JP2018031034A - 金属含有ナノ粒子担持電極および二酸化炭素還元装置 - Google Patents

金属含有ナノ粒子担持電極および二酸化炭素還元装置 Download PDF

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【課題】二酸化炭素の還元反応を良好に促進・制御し得る金属含有ナノ粒子担持電極および二酸化炭素還元装置を提供する。【解決手段】電解セル3には電源11からの電解電位が付与される。電解セル3のカソード電極には、電解液循環装置7によって電解液が供給される(図中矢印A)。電解セル3のカソード電極においては、供給される電解液中の二酸化炭素等が還元される。二酸化炭素等が還元されると、主にエタンやエチレン等の炭化水素が生成される。カソード電極で生成された炭化水素ガスは、ガス回収装置5により回収される(図中矢印B)。還元反応によって減少した二酸化炭素等は常に補充され、その濃度は常に所定範囲内に保たれる。具体的は、電解液の一部が電解液循環装置7により回収されて(図中矢印C)、所定濃度の電解液が常に供給される(図中矢印A)。以上により、電解セル3において、常に一定の条件で炭化水素を生成することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、金属含有ナノ粒子担持電極および二酸化炭素還元装置に関するものである。
一般に、触媒とは、化学反応を起こす物質系の反応速度を変え、自らは化学変化しない物質をいい、触媒の種類(材料や形態など)によって特定の化学反応への選択性や、反応効率が異なる。
また、触媒材料としては、金属材料が広く用いられており、特に反応性の良さから貴金属材料が重用されている。例えば、特許文献1では、特定の反応において選択性のある貴金属触媒が開示されている。また、近年では、酸化物触媒も着目されてきており、特許文献2では、触媒活性および選択性に優れた酸化物触媒が開示されている。
特開2007−090164号公報 特開2007−301470号公報
しかしながら、二酸化炭素の還元反応においては、選択性をもった化学反応の制御が未だ十分にできておらず、目的物を高い反応効率で得ることはできていなかった。そのため、特に二酸化炭素の還元反応において、反応を良好に促進・制御し得る触媒の開発が望まれている。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、特に二酸化炭素の還元反応に対し良好な触媒性能(例えば、触媒活性や選択性等)を有し、二酸化炭素の還元反応を良好に促進・制御し得る金属含有ナノ粒子担持電極および二酸化炭素還元装置を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解消するために鋭意検討した結果、ある特定の金属を含んでなる金属含有ナノ粒子を基材に担持した電極が、特に二酸化炭素の還元反応に対し良好な触媒性能を発現し得ることを見出した。
すなわち、本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
〔1〕 二酸化炭素を還元するために用いられる金属含有ナノ粒子担持電極であって、
前記金属含有ナノ粒子担持電極は、基材電極上に金属含有ナノ粒子が担持されてなり、
前記金属含有ナノ粒子が、金、銀、銅、白金、ロジウム、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、クロム、イリジウム、亜鉛、チタンおよびルテニウムから選択される少なくとも1種の金属原子(M)を含有する、金属含有ナノ粒子担持電極。
〔2〕 前記金属含有ナノ粒子の一次粒径が、0.5〜100nmである、上記〔1〕に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔3〕 前記基材電極に対する前記金属含有ナノ粒子の担持割合[金属含有ナノ粒子の質量(mg)/基材電極の表面積(cm)]が、0.001〜1mg/cmである、上記〔1〕または〔2〕に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔4〕 前記金属含有ナノ粒子は、金属含有ナノ粒子担持触媒として前記基材電極上に担持されており、
前記金属含有ナノ粒子担持触媒は、担体上に前記金属含有ナノ粒子が担持されてなる、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔5〕 前記担体が、半導体粒子である、上記〔4〕に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔6〕 前記担体に対する前記金属含有ナノ粒子の質量比率[(金属含有ナノ粒子の質量/担体の質量)×100]が、0.001〜1%である、上記〔4〕または〔5〕に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔7〕 前記金属含有ナノ粒子が、前記金属原子(M)を含有するクラスターである、上記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔8〕 前記金属原子(M)が、銅である、上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔9〕 前記銅の平均価数が、0〜1.5である、上記〔8〕に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
〔10〕 上記〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極を備える、二酸化炭素還元装置。
本発明の金属含有ナノ粒子担持電極は、特に二酸化炭素の還元反応に対し良好な触媒性能を発現する。
図1は、電解装置を概略的に示す構成図である。 図2は、図1に示す電解装置のうち、電解セル(二酸化炭素還元セル装置)の構成を示す、断面概略図である。
本発明に従う金属含有ナノ粒子担持電極および二酸化炭素還元装置の実施形態について、以下で詳細に説明する。
本実施形態に係る金属含有ナノ粒子担持電極は、基材電極上に金属含有ナノ粒子が担持されてなり、この金属含有ナノ粒子は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、イリジウム(Ir)、亜鉛(Zn),チタン(Ti)およびルテニウム(Ru)から選択される少なくとも1種の金属原子(M)を含有することを特徴とする。
このような金属含有ナノ粒子担持電極は、二酸化炭素の還元反応に対し優れた触媒性能を発現するため、ニ酸化炭素を還元するための電極として好適に用いられる。
金属含有ナノ粒子は、上記のような金属原子(M)を含むものであれば特に限定されず、金属原子(M)の単体、金属原子(M)を含む合金、金属原子(M)を含む金属酸化物あるいは金属原子(M)を含む複合酸化物のいずれかからなるナノ粒子であってもよい。なお、金属原子(M)を含む合金または複合酸化物は、Au、Ag、Cu、Pt、Rh、Pd、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Ir、Zn、TiおよびRuから選択される少なくとも1種の金属原子を含む合金または複合酸化物であればよく、上記から選択される2種以上の金属原子を含む合金または複合酸化物、あるいは金属原子(M)と合金化または複合化し得る上記以外の金属原子を含む合金または複合酸化物であってもよい。また、金属含有ナノ粒子は、特に金属原子(M)の単体または金属原子(M)を含む合金からなることが好ましい。
また、金属含有ナノ粒子は、上記金属原子(M)を含有するクラスター(以下、単に「金属含有クラスター」という。)であることが好ましい。このような金属含有ナノ粒子は、二酸化炭素の還元反応において、特に優れた触媒活性と選択性を発揮する。なお、本明細書において、「クラスター」とは、複数個の原子が結合した原子集団を意味する。このような金属含有クラスターは、例えば、下記一般式(1)で表される、金属原子(M)の単体または金属原子(M)を含む金属酸化物であることが好ましい。
・・・(1)
上記(1)式において、Mは上述の金属原子(M)を、Oは、酸素を表す。
また、上記(1)式において、mは、nとの関係で、m/nの比が0〜2であることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.8、さらに好ましくは0.55〜0.75、特に好ましくは0.6〜0.7、一層好ましくは0.67である。上記範囲とすることにより、二酸化炭素の還元効率が高まる。なお、上記(1)式において、m/nが0のとき、金属含有クラスターは、金属原子(M)の単体からなる。
金属含有ナノ粒子に含まれる金属原子(M)は、Au、Ag、Cu、Pt、Rh、Pd、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Ir、Zn、TiおよびRuから選択される少なくとも1種である。このような金属含有ナノ粒子は、二酸化炭素の還元反応に卓越した性能を発揮する。中でも、金属原子(M)は、優れた還元性能の観点からCu、Ag、Au、Ni、ZnおよびPdから選択される1種であることが好ましく、特に、二酸化炭素の還元反応において選択的に炭化水素(メタンやエチレン等)を生成できる点で、Cuであることがより好ましく 、選択的にギ酸を生成できる点で、Agであることもより好ましい。
特に金属含有ナノ粒子が銅原子を含有する場合には、銅の平均価数は0〜1.5であることが好ましく 、1.2〜1.4であることがより好ましい。上記のような銅の平均価数を有する金属含有ナノ粒子としては、例えば銅原子と酸素原子を含有するクラスター等が挙げられる。
また、金属含有ナノ粒子の一次粒径は、0.5〜100nmであることが好ましく 、より好ましくは0.5〜55nmであり、さらに好ましくは0.5〜2.0nmである。上記範囲とすることにより、金属含有ナノ粒子を構成する原子数が数個から数10個になり、バルクの結晶面とは異なる二酸化炭素分子や、反応中間体、生成物との相互作用が可能となり、活性が格段に向上する。
なお、本明細書において、一次粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等により、一次粒子(他の粒子と凝集していない、単独の粒子)の画像を撮影し、これを画像解析することにより算出した値とする。具体的には、TEM等で撮影された画像から、無作為に100個の粒子(一次粒子)を選択し、画像処理装置により、粒子毎の投影面積を求め、それらの合計から粒子の合計の占有面積を算出する。この合計の占有面積を、選択した粒子の個数(100個)で割って、1粒子あたりの平均占有面積を算出し、この面積に相当する円の直径(1粒子あたりの平均円相当直径)を、一次粒径とする(以下において同じ)。
また、基材電極としては、導電性を確保できる材料であればよく、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、イリジウム(Ir)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)から選択される1種の金属や、これらの金属を1種以上含む合金材料(例えば、SUS等)、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ、グラッシーカーボン、カーボンからなる電極が好ましく挙げられる。中でも、銅または銅合金からなる基材電極が好ましい。銅(純銅)からなる基材電極には、例えば、タフピッチ銅TPC、リン脱酸銅PDC、無酸素銅OFCを様々に形状加工したものや、電解銅箔を用いることができる。また、銅合金からなる基材電極には、銅−スズ系合金、銅−鉄系合金、銅−ジルコニウム系合金、銅−クロム系合金等の銅合金を用いることができる他、コルソン合金系等などの第二成分以降の成分が0.01〜5質量%程度の、固溶または析出強化された銅基希薄合金を用いることもできる。なお、合金系の電極の場合、銀以外の成分の添加量が増すほど、導電率が低くなり、基材電極としての基本特性を低下させる傾向にあるため、銀以外の成分の添加量は少ないほど好ましい。また、基材電極の形態は、特に限定されず、平板状のほか、メッシュや多孔質形状のものも用いることができ、中でも平板状のものが好ましい。
また、基材電極に対する金属含有ナノ粒子の担持割合[金属含有ナノ粒子の質量(mg)/基材電極の表面積(cm)]は、0.001〜1mg/cmであることが好ましく、 より好ましくは0.01〜0.16mg/cmである。上記範囲とすることにより、基材電極から供給される電子が効率的に二酸化炭素の還元に利用されるようになり、金属含有ナノ粒子の質量当たりの活性が最も高くなる。
また、本実施形態に係る金属含有ナノ粒子担持電極では、金属含有ナノ粒子は基材電極上に担持されていればよく、その形態は、使用の形態等に応じて適宜選択することができる。例えば、基材電極上に直接金属含有ナノ粒子を析出、担持させてもよいし、担体上に金属含有ナノ粒子が担持されてなる金属含有ナノ粒子担持触媒として予め作製し、この触媒を基材電極上に担持させてもよい。特に、二酸化炭素の還元反応に対してより優れた触媒活性を発揮させる観点からは、金属含有ナノ粒子は、基材電極上に直接担持されていることが好ましい。
また、金属含有ナノ粒子担持電極の製造の容易さおよび自由度の高さ、金属含有ナノ粒子担持触媒の汎用性の良さ、活性部位の露出しやすさ等の観点からは、金属含有ナノ粒子は、金属含有ナノ粒子担持触媒として、基材電極上に担持されていることが好ましい。金属含有ナノ粒子担持触媒によれば、基材電極に関わらず、金属含有ナノ粒子を個別に作製、保管できるため、所望のタイミングで、所望の大きさおよび数量の基材電極に対して、また比較的容易な方法(後述するコーティング方法)で、金属含有ナノ粒子を担持させることができ、製造に関する条件の自由度を高めることができる。また、金属含有ナノ粒子担持触媒は、本発明以外の他の用途にも用いることができ、それ自体も触媒として用いることができるため、まとめて作製すれば様々な用途に使用でき、汎用性に優れる。
このような金属含有ナノ粒子担持触媒は、担体上に金属含有ナノ粒子が担持されてなることが好ましい。
ここで、担体としては、例えば半導体粒子や、金属粒子やカーボン素材などが挙げられ、中でも半導体粒子であることが好ましい。このような半導体粒子は、例えば酸化物半導体であることが好ましく、より具体的には酸化チタンや、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ニオブ、チタン酸カルシウム、酸化ガリウム、酸化タンタル、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化セリウム、窒化ガリウム、窒化アルミニウムガリウム、ヒ化ガリウム、ヒ化アルミニウムガリウム等が挙げられ、上記のうち2種以上を混合して利用してもよい。中でも酸化チタン、チタン酸カルシウム、酸化ニオブ、酸化ガリウム、酸化タンタルが好ましい。
また、半導体粒子の一次粒径は、50nm〜100μmであることが好ましく、より好ましくは200nm〜10μmである。上記範囲とすることにより、半導体粒子の表面に光触媒活性の高い面が形成され、かつ十分な表面積が得られ、二酸化炭素還元反応の活性が高くなる。
また、担体に対する金属含有ナノ粒子の質量比率[(金属含有ナノ粒子の質量/担体の質量)×100]は、0.001〜1%であることが好ましく 、より好ましくは、0.05〜0.5%である。上記範囲とすることにより、該触媒によって生じた電子が効率的に二酸化炭素の還元に利用されるようになり、金属含有ナノ粒子の質量当たりの活性が最も高くなる。
本発明に係る金属含有ナノ粒子担持電極の製造方法は、特に限定されず、公知の方法によって製造することができるが、不均一系析出法にて行うことが好ましい。不均一系析出法によれば、基材電極または担体の表面に特定の金属を析出させることができる。
以下では、不均一系析出法による金属含有ナノ粒子担持電極の製造方法の例として、<1>金属含有ナノ粒子を直接基材電極上に担持させる場合の一例、および<2>金属含有ナノ粒子担持触媒として基材電極上に担持させる場合の一例を、それぞれ説明する。
<1>金属含有ナノ粒子を直接基材電極上に担持させる場合
まずは、析出させたい金属に対応する金属イオンが溶解した溶液を調製する。次に、この溶液に基材電極となる基材を浸漬し、さらにこの溶液に水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を加えて、溶液中の金属イオンを還元し、基材上で金属を析出させる方法等により、金属含有ナノ粒子担持電極を作製できる。得られた金属含有ナノ粒子担持電極は、上記反応溶液から引き上げて、さらに必要に応じて、蒸留水等で洗浄、乾燥、酸化処理等を行ってもよい。また、金属イオンが溶解した溶液としては、例えば、水やアルコール等の公知の溶媒に、析出させたい金属に対応する金属塩(例えば、塩化銅や、硝酸銀等)を溶解させたもの等を用いることができる(以下において同じ)。
<2>金属含有ナノ粒子担持触媒として基材電極上に担持させる場合
まず、半導体粒子と、析出させたい金属に対応する金属イオンとが分散した溶液を準備し、(1)この分散溶液に水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を加えて金属イオンを還元し、半導体粒子上で金属を析出させる方法や、(2)この分散溶液を加熱して溶媒を除去し、半導体粒子上に金属またはその塩を析出させる方法などにより、金属含有ナノ粒子担持触媒を作製できる。さらに、得られた金属含有ナノ粒子担持触媒は、上記反応溶液から分離して、さらに必要に応じて、蒸留水等で洗浄、乾燥、酸化処理等を行ってもよい。
次に、上記のようにして得られた金属含有ナノ粒子担持触媒を、スピンコーティング法や、スプレーコーティング法、濾過法、バーコーティング法などの一般的なコーティング方法により、基材電極となる基材上に積層形成して、金属含有ナノ粒子担持電極を作製することができる。
また、本発明に係る金属含有ナノ粒子担持電極は、二酸化炭素の還元反応に対し良好な触媒性能を発現する。そのため、ニ酸化炭素を還元するための二酸化炭素還元装置に好適に用いられる。
以下に、本発明の属含有ナノ粒子担持電極が、二酸化炭素の電気化学的還元(電解還元、カソード還元)のカソード電極として用いられる場合の一例について説明する。
図1は、二酸化炭素の電気化学的還元を行う電解装置1の構成を示すブロック図である。電解装置1は、主に、電解セル3、ガス回収装置5、電解液循環装置7、二酸化炭素供給部9、電源11等で構成される。
電解セル3は、対象物質を還元する部位であり、本発明のカソード電極が含まれる部位でもあり、二酸化炭素(溶液において、溶存二酸化炭素のほか、炭酸水素イオンである場合も含む。以下、単に二酸化炭素等とする。)を還元する部位である。電解セル3には、電源11から電力が供給される。
電解液循環装置7は、電解セル3のカソード電極に対して、カソード側電解液を循環させる部位である。電解液循環装置7は、例えば槽およびポンプであり、二酸化炭素供給部9から所定の二酸化炭素濃度となるように、二酸化炭素等が供給されて電解液中に溶解され、電解セル3との間で電解液を循環可能である。
ガス回収装置5は、電解セル3によって還元されて発生したガスを回収する部位である。ガス回収装置5では、電解セル3のカソード電極で発生する炭化水素等のガスを捕集することが可能である。なお、ガス回収装置5において、ガス種類毎にガスを分離可能としてもよい。
電解装置1は、以下のように機能する。前述の通り、電解セル3には電源11からの電解電位が付与される。電解セル3のカソード電極には、電解液循環装置7によって電解液が供給される(図中矢印A)。電解セル3のカソード電極においては、供給される電解液中の二酸化炭素等が還元される。二酸化炭素等が還元されると、主にエタンやエチレン等の炭化水素が生成される。
カソード電極で生成された炭化水素ガスは、ガス回収装置5により回収される(図中矢印B)。ガス回収装置5では、必要に応じてガスを分離し貯留することが可能である。
カソード電極で二酸化炭素等が還元されて消費されることで、電解液中の二酸化炭素等の濃度が減少する。還元反応によって減少した二酸化炭素等は常に補充され、その濃度は常に所定範囲内に保たれる。具体的は、電解液の一部が電解液循環装置7により回収されて(図中矢印C)、所定濃度の電解液が常に供給される(図中矢印A)。以上により、電解セル3において、常に一定の条件で炭化水素を生成することができる。
次に、電解セル3について説明する。図2は、電解セル3の構成を示す図である。電解セル3は、主に、カソード槽である槽16a、金属メッシュ17、カソード電極19、陽イオン交換膜21、アノード電極20、アノード槽である槽16b等から構成される。電解セル3においては、板状の各構成が積層されて構成される。
槽16a、16bには、それぞれ電解液15a、15bが保持される。カソード電極側の槽16aの上部には、生成ガスを回収するための孔が形成され、図示を省略したガス回収装置に接続される。すなわち、カソード電極で生成されるガスは、当該孔から回収される。また、槽16aには、配管等が接続され、図示を省略した電解液循環装置7と接続される。すなわち、槽16a内の電解液15aは常に電解液循環装置7によって循環可能である。なお、必要に応じて、槽15b側の電解液も同様に循環可能としてもよい。
カソード電解液である電解液15aとしては、二酸化炭素等を多量に溶解できる電解液であることが好ましく、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ性溶液、モノメタノールアミン、メチルアミン、その他液状のアミン、またはそれら液状のアミンと電解質水溶液の混合液などが用いられる。また、アセトニトリル、ベンゾニトリル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、炭酸プロピレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール等を用いることができる。
また、アノード電解液である電解液15bとしては、前記のカソード電解液を用いるか、または適当な純水や水溶液を用いることができる。
金属メッシュ17は、参照電極18と共に電源11の負極側に接続され、カソード電極19に対して通電するための部材である。金属メッシュ17としては、例えば銅製のメッシュやステンレス製のメッシュであり、参照電極18には銀/塩化銀電極などが使用できる。
陽イオン交換膜21としては、例えば、公知のナフィオン系などを用いることができる。アノード反応で酸素と共に発生する水素イオンをカソード側へ移動させ得る。
アノード電極20は電源11の正極に接続される。アノード電極20としては酸素発生過電圧の小さい電極、チタンやステンレスなどの基体上に被覆した酸化イリジウムや白金、ロジウム、或いは酸化物電極やステンレス、或いは鉛などを用いることができる。
なお、アノード電極20は、光触媒によって構成することもできる。すなわち、光を照射することで起電力を生じるようにすることができる。このようにすることで、アノード電極に太陽光などの光を照射して起電力を生じさせ、この起電力を電解セル3における電解電位として利用することができる。
カソード電極19では、電解液中の二酸化炭素等が還元される。二酸化炭素は、水に溶解し、溶存二酸化炭素や炭酸水素イオンの状態で電解液中に存在し、カソード電極に供給される。通常、銅系以外の材料からなるカソード電極の場合、水素や一酸化炭素が多く発生する傾向にあり、炭化水素は殆ど生成されない。これに対し、銅系の材料からなるカソード電極の場合、比較的効率良く炭化水素を生成することができる。
本実施形態に係るカソード電極19は、本発明の電極触媒で構成されている。すなわち、カソード電極19は、基材電極上に、酸化銅層が形成されてなり、さらに酸化銅層の表面には、チタンまたはチタン合金等からなる表面保護層が薄く形成されていてもよい。このようなカソード電極を用いることで、二酸化炭素を効率よく分解還元でき、エネルギーとして有用な炭化水素を高いエネルギー効率で生成できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の概念および特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含み、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、実施例および比較例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
塩化銅(和光純薬工業株式会社製)を水に溶解し、0.004mol/L塩化銅水溶液を調製した。続いて、この塩化銅水溶液に、基材として銅板(純銅、株式会社ニラコ製、幅10mm×長さ50mm×厚さ1mm)を入れた。さらに、水素化ホウ素ナトリウム(シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社製)を加えて混合し、水素化ホウ素ナトリウムの濃度を0.005mol/Lとした。
上記混合溶液を室温で1時間撹拌した。続いて銅板を取り出し、蒸留水で洗浄を行い、基材としての銅板上に銅ナノ粒子が担持された金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例2)
実施例1と同じ方法で作製した金属含有ナノ粒子担持電極を、さらに150℃で30分加熱処理して銅ナノ粒子を酸化させ、酸化した銅ナノ粒子が基材に担持された金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例3)
実施例1と同じ方法で作製した金属含有ナノ粒子担持電極に対する加熱処理の時間を1時間とした以外は、実施例2と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例4)
0.004mol/L塩化銅水溶液に替えて、硝酸銀(キシダ化学株式会社製)を水に溶解して調製した0.003mol/L硝酸銀水溶液を用いた以外は、実施例1と同じ方法により、基材に銀ナノ粒子が担持された金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例5)
実施例4と同じ方法で作製した金属含有ナノ粒子担持電極を、さらに130℃で15分加熱処理して銀ナノ粒子を酸化させ、基材に酸化した銀ナノ粒子が担持された金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例6)
実施例4と同じ方法で作製した金属含有ナノ粒子担持電極に対する加熱処理の時間を30分とした以外は、実施例5と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例7)
0.004mol/L塩化銅水溶液に替えて、0.4mol/L塩化銅水溶液を用いた以外は、実施例1と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例8)
0.004mol/L塩化銅水溶液に替えて、0.02mol/L塩化銅水溶液を用いた以外は、実施例1と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例9)
実施例1と同じ方法で作製した金属含有ナノ粒子担持電極に対する加熱処理の時間を3時間とした以外は、実施例2と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例10)
還元剤として、水素化ホウ素ナトリウムの代わりに、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(東京化成工業株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例11)
まず、担体として、半導体粒子である一次粒径が253nmの酸化チタン(TiO、石原産業株式会社製)を5質量%となるように水に分散させ、担体が分散した溶液を得た。次に、この分散溶液に塩化銅(同上)を加えて溶解し、塩化銅の濃度を0.004mol/Lとした。さらに、この塩化銅の分散溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(同上)を加えて、混合し、水素化ホウ素ナトリウムの濃度が0.005mol/Lである溶液を得た。
得られた溶液を、室温で1時間撹拌した。続いてこの溶液を、回転数5,000rpmで10分間遠心分離し、生成物(銅ナノ粒子がTiO粒子に担持された触媒)を沈降させた。その後、(1)上澄み溶液を捨て、水を加えて、生成物を再分散させた。さらに、(2)分散溶液を、回転数5,000rpmで10分間遠心分離した。上記(1)から(2)と同様の手順をさらに2回繰り返し、生成物を洗浄した。最後に、遠心分離後の上澄み溶液を除去した状態で、40℃で24時間乾燥し、銅ナノ粒子がTiO粒子に担持された金属含有ナノ粒子担持触媒を得た。
得られた金属含有ナノ粒子担持触媒を20mg/mLの濃度でメタノールに分散させた分散液を調製し、スピンコーティング法により、基材としての銅板(同上)に担持して、金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例12)
実施例11と同じ方法で作製した触媒を、さらに150℃で30分加熱処理して、銅ナノ粒子を酸化させ、酸化した銅ナノ粒子がTiO粒子に担持された触媒を作製し、該触媒を用いた以外は、実施例11と同じ方法で金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例13)
実施例11と同じ方法で作製した触媒に対する加熱処理の時間を1時間とした以外は、実施例12と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例14)
0.004mol/L塩化銅水溶液に替えて、硝酸銀(キシダ化学株式会社製)を水に溶解して調製した0.003mol/L硝酸銀水溶液を用いて、銀ナノ粒子がTiO粒子に担持された触媒を作製し、該触媒を用いた以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例15)
実施例14と同じ方法で作製した触媒を、さらに130℃で15分加熱処理して、銀ナノ粒子を酸化させ、酸化した銀ナノ粒子がTiO粒子に担持された触媒を作製し、該触媒を用いた以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例16)
実施例14と同じ方法で作製した触媒に対する加熱処理の時間を30分とした以外は、実施例15と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例17)
まず、塩化銅(同上)を水に溶解し、0.21質量%の塩化銅水溶液を調製した。次に、この塩化銅水溶液に、担体として、半導体粒子である一次粒径が2.5μmの酸化ガリウム(Ga、株式会社高純度化学研究所製)を添加し、分散させ、Gaの濃度が21質量%の分散溶液を得た。次に、この分散溶液を、アルゴン雰囲気下、400℃、2時間の条件で加熱し、溶媒を除去して、銅ナノ粒子がGa粒子に担持された金属含有ナノ粒子担持触媒を作製した。このようにして得られた触媒を用いた以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例18)
金属含有ナノ粒子担持触媒の担体として、半導体粒子である一次粒径が1.7μmの酸化ニオブ(Nb、実験合成品:参考文献 Akatsuka, K.; Takanashi, G.; Ebina, Y.; Sakai, N.; Haga, M.-a.; Sasaki, T. Electrochemical and Photoelectrochemical Study on Exfoliated Nb3O8Nanosheet. J. Phys. Chem. Solids 2008, 69, 1288-1291)を用いた以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例19)
金属含有ナノ粒子担持触媒の担体として、半導体粒子である一次粒径が2.2μmのチタン酸カルシウム(CaTiO、実験合成品:参考文献 H. Yoshida, L. Zhang, M. Sato, T. Morikawa, T. Kajino, T. Sekito, S. Matsumoto and H. Hirata, Catal. Today, 2015, 251, 132.)を用いた以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例20)
金属含有ナノ粒子担持触媒の担体として、一次粒径が250nmのTiO粒子(石原産業株式会社製)を用いると共に、水素化ホウ素ナトリウムの濃度を0.05mol/Lとして該触媒を作製した以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例21)
金属含有ナノ粒子担持触媒の担体として、一次粒径が45nmのTiO粒子(石原産業株式会社製)を用いた以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例22)
金属含有ナノ粒子担持触媒の担体として、一次粒径が173μmのTiO粒子(石原産業株式会社製)を用いた以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例23)
塩化銅の分散溶液の塩化銅濃度を0.004mol/Lから0.4mmol/Lに変更して金属含有ナノ粒子担持触媒を作製した以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例24)
塩化銅の分散溶液の塩化銅濃度を0.004mol/Lから0.2mol/Lに変更して金属含有ナノ粒子担持触媒を作製した以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例25)
実施例11と同じ方法で作製した触媒に対する加熱処理の時間を3時間とした以外は、実施例12と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(実施例26)
還元剤として、水素化ホウ素ナトリウムの代わりに、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(同上)を用いて金属含有ナノ粒子担持触媒を作製した以外は、実施例11と同じ方法により金属含有ナノ粒子担持電極を得た。
(比較例1)
銅板に替えて、ガラス板(幅10mm×長さ50mm×厚さ1mm、日本板硝子株式会社製)を基材として用いた以外は、実施例1と同じ方法により、基材上に銅ナノ粒子が担持された金属含有ナノ粒子担持体を得た。
(比較例2)
銅板の代わりにPET(ポリエチレンテレフタレート)の板(幅10mm×長さ50mm×厚さ1mm、古河電気工業株式会社製)を基材として用いた以外は、実施例1と同じ方法により、基材上に銅ナノ粒子が担持された金属含有ナノ粒子担持体を得た。
(比較例3)
銅板(同上)を、そのまま電極とした。
[評価]
上記実施例および比較例に係る電極等について、下記に示す各種測定および特性評価を行った。各特性の評価条件は下記の通りである。結果を表1に示す。
[1]金属含有ナノ粒子の組成および金属(M)の平均価数
基材上に担持された金属含有ナノ粒子について、X線光電子分光分析法を用いて、組成と、銅および銀の平均価数を測定した。
[2]金属含有ナノ粒子の粒径
基材上に担持された金属含有ナノ粒子について、透過型電子顕微鏡(TEM、日本電子株式会社製)を用いて、一次粒子の輪郭が明確に認識できる倍率で、金属含有ナノ粒子の一次粒子を撮影した。得られた画像を上述の条件で解析し、一次粒径を算出した。また一次粒子のサイズから、金属含有ナノ粒子がクラスターであるかどうかを確認した。一次粒子の粒径が2nm以下であるものはクラスターと判断した。
[3]基材に対する金属含有ナノ粒子の担持割合
(i)直接基材上に金属含有ナノ粒子が担持されている金属含有ナノ粒子担持電極(または担持体)については(実施例1〜10、比較例1および2)、金属含有ナノ粒子担持前の基材の質量と、金属含有ナノ粒子担持後の金属含有ナノ粒子担持電極(または担持体)の質量とを測定し、その差から金属含有ナノ粒子の質量を求めた。
(ii)金属含有ナノ粒子担持触媒として、基材上に金属含有ナノ粒子が担持されている金属含有ナノ粒子担持電極については(実施例11〜26)、該触媒の担持前の基材の質量と、該触媒担持後の金属含有ナノ粒子担持電極の質量とを測定し、その差から該触媒の質量を求め、さらに該触媒の質量に触媒中の金属含有ナノ粒子の質量割合をかけることで、金属含有ナノ粒子の質量を求めた。
上記(i)および(ii)で求められたそれぞれの金属含有ナノ粒子の質量を、基材の表面積で割り、基材に対する金属含有ナノ粒子の担持割合[金属含有ナノ粒子の質量(mg)/基材の表面積(cm)]をそれぞれ算出した。
[4]担体の一次粒径
実施例11〜26で作製した金属含有ナノ粒子担持触媒については、担体となる各種半導体粒子について、一次粒径を測定した。具体的には、触媒作製前に、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、一次粒子の輪郭が明確に認識できる倍率で一次粒子を撮影し、得られた画像を上述の条件で解析して、一次粒径を算出した。
[5]担体に対する金属含有ナノ粒子の質量比率
実施例11〜26で作製した金属含有ナノ粒子担持触媒については、担体に対する金属含有ナノ粒子の質量比率(%)を測定した。具体的には、得られた触媒を、誘導結合プラズマ(ICP、株式会社日立ハイテクサイエンス製)で分析し、金属含有ナノ粒子を構成する金属元素(CuまたはAg)および担体(半導体粒子)を構成する一部の元素(TiOの場合はTi、Gaの場合はGa、Nbの場合はNb、CaTiOの場合はCa)の濃度をそれぞれ算出した。これらの値を用いて金属含有ナノ粒子の質量濃度および担体の質量濃度を求め、これらの比から担体に対する金属含有ナノ粒子の質量比率[(金属含有ナノ粒子の質量/担体の質量)×100]を算出した。
[6]還元試験
実施例1〜26および比較例1〜3で得られた電極等を、二酸化炭素のカソード還元装置のカソード電極として用い、二酸化炭素の還元試験を行った。二酸化炭素のカソード還元装置の概略は、上述のとおりである(図1および2)。
なお、電解液は、50mMの炭酸水素カリウム水溶液を用い、各槽15a、15bに30mLずつ用いた。アノード電極20には、白金板(株式会社ニラコ製)を用いた。電気分解は、電流値2mA、電圧2.8Vで60分の条件で行った。また、電気分解中は、供給管25より、二酸化炭素ガスを10mL/分でバブリングした(図中矢印B方向)。
なお、カソード電極における反応生成物としては、一酸化炭素(CO)、ギ酸(HCOOH)、メタン(CH)、エチレン(C)およびエタン(C)の生成量を分析した。
生成物のうち一酸化炭素、メタン、エチレンおよびエタンは、分析管23により収集し(図中矢印C方向)、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS−QP2010、株式会社島津製作所製)を用いて分析した。カラムは、SUPELCO CARBOXEN 1010PLOT 30m×032mmlDを用い、検出機は水素炎イオン検出器(FID)を用いた。
また、ギ酸については、上記疑似代用光源を10時間照射した後の反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC、株式会社島津製作所製)で分析した。
また、これらの生成物の総量から、一酸化炭素、メタン、エチレン、エタン、またはギ酸に還元された二酸化炭素の量を算出した。
本実施例では、一酸化炭素、メタン、エチレン、エタン、またはギ酸に還元された二酸化炭素量が0.3mmol以上を合格レベルとし、0.5mmol以上を更に良好と評価した。
Figure 2018031034
表1の結果より、本発明の実施例1〜26に係る金属含有ナノ粒子担持電極は、基材(銅板)が導電性を有する基材電極であり、該基材電極上に金属含有ナノ粒子が担持されてなるため、二酸化炭素の還元反応に対し良好な触媒性能を発揮し、二酸化炭素の還元反応を良好に促進・制御し得ることが確認された。特に、実施例1〜6、8〜19、21、22、25および26にかかる金属含有ナノ粒子担持電極は、一酸化炭素、メタン、エチレン、エタン、またはギ酸に還元された二酸化炭素量が0.5mmol以上であり、二酸化炭素の還元反応に対してより卓越した触媒活性および選択性を発現することが確認された。
これに対し、比較例1および2に係る金属含有ナノ粒子担持体は、基材(ガラス板およびPETの板)が導電性を有していないため、二酸化炭素の還元電極として用いることができないことが確認された。また比較例3に係る電極は、金属含有ナノ粒子が担持されていない、銅板からなる電極であるため二酸化炭素の還元反応の効率が低いことが確認された。
1……………電解装置
3…………電解セル(COカソード還元試験装置)
5…………ガス回収装置
7…………電解液循環装置
9…………二酸化炭素供給部
11…………電源
15a、15b………電解液
16a、16b………槽
17………金属メッシュ
18………参照電極(銀/塩化銀)
19………カソード電極
20………アノード電極
21………陽イオン交換膜
23………分析管
25………供給管
27………シール部材

Claims (10)

  1. 二酸化炭素を還元するために用いられる金属含有ナノ粒子担持電極であって、
    前記金属含有ナノ粒子担持電極は、基材電極上に金属含有ナノ粒子が担持されてなり、
    前記金属含有ナノ粒子が、金、銀、銅、白金、ロジウム、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、クロム、イリジウム、亜鉛、チタンおよびルテニウムから選択される少なくとも1種の金属原子(M)を含有する、金属含有ナノ粒子担持電極。
  2. 前記金属含有ナノ粒子の一次粒径が、0.5〜100nmである、請求項1に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  3. 前記基材電極に対する前記金属含有ナノ粒子の担持割合[金属含有ナノ粒子の質量(mg)/基材電極の表面積(cm)]が、0.001〜1mg/cmである、請求項1または2に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  4. 前記金属含有ナノ粒子は、金属含有ナノ粒子担持触媒として前記基材電極上に担持されており、
    前記金属含有ナノ粒子担持触媒は、担体上に前記金属含有ナノ粒子が担持されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  5. 前記担体が、半導体粒子である、請求項4に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  6. 前記担体に対する前記金属含有ナノ粒子の質量比率[(金属含有ナノ粒子の質量/担体の質量)×100]が、0.001〜1%である、請求項4または5に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  7. 前記金属含有ナノ粒子が、前記金属原子(M)を含有するクラスターである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  8. 前記金属原子(M)が、銅である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  9. 前記銅の平均価数が、0〜1.5である、請求項8に記載の金属含有ナノ粒子担持電極。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の金属含有ナノ粒子担持電極を備える、二酸化炭素還元装置。
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