JP2018030839A - ビタミンd3誘導体の新規な結晶形及びその製造方法 - Google Patents

ビタミンd3誘導体の新規な結晶形及びその製造方法 Download PDF

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生允 日▲高▼
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幸子 松本
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Abstract

【課題】本発明は、ビタミンD3誘導体の新規な結晶形及びその製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】ビタミンD3誘導体として知られている、1α,25−ジヒドロキシ−2β−(3−ヒドロキシプロポキシ)ビタミンD3(化合物(1))を、含水有機溶媒から急冷により結晶化させ、さらに加熱することで化合物(1)のC型結晶を得る製造方法及びその結果得られる結晶形態。【選択図】図5

Description

本発明は、ビタミンD誘導体の新規な結晶形及びその製造方法に関する。
ビタミンD誘導体は、多様な生理活性を有しており、それらの化合物は医薬品として開発されている。特に式(1)
Figure 2018030839

で表される1α,25−ジヒドロキシ−2β−(3−ヒドロキシプロポキシ)ビタミンD(化合物(1))は、骨粗しょう症治療薬として開発されている(特許文献1、非特許文献1)。また、化合物(1)の形態としては、非晶質および1つの結晶形(本明細書中A型結晶と呼ぶ)が知られている。1998年に報告されたA型結晶は、これまで報告された唯一の結晶形である(特許文献2)
特公平6−23185号 特開平10−72432号
ドラッグス、2011年、71巻、1755−1770ページ
本発明は、ビタミンD誘導体の新規な結晶形を提供する。また本発明は、その新規な結晶形の製造方法を提供する。
医薬品原薬の開発において、その結晶形態の重要性に注目が集まる中で、結晶多形の存在を確認し、またその特性を解析することが求められている。化合物(1)についても、A型結晶以外の新たな結晶形の発明が求められていた。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、化合物(1)の新規な結晶形(本明細書中、B型及びC型結晶と呼ぶ)及びその製造方法を見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下を特徴とするものである。
(I)
式(1)
Figure 2018030839

で表される化合物(化合物(1))の結晶形であって、Cu・Kαを線源とした粉末X線回折測定において、2θ=7.5°±0.2°、9.3°±0.2°、10.0°±0.2°、12.2°±0.2°、12.6°±0.2°、12.9°±0.2°、15.3°±0.2°のいずれか3本以上のピークで特定されうるC型結晶。
(II)
化合物(1)の結晶であって、示差走査熱量測定において、特徴的なピークとして、85〜93℃に吸熱ピーク、101〜131℃に発熱ピーク、135〜139℃に吸熱ピークを有するC型結晶。
(III)
化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、急冷することを特徴とする、化合物(1)のB型結晶の製造方法。
(IV)
化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、濃縮することを特徴とする、化合物(1)のB型結晶の製造方法。
(V)
化合物(1)を有機溶媒に溶解させた後、水と混合することを特徴とする、化合物(1)のB型結晶の製造方法。
(VI)
化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
(VII)
化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、急冷することで得た化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、上記(VI)に記載の、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
(VIII)
化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、濃縮することで得た化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、上記(VI)に記載の、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
(IX)
化合物(1)を有機溶媒に溶解させた後、水と混合することで得た化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、上記(VI)に記載の、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
(X)
有機溶媒が、水と任意の割合で溶解し得る有機溶媒であることを特徴とする、上記(III)乃至(IX)に記載の製造方法。
(XI)
有機溶媒がアセトニトリル、メタノール又はエタノールである、上記(X)に記載の製造方法。
本発明により、ビタミンD誘導体である化合物(1)の新規な結晶形を提供できた。また、本発明により、その新規な結晶形の製造方法を提供できた。
化合物(1)のA型結晶の粉末X線回折パターンを示す。 化合物(1)のA型結晶の示差走査熱分析曲線を示す。 本発明の、化合物(1)のB型結晶の粉末X線回折パターンを示す。 本発明の、化合物(1)のB型結晶の示差走査熱分析曲線を示す。 本発明の、化合物(1)のC型結晶の粉末X線回折パターンを示す。 本発明の、化合物(1)のC型結晶の示差走査熱分析曲線を示す。図1、3及び5において、縦軸は回折強度(カウント)を表し、X線光子のカウント数を意味する。横軸は回折角:2θ(°)を表す。図2、4及び6において、縦軸はヒートフロー(W/g)を表す。横軸は温度(℃)を表わす。
以下に、本発明についてさらに詳しく説明する。
本明細書中の「n−」はノルマルを、「i−」はイソを、「t−」はタ−シャリ−を、「Ph」はフェニルを、「TES」はトリエチルシリルを意味する。
まず、化合物(1)のB型結晶の製造方法について説明する。
化合物(1)を加熱溶解させる溶媒には、有機溶媒、又は水と有機溶媒の混合溶媒を用いることができる。有機溶媒は水と任意の割合で溶解するものが好ましく、例えばアルコール溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒、ケトン溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒が挙げられる。
より好ましくは、アルコール溶媒はメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、t−ブタノール、ニトリル溶媒はアセトニトリル、エーテル溶媒はテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ケトン溶媒はアセトン、アミド溶媒はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホキシド溶媒はジメチルスルホキシドである。
これらの溶媒は単独で使用できるし、2種類以上を混合して使用することもできる。
水と有機溶媒の混合溶媒を用いる場合、その含水率は、化合物(1)を一旦溶解することができる任意の含水率を選択することができる。使用する有機溶媒として、好ましくはアルコール溶媒、ニトリル溶媒又はこれらの混合溶媒であり、より好ましくはメタノール、エタノール又はアセトニトリルである。晶析効率と精製効果のバランスを考えると、有機溶媒と水の混合比は、好ましくは9:1乃至1:9、より好ましくは5:5乃至3:7である。
使用する有機溶媒の量は化合物(1)を溶解する量を任意に設定できるが、好ましくは化合物(1)に対し1乃至100質量倍であり、より好ましくは5乃至50質量倍であり、更に好ましくは10乃至25質量倍である。
水と有機溶媒の混合溶媒を事前に調製し、これに化合物(1)を溶解した後、冷却又は濃縮することで結晶化させることもできるし、化合物(1)を有機溶媒に溶解した後、水を加え、又は水に加えることで結晶化させることもできる。上記、水と有機溶媒の混合溶媒から析出させる方法、有機溶媒と水を混合させて析出させる方法は、両者とも冷却しても濃縮しても、冷却と濃縮の両方を組み合わせても結晶化することができる。
本明細書中、急冷とは、化合物(1)を溶媒に60℃以上で加熱溶解させた状態から、10℃以下の状態まで15分以内に降下させることを意味する。結晶が析出する温度は30℃以下であり、好ましくは−30℃乃至20℃であり、より好ましくは−10℃乃至10℃である。
化合物(1)の溶液を濃縮して結晶化させる場合、任意の量の溶媒を残して結晶化させることもできるし、完全に除去して結晶化させることもできる。
なお、結晶化に際しては、種晶を使用することもできる。種晶は前述に記載の手法を、あらかじめ小スケールで実施することにより取得できる。
B型結晶は、次の(a)の物性値で特定される。
(a)Cu・Kαを線源とした粉末X線回折測定において、2θ=4.1°±0.2°、5.0°±0.2°、7.5°±0.2°、9.3°±0.2°、10.0°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、12.9°±0.2°、13.6°±0.2°、14.9°±0.2°、15.4°±0.2°、17.3°±0.2°、18.7°±0.2°、19.0°±0.2°に特徴的なピークを有する。
次に、化合物(1)のC型結晶の製造方法について説明する。
C型結晶は、B型結晶を加熱することで製造することができる。加熱温度は、好ましくは、30℃乃至90℃であり、より好ましくは60℃乃至80℃である。加熱時間は、好ましくは恒量に到達するまでであり、より好ましくは2時間以内である。
C型結晶は、次の(a)、(b)又は(c)のいずれかの物性値で特定することができる。
(a)粉末X線回折
一つの様態として、C型結晶は、Cu・Kαを線源とした粉末X線回折測定における2θ=7.5°±0.2°、9.3°±0.2°、10.0°±0.2°、12.2°±0.2°、12.6°±0.2°、12.9°±0.2°、15.3°±0.2°のいずれか3本以上のピークで特定することができる。
一つの様態として、C型結晶は、上記7本のピークのいずれか5本以上で特定することができる。
一つの様態として、C型結晶は、上記7本のピークで特定することができる。
一つの様態として、C型結晶は、Cu・Kαを線源とした粉末X線回折測定における2θ=5.0°±0.2°、7.5°±0.2°、9.3°±0.2°、10.0°±0.2°、12.2°±0.2°、12.6°±0.2°、12.9°±0.2°、13.8°±0.2°、14.8°±0.2°、15.3°±0.2°、17.3°±0.2°、18.7°±0.2°、19.0°±0.2°のいずれか3本以上のピークで特定することができる。
一つの様態として、C型結晶は、上記13本のピークのいずれか5本以上で特定することができる。
一つの様態として、C型結晶は、上記13本のピークのいずれか10本以上で特定することができる。
一つの様態として、C型結晶は、上記13本のピークで特定することができる。
(b)示差走査熱量測定において、特徴的なピークとして、85〜93℃に吸熱ピーク、101〜131℃に発熱ピーク、135〜139℃に吸熱ピークを有する。
(c)結晶格子定数:空間群P2,格子定数a=17.71Å,b=7.63Å,c=11.70Å,β=93.43°
粉末X線回折、示差走査熱量計の測定及び評価の技術常識については、例えば第十六改正日本薬局方などが参照できる。
粉末X線回折のピークは、回折角2θ(°)で表される。このピーク値は、通常プラス
マイナス0.2°の測定誤差を有しうる。
結晶格子定数の、算出および評価などの技術常識については、中井泉、泉富士夫編集、「粉末X線解析の実際(第2版)」、朝倉書店、2009年、197−201ページなどが参照できる。
化合物(1)のB型結晶の製造の原料としては、化合物(1)の非晶質またはA型結晶もしくはその他の形態を用いることができる。それら化合物(1)の製造は、前述の特公平6−23185号や特開平10−72432号に記載の方法、またはそれらに準じた方法で製造することができる。また、当業者は、ビタミンD誘導体の製造方法として公知の方法を応用し、化合物(1)を製造することができる。
以下に参考合成例、実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例中、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−での精製は、富士シリシア化学製クロマトレックス(PSQ60B)を用いた。
参考合成例及び実施例中、「XRD」は粉末X線回折、「DSC」は示差走査熱量計、「LC」は高速液体クロマトグラフィ−、「LC−MS」は液体クロマトグラフ−質量分析計、「NMR」は核磁気共鳴を意味する。また、DSC測定における「onset」とは、ピ−ク曲線の最大勾配の点(変曲点)における接線と基線の延長線との交点の温度を意味する。なお、「exo」は発熱、「endo」は吸熱を意味する。
XRD測定は、PANalytical社製X‘Pert PRO MPD(線源:Cu・Kα)を用いて測定した。
DSC測定は、METTLER TOLEDO製TGA/DSC1を用い、加熱速度5℃/分におけるonsetを測定した。
LC純度は、以下の機器及び条件で測定し、面積百分率法により算出する。
<LC条件>
装置:島津LC−20A
カラム:Phenomenex社製Kinetex 2.6μm C18 100A
(150×4.6mm)
カラム温度:20℃
溶離液A:メタノ−ル/アセトニトリル混液(17/33、体積比)
溶離液B:精製水
溶離液混合時間及び混合比率:
Figure 2018030839
流速:0.8mL/分
検出波長:265nm
保持時間:化合物(1)27.9分
LC−MSは、以下の機器及び条件で測定した。
<LC−MS条件>
装置:ThermoFisher製ExactivePlus、Ultimate3000HPLCsystem
カラム:Phenomenex社製Kinetex 2.6μm C18 100A
(150×4.6mm)
カラム温度:20℃
溶離液A:アセトニトリル
溶離液B:メタノ−ル
溶離液C:0.1%ギ酸水溶液
溶離液混合時間及び混合比率:
Figure 2018030839
流速:0.8mL/分
検出波長:265nm
保持時間:化合物(1)25.8分
イオン化法:ESI(電子スプレ−イオン化法)
イオン極性:Positive、Negative
H NMR及び13C NMRスペクトルは、日本電子(JEOL)社製JNM−ECZ400Sを用い、テトラメチルシランを内部標準、またはクロロホルムのピ−クを基準として測定した。測定結果は、テトラメチルシランを内部標準としたシグナルの化学シフトδ(単位:ppm)(分裂パタ−ン、積分値)、またはクロロホルムを基準としたシグナルの化学シフトδを表す。
H NMRスペクトルの記載において、「s」はシングレット、「d」はダブレット、「dd」はダブレットオブダブレット、「t」はトリプレット、「m」はマルチプレット、「J」はカップリング定数、「CDCl」は重クロロホルムを意味する。
参考合成例1:化合物(4)の合成
Figure 2018030839
市販の化合物(3)(5.48g、7.11mmoL)をテトラヒドロフラン(42.02g)へ溶解させた後、減圧濃縮し、溶液(8.37g)を得た。アルゴン雰囲気下とした後、この溶液にテトラヒドロフラン(43mL)を加えて混合し、−70℃以下へ冷却した。この溶液に、1.1moL/Lのリチウムビス(トリメチルシリル)アミドテトラヒドロフラン溶液(7.8mL、8.58mmoL)を−70℃以下で加えて5分以上撹拌した。この溶液に、市販の化合物(2)(1.40g、3.55mmoL)とテトラヒドロフラン(8mL)の混液を−70℃以下で加え、テトラヒドロフラン(3mL)で洗い込み、−70℃以下で30分以上撹拌した。反応後、ヘキサン(7.01g)及び水(1.42g)を−70℃以下で加えて30分以上撹拌し、0℃以上まで昇温させてから、ヘキサン(7.03g)及び水(26.60g)を加え、分液操作により水層を分離した。さらに、分液後の有機層を2%塩化ナトリウム水溶液で3回(28.02g、28.04、28.02g)洗浄し、得られた有機層を減圧濃縮して、濃縮残渣(6.80g)を得た。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル=7/1(v/v))で精製し、濃縮乾固により、化合物(4)(3.08g、収率82%)を無色油状物として得た。
参考合成例2:化合物(1)の合成
Figure 2018030839
フッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム3水和物(6.13g、19.43mmoL)をテトラヒドロフラン(18.46g)へ溶解させた後、参考合成例1で合成した化合物(4)(3.07g、3.24mmoL)とテトラヒドロフラン(12.30g)の混液を25℃付近で加え、テトラヒドロフラン(9.30g)で洗い込み、25℃付近で15時間以上撹拌した。反応後、酢酸エチル(30.74g)及び精製水(24.57g)を加え、分液操作により水層を分離した。分離した水層から酢酸エチル(15.37g,15.35g)で抽出を行い、さらに、全ての有機層を5%塩化ナトリウム水溶液(30.76g)で洗浄し、得られた有機層を減圧濃縮して、濃縮残渣(3.21g)を得た。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル)で精製し、濃縮乾固により、化合物(1)(1.41g、収率89%)を白色固体として得た。
LC純度:99.37%
DSC(onset):135℃(endo)
参考合成例3:化合物(1)のA型結晶の合成
特開平10−72432号に記載の方法に準じて、目的化合物(0.56g、収率81%)を白色結晶として得た。
LC−MS:491.37[M+H]
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 6.36(d,J=11.4Hz,1H),6.04(d,J=11.4Hz,1H),5.50(d,J=1.4Hz,1H),5.08(t,J=2.1Hz,1H),4.32(d,J=9.1Hz,1H),4.26(d,J=2.3Hz,1H),3.90−3.95(m,1H),3.85(t,J=5.5Hz,2H),3.70−3.75(m,1H),3.25−3.28(m,1H),2.80−2.83(m,1H),2.40−2.44(m,3H),1.82−2.05(m,5H),1.21−1.69(m,23H),1.05(q,J=9.9Hz,1H),0.93(d,J=6.4Hz,3H),0.55(s,3H)
13C NMR(100MHz,CDCl)δ ppm 144.2,143.1,132.2,125.0,117.3,111.9,85.5,77.3,71.6,71.2,68.3,66.6,61.3,56.6,56.4,46.0,44.5,40.5,36.5,36.2,31.9,29.4,29.3,29.2,27.7,23.8,22.4,20.9,18.9,12.0
LC純度:99.96%
XRD:
(特徴的なピーク)
2θ=5.2°、11.9°、13.7°、14.0、14.9°、15.8°、17.2°、17.9°、18.9°、20.4°
結果を図1に示す。
DSC(onset):139℃(endo)
結果を図2に示す。
合成例1:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(100mg)にアセトニトリル/水混液(40:60、質量比)2.00gを加え、70℃以下で溶解させた。溶け残った微量の結晶を濾過により除去し、濾液を0℃の恒温槽に浸して急冷させ、15分静置した。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(55mg、収率55%)を白色結晶として得た(本明細書中、この結晶形をB型結晶と呼ぶ)。
LC MS:491.37[M+H]
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 6.35(d,J=11.4Hz,1H),6.04(d,J=11.4Hz,1H),5.49(d,J=1.8Hz,1H),5.08(d,J=1.8Hz,1H),4.31(d,J=9.1Hz,1H),4.26(m,1H),3.89−3.94(m,1H),3.84(t,J=5.5Hz,2H),3.69−3.74(m,1H),3.25(dd,J=8.7Hz,2.7Hz,1H),2.79−2.82(m,1H),2.40−2.56(m,3H),1.82−2.01(m,5H),1.21−1.69(m,23H),1.06(m,1H),0.93(d,J=6.4Hz,3H),0.54(s,3H)
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ ppm 144.2,143.1,132.2,125.0,117.3,111.9,85.5,77.3,71.6,71.2,68.3,66.6,61.3,56.6,56.4,46.0,44.5,40.5,36.5,36.2,31.9,29.4,29.3,29.2,27.7,23.8,22.4,20.9,18.9,12.0
LC純度:99.39%
XRD:
(特徴的なピーク)
2θ=4.1°、5.0°、7.5°、9.3°、10.0°、12.1°、12.6°、12.9°、13.6°、14.9°、15.4°、17.3°、18.7°、19.0°
結果を図3に示す。
DSC(onset):68℃(endo)、84℃(endo)、98℃(exo)、135℃(endo)
結果を図4に示す。
合成例2:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(10mg)にアセトニトリル/水混液(50:50、質量比)100mgを加え、70℃以下で溶解させた。溶け残った微量の結晶を濾過により除去し、濾液を0℃の恒温槽に浸して急冷させ、15分静置した。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(2.9mg、収率27%)を白色結晶として得た。
LC純度:96.04%
DSC(onset):82℃(endo)、96℃(exo)、134℃(endo)
合成例3:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(10mg)にアセトニトリル/水混液(30:70、質量比)1gを加え、70℃以下で溶解させた。溶け残った微量の結晶を濾過により除去し、濾液を0℃の恒温槽に浸して急冷させ、15分静置した。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(2.1mg、収率20%)を白色固体として得た。
LC純度:99.31%
DSC(onset):68℃(endo)、85℃(endo)、101℃(exo)、134℃(endo)
合成例4:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(200mg)にアセトニトリル/水混液(40:60、質量比)5.01gを加え、73℃以下で溶解させた。溶け残った微量の結晶を濾過により除去し、濾液を0℃の恒温槽に浸して急冷させた。その後、合成例1と同様の手法で得た化合物(1)のB型結晶(スパチュラ先端程度の一欠片;<0.5mg)を添加し、2時間静置した。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、湿品として209mgを得た。そのうちの157mgを恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(85.8mg)を白色結晶として得た。
LC純度:98.77%
DSC(onset):69℃(endo)、86℃(endo)、100℃(exo)、135℃(endo)
合成例5:化合物(1)のC型結晶の合成
合成例4で得られた化合物(1)のB型結晶(湿品、52.6mg)を恒量に到達するまで減圧下70℃で乾燥させて、目的化合物(28.6mg)を白色結晶として得た。
LC純度:97.86%
結晶格子定数:空間群P2,格子定数a=17.7090(33)Å,b=7.6284(13)Å,c=11.7024(20)Å,β=93.429(15)°
XRD:
(特徴的なピーク)
2θ=5.0°、7.5°、9.3°、10.0°、12.2°、12.6°、12.9°、13.8°、14.8°、15.3°、17.3°、18.7°、19.0°
(特に特徴的なピーク)
2θ=7.5°、9.3°、10.0°、12.2°、12.6°、12.9°、15.3°
結果を図5に示す。
DSC(onset):85℃(endo)、101℃(exo)、135℃(endo)
結果を図6に示す。
合成例6:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得た化合物(1)の固体(10mg)にアセトニトリル/水混液(40:60、質量比)198mgを加え、70℃以下で溶解させた。溶け残った微量の結晶を濾過により除去し、濾液を0℃の恒温槽に浸して急冷させ、18時間静置した。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(3.2mg、収率32%)を白色結晶として得た。
LC純度:99.06%
DSC(onset):69℃(endo)、84℃(endo)、99℃(exo)、134℃(endo)
合成例7:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(107mg)にアセトニトリル/水混液(80:20、質量比)10.7gを加え、40℃以下で溶解させた。溶け残った微量の結晶を濾過により除去し、20℃で減圧下、1.75gまで溶液を濃縮した後、濃縮液を0℃の恒温槽に浸して冷却し、1時間撹拌した。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、(62mg、収率58%)を白色結晶として得た。
LC純度:97.54%
DSC(onset):64℃(endo)、81℃(endo)、113℃(exo)、134℃(endo)
合成例8:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(11mg)にメタノ−ル(104mg)を加え、50℃以下で完全に溶解させた。濾過の後、溶液が白濁化するまで室温下で水(100μL)を滴下した。この溶液を5℃で6時間静置の後、起晶を確認し、さらに−20℃で19時間30分静置させた。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(4.9mg、収率45%)を白色固体として得た。
LC純度:99.84%
DSC(onset):62℃(endo)、68℃(endo)、85℃(endo)、103℃(exo)、135℃(endo)
合成例9:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(9mg)にメタノ−ル(29mg)を加え、50℃以下で完全に溶解させた。この溶液を室温下で水(200μL)へ滴下した。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(3.4mg、収率37%)を白色結晶として得た。
LC純度:99.79%
DSC(onset):68℃(endo)、84℃(endo)、100℃(exo)、135℃(endo)
合成例10:化合物(1)のB型結晶の合成
参考合成例2で得られた化合物(1)の固体(10mg)にアセトニトリル(199mg)およびエタノ−ル(26mg)を加え、60℃以下で溶解させた。濾過後、濾液に水(250μL)を加え、5℃で6時間、−20℃で20時間静置させた。析出した結晶を減圧濾過にて取得し、恒量に到達するまで減圧下室温で乾燥させて、目的化合物(2.1mg、収率22%)を得た。
LC純度:99.92%
DSC(onset):65℃(endo)、86℃(endo)、101℃(exo)、135℃(endo)
本発明により、ビタミンD誘導体の新規な結晶形を提供することができる。また本発明により、その新規な結晶形の製造方法を提供する事ができる。

Claims (11)

  1. 式(1)
    Figure 2018030839

    で表される化合物(化合物(1))の結晶形であって、Cu・Kαを線源とした粉末X線回折測定において、2θ=7.5°±0.2°、9.3°±0.2°、10.0°±0.2°、12.2°±0.2°、12.6°±0.2°、12.9°±0.2°、15.3°±0.2°のいずれか3本以上のピークで特定されうるC型結晶。
  2. 化合物(1)の結晶であって、示差走査熱量測定において、特徴的なピークとして、85〜93℃に吸熱ピーク、101〜131℃に発熱ピーク、135〜139℃に吸熱ピークを有するC型結晶。
  3. 化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、急冷することを特徴とする、化合物(1)のB型結晶の製造方法。
  4. 化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、濃縮することを特徴とする、化合物(1)のB型結晶の製造方法。
  5. 化合物(1)を有機溶媒に溶解させた後、水と混合することを特徴とする、化合物(1)のB型結晶の製造方法。
  6. 化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
  7. 化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、急冷することで得た化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、請求項6に記載の、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
  8. 化合物(1)を水と有機溶媒の混合溶媒に溶解した後、濃縮することで得た化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、請求項6に記載の、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
  9. 化合物(1)を有機溶媒に溶解させた後、水と混合することで得た化合物(1)のB型結晶を加熱して、得ることを特徴とする、請求項6に記載の、化合物(1)のC型結晶の製造方法。
  10. 有機溶媒が、水と任意の割合で溶解し得る有機溶媒であることを特徴とする、請求項3乃至9に記載の製造方法。
  11. 有機溶媒がアセトニトリル、メタノール又はエタノールである、請求項10に記載の製造方法。
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