JP2018030792A - アミジンを用いるトリアジン化合物の製造方法 - Google Patents

アミジンを用いるトリアジン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機電界発光素子に用いる電荷輸送材料の合成中間体として有用なトリアジン化合物の簡便で安価な製造方法を提供。【解決手段】アシルアミジン化合物又酸塩基化合物と、アミジン化合物を好ましくはトリシラザン化合物の存在下に反応させる、下式で例示されるトリアジン化合物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子に用いる電荷輸送材料の合成中間体として有用なトリアジン化合物の簡便で安価な製造方法に関するものである。
1,3,5−トリアジン環の2,4,6位に種々の芳香族基を有するトリアリールトリアジン化合物は、有機電界発光素子に用いる電荷輸送材料の合成中間体として有用であることが報告されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
しかしながら、一般に1,3,5−トリアジンの合成法として知られる、酸触媒による芳香族ニトリルの環化三量化反応(例えば、非特許文献1参照)では、トリアジン環に異なる2種類の芳香族基を有する該トリアリールトリアジン化合物を選択的に得ることはできない。
特許文献3には、芳香族ニトリルと芳香族カルボン酸塩化物に対して、塩化アンチモンを作用させることで該トリアリールトリアジン化合物を製造する方法が開示されているが、この方法では該トリアリールトリアジン化合物の反応収率が十分ではなく、また、後処理の際に反応試剤である塩化アンチモンに由来する難溶性の無機塩が多量に生成するため、この無機塩の除去及び処理の費用が大きい点も問題である。
また、特許文献4及び非特許文献2には芳香族アルデヒドと芳香族アミジンから該トリアリールトリアジン化合物を製造する方法が開示されている。しかし、この方法では反応性に劣る芳香族アルデヒドを活性化するために一旦イミン中間体へ変換することが必要である点、及びトリアジン環の形成工程にて酸化剤を必要とする点が、経済的観点から好ましいとはいえない。
特開2008/280330公報 特表2010/155826号公報 特開2010/95452号公報 WO2005/085387号公報
Chemistry Letters,1999年,7巻,545頁 European Journal of Organic Chemistry,2012年,3492頁
本発明の課題は、有機電界発光素子に用いる電荷輸送材料の合成中間体として有用なトリアジン化合物の簡便で安価な工業的に優れる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本願発明に記載した酸塩化物及びアミジン化合物の縮合反応により、トリアジン化合物を効率よく製造できることを見出した。また、酸塩化物及びアミジン化合物から効率よく得られるアシルアミジン化合物と、アミジン化合物の縮合反応によってもトリアジン化合物を収率よく製造できることを見出した。さらに、該縮合反応にケイ素化合物を添加することでトリアジン化合物の収率が向上することも併せて見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
[1]
一般式(4)
Figure 2018030792
(式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、フェニル基、又はハロゲン化フェニル基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2〜5のとき、複数のRは同一又は相異なっていてもよい。Arは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数6〜14のハロゲン化アリール基、炭素数1〜8のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基を表す。)
で示されるアシルアミジン化合物と、一般式(3)
Figure 2018030792
(式中、Arは前記と同じ意味を表し、一般式(4)におけるArと同一の基を表す。)
で示されるアミジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1)
Figure 2018030792
(式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。なお、2つのArは同一である。)
で示されるトリアジン化合物の製造方法。
[2]
ケイ素化合物の存在下に反応させることを特徴とする、[1]に記載の製造方法。
[3]
ケイ素化合物が、一般式(5)
Figure 2018030792
(式中、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、又はフェニル基を表す。X及びXは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基を表す。)
で示されるシラン化合物(5)である、[2]に記載の製造方法。
[4]
が水素原子である、[3]に記載の製造方法。
[5]
ケイ素化合物が、一般式(6)
Figure 2018030792
(式中、R、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。Xは、水素原子を表す。)
で示されるシラザン化合物(6)である、[2]に記載の製造方法。
[6]
、R、R及びRが、メチル基である、[5]に記載の製造方法。
[7]
ケイ素化合物が、一般式(7)
Figure 2018030792
(式中、R、R、R、R10、R11及びR12は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるトリシラザン化合物(7)である、[2]に記載の製造方法。
[8]
、R、R、R10、R11及びR12が、メチル基である、[7]に記載の製造方法。
[9]
一般式(2)
Figure 2018030792
(式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、フェニル基、又はハロゲン化フェニル基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2〜5のとき、複数のRは同一又は相異なっていてもよい。)
で示される酸塩化物と、一般式(3)
Figure 2018030792
(式中、Arは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数6〜14のハロゲン化アリール基、炭素数1〜8のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基を表す。)
で示されるアミジン化合物を反応させて得られる一般式(4)
Figure 2018030792
(式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。)
で示されるアシルアミジン化合物を用いることを特徴とする、[1]に記載の製造方法。
[10]
塩基の存在下に反応させることを特徴とする、[9]に記載の製造方法。
[11]
一般式(2)
Figure 2018030792
(式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、フェニル基、又はハロゲン化フェニル基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2〜5のとき、複数のRは同一又は相異なっていてもよい。)
で示される酸塩化物と、一般式(3)
Figure 2018030792
(式中、Arは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数6〜14のハロゲン化アリール基、炭素数1〜8のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基を表す。)
で示されるアミジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1)
Figure 2018030792
(式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。二つのArは同一である。)
で示されるトリアジン化合物の製造方法。
[12]
塩基及びケイ素化合物の存在下に反応を実施することを特徴とする、[11]に記載の製造方法。
[13]
塩基次いでケイ素化合物を添加して反応を実施することを特徴とする、[11]に記載の製造方法。
[14]
ケイ素化合物が、一般式(5)
Figure 2018030792
(式中、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、又はフェニル基を表す。X及びXは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基を表す。)
で示されるシラン化合物(5)である、[12]又は[13]に記載の製造方法。
[15]
が水素原子である、[13]に記載の製造方法。
[16]
ケイ素化合物が、一般式(6)
Figure 2018030792
(式中、R、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。Xは、水素原子を表す。)
で示されるシラザン化合物(6)である、[12]又は[13]に記載の製造方法。
[7]
、R、R、及びRが、メチル基である、[16]に記載の製造方法。
[18]
ケイ素化合物が、一般式(7)
Figure 2018030792
(式中、R、R、R、R10、R11及びR12は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるトリシラザン化合物(7)である、[12]又は[13]に記載の製造方法。
[19]
、R、R、R10、R11及びR12が、メチル基である、[18]に記載の製造方法。
に関するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法を用いて得られる、前記一般式(1)で示されるトリアジン化合物におけるAr、R及びnの定義について説明する。
Arは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数6〜14のハロゲン化アリール基、炭素数1〜8のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基を表す。
Arで表される炭素数6〜14のアリール基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェナントレニル基、又はアントレニル基等を例示することができる。これらのうち、トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、フェニル基又はビフェニリル基が好ましい。
Arで表される炭素数6〜14のハロゲン化アリール基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子からなる群より選ばれる原子が結合している炭素数6〜14のアリール基と言い換えることができ、特に限定するものではないが、例えば、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,6−クロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,3,5−トリクロロフェニル基、3,4,5−トリクロロフェニル基、2,3,5,6−テトラクロロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,3−ジブロモフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2,5−ジブロモフェニル基、2,6−ブロモフェニル基、3,4−ジブロモフェニル基、3,5−ジブロモフェニル基、2,3,5−トリブロモフェニル基、3,4,5−トリブロモフェニル基、2−ヨードフェニル基、3−ヨードフェニル基、4−ヨードフェニル基、3,4−ジヨードフェニル基、3,5−ジヨードフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−フルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,3,5−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、2−ブロモ−3−クロロフェニル基、3−ブロモ−2−クロロフェニル基、2−ブロモ−4−クロロフェニル基、4−ブロモ−2−クロロフェニル基、2−ブロモ−5−クロロフェニル基、5−ブロモ−2−クロロフェニル基、2−ブロモ−6−クロロフェニル基、3−ブロモ−4−クロロフェニル基、4−ブロモ−3−クロロフェニル基、3−ブロモ−5−クロロフェニル基、4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェニル基、3−ブロモ−5−ヨードフェニル基、5−ヨード−3−クロロフェニル基、3−ブロモ−5−フルオロフェニル基、3−クロロ−5−フルオロフェニル基、2−クロロナフタレン−1−イル基、3−クロロナフタレン−1−イル基、4−クロロナフタレン−1−イル基、5−クロロナフタレン−1−イル基、8−クロロナフタレン−1−イル基、2,3−ジクロロナフタレン−1−イル基、2,6−ジクロロナフタレン−1−イル基、4,8−ジクロロナフタレン−1−イル基、2,4,5−トリクロロナフタレン−1−イル基、5,6,7,8−テトラクロロナフタレン−1−イル基、2,3,4,5,6,7,8−ヘプタクロロナフタレン−1−イル基、1−クロロナフタレン−2−イル基、3−クロロナフタレン−2−イル基、4−クロロナフタレン−2−イル基、6−クロロナフタレン−2−イル基、1,3−ジクロロナフタレン−2−イル基、4,5,8−トリクロロナフタレン−2−イル基、2−ブロモナフタレン−1−イル基、3−ブロモナフタレン−1−イル基、4−ブロモナフタレン−1−イル基、5−クロロナフタレン−1−イル基、8−クロロナフタレン−1−イル基、2,3−ジブロモナフタレン−1−イル基、2,6−ジブロモナフタレン−1−イル基、4,5−ジブロモナフタレン−1−イル基、2,4,5−トリブロモナフタレン−1−イル基、1−ブロモナフタレン−2−イル基、3−ブロモナフタレン−2−イル基、4−ブロモナフタレン−2−イル基、6−ブロモナフタレン−2−イル基、1,3−ジブロモナフタレン−2−イル基、5,6,7,8−テトラブロモナフタレン−2−イル基、2−ヨードナフタレン−1−イル基、3−ヨードナフタレン−1−イル基、4−ヨードナフタレン−1−イル基、5−ヨードナフタレン−1−イル基、8−ヨードナフタレン−1−イル基、1−ヨードナフタレン−2−イル基、3−ヨードナフタレン−2−イル基、4−ヨードナフタレン−2−イル基、6−ヨードナフタレン−2−イル基、2,3,4−トリフルオロクロロナフタレン−1−イル基、2,4,5−トリフルオロナフタレン−1−イル基、5,6,7,8−テトラフルオロナフタレン−1−イル基、2,3,4,5,6,7,8−ヘプタフルオロナフタレン−1−イル基、1,3,4−トリフルオロナフタレン−2−イル基、3,4,5,6−テトラフルオロナフタレン−2−イル基、5,6,7,8−テトラフルオロナフタレン−2−イル基、1,3,4,5,6,7,8−ヘプタフルオロナフタレン−2−イル基、4−ブロモ−2−クロロナフタレン−1−イル基、3−ブロモ−5−クロロナフタレン−1−イル基、4−ブロモ−5−クロロ−7−ヨードナフタレン−1−イル基、3−ブロモ−1−クロロナフタレン−2−イル基、4−ブロモ−3−クロロナフタレン−2−イル基、3−ブロモ−5−クロロナフタレン−2−イル基、6−ブロモ−4−クロロナフタレン−2−イル基、3−ブロモ−5,6,7,8−テトラフルオロナフタレン−2−イル基、2−クロロフェナントレン−1−イル基、3−クロロフェナントレン−1−イル基、4−クロロフェナントレン−1−イル基、6−クロロフェナントレン−1−イル基、7−クロロフェナントレン−1−イル基、9−クロロフェナントレン−1−イル基、2,7−ジクロロフェナントレン−1−イル基、3,6−ジクロロフェナントレン−1−イル基、3,9−ジクロロフェナントレン−1−イル基、6,10−ジクロロフェナントレン−1−イル基、9,10−ジクロロフェナントレン−1−イル基、2,4,6−トリクロロフェナントレン−1−イル基、3,9,10−トリクロロフェナントレン−1−イル基、3,6,9,10−テトラクロロフェナントレン−1−イル基、1−クロロフェナントレン−2−イル基、3−クロロフェナントレン−2−イル基、6−クロロフェナントレン−2−イル基、7−クロロフェナントレン−2−イル基、9−クロロフェナントレン−2−イル基、10−クロロフェナントレン−2−イル基、1,9−ジクロロフェナントレン−2−イル基、3,6−ジクロロフェナントレン−2−イル基、3,9−ジクロロフェナントレン−2−イル基、9,10−ジクロロフェナントレン−2−イル基、3,9,10−トリクロロフェナントレン−2−イル基、7,8,9,10−テトラクロロフェナントレン−2−イル基、1−クロロフェナントレン−3−イル基、2−クロロフェナントレン−3−イル基、6−クロロフェナントレン−3−イル基、9−クロロフェナントレン−3−イル基、10−クロロフェナントレン−3−イル基、2,7−ジクロロフェナントレン−3−イル基、9,10−ジクロロフェナントレン−3−イル基、1−クロロフェナントレン−9−イル基、2−クロロフェナントレン−9−イル基、3−クロロフェナントレン−9−イル基、4−クロロフェナントレン−9−イル基、5−クロロフェナントレン−9−イル基、6−クロロフェナントレン−9−イル基、7−クロロフェナントレン−9−イル基、8−クロロフェナントレン−9−イル基、10−クロロフェナントレン−9−イル基、2,7−ジクロロフェナントレン−9−イル基、3,6−ジクロロフェナントレン−9−イル基、1,2,3−トリクロロフェナントレン−9−イル基、2,4,6−トリクロロフェナントレン−9−イル基、2−ブロモフェナントレン−1−イル基、3−ブロモフェナントレン−1−イル基、4−ブロモフェナントレン−1−イル基、5−ブロモフェナントレン−1−イル基、6−ブロモフェナントレン−1−イル基、7−ブロモフェナントレン−1−イル基、8−ブロモフェナントレン−1−イル基、9−ブロモフェナントレン−1−イル基、10−ブロモフェナントレン−1−イル基、2,7−ジブロモフェナントレン−1−イル基、3,6−ジブロモフェナントレン−1−イル基、3,9−ジブロモフェナントレン−1−イル基、6,10−ジブロモフェナントレン−1−イル基、9,10−ジブロモフェナントレン−1−イル基、2,4,6−トリブロモフェナントレン−1−イル基、3,9,10−トリブロモフェナントレン−1−イル基、3,6,9,10−テトラブロモフェナントレン−1−イル基、1−ブロモフェナントレン−2−イル基、3−ブロモフェナントレン−2−イル基、6−ブロモフェナントレン−2−イル基、7−ブロモフェナントレン−2−イル基、9−ブロモフェナントレン−2−イル基、10−ブロモフェナントレン−2−イル基、1,9−ジブロモフェナントレン−2−イル基、3,6−ジブロモフェナントレン−2−イル基、3,9−ジブロモフェナントレン−2−イル基、9,10−ジブロモフェナントレン−2−イル基、3,9,10−トリブロモフェナントレン−2−イル基、7,8,9,10−テトラブロモフェナントレン−2−イル基、1−ブロモフェナントレン−3−イル基、2−ブロモフェナントレン−3−イル基、6−ブロモフェナントレン−3−イル基、9−ブロモフェナントレン−3−イル基、10−ブロモフェナントレン−3−イル基、2,7−ジブロモフェナントレン−3−イル基、9,10−ジブロモフェナントレン−3−イル基、1−ブロモフェナントレン−9−イル基、2−ブロモフェナントレン−9−イル基、3−ブロモフェナントレン−9−イル基、4−ブロモフェナントレン−9−イル基、5−ブロモフェナントレン−9−イル基、6−ブロモフェナントレン−9−イル基、7−ブロモフェナントレン−9−イル基、8−ブロモフェナントレン−9−イル基、10−ブロモフェナントレン−9−イル基、2,7−ジブロモフェナントレン−9−イル基、3,6−ジブロモフェナントレン−9−イル基、1,2,3−トリブロモフェナントレン−9−イル基、2,4,6−トリブロモフェナントレン−9−イル基、7−ヨードフェナントレン−1−イル基、9−ヨードフェナントレン−1−イル基、3,6−ジヨードフェナントレン−1−イル基、3−ヨードフェナントレン−2−イル基、10−ヨードフェナントレン−2−イル基、6,9,10−トリヨードフェナントレン−2−イル基、2−ヨードフェナントレン−9−イル基、3−ヨードフェナントレン−9−イル基、6−ヨードフェナントレン−9−イル基、8−ヨードフェナントレン−9−イル基、3,6−ジヨードフェナントレン−9−イル基、9,10−ジフルオロフェナントレン−1−イル基、2,3,4,5,6,7,8,9,10−ノナフルオロフェナントレン−1−イル基、3,6−ジフルオロフェナントレン−2−イル基、1,3,4,5,6,7,8,9,10−ノナフルオロフェナントレン−2−イル基、1,2,4,5,6,7,8,9,10−ノナフルオロフェナントレン−3−イル基、2,7−ジフルオロフェナントレン−9−イル基、3,6−ジフルオロフェナントレン−9−イル基、1,2,3,4,5,6,7,8,10−ノナフルオロフェナントレン−9−イル基、2−ブロモ−7−クロロフェナントレン−1−イル基、6−ブロモ−3−クロロフェナントレン−1−イル基、9−ブロモ−10−クロロフェナントレン−1−イル基、3,6−ジブロモ−8−クロロフェナントレン−1−イル基、7−ブロモ−3−クロロ−9−ヨードフェナントレン−1−イル基、6−ブロモ−3−クロロフェナントレン−2−イル基、9−ブロモ−10−ヨードフェナントレン−2−イル基、6−ブロモ−3−クロロフェナントレン−9−イル基、2−ブロモ−7−クロロフェナントレン−9−イル基、3−ブロモ−5,6,7,8−テトラフルオロフェナントレン−9−イル基、2−クロロアントラセン−1−イル基、3−クロロアントラセン−1−イル基、4−クロロアントラセン−1−イル基、5−クロロアントラセン−1−イル基、6−クロロアントラセン−1−イル基、7−クロロアントラセン−1−イル基、8−クロロアントラセン−1−イル基、9−クロロアントラセン−1−イル基、10−クロロアントラセン−1−イル基、2,4−ジクロロアントラセン−1−イル基、4,5−ジ
クロロアントラセン−1−イル基、2,6−ジクロロアントラセン−1−イル基、6,7−ジクロロアントラセン−1−イル基、9,10−ジクロロアントラセン−1−イル基、2,3,4−トリクロロアントラセン−1−イル基、4,8,10−トリクロロアントラセン−1−イル基、2,9,10−トリクロロアントラセン−1−イル基、4,5,9−トリクロロアントラセン−1−イル基、1−クロロアントラセン−2−イル基、3−クロロアントラセン−2−イル基、4−クロロアントラセン−2−イル基、5−クロロアントラセン−2−イル基、6−クロロアントラセン−2−イル基、7−クロロアントラセン−2−イル基、8−クロロアントラセン−2−イル基、9−クロロアントラセン−2−イル基、10−クロロアントラセン−2−イル基、1,3−ジクロロアントラセン−2−イル基、1,5−ジクロロアントラセン−2−イル基、1,8−ジクロロアントラセン−2−イル基、6,7−ジクロロアントラセン−2−イル基、9,10−ジクロロアントラセン−2−イル基、1,5,9−トリクロロアントラセン−2−イル基、1,8,9−トリクロロアントラセン−2−イル基、5,6,7−トリクロロアントラセン−2−イル基、1−クロロアントラセン−9−イル基、2−クロロアントラセン−9−イル基、3−クロロアントラセン−9−イル基、4−クロロアントラセン−9−イル基、10−クロロアントラセン−9−イル基、1,8−ジクロロアントラセン−9−イル基、4,5−ジクロロアントラセン−9−イル基、2,7−ジクロロアントラセン−9−イル基、3,6−ジクロロアントラセン−9−イル基、2,3,6,7−テトラクロロアントラセン−9−イル基、2−ブロモアントラセン−1−イル基、3−ブロモアントラセン−1−イル基、4−ブロモアントラセン−1−イル基、5−ブロモアントラセン−1−イル基、6−ブロモアントラセン−1−イル基、7−ブロモアントラセン−1−イル基、8−ブロモアントラセン−1−イル基、9−ブロモアントラセン−1−イル基、10−ブロモアントラセン−1−イル基、2,4−ジブロモアントラセン−1−イル基、4,5−ジブロモアントラセン−1−イル基、2,6−ジブロモアントラセン−1−イル基、6,7−ジブロモアントラセン−1−イル基、9,10−ジブロモアントラセン−1−イル基、2,3,4−トリブロモアントラセン−1−イル基、4,8,10−トリブロモアントラセン−1−イル基、2,9,10−トリブロモアントラセン−1−イル基、4,5,9−トリブロモアントラセン−1−イル基、1−ブロモアントラセン−2−イル基、3−ブロモアントラセン−2−イル基、4−ブロモアントラセン−2−イル基、5−ブロモアントラセン−2−イル基、6−ブロモアントラセン−2−イル基、7−ブロモアントラセン−2−イル基、8−ブロモアントラセン−2−イル基、9−ブロモアントラセン−2−イル基、10−ブロモアントラセン−2−イル基、1,3−ジブロモアントラセン−2−イル基、1,5−ジブロモアントラセン−2−イル基、1,8−ジブロモアントラセン−2−イル基、6,7−ジブロモアントラセン−2−イル基、9,10−ジブロモアントラセン−2−イル基、1,5,9−トリブロモアントラセン−2−イル基、1,8,9−トリブロモアントラセン−2−イル基、5,6,7−トリブロモアントラセン−2−イル基、1−ブロモアントラセン−9−イル基、2−ブロモアントラセン−9−イル基、3−ブロモアントラセン−9−イル基、4−ブロモアントラセン−9−イル基、10−ブロモアントラセン−9−イル基、1,8−ジブロモアントラセン−9−イル基、4,5−ジブロモアントラセン−9−イル基、2,7−ジブロモアントラセン−9−イル基、3,6−ジブロモアントラセン−9−イル基、3−ヨードアントラセン−1−イル基、5−ヨードアントラセン−1−イル基、6−ヨードアントラセン−1−イル基、10−ヨードアントラセン−1−イル基、2,6−ジヨードアントラセン−1−イル基、9,10−ジヨードアントラセン−1−イル基、1−ヨードアントラセン−2−イル基、3−ヨードアントラセン−2−イル基、6−ヨードアントラセン−2−イル基、10−ヨードアントラセン−2−イル基、9,10−ジヨードアントラセン−2−イル基、3−ヨードアントラセン−9−イル基、10−ヨードアントラセン−9−イル基、2,9−ジヨードアントラセン−9−イル基、3,6−ジヨードアントラセン−9−イル基、2,3,4,5,6,7,8,9,10−ノナフルオロアントラセン−1−イル基、1,3,4,5,6,7,8,9,10−ノナフルオロアントラセン−2−イル基、1,2,3,4,5,6,7,8,10−ノナフルオロアントラセン−9−イル基、2−ブロモ−4−クロロアントラセン−1−イル基、5−ブロモ−4−クロロアントラセン−1−イル基、2−ブロモ−6−ヨードアントラセン−1−イル基、7−ブロモ−6−クロロアントラセン−1−イル基、9−ブロモ−10−クロロアントラセン−1−イル基等を例示することができる。
Arで表される炭素数1〜18のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基は、上述の炭素数6〜14のアリール基に炭素数1〜18のアルキル基が置換したものである。該炭素数1〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、特に限定するものではないが、具体的には、メチル基、シクロヘキシルメチル基、エチル基、2−シクロペンチルエチル基、プロピル基、2−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、3−シクロプロピルプロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルブタン−2−イル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、2−ペンチル基、2−メチルペンタン−2−イル基、4,4−ジメチルペンタン−2−イル基、3−ペンチル基、3−エチルペンタン−3−イル基、シクロペンチル基、2,5−ジメチルシクロペンチル基、3−エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、2−ヘキシル基、2−メチルヘキサン−2−イル基、5,5−ジメチルヘキサン−2−イル基、3−ヘキシル基、2,4−ジメチルヘキサン−3−イル基、シクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4,4−ジメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル基、4−ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、オクチル基、2−オクチル基、3−オクチル基、4−オクチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ノニル基、5−ノニル基、デシル基、2−デシル基、5−デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、又はオクタデシル基等を例示することができる。これらのうち、トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基が好ましい。
Arで表される炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基は、上述の炭素数6〜14のアリール基に炭素数1〜8のハロアルキル基が置換したものである。該炭素数1〜8のハロアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状ハロアルキル基のいずれでもよく、特に限定するものではないが、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,1−ジフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロシクロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−メチル−3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペルフルオロシクロブチル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロシクロブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチル基、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(ペルフルオロエチル)プロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−(ペルフルオロエチル)プロピル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基、4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロヘキシル基、5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキシル基、6,6,6−トリフルオロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、2−クロロエチル基、3−ブロモプロピル基等を例示することができる。
Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、フェニル基、又はハロゲン化フェニル基を表す。
Rで表されるハロゲン原子としては、特に限定するものではないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を例示することができる。
Rで表される炭素数1〜18のアルキル基としては、前記Arで例示した炭素数1〜18のアルキル基と同様の基を例示することができる。
Rで表される炭素数1〜8のハロアルキル基としては、前記Arで例示した炭素数1〜8のハロアルキル基と同様の基を例示することができる。
Rで表されるハロゲン化フェニル基としては、モノハロフェニル基、ジハロフェニル基、トリハロフェニル基、テトラハロフェニル基、又はペンタハロフェニル基が例示でき、特に限定するものではないが、具体的には2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,3,5−トリクロロフェニル基、3,4,5−トリクロロフェニル基、2,3,5,6−テトラクロロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,3−ジブロモフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2,5−ジブロモフェニル基、2,6−ジブロモフェニル基、3,4−ジブロモフェニル基、3,5−ジブロモフェニル基、2,3,5−トリブロモフェニル基、3,4,5−トリブロモフェニル基、2−ヨードフェニル基、3−ヨードフェニル基、4−ヨードフェニル基、3,4−ジヨードフェニル基、3,5−ジヨードフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,3,5−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、2−ブロモ−3−クロロフェニル基、3−ブロモ−2−クロロフェニル基、2−ブロモ−4−クロロフェニル基、4−ブロモ−2−クロロフェニル基、2−ブロモ−5−クロロフェニル基、5−ブロモ−2−クロロフェニル基、2−ブロモ−6−クロロフェニル基、3−ブロモ−4−クロロフェニル基、4−ブロモ−3−クロロフェニル基、3−ブロモ−5−クロロフェニル基、4−ブロモ−3,5−ジフルオロフェニル基、3−ブロモ−5−ヨードフェニル基、5−ヨード−3−クロロフェニル基、3−ブロモ−5−フルオロフェニル基、又は3−クロロ−5−フルオロフェニル基等を例示することができる。トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、モノ、ジ又はトリハロフェニル基が好ましい。
nで表される0〜5の整数としては、得られるトリアジン化合物(1)の収率が良い点で、0、1、2又は3が好ましい。
なお、nが2〜5のとき、複数のRについては、同一であってもよいし、相異なっていてもよい。
本発明の製造方法により得られるトリアジン化合物(1)としては、特に限定するものではないが、例えば、以下の1−1〜1−239に示す構造の化合物を具体的に示すことができる。
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、次の工程1及び工程2に示される。
Figure 2018030792
(式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。)
工程1は、酸塩化物(2)とアミジン化合物(3)を反応させ、工程2に用いるアシルアミジン化合物(4)を製造する工程であり、一般的なアミン類のN−アシル化反応の条件を適用することにより、収率よくアシルアミジン化合物(4)を得ることができる。
工程1に用いる酸塩化物(2)は当業者の良く知る汎用的な方法で製造することができる。例えば、日本化学会編、「第4版実験化学講座」、22巻、115〜127頁に開示されている方法等に従えば、収率よくアシルアミジン化合物(4)を得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
工程1に用いるアミジン化合物(3)は当業者の良く知る汎用的な方法で製造することができ、例えば、J.Med.Chem.,1990年,33巻,1230−1241頁に開示されている方法等に従えば、収率よくアミジン化合物(3)を得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
また、工程1に用いるアミジン化合物(3)は、その化学的に許容される塩と塩基とを混合し、反応系中で生成させてもよい。アミジン化合物(3)の化学的に許容される塩は、無機酸塩又は有機酸塩のいずれでもよく、無機酸塩としては塩酸塩、臭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩等を、有機酸塩としては、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等を例示することができる。これらのうち、安価である点で無機酸塩が好ましく、塩酸塩がさらに好ましい。
工程1に用いるアミジン化合物(3)のモル当量は、好ましくは酸塩化物(2)に対して1当量以上を用いればよい。
工程1は塩基の存在下に実施することで、アシルアミジン化合物(4)の反応収率を向上させることができる。用いる塩基は、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよく、無機塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の金属酢酸塩、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等の金属リン酸塩、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム等の金属水素化物、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムイソプロピルオキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルキルオキシド等を、また、有機塩基としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン等の第三級アルキルアミン、ピリジン、ピラジン、キノリン等の環状アジン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の第三級環状アミン等を例示することができる。アシルアミジン化合物(4)の反応収率が良い点で、有機塩基が好ましく、第三級アルキルアミンがさらに好ましく、トリエチルアミンが殊更好ましい。
工程1に用いる塩基のモル当量は、酸塩化物(2)に対して1当量以上を用いればよいが、アミジン化合物(3)をその化学的に許容される塩から反応系中で生成させる場合には、酸塩化物(2)及びアミジン化合物(3)の化学的に許容される塩に対して、それぞれ1当量以上を加えればよい。
工程1は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒に特に制限はなく、反応を阻害しない溶媒であればよい。このような溶媒としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ニトロベンゼン、アニソール、又はテトラリン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、トリクロロベンゼン、1−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ−ラクトン等のエステル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。溶媒の使用量に特に制限はない。これらのうち、工程1の反応収率がよい点でエーテル、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素又はこれらの混合溶媒を用いることが好ましく、ジエチルエーテル又はクロロホルムがさらに好ましい。
工程1を実施する際の反応温度には特に制限はないが、−20〜100℃から適宜選択された温度にて実施することができ、アシルアミジン化合物(4)の反応収率が良い点で0〜80℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
アシルアミジン化合物(4)は、工程1の反応の終了後に通常の処理を行うことで得ることができる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華又は分取HPLC等で精製してもよい。また、精製を行わず、工程2に供してもよい。
なお、アシルアミジン化合物(4)は、次の式で表される互変異性構造(4)、(4a)及び(4b)を取ることができる。
Figure 2018030792
(式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。)
本発明はこれらの互変異性体全てを包含するものであるが、便宜上、一般式(4)の構造で記載する。
工程2は、アシルアミジン化合物(4)とアミジン化合物(3)とを反応させ、トリアリールトリアジン化合物(1)を製造する工程である。
工程2に用いるアミジン化合物(3)のモル当量は、トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、アシルアミジン化合物(4)に対して1当量以上であることが好ましく、1〜30当量の範囲にあることがさらに好ましい。
また、工程2に用いるアミジン化合物(3)は、工程1と同様に、その化学的に許容される塩と塩基とを混合し、反応系中で生成させてもよい。この際、用いる塩基は工程1にて例示した塩基と同様のものを例示することができ、トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、第三級アルキルアミン又は金属炭酸塩が好ましく、トリエチルアミン又は炭酸水素ナトリウムがさらに好ましい。用いる塩基のモル当量は、アミジン化合物(3)の化学的に許容される塩に対して、1当量以上を加えればよい。
工程2は、ケイ素化合物の存在下に行うことでトリアジン化合物(1)の収率を向上させることができる。該ケイ素化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、後述する一般式(5)で示されるシラン化合物、一般式(6)で表されるシラザン化合物、又は一般式(7)で表されるトリシラザン化合物が好ましい。
一般式(5)で示されるシラン化合物(以下、シラン化合物(5)、と記載する)は下記式で表される。
Figure 2018030792
(式中、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、又はフェニル基を表す。X及びXは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基を表す。)
シラン化合物(5)中、R又はRで表される炭素数1〜4のアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、特に限定するものではないが、具体的には、メチル基、エチル基、ビニル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、又はシクロブチル基などを例示することができる。これらのうち、トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基が好ましく、メチル基がさらに好ましい。
シラン化合物(5)中、R又はRで表される炭素数1〜4のアルキルオキシ基は、直鎖状、分岐状又は環状アルキルオキシ基のいずれでもよく、特に限定するものではないが、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、1−メチルエチルオキシ基、1,1−ジメチルエチルオキシ基、プロピルオキシ基、1−メチルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、又はシクロブチルオキシ基等を例示することができる。これらのうち、トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、炭素数1〜4の直鎖状アルキルオキシ基が好ましく、エトキシ基がさらに好ましい。
シラン化合物(5)中、X又はXで表されるハロゲン原子としては、特に限定するものではないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を例示することができ、安価かつ反応性が良い点で、塩素原子が好ましい。
シラン化合物(5)中、X又はXで表される炭素数1〜4のアルキルオキシ基としてはR又はRで例示した炭素数1〜4のアルキルオキシ基と同様のものを例示することができ、中でもトリアジン化合物(1)の収率が良い点で、炭素数1〜4の直鎖状アルキルオキシ基が好ましく、エトキシ基がさらに好ましい。
シラン化合物(5)中、X又はXとしては水素原子が好ましい。
工程2に用いることが好ましいシラン化合物(5)としては、特に限定するものではないが、例えば、以下の5−1〜5−75に示す構造の化合物を具体的に示すことができる。
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
5−1〜5−75に示すシラン化合物(5)のうち、5−2、5−9、5−12が好ましい。
一般式(6)で示されるシラザン化合物(以下、シラザン化合物(6)、と記載する)は下記式で表される。
Figure 2018030792
(式中、R、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。Xは、水素原子を表す。)
シラザン化合物(6)中、R、R、R、R、R又はRで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、R又はRで例示した炭素数1〜4のアルキル基と同様のものを例示することができ、中でもトリアジン化合物(1)の収率が良い点で、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基が好ましく、メチル基がさらに好ましい。
工程2に用いることが好ましいシラザン化合物(6)としては、特に限定するものではないが、例えば、以下の6−1〜6−39に示す構造の化合物を具体的に例示することができる。
Figure 2018030792
Figure 2018030792
Figure 2018030792
6−1〜6−39に示すシラザン化合物(6)のうち、6−1が好ましい。
一般式(7)で示されるトリシラザン化合物(以下、トリシラザン化合物(7)、と記載する)は下記式で表される。
Figure 2018030792
(式中、R、R、R、R10、R11及びR12は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。)
トリシラザン化合物(7)中、R、R、R、R10、R11及びR12で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、R又はRで例示した炭素数1〜4のアルキル基と同様のものを例示することができ、中でもトリアジン化合物(1)の収率が良い点で、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基が好ましく、メチル基がさらに好ましい。
工程2に用いることが好ましいトリシラザン化合物(7)としては、特に限定するものではないが、例えば、以下の7−1〜7−18に示す構造の化合物を具体的に例示することができる。
Figure 2018030792
Figure 2018030792
7−1〜7−18に示すトリシラザン化合物(7)のうち、7−2が好ましい。
工程2に用いるケイ素化合物のモル当量は、アシルアミジン化合物(4)に対して、0.1〜100当量の範囲にあることが好ましく、1〜10当量の範囲にあることがさらに好ましい。
工程2は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒に特に制限はなく、反応を阻害しない溶媒であればよい。このような溶媒としては、具体的には、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME、THF、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ニトロベンゼン、アニソール、又はテトラリン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、トリクロロベンゼン、1−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素、DMF、DMAc、NMP等のアミド、ベンゾニトリル、DMSO等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。溶媒の使用量に特に制限はない。これらのうち、工程2の反応収率がよい点でベンゾニトリル、DMSO、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素又はこれらの混合溶媒を用いることが好ましく、キシレンがさらに好ましい。
工程2は、60〜200℃から適宜選択された温度にて実施することができ、トリアジン化合物(1)の収率が良い点で100〜160℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
トリアジン化合物(1)は、工程2の反応の終了後に通常の処理を行うことで得ることができる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華又は分取HPLC等で精製してもよい。
また本発明の製造方法は、次の工程3に示される。
Figure 2018030792
(式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。)
工程3は、酸塩化物(2)とアミジン化合物(3)とを反応させ、トリアジン化合物(1)を製造する工程である。
工程3に用いるアミジン化合物(3)のモル当量は、好ましくは酸塩化物(2)に対して1当量以上を用いればよい。
工程3は塩基の存在下に実施することで、トリアジン化合物(1)の反応収率を向上させることができる。用いる塩基としては、工程1にて例示した塩基と同様のものを例示することができる。中でも、トリアジン化合物(1)の反応収率が良い点で、第三級アルキルアミン又は金属炭酸塩が好ましく、トリエチルアミンがさらに好ましい。用いる塩基のモル当量は、酸塩化物(2)に対して1当量以上を用いればよいが、アミジン化合物(3)をその化学的に許容される塩から反応系中で生成させる場合には、酸塩化物(2)及びアミジン化合物(3)の化学的に許容される塩に対して、それぞれ1当量以上を加えればよい。
工程3は、ケイ素化合物の存在下に行うことでトリアジン化合物(1)の反応収率を向上させることができる。該ケイ素化合物としては、工程2にて例示した5−1〜5−47に示すシラン化合物(5)、及び6−1〜6−57に示すシラザン化合物(6)を例示することができ、中でもトリアジン化合物(1)の反応収率が良い点で、シラザン化合物(6)が好ましく、6−1が特に好ましい。用いるケイ素化合物のモル当量は、酸塩化物(2)に対して、0.1〜100当量の範囲にあることが好ましく、1〜10当量の範囲にあることがさらに好ましい。
工程3は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒に特に制限はなく、反応を阻害しない溶媒であればよい。このような溶媒としては、工程2にて例示した溶媒を例示することができ、トリアジンの収率がよい点で、ベンゾニトリル、DMSO、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素又はこれらの混合溶媒を用いることが好ましく、キシレンがさらに好ましい。
工程3は、−20〜200℃から適宜選択された温度、及び1〜24時間から適宜選択された反応時間にて実施することができる。トリアジン化合物(1)の収率が良い点で、0〜80℃から適宜選択された温度にて0.5〜5時間反応を行い、次いで、100〜160℃から適宜選択された温度にて0.5〜10時間反応を実施することが好ましい。
工程3にて塩基及びケイ素化合物を用いる場合、あらかじめこれらを反応系中に加えて反応を行ってもよいが、まず塩基を加えた後、0〜80℃から適宜選択された温度にて0.5〜5時間反応を行い、次いで、ケイ素化合物を加え、100〜160℃から適宜選択された温度にて0.5〜10時間反応を実施することが、トリアジン化合物(1)の反応収率が良い点で好ましい。
トリアジン化合物(1)は、工程3の反応の終了後に通常の処理を行うことで得ることができる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華又は分取HPLC等で精製してもよい。
本発明の製造方法を用いることで、有機電界発光素子に用いる電荷輸送材料の合成中間体として有用なトリアジン化合物を簡便かつ安価に得ることができる。
以下、実施例及び参考例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
本発明の製造方法により得られるトリアジン化合物及び4,6−ジクロロトリアジン化合物の同定には、以下の分析方法を用いた。H−NMR及び19F−NMRの測定には、Bruker ASCEND 400(400MHzおよび376MHz)を用いた。H−NMRは、重クロロホルム(CDCl)、重トルエン(Toluene−d)を測定溶媒とし、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて測定した。また、試薬類は市販品を用いた。
実施例−1
Figure 2018030792
アルゴン気流下、N−(3−ブロモ−5−クロロベンゾイル)ベンズアミジン(68mg,0.2mmol)及びベンズアミジン(48mg,0.4mmol)をキシレン(1.5mL)に懸濁した。この懸濁液に、2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン(475μL,2.0mmol)を加え、150℃で6時間撹拌した。放冷後、反応混合物にメタノールを加え、固体をろ別した。この固体をメタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(73mg,86%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.79(dd,J=1.6Hz,1.8Hz,1H),δ8.74−8.79(m,4H),8.68(dd,J=1.6,2.0Hz,1H),7.75(dd,J=1.8Hz,2.0Hz,1H),7.58−7.67(m,6H).
実施例−2
2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザンの量を0.6mmоl(145μL)に変えた以外は実施例−1と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを65mg(77%)得た。
実施例−3
2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザンの量を0.2mmоl(48μL)に変えた以外は実施例−1と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを47mg(56%)得た。
実施例−4
2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザンに代え、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(350μL,2.0mmol)を用いた以外は実施例−1と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを69mg(82%)得た。
実施例−5
2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザンに代え、ジフェニルシラン(111μL,0.6mmol)を用いた以外は実施例−1と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを54mg(64%)得た。
実施例−6
2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザンに代え、クロロジメチルシラン(111μL,1.0mmol)を用いた以外は実施例−1と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを56mg(66%)得た。
実施例−7
2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザンに代え、トリエトキシシラン(111μL,0.6mmol)を用いた以外は実施例−1と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを32mg(38%)得た。
実施例−8
アルゴン気流下、N−(3−ブロモ−5−クロロベンゾイル)ベンズアミジン(68mg,0.2mmol)及びベンズアミジン(481mg,4.0mmol)をキシレン(0.2mL)に懸濁した。この懸濁液を150℃で6時間撹拌した。放冷後、反応混合物にメタノールを加え、固体をろ別した。この固体をメタノールで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(54mg,63%)。
実施例−9
キシレンに代え、ベンゾニトリル(1.5mL)を用いた以外は実施例−8と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを54mg(64%)得た。
実施例−10
アルゴン気流下、N−(3−ブロモ−5−クロロベンゾイル)ベンズアミジン(170mg,0.5mmol)及びベンズアミジン(120mg,1.0mmol)をジブチルエーテル(1.5mL)に懸濁した。この懸濁液を150℃で6時間撹拌した。放冷後、反応混合物にメタノールを加え、固体をろ別した。この固体をメタノールで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(55mg,26%)。
実施例−11
アルゴン気流下、ベンズアミジン塩酸塩(63mg,0.4mmol)をキシレン(1.5mL)に懸濁した。この懸濁液に炭酸水素ナトリウム(34mg,0.4mmol)、N−(3−ブロモ−5−クロロベンゾイル)ベンズアミジン(68mg,0.2mmol)及び2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン(145μL,0.6mmol)を加え、150℃で6時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸分を減圧留去し、得られた残渣に水を加え、固体をろ別した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(75mg,89%)。
実施例−12
炭酸水素ナトリウムを加えなかった以外は実施例−11と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを54mg(64%)得た。
実施例−13
2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザンに代え、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(105μL,0.6mmol)を用いた以外は実施例−12と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを53mg(62%)得た。
実施例−14
1,1,3,3−テトラメチルジシラザンの量を2.0mmоl(351μL)に変えた以外は実施例−13と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを64mg(76%)得た。
実施例−15
アルゴン気流下、3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロライド(51mg,0.2mmol)及びベンズアミジン(481mg,4.0mmol)をキシレン(0.2mL)に懸濁した。この懸濁液を150℃で6時間撹拌した。放冷後、反応混合物に水を加え、固体をろ別した。この固体を水、メタノールで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(32mg,37%)。
実施例−16
アルゴン気流下、ベンズアミジン塩酸塩(940mg,6.0mmol)をキシレン(15.0mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(840μL,6.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(508mg,2.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(1.04mL,6.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸分を減圧留去し、得られた残渣に水を加え、固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(624mg,74%)。
実施例−17
1,1,3,3−テトラメチルジシラザンの量を4.0mmоl(700μL)に変えた以外は実施例−16と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを611mg(70%)得た。
実施例−18
トリエチルアミンの量を10mmоl(1.40mL)に変えた以外は実施例−16と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを579mg(69%)得た。
実施例−19
トリエチルアミンに代え、ジイソプロピルエチルアミン(1.05mL,6.0mmol)を用いた以外は実施例−16と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを410mg(48%)得た。
実施例−20
トリエチルアミンに代え、トリブチルアミン(1.45mL,6.0mmol)を用いた以外は実施例−16と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを494mg(58%)得た。
実施例−21
トリエチルアミンに代え、N−メチルモルホリン(660μL,6.0mmol)を用いた以外は実施例−16と同様の操作を行い、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを454mg(54%)得た。
実施例−22
アルゴン気流下、ベンズアミジン塩酸塩(188mg,1.2mmol)をキシレン(3.0mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(275μL,2.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(102mg,0.4mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(210μL,1.2mmol)を加え、100℃で8時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸分を減圧留去し、得られた残渣に水を加え、固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(89mg,53%)。
実施例−23
アルゴン気流下、ベンズアミジン塩酸塩(188mg,1.2mmol)をキシレン(3.0mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(165μL,1.2mmol)及び1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(210μL,1.2mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で30分撹拌した。撹拌後、反応混合物に3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(102mg,0.4mmol)を加え、60℃で30分、さらに150℃で5時間30分撹拌した。放冷後、反応混合物に水を加え、固体をろ別した。この固体をメタノール、水、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(92mg,55%)。
実施例−24
Figure 2018030792
アルゴン気流下、4−メチルベンズアミジン塩酸塩(512mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(254mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加え、固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(323mg,72%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.74(m,1H:coalescing to d,J=1.1Hz by irr. at 8.63ppm),8.63(dd,J=1.8,1.6Hz,1H),8.61(d,J=8.1Hz,4H),7.72(m,1H:coalescing to d,J=1.1Hz by irr. at 8.63ppm),7.37(d,J=8.1Hz,4H),2.48(s,6H).
実施例−25
Figure 2018030792
アルゴン気流下、4−クロロベンズアミジン塩酸塩(574mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(254mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ビス(4−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(374mg,76%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.74(m,1H:coalescing to d,J=1.2Hz by irr. at 8.64ppm),8.68(d,J=8.7Hz,4H),8.64(dd,J=1.9,1.5Hz,1H),7.77(m,1H:coalescing to d,J=1.2Hz by irr. at 8.64ppm),7.57(d,J=8.7Hz,4H).
実施例−26
Figure 2018030792
アルゴン気流下、4−ブロモベンズアミジン塩酸塩(707mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(254mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ビス(4−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(443mg,76%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.74(m,1H:coalescing to d,J=1.3Hz by irr. at 8.64ppm),8.64(dd,J=1.7,1.6Hz,1H),8.60(d,J=8.6Hz,4H),7.77(m,1H:coalescing to d,J=1.3Hz by irr. at 8.64ppm),7.73(d,J=8.6Hz,4H).
実施例−27
Figure 2018030792
アルゴン気流下、ベンズアミジン塩酸塩(470mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び3−ブロモベンゾイルクロリド(130μL,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸分を減圧留去し、得られた残渣に水を加え、固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(278mg,72%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.91(brs,1H),8.75−8.81(m,4H),8.72(ddd,J=7.9,1.4,1.1Hz,1H),7.74(ddd,J=7.9,2.0,1.1Hz,1H),7.56−7.67(m,6H),7.46(dd,J=7.9,7.9Hz,1H).
実施例−28
Figure 2018030792
4−フルオロベンズアミジン塩酸塩水和物(524mg,3.0mmol)をクロロホルムに懸濁させ、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。この反応混合物に少量のメタノール及び硫酸ナトリウムを加え、室温で30分撹拌した。乾燥剤をろ別し、反応混合物から低沸分を減圧留去し、減圧乾固することで4−フルオロベンズアミジンの白色固体を得た。このものは精製することなく、次工程に用いた。
アルゴン気流下、得られた4−フルオロベンズアミジン(531mg)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(140μL,1.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(254mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸分を減圧留去し、得られた残渣に水を加え、固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ビス(4−フルオロフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(210mg,46%)。
H−NMR(400MHz,Toluene−d):8.72(m,1H:coalescing to d,J=1.1Hz by irr. at 8.65ppm),8.59(dd,J=1.8,1.5Hz,1H),8.50(dd,J=8.9,5.6Hz,4H),7.41(m,1H:coalescing to d,J=1.1Hz by irr. at 8.65ppm),6.84−6.90(m,4H).
19F−NMR(376MHz,CDCl):−106.04(s,2F).
実施例−29
Figure 2018030792
アルゴン気流下、3−ヨードベンズアミジン塩酸塩(845mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(254mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ビス(3−ヨードフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(508mg,75%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):9.02(dd,J=1.6,1.5Hz,2H),8.73(m,1H:coalescing to d,J=1.4Hz by irr. at 8.63ppm),8.70(brd,J=7.9Hz,2H),8.63(dd,J=1.8,1.5Hz,1H),7.98(ddd,J=7.8,1.6,1.1Hz,2H),7.77(m,1H:coalescing to d,J=1.4Hz by irr. at 8.63ppm),7.34(dd,J=7.9,7.8Hz,2H).
実施例−30
Figure 2018030792
アルゴン気流下、3−ビフェニルアミジン塩酸塩(698mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び3,5−ジブロモベンゾイルクロリド(298mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(3−ビフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(396mg,64%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.97(brs,2H),8.83(d,J=1.8Hz,2H),8.74(ddd,J=7.8,1.5,1.2Hz,2H),7.91(t,J=1.8Hz,1H),7.87(ddd,J=7.7,1.8,1.2Hz,2H),7.74−7.76(m,4H),7.68(dd,J=7.8,7.7Hz,2H),7.54(dd,J=7.8,7.3Hz,4H),7.42−7.46(m,2H).
実施例−31
Figure 2018030792
アルゴン気流下、3−フルオロベンズアミジン塩酸塩(524mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び2,5−ジクロロベンゾイルクロリド(210mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の2−(2,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(3−フルオロフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(200mg,48%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.53(ddd,J=7.8,1.4,1.1Hz,2H),8.41(ddd,J=9.9Hz,J=2.7Hz,J=1.4Hz,2H),8.15(d,J=2.6Hz,1H),7.56(ddd,J=8.2,7.8,5.6Hz,2H),7.54(d,J=8.6Hz,1H),7.47(dd,J=8.6,2.6Hz,1H),7.33(dddd,J=8.3,8.2,2,7,1.1Hz,2H).
19F−NMR(376MHz,CDCl):−112.22(s,2F).
実施例−32
Figure 2018030792
アルゴン気流下、3−ブロモ−5−クロロベンズアミジン塩酸塩(810mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び4−ヨードベンゾイルクロリド(267mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、次いで分取用HPLCにて目的の2,4−ビス(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−(4−ヨードフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(293mg,44%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.73(dd,J=1.6,1.5Hz,2H),8.63(dd,J=1.7,1.5Hz,2H),8.44(d,J=8.6Hz,2H),7.96(d,J=8.6Hz,2H),7.78(brs,2H).
実施例−33
Figure 2018030792
アルゴン気流下、ベンズアミジン塩酸塩(470mg,3.0mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び2,3,4,5−テトラクロロベンゾイルクロリド(279mg,1.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物に1,1,3,3−テトラメチルジシラザン(520μL,3.0mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的の4,6−ジフェニル−2−(2,3,4,5−テトラクロロフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(294mg,66%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):8.70‐8.73(m,4H),8.11(s,1H),7.56‐7.66(m,6H).
参考例−1
Figure 2018030792
アルゴン気流下、ベンズアミジン塩酸塩(156mg,1.0mmol)をクロロホルム(5.0mL)に懸濁した。この溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(420μL,3.0mmol)及び3−ブロモ−5−クロロベンゾイルクロリド(5.0M,1.0mL,5.0mmol)を加え、0℃で30分、さらに60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応混合物から低沸点分を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて固体をろ別した。この固体を水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄した。得られた固体を減圧乾固し、目的のN−(3−ブロモ−5−クロロベンゾイル)ベンズアミジンを白色固体として得た(305mg,90%)。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ10.78(brs,1H),8.39(dd,J=1.6,1.5Hz,1H),8.28(dd,J=1.8,1.5Hz,1H),8.02−8.05(m,2H),7.61−7.65(m,2H),7.55(dd,J=7.8,7.1Hz,2H),6.74(brs,1H).

Claims (19)

  1. 一般式(4)
    Figure 2018030792
    (式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、フェニル基、又はハロゲン化フェニル基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2〜5のとき、複数のRは同一又は相異なっていてもよい。Arは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数6〜14のハロゲン化アリール基、炭素数1〜8のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基を表す。)
    で示されるアシルアミジン化合物と、一般式(3)
    Figure 2018030792
    (式中、Arは前記と同じ意味を表し、一般式(4)におけるArと同一の基を表す。)
    で示されるアミジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1)
    Figure 2018030792
    (式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。なお、2つのArは同一である。)
    で示されるトリアジン化合物の製造方法。
  2. ケイ素化合物の存在下に反応させることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. ケイ素化合物が、一般式(5)
    Figure 2018030792
    (式中、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、又はフェニル基を表す。X及びXは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基を表す。)
    で示されるシラン化合物(5)である、請求項2に記載の製造方法。
  4. が水素原子である、請求項3に記載の製造方法。
  5. ケイ素化合物が、一般式(6)
    Figure 2018030792
    (式中、R、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。Xは、水素原子を表す。)
    で示されるシラザン化合物(6)である、請求項2に記載の製造方法。
  6. 、R、R及びRが、メチル基である、請求項5に記載の製造方法。
  7. ケイ素化合物が、一般式(7)
    Figure 2018030792
    (式中、R、R、R、R10、R11及びR12は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。)
    で示されるトリシラザン化合物(7)である、請求項2に記載の製造方法。
  8. 、R、R、R10、R11及びR12が、メチル基である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 一般式(2)
    Figure 2018030792
    (式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、フェニル基、又はハロゲン化フェニル基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2〜5のとき、複数のRは同一又は相異なっていてもよい。)
    で示される酸塩化物と、一般式(3)
    Figure 2018030792
    (式中、Arは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数6〜14のハロゲン化アリール基、炭素数1〜8のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基を表す。)
    で示されるアミジン化合物を反応させて得られる一般式(4)
    Figure 2018030792
    (式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるアシルアミジン化合物を用いることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  10. 塩基の存在下に反応させることを特徴とする、請求項9に記載の製造方法。
  11. 一般式(2)
    Figure 2018030792
    (式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、フェニル基、又はハロゲン化フェニル基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2〜5のとき、複数のRは同一又は相異なっていてもよい。)
    で示される酸塩化物と、一般式(3)
    Figure 2018030792
    (式中、Arは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数6〜14のハロゲン化アリール基、炭素数1〜8のアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数1〜8のハロアルキル基で置換された炭素数6〜14のアリール基を表す。)
    で示されるアミジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1)
    Figure 2018030792
    (式中、Ar、R及びnは前記と同じ意味を表す。二つのArは同一である。)
    で示されるトリアジン化合物の製造方法。
  12. 塩基及びケイ素化合物の存在下に反応を実施することを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
  13. 塩基次いでケイ素化合物を添加して反応を実施することを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
  14. ケイ素化合物が、一般式(5)
    Figure 2018030792
    (式中、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、又はフェニル基を表す。X及びXは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基を表す。)
    で示されるシラン化合物(5)である、請求項12又は13に記載の製造方法。
  15. が水素原子である、請求項14に記載の製造方法。
  16. ケイ素化合物が、一般式(6)
    Figure 2018030792
    (式中、R、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。Xは、水素原子を表す。)
    で示されるシラザン化合物(6)である、請求項12又は13に記載の製造方法。
  17. 、R、R、及びRが、メチル基である、請求項16に記載の製造方法。
  18. ケイ素化合物が、一般式(7)
    Figure 2018030792
    (式中、R、R、R、R10、R11及びR12は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。)
    で示されるトリシラザン化合物(7)である、請求項12又は13に記載の製造方法。
  19. 、R、R、R10、R11及びR12が、メチル基である、請求項18に記載の製造方法。
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