシフトするようになっている。
このような履歴情報83a〜83dを表示させるときにおいて、操作順序情報81、操作順序選択情報84などの許容情報を出力していないにもかかわらず、特定図柄の組合せを導出させようとする場合もある。
例えば、図10(a)に示す例は、今回ゲームでハズレに当選し、1ゲーム前のゲームで小役1(「チェリー」)に当選し、2ゲーム前のゲームで再遊技1(「リプレイ」)に当選し、3ゲーム前のゲームで小役4(「ベル」)に当選した例を示し、図10(b)に示す例は、その後、新たなゲームを開始させるとともにそのゲームにおいて再遊技7に当選し、停止ボタン5の操作が行われる前のリール回転中の状態を示している。
このようなリール回転状態で、遊技者は再遊技7の当選を知らされていないものの、右停止ボタン5c、中停止ボタン5b、左停止ボタン5bの順にそれぞれの停止ボタン5が所定の操作タイミングで操作されると、図10(c)に示すように、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出されることになり、副制御部20は、変則押しが行われたものと判定し、特定情報82を表示器8に表示させる。
また、このときには、履歴情報83aとしては、特定図柄の組合せが導出されたにもかかわらず、特定図柄の組合せ以外の図柄の組合せの導出を示す「リプレイ」の「リ」を表示する。
このようにするのは、再遊技7はAT遊技への開始賞でありながらも、操作順序情報81、操作順序選択情報84などの許容情報が出力されておらず、特定図柄の組合せが導出されたとしても、AT遊技への移行条件が成立していないからである。
一方、再遊技7に当選したゲームで、操作順序情報81、操作順序選択情報84などの許容情報が出力され、特定図柄の組合せが導出されたときは、履歴情報83aには、「7」が表示されることになる。
また、副制御部20は、このような履歴情報83を表示しているときに停電等の電断が発生し、その後、給電が開始されて復旧したときには(電源スイッチのオフ・オンを含む)、電断前と異なる態様の表示を表示器8に行わせるようになっている。
例えば、電断前の表示態様を図11(a)に示し、復旧後の表示態様を図11(b)に示す。
図11(a)に示す例は、通常遊技中の今回ゲームで再遊技7(「リプレイ」)に当選し、操作順序情報81、操作順序選択情報84などの許容情報が出力されていないにもかかわらず、変則押しが行われ特定情報82が表示された例を示し、さらに、1ゲーム前のゲームでハズレに当選し、2ゲーム前のゲームで小役1(「チェリー」)に当選し、3ゲーム前のゲームで再遊技1(「リプレイ」)に当選した例を示している。
このような表示態様のときに、電断が発生し、その後給電が開始されて復旧した場合、例えば、副制御部20は、電断中はバックアップ機能により当選履歴を保持しているにもかかわらず、図11(b)に示すように、復旧後、履歴情報表示領域に電断前の履歴情報83を表示させない制御を行うこともできる。
電断前の履歴情報83を表示させない態様としては、例えば、図11(b)に示すように、履歴情報83に代えて履歴を特定不能な他の情報(例えば「?」などのマーク、その他、空欄など)を表示させることもできる。
また、このときは、図11(b)に示すように、特定情報82を表示させないこともできる。また、電断中はバックアップ機能により、AT遊技への移行条件の成否及びリール停止時の図柄の組合せを記憶していることから、これらに基づいて特定情報82を表示させることもできる。
ただし、電断及び復旧時において、予め定められた手順を踏まずに電断から復旧し、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出されているようなときには、特定情報82を表示させることが好ましい。
例えば、電断時に電断コマンドを受信せず退避処理を実行しなかったとき、復旧時に電源投入コマンドを受信しないようなとき、退避処理において記憶する所定の識別情報が電断前と復旧後で一致しないようなとき(例えば、バックアップ領域のチェックサムが電断前と復旧後で不一致)などの、予め定められた手順と異なる手順により電断から復旧したようなときには、通常の電断とは異なり副制御部20だけの電源がオフされた可能性が高い。このように副制御部20だけ電源がオフされるのは、特定情報82の消失を目的とする行為とも考えられる。
そこで、このような予め定められた手順と異なる手順により電断から復旧したようなときには、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出されているときはもちろんのこと、それ以外の図柄の組合せが導出されているときでも、図11(c)に示すように、特定情報82を表示させる。また、これに代えて又は加えて、「変則」などの履歴情報83aを表示させることもできる。
[操作順序情報の報知制御]
また、副制御部20は、前述の「押し順選択ゲーム」を行わせたときに、遊技者が正解となる押し順、すなわち、特定の押し順を押し当てなかったことで、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出されないときには、特定の押し順を識別可能な正解操作順序情報を出力するようになっている。
例えば、図12、13は、再遊技5に当選し、副制御部20が所定の抽選に基づいて操作順序選択情報84を表示させ、「押し順選択ゲーム」を発生させた例を示しており、図12は遊技者が正解となる押し順を押し当てたとき、図13は不正解の押し順で操作したときの態様を示している。
再遊技5に当選したときには、中停止ボタン5b、右停止ボタン5c、左停止ボタン5aの順に停止ボタン5が操作されたときに、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも特定図柄の組合せが導出されることはない。
遊技者が正解となる特定の押し順を押し当てたときには、図12(d)に示すように、特定図柄の組合せが導出され、例えば、AT遊技への移行を祝福するメッセージを表示器8に表示させることができる。
一方、図13(d)に示すように、特定の押し順以外の押し順で停止ボタン5が操作されたときには(この例では、中停止ボタン5b、左停止ボタン5a、右停止ボタン5cの順に停止ボタン5を操作)、特定図柄の組合せ以外の図柄の組合せ(「7−7−リ」)が導出され、このときには、特定の押し順を識別可能な正解操作順序情報85を表示器8に表示させる。これにより、遊技者は正解の押し順を知ることができる。
このような正解操作順序情報85の表示は、次回ゲームの押し順を識別可能な操作順序情報81として遊技者が勘違いしないように、当該ゲーム限りにおいて報知されることが好ましく、例えば、メダル投入操作、ベットボタン操作等の次回ゲーム開始のための操作が検知されたときに報知を終了させ、少なくとも次回ゲームの開始までには消失させる。
なお、「押し順選択ゲーム」は、再遊技2〜9に当選したゲームで発生するようになっているものの、常に発生するものではなく、所定の確率で発生することから、再遊技2〜9に当選したゲームで「押し順選択ゲーム」が発生しないときに、特定の押し順以外の押し順で停止ボタン5が操作されたとしても、特定の押し順を識別可能な正解操作順序情報85が表示器8に表示されることはない。
上記の図12及び13では、6通りある押し順のうちの一つを押し当てる「6択押し順選択ゲーム」の例を示したが、2通りある押し順のうちのいずれかを押し当てる「2択押し順選択ゲーム」の例について、図14に示す。
この例では、再遊技9に当選し、副制御部20が所定の抽選に基づいて「押し順選択ゲーム」を発生させた例を示しており、図14(b)の(i)は遊技者が正解となる押し順を押し当てたとき、図14(b)の(ii)は不正解の押し順で操作したときの態様を示している。
再遊技9に当選したときには、右停止ボタン5cが最初に操作されたときに、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)が導出可能であり、それ以外の順序で停止ボタン5が操作されたときには、少なくとも特定図柄の組合せが導出されることはない。
遊技者が正解となる特定の押し順を押し当てたときには、図14(b)の(i)に示すように、特定図柄の組合せが導出され、例えば、AT遊技への移行を祝福するメッセージを表示器8に表示させることができる。
一方、図14(b)の(ii)に示すように、特定の押し順以外の押し順で停止ボタン5が操作されたときには(この例では、左停止ボタン5aを最初に操作)、特定図柄の組合せ以外の図柄の組合せの一部が導出され(例えば、実施例では「リプレイ」だが「7」でも可)、このときには、特定の押し順を識別可能な正解操作順序情報85を表示器8に表示させる。また、このような正解操作順序情報85の表示に加え又は代えて、例えば、不正解となる停止ボタン5を操作したタイミング、不正解となる停止ボタン5を操作後に対応するリール41が停止したタイミング等において、不正解の押し順を示唆する「ブー」などの正解操作順序情報85をスピーカ9から出音させることもできる。このような不正解の押し順に対応する操作順序情報(「ブー」)も、反対解釈によって特定の押し順が識別可能な操作順序情報であることは言うまでもない。
なお、上記の例では、特定図柄の組合せ以外の図柄の組合せの一部(特定図柄の組合せの一部でも可)が導出されたタイミングで、正解操作順序情報85を出力したが、特定図柄の組合せ以外の図柄の組合せのすべてが導出されたタイミングで正解操作順序情報85を出力することもできるし、一部が導出されたときと、すべてが導出されたときのそれぞれのタイミングで正解操作順序情報85を出力することもできる。
このような出力タイミングの中では、特に、特定図柄の組合せ以外の図柄の組合せのすべてが導出されたタイミングを待って、正解操作順序情報85を出力することが好ましい。
これは、特定の押し順以外の押し順で停止ボタン5が操作されたとしても、特定図柄の組合せの全部が導出されないもののその一部が導出されることがあり、その状態では遊技者は特定図柄の組合せの導出に未だ期待をもっており正解操作順序情報85を出力するタイミングとして好ましくなく、また、正解操作順序情報85の報知タイミングを制御する出力処理等において、常に同じタイミングで正解操作順序情報85を出力でき、複数の出力タイミングを有する場合に比べて処理負担が軽減されるからである。
また、正解操作順序情報85の出力タイミングは、図柄の導出タイミングに限らず、例えば、特定の押し順以外の押し順で停止ボタン5が操作されたタイミングでもよい。
また、副制御部20は、「押し順選択ゲーム」を行わせるときに、例えば、図15(a)に示すように、操作順序選択情報84の表示の中に、正解となる押し順、すなわち、特定の押し順を所定の確率で表示(全ナビ表示)させることもある。
このようなときには、遊技者は、表示された押し順に従って停止ボタン5を操作することにより、図15(b)の(i)に示すように、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)を導出させることができる。
一方、表示された押し順に従わずに誤った順序で停止ボタン5を操作したときには、図15(b)の(ii)に示すように、特定図柄の組合せ以外の図柄の組合せ(「7−7−リ」)が導出されることになる。このようなときには、特定の押し順を識別可能な正解操作順序情報85を表示させることはなく、例えば、「残念・・・せっかく教えたのに・・・」などのメッセージを表示させることができる。
このように、操作順序選択情報84が報知され、停止ボタン5が特定の押し順以外で操作されることで、特定図柄の組合せが導出されないときでも、所定の条件を満たすときには(例えば、操作順序選択情報84に「???」が表示されたとき)、正解操作順序情報85を報知し、条件を満たさないときには(例えば、操作順序選択情報84に正解となる押し順が表示されたとき)、正解操作順序情報85を報知しないこともできる。
また、副制御部20は、「押し順選択ゲーム」を行わせるときに、例えば、図16(a)に示すように、今回の「押し順選択ゲーム」より以前に行われた前回の「押し順選択ゲーム」での正解となる押し順、すなわち、特定の押し順の履歴を示す操作順序履歴情報86を表示器8に表示させることもできる。
このような操作順序履歴情報86の表示は、「押し順選択ゲーム」を発生させたときの抽選対象(再遊技2〜9)の履歴をサブROM等に記憶しておき、今回の「押し順選択ゲーム」の発生時に、この履歴から前回の「押し順選択ゲーム」の抽選対象を取得するとともに、図5に示す特定の押し順を参照しながら表示器8に前回の特定の押し順を表示させることにより実現される。
これにより、遊技者は、操作順序履歴情報86を参照しながら、今回の「押し順選択ゲーム」の押し順を選択することができる。
また、正解操作順序情報85の報知態様は、図13(d)、図14(b)の(ii)に示す態様に限らず、例えば、図16(b)の(i)、(ii)に示すような態様を採用することもできる。
以上説明したような特徴的な動作は、図17〜22に示すようなフローチャートに従って作成されるサブROM記憶のプロクラムに基づいて副制御部20が動作することにより実現される。
例えば、副制御部20は、図17(a)に示すようなメイン処理を実行する。
メイン処理では、後述の変則押し監視処理(S11)、AT遊技移行抽選処理(S12)、音声出力制御処理(S13)、客待ち処理(S14)、及び操作順序選択情報報知処理(S15)に加え、遊技演出に係るその他の処理(S16)を実行する。
また、副制御部20は、図17(b)に示す割り込み処理を実行する。
割り込み処理は、定期的に行われる処理として実行され、制御コマンドを受信すると(S21−Yes)、そのコマンドをサブRAMの所定記憶領域に格納する(S22)。この格納された制御コマンドに基づいて上記のメイン処理が実行される。続いて、又は、制御コマンドを受信しないときには(S21−No)、定期に行われるその他の処理(例えば、タイマー更新処理など)を実行する(S23)。
[変則押し監視処理]
変則押し監視処理は、変則押しを許容する許容情報が報知されていないにもかかわらず、特定図柄の組合せが導出されたときに、特定情報の報知を制御する処理であり、図18に示すフローチャートに従って実行される。
変則押し監視処理では、最初に、許容情報の報知がされていない変則押し監視中か否かの判定を行い、変則押し監視中でなければ(S31−No:許容情報報知中)、処理を終了し、変則押し監視中ならば(S31−Yes:許容情報非報知中)、以下の処理を実行する。
まず、変則押しの発生を監視し(S32)、例えば、右又は中停止ボタン5が最初に操作される変則押しが発生したものと判定したときには(S32−Yes)、「ブー」などの警告音を出音するために、警告音の出力情報を設定する(S33)。
次いで、特定図柄の組合せ(「セブン−セブン−セブン(7−7−7)」)の導出の有無を判定し(S34)、特定図柄の組合せが導出されたものと判定したときには(S34−Yes)、特定情報82を表示器8などの報知手段に報知させる旨を示す報知情報の設定を行うとともに(S35)、特定情報82の報知終了条件を示す終了条件情報の設定を行うことで(S36)、特定情報82が表示器8に表示される報知状態となり、その後、S38に処理を進める。
一方、変則押しの発生がないと判定したときには(S32−No)、特定情報82が表示器8に表示されている報知状態中か否かの判定が行う(S37)。報知状態でなければ(S37−No)、処理を終了し、報知状態であれば(S37−Yes)、S38に処理を進める。
S38では、報知終了条件の成否の判定を行う。例えば、特定図柄の組合せが導出された後、3ゲームが実行されたときを報知終了条件とするときには、その3ゲームの終了タイミング(例えば、すべての図柄の組合せが導出されたとき)を監視する。
報知終了条件が成立していないときには(S38−No)、報知状態を継続すべく、再びS31に移行し、報知終了条件が成立しているときには(S38−Yes:特定図柄の組合せが導出された後3ゲームが終了)、特定情報82の報知を終了させるために、設定されている報知情報のクリア設定を行い(S39)、処理を終了する。
[音声出力制御処理]
音声出力制御処理は、特定情報を報知しているときに、遊技の進行に応じた所定の動作に対応する動作音の出力を制御する処理であり、図19に示すフローチャートに従って実行される。
音声出力制御処理では、まず、出音すべき演出音の設定があるかの判定を行い(S41)、出音すべき演出音の設定がないときには(S41−No)、S44に処理を進め、出音すべき演出音の設定があるときには(S41−Yes)、特定情報の報知状態中か否かの判定を行う(S42)。特定情報の報知状態であるときには(S42−Yes)、S44に処理を進め、特定情報の報知状態でないときには(S42−No)、演出音をスピーカ9から出力させ(S43)、S44に移行する。すなわち、遊技の進行に関与しない演出音は、特定情報の報知中は出力されないようになっている。
S44以降では、出音すべき遊技の進行に応じた動作音の設定があれば、特定情報の報知中か否かを問わずに、対応する動作音の出力を行う。
例えば、出音すべきリールの停止音の設定があれば(S44−Yes)、スピーカ9からリール停止音を出力させ(S45)、出音すべきメダルの払出音の設定があれば(S46−Yes)、スピーカ9から払出音を出力させ(S47)、出音すべきクレジットメダルの精算音の設定があれば(S48−Yes)、スピーカ9から精算音を出力させ(S49)、その後、S50に処理を進める。
一方、出音すべき動作音の設定がなければ(S44,S46,S48−No)、S50に処理を進める。
S50では、出音すべきその他の音声(例えば、前扉1aの開放音など)の出力を行い、その後、処理を終了する。
[客待ち処理]
客待ち処理は、表示器8に特定情報が表示されているときに、当該表示器8の客待ち画面への切り替えを制限する処理であり、図20に示すフローチャートに従って実行される。
この客待ち処理では、まず、現在の状態を判定するために、図柄の組合せの導出後に所定時間経過して移行した客待ち状態中か否かの判定を行い(S51)、すでに客待ち状態であれば(S51−Yes)、処理を終了し、客待ち状態でなければ(S51−No)、以下の処理を実行する。
図柄の組合せの導出後から計時される移行タイマの取得、タイムアップ条件との照合などの客待ち状態への移行条件の確認処理を実行し(S52)、移行条件が成立していないときには(S53−No)、処理を終了し、移行条件が成立しているときには(S53−Yes)、特定情報の報知状態中か否かの判定を行う(S54)。
特定情報の報知状態でなければ(S54−No)、表示器8の画面を客待ち画面に切り替えて、客待ち状態に移行する(S55)。
一方、特定情報の報知状態であれば(S54−Yes)、特定情報の報知継続を優先させるために、表示器8の画面を客待ち画面に切り替えることなく、処理を終了する。
[AT遊技移行抽選処理]
AT遊技移行抽選処理は、図21に示すフローチャートに従って実行される。このAT遊技移行抽選処理では、単独抽選と履歴抽選をそれぞれ実行可能としており、双方の抽選において当選する可能性を有している。
このAT遊技移行抽選処理では、まず、特定情報の報知状態中か否かの判定を行う(S61)。特定情報の報知状態であれば(S61−Yes)、単独抽選と履歴抽選をそれぞれ実行せずに、処理を終了する。このようにするのは、特定情報が報知される悪質な変則押しに対してはAT遊技移行抽選を実行しないという、ペナルティを課すためである。
一方、特定情報の報知状態でなければ(S61−No)、以下の処理を実行する。
例えば、最初に、単独抽選を実行すべく、制御コマンドの記憶領域から今回ゲームの当選コマンドを取得し(S62)、当選コマンドから特定される抽選対象がAT遊技移行抽選権を有する抽選対象か否かの判定を行う(S63)。
取得した当選コマンドから特定される抽選対象がAT遊技移行抽選権を有する抽選対象のときには(S63−Yes)、抽選対象ごとに定められた当選確率(図7(a)参照)に基づいてAT遊技移行抽選を実行する(S64)。AT遊技移行抽選では、例えば、スタートコマンドの受信タイミングで取得される乱数値と、AT移行抽選権を有する抽選対象ごとに設けられた当選値との比較・照合を行う。
比較・照合の結果に基づいて当否の判定を行う(S65)。乱数値と当選値とが一致するときに当選とみなし(S65−Yes)、AT遊技当選情報を所定記憶領域にセットするとともに(S66)、S67に処理を進める。
同様に、乱数値と当選値とが一致しないとき(S65−No)、及び取得した当選コマンドから特定される抽選対象がAT遊技移行抽選権を有する抽選対象でないときにも(S63−No)、S67に処理を進める。
次いで、履歴抽選を実行すべく、S67では、複数ゲームに亘って受信した当選コマンドの履歴に対応する当選履歴を所定の記憶領域から取得し、その当選履歴の組合せが抽選条件(図7(b)参照)を満たしているかの判定を行う(S68)。
抽選条件を満たしているときには(S68−Yes)、履歴抽選の実行を示す識別情報を所定記憶領域にセットする(S69)。
続いて、抽選条件ごとに定められた当選確率(図7(b)参照)に基づいて上記(S64)と同様なAT遊技移行抽選を実行する(S70)。
比較・照合の結果により当否の判定を行い(S71)、乱数値と当選値とが一致するときに当選とみなし(S71−Yes)、AT遊技当選情報を所定記憶領域にセットするとともに(S72)、処理を終了する。
一方、乱数値と当選値とが一致しないとき(S71−No)、及び、抽選条件を満たしていないときにも(S68−No)、処理を終了する。
このようなAT遊技移行抽選処理の実行により、単独抽選での当選のみならず履歴抽選でも当選することがあり、このような二重当選の場合には、単独の当選よりも遊技者に有利な、例えば、2セットのAT遊技の実行を保証することもできる。
また、単独抽選と履歴抽選の双方を実行可能にしたが、単独抽選(S62〜S66)を行うことなく履歴抽選(S67〜S72)のみを実行可能とすることもできる。
[操作順序選択情報報知処理]
操作順序選択情報報知処理は、「押し順選択ゲーム」において、遊技者が特定の押し順を押し当てなかったことで、特定図柄の組合せが導出されないときに、特定の押し順を識別可能な操作順序情報の出力を制御する処理であり、図22に示すフローチャートに従って実行される。
前述の「押し順選択ゲーム」は、AT遊技への移行をかけたゲームとして通常遊技中に発生させる例を示したが、図22のフローチャートに示す例では、AT遊技における残りゲーム数を増加させるゲーム数の上乗せ、AT遊技終了後のさらに1又は2セット以上のAT遊技の連チャン保証などの特典をかけたゲームとしてAT遊技中に発生させる例を示している。
操作順序選択情報報知処理では、まず、AT遊技中か否かの判定を行い(S81)、AT遊技中でないときには(S81−No)、この例では、「押し順選択ゲーム」を行わないことから、処理を終了し、AT遊技中のときには(S81−Yes)、「押し順選択ゲーム」を行うために、以下の処理を実行する。
割り込み処理で格納した当選コマンドに基づいて再遊技2〜9の当否を判定し(S82,S87)、当選コマンドが再遊技2〜9以外のときには(S82−No,S87−No)、S90に処理を進め、当選コマンドが再遊技2〜9のときには(S82−Yes,S87−Yes)、以下の処理を実行する。
6通りの押し順に対応する6択再遊技(再遊技2〜7)に当選しているときには(S82−Yes)、ナビ態様抽選処理を実行する(S83)。ナビ態様抽選処理では、表示器8に表示させる「押し順選択ゲーム」の操作順序選択情報84の表示態様として、例えば、「???」を表示させるか、又は特定の押し順を表示させる(全ナビ)かなどの態様を、抽選により決定する。
次いで、抽選により決定されたナビ態様を示す情報を設定し(S84)、設定した情報に対応する表示態様を表示器8に表示させる。
特定の押し順を報知させる態様(全ナビ)が決定されたときは(S85−Yes)、処理を終了し、特定の押し順を報知させる態様(全ナビ)以外の態様が決定されたときは(S85−No)、6択再遊技フラグを設定する(S86)。
一方、2通りの押し順に対応する2択再遊技(再遊技8,9)に当選しているときには(S87−Yes)、操作順序選択情報84の表示態様(例えば、二者択一を示す「?−?」)を示す情報を設定し(S88)、設定した情報に対応する表示態様を表示器8に表示させ、その後、2択再遊技フラグを設定する(S89)。
続いて、6択再遊技フラグ及び2択再遊技フラグの設定の有無を判定し(S90,S94)、いずれも設定されていないときには(S90−No,S94−No)、処理を終了し、少なくともいずれか一方が設定されているときには(S90−Yes,S94−Yes)、以下の処理を実行する。
6択再遊技フラグが設定されているときには(S90−Yes)、すべてのリール41が停止したか否かを判定し(S91)、すべてのリール41が停止していないときには(S91−No)、処理を終了し、すべてのリール41が停止したときには(S91−Yes)、すべての停止ボタン5に対する操作が終了したか否かを判定する(S92)。すべての停止ボタン5に対する操作が終了(例えば、押下したボタンが元位置に戻ると終了)していないときには(S92−No)、処理を終了し、すべての停止ボタン5に対する操作が終了したときには(S92−Yes)、6択再遊技フラグをクリアし(S93)、S98に処理を進める。
一方、2択再遊技フラグが設定されているときには(S94−Yes)、第1操作に係るいずれかのリール41が停止したか否かを判定し(S95)、いずれか一のリール41が停止していないときには(S95−No)、処理を終了し、いずれか一のリール41が停止したときには(S95−Yes)、そのリール41に対応する停止ボタン5に対する操作が終了したか否かを判定する(S96)。その停止ボタン5に対する操作が終了していないときには(S96−No)、処理を終了し、その停止ボタン5に対する操作が終了したときには(S96−Yes)、2択再遊技フラグをクリアし(S97)、S98に処理を進める。
S98では、押し順が正解であるか否か、すなわち、遊技者の操作した押し順が特定押し順に一致するか否かの判定が行われる。押し順が正解のときには(S98−Yes)、正解の見返りとして、AT遊技ゲーム回数の上乗せ、次回1セットのAT遊技の連チャン保証などの特典の付与を示す特典付与情報の設定を行い(S99)、処理を終了する。
一方、押し順が不正解のときには(S98−No)、正解押し順を識別可能な正解操作順序情報85を表示させるための正解押し順報知情報の設定を行い(S100)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1は、変則押しを許容する許容情報が報知されないにもかかわらず、第二の図柄の組合せとして特定図柄の組合せが導出されたときに、特定情報を報知するので、特定図柄の組合せの導出を原因とするトラブルの発生を抑止することができる。
また、ゲーム形式で押し順を選択する「押し順選択ゲーム」において、不正解の押し順を選択したときに、正解の押し順が報知されることになるので、ゲームの公正さをアピールできるとともに、前回報知された正解の押し順を参照しながら、次回発生する「押し順選択ゲーム」に挑戦することができるため、遊技に対する興趣を高めることができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、本実施形態では、再遊技2〜9を特定抽選情報として機能させたが、その他の抽選対象(例えば、小役5〜10)を特定抽選情報として機能させることもできる。
また、特定(第二の)図柄の組合せにより付与される特典は、AT遊技、AT遊技中のゲーム数の上乗せなどに限られず、RT遊技、所定の小役に高確率で当選するボーナス遊技、第一の図柄の組合せの導出に比べて多くのメダルが獲得されるなどのその他の特典でもよい。
また、特定情報、操作順序情報、正解操作順序情報、操作順序選択情報、履歴情報の報知手段として、表示器8を用いたが、報知手段はこれに限られず、スピーカ9、ランプ11その他の報知手段を用いてこれらの情報を識別可能に報知することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
また、本実施形態では、モータにより駆動制御されるリールを用いたが、これに代えて又はこれに加えて液晶表示器などの表示器に変動表示される複数の図柄列をリールとして用いることもできる。この場合、表示器に変動表示されるリールは、副制御部20により制御されることが好ましく、さらに、主制御部10により制御されるリールを別途設けることが好ましい。
1 スロットマシン
5 停止ボタン(停止操作手段)
10 主制御部(抽選手段、リール停止制御手段)
20 副制御部(報知制御手段、特定情報報知手段、動作音出力手段、履歴情報出力手段)
41 リール
8 表示器(報知手段、特定情報報知手段、履歴情報出力手段)
9 スピーカ(動作音出力手段)

Claims (6)

  1. 複数の図柄を変動表示させる複数のリールと、所定の抽選を行う抽選手段と、前記複数のリールに対応して設けられ各リールを停止させるための操作を受け付け可能な停止操作手段と、前記抽選手段による抽選結果を示す抽選情報と各リールに対応する前記停止操作手段が受け付けた操作の順序とに応じて各リールの停止制御を実行可能なリール停止制御手段と、所定の報知手段を制御して前記操作の順序を特定可能な操作順序情報を報知させる報知制御手段と、を備え、前記抽選情報には、前記停止操作手段が第一の順序での操作を受け付けたときに、第一の図柄の組合せが導出されるように各リールの停止制御が行われ、前記停止操作手段が前記第一順序とは異なる第二の順序での操作を受け付けたときに、導出により所定の特典を付与可能な第二の図柄の組合せが導出されるように各リールの停止制御が行われる特定抽選情報を含む遊技機であって、
    前記抽選情報が前記特定抽選情報である場合において、
    前記報知制御手段が前記第二の順序での操作を許容する旨を示す許容情報を前記報知手段に報知させない制御をして、前記第二の図柄の組合せが導出されたときには、特定情報を報知し、
    前記報知制御手段が前記許容情報を前記報知手段に報知させる制御をして、前記第二の図柄の組合せが導出されたときには、前記特定情報を報知しない特定情報報知手段を備える
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定情報報知手段は、
    前記第二の図柄の組合せが導出されたゲーム及び、そのゲーム以降の所定回数のゲームの間、前記特定情報を報知する
    ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 遊技の進行に応じた所定の動作に対応する動作音を出力する動作音出力手段を備え、
    前記動作音出力手段は、
    前記特定情報報知手段が前記特定情報を報知しているときに、前記動作が行われたときには前記動作音を出力する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 前記特定情報報知手段は、
    所定の図柄の組合せの導出後から所定時間が経過した後において、客待ち状態を示す客待ち情報を報知可能であり、
    前記特定情報を報知しているときには、少なくとも前記客待ち情報を報知しない
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技機。
  5. 前記特定情報報知手段は、
    前記特定情報以外の情報であって、遊技の進行に応じた他の情報も報知可能であり、
    前記特定情報を報知している間に遊技が進行したときには、前記特定情報を報知しながら前記他の情報も報知する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の遊技機。
  6. 前記抽選情報の履歴に対応する履歴情報を識別可能に出力する履歴情報出力手段を備え、
    前記履歴情報出力手段は、
    前記抽選情報が前記特定抽選情報である場合において、
    前記報知制御手段が前記許容情報を前記報知手段に報知させる制御をして、前記第二の図柄の組合せが導出されたときには、前記第二の図柄の組合せが導出された旨を示す履歴情報を出力し、
    前記報知制御手段が前記許容情報を前記報知手段に報知させない制御をして、前記第二の図柄の組合せが導出されたときには、前記第二の図柄の組合せが導出された旨を示す履歴情報を出力しない
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技機。
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