JP2018031455A - トーショナルダンパ - Google Patents
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Abstract
【課題】ダンパゴムに発生する内部応力をハブおよび振動リング間の環状空隙における軸方向中央部で低減させることができ、もってダンパゴムに亀裂が発生するのを抑制し、ダンパゴムの耐久性を向上させることができるトーショナルダンパを提供する。【解決手段】回転軸に取り付けるハブにダンパゴムを介して振動リングを連結してなるトーショナルダンパにおいて、ダンパゴムを介装するハブおよび振動リング間の環状空隙における軸方向中央部の幅をその軸方向両側の部分の幅より大きく設定することにより軸方向中央部に幅広部を設けるとともに、軸方向両側の部分から軸方向中央部へかけて幅が徐々に拡大する徐変形状部を設けたことを特徴とする。環状空隙における軸方向中央部にコンボリューション部を備える場合は、このコンボリューション部に幅広部および徐変形状部を配置する。【選択図】図2
Description
本発明は、自動車エンジン等の回転駆動系において、クランクシャフト等の回転軸に生起される捩り振動を吸収減衰するために用いられるトーショナルダンパに関する。
従来から図3に示すように、自動車エンジンのクランクシャフトに取り付けられるハブ61を有し、このハブ61の外周側にダンパゴム71を介して振動リング81を連結した構造のトーショナルダンパ51が知られている。振動リング81の外周面には、タイミングベルトを巻架するためのプーリ溝82が設けられ、このプーリ溝82に巻架したタイミングベルトを介して補機類へ回転トルクを伝達する構造とされている(特許文献1参照)。
上記図3のトーショナルダンパ51は、ハブ61および振動リング81間の環状空隙91にその軸方向一方からダンパゴム71を圧入することにより組み立てられるゴム圧入タイプのトーショナルダンパ51とされている。
このゴム圧入タイプのトーショナルダンパ51では、耐久性向上や滑りトルク確保のため、ダンパゴム71をハブ61および振動リング81間の環状空隙91に予圧縮をかけて圧入するが、ダンパゴム71の耐久性を考慮すると、この圧縮によるゴム応力はできるだけ均等(等応力)にすることが望ましい(一部に応力が集中すると亀裂発生の要因となる)。
そこで、ゴム応力を均等にするには、ハブ61および振動リング81間の環状空隙91の幅(径方向幅)をその全長(軸方向全長、但し、端部の面取り部を除く)に亙って一定にすることが一般的とされる。
しかしながら、近年、車両の低燃費化やダウンサイジング化による高圧縮率化、高熱効率化、油温上昇等により、トーショナルダンパ51周辺も高温雰囲気下にさらされる傾向にある。
したがってこの場合、ゴム内部になる程、ゴム温度が高くなり(ゴム発熱分が放熱されにくい)、また熱膨張による変化分の逃げ場がないことから、幅一定では内部(軸方向中央部)付近のゴム応力が非常に高くなり、亀裂発生の要因となることがある。
尚、従来、他の先行例として図4に示すトーショナルダンパ51が知られており、このトーショナルダンパ51は、吸振特性を安定化させることを目的とし、この目的を達成するため、ハブ61と振動リング(質量体)81の対向部に凹凸を組み合わせたコンボリューション部92を設け、前記対向部の環状空隙(間隙)91にダンパゴム(弾性体)71を圧入した嵌合タイプのダンパにおいて、環状空隙91の径方向幅を、コンボリューション部92の中央部においてA、コンボリューション部92の側部においてB、環状空隙91の開口部においてCとして、
A>B<C,A≒C
に設定したものである(特許文献2参照)。
A>B<C,A≒C
に設定したものである(特許文献2参照)。
これに対し、本発明ではその寸法の大小関係が上記の例に照らせば
A>B>C
とされる。したがって本発明はこの図4の従来技術に対し、発明の目的、構成および作用効果をいずれも異にするものである。
A>B>C
とされる。したがって本発明はこの図4の従来技術に対し、発明の目的、構成および作用効果をいずれも異にするものである。
本発明は、上記図3の従来技術に見られる問題に鑑みて、ダンパゴムに発生する内部応力を環状空隙における軸方向中央部で低減させることができ、もってダンパゴムに亀裂が発生するのを抑制し、ダンパゴムの耐久性を向上させることができるトーショナルダンパを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のトーショナルダンパは、回転軸に取り付けるハブにダンパゴムを介して振動リングを連結してなるトーショナルダンパにおいて、前記ダンパゴムを介装する前記ハブおよび前記振動リング間の環状空隙における軸方向中央部の幅をその軸方向両側の部分の幅より大きく設定することにより前記軸方向中央部に幅広部を設けるとともに、前記軸方向両側の部分から前記軸方向中央部へかけて前記幅が徐々に拡大する徐変形状部を設けたことを特徴とする。
上記構成を備える本発明においては、ダンパゴムを介装するハブおよび振動リング間の環状空隙にその幅についての寸法差が設定され、すなわち環状空隙における軸方向中央部の幅がその軸方向両側の部分の幅よりも大きく設定されることにより軸方向中央部に環状空隙の幅広部が設けられているため、この幅広部で、ダンパゴムに発生する内部応力が低減されることになる。また、軸方向両側の部分から軸方向中央部へかけて幅が徐々に拡大する徐変形状部が設けられているため、寸法差が設定されても内部応力が急激に変化する箇所が存在しない。したがってダンパゴムに発生する内部応力を環状空隙における軸方向中央部で低減させることができ、ダンパゴムに亀裂が発生するのを抑制することが可能とされる。
トーショナルダンパがゴム圧入タイプであってハブおよび振動リングが環状空隙における軸方向中央部にコンボリューション部が設けられる場合には、このコンボリューション部に幅広部および徐変形状部を配置する。
本発明によれば、ハブおよび振動リング間の環状空隙にその幅について寸法差が設定されることにより幅広部および徐変形状部が設けられているため、ダンパゴムに発生する内部応力を環状空隙における軸方向中央部で低減させることができる。したがってダンパゴムに亀裂が発生するのを抑制し、ダンパゴムの耐久性を向上させることができる。
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)ゴム内部中心に近い部分でハブおよび振動リング間の間隔を大きくし、常態で中央部ほどゴム応力が緩和された状態にする。
(2)この際、基本の間隔tからt+αへの変化は徐変とし、急激なゴム応力変化がないようにする。
(3)ゴム応力緩和の度合いは、使用される高温雰囲気下でゴム嵌合部全体(両端部除く)でほぼ等応力となるように調整する。
(4)以上の構成を特徴とする「高温雰囲気下でゴム等応力構造となるトーショナルダンパ」を提供する。
(1)ゴム内部中心に近い部分でハブおよび振動リング間の間隔を大きくし、常態で中央部ほどゴム応力が緩和された状態にする。
(2)この際、基本の間隔tからt+αへの変化は徐変とし、急激なゴム応力変化がないようにする。
(3)ゴム応力緩和の度合いは、使用される高温雰囲気下でゴム嵌合部全体(両端部除く)でほぼ等応力となるように調整する。
(4)以上の構成を特徴とする「高温雰囲気下でゴム等応力構造となるトーショナルダンパ」を提供する。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、当該実施例に係るトーショナルダンパ1は、自動車エンジンのクランクシャフト(図示せず)に取り付けられる環状のハブ11を有し、このハブ11の外周側に環状のダンパゴム21を介して振動リング31が連結されている。振動リング31の外周面には、タイミングベルト(図示せず)を巻架するための環状のプーリ溝32が設けられ、このプーリ溝32に巻架するタイミングベルトを介して補機類(図示せず)へ回転トルクを伝達する。ハブ11および振動リング31はそれぞれ所定の金属材などによって成形されている。
また、トーショナルダンパ1は、ハブ11および振動リング31間の環状空隙41にその軸方向一方からダンパゴム21を圧入することにより組み立てられるゴム圧入タイプ(ゴム嵌合タイプ)のトーショナルダンパとされており、圧入後の抜け止め性を強化するため、環状空隙41の軸方向中央部にコンボリューション部42が設けられている。
このコンボリューション部42は、ハブ11の外周面に設けた断面円弧形の環状凸部43と、対応して振動リング31の内周面に設けた断面円弧形の環状凹部44との組み合わせ構造を備えるものであって、軸方向ストレート形状の環状空隙41の一部を波打ち状の断面円弧形として屈曲させることにより、ダンパゴム21を軸方向一方または他方へ向けて抜けにくくする。
また、当該トーショナルダンパ1においては更なる構成として、ダンパゴム21を介装するハブ11および振動リング31間の環状空隙41にその径方向幅についての寸法差が設定されている。
すなわち図2に拡大して示すように、環状空隙41における軸方向中央部41aの幅t1がその軸方向両側の部分41bの幅t2よりも大きく設定されており(t1>t2)、これにより軸方向中央部41aに環状空隙41の幅広部45が設けられている。
また、軸方向両側の部分41bから軸方向中央部41aへかけてそれぞれ、幅寸法が徐々に拡大する徐変形状部46が設けられている。
また、上記したように環状空隙41の軸方向中央部41aに凸部43および凹部44の組み合わせよりなるコンボリューション部42が設けられているので、幅広部45およびその両側の徐変形状部46はこのコンボリューション部42に配置されている。
上記構成を備えるトーショナルダンパ1においては、ダンパゴム21を介装するハブ11および振動リング31間の環状空隙41に径方向幅について寸法差が設定され、環状空隙41における軸方向中央部41aの幅t1がその軸方向両側の部分41bの幅t2より大きく設定され、これにより軸方向中央部41aに環状空隙41の幅広部45が設けられているため、この幅広部45で、ダンパゴム21に発生する内部応力が低減される。また、軸方向両側の部分41bから軸方向中央部41aへかけてそれぞれ幅寸法が徐々に拡大する徐変形状部46が設けられているため、寸法差が設定されても内部応力が急激に変化する箇所が存在しない。したがってダンパゴム21に発生する内部応力を環状空隙41における軸方向中央部41aで低減させることができ、ダンパゴム21に亀裂が発生するのを抑制し、ダンパゴム21の耐久性を向上させることができる。
尚、上記実施例では、ダンパゴム21の厚みは軸方向全長に亙って一定であることを想定しているが、このダンパゴム21の厚みを軸方向中央部で薄くすると、発生する内部応力を一層低減させることができる。
1 トーショナルダンパ
11 ハブ
21 ダンパゴム
31 振動リング
32 プーリ溝
41 環状空隙
41a 軸方向中央部
41b 軸方向両側の部分
42 コンボリューション部
43 環状凸部
44 環状凹部
45 幅広部
46 徐変形状部
11 ハブ
21 ダンパゴム
31 振動リング
32 プーリ溝
41 環状空隙
41a 軸方向中央部
41b 軸方向両側の部分
42 コンボリューション部
43 環状凸部
44 環状凹部
45 幅広部
46 徐変形状部
Claims (2)
- 回転軸に取り付けるハブにダンパゴムを介して振動リングを連結してなるトーショナルダンパにおいて、
前記ダンパゴムを介装する前記ハブおよび前記振動リング間の環状空隙における軸方向中央部の幅をその軸方向両側の部分の幅より大きく設定することにより前記軸方向中央部に幅広部を設けるとともに、前記軸方向両側の部分から前記軸方向中央部へかけて前記幅が徐々に拡大する徐変形状部を設けたことを特徴とするトーショナルダンパ。 - 請求項1記載のトーショナルダンパにおいて、
前記ハブおよび前記振動リングは、前記環状空隙における軸方向中央部にコンボリューション部を備え、
前記コンボリューション部に前記幅広部および前記徐変形状部を配置したことを特徴とするトーショナルダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021085437A (ja) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | Nok株式会社 | トーショナルダンパの製造方法 |
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JPH08145118A (ja) * | 1994-11-18 | 1996-06-04 | Nok Megurasutikku Kk | トーショナルダンパの製造方法 |
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2016
- 2016-08-26 JP JP2016165614A patent/JP2018031455A/ja active Pending
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