JP2018028473A - 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】 検出対象外の回転振動が入力される場合にも、当該回転振動による影響を適切に抑止する回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体等の提供。【解決手段】 回路装置40は、静電容量型の角速度トランスデューサー100による角速度の検出を行う回路装置であって、駆動回路410と、検出回路420と、角速度トランスデューサー100の検出周波数f1と駆動周波数f0の少なくとも一方を可変に制御する振動周波数制御部431と、検出周波数f1と駆動周波数f0の少なくとも一方の変更に伴って、角速度トランスデューサー100のセンサー特性を補正するための補正パラメーター群を記憶する記憶部440を含む。【選択図】 図7

Description

本発明は、回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体等に関する。
従来、静電容量型の角速度センサー(ジャイロセンサー)が広く知られている。静電容量型の角速度センサーとしては、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子を用いたセンサー等が知られている。
特許文献1には、ジャイロ素子の面内方向(X軸方向)の衝撃を吸収するために、素子がバネを介して枠に接続される構造のジャイロセンサーが開示されている。また特許文献2には、静電容量型の角速度センサーであって、電極に印加する電圧を変化させることで有効剛性(有効バネ定数)を変化させ、それにより固有振動数を変化させる手法が開示されている。
特開2001−194157号公報 特開平09−178493号公報
角速度センサーでは、所望の回転とは異なる回転振動による角速度が検出される場合がある。例えば、角速度センサーが所与の基板に実装される場合に、当該基板が振動することで、角速度センサーは、基板の共振周波数に対応する周波数成分を有する角速度を検出してしまう。特に、振動型角速度センサーでは信号に対するゲインが駆動周波数と検出周波数の差分(離調周波数)に応じて決まるところ、基板の共振周波数と離調周波数が近い場合には、非常に大きいゲインがかかることになり、信号が飽和するおそれがある。
特許文献1には、衝撃吸収用のバネ構造が記載されているが、回転振動の減衰効果は得られない。また特許文献2には、固有振動数を変更する手法が開示されているため、特許文献2の手法を用いることで離調周波数を変更することは可能である。しかし、離調周波数を変更した場合には、種々のセンサー特性が連動して変化してしまうため、回路装置での適切な回路パラメーター(ゲインやオフセット補正値等)が変化するが、特許文献2には当該変化に対応する手法が開示されていない。
本発明の幾つかの態様によれば、検出対象外の回転振動が入力される場合にも、当該回転振動による影響を適切に抑止する回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体等を提供できる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は態様として実現することが可能である。
本発明の一態様は、静電容量型の角速度トランスデューサーによる角速度の検出を行う回路装置であって、前記角速度トランスデューサーの検出周波数と駆動周波数の少なくとも一方を可変に制御する振動周波数制御部と、前記角速度トランスデューサーからの検出信号に基づいて角速度を検出する検出回路と、前記角速度トランスデューサーを振動させる駆動を行う駆動回路と、前記検出周波数と前記駆動周波数の少なくとも一方の変更に伴って、前記角速度トランスデューサーのセンサー特性を補正するための補正パラメーター群を記憶する記憶部と、を含む回路装置に関係する。
本発明の一態様では、静電容量型の角速度トランスデューサーの駆動、及び当該角速度トランスデューサーからの検出信号に基づく角速度の検出を行う回路装置において、検出周波数と駆動周波数の少なくとも一方を可変に制御するとともに、当該制御に伴う角速度トランスデューサーのセンサー特性を補正するための補正パラメーター群を記憶する。このようにすれば、離調周波数が可変であるため、入力角速度の周波数と離調周波数が近くなることで回路装置内で信号が飽和してしまうこと等を抑止できる。さらに、当該離調周波数の変更に伴うセンサー特性の変化を、記憶しておいた補正パラメーター群を用いて補正できるため、精度の高い角速度検出を容易に実現できる。
また本発明の一態様では、前記記憶部は、前記補正パラメーター群として、前記駆動周波数と前記検出周波数の差である離調周波数の設定が第1の設定である場合の第1の補正パラメーターと、前記離調周波数の設定が、前記第1の設定とは異なる第2の設定である場合の第2の補正パラメーターと、を記憶してもよい。
このようにすれば、離調周波数の設定ごとに補正パラメーターを記憶しておくことができるため、所与の離調周波数に設定した際に、当該離調周波数に応じた適切な補正を行うことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1の補正パラメーター及び第2の補正パラメーターの各補正パラメーターは、駆動振幅設定値、オフセット補正値、ゲイン設定値、及び温度特性補正値の少なくとも1つを有してもよい。
このようにすれば、駆動系での振幅、オフセット、ゲイン、温度特性の少なくとも1つの特性を、離調周波数に応じて補正することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記振動周波数制御部は、前記角速度トランスデューサーの有効バネ定数を変更することで、前記駆動周波数と前記検出周波数の少なくとも一方を変更してもよい。
このようにすれば、有効バネ定数の変更により駆動周波数や検出周波数を変更することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記振動周波数制御部は、前記角速度トランスデューサーの静電バネ定数を変更することで、前記駆動周波数と前記検出周波数の少なくとも一方を変更してもよい。
このようにすれば、静電バネ定数の変更により駆動周波数や検出周波数を変更することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記記憶部は、不揮発性メモリーであってもよい。
このようにすれば、不揮発性メモリーにより記憶部を実現できるため、補正パラメーター群を適切に保持すること等が可能になる。
また本発明の一態様では、前記検出回路は、前記記憶部に記憶される前記補正パラメーター群のうちのいずれかの補正パラメーターに基づいて検出動作を行ってもよい。
このようにすれば、補正パラメーターを用いることで、離調周波数に応じた検出動作を行うことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記検出回路での検出信号の飽和状態を検出する飽和状態検出回路を含み、前記検出回路は、前記飽和状態検出回路での検出結果に基づいて選択された前記補正パラメーターに基づいて、前記検出動作を行ってもよい。
このようにすれば、飽和状態の検出結果に基づいて、補正パラメーターの選択や、当該補正パラメーターを用いた検出回路での検出動作が可能になる。
また本発明の一態様では、前記駆動回路は、前記記憶部に記憶される前記補正パラメーター群のうちのいずれかの補正パラメーターに基づいて駆動動作を行ってもよい。
このようにすれば、補正パラメーターを用いることで、離調周波数に応じた駆動動作を行うことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記検出回路での検出信号の飽和状態を検出する飽和状態検出回路を含み、前記駆動回路は、前記飽和状態検出回路での検出結果に基づいて選択された前記補正パラメーターに基づいて、前記駆動動作を行ってもよい。
このようにすれば、飽和状態の検出結果に基づいて、補正パラメーターの選択や、当該補正パラメーターを用いた駆動回路での駆動動作が可能になる。
また本発明の他の態様は、上記の回路装置と、前記角速度トランスデューサーと、を含む物理量検出装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記の回路装置を含む電子機器に関係する。
また本発明の他の態様は、上記の回路装置を含む移動体に関係する。
振動型の角速度トランスデューサーの構成をモデル化した図。 振動型の角速度トランスデューサーの特性を説明する図。 入力角速度の周波数と検出系での振幅の関係図。 入力角速度の周波数と出力信号のゲインの関係図。 基板の共振により回転振動が入力されることの説明図。 回路装置において信号が飽和することの説明図。 回路装置の構成例。 離調周波数の制御例。 回路装置の詳細な構成例。 角速度トランスデューサーの構造の例。 角速度トランスデューサーの動作例。 静電バネと機械バネの説明図。 静電結合の説明図。 補正パラメーター群のデータ構造の例。 本実施形態の回路装置を含む物理量検出装置の構成例。 本実施形態の回路装置を含む電子機器の例。 本実施形態の回路装置を含む移動体の例。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
図1は、振動型角速度センサー(振動ジャイロ)である角速度トランスデューサー100をモデル化した図である。図1に示したように、角速度トランスデューサー100は、振動体10と、駆動系11と、検出系12を含み、駆動系11及び検出系12は、それぞれバネ(s1,s2)及びダンパー(d1,d2)によりモデル化できる。なお、角速度トランスデューサー100の具体的な構造例については図10を用いて後述する。
角速度トランスデューサー100は、回路装置40から出力される駆動信号(印加される駆動電圧)に基づいて、駆動系11における振動体10を振動させる。なお、ここでの駆動信号は、後述する直流電圧Vdcと、交流電圧Vac・sin(ωt)の両方を含む信号とする。
ある速度で動いている物体に角速度が加わると、速度方向及び角速度方向に直交する方向にコリオリ力が生じる。図1の例であれば、駆動系11における振動体10をX軸方向に振動させている状態で、Z軸回りの角速度が加わった場合、Y軸方向のコリオリ力が発生する。角速度トランスデューサー100では、検出系12により振動体10のY軸方向の変位を検出することで、Z軸回りの角速度を検出できる。
ここで、駆動系11における駆動により、振動体10のX軸方向での時刻tでの変位がA・sin(ωt)となっていたとする。ここでAは駆動振幅を表す定数である。ωは駆動系11の固有振動数である駆動周波数をfとした場合に、ω=2πfで表される定数である。ωの具体的な値は駆動系11に含まれるバネs1のバネ定数により決定される。発生するコリオリ力Fcは、振動体10の質量mと、振動体10に加わる角速度の大きさΩ(t)と、振動体10の駆動振動方向での変位の微分値(速度)に比例することが知られており、図1におけるY軸方向のコリオリ力Fcyは下式(1)で表すことができる。
Fcy = -2・A・ω0・m・Ω(t)・cos(ω0t) …(1)
ここで、加わる角速度が時間的に変動するものであり、周波数fΩ(=ωΩ/(2π))の成分を含んでいたとする。この場合、角速度Ω(t)は下式(2)で表される成分を含むことになる。上式(1)を、下式(2)を用いて変形すると、下式(3)となる。
Ω(t) = Ω ・cos(ωΩt+φ) …(2)
Fcy = -A・ω0・m・Ω ・ {cos((ω0Ω)・t-φ) + cos((ω0Ω)・t+φ)} …(3)
上式(3)からわかるように、発生するコリオリ力は、駆動周波数fに対して入力角速度の周波数fΩを加算した周波数の成分、及び駆動周波数fから入力角速度の周波数fΩを減算した周波数の成分を含む。
図2は、振動型の角速度トランスデューサー100の特性及び動作を説明するグラフである。図2の横軸は周波数を表し、縦軸は振動体10の変位を表す。なお、図2では縦軸を対数表記としている。図2のA1は駆動系11における振動特性を表し、A2は検出系12における振動特性を表す。図2からわかるように、駆動系11における振動は、駆動周波数fでピークとなり、fから離れるほど小さくなる。同様に、検出系12における振動は、検出系12の固有振動数に対応する検出周波数fでピークとなり、fから離れるほど小さくなる。
上述したように、コリオリ力により検出系12は、図2においてA3で示すf+fΩの周波数と、図2においてA4で示すf−fΩの周波数で励振される。検出系12の特性はA2に示したとおりであり、励振による検出系12での振動の振幅は、f+fΩについてはA5となり、f−fΩについてはA6となる。つまり、励振の周波数が検出周波数fに近いほど、振幅が大きくなる(ゲインが大きくなる)。なお、以下では駆動周波数fと検出周波数fとの差を離調周波数fmとする。図2の例ではfm=f−fである。
図3は、入力角速度の周波数と振幅値の関係を説明する図である。図3の横軸は入力角速度の周波数fΩを表し、縦軸は検出系12での振動の振幅を表す。なお、図3では縦軸と横軸の両方を対数表記としている。図3のB1がf+fΩでの励振による振動振幅を表し、B2がf−fΩでの励振による振動振幅を表す。ここでは図2に示したようにf<fであることを想定している。そのため、fΩが大きくなるほど、f−fΩとfとの差が大きくなり、B2に示した振幅は単調減少する。図2で言えば、fΩが大きくなるほどA4に示したf−fΩは左方向に移動していくことになる。一方、fΩが大きくなるほど、f+fΩとfが近づいていき、B1で示した振幅はfΩ=fmで極大となり、それ以降は単調減少する。図2で言えば、fΩが大きくなるほどA3で示したf+fΩは右方向に移動していくことになる。結果として、両方の励振による和信号B3(=B1+B2)は、図3に示したような特性となる。
角速度センサーでは、所与の大きさの角速度が入力された場合の信号値は一定となることが好ましく、角速度の時間変化(周波数特性)によって感度に差が出ることは望ましくない。よって、角速度センサーで検出対象とする入力角速度の周波数帯域は、図3のB4に示したように、出力(B3)がフラットとなる帯域を用いるとよい。
図4は、図3のうち、fΩ=fmの周辺の周波数での特性を詳細に説明する図である。図4の横軸は入力角速度の周波数fΩを表し、縦軸は検出系12での振動の増幅(dB)を表す。なお、図4の縦軸は検出対象とする帯域での振幅を基準とした増幅量を表している。図4からわかるように、入力角速度の周波数fΩが離調周波数fmに近くなってしまった場合、帯域内(図3のB4)でのコリオリ信号に比べて、例えば2〜4桁程度大きい信号が、角速度トランスデューサー100から回路装置40に対して出力されてしまう。
このような前提において、角速度トランスデューサー100、或いは角速度トランスデューサー100を含む物理量検出装置300を製品に実装した際に問題が生じるケースがあることが判明した。具体的には、角速度トランスデューサー100が実装される基板の共振によって、角速度トランスデューサー100に対して回転振動が入力されるケースである。
図5は、基板の共振を説明する図である。図5は角速度トランスデューサー100が実装される基板20を側面から見た図である。なお、図5では基板20上に角速度トランスデューサー100が実装されるものとしたが、角速度トランスデューサー100及び回路装置40を含む物理量検出装置300を1パッケージとして、基板20に実装してもよい。また、角速度トランスデューサー100の検出軸(検出系12によりコリオリ力を検出する方向となる軸)はC5に示した方向とする。
図5の例では、基板20はX軸方向での位置が異なる2つの端点C1及びC2において他の部材と固定されている。基板20に対して所定の力が加わった場合、基板20はY軸方向で振動することになり、図5の例であればC1及びC2を節とした振動を行う。この場合、振動の腹(図5の例では基板20の中央部分)では基板20はY軸に沿った並進運動(C3)を行うが、それ以外の部分では回転運動を含むことになる。そのため、図5のように角速度トランスデューサー100が振動の腹以外の部分に実装されている場合、角速度トランスデューサー100にはZ軸回りの回転振動(例えばC4)が入力され、入力角速度の周波数fΩは基板20の固有振動数に対応することになる。基板20の固有振動数は、基板のサイズ(面積、厚さ)や材質等により決定されるが、いずれの製品に実装する場合でもある程度同じような範囲となり、数百Hz〜数kHz程度の周波数となる。
一方、角速度トランスデューサー100(振動型角速度センサー)の離調周波数fmについてもある程度その範囲が決まっている。なぜなら、図2に示したように、振動型の角速度トランスデューサー100では、検出信号のゲインは、駆動モード(A1)と検出モード(A2)の重なり度合いであるレゾナンスゲイン(resonance gain)で決定される。そのため、離調周波数fmが小さすぎると検出信号のゲインの変動が大きくなってしまうし、離調周波数fmが大きすぎるとゲインが小さくなり角速度の検出精度が低下してしまう。この点を考慮し、離調周波数fmはある程度の範囲に設定することが望ましく、具体的には数百Hz〜数kHz程度の範囲に設定されることが多い。
結果として、基板20の共振による入力角速度の周波数fΩと、離調周波数fmとが近くなるケースが生じてしまう可能性がある。実際に、物理量検出装置300を電子機器200や移動体に実装した際に、基板20の共振による角速度が非常に大きい信号として回路装置40に入力される場合があることが判明している。
角速度トランスデューサー100からの信号が入力される回路装置40では、所望の帯域以外の周波数成分を低減する構成を含むことが多く、図9を用いて後述する例でもフィルター回路429が設けられている。そのため、離調周波数fmに対応する成分についてもフィルター回路429により除去可能なように考えられる。
しかし、想定外に大きい信号が入力された場合、信号が飽和することになるため、フィルター処理を行ったとしても適切な角速度の検出は難しい。図6は、回路装置40での信号例である。図6の横軸は時間を表し、縦軸は信号値(電圧値)を表す。また図6では、回路装置40での電圧のレンジがV〜Vであるものとしている。
D1,D2はともに波形の中心がVrefである。D1では信号値が想定範囲内であるため、回路装置40における信号のレンジの範囲内となっている。それに対して、D2は過剰に大きい信号が入力された例であり、信号がVで飽和してしまっている(D3)。そのため、回路装置40においてD2の波形中心を検出する処理を行った場合、本来VrefであったものをVref’であると誤検出するという課題が生じることになり、当該課題はフィルター回路を用いても解消できない。
以上のように、振動型角速度センサーでは、検出対象外の回転振動に起因して非常に大きい信号が出力されることで、角速度の適切な検出を行うことができないおそれがある、という課題があった。
これに対して、検出対象外の回転振動が加わった場合に、当該回転振動による検出系12での振動を抑制する構造を設ければ、上記課題を解決可能である。しかし特許文献1等のように衝撃吸収用の構造では回転振動を抑制することは難しい。
そこで本実施形態では、角速度トランスデューサー100の離調周波数fmを調整する。駆動周波数fは駆動系11のバネs1の有効バネ定数で決定され、検出周波数fは検出系12のバネs2の有効バネ定数で決定される。よって、駆動系11と検出系12の少なくとも一方の有効バネ定数を変更すれば、離調周波数fmを変更可能である。つまり、所与の設定において離調周波数fmと検出対象外の回転振動の周波数(基板20の固有振動数)が近くなってしまったとしても、設定を変更して離調周波数fmを変えることで、上記課題を解決可能と考えられる。
しかし、単純に離調周波数fmのみを変更した場合、回路装置40は角速度を適切に検出することができない場合がある。なぜなら、離調周波数fmを変更した場合、それに連動してセンサー特性も変化してしまうためである。具体的な例については後述するが、静止している場合の出力(ゼロ点)や、単位角速度に対する出力(感度)が変化するため、オフセット補正値やゲイン設定値等の回路パラメーターについても離調周波数fmと合わせて変更する必要がある。
以上を踏まえて、本出願人は上記課題を解決し、適切に角速度を検出可能な手法を提案する。本実施形態に係る回路装置40は、図7に示したように、静電容量型の角速度トランスデューサー100による角速度の検出を行う回路装置であって、角速度トランスデューサー100の検出周波数fと駆動周波数fの少なくとも一方を可変に制御する振動周波数制御部431と、角速度トランスデューサー100からの検出信号に基づいて角速度を検出する検出回路420と、角速度トランスデューサー100を振動させる駆動を行う駆動回路410と、補正パラメーター(回路パラメーター)を記憶する記憶部440を含む。そして記憶部440は、検出周波数fと駆動周波数fの少なくとも一方の変更に伴って角速度トランスデューサー100のセンサー特性を補正するための補正パラメーター群を記憶する。
ここで、上述したように駆動方向と、入力角速度の軸(検出軸)の方向と、検出方向とは、それぞれ直交する。よって詳細には、振動周波数制御部431は、角速度の検出軸に対して直交する第1の方向での振動周波数である検出周波数fと、検出軸及び第1の方向に直交する第2の方向での振動周波数である駆動周波数fの少なくとも一方を可変に制御するものである。
本実施形態の手法によれば、まず振動周波数制御部431を有することで、検出周波数fと駆動周波数fの少なくとも一方を可変に制御できる。これにより離調周波数fmの制御が可能になる。図8は離調周波数fmの調整の一例である。図8の例では、振動周波数制御部431の制御により、駆動周波数fがf0oldからf0newに変更され、離調周波数がfmoldからfmnewに変更される。これにより、検出対象外の回転振動の周波数がfmoldに近かった場合でも、離調周波数をfmnewに変更することで、入力角速度の周波数と離調周波数fmとの差を大きくできる。つまり、当該回転振動による信号が過剰に大きい信号として回路装置40に入力されることを抑止できる。
さらに、本実施形態の手法では、駆動周波数fと検出周波数fの少なくとも一方の変更に伴うセンサー特性の変動を補正するための補正パラメーター群を記憶しておく。そのため、離調周波数fmを変更するだけでなく、当該変更に連動させて他のパラメーターについても適切に変更することができるため、角速度を精度よく検出することが可能になる。
以下、本実施形態に係る回路装置40と角速度トランスデューサー100の詳細な構成例について説明した後、離調周波数fmの変更に伴って変化するセンサー特性の具体例について説明する。さらに、補正パラメーター群の詳細について説明し、幾つかの変形例について説明する。最後に、回路装置40を含む種々の装置の例について説明する。
なお、以下では検出周波数fと駆動周波数fの少なくとも一方の制御の具体例として、図8に示したように駆動周波数fを変更し、検出周波数fを固定する手法を説明する。ただし、検出周波数fを変更して駆動周波数fを固定してもよいし、駆動周波数fと検出周波数fの両方を変更してもよい。
2.角速度トランスデューサー及び回路装置の構成例
図9は、本実施形態の回路装置40及び角速度トランスデューサー100(振動片)を含む物理量検出装置300の構成例である。回路装置40は、図9に示すように、駆動回路410と、検出回路420と、制御部430と、記憶部440と、飽和状態検出回路450を含む。そして駆動回路410は、I/V変換回路(電流電圧変換回路)411と、AC増幅回路412と、振幅調整回路413を有する。また検出回路420は、チャージアンプ回路421,422と、差動増幅回路423と、AC増幅回路424と、同期検波回路425と、オフセット調整回路426と、平滑回路427と、可変増幅回路428と、フィルター回路429とを有する。回路装置40は、例えば図9では図示しないICチップに組み込まれる。ただし、回路装置40は図9の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
駆動回路410は、角速度トランスデューサー100に形成された駆動電極に駆動信号を供給する回路である。駆動電極とは、図10を用いて後述する角速度トランスデューサー100の例であれば、可動駆動電極116、固定駆動電極130,132に対応する。以下、駆動回路410について、詳細に説明する。
角速度トランスデューサー100が振動すると、静電容量が変化し、当該静電容量の変化は電極間に印加される電圧によって電流に変換され出力される。図10を用いて後述する角速度トランスデューサー100の例であれば、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の静電容量、及び可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の静電容量が変化し、固定モニター電極160,162の電流が変化する。固定モニター電極160,162からの電流が、I/V変換回路411に入力される。I/V変換回路411は、入力された交流電流を角速度トランスデューサー100の振動周波数と同一の周波数の交流電圧信号に変換して出力する。
I/V変換回路411から出力された交流電圧信号は、AC増幅回路412に入力される。AC増幅回路412は、入力された交流電圧信号を増幅して出力する。AC増幅回路412から出力された交流電圧信号は、振幅調整回路413に入力される。振幅調整回路413は、入力された交流電圧信号の振幅を一定値に保持するようにゲインを制御し、利得制御後の交流電圧信号を、角速度トランスデューサー100に形成された駆動信号端子を介して駆動電極に出力する。この駆動電極に入力される交流電圧信号(駆動信号)により角速度トランスデューサー100が振動する。
なお、角速度トランスデューサー100に対しては静電バネ(後述する図12の静電バネse1)に固定電位を供給するための直流電圧信号も出力される。本実施形態では、駆動回路410から出力される駆動信号は、直流電圧信号(Vdc)及び交流電信号(Vac・sin(ωt))を含み、振幅調整回路413は、Vdc及びVacの両方の調整を行うものとして説明する。
検出回路420は、角速度トランスデューサー100の第1検出電極に生じる第1検出信号と、第2検出電極に生じる第2検出信号と、を差動増幅させて差動増幅信号を生成し、当該差動増幅信号に基づいて所定の物理量を検出する回路である。図10を用いて後述する角速度トランスデューサー100の例であれば、第1検出電極とは固定検出電極140に対応し、第2検出電極とは固定検出電極142に対応する。以下、検出回路420について、詳細に説明する。
チャージアンプ回路421,422には、固定検出電極140,142により検出された互いに逆位相の検出信号(交流電流)が、検出信号端子を介して入力される。例えば、チャージアンプ回路421には、固定検出電極140により検出された第1検出信号が入力され、チャージアンプ回路422には、固定検出電極142により検出された第2検出信号が入力される。そして、チャージアンプ回路421、422は、入力された検出信号(交流電流)を、基準電圧Vrefを中心とする交流電圧信号に変換する。
差動増幅回路423は、チャージアンプ回路421の出力信号と、チャージアンプ回路422の出力信号と、を差動増幅して差動増幅信号を生成する。差動増幅回路423の出力信号(差動増幅信号)は、さらにAC増幅回路424で増幅される。
同期検波回路425は、駆動回路410のAC増幅回路412が出力する交流電圧信号に基づいて、AC増幅回路424の出力信号を同期検波することにより角速度成分を抽出する。
同期検波回路425で抽出された角速度成分の信号に対して、オフセット調整回路426はオフセット値の調整を行う。ここでのオフセット調整回路426は、例えばゼロ点を補正するためのオフセット補正値を用いた補正処理を行う回路である。補正後の信号は、平滑回路427で直流電圧信号に平滑化され、可変増幅回路428に入力される。
可変増幅回路428は、平滑回路427の出力信号(直流電圧信号)を、設定された増幅率(または減衰率)で増幅(または減衰)して角速度感度を変化させる。可変増幅回路428で増幅(または減衰)された信号は、フィルター回路429に入力される。
フィルター回路429は、可変増幅回路428の出力信号から高周波のノイズ成分を減衰させ、角速度の方向および大きさに応じた極性及び電圧レベルの検出信号を生成する。なお、図9には不図示であるが、回路装置40が処理部(DSP,digital signal processor)を含み、フィルター回路429の出力はA/D変換回路による変換後に処理部に対して出力されてもよい。
制御部430は、離調周波数fmを変更する制御、及び離調周波数fmの変更に伴うセンサー特性を補正するための制御を行う。制御部430は、振動周波数制御部431を含む。振動周波数制御部431は、駆動回路410(振幅調整回路413)に対して、駆動周波数fと検出周波数fの少なくとも一方を制御するための信号を出力する。具体的には、振動周波数制御部431は、記憶部440に記憶される補正パラメーター群から所与の補正パラメーターを読み出し、読み出した補正パラメーターに基づく制御を駆動回路410に指示する。また、制御部430は、後述するようにゼロ点補正、感度補正、温度特性補正の各制御を行ってもよい。具体的な手法について波後述する。
記憶部440は、補正パラメーター群を記憶する。補正パラメーター群のデータ構造については、図14を用いて後述する。また、記憶部440は補正パラメーター群とは異なる情報を記憶してもよい。
飽和状態検出回路450は、検出回路420での信号の飽和状態を検出する。なお、図9では、飽和状態検出回路450は、AC増幅回路424の出力信号を用いて飽和状態の検出を行うものとしたが、この点は種々の変形実施が可能であり、検出回路420の他のブロックの出力信号を用いてもよい。飽和状態検出回路450の詳細については後述する。また、飽和状態検出回路450を省略する変形実施も可能である。
次に、図10、図11を用いて角速度トランスデューサー100の具体例について説明する。図10は、角速度トランスデューサー100の構造を模式的に表す平面図である。角速度トランスデューサー100は、第1構造体106および第2構造体108を有している。第1構造体106および第2構造体108は、X軸に沿って互いに連結されている。第1構造体106は、第2構造体108よりも−X方向側に位置している。構造体106,108は、図10に示すように、例えば、両者の境界線B(Y軸に沿った直線)に対して、対称となる形状を有している。ただし、構造体108を省略する変形実施も可能である。
構造体106,108は、図10に示すように、振動体112と、第1バネ部114と、可動駆動電極116と、変位部122と、第2バネ部124と、固定駆動電極130,132と、可動モニター電極118と、可動検出電極126と、固定検出電極140,142と、固定モニター電極160,162を有する。
振動体112、第1バネ部114、第2バネ部124、可動駆動電極116、可動モニター電極118、変位部122、可動検出電極126、および固定部150は、例えば、基板に接合されたシリコン基板(図示せず)を加工することにより、一体に形成されている。これにより、シリコン半導体デバイスの製造に用いられる微細な加工技術の適用が可能となり、角速度トランスデューサー100の小型化を図ることができる。ここで用いられる材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。
第1バネ部114は、X軸方向に振動体112を変位し得るように構成されている。より具体的には、第1バネ部114は、Y軸方向に(Y軸に沿って)往復しながらX軸方向に(X軸に沿って)延出する形状を有している。
可動駆動電極116は、振動体112に接続され、振動体112から+Y方向および−Y方向に延出している。可動駆動電極116は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って振動することができる。
固定駆動電極130,132は、可動駆動電極116と対向し、可動駆動電極116を挟んで設けられている。固定駆動電極130,132は、可動駆動電極116の数に応じて、複数設けられ、X軸方向に配列されている。図10に示す例では、固定駆動電極130,132は、櫛歯状の形状を有しており、可動駆動電極116は、固定駆動電極130,132の櫛歯の間に挿入可能な形状を有している。固定駆動電極130,132および可動駆動電極116は、振動体112を振動させるための電極である。
可動モニター電極118は、振動体112に接続され、振動体112から+Y方向および−Y方向に延出している。可動モニター電極118の平面形状は、例えば、可動駆動電極116の平面形状と同じである。可動モニター電極118は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って振動することができる。
固定モニター電極160,162は、可動モニター電極118と対向し、可動モニター電極118を挟んで設けられている。固定モニター電極160,162の平面形状は、例えば、固定駆動電極130,132の平面形状と同じである。固定モニター電極160,162および可動モニター電極118は、振動体112の振動に応じて変化する信号を検出するため電極であり、振動体112の振動状態を検出するための電極である。具体的には、上述したように駆動回路410のI/V変換回路411に対して容量変化に応じた電流を出力することで駆動信号のフィードバック制御に用いられる。
変位部122は、第2バネ部124を介して、振動体112に接続されている。図示の例では、変位部122の平面形状は、Y軸に沿った長辺を有する長方形である。第2バネ部124は、Y軸方向に変位部122を変位し得るように構成されている。
可動検出電極126は、変位部122に接続されている。可動検出電極126は、変位部122から+X方向および−X方向に延出している。
固定検出電極140,142は、一端が基板上に固定され、他端が自由端として変位部122側に延出している。固定検出電極140,142は、可動検出電極126と対向し、可動検出電極126を挟んで設けられている。より具体的には、可動検出電極126を挟む固定検出電極140,142において、第1構造体106では、可動検出電極126の−Y方向側に固定検出電極140が設けられ、可動検出電極126の+Y方向側に固定検出電極142が設けられている。第2構造体108では、可動検出電極126の+Y方向側に固定検出電極140が設けられ、可動検出電極126の−Y方向側に固定検出電極142が設けられている。
次に、角速度トランスデューサー100の動作について説明する。図11は、角速度トランスデューサー100の動作を説明するための図である。なお、図11では便宜上、可動駆動電極116等を省略し、簡略化して図示している。
可動駆動電極116と固定駆動電極130,132との間に、駆動回路410により電圧を印加すると、可動駆動電極116と固定駆動電極130,132との間に、静電力が発生する。これにより、図11に示すように、第1バネ部114をX軸に沿って伸縮させることができ、振動体112をX軸に沿って振動させることができる。
より具体的には、駆動回路410は、可動駆動電極116に、一定の電位Vdcを与える。さらに、駆動回路410は、固定駆動電極130にVdcを基準として第1交流電圧を印加し、固定駆動電極132に、電位Vdcを基準として、第1交流電圧と位相が180度ずれた第2交流電圧を印加する。
ここで、可動駆動電極116を挟む固定駆動電極130,132において、第1構造体106では、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極132が設けられている。また、第2構造体108では、X軸方向での構成が反転している。
そのため、第1交流電圧および第2交流電圧によって、第1構造体106の振動体112a、および第2構造体108の振動体112bを、互いに逆位相でかつ所定の周波数で、X軸に沿って振動させることができる。図11に示す例では、振動体112aは、α1方向に変位し、振動体112bは、α1方向と反対のα2方向に変位している。
図11に示すように、振動体112a,112bがX軸に沿って振動を行っている状態で、Z軸回りの角速度ωが加わると、コリオリの力が働き、変位部122は、Y軸に沿って変位する。すなわち、振動体112aに接続された変位部122a、および振動体112bに接続された変位部122bは、Y軸に沿って、互いに反対方向に変位する。図11に示す例では、変位部122aは、β1方向に変位し、変位部122bは、β1方向と反対のβ2方向に変位している。
変位部122a,122bがY軸に沿って変位することにより、可動検出電極126と固定検出電極140との間の距離、及び可動検出電極126と固定検出電極142との間の距離が変化する。そのため、可動検出電極126と固定検出電極140との間の静電容量、及び可動検出電極126と固定検出電極142との間の静電容量が変化する。
検出回路420では、可動検出電極126と固定検出電極140との間に電圧を印加することにより、可動検出電極126と固定検出電極140との間の静電容量の変化量を検出することができる。同様に、検出回路420は、可動検出電極126と固定検出電極142との間に電圧を印加することにより、可動検出電極126と固定検出電極142との間の静電容量の変化量を検出することができる。このようにして、検出回路420は、可動検出電極126と固定検出電極140,142との間の静電容量の変化量により、Z軸回りの角速度ωを求めることができる。
さらに、振動体112a,112bがX軸に沿って振動することにより、可動モニター電極118と固定モニター電極160、162との間の距離が変化する。そのため、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の静電容量、及び可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の静電容量が変化する。駆動回路410は、静電容量の変化に伴う、固定モニター電極160,162に流れる電流の変化に基づいて、駆動信号にフィードバック制御をかける。
3.離調周波数の変動に伴う特性変化
次に離調周波数fmを調整する具体的な手法について説明し、さらに離調周波数fmを変更した場合に、連動して変化するセンサー特性、回路パラメーターについて説明する。
3.1 離調周波数の調整
図1を用いて上述したように、駆動系11はバネs1を有する。バネs1のバネ定数(有効バネ定数)をKとし、振動体10の質量をmとした場合、駆動周波数fは下式(4)で表される。
つまり、振動周波数制御部431は、角速度トランスデューサー100の有効バネ定数を変更することで、駆動周波数fと検出周波数fの少なくとも一方を変更できる。ここでは、図8を用いて上述したように、駆動周波数fを変更することで離調周波数fmを調整する例を説明するため、振動周波数制御部431は、駆動系11の有効バネ定数Kを変更することで、駆動周波数fを変更する。
図12は、駆動系11のバネs1の模式図である。図12に示したように、駆動系11のバネs1は、具体的には機械バネsm1と静電バネse1を含む。図10を用いて上述した例であれば、機械バネsm1とは第1バネ部114に対応し、静電バネse1とは可動駆動電極116及び固定駆動電極130,132に対応する。機械バネsm1のバネ定数(機械バネ定数)をKmとし、静電バネse1のバネ定数(静電バネ定数)をKeとした場合、有効バネ定数Kは下式(5)で表される。なお、以下では説明を省略するが、検出系12のバネs2も、機械バネsm2と静電バネse2を含み、機械バネsm2は第2バネ部124に対応し、静電バネse2は可動検出電極126及び固定検出電極140,142に対応する。
=Km+Ke …(5)
上式(5)からわかるように、有効バネ定数の変更は、機械バネ定数Kmと静電バネ定数Keの少なくとも一方を変更することで実現できる。静電バネ定数Keは、駆動電極間(可動駆動電極116と固定駆動電極130,132間)の直流電圧をVdcとし、誘電率をεとし、電極の面積をSとし、電極間の距離をxとした場合に、下式(6)で表される。なお、静電バネse1に印加する電圧を大きくすることで、電極間の引き合う力が強くなることに鑑み、静電バネ定数Keにはマイナスの符号を付して表現している。
上式(6)からわかるように、静電バネ定数Keは、駆動電極間に印加する電圧を調整することで容易に調整できる。よって本実施形態の振動周波数制御部431は、角速度トランスデューサー100の静電バネ定数Keを変更することで、駆動周波数fと検出周波数fの少なくとも一方を変化させるとよい。このようにすれば、機械バネ定数Kmを調整する場合に比べて容易に、有効バネ定数を調整することが可能になる。
ただし、機械バネsm1を機械的に調整することで、機械バネ定数Kmを変更することは妨げられない。機械バネ定数Kmを調整する手法については変形例として後述する。
上式(4)〜(6)を用いて説明したように、駆動電極間の直流電圧Vdcを調整することで駆動周波数fを調整できる。例えば、図8に示したように駆動周波数fを小さくする場合、駆動振動における静電バネをさげればよく、駆動電極間の電圧Vdcを大きくし、静電バネ定数Keの絶対値を大きくする(Keは負の値であるため値としては小さくする)ことで有効バネ定数Kを小さくする。この場合、上式(4)において、mを変えずにKが小さくなるため、駆動周波数fを調整前に比べて小さくできる。
駆動電極間の電圧は、駆動信号として駆動回路410から出力される。駆動振幅が変化すると、単位角速度当たりに発生するコリオリ力が変わってしまうため、物理量検出装置300(角速度センサー)の駆動回路410では、駆動振幅を一定に保つように駆動信号を制御する。具体的には、図9を用いて上述したように、駆動回路410は、駆動振動の振幅を調整する振幅調整回路413を含んでおり、本実施形態では振幅調整回路413は、直流電圧(Vdc)についても制御可能である例を考えている。つまり本実施形態の振動周波数制御部431は、駆動回路410の振幅調整回路413に対して、駆動信号のうちの直流成分であるVdcを調整するための信号を出力することで離調周波数fmを調整する。
3.2 励振力の変動によるセンサー感度の変化
図10を用いて上述したような櫛歯型の電極を用いる場合、印加する直流電圧をVdcとし、印加する交流電圧をVac・sin(ωt)とした場合、発生する励振力Fesは下式(7)で近似される。
Fes≒2・Vdc・Vac・sin(ωt) …(7)
上式(7)からわかるように、離調周波数fmを変更するためにVdcを変更した場合、発生する励振力も変化してしまう。例えば上述した例のように、駆動周波数fを下げるために直流電圧Vdcを大きくした場合、同じ交流電圧の振幅Vacに対するFesは上昇し、駆動振幅が増加する。つまり、Vdcを上げたことにより、センサーの感度が調整値からずれてしまう。
このため、直流電圧Vdcの変更に伴って、交流電圧の振幅Vacを変更する必要が生じる。上述したように、Vdcを上げた場合であれば、Vacを下げる必要がある。なお、Vacの調整についても、振動周波数制御部431の制御に基づいて、駆動回路410の振幅調整回路413が実行すればよい。
3.3 静電結合によるゼロ点の変化
また、Vacが変わるため、静電結合による不要信号の大きさが変わり、ゼロ点のオフセット値が変わる。ここでのゼロ点とは、入力角速度が0の場合の出力を表す。
静電結合漏れの不要信号は、駆動信号(Vac)が、寄生容量を通じて入力端子等に漏洩することで生じる。図13は静電結合を説明する模式図である。なお、図13では回路装置40の一部の構成を図示し、他の構成については省略している。ここでの入力端子とは、ICの端子のうち、角速度トランスデューサー100の検出電極(固定検出電極140,142)からの検出信号が入力される2つの端子(N2,N3)を表す。ここでは、固定検出電極140からの第1検出信号が入力される端子を第1入力端子N2とし、固定検出電極142からの第2検出信号が入力される端子を第2入力端子N3とする。また、駆動信号を角速度トランスデューサー100に出力する端子を出力端子N1とする。N1とN2の間の寄生容量Ca、及びN1とN3の間の寄生容量Cbにより容量結合が形成され、駆動信号周波数付近においては、駆動信号が寄生容量Ca、Cbを介して、静電結合漏れの不要信号として、第1検出信号及び第2検出信号の双方に重畳される。
そして第1検出信号に重畳される不要信号と第2検出信号に重畳される不要信号は互いに同相になるため、差動増幅回路423により除去することが可能になる。ただし、必ずしもCa=Cbとなるとは限らないため、CaとCbが等しくない場合には、第1検出信号に重畳された静電結合漏れの不要信号と、第2検出信号に重畳された静電結合漏れの不要信号は大きさが異なってしまう。この場合には、静電結合漏れの不要信号は除去されずに残り、オフセット電圧として検出されてしまう。つまり、Vacを変化させた場合、静電結合漏れによるオフセット電圧(ゼロ点のオフセット値)も連動して変化してしまう。
例えばVacの値を、Vac1からVac2へと変化させた場合を考える。Vacの変更前では、Vac1に対応するゼロ点のオフセット値が例えば“+1”であることがわかっており、当該オフセット値に合わせてゼロ点を調整している。具体的には、“−1”のオフセット補正値が回路装置40(特に記憶部440)に記憶されており、オフセット補正値により補正を行うことで、1+(−1)=0となり、ゼロ点の調整が行われる。この補正処理は、例えば制御部430の制御に基づいて、図9のオフセット調整回路426により行われる。
VacをVac2に変化させることでオフセット値が変化し、例えば“+2”になる。この場合、Vac1の場合のオフセット補正値である“−1”をそのまま用いてしまうと、オフセット調整回路426による調整結果は2+(−1)=1となり、オフセット誤差が生じてしまう。
以上のように、Vdcの変更に合わせてVacを変更することで、ゼロ点のオフセット値が変化することになるため、回路装置40では、オフセット誤差を抑えるために、オフセット調整を行う必要がある。
3.4 離調周波数の変化によるセンサー感度の変化
また、離調周波数fmが変化することで、レゾナンスゲインが変化し、単位角速度を受けたときのコリオリ力が変わる。すなわち、センサーの感度が変化する。図9に示したアナログ方式のジャイロセンサー(物理量検出装置300)の場合、感度とは出力電圧(直流電圧)の単位角速度当たりの変化量であり、出力電圧の直線の傾きに相当する。また、デジタル方式のジャイロセンサーでは、出力電圧をA/D変換したデジタルコードが出力され、感度とは当該デジタルコードの単位角速度当たりの変化量である。
例えば、駆動周波数fを小さくして離調周波数fmを大きくした場合、レゾナンスゲインが小さくなるため、センサーの感度が小さくなる。図2の例であれば、fΩが同一という条件であっても、fが小さくなればA3に示した周波数であるf+fΩと、検出モード(A2)との交点が左方向にずれるため、当該交点での振幅はA5に比べて小さくなる。ジャイロセンサーの出力(出力電圧又はデジタルコード)は、振動体10の検出方向での振幅(変位)に応じて決まるため、振幅が小さくなればセンサー感度は小さくなる。
よって回路装置40では、センサー感度の変化を補正する必要がある。例えば、離調周波数fmを大きくしてセンサーの感度が下がった場合、検出回路420において信号に対する増幅度合いを大きくする。センサー感度の調整にはゲイン設定値が用いられ、例えば制御部430の制御に基づいて、図9の可変増幅回路428により行われる。具体的には、可変増幅回路428は、角速度と出力電圧(出力コード)の関係を示す直線の傾きを調整する。
3.5 機械結合によるゼロ点、及びゼロ点温度特性の変化
また、離調周波数fmが変化し、レゾナンスゲインが変化することで、機械結合(機械振動漏れ)によるオフセット電圧の大きさも変化する。ここでの機械結合とは、静止時に駆動振動が検出振動に伝わり信号が発生することである。機械結合による不要信号は、図10の同期検波回路425によってその多くが除去されるが、一部が漏れとして残り、ゼロ点のオフセットに影響を与える。このオフセットについても、静電結合の場合と同様に、オフセット調整回路426により調整する必要がある。
さらに、機械結合の温度特性がゼロ点の温度変化として現れるため、ゼロ点での温度特性も変化してしまう。例えば検出回路420が、可変増幅回路428の後段に図9には不図示のゼロ点温度特性調整回路を含んでいる場合、当該ゼロ点温度特性調整回路での調整値(温度特性補正値)を調整する。ゼロ点温度特性調整回路は、例えば温度センサーからの温度情報に基づいて、各温度における補正値をゼロ点出力に加算する回路であってもよいし、温度センサーからの出力に対して係数を乗じて加算する回路であってもよい。
上述してきた例のように駆動周波数fを下げてレゾナンスゲインが下がっている場合、機械結合に起因するゼロ点温度特性は小さくなる。この点を考慮しなければ、変化前の機械結合に起因する温度特性に合わせて、ゼロ点温度特性調整回路での温度調整が行われてしまい、機械結合に起因する温度特性の変化分が、ゼロ点での温度特性として生じてしまう。よってゼロ点温度特性調整回路では、離調周波数fmの変更後のゼロ点での温度特性を考慮して、異なる調整値による調整を実行する必要がある。
4.補正パラメーター群
以上のように、検出対象外の回転振動(基板の共振)による信号の飽和を抑止するために離調周波数fmを調整した場合、駆動信号(交流電圧Vac)、ゼロ点調整用のオフセット補正値、センサー感度を調整するゲイン設定値、温度特性を補償する温度特性補正値と言った種々の回路パラメーターも併せて変更しなければ精度の高い角速度の検出は実現できない。
ただし、直流電圧Vdcを変更する場合に、当該変更に伴って、他の調整値をどのような値にすればよいかを、解析的に求めることは容易ではない。例えば、静電結合によるゼロ点のオフセット値は、図13に示したCaやCbがどのような値になるかがわかっていなければ、具体的な値を求めることは難しい。また、図13ではn1とn3の間の寄生容量、及びn1とn4の間の寄生容量の2つの寄生容量について図示したが、寄生容量がどの端子、配線間に発生するかは角速度トランスデューサー100の具体的な構造に応じて変化する。つまりゼロ点のオフセット値をVdcから求めることは非常に難しい。さらに言えば、ゼロ点のオフセット値は、上述したように静電結合による影響と機械結合による影響の両方を考える必要がある。機械結合による影響も角速度トランスデューサー100の具体的な構造や実装精度に応じて変化するものであるため、静電結合と機械結合の組み合わせによって決定すべきオフセット補正値を、Vdcに基づいて解析的に演算することは現実的と言えない。
同様に、ゼロ点の温度特性についても解析的な演算は困難である。また、上記説明では機械結合の温度特性にのみ言及したが、静電結合も温度特性を有する。そのため、ゼロ点の温度特性の補正についても、静電結合と機械結合の組み合わせを考慮する必要が生じる可能性もある。
センサー感度も、励振力Fesの変動と、レゾナンスゲインの変動の両方に起因して変化する。つまり離調周波数fmの変動後もセンサー感度を同程度に保つためには、Vacとレゾナンスゲインの両方を考慮する必要がある。仮に「励振力Fesを一定に保つ」等の条件を決定できれば、Vacは上式(4)に基づいてVdcから求められるかもしれない。しかし、レゾナンスゲインの影響まで考慮したセンサー感度の変動を、Vdcから演算することは容易とは言えない。
よって本実施形態では、記憶部440は、補正パラメーター群として、駆動周波数fと検出周波数fの差である離調周波数fmの設定が第1の設定である場合の第1の補正パラメーターと、離調周波数fmの設定が、第1の設定とは異なる第2の設定である場合の第2の補正パラメーターと、を記憶しておくとよい。
このようにすれば、離調周波数fmの設定に応じた補正パラメーターを複数組保持しておくことができるため、離調周波数fmの設定を変更した場合にも、連動して変化してしまうセンサー特性を適切に補正することが可能になる。各補正パラメーターは、角速度トランスデューサー100及び回路装置40が実装された段階で、検査器等を用いた検査により測定すればよい。例えば、検査器内で静止させた状態での出力に基づいて、ゼロ点のオフセット値がわかるため、オフセット補正値を取得できる。また、恒温槽等を用いて所定温度での信号を検出することで温度特性を求めることができ、温度特性補正値を取得できる。その他の補正パラメーターについても同様であり、解析的に求めることが難しいパラメーターについても、実測結果に基づいて決定することが可能である。
上述したように、離調周波数fmの変更に伴って変化するセンサー特性としては、励振力(センサー感度にも関係)、ゼロ点のオフセット値、センサー感度、温度特性が代表的である。よって各補正パラメーターは、離調周波数fmを設定するためのパラメーター(Vdc)と、当該離調周波数fmに対応するセンサー特性を補正可能な調整値とを組み合わせた情報を含むとよい。
図14は補正パラメーター群の具体的なデータ構造例である。第1の補正パラメーター及び第2の補正パラメーターの各補正パラメーターは、駆動振幅設定値、オフセット補正値、ゲイン設定値、及び温度特性補正値の少なくとも1つを有する。第1の補正パラメーターとは、例えば図14の最も左の1列に対応し、図14では各補正パラメーターが駆動振幅設定値、オフセット補正値、ゲイン設定値、及び温度特性補正値の全てを含む例を示している。
補正パラメーター群は、例えば物理量検出装置300の出荷前に記憶部440に書き込まれ、物理量検出装置300の動作時に必要に応じて読み出されて利用される。この場合、記憶部440は、回路装置40の電源のオンオフにかかわらず、記憶されている補正パラメーター群を保持しなければならない。よって、記憶部440は、不揮発性メモリーであってもよい。記憶部440を不揮発性メモリーとすることで、補正パラメーター群を適切に保持することが可能になる。
ただし、記憶部440は不揮発性メモリーに限定されるものではない。例えば、補正パラメーター群がシステム側のメモリー(例えば図16を用いて後述する電子機器200の記憶部250)に記憶されてもよい。その場合、回路装置40の記憶部440は、所定のタイミング(例えば回路装置40の起動タイミング)でシステム側のメモリーから補正パラメーター群をロードすればよい。そのため、回路装置40の記憶部440をレジスター等により実現することも可能である。
そして、記憶部440に記憶された補正パラメーター群は、必要に応じて読み出され、駆動回路410及び検出回路420の少なくとも一方で用いられる。例えば、外部からの設定変更指示に基づいて、現在使用している補正パラメーターとは異なる補正パラメーターが読み出されてもよい。具体的には、基板に実装された物理量検出装置300を使用しているユーザーにより、出力値に異常があると判断された場合に、当該ユーザーから設定変更指示が入力され、物理量検出装置300(回路装置40)において設定変更動作を実行する。
駆動回路410は、記憶部440に記憶される補正パラメーター群のうちのいずれかの補正パラメーターに基づいて駆動動作を行う。具体的には、駆動回路410(振幅調整回路413)は、補正パラメーターのうちの静電バネ設定値(Vdc)を取得し、静電バネ設定値に基づいて、角速度トランスデューサー100に出力する直流電圧を制御する。また、駆動回路410(振幅調整回路413)は、補正パラメーターのうちの駆動振幅設定値(Vac)を取得し、駆動振幅設定値に基づいて、角速度トランスデューサー100に出力する駆動信号(交流電圧)を制御する。
また、検出回路420は、記憶部440に記憶される補正パラメーター群のうちのいずれかの補正パラメーターに基づいて検出動作を行う。具体的には、検出回路420(オフセット調整回路426)は、補正パラメーターのうちのオフセット補正値を取得し、オフセット補正値に基づいて、同期検波後の信号に対してオフセットの調整を行う。また、検出回路420(可変増幅回路428)は、補正パラメーターのうちのゲイン設定値を取得し、ゲイン設定値に基づいて、平滑化後の信号に対して増幅処理を行う。また、検出回路420(不図示のゼロ点温度特性調整回路)は、補正パラメーターのうちの温度特性補正値を取得し、温度特性補正値に基づいて、増幅処理後の信号に対して温度特性を補償する補正処理を行う。
ただし、離調周波数fmを変更する制御、すなわち所与の補正パラメーターから他の補正パラメーターへの切り替え制御は、外部からの設定変更指示に基づいて行われるものには限定されない。例えば、回路装置40において信号が飽和しているか否かを判定し、飽和していると判定された場合に補正パラメーターの切り替え制御を実行してもよい。このようにすれば、ユーザー負担を軽減すること等が可能になる。
具体的には、回路装置40は、図9に示したように、検出回路420での検出信号の飽和状態を検出する飽和状態検出回路450を含んでもよい。飽和状態検出回路450は、例えば不図示の全波整流回路と、積分器と、比較器とを含む。図9の例であれば、飽和状態検出回路450は、AC増幅回路424による増幅後の信号を全波整流し、整流信号を積分する。飽和状態であれば、積分値(全波整流信号波形の面積)が所定値以上になると考えられる。よって飽和状態検出回路450の比較器は、積分器の出力と、所与の閾値との比較処理を行い、積分値≧閾値との比較結果が出力された場合に、信号が飽和していると判定する。そして、飽和状態検出回路450から信号の飽和を検出したこと表す出力が行われた場合に、駆動回路410及び検出回路420は、現在の補正パラメーターとは異なる補正パラメーターによる駆動動作、検出動作を実行する。例えば、制御部430が記憶部440から新たな補正パラメーターを読み出し(選択し)、読み出した補正パラメーターでの動作を、駆動回路410及び検出回路420に対して指示する。
すなわち、駆動回路410は、飽和状態検出回路450での検出結果に基づいて選択された補正パラメーターに基づいて、駆動動作を行う。また検出回路420は、飽和状態検出回路450での検出結果に基づいて選択された補正パラメーターに基づいて、検出動作を行う。
5.変形例
以下、幾つかの変形例を説明する。
上記の説明では、静電バネ定数Keを変更することで有効バネ定数K(或いは検出系の有効バネ定数K)を変更する例を示した。ただし、有効バネ定数は上式(5)で表されるため、機械バネ定数Kmを変更することも可能である。
機械バネ定数Kmを調整する手法は種々考えられる。例えば、機械バネをシンプルな板バネにより実現し、角速度トランスデューサー100は、板バネと物理的に接続され、板バネにはたらく引張力を調整可能なアクチュエーターを含んでもよい。具体的には、アクチュエーターはピエゾアクチュエーターであり、ピエゾアクチュエーターに印加する電圧に応じて、板バネの長手方向の長さを調整する構成であってもよい。
このようにすれば、ピエゾアクチュエーターに印加する電圧を制御することで、機械バネ定数Kmを調整可能であり、機械バネ定数Kmを変更することで有効バネ定数K(K)を変更できる。
また、補正パラメーター群に含まれる複数の補正パラメーター(第1〜第Nの補正パラメーター)のうちのいずれを選択するかについても種々の変形実施が可能である。単純には、第1の補正パラメーターを選択し、第1の補正パラメーターで問題が生じた(信号が飽和した)場合に第2の補正パラメーターに切り替えるといったように、所定の順序で選択する補正パラメーターを決定してもよい。
或いは、過去の履歴情報を用いて選択する補正パラメーターを決定してもよい。物理量検出装置300は、基板上に実装されて所与の機器に組み込まれた場合、当該状態において継続して利用されることが一般的である。つまり、上述したように、信号が飽和する要因が基板の共振である場合、基板の固有振動数が頻繁に変化する可能性は低い。所与の離調周波数fmに設定していた場合(所与の補正パラメーターを用いていた場合)に信号が飽和してしまったとすれば、異なるタイミングにおいて同じ補正パラメーターを用いたとしても、同様に信号が飽和してしまう可能性が高い。逆に、所与の離調周波数fmに設定していた場合に問題がなければ、異なるタイミングにおいて同じ補正パラメーターを用いたとしても、問題が生じない可能性が高い。
よって、補正パラメーターの選択の履歴情報を用いることで、適切な補正パラメーターの選択が可能になる。具体的には、過去に選択して問題があった補正パラメーターの選択優先度を低くし、問題がなかった補正パラメーター、或いは未選択の補正パラメーターの選択優先度を高くするとよい。ここで「問題があった補正パラメーター」とは、当該補正パラメーターを選択した場合に外部からの設定変更指示が入力されたり、飽和状態検出回路450で飽和状態が検出された補正パラメーターを表す。
6.物理量検出装置、電子機器、移動体
また、本実施形態の手法は上記回路装置40を含む種々の装置に適用できる。例えば、本実施形態の手法は角速度トランスデューサー100と、回路装置40を含む物理量検出装置に適用できる。また、本実施形態の手法は、回路装置40を含む電子機器や移動体にも適用できる。
図15に本実施形態の物理量検出装置300の構成例を示す。物理量検出装置300は、角速度トランスデューサー100と本実施形態の回路装置40(IC)を含む。角速度トランスデューサー100と回路装置40は、例えば物理量検出装置300のパッケージ内に実装される。なお本実施形態の物理量検出装置300は、図15の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
角速度トランスデューサー100は、上述したように角速度センサー(ジャイロセンサー)であり、1又は複数の軸回りでの角速度を検出する。回路装置40は、検出回路80、A/D変換回路82、処理部84を含む。検出回路80は、角速度トランスデューサー100からの検出信号に基づいて、角速度を検出する。なお、物理量検出装置300は、角速度トランスデューサー100以外の物理量トランスデューサー310を含み、角速度以外(例えば加速度等)の物理量に対応する物理量信号を検出してもよい。検出回路80は、図9の検出回路420に対応し、角速度トランスデューサー100からの検出信号を増幅する増幅回路(電荷/電圧変換回路)や同期検波回路などを含むことができる。A/D変換回路82は、検出回路80により検出されたアナログの電圧(所望信号の電圧)のA/D変換を行う。処理部84は、A/D変換回路82によりA/D変換された検出データに基づいて各種の処理を行う。例えば各種の補正処理やフィルター処理(デジタルフィルター処理)などを行う。
図16に本実施形態の電子機器200の構成例を示す。電子機器200は、本実施形態の回路装置40、処理部220、記憶部250を含む。またアンテナANT、通信部210、操作部230、表示部240を含むことができる。なお本実施形態の電子機器200は、図16の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
本実施形態の電子機器200としては、例えばデジタルカメラ(デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ)、生体情報検出装置(脈拍計、活動量計、歩数計、健康時計等)、頭部装着型表示装置、ロボット、GPS内蔵時計、カーナビゲーション装置、ゲーム装置、各種のウェアラブル機器、携帯情報端末(スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、タブレットPC等)、コンテンツを配信するコンテンツ提供端末、映像機器、オーディオ機器、或いはネットワーク関連機器(基地局、ルーター等)などの種々の機器を想定できる。例えばデジタルカメラにおいては、本実施形態の回路装置を用いることで、ジャイロセンサーや加速度センサーを利用した手ぶれ補正等を実現できる。また生体情報検出装置においては、本実施形態の回路装置を用いることで、ジャイロセンサーや加速度センサーを利用したユーザーの体動検出や、運動状態の検出を実現できる。ロボットにおいては、その可動部(アーム、関節)や本体部において本実施形態の回路装置を用いることができる。ロボットは、移動体(走行・歩行ロボット)、電子機器(非走行・非歩行ロボット)のいずれも想定できる。走行・歩行ロボットの場合には、例えば自律走行に本実施形態の回路装置を利用できる。ネットワーク関連機器においては、例えば時刻(絶対時刻等)やタイミングを計時するための装置として本実施形態の回路装置を利用できる。
図16において、通信部210(無線回路)は、アンテナANTを介して外部からのデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。CPU、MPUなどにより実現される処理部220(プロセッサー)は、記憶部250(メモリー)に記憶された情報に基づいて、各種の演算処理や電子機器200の制御処理などを行う。操作部230は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイをなどにより実現できる。表示部240は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。記憶部250は、各種の情報を記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。
また本実施形態の回路装置は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。
図17は、移動体の具体例としての自動車206を概略的に示したものである。自動車206には、物理量トランスデューサーと回路装置を有する物理量検出装置300が組み込まれている。物理量検出装置300(例えばジャイロセンサー、角速度及び加速度を検出する複合センサー等)は車体207の姿勢を検出することができる。物理量検出装置300の検出信号は車体姿勢制御装置208に供給される。車体姿勢制御装置208は例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり個々の車輪209のブレーキを制御したりすることができる。その他、こういった姿勢制御は二足歩行ロボットや航空機、ヘリコプター等の各種の移動体において利用できる。姿勢制御の実現にあたって物理量検出装置300(回路装置)は移動体に組み込まれることになる。
以上、本発明を適用した実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は、各実施形態やその変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階では、発明の要旨を逸脱しない範囲内で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記した各実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、各実施形態や変形例に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態や変形例で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
ANT…アンテナ、Ca,Cb…寄生容量、f…駆動周波数、f…検出周波数、
fm…離調周波数、s1,s2…バネ、se1…静電バネ、sm1…機械バネ、
10…振動体、11…駆動系、12…検出系、20…基板、40…回路装置、
80…検出回路、82…A/D変換回路、84…処理部、
100…角速度トランスデューサー、106…第1構造体、108…第2構造体、
112…振動体、112,112a,112b…振動体、114…第1バネ部、
116…可動駆動電極、118…可動モニター電極、
122,122a,122b…変位部、124…第2バネ部、126…可動検出電極、
130,132…固定駆動電極、140,142…固定検出電極、150…固定部、
160,162…固定モニター電極、200…電子機器、206…自動車、
207…車体、208…車体姿勢制御装置、209…車輪、210…通信部、
220…処理部、230…操作部、240…表示部、250…記憶部、
300…物理量検出装置、310…物理量トランスデューサー、410…駆動回路、
411…I/V変換回路、412…AC増幅回路、413…振幅調整回路、
420…検出回路、421,422…チャージアンプ回路、423…差動増幅回路、
424…AC増幅回路、425…同期検波回路、426…オフセット調整回路、
427…平滑回路、428…可変増幅回路、429…フィルター回路、430…制御部、
431…振動周波数制御部、440…記憶部、450…飽和状態検出回路

Claims (13)

  1. 静電容量型の角速度トランスデューサーによる角速度の検出を行う回路装置であって、
    前記角速度トランスデューサーの検出周波数と駆動周波数の少なくとも一方を可変に制御する振動周波数制御部と、
    前記角速度トランスデューサーからの検出信号に基づいて角速度を検出する検出回路と、
    前記角速度トランスデューサーを振動させる駆動を行う駆動回路と、
    前記検出周波数と前記駆動周波数の少なくとも一方の変更に伴って、前記角速度トランスデューサーのセンサー特性を補正するための補正パラメーター群を記憶する記憶部と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載の回路装置において、
    前記記憶部は、
    前記補正パラメーター群として、
    前記駆動周波数と前記検出周波数の差である離調周波数の設定が第1の設定である場合の第1の補正パラメーターと、
    前記離調周波数の設定が、前記第1の設定とは異なる第2の設定である場合の第2の補正パラメーターと、
    を記憶することを特徴とする回路装置。
  3. 請求項2に記載の回路装置において、
    前記第1の補正パラメーター及び第2の補正パラメーターの各補正パラメーターは、
    駆動振幅設定値、オフセット補正値、ゲイン設定値、及び温度特性補正値の少なくとも1つを有することを特徴とする回路装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記振動周波数制御部は、
    前記角速度トランスデューサーの有効バネ定数を変更することで、前記駆動周波数と前記検出周波数の少なくとも一方を変更することを特徴とする回路装置。
  5. 請求項4に記載の回路装置において、
    前記振動周波数制御部は、
    前記角速度トランスデューサーの静電バネ定数を変更することで、前記駆動周波数と前記検出周波数の少なくとも一方を変更することを特徴とする回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記記憶部は、不揮発性メモリーであることを特徴とする回路装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記検出回路は、
    前記記憶部に記憶される前記補正パラメーター群のうちのいずれかの補正パラメーターに基づいて検出動作を行うことを特徴とする回路装置。
  8. 請求項7に記載の回路装置において、
    前記検出回路での検出信号の飽和状態を検出する飽和状態検出回路を含み、
    前記検出回路は、
    前記飽和状態検出回路での検出結果に基づいて選択された前記補正パラメーターに基づいて、前記検出動作を行うことを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記駆動回路は、
    前記記憶部に記憶される前記補正パラメーター群のうちのいずれかの補正パラメーターに基づいて駆動動作を行うことを特徴とする回路装置。
  10. 請求項9に記載の回路装置において、
    前記検出回路での検出信号の飽和状態を検出する飽和状態検出回路を含み、
    前記駆動回路は、
    前記飽和状態検出回路での検出結果に基づいて選択された前記補正パラメーターに基づいて、前記駆動動作を行うことを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記角速度トランスデューサーと、
    を含むことを特徴とする物理量検出装置。
  12. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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