JP5096602B1 - 耐変色性に優れた耐久親水性繊維及びそれで構成されている繊維成形体ならびに吸収性物品 - Google Patents

耐変色性に優れた耐久親水性繊維及びそれで構成されている繊維成形体ならびに吸収性物品 Download PDF

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Abstract

【課題】耐変色性が極めて優れており、かつ高い耐久親水性を持った繊維及びそのような繊維で構成された繊維成形体、例えば不織布を提供し、さらにそのような繊維または繊維成形体を用いた吸収性物品を提供する。
【解決手段】少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、繊維処理剤が付着している繊維であって、該繊維処理剤が有効成分基準で下記成分(A)を25質量%以上、成分(B)を5質量%以上及び成分(C)を5質量%以上含んでおり、該繊維処理剤が、繊維質量に対して0.1〜1.0質量%付着している繊維による。成分(A):炭素数が8〜22の炭化水素基を有する硫酸エステル塩;成分(B):炭素数が12〜20の炭化水素基を有するスルホコハク酸ジエステル塩;成分(C):炭素数が4〜18の炭化水素基を有する燐酸エステル塩。上記繊維を主体として構成されている繊維成形体、及び上記繊維成形体を用いて得られる吸収性物品。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐変色性に優れた耐久親水性を有する繊維に関する。また、本発明は、該耐変色性に優れた耐久親水性を有する繊維で構成されている繊維成形体、例えば不織布、及び該繊維又は繊維成形体を用いた吸収性物品に関する。
熱風や加熱ロール等の熱エネルギーを利用して、熱融着による成形ができる熱接着性繊維は、嵩高性を得ることが容易であることから、おむつ、ナプキン、パッド等の衛生材料、或いは生活用品やフィルター等の産業資材等に広く用いられている。特に衛生材料は、尿、経血等の液体を素早くかつ繰り返し吸収する必要性から高い吸液性が求められている。
一方、従来から熱接着性繊維には、ラジカル発生による劣化防止を目的としてジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤が添加・含有されており、日光の当たる場所や蛍光灯直下等に長期間保管しておくと変色を起こしやすく、製品品位を損なうといったトラブルが度々発生している。
そこで、繊維表面に付着させる繊維処理剤にヒドロキシカルボン酸を加えることで耐変色性を改善する提案がある(例えば特許文献1)。また、繊維処理剤にアルキル燐酸アンモニウムを用いることで繊維製造時や保管中に発生する黄変現象を防止しようとする提案がある(例えば特許文献2)。
一方、繊維の親水性を高め且つ不織布製造時に錆を発生させないために高級アルコール硫酸塩とアルキルホスフェート金属塩とを繊維へ付着させる提案(例えば特許文献3)や、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキル燐酸塩を繊維処理剤の成分とする提案(例えば特許文献4)がある。
特許第4381579号明細書 特開2001−140168号公報 特開平8−141012号公報 特開2004−76165号公報
従来技術により繊維の耐変色性を改善する提案があるものの、ヒドロキシカルボン酸は親水性付与としての機能が低いため、繊維の吸液性を阻害してしまう恐れがある。また、アルキル燐酸アンモニウムは耐久親水性付与としての機能が低く、高い耐久親水性を得るのは難しいという問題がある。
従って、優れた耐変色性と耐久親水性とを兼ね備えた繊維への強い要望がある。
ここで、吸液性とは、パルプシートなどの吸収層の上に、不織布といった繊維成形体を配置した状態で、該不織布などの側から尿や経血などの液体を接触(滴下など)させた場合に、液体を速やかに吸収層へ移行させる能力のことをさす。この吸液性は、透液性や通液性などとも呼ばれている。また、ここで耐久親水性とは、繰り返しの吸液性を意味する。
このような問題に鑑み、本発明の課題は、耐変色性が極めて優れており、かつ高い耐久親水性を持った繊維及びそのような繊維で構成された繊維成形体、例えば不織布を提供し、さらにそのような繊維又は繊維成形体を用いた吸収性物品を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、特定の硫酸エステル塩、スルホコハク酸ジエステル塩及び燐酸エステル塩を各々、一定量以上で含んだ繊維処理剤を、繊維に付着させることで、上記課題を達成することを見出した。
従って本発明は、以下の構成を有する。
[1] 少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、繊維処理剤が付着している繊維であって、該繊維処理剤が有効成分基準で下記成分(A)を25質量%以上、成分(B)を5質量%以上及び成分(C)を5質量%以上含んでおり、該繊維処理剤が、繊維質量に対して0.1〜1.0質量%付着している繊維。
成分(A):炭素数が8〜22の炭化水素基を有する硫酸エステル塩
成分(B):炭素数が12〜20の炭化水素基を有するスルホコハク酸ジエステル塩
成分(C):炭素数が4〜18の炭化水素基を有する燐酸エステル塩
[2] 上記の繊維処理剤における有効成分基準での成分(A)の構成比率(質量%)と成分(C)の構成比率(質量%)とが、下記式を満たす[1]に記載の繊維。
成分(A)の構成比率≧成分(C)の構成比率
[3] [1]または[2]に記載の繊維を主体として構成されている繊維成形体。
[4] 不織布である[3]に記載の繊維成形体。
[5] [3]または[4]に記載の繊維成形体を用いて得られる吸収性物品。
本発明に従って繊維に、特定の硫酸エステル塩、スルホコハク酸ジエステル塩及び燐酸エステル塩を各々、一定量以上で含んだ繊維処理剤を付着させることで、優れた耐変色性を有し、且つ吸液性と耐久親水性に優れた繊維が得られる。本発明により、また、そのような繊維から構成される、優れた耐変色性を有し、且つ耐久親水性に優れた繊維成形体、例えば不織布が達成でき、そのような繊維成形体を用いて耐変色性及び耐久親水性に優れた吸収性物品を達成できる。
本発明によれば特に、従来高い耐久親水性を得ることが極めて難しかった、プロピレンを主成分とした熱可塑性樹脂が繊維表面の少なくとも一部に露出している繊維(複合繊維を含む)、例えば複合繊維の例として鞘/芯構造がエチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体/ポリプロピレンのような複合繊維と、上記の繊維処理剤とを組み合わせることで、従来にはない高い耐久親水性を得ると同時に極めて優れた耐変色性を併せ持つという、予期せぬ優れた効果を奏するものとなる。
本発明によれば、耐変色性及び耐久親水性を好ましく兼ね備えた繊維、繊維成形体及び吸収性物品を提供できる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の繊維は、少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、繊維処理剤が付着している繊維であって、該繊維処理剤が有効成分基準で下記成分(A)を25質量%以上、成分(B)を5質量%以上及び成分(C)を5質量%以上含んでおり、該繊維処理剤が、繊維質量に対して0.1〜1.0質量%付着している繊維である。
成分(A):炭素数が8〜22の炭化水素基を有する硫酸エステル塩
成分(B):炭素数が12〜20の炭化水素基を有するスルホコハク酸ジエステル塩
成分(C):炭素数が4〜18の炭化水素基を有する燐酸エステル塩
ここで、有効成分とは繊維処理剤全体から水分を除いた成分のことである。また、有効成分基準とは、繊維処理剤全体から水分を除いた成分の総質量を基準とする意味である。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤を構成する成分(A)は、炭素数が8〜22の炭化水素基を有する硫酸エステル塩である。その炭化水素基は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、また飽和であっても不飽和でもよい。このような硫酸エステル塩は、例えば炭素数が8〜22のアルコールを硫酸化することで製造することができる。
成分(A)は単独の化合物または2種類以上の化合物の混合物であってよい。成分(A)として、例えばオクチル硫酸塩、ラウリル硫酸塩、ステアリル硫酸塩、ヘベニル硫酸塩などが挙げられる。
成分(A)として、また、該炭化水素基へ酸素原子を介してポリオキシアルキレン基が付加しているアルキレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩を使用することができる。このような硫酸エステル塩は、例えば炭素数が8〜22の炭化水素基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルを硫酸化することで製造することができる。そのような化合物の例として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキニルエーテル硫酸エステル塩などが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸エステル塩などが例示できる。アルキレンオキサイド付加モル数は特に限定されないが、一般的に2〜10である。
該炭化水素基の炭素数は、繊維へ耐久親水性を付与する観点から12〜18が好ましい。また、耐変色性の点から該炭化水素基は不飽和体が好ましく、成分(A)として特にオレイル硫酸塩が好ましい。
成分(A)の硫酸エステル塩を構成するカチオンは特に限定されないが、水溶性の観点から金属カチオンが好ましく、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンなどのアルカリ金属イオンが挙げられる。中でも硫酸基との相性の観点からナトリウムイオンが特に好ましい。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤を構成する成分(A)は、繊維処理剤の有効成分の25質量%以上を占めることが必要である。成分(A)は一般的に繊維処理剤の有効成分の25〜80質量%の範囲を占める。成分(A)の構成比率が25質量%以上であることによって耐変色性の効果が充分となり、好ましくは30〜50質量%の範囲である。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤を構成する成分(B)は、炭素数が12〜20の炭化水素基を有するスルホコハク酸ジエステル塩である。その炭化水素基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、また飽和であっても不飽和でもよい。また、その2つの炭化水素基が同じでも異なっていてもよい。成分(B)として単独の化合物または2種類以上の化合物の混合物を使用することができる。成分(B)として、例えばジラウリルスルホサクシネート、ジトリデシルスルホサクシネート、ジステアリルスルホサクシネートなどが挙げられる。
繊維へ耐久親水性を付与する観点から該炭化水素基の炭素数が12〜18であることが好ましく、特にジトリデシルスルホサクシネートが好ましい。
成分(B)のスルホコハク酸ジエステル塩を構成するカチオンとして、特に限定されないが、水溶性の観点から金属カチオンが好ましく、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンなどのアルカリ金属イオンが挙げられる。中でもスルホン基との相性の観点からナトリウムイオンが特に好ましい。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤を構成する成分(B)は、繊維処理剤の有効成分の5質量%以上を占めることが必要である。成分(B)は一般的に繊維処理剤の有効成分の5〜50質量%の範囲を占める。成分(B)の構成比率が5質量%以上あることで、耐久親水性の効果が充分となり、好ましくは10〜30質量%の範囲である。
成分(A)の硫酸エステル塩と成分(B)のスルホコハク酸ジエステル塩との割合は、特に限定されないが、耐久親水性の点から、質量比で1:1〜8:1の範囲であることが好ましく、特に1:1〜3:1の範囲であることが好ましい。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤を構成する成分(C)は、炭素数が4〜18の炭化水素基を有する燐酸エステル塩である。その炭化水素基は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、また飽和であっても不飽和でもよい。このような燐酸エステル塩は、例えば炭素数が4〜18のアルコールを燐酸化することで製造することができる。燐酸エステル塩はモノエステル塩あるいはジエステル塩でもよい。
成分(C)として単独の化合物または2種類以上の化合物の混合物を使用することができる。成分(C)の例として、ヘキシル燐酸塩、オクチル燐酸塩、ラウリル燐酸塩、ステアリル燐酸塩などが挙げられる。
成分(C)として、該炭化水素基へ酸素原子を介してポリオキシアルキレン基が付加しているアルキレンオキサイド付加物の燐酸エステル塩を使用することができる。例えば炭素数が8〜22の炭化水素基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルを燐酸化することで製造することができる。そのような化合物の例として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキニルエーテル燐酸エステル塩などが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンオクチルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンステアリルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル燐酸エステル塩などが例示できる。アルキレンオキサイド付加モル数は一般的に2〜10である。
該炭化水素基は、繊維へ帯電防止性を付与する観点から炭素数8〜16が好ましく、特にオクチル燐酸塩が好ましい。
成分(C)の燐酸エステル塩を構成するカチオンとしては特に限定されないが、水溶性の観点から金属カチオンが好ましく、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンなどのアルカリ金属イオンが挙げられる。中でも、燐酸基と相性のよいカリウムイオンが特に好ましい。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤を構成する成分(C)は、繊維処理剤の有効成分の5質量%以上を占めることが必要である。成分(C)は一般的には繊維処理剤の有効成分の5〜40質量%の範囲を占める。成分(C)の構成比率が5質量%以上であることによって充分な帯電防止の効果が発揮され、好ましくは10〜30質量%の範囲である。
本発明の繊維は、上記繊維処理剤がその有効成分として0.1〜1.0質量%付着しているものであって、0.3〜0.8質量%付着していることが好ましい。繊維に対してこの付着量が0.1質量%以上であると、帯電防止性が充分になり繊維処理剤が付着した繊維を不織布といった繊維成形体に加工する工程で静電気が発生せず、加工が容易となる傾向があり、好ましい。また付着量が1.0質量%以下であると、繊維を加工する工程で、繊維からの繊維処理剤の脱落が少なく、機器への蓄積が増大することがなく、さらに加工性を低下させることがないことから、好ましい。
本発明の繊維成形体、例えば不織布においても、上記繊維処理剤がその有効成分として0.1〜1.0質量%付着していることが好ましい。
繊維において耐変色性と耐久親水性とをよりよく両立させるために、繊維処理剤において成分(A)が成分(C)と同量で用いられるか、または成分(C)よりも多量に用いられているのが、好ましい。すなわち、繊維処理剤における有効成分基準での成分(A)の構成比率(質量%)と成分(C)の構成比率(質量%)との間に、以下の関係式が成り立っていることが好ましい。
成分(A)の構成比率≧成分(C)の構成比率
繊維へ該繊維処理剤を付着させる態様として、繊維へ該繊維処理剤を付着させて、その後、該繊維が必要に応じ繊維成形体へ加工されてもよい。あるいは、繊維から繊維成形体へ加工した後、該繊維成形体へ該繊維処理剤を付着させてもよい。
本発明の繊維成形体、例えば不織布は、上記繊維処理剤を付着させた繊維を用いて適当な工程により加工し製造することができ、あるいは、繊維から適当な工程により加工して得た繊維成形体へ、上記繊維処理剤を付着させることで製造することができる。例えば不織布といった繊維成形体に繊維処理剤を付着させる場合は、全体に均一に付着させることはもちろん、必要に応じて任意の部分に付着させることができ、また、付着させる部分ごとの付着量に差をつけてもよい。
具体的には、繊維処理剤は、イオン交換水などで3〜30質量%濃度に希釈したエマルションの状態で繊維や不織布といった繊維成形体に付着させることができる。繊維を生産する工程、いわゆる紡糸工程、延伸工程及び捲縮工程において、繊維処理剤を付着させてもよいし、繊維を繊維成形体へ加工した後、例えば繊維を不織布化した後に、該不織布に対して、付着量が所望の範囲となるように繊維処理剤を付着させてもよい。繊維処理剤を繊維に付着させる方法としては、オイリングロール法、浸漬法、噴霧法など、公知の方法を利用できる。また、例えば不織布へ繊維処理剤を付着させる方法としては、オイリングロール法(コーティング法)、浸漬法、噴霧法などが挙げられ、付着の効率や固着性を向上させるために、前処理として、不織布に対してコロナ放電処理や常圧プラズマ放電処理を施してもよい。
繊維あるいは繊維成形体への繊維処理剤の付着量の調整は、オイリングロールなどのロールで付着させる場合は、ロールの回転数などによって行うことができ、噴霧法によって付着させる場合は、その噴霧量などによって行うことができる。
繊維へ付着した繊維処理剤の量を定量的に確認する方法として、溶媒による抽出法がある。付着量を確認したい繊維処理剤が可溶な溶剤、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノールなどに一定量の繊維や繊維成形体を浸漬した後、溶剤のみを熱などで揮発させ、その残量を計量することで単位質量当たりの繊維処理剤の付着量を確認することができる。具体的には、迅速法、ソックスレー法が挙げられる。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤には、本発明の効果を妨げない範囲でその他の公知の界面活性剤成分を使用することができる。例えば耐久親水性の点からひまし油エステル誘導体、ポリオキシエチレンひまし油エーテル誘導体、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシエチレンエステル、ソルビタン酸エステル、トリアルキルグリシンヒドロキサイド(ベタイン)などや、繊維処理剤の安定性の点からエステル油などが挙げられる。
本発明の繊維に付着させる繊維処理剤には、本発明の効果を妨げない範囲で、各種添加剤を配合することができる。このような添加剤の例として乳化剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤などが挙げられる。
本発明の繊維は単一成分の繊維であってもよいし、複合繊維であってもよい。構成する熱可塑性樹脂として特に限定されないが、例えば高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン(プロピレン単独重合体)、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン共重合体、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、ポリブテン−1、ポリヘキセン−1、ポリオクテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリメチルペンテン、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエンといったポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートやポリブチレンアジペートテレフタレート、共重合ポリエステル(コポリエステル)といったポリエステル系樹脂などが挙げられる。これら2種類以上を含む混合物からなる繊維であってもよい。
複合繊維であれば、断面構造としては同心鞘芯構造、偏心鞘芯構造、サイド・バイ・サイド構造の複合繊維、または、交互放射状等の分割型複合繊維などが挙げられる。繊維の形状としては円形、星形、楕円型、三角形、四角形、五角形、多葉形、中空型などが挙げられる。また、複合繊維の具体的な熱可塑性樹脂の組み合わせ(鞘/芯、或いは、低融点成分/高融点成分としての組み合わせ)としては、高密度ポリエチレン/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、エチレン−オクテン共重合体/ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体/ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体/ポリプロピレン、高密度ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート、エチレン−オクテン共重合体/ポリエチレンテレフタレート、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン/ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸/ポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。鞘/芯、或いは、低融点成分/高融点成分の割合は、質量比で10/90〜90/10の範囲であることが好ましく、紡糸性、延伸性、不織布加工性の点から、30/70〜70/30の範囲であることが特に好ましい。
本発明の効果は、プロピレンを主成分とした熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体などが、繊維表面の少なくとも一部に露出している繊維(複合繊維を含む)において、極めて高く好ましい。その理由は明らかではないが、特にこれら熱可塑性樹脂と、使用する繊維処理剤との馴染みがよいものと推測される。なお、主成分とは、構成成分の中でもっとも質量比率が高いもので、好ましくは30質量%以上を占めることをいう。特に、プロピレンを主成分とした熱可塑性樹脂が繊維の長さ方向に連続して、繊維表面の10%以上を占めているものが好ましく、当該熱可塑性樹脂の単一繊維や、当該熱可塑性樹脂を鞘成分に含む同心鞘芯構造、偏心鞘芯構造の複合繊維や、当該熱可塑性樹脂を複合成分として含む分割型複合繊維であることが好ましい。
本発明を構成する熱可塑性樹脂には、本発明の効果を妨げない範囲内でさらに、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、造核剤、エポキシ安定剤、滑剤、抗菌剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料及び可塑剤等の添加剤を適宣必要に応じて添加してもよい。
本発明の繊維中には、本発明の効果を妨げない範囲内で自重に由来するドレープ感や滑らかな触感を与え、ボイドやクラック等繊維内外の空隙を生成することによる柔軟性に優れた繊維を得るために無機微粒子を必要に応じて添加してもよい。そのような無機微粒子の量は、好ましくは繊維中に0〜10質量%であり、より好ましくは1〜5質量%の範囲である。
上記無機微粒子については、比重が高く、溶融した熱可塑性樹脂中での凝集が起こり難い物であれば特に限定されないが、例えば酸化チタン(比重3.7〜4.3)、酸化亜鉛(比重5.2〜5.7)、チタン酸バリウム(比重5.5〜5.6)、炭酸バリウム(比重4.3〜4.4)、硫酸バリウム(比重4.2〜4.6)、酸化ジルコニウム(比重5.5)、ケイ酸ジルコニウム(比重4.7)、アルミナ(比重3.7〜3.9)、酸化マグネシウム(比重3.2)或いはこれらとほぼ同等の比重を持つ物質が挙げられ、中でも酸化チタンが好ましく用いられる。
無機微粒子の繊維への添加方法としては、紡糸時に無機微粒子のパウダーと熱可塑性樹脂とを混合するなどにより直接添加する方法、或いは無機微粒子のパウダーをマスターバッチ化し、紡糸時にマスターバッチと熱可塑性樹脂とを混合する方法などを挙げることができる。マスターバッチ化に用いる熱可塑性樹脂は、繊維を構成する熱可塑性樹脂と同じ熱可塑性樹脂を用いることが最も好ましいが、本発明の要件を満たすものであれば特に限定されず、異なる熱可塑性樹脂を用いてもよい。
本発明の繊維は、例えば上記熱可塑性樹脂を溶融紡糸法により紡糸し、未延伸繊維を得た後、延伸工程で一部配向結晶化を進めた上で捲縮工程において捲縮を付与し、その後熱風乾燥機等を用いて所定の温度で一定時間熱処理を施すことで好適に得ることができる。
本発明の繊維の繊度は特に限定されないが、0.3〜12.0dtexが好ましく、当該繊維を不織布に加工する過程の点から1.0〜8.0dtexがより好ましく、さらに好ましいのは1.7〜6.0dtexである。
本発明の繊維の繊維長は特に限定されず、繊維を例えば不織布にする方法ごとに任意に決めることができる。例えばローラーカード機を用いて繊維ウェブを形成するような短繊維である場合、その繊維の繊維長は25〜125mmが好ましく、より好ましくは38〜76mmである。またエアレイド機を用いて繊維ウェブを形成するようなチョップである場合、その繊維長は3〜25mmが好ましく、より好ましくは3〜12mmである。
繊維を不織布に加工する方法は、特に限定されないが、繊維ウェブを形成した後に、熱処理を行い、繊維ウェブを構成する繊維の交絡点を熱接着させて不織布化する手法を用いることが好ましい。繊維ウェブを形成する方法としては、短繊維をローラーカード機に通過させるカーティング法、短繊維をエアーにてフォーミングするエアレイド法、長繊維を積層させるスパンボンド法などが挙げられる。繊維ウェブを熱処理し、熱接着させる方法としては、熱風循環型乾燥機、熱風通気式熱処理機、リラクシング式熱風乾燥機、熱板圧着式乾燥機、ドラム型乾燥機、赤外線乾燥機、部分熱圧着加工機等公知のものを用いることができる。
本発明の繊維を不織布に加工した場合の不織布の目付(単位面積あたりの質量)は、特に限定されず、使用用途に応じて決めることができる。例えば使い捨ておむつや生理用ナプキンの表面材であれば10〜50g/m2が好ましく、より好ましくは20〜35g/m2である。
本発明の繊維成形体は、上記したような不織布のほか、繊維トウ、繊維ウェブ、繊維積層物、ネット、編織物及びこれらを熱処理してシート状や固まりに加工したもの、不織布を層状や波状に重ねて熱処理などの2次加工を施したものなどを包含する。本発明の繊維成形体として特に不織布が挙げられる。
本発明の繊維または繊維成形体を用いて、常法に従って製品の種類に応じて各種繊維製品を製造することができる。
本発明の繊維または繊維成形体を用いた繊維製品としては、おむつ、ナプキン、失禁パット等の吸収性物品、ガウン、術衣等の医療衛生材、壁用シート、障子紙、床材等の室内内装材、カバークロス、清掃用ワイパー、生ゴミ用カバー等の生活関連材、使い捨てトイレ、トイレ用カバー等のトイレタリー製品、ペットシート、ペット用おむつ、ペット用タオル等のペット用品、ワイピング材、フィルター、クッション材、油吸着材、インクタンク用吸着材等の産業資材、一般医療材、寝装材、介護用品などが挙げられる。本発明の繊維または繊維成形体は、さまざまな繊維製品への用途に利用が可能である。
本発明の繊維製品として、特に吸収性物品が挙げられる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、各例における製造、加工、測定、試験は以下に示す方法で行った。
<実施例1〜8及び比較例1〜7>
(熱可塑性樹脂)
繊維を構成する熱可塑性樹脂として以下の樹脂を用いた。
樹脂1:密度0.96g/cm3、MFR(190℃ 荷重21.18N)が16g/10min、融点が130℃である高密度ポリエチレン(略記号PE)
樹脂2:MFR(230℃ 荷重21.18N)が11g/10min、融点が162℃であるポリプロピレン(略記号PP−1)
樹脂3:MFR(230℃ 荷重21.18N)が16g/10min、融点が162℃であるポリプロピレン(略記号PP−2)
樹脂4:MFR(230℃ 荷重21.18N)が16g/10min、融点が131℃であるエチレン含有量4.0重量%、1−ブテン含有量2.65重量%のエチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体(略記号co−PP)
(メルトマスフローレート(MFR)の測定)
JIS K 7210に準拠し、メルトマスフローレートの測定を行った。ここで、MIは、附属書A表1の条件D(試験温度190℃、荷重2.16kg)に準拠し、MFRは、条件M(試験温度230℃、荷重2.16kg)に準拠して測定した。
(繊維の製造)
表1〜2に示す熱可塑性樹脂を、同心鞘芯型の断面になる紡糸口金を用いて、所定の押出温度にて溶融紡糸し、繊維断面が体積比で50/50の同心鞘芯型の未延伸繊維を得た。その際、表1〜2に示す繊維処理剤をオイリングロールで、未延伸繊維に付着させた。得られた未延伸繊維を、90℃の熱ロールにて延伸し、クリンパーにて捲縮を付与することで、延伸繊維とした。その後、熱風循環型乾燥機にて延伸繊維を乾燥し、カッターにて51mmにカットして2.2dtexの短繊維とし、これを試料繊維として用いた。
(繊維処理剤の組成)
各例で使用した繊維処理剤の組成を表1〜2に示す。この組成の単位は質量%で、繊維処理剤中の有効成分の全量で100質量%とする。
(繊維処理剤の付着量測定)
試料繊維をローラーカード試験機((有)大和機工製)にて繊維ウェブとして、繊維ウェブから2gを取り出し迅速残脂抽出装置(東海計器(株)製「R−II型」)を用いて測定した。抽出溶媒としてメタノール25mlを用いた。
以下の式で付着量を算出した。
処理剤の付着量(質量%)=抽出量(g)÷2×100
(耐変色試験)
上記工程で得られた試料繊維をローラーカード試験機((有)大和機工製)にてカードウェブとし、このウェブをニードルパンチプレス機にて目付が約200±20g/m2の不織布とした。同サンプルを縦8cm×横8cmにカットし、石油ストーブ火源の上部80cmに設置した(雰囲気温度は100±5℃)。燃焼ガスに3時間暴露した後、試料を取り出した。色差計(スガ試験(株)製「Model SM−4」)にて試験前後の試験サンプルの表面のYI(Yellow Index)の数値を測定し、その差であるΔYIを算出し、下記3段階にて評価した。
良い A > B > C 悪い
ΔYIが6未満であれば耐変色性に優れるとして‘A’とした。
ΔYIが6以上8未満であれば‘B’とした。
ΔYIが8以上であれば変色性が高いといえることから‘C’とした。
(不織布化)
上記工程で得られた試料繊維をローラーカード試験機((有)大和機工製)にてカードウェブとし、このウェブをサクションドライヤーで、表1〜2記載の温度のスルーエアー加工(略号としてTA)にて熱接着させ、目付が約23±2g/m2の不織布を得た。
(吸収評価)
上記工程で得られた不織布を縦10cm×横10cmでカットし、ティッシュに包まれた吸収体の上に設置し、人工尿を2mlピペットにて1滴ずつ10ヶ所に滴下し、不織布表面上より吸収された数より下記式より吸収率を算出した。
吸収率(%)=(吸収された数(個)/10)×100
その後、50mlの人工尿にて不織布を洗い流し、充分に乾燥後、先ほど滴下した位置に滴下し再度吸収率を測定した。吸収率が0%になるまで繰り返し実施し、下記3段階にて判定し、耐久親水性を評価した。
良い A > B > C 悪い
3回目の吸収率が0%を超えるものは吸収性に優れるとして‘A’とした。
2回目の吸収率が0%を超えて3回目の吸収率が0%では‘B’とした。
2回目の吸収率が0%のものは吸収性に劣るとして‘C’とした。
なお、本評価で用いた人工尿は下記成分比にて調製されたものを使用した。
尿素 ・・・2.00質量%
塩化ナトリウム ・・・0.80質量%
硫酸マグネシウム・・・0.08質量%
塩化カルシウム ・・・0.03質量%
イオン交換水 ・・・97.09質量%
以下の表1及び2に、繊維の構成、加工条件、及び上記試験及び測定方法に基づき試験、測定した結果を合わせて示す。
Figure 0005096602
Figure 0005096602
本発明の繊維は、特定の硫酸エステル塩、スルホコハク酸ジエステル塩及び燐酸エステル塩を各々、所定量以上で含む繊維処理剤を付着させていることによって、高い耐久親水性だけでなく極めて優れた耐変色性を併せ持つものである。
更に、本発明の繊維から得られる不織布などの繊維成形体は、高い耐久親水性を有しかつ、耐変色性に極めて優れており、おむつ、ナプキン、失禁パット等の吸収性物品、ガウン、術衣等の医療衛生材、壁用シート、障子紙、床材等の室内内装材、カバークロス、清掃用ワイパー、生ゴミ用カバー等の生活関連材、使い捨てトイレ、トイレ用カバー等のトイレタリー製品、ペットシート、ペット用おむつ、ペット用タオル等のペット用品、ワイピング材、フィルター、クッション材、油吸着材、インクタンク用吸着材等の産業資材、一般医療材、寝装材、介護用品など様々な繊維製品への用途に有利に利用することができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、繊維処理剤が付着している繊維であって、該繊維処理剤が有効成分基準で下記成分(A)を25質量%以上、成分(B)を5質量%以上及び成分(C)を5質量%以上含んでおり、該繊維処理剤が、繊維質量に対して0.1〜1.0質量%付着している繊維。
    成分(A):炭素数が8〜22の炭化水素基を有する硫酸エステル塩
    成分(B):炭素数が12〜20の炭化水素基を有するスルホコハク酸ジエステル塩
    成分(C):炭素数が4〜18の炭化水素基を有する燐酸エステル塩
  2. 繊維処理剤における有効成分基準での成分(A)の構成比率(質量%)と成分(C)の構成比率(質量%)とが下記式を満たす、請求項1に記載の繊維。
    成分(A)の構成比率≧成分(C)の構成比率
  3. 請求項1または2に記載の繊維を主体として構成されている繊維成形体。
  4. 不織布である請求項3に記載の繊維成形体。
  5. 請求項3または4に記載の繊維成形体を用いて得られる吸収性物品。
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