JP2018030800A - ヘテロアセン誘導体、有機半導体層、及び有機薄膜トランジスタ - Google Patents
ヘテロアセン誘導体、有機半導体層、及び有機薄膜トランジスタ Download PDFInfo
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Abstract
Description
以下に本発明を詳細に説明する。
(A)工程;ハロゲン化剤存在下、2,7−ジヒドロキシナフタレンのハロゲン化反応により1,8−ジハロナフタレン−2,7−ジオールを製造する工程。
(B)工程;トリフルオロメタンスルホン酸無水物の存在下、塩基性条件で(A)工程により得られた1,8−ジハロナフタレン−2,7−ジオールのヒドロキシ基をトリフルオロメタンスルホニル化することによって、1,8−ジハロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレンを製造する工程。
(C)工程;パラジウム触媒の存在下、3−ハロカルコゲノフェニル−2−亜鉛誘導体と(B)工程により得られた1,8−ジハロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレンとのクロスカップリングにより2,7−ジ(3−ハロカルコゲノフェニル−2−)−1,8−ジハロナフタレンを製造する工程。
(D)工程;カルコゲン化アルカリ金属塩の存在下、(C)工程により得られた2,7−ジ(3−ハロカルコゲノフェニル−2−)−1,8−ジハロナフタレンの分子内環化により無置換ヘテロアセンを製造する工程。
(E)工程;(D)工程により得られた無置換ヘテロアセンと塩化アシル化合物とのフリーデルクラフツアシル化反応により、ジアシルヘテロアセンを製造する工程。
(F)工程;(E)工程により得られたジアシルヘテロアセンを還元反応に供し、ヘテロアセン誘導体を製造する工程。
(C−2)工程;パラジウム触媒の存在下、2−ハロカルコゲノフェニル−3−亜鉛誘導体と(B)工程により得られた1,8−ジハロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレンとのクロスカップリングにより2,7−ジ(2−ハロカルコゲノフェニル−3−)−1,8−ジクロロナフタレンを製造する工程。
(D−2)工程;カルコゲン化アルカリ金属塩の存在下、(C−2)工程により得られた2,7−ジ(2−ハロカルコゲノフェニル−3−)−1,8−ジハロナフタレンの分子内環化により無置換ヘテロアセンを製造する工程。
(E−2)工程;(D−2)工程により得られた無置換ヘテロアセンと塩化アシル化合物とのフリーデルクラフツアシル化反応により、ジアシルヘテロアセンを製造する工程。
(F−2)工程;(E−2)工程により得られたジアシルヘテロアセンを還元反応に供し、ヘテロアセン誘導体を製造する工程。
ここで、(A)工程はハロゲン化剤存在下、2,7−ジヒドロキシナフタレンのハロゲン化反応により1,8−ジハロナフタレン−2,7−ジオールを製造する工程である。
装置;日本電子製、(商品名)Delta V5(400MHz)
<ガスクロマトグラフィー−マススペクトル分析>
装置;パーキンエルマー製、(商品名)オートシステムXL(MS部;ターボマスゴールド)
カラム;J&Wサイエンティフィック社製、(商品名)DB−1,30m。
MSイオン化;電子衝突(EI)法(70エレクトロンボルト)
<液体クロマトグラフィー−マススペクトル(LCMS)分析>
装置;ブルカー・ダルトニクス、(商品名)microTOF focus
MSイオン化;大気圧化学イオン化(APCI)法
カラム;東ソー製、ODS−100V、5μm、4.6mm×250mm
溶離液;ジクロロメタン:アセトニトリル=2:8(容積比)
流量;1.0ml/min
検出条件;UV検出(254nm)
反応の進行の確認等はガスクロマトグラフィー(GC)及び液体クロマトグラフィー(LC)分析を用いた。
装置;島津製作所製、(商品名)GC14B
カラム;J&Wサイエンティフィック社製、(商品名)DB−1,30m
ヘテロアセン誘導体の純度測定は液体クロマトグラフィー分析を用いた。
装置;東ソー製(コントローラー;PX−8020、ポンプ;CCPM−II、デガッサー;SD−8022)
カラム;東ソー製、(商品名)ODS−100V、5μm、4.6mm×250mm
カラム温度;33℃
溶離液;ジクロロメタン:アセトニトリル=2:8(容積比)
流量;1.0ml/min
検出器;UV(東ソー製、(商品名)UV−8020、波長;254nm)。
窒素雰囲気下、200mL3つ口フラスコに2,7−ジヒドロキシナフタレン(東京化成工業)992mg(6.20mmol)及びアセトニトリル(脱水グレード)60mLを添加した。この溶液を0℃に冷却し、N−クロロスクシンイミド(東京化成工業)1.74g(13.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で5時間撹拌し、塩酸60mLを添加することで反応を停止した。ジクロロメタンで抽出し、有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒:ジクロロメタン)し、1,8−ジクロロナフタレン−2,7−ジオール1.06gを得た(収率75%)
合成例2 (1,8−ジクロロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレンの合成)((B)工程)
窒素雰囲気下、100mL2つ口フラスコに合成例1で得た1,8−ジクロロナフタレン−2,7−ジオール1.01g(4.40mmol)及びピリジン(脱水グレード)20mLを添加した。この溶液を0℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(東京化成工業)1.58mL(9.68mmol)を加え、室温に昇温しながら24時間撹拌した。反応溶液を0℃に冷却後、塩酸30mLを添加することで反応を停止した。ジクロロメタンで抽出し、有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1,8−ジクロロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレン2.06gを得た(収率95%)。
窒素雰囲気下、100mlシュレンク反応容器に、2,3−ジブロモチオフェン(東京化成工業)2.18g(9.00mmol)及びTHF(脱水グレード)40mlを添加した。この溶液を0℃に冷却し、エチルマグネシウムクロライド(シグマ−アルドリッチ、2.0M)のTHF溶液4.60ml(9.20mmol)を滴下した。この混合物を0℃で1時間熟成した(グリニャール試薬の調製)。一方、窒素雰囲気下、別の200mlシュレンク反応容器に、塩化亜鉛(和光純薬工業)1.36g(10.0mmol)及びTHF(脱水グレード)20mlを添加し、0℃に冷却した。この得られた白色微スラリー溶液へ、先に調製した2,3−ジブロモチオフェンのグリニャール試薬をテフロンキャヌラーを用いて滴下し、さらにTHF(脱水グレード)5mlを用いて100mlシュレンク反応容器及びテフロンキャヌラーを洗浄しながら投入した。得られた混合物を0℃で30分間、さらに室温で1時間攪拌した。生成した3−ブロモチエニル−2−亜鉛誘導体の白色微スラリー液に、合成例2で得た1,8−ジクロロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレン1.48g(3.00mmol)及び触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(東京化成工業)52.0mg(0.0448mmol、1,8−ジクロロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレンに対し1.50モル%)を添加した。50℃で20時間反応を実施した後、容器を水冷し1N塩酸100mlを添加することで反応を停止させた。トルエンで抽出し、有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒:トルエン)した。減圧濃縮し、得られた残渣をヘキサン20mlで洗浄した。得られた残渣をヘプタン/トルエン=2/1から再結晶精製し、2,7−ジ(3−ブロモチエニル−2−)−1,8−ジクロロナフタレン638mgを得た(収率41%)。
窒素雰囲気下、300ml三口フラスコに硫化ナトリウム・9水和物(和光純薬工業)836mg(3.48mmol)及びNMP60mlを添加した。160℃で1時間加熱しながら系中から発生する水を除去し、室温に冷却した。ここに、合成例3で得た2,7−ジ(3−ブロモチエニル−2−)−1,8−ジクロロナフタレン602mg(1.16mmol)を添加した。得られた混合物を170℃で5時間加熱した後、室温に冷却した。氷冷下、反応混合物に水120mlを添加し、析出した固体を濾過した。固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、無置換ヘテロアセン184mgを得た(収率45%)。
200ml三口フラスコに実施例1で合成した無置換ヘテロアセン160mg(0.454mmol)及びジクロロメタン(脱水グレード)40mlを添加した。この混合物を氷冷し、塩化アルミニウム(和光純薬工業)211mg(1.58mmol)及び塩化ヘキサノイル(シグマ−アルドリッチ)183mg(1.36mmol)を添加した。得られた混合物を室温で39時間攪拌後、氷冷し水100mlを添加することで反応を停止させた。得られた混合物を加熱し、ジクロロメタンを留去した。得られた黄色スラリー液を濾過し、黄色固体を水、1M塩酸、水、及びメタノールの順に洗浄後、減圧乾燥し、ジアシルヘテロアセン224mgを得た(収率90%)。
窒素雰囲気下、100ml三口フラスコに実施例2で合成したジアシルヘテロアセン201mg(0.366mmol)及びTHF(脱水グレード)30mlを添加した。この混合物を氷冷し、塩化アルミニウム(和光純薬工業)244mg(1.83mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業)138mg(3.66mmol)の順に添加した。この混合物を加熱還流下で5時間攪拌後、水冷し水30mlを添加して反応を停止させた。トルエンで抽出し、有機相を1M塩酸、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(展開溶媒:ヘキサン/トルエン=2/1)、さらに得られた化合物をトルエンから3回再結晶精製し、ヘテロアセン誘導体(化合物4)の結晶57.2mgを得た(収率30%)。
実施例2で用いた塩化ヘキサノイルの代わりに、塩化ブチリル(シグマ−アルドリッチ)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、ジアシルヘテロアセンを収率92%で得た。
実施例2で合成したジアシルヘテロアセンの代わりに、実施例4で合成したジアシルヘテロアセンを用いた以外は、実施例3と同様の方法により、ヘテロアセン誘導体(化合物2)を収率30%で得た。
実施例2で用いた塩化ヘキサノイルの代わりに、塩化オクタノイル(シグマ−アルドリッチ)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、ジアシルヘテロアセンの黄色固体を収率83%で得た。
実施例2で合成したジアシルヘテロアセンの代わりに、実施例6で合成したジアシルヘテロアセンを用いた以外は、実施例3と同様の方法により、ヘテロアセン誘導体(化合物6)の薄黄色結晶を収率40%で得た。
窒素雰囲気下、100mlシュレンク反応容器に、3−ブロモ−2−クロロチオフェン(東京化成工業)1.62g(8.22mmol)及びTHF(脱水グレード)30mlを添加した。この溶液を0℃に冷却し、イソプロピルマグネシウムクロライド(シグマ−アルドリッチ、2.0M)のTHF溶液4.30ml(8.60mmol)を滴下した。この混合物を0℃で1時間熟成した(グリニャール試薬の調製)。一方、窒素雰囲気下、別の200mlシュレンク反応容器に、塩化亜鉛(和光純薬工業)1.23g(9.02mmol)及びTHF(脱水グレード)10mlを添加し、0℃に冷却した。この得られた白色微スラリー溶液へ、先に調製した3−ブロモ−2−クロロチオフェンのグリニャール試薬をテフロンキャヌラーを用いて滴下し、さらにTHF(脱水グレード)5mlを用いて100mlシュレンク反応容器及びテフロンキャヌラーを洗浄しながら投入した。得られた混合物を0℃で30分間、さらに室温で90分間攪拌した。生成した2−クロロチエニル−3−亜鉛誘導体の白色微スラリー液に、合成例2で得た1,8−ジクロロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレン1.35g(2.74mmol)及び触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(東京化成工業)47.5mg(0.0411mmol、1,8−ジクロロ−2,7−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタレンに対し1.50モル%)を添加した。50℃で8時間反応を実施した後、容器を水冷し1N塩酸100mlを添加することで反応を停止させた。トルエンで抽出し、有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒:トルエン)した。減圧濃縮し、得られた残渣をヘキサン20mlで洗浄した。得られた残渣をヘプタン/トルエン=2/1から再結晶精製し、2,7−ジ(2−クロロチエニル−3−)−1,8−ジクロロナフタレン)648mgを得た(収率55%)。
合成例3で合成した2,7−ジ(3−ブロモチエニル−2−)−1,8−ジクロロナフタレンの代わりに、合成例4で合成した2,7−ジ(2−クロロチエニル−3−)−1,8−ジクロロナフタレンを用いた以外は、実施例1と同様の方法により、無置換ヘテロアセン(化合物8)を収率65%で得た。
実施例1で合成した無置換ヘテロアセン(化合物1)の代わりに、実施例8で合成した無置換ヘテロアセン(化合物8)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、ジアシルヘテロアセンを収率89%で得た。
実施例2で合成したジアシルヘテロアセンの代わりに、実施例9で合成したジアシルヘテロアセンを用いた以外は、実施例3と同様の方法により、ヘテロアセン誘導体(化合物11)の薄黄色結晶を収率34%で得た。
実施例9で用いた塩化ヘキサノイルの代わりに、塩化ブチリル(シグマ−アルドリッチ)を用いた以外は、実施例9と同様の方法により、ジアシルヘテロアセンを収率91%で得た。
実施例9で合成したジアシルヘテロアセンの代わりに、実施例11で合成したジアシルヘテロアセンを用いた以外は、実施例10と同様の方法により、ヘテロアセン誘導体(化合物9)を収率25%で得た。
実施例9で用いた塩化ヘキサノイルの代わりに、塩化オクタノイル(シグマ−アルドリッチ)を用いた以外は、実施例9と同様の方法により、ジアシルヘテロアセンを収率85%で得た。
実施例9で合成したジアシルヘテロアセンの代わりに、実施例13で合成したジアシルヘテロアセンを用いた以外は、実施例10と同様の方法により、ヘテロアセン誘導体(化合物13)を収率40%で得た。
(有機半導体層形成用溶液の調製)
空気下、10mlサンプル管に実施例3で得られたヘテロアセン誘導体(化合物4)1.80mg及びトルエン(和光純薬工業、ピュアーグレード)874mgを添加し、40℃に加熱し溶液を調製した(0.20重量%)。この化合物の純度は液体クロマトグラフィーより99.1%であった。該溶液を外気に接触させ、70℃で撹拌後、液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ純度の低下は観測されず、耐酸化性を有することが確認できた。
空気下、直径2インチのn型にハイドープしたシリコン基板(ミヨシ、抵抗値;0.004Ω、表面に200nmのシリコン酸化膜付き)上に、得られた溶液0.5mlをシリンジに充填し、0.2μmのフィルターを通した溶液をドロップキャストした。室温下(25℃)で自然乾燥し、膜厚54nmのヘテロアセン誘導体(化合物4)の有機薄膜(有機半導体層)を作製した。
該有機薄膜にチャネル長40μm、チャネル幅500μmのシャドウマスクを置き、金を真空蒸着することで電極を形成し、ボトムゲート−トップコンタクト型のp型有機薄膜トランジスタを作製した。
(有機半導体層形成用溶液の調製)
空気下、10mlサンプル管に実施例10で得られたヘテロアセン誘導体(化合物11)1.76mg及びトルエン(和光純薬工業、ピュアーグレード)870mgを添加し、40℃に加熱し溶液を調製した(0.10重量%)。この化合物の純度は液体クロマトグラフィーより99.1%であった。該溶液を外気に接触させ、70℃で撹拌後、液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ純度の低下は観測されず、耐酸化性を有することが確認できた。
空気下、直径2インチのn型にハイドープしたシリコン基板(ミヨシ、抵抗値;0.004Ω、表面に200nmのシリコン酸化膜付き)上に、得られた溶液0.5mlをシリンジに充填し、0.2μmのフィルターを通した溶液をドロップキャストした。室温下(25℃)で自然乾燥し、膜厚54nmのヘテロアセン誘導体(化合物11)の有機薄膜(有機半導体層)を作製した。
該有機薄膜にチャネル長40μm、チャネル幅500μmのシャドウマスクを置き、金を真空蒸着することで電極を形成し、ボトムゲート−トップコンタクト型のp型有機薄膜トランジスタを作製した。
(有機半導体層の作製)
空気下、10mlサンプル管に、ジn−オクチルベンゾチエノベンゾチオフェン(シグマ―アルドリッチ)1.5mg及びトルエン(和光純薬工業、ピュアーグレード)750mgを添加し、40℃に加熱し溶液を調製した(0.20重量%)。
実施例15と同様の方法により、ボトムゲート−トップコンタクト型のp型有機薄膜トランジスタを作製した。
(B):ボトムゲート−ボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタ
(C):トップゲート−トップコンタクト型有機薄膜トランジスタ
(D):トップゲート−ボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタ
1:有機半導体層
2:基板
3:ゲート電極
4:ゲート絶縁層
5:ソース電極
6:ドレイン電極
Claims (6)
- 下記一般式(1)で示されるヘテロアセン誘導体。
- 置換基R1〜R4、R6及びR8が水素であり、T1〜T4が硫黄原子であることを特徴とする請求項1記載のヘテロアセン誘導体。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のヘテロアセン誘導体を溶媒に溶解することで得られることを特徴とする有機半導体層形成用溶液。
- 請求項4に記載の有機半導体層形成用溶液を用いて得られることを特徴とする有機半導体層。
- 請求項5に記載の有機半導体層を用いて得られることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
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