JP2018031090A - ポリオレフィン系合成繊維用処理剤、ポリオレフィン系合成繊維、サーマルボンド不織布及び積層体 - Google Patents

ポリオレフィン系合成繊維用処理剤、ポリオレフィン系合成繊維、サーマルボンド不織布及び積層体 Download PDF

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【課題】良好な制電性やカード通過性を維持しつつ、得られる不織布に高度の親水性を付与することができ、また消臭性を付与することができるポリオレフィン系合成繊維用処理剤、かかる処理剤が付着しているポリオレフィン系合成繊維、かかるポリオレフィン系合成繊維製のサーマルボンド不織布及びかかるサーマルボンド不織布製の透液性シート2を備える積層体を提供する。【解決手段】ポリオレフィン系合成繊維用処理剤として、フマル酸を0.1〜3.0質量%、特定の非イオン界面活性剤を20〜60質量%、アルキル基の炭素数が8〜16であるジアルキルスルホコハク酸塩を10〜40質量%及び特定のポリグリセリン脂肪酸エステルを10〜40質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものを用いた。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリオレフィン系合成繊維用処理剤、ポリオレフィン系合成繊維、サーマルボンド不織布及び積層体に関する。近年、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料に使用される不織布には、高度の親水性や消臭性を有することが要求され、かかる不織布の製造に用いられる処理剤にも、得られる不織布にそのような特性を付与できるものであることが要求されている。本発明はかかる要求に応えるポリオレフィン系合成繊維用処理剤、かかる処理剤が付着しているポリオレフィン系合成繊維、かかるポリオレフィン系合成繊維製のサーマルボンド不織布及びかかるサーマルボンド不織布製の透液性シートを備える積層体に関する。
従来、合成繊維用処理剤として、特定の非イオン界面活性剤と特定のアニオン界面活性剤と特定のポリグリセリン脂肪酸エステルを特定の割合で含有して成るものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、かかる従来の合成繊維用処理剤には、これをポリオレフィン系合成繊維に用いても、良好な制電性やカード通過性を維持しつつ、得られる不織布に高度の親水性を付与することができず、また消臭性を付与することができないという問題がある。
特開2007−107131号公報
本発明が解決しようとする課題は、良好な制電性やカード通過性を維持しつつ、得られる不織布に高度の親水性を付与することができ、また消臭性を付与することができるポリオレフィン系合成繊維用処理剤、かかる処理剤が付着しているポリオレフィン系合成繊維、かかるポリオレフィン系合成繊維製のサーマルボンド不織布及びかかるサーマルボンド不織布製の透液性シートを備える積層体を提供する処にある。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、特定の4成分を特定の割合で含有して成るポリオレフィン系合成繊維用処理剤を用いることが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、フマル酸を0.1〜3.0質量%、下記の非イオン界面活性剤を20〜60質量%、アルキル基の炭素数が8〜16であるジアルキルスルホコハク酸塩を10〜40質量%及び下記のポリグリセリン脂肪酸エステルを10〜40質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るポリオレフィン系合成繊維用処理剤に係る。また本発明は、かかる処理剤が付着しているポリオレフィン系合成繊維、かかるポリオレフィン系合成繊維製のサーマルボンド不織布及びかかるサーマルボンド不織布製の透液性シートを備える積層体に係る。
非イオン界面活性剤:炭素数22〜50の1価脂肪族アルコール1モルに対し、エチレンオキシドが5〜50モルの割合で付加している化合物
ポリグリセリン脂肪酸エステル:縮合度3〜12のポリグリセリンと炭素数12〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸とがエステル化している化合物
先ず、本発明に係るポリオレフィン系合成繊維用処理剤(以下、本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、前記したように特定の4成分を特定の割合で含有して成るものである。
本発明の処理剤に供する非イオン界面活性剤は、前記したように炭素数22〜50の1価脂肪族アルコール1モルに対し、エチレンオキシドが5〜50モルの割合で付加している化合物から選ばれる少なくとも一つである。具体的にかかる非イオン界面活性剤としては、ドコシルアルコール、テトラコシルアルコール、ヘキサコシルアルコール、オクタコシルアルコール、トリアコンチルアルコール、テトラコンチルアルコール、ドテトラコンチルアルコール、ペンタコンチルアルコール等の炭素数22〜50の1価脂肪族アルコール1モルに対し、エチレンオキシドが5〜50モルの割合で付加しているものが挙げられる。
本発明の処理剤に供するジアルキルスルホコハク酸塩は、前記したようにアルキル基の炭素数が8〜16のものであり、具体的にはジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジオクチルスルホコハク酸トリエタノールアミン塩、ジデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジドデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジテトラデシルスルホコハク酸リチウム塩、ジヘキサデシルスルホコハク酸カリウム塩等が挙げられるが、なかでもジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジドデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジテトラデシルスルホコハク酸リチウム塩、ジヘキサデシルスルホコハク酸カリウム塩等のジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩が好ましい。
本発明の処理剤に供するポリグリセリン脂肪酸エステルは、前記したように縮合度が3〜12のポリグリセリンと炭素数12〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸とがエステル化している化合物である。具体的にかかるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、トリグリセリンモノドデカネート、テトラグリセリンジドデカネート、ヘキサグリセリントリドデカネート、デカグリセリンジドデカネート、トリグリセリンモノオクタデカネート、テトラグリセリンセスキオクタデカネート、ヘキサグリセリンジオクタデカネート等が挙げられるが、なかでも、トリグリセリンモノドデカネート、テトラグリセリンジドデカネート、デカグリセリンジドデカネート、トリグリセリンモノオクタデカネート、テトラグリセリンセスキオクタデカネート、ヘキサグリセリンジオクタデカネート等、ポリグリセリン1モルに対し、飽和脂肪族モノカルボン酸が1.0〜2.0モルの割合でエステル化している化合物が好ましい。
次に本発明に係るポリオレフィン系合成繊維(以下、本発明の合成繊維という)について説明する。本発明の合成繊維は、本発明の処理剤が付着しているポリオレフィン系合成繊維である。
ポリオレフィン系合成繊維としては、高密度ポリエチレン繊維、低密度ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリブテン繊維等のポリオレフィン系繊維、芯鞘構造の複合繊維であって芯、鞘部のいずれか又は両者がポリオレフィン系繊維である複合繊維、例えば鞘部が高密度ポリエチレン繊維である高密度ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、高密度ポリエチレン/ポリエステル複合繊維、若しくはサイドバイサイド構造を有する高密度ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、高密度ポリエチレン/ポリエステル複合繊維等が挙げられる。
本発明の処理剤をポリオレフィン系合成繊維に付着させる方法としては公知の方法が適用でき、これには例えば、ローラータッチ法、スプレー法、シャワー法、浸漬法等が挙げられる。本発明の処理剤を付着させる工程としては、ポリオレフィン系合成繊維の紡糸工程、延伸工程、仕上げ工程のいずれの工程でもよい。ポリオレフィン系合成繊維に対する本発明の処理剤の付着量は、特に制限されないが、0.1〜1.0質量%となるようにするのが好ましい。
次に本発明に係るサーマルボンド不織布(以下、本発明の不織布という)について説明する。本発明の不織布は、本発明の処理剤が付着しているサーマルボンド不織布である。
サーマルボンド不織布としては、エアスルー、ポイントボンド工程で得られる不織布等を用いることができるが、なかでもエアスルーによるものが好ましい。
最後に本発明に係る積層体(以下、本発明の積層体という)について説明する。本発明の積層体は、非透液性シートと、前記したような本発明の不織布製の透液性シートとの間に、吸水体が挟持されて成るものである。
本発明の積層体において、非透液性シートとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン製のシートが挙げられる。透液性シートは、前記したような本発明の不織布製のシートである。吸水体は、通常は粉粒状の吸水性樹脂を含有するものであるが、かかる吸水性樹脂と共に又はこれに代えて、パルプ繊維やセルロース繊維等の吸水性繊維を含有するものでもよい。
本発明によると、良好な制電性やカード通過性を維持しつつ、得られる不織布に高度の親水性を付与することができ、また消臭性を付与することができるという効果がある。
本発明の積層体を例示する縦断面図。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。
試験区分1(ポリオレフィン系合成繊維用処理剤の調製)
・実施例1
フマル酸1.0g、非イオン界面活性剤(B−1)17.5g、ジアルキルスルホコハク酸塩(C−1)14.0g及びポリグリセリン脂肪酸エステル(D−1)17.5gを混合し、950.0gの水を加え、撹拌して水性分散液とし、実施例1のポリオレフィン系合成繊維用処理剤の5%水性液を得た。
・実施例2〜6及び比較例1〜6
実施例1の場合と同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜6のポリオレフィン系合成繊維用処理剤の5%水性液を調製した。以上の各例で調製したポリオレフィン系合成繊維用処理剤の内容を表1にまとめて示した。




Figure 2018031090
表1において、
B−1:ポリオキシエチレン(10モル)テトラコシルエーテル
B−2:ポリオキシエチレン(35モル)トリアコンチルエーテル
B−3:ポリオキシエチレン(48モル)オクタテトラコンチルエーテル
Rb−1:ポリオキシエチレン(10モル)オクタデシルエーテル
Rb−2:ポリオキシエチレン(10モル)ヘキサコンチルエーテル
Rb−3:ポリオキシエチレン(3モル)テトラコシルエーテル
Rb−4:ポリオキシエチレン(60モル)テトラコシルエーテル
C−1:ジテトラデシルスルホコハク酸エステルナトリウム塩
C−2:ジオクチルスルホコハク酸エステルナトリウム塩
C−3:ジオクチルスルホコハク酸エステルトリエタノールアミン塩
Rc−1:ジヘキシルスルホコハク酸エステルナトリウム塩
Rc−2:ジオクタデシルスルホコハク酸エステルナトリウム塩
D−1:テトラグリセリンモノオクタデカネート
D−2:デカグリセリンジドデカネート
D−3:ヘキサグリセリントリドデカネート
Rd−1:モノグリセリンモノオクタネート
Rd−2:ペンタデカグリセリンモノドコサネート
試験区分2(合成繊維用処理剤の評価)
・乳化安定性の評価
試験区分1で調製したポリオレフィン系合成繊維用処理剤の5%水性液20gを直径18mmの試験管に入れ、20℃の恒温室内で静置させた。24時間後の水性液の状態を目視で観察して、以下の基準で乳化安定性を評価し、結果を表2にまとめて示した。
乳化安定性の評価基準
◎:沈殿や分離がなく均一な状態
×:沈殿や分離が発生し、不均一な状態
試験区分3(ポリオレフィン系合成繊維用処理剤の付着と評価)
・ポリオレフィン系合成繊維処理剤の付着
試験区分1で調製したポリオレフィン系合成繊維用処理剤の5%水性液を、鞘部が高密度ポリエチレンであり、芯部がポリエステルであるポリオレフィン系複合繊維(繊度2.2デシテックス、繊維長51mm)に、表2に記載の付着量(ポリオレフィン系合成繊維用処理剤としての付着量)となるようスプレー給油法で付着させ、80℃の熱風乾燥機で1時間乾燥して、処理済みポリオレフィン系合成繊維処理綿を得た。
・評価
前記で得た処理済みポリオレフィン系合成繊維処理綿について、制電性及びカード通過性を次のように評価した。結果を表2にまとめて示した。
・制電性の評価
前記の処理済みポリオレフィン系合成繊維処理綿5gを、20℃で45%RHの恒温室内で24時間調湿した後、電気抵抗(Ω)を抵抗値測定装置を用いて測定し、下記の評価基準で評価した。
制電性の評価基準
◎:表面抵抗が1.0×10Ω未満
○:表面抵抗が1.0×10Ω以上1.0×1010Ω未満
×:表面抵抗が1.0×1010Ω以上
・カード通過性の評価
前記の処理済みポリオレフィン系合成繊維処理綿20gを、20℃で65%RHの恒温室内で24時間調湿した後、ローラーカードに供した。投入量に対して排出された量の割合を算出し、下記の評価基準で評価した。
カード通過性の評価基準
◎:排出量が80%以上
○:排出量が60%以上80%未満
×:排出量が60%未満
試験区分4(サーマルボンド不織布の作製と評価)
・サーマルボンド不織布の作製
試験区分2で得た処理済みポリオレフィン系合成繊維処理綿100gを、20℃で65%RHの恒温室内にて24時間調湿した後、ローラーカードに供して、目付け20g/mのカードウェブを作製した。得られたカードウェブを140℃で10秒の熱風処理を行い、サーマルボンド不織布を得た。
かくして作製したサーマルボンド不織布について、耐久親水性及び消臭性を次のように評価した。結果を表2にまとめて示した。
・耐久親水性の評価
前記のサーマルボンド不織布を10cm×10cmの小片に裁断し、20℃で60%RHの恒温室内で24時間調湿した。EDANA法のRepeated Liquid Strike−Through Time法に従って、0.9%生理食塩水が不織布に完全に吸収されるまでの時間を測定した。その後、不織布を取り出し、40℃×90分間送風乾燥した。同様の操作を合計3回繰り返し、下記の評価基準で評価した。結果を表2にまとめて示した。
耐久親水性の評価基準
◎:3回目の生理食塩水が吸収されるまでに要する時間が3秒未満
○:3回目の生理食塩水が吸収されるまでに要する時間が3秒以上5秒未満
×:3回目の生理食塩水が吸収されるまでに要する時間が5秒以上
・消臭性の評価
ポリエチレン製の非透液性シートと前記のサーマルボンド不織布製の透液性シートとの間に吸収体を挟持した図1に例示するサンドイッチ構造の積層体を作製した。図1において、1は非透液性シート、2は透液性シート(本発明に係るサーマルボンド不織布製のもの)、3は非透液性サイドシート、4は吸水体である。吸水体4は、粉粒状の高吸水性樹脂41と、高吸水性樹脂41を相互に関係付ける吸水性繊維42と、これらを覆って形作る紙シート43を備えている。この吸収体は、10cm×10cmの大きさで、高吸水性樹脂2gと吸水性繊維4gを含有している。かかる積層体に、人尿15mlを滴下し、35℃の恒温槽で1時間保管後、臭気の有無を官能試験した。官能試験は10人の評価員により下記の6段階評価で行ない、下記の評価基準で評価した。
6段階評価
5点:強烈なにおい
4点:強いにおい
3点:楽に感知できるにおい
2点:何のにおいであるかがわかる弱いにおい
1点:やっと感知できるにおい
0点:無臭
消臭性の評価基準
〇:平均値が3点未満
×:平均値が3点以上
Figure 2018031090
表1に対応する表2の結果からも明らかなように、本発明によれば、良好な制電性やカード通過性を維持しつつ、得られる不織布に高度の親水性を付与することができ、また消臭性を付与することができる。
1 非透液性シート
2 透液性シート
3 非透液性サイドシート
4 吸水体
41 高吸水性樹脂
42 吸水性繊維
43 紙シート
すなわち本発明は、フマル酸を0.1〜3.0質量%、下記の非イオン界面活性剤を20〜60質量%、アルキル基の炭素数が8〜16であるジアルキルスルホコハク酸塩を10〜40質量%及び下記のポリグリセリン脂肪酸エステルを10〜40質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るポリオレフィン系合成繊維用処理剤に係る。前記ジアルキルスルホコハク酸塩は、ジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩とする。また本発明は、かかる処理剤が付着しているポリオレフィン系合成繊維、かかるポリオレフィン系合成繊維製のサーマルボンド不織布及びかかるサーマルボンド不織布製の透液性シートを備える積層体に係る。
ポリグリセリン脂肪酸エステル:縮合度3〜12のポリグリセリンと炭素数12〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸とがエステル化している化合物であって、且つポリグリセリン1モルに対し、飽和脂肪族モノカルボン酸が1.0〜2.0モルの割合でエステル化している化合物
先ず、本発明に係るポリオレフィン系合成繊維用処理剤(以下、本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、前記したように特定の4成分を特定の割合で含有して成るものである。本発明の処理剤は、本発明の処理剤に供する特定4成分の合計100質量%に対し、フマル酸を0.1〜3.0質量%の割合で含有して成るものであるが、なかでもフマル酸を0.5〜3.0質量%の割合で含有して成るものが好ましい。
本発明の処理剤に供するジアルキルスルホコハク酸塩は、前記したようにアルキル基の炭素数が8〜16のものであり、具体的にはジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジドデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジテトラデシルスルホコハク酸リチウム塩、ジヘキサデシルスルホコハク酸カリウム塩等が挙げられる。
本発明の処理剤に供するポリグリセリン脂肪酸エステルは、前記したように縮合度が3〜12のポリグリセリンと炭素数12〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸とがエステル化している化合物であって、且つポリグリセリン1モルに対し、飽和脂肪族モノカルボン酸が1.0〜2.0モルの割合でエステル化している化合物である。具体的にかかるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、トリグリセリンモノドデカネート、テトラグリセリンジドデカネート、デカグリセリンジドデカネート、トリグリセリンモノオクタデカネート、テトラグリセリンセスキオクタデカネート、ヘキサグリセリンジオクタデカネート等が挙げられる。
・実施例2〜6及び比較例1〜6
実施例1の場合と同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜6のポリオレフィン系合成繊維用処理剤の5%水性液を調製した。以上の各例で調製したポリオレフィン系合成繊維用処理剤の内容を表1にまとめて示した。なお、本明細書において実施例6は参考例6と読み替えるものとする

Claims (6)

  1. フマル酸を0.1〜3.0質量%、下記の非イオン界面活性剤を20〜60質量%、アルキル基の炭素数が8〜16であるジアルキルスルホコハク酸塩を10〜40質量%及び下記のポリグリセリン脂肪酸エステルを10〜40質量%(合計100質量%)の割合で含有して成ることを特徴とするポリオレフィン系合成繊維用処理剤。
    非イオン界面活性剤:炭素数22〜50の1価脂肪族アルコール1モルに対し、エチレンオキシドが5〜50モルの割合で付加している化合物
    ポリグリセリン脂肪酸エステル:縮合度3〜12のポリグリセリンと炭素数12〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸とがエステル化している化合物
  2. ジアルキルスルホコハク酸塩が、ジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩である請求項1記載のポリオレフィン系合成繊維用処理剤。
  3. ポリグリセリン脂肪酸エステルが、ポリグリセリン1モルに対し、飽和脂肪族モノカルボン酸が1.0〜2.0モルの割合でエステル化している化合物である請求項1又は2記載のポリオレフィン系合成繊維用処理剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの項記載のポリオレフィン系合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とするポリオレフィン系合成繊維。
  5. 請求項1〜3のいずれか一つの項記載のポリオレフィン系合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とするサーマルボンド不織布。
  6. 非透液性シートと、請求項5記載のサーマルボンド不織布製の透液性シートとの間に、吸水体が挟持されて成ることを特徴とする積層体。
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