JP2018028354A - エンジンのベアリング支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン幅を抑えて有効にコンパクト化を図るエンジンのベアリング支持構造を提供する。【解決手段】クランクケースに軸支されるクランクシャフトと、駆動軸19と、従動軸20とを有し、駆動軸19を支持するベアリング40と、ベアリング40を保持するハウジング部44とを備える。ハウジング部44は、エンジン外側に配置されるクラッチ装置と、エンジン内側に配置される従動軸20の従動ギヤ35Aに挟まれ、エンジン側面視でハウジング部44は、従動ギヤ20と重なる部位が切り欠かれてなる切欠部45を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、自動二輪車等の車両のエンジンにおけるベアリング支持構造に関するものである。
自動二輪車において、エンジン後部に一体的に備えたトランスミッションケースの左右一側から突出した出力軸の端部上に、後輪駆動用チェーンスプロケットを設け、チェーンドライブ式に後輪が駆動される。トランスミッションケース内には駆動軸及びこれに駆動される従動軸が配置され、これらの軸はベアリングにより支持される。
例えば特許文献1に開示される小型車両用動力取出装置のスプロケット位置決め構造では、出力軸を回転自在に支承すべくミッションケースの一側部に形成した軸受部内の外側方に、出力軸外周に直接当接するオイルシール部材を介在させるとともに、出力軸端部にスプライン係合歯を有する細径部を形成し、この細径部とオイルシール部材に直接当接する外周部分との境界に段差部を形成して、この段差部と細径部上にスプライン嵌合するスプロケットとの間に、スプロケット位置決め用カラー部材を介在させる。
特開平5−85460号公報
この種のエンジンの特に駆動軸のベアリング支持構造において、そのハウジング部は車両外側に設けられるのが一般的であるが、外側にはクラッチ装置が配置されており、エンジン幅を抑えてそのコンパクト化を図るのは必ずしも容易でない。
本発明はかかる実情に鑑み、エンジン幅を抑えて有効にコンパクト化を図るエンジンのベアリング支持構造を提供することを目的とする。
本発明のエンジンのベアリング支持構造は、クランクケースに軸支されるクランクシャフトと、駆動軸と、従動軸とを有し、前記駆動軸を支持するベアリングと、前記ベアリングを保持するハウジング部とを備えたエンジンのベアリング支持構造であって、前記ハウジング部は、エンジン外側に配置されるクラッチ装置と、エンジン内側に配置される前記従動軸の従動ギヤに挟まれ、エンジン側面視で前記ハウジング部は、前記従動ギヤと重なる部位が切り欠かれてなる切欠部を有することを特徴とする。
本発明によれば、ハウジング部と従動ギヤを相互に近づけて配置して、エンジン左右方向幅を抑えることができ、エンジンのコンパクト化を図ることができる。
本発明のエンジンのベアリング支持構造に係る自動二輪車のエンジンユニットの正面図である。 本発明のエンジンのベアリング支持構造に係る自動二輪車のエンジンユニットの右側面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンのクランクケース及びトランスミッションケースまわりの構造例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンのトランスミッション装置の構成例を示す図2のI−I線に沿う断面図である。 本発明のエンジンのベアリング支持構造を示す要部拡大断面図である。 本発明のエンジンのベアリング支持構造を示す図5のII−II線に沿う断面図である。 本発明のエンジンのベアリング支持構造に係るミッションホルダ及びトランスミッション装置まわりを示す斜視図である。 本発明のエンジンのベアリング支持構造に係るミッションホルダ及びトランスミッション装置まわりを示す平面図である。 本発明のエンジンのベアリング支持構造に係るミッションホルダをエンジン外側から見た図である。 本発明のエンジンのベアリング支持構造に係るミッションホルダをエンジン内側から見た図である。
以下、図面に基づき、本発明によるエンジンのベアリング支持構造における好適な実施の形態を説明する。
本発明の一態様によれば、クランクケースに軸支されるクランクシャフトと、駆動軸と、従動軸とを有し、前記駆動軸を支持するベアリングと、前記ベアリングを保持するハウジング部とを備えたエンジンのベアリング支持構造であって、前記ハウジング部は、エンジン外側に配置されるクラッチと、エンジン内側に配置される前記従動軸の従動ギヤに挟まれ、エンジン側面視で前記ハウジング部は、前記従動ギヤと重なる部位が切り欠かれてなる切欠部を有する。
本発明の実施形態において、ハウジング部と従動ギヤを相互に近づけて配置して、エンジン左右方向幅を抑えることができ、エンジンのコンパクト化を図ることができる。
図1は本発明のエンジンのベアリング支持構造に係る自動二輪車のエンジンユニット10の正面図、図2はエンジンユニット10の右側面図である。先ず、これらの図1及び図2を用いて、エンジンユニット10の全体構成について説明する。なお、以下の説明で用いる図において必要に応じて、当該自動二輪車に乗車したライダーが車両前方を見る方向を前方とし、その逆方向を後方とする。また、ライダーの右側を右方、左側を左方とし、これらの方向をそれぞれ必要に応じて適宜、矢印により示す。
この実施形態におけるエンジンユニット10は図1及び図2に示されるように、クランクケース11の上部に順次、シリンダブロック12、シリンダヘッド13及びシリンダヘッドカバー14が一体的に結合してなる。また、エンジンユニット10は詳細図示を省略するが、複数のエンジンマウントを介して当該自動二輪車の車体フレームに懸架されることで、その車体フレームに一体的に結合支持され、それ自体で車体フレームの剛性部材として機能する。
エンジンユニット10において、この例では4つのシリンダブロック12が左右(車幅)方向に並置され(図1)、左側から順に1番(♯1)、2番(♯2)、3番(♯3)及び4番(♯4)気筒とする。なお、図3のように各シリンダブロック12のシリンダボア12a内には図示しないピストンがシリンダ軸線方向に摺動自在に嵌入する。一方、図2及び図3に示されるようにクランクケース11は、上下半割とされたアッパクランクケース11A及びロアクランクケース11Bが相互に結合し、その合せ面11Cに後述するクランクシャフト等を始めとする各軸を支持する。アッパクランクケース11Aは、シリンダブロック12と一体形成される。
クランクシャフト15は♯1〜♯4気筒に対応して、クランクケース11内で車幅方向に配置される。ロアクランクケース11Bの前底部において複数のバルクヘッドが立ち上がり、各バルクヘッドにおけるアッパクランクケース11A及びロアクランクケース11Bの合せ面11Cに設定されたジャーナル軸受部によって、クランクシャフト15の複数(この例では5つ)のジャーナル部が軸支される。クランクシャフト15の左軸端部には図示を省略するが、ジェネレータコイルとジェネレータロータを含むジェネレータ装置16が配置構成される。この場合、ジェネレータ装置16はマグネトカバー17(図1参照)の内側に取付支持される。また、クランクシャフト15の右軸端部に動弁装置のカム駆動用のスプロケット(図示せず)が取り付けられる。
なお、シリンダヘッド13内には吸気バルブ及び排気バルブを開閉制御する動弁装置が収容されている。これらの吸気バルブ及び排気バルブは、それぞれ吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに設けられた吸気カム及び排気カムよって駆動されるようになっている。この場合、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトは、それらの軸端部に取り付けられたスプロケットとクランクシャフト15の軸端部のスプロケットとに巻回されたカムタイミングチェーンを介して、クランクシャフト15の動力によって回転駆動される。
クランクケース11の後部には図2あるいは図3に示されるようにトランスミッションケース18が一体的に結合し、その内部には後述するトランスミッションギヤが収容配置される。なお、以下の説明において必要に応じて、トランスミッションケース18を含めてクランクケース11という。図4を参照してトランスミッションケース18において、クランクシャフト15の後方にクランクシャフト15と平行にカウンタシャフト19とドライブシャフト20が配置される。このうちカウンタシャフト19は図3に示されるように、アッパクランクケース11A及びロアクランクケース11Bの合せ面11Cに位置して支持される。また、トランスミッションケース18においてカウンタシャフト19及びドライブシャフト20間で、例えば6段変速機構を構成するトランスミッション装置(変速機)21が配置構成され、カウンタシャフト19の回転が該トランスミッション装置21のトランスミッションギヤ(ギヤ群)22を介して、ドライブシャフト20へ変速して伝達されるようになっている。なお、図示を省略するが、ドライブシャフト20の左側軸端部にはドライブスプロケットが取り付けられ、自動二輪車の後輪の車軸に装架されたスプロケット及びドライブスプロケット相互間にチェーンが巻回され、これによりエンジンユニット10の動力が後輪へ伝達される。
カウンタシャフト19の右軸端部には、図4のようにクラッチ装置23が軸装される。なお、クラッチ装置23はクラッチカバー24によって覆われる(図1をも参照)。カウンタシャフト19の右側軸端部付近には、ニードルベアリングを介して図4のようにプライマリドリブンギヤ25が回転自在に軸支される。一方、クランクシャフト15には、例えば♯4気筒のクランクウェブの外周部にプライマリドライブギヤ(図示せず)が設けられており、これらプライマリドリブンギヤ25及びプライマリドライブギヤは常時噛合している。プライマリドリブンギヤ25の右側にはクラッチハウジング26が回転一体に結合する。
クラッチ装置23の詳細な説明は省略するが、クラッチハウジング26の内周部にはカウンタシャフト19の軸方向に変位可能な複数枚のドライブプレート27が収容される。また、カウンタシャフト19にはクラッチスリーブ28が回転一体に結合しており、このクラッチスリーブ28には軸方向に変位可能な複数枚のドリブンプレート29が、ドライブプレート27と交互に重なるように配設される。また、クラッチハウジング26の右端側開口には、これを塞ぐようにプレッシャプレート(もしくは押圧ディスク)30が配設され、このプレッシャプレート30はクラッチスプリング31の弾力によって、図4において図中、左方に付勢されている。常態ではプレッシャプレート30の押圧力によって、ドライブプレート27及びドリブンプレート29は相互に密着して摩擦係合し、これによりクラッチが繋がった(入った)状態になる。
カウンタシャフト19の中空内部には、その軸方向にスライド自在なプッシュロッド32が嵌挿されており、このプッシュロッド32はトランスミッションケース18の左外側に配設されたクラッチレリーズ機構33に連係する。プッシュロッド32の右軸端部はプレッシャプレート30側に間接的に当接する一方、プッシュロッド32の左軸端部は、クラッチレリーズ機構33の回動レバーに連動する駆動カムに間接的に当接する。当該自動二輪車のハンドルバーのグリップに付帯して設けたクラッチレバーを握ることで、クラッチ入り切り操作が可能になる。即ち、クラッチレバーを握ると、クラッチレリーズ機構33によりプッシュロッド32を介して、プレッシャプレート30をクラッチスプリング31の弾力に抗して図4において図中、右方に変位させる。これによりドライブプレート27及びドリブンプレート29の間の摩擦係合が弛緩して、クラッチが切れた状態になる。
ここで、トランスミッション装置21において、カウンタシャフト19及びドライブシャフト20にはそれぞれトランスミッションギヤ22を構成するギヤ列を有する。カウンタシャフト19には、複数の変速ギヤを含んでなるギヤ列34(駆動側)がその軸方向に沿って配設される。また、ドライブシャフト20においても同様に、複数の変速ギヤを含んでなるギヤ列35(従動側)がその軸方向に沿って配設される。ギヤ列34及びギヤ列35間で変速段数に応じて相互に噛合し合って動力伝達を行うように、変速ギヤの組合せは予め設定されており、ギヤシフト装置を介してのシフト操作によりギヤチェンジが行われる。
この例ではギヤ列34は例えば右側から順に、1速(1st)ドライブギヤ34A、3速(3rd)ドライブギヤ34B、5速(5th)ドライブギヤ34C、6速(6th)ドライブギヤ34D、4速(4th)ドライブギヤ34E、及び2速(2nd)ドライブギヤ34Fからなる。
また、ギヤ列35は右側から順に、1速(1st)ドリブンギヤ35A、3速(3rd)ドリブンギヤ35B、5速(5th)ドリブンギヤ35C、6速(6th)ドリブンギヤ35D、4速(4th)ドリブンギヤ35E、及び2速(2nd)ドリブンギヤ35Fからなる。
上記の場合、ギヤ列34及びギヤ列35において所定のギヤはカウンタシャフト19あるいはドライブシャフト20と回転一体に結合し、また一部のギヤは回転可能に結合し、あるいはカウンタシャフト19又はドライブシャフト20の軸方向に沿ってスライド可能に結合する。この場合、所定のギヤをスライドさせることで、隣接するギヤ相互間でドッグクラッチを介して回転一体に結合するように構成され、つまりギヤシフト装置の作動によりカウンタシャフト19及びドライブシャフト20間を所望の1組の変速ギヤの組合せで接続できるようになっている。
ギヤシフト装置について概略説明する。エンジンユニット10の左下部外側に枢支されたシフトチェンジペダルのシフト操作に応じて、リンクを介してギヤシフト装置が駆動される。なお、ギヤシフト装置はトランスミッションケース18内に配置され、シフトシャフト、シフトアーム、シフトカム、シフトカムストッパ及びシフトフォーク等を含んで構成される。このうちシフトカム36が図2のようにカウンタシャフト19の略後方で、且つカウンタシャフト19と平行に配置される。図示を省略するが、シフトカム36に隣接配置されたシフトシャフトが、前述のシフトチェンジペダルのシフト操作に連動して回動する。例えば、シフトアップのシフト操作では一方向に回動し、シフトダウンのシフト操作では他方向に回動する。シフトシャフトには、その回動動作に伴って揺動するシフトアームが軸着され、シフトアームが揺動することでシフトカム36が回転する。
また、シフトカム36の外周面には、所定の数及び所定の形状とした複数のカム溝が形成され、シフトカム36に隣接配置されたシフトフォークシャフトに支持されるシフトフォークが、シフトカム36の所定のカム溝に係合する。シフトフォークシャフトは、カウンタシャフト19及びドライブシャフト20それぞれに対して平行になるように軸支されている。シフトフォークは更に、カウンタシャフト19及びドライブシャフト20のギヤ列34及びギヤ列35のうちの隣合う所定の2つの変速ギヤの間に係合する。シフトフォークはシフトカム36が回動すると、そのカム溝の形状に従ってシフトフォークシャフトの軸方向に移動する。シフトフォークが、その移動に応じて所定の変速ギヤを、カウンタシャフト19又はドライブシャフト20の軸方向に移動させる。これによりギヤ列34及びギヤ列35間で所定の変速ギヤが移動し、カウンタシャフト19からドライブシャフト20への回転動力の伝達経路、即ち変速ギヤの組み合わせが変更され、つまりギヤチェンジが行われる。
上記の場合、カウンタシャフト19の右側軸端部付近には、図4に示されるようにプライマリドリブンギヤ25と一体的に回転するオイルポンプ駆動用のスプロケット37が軸支される。スプロケット37はその下方に配置されたオイルポンプ(図示せず)とチェーン38(図2をも参照)等の動力伝達手段を介して接続されており、該オイルポンプがクランクシャフト15の動力を駆動源として回転駆動されるようになっている。クランクケース11の下側にはオイルパン39が結合し(図2参照)、このオイルポンプによりオイルパン39内のオイルが吸い上げられて、エンジンユニット10の潤滑を要する部位に潤滑油が供給されるようにしている。
ここで、カウンタシャフト19及びドライブシャフト20はそれぞれベアリングを介して、トランスミッションケース18により支持される。図4において、カウンタシャフト19はその右側軸端部側で、1速ドライブギヤ34Aに隣接配置されたベアリング40(ボールベアリング)により、また、左側軸端部側では2速ドライブギヤ34Fに隣接配置されたベアリング41(ニードルベアリング)により支持される。また、ドライブシャフト20はその右側軸端部側で、1速ドリブンギヤ35Aに隣接配置されたベアリング42(ニードルベアリング)により、また、左側軸端部側では2速ドリブンギヤ35Fに隣接配置されたベアリング43(ボールベアリング)により支持される。
本発明のベアリング支持構造において、クランクケース11に軸支されるクランクシャフト15と、本発明に係る駆動軸であるカウンタシャフト19と、本発明に係る従動軸であるドライブシャフト20とを有する。そして、図5に示されるようにカウンタシャフト19を支持するベアリング40と、このベアリング40を保持するハウジング部44とを備える。
ハウジング部44は、エンジン(具体的にはトランスミッションケース18)外側に配置されるクラッチ装置23と、エンジン内側に配置される従動軸の従動ギヤ、即ちドライブシャフト20の1速ドリブンギヤ35Aに挟まれる。
この場合、図6に示されるようにエンジン側面視でハウジング部44は、1速ドリブンギヤ35Aと重なる部位が切り欠かれてなる切欠部45を有する。
ハウジング部44は、図5のようにベアリング40の外輪40a内側面に当接するリング状に形成されるが、図3にも略記したようにそのリング状の概略下方領域、即ち図6のように1速ドリブンギヤ35Aと重なる部位が切り欠かれる。切欠部45は、ハウジング部44から段落ちするかたちで形成される。このように切り欠かれてなる切欠部45を持つため、この切欠部45ではハウジング部44がベアリング40の外輪40a内側面には当接しない。なお、ハウジング部44は切欠部45を有するが、ベアリング40に対する必要且つ十分な保持機能が確保される。
ハウジング部44はクランクケース11(トランスミッションケース18)と一体に形成されてもよく、あるいはクランクケース11とは別体に設けることができる。本実施例では図4(あるいは図5)に示されるようにクランクケース11、具体的にはトランスミッションケース18の右側壁部に着脱可能なミッションホルダ46を別体に備える所謂カセットミッションとする。このミッションホルダ46において図5を参照して、嵌合孔47,48にベアリング40及びベアリング42が装着される。これらのベアリング40及びベアリング42を介して、図7及び図8に示すようにカウンタシャフト19及びドライブシャフト20がそれぞれ支持される。ミッションホルダ46には図7のようにハウジング部44が設けられ、このハウジング部44によりベアリング40を保持する。
図9はミッションホルダ46がトランスミッションケース18に取り付けられた際の車両右方から見た図、図10は該ミッションホルダ46を車両左方、即ちトランスミッションケース18内側から見た図である。なお、ミッションホルダ46はカウンタシャフト19及びドライブシャフト20に加えて、シフトカム36を支持するためのベアリングが装着される嵌合孔49が形成される。ミッションホルダ46は概して板状もしくはプレート状を呈し、複数の締結ボルトによりトランスミッションケース18の右側壁部に取り付けられ、それらの締結ボルトを挿通させるための複数の通し孔50が形成される。嵌合孔47に装着されたベアリング40は、エンジン内側がハウジング部44により保持され、エンジン外側が図9のようにリテーナ51により保持される。リテーナ51はベアリング40の外輪40a(図5参照)の外側面に当接するように概略リング状に形成され、この例では3つのボルト52によりミッションホルダ46に固定される。嵌合孔48に装着されたベアリング42は、エンジン内側がリテーナ53により保持される。
切欠部45の切欠き範囲(ハウジング部44の周方向)としては図6及び図10を参照して、カウンタシャフト19(駆動軸)とドライブシャフト20(従動軸)の軸線を結ぶ直線Lに対して非対称である。なお、図10において切欠部45はハッチング(斜線)により示される。ドライブシャフト20の回転方向w側の段部45aと回転方向wと反対側の段部45bの間の領域に切欠部45が形成され、これらの段部45a及び段部45bと直線Lのなす角度α及び角度βとする。ドライブシャフト20の回転方向wに対して回転方向wと反対側が大きく切り欠かれ、即ちα<βである。
また、カウンタシャフト19の後方にシフトカム36が配置され、切欠部45の切欠き範囲は、直線Lに対してエンジン前側よりもエンジン後側が大きく切り欠かれ、即ちα<βである。
この場合、エンジン後側の切欠き範囲、つまり角度βの領域は、カウンタシャフト19とシフトカム36の軸線を結ぶ直線Mよりもエンジン下側である。
また、ベアリング40はエンジン外側をリテーナ51で保持され、図10に示されるようにリテーナ51を固定するための固定部となる3つのボルト52のうちの1つのボルト52Aが切欠部45の切欠き範囲内に配置されている。
エンジンユニット10におけるトランスミッション装置21の基本動作において、クランクシャフト15によりプライマリドリブンギヤ25が回転駆動され、エンジン動力はクラッチ装置23を介してクランクシャフト15からカウンタシャフト19へ伝達される。エンジン動力は更に、トランスミッション装置21を介してドライブシャフト20へ伝達され、これにより当該自動二輪車の後輪が回転駆動される。ライダーは必要に応じて、ギヤシフト装置を駆動することでギヤシフトチェンジ操作を行い、所望段数の変速比で自動二輪車を走行させることができる。このような動力伝達機構において、カウンタシャフト19を回転自在に支持するベアリング40は、ハウジング部44及びリテーナ51によりエンジン内外両側から保持され、カウンタシャフト19の円滑な回転動作に寄与する。
本発明に係るベアリング支持構造では前述のように、ハウジング部44はエンジン外側のクラッチ装置23とエンジン内側のドライブシャフト20の1速ドリブンギヤ35Aに挟まれる。ハウジング部44はエンジン側面視で、1速ドリブンギヤ35Aと重なる部位が切り欠かれてなる切欠部45を有する。
このようにハウジング部44をエンジン内側に設けると共に、その切欠部45に1速ドリブンギヤ35Aを対応配置することにより、ハウジング部44と1速ドリブンギヤ35Aを相互に近づけて配置して、エンジン左右方向幅を抑えることができる。なお、ハウジング部44をエンジン外側に設けることは、エンジン外側には大径のクラッチ装置23が配置されているため実質的に困難である。
また、切欠部45を設けたことで、少なくともその分だけトランスミッションケース18(具体的にはミッションホルダ46)の軽量化を図ることができる。
ここで、カウンタシャフト19からドライブシャフト20へ動力伝達され、ドライブシャフト20は図6の矢印w方向に回転する。カウンタシャフト19からドライブシャフト20への動力伝達に伴い、トランスミッションケース18に対して図6の矢印F方向の荷重が作用する。この荷重Fにより、ベアリング40を保持するハウジング部44の切欠部45における段部45bに対して引張り荷重が作用する。つまりドライブシャフト20の回転方向wと反対側にある段部45bに対して、トランスミッション装置21の動力伝達に伴う荷重が作用する。
段部45aと段部45bの間の領域に形成される切欠部45の切欠き範囲は、カウンタシャフト19とドライブシャフト20の軸線を結ぶ直線Lに対して非対称であり、ドライブシャフト20の回転方向wに対して反対側が大きく切り欠かれる。特に段部45bに対して、トランスミッション装置21の動力伝達に伴う荷重が作用する。一方、段部45bは図6等から分かるように直線Lから遠ざけて配置され、1速ドリブンギヤ35Aからは離間している。このように段部45bの1速ドリブンギヤ35Aとの干渉を避けるためのスペースを大きく確保することで、段部45bのハウジング部44に対する断面変化を緩慢にする。そして、段部45bはハウジング部44から急激に段落ちすることなく、なだらかに繋がるように形成される。トランスミッション装置21の動力伝達に伴う荷重が作用しても、その応力を緩和し、トランスミッションケース18(具体的にはミッションホルダ46)の耐久性を向上することができる。また、段部45bの急激な断面変化をなくすることで、応力集中を防ぐこともできる。
上述のようにエンジン前側よりも大きく切り欠かれる切欠部45のエンジン後側の切欠き範囲、つまり角度βの領域は、カウンタシャフト19とシフトカム36の軸線を結ぶ直線Mよりもエンジン下側である。
切欠部45を必要以上に大きくならないようにし、これによりハウジング部44の有効長をできるだけ確保することができ、ベアリング40に対する保持機能を保証する。
また、ベアリング40のエンジン外側を保持するリテーナ51を固定する3つのボルト52のうちボルト52Aがハウジング部44の切欠部45の切欠き範囲(図10の角度βの範囲)内に配置されている。
この例では3つのボルト52のうち2つのボルト52が切欠き範囲の外側に配置され、ボルト52Aは切欠部45の切欠き範囲の内側に配置され、図10に示されるようにボルト52Aが段部45bと重なることはない。ボルト52Aが段部45bと重なってしまうと、段部45bにおける応力増大あるいは応力集中の原因となるが、このような応力増大等を避けることができる。結果的にハウジング部44の耐久性を向上させながら、リテーナ51を3点で効率よく固定することができる。この場合、リテーナ51をエンジン外側に固定することで、クラッチ装置23をエンジン内側に寄せて配置することができ、エンジン左右方向幅を抑えることができる。
ここで、上記実施形態においてトランスミッション装置21がカセットミッションの例で本発明を説明したが、ハウジング部44はクランクケース11(具体的にはトランスミッションケース18の右側壁部)と一体に形成してもよい。この場合にも上記と同様な作用効果を得ることができると共に、ハウジング部44をクランクケース11と一体形成することで部品点数の削減を図ることができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
トランスミッション装置の具体的構成において変速ギヤ段数等は上記実施形態の場合に限らず、必要に応じて適宜増減可能である。
10 エンジンユニット、11 クランクケース、12 シリンダブロック、13 シリンダヘッド、14 シリンダヘッドカバー、15 クランクシャフト、16 ジェネレータ装置、17 マグネトカバー、18 トランスミッションケース、19 カウンタシャフト、20 ドライブシャフト、21 トランスミッション装置、22 トランスミッションギヤ、23 クラッチ装置、24 クラッチカバー、25 プライマリドリブンギヤ、26 クラッチハウジング、27 ドライブプレート、28 クラッチスリーブ、29 ドリブンプレート、30 プレッシャプレート、31 クラッチスプリング、32 プッシュロッド、33 クラッチレリーズ機構、34,35 ギヤ列、36 シフトカム、37 スプロケット、38 チェーン、39 オイルパン、40,41,42,43 ベアリング、44 ハウジング部、45 切欠部、46 ミッションホルダ、47,48 嵌合孔、49 嵌合孔、50 通し孔、51 リテーナ、52 ボルト、53 リテーナ。

Claims (5)

  1. クランクケースに軸支されるクランクシャフトと、駆動軸と、従動軸とを有し、前記駆動軸を支持するベアリングと、前記ベアリングを保持するハウジング部とを備えたエンジンのベアリング支持構造であって、
    前記ハウジング部は、エンジン外側に配置されるクラッチ装置と、エンジン内側に配置される前記従動軸の従動ギヤに挟まれ、
    エンジン側面視で前記ハウジング部は、前記従動ギヤと重なる部位が切り欠かれてなる切欠部を有することを特徴とするエンジンのベアリング支持構造。
  2. 前記切欠部の切欠き範囲は、前記駆動軸と前記従動軸の軸線を結ぶ直線に対して非対称であり、前記従動軸の回転方向に対して回転方向反対側が大きく切り欠かれていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンのベアリング支持構造。
  3. 前記駆動軸の後方にシフトカムが配置され、
    前記切欠部の切欠き範囲は、前記駆動軸と前記従動軸の軸線を結ぶ直線に対してエンジン前側よりもエンジン後側が大きく切り欠かれ、
    エンジン後側の切欠き範囲は、前記駆動軸と前記シフトカムの軸線を結ぶ直線よりもエンジン下側であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンのベアリング支持構造。
  4. 前記ベアリングはエンジン外側をリテーナで保持され、前記リテーナを固定するための固定部の1つが前記切欠部の切欠き範囲内に配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジンのベアリング支持構造。
  5. 前記ハウジング部は、前記クランクケースとは別体のミッションホルダに設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンのベアリング支持構造。
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