JP2020085021A - 歯車変速機 - Google Patents

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JP2020085021A
JP2020085021A JP2018215241A JP2018215241A JP2020085021A JP 2020085021 A JP2020085021 A JP 2020085021A JP 2018215241 A JP2018215241 A JP 2018215241A JP 2018215241 A JP2018215241 A JP 2018215241A JP 2020085021 A JP2020085021 A JP 2020085021A
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伸輔 安井
Shinsuke Yasui
伸輔 安井
崇拓 今福
Takahiro Imafuku
崇拓 今福
根来 正明
Masaaki Negoro
正明 根来
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】変速機軸に回転自在に支持される歯車に軸方向で隣接した位置で変速機軸にカラーが固定され、シフトフォークを嵌合させる嵌合溝を外周に有するシフター部材がカラーに軸方向移動可能かつ相対回転不能に支持される歯車変速機において、シフター部材の位置にかかわらずシフター部材およびシフトフォーク間を潤滑可能とする。【解決手段】変速機軸42に該変速機軸42の半径方向に延びる供給孔81が形成され、シフター部材77に、変速機軸42の半径方向に沿って延びるとともに嵌合溝79に外端部を開口させる複数の給油孔82が形成され、カラー74に、シフター部材77が自由位置にあるときに複数の給油孔82のうち一部の給油孔の内端部を供給孔81に通じさせる自由位置用接続孔83と、シフター部材77が噛合位置にあるときに複数の給油孔82のうち残部の給油孔の内端部を供給孔81に通じさせる噛合位置用接続孔84とが形成される。【選択図】図4

Description

本発明は、変速機ケースに回転自在に支持される変速機軸と、その変速機軸に回転自在
に支持される歯車と、その歯車に軸方向で隣接した位置で前記変速機軸に固定される円筒
状のカラーと、シフトフォークを嵌合させる嵌合溝を外周に有するとともに前記歯車に噛
合する噛合位置ならびに前記歯車との噛合を解除した自由位置間での移動を可能として前
記カラーに軸方向移動可能かつ相対回転不能に支持されるシフター部材とを備える歯車変
速機に関する。
シフター部材であるシフターギヤに、シフトフォークを嵌合させるようにして当該シフ
ターギヤの外周に配置される嵌合溝と、その嵌合溝に外端部を開口させた給油孔とが形成
され、給油孔から前記嵌合溝に供給されるオイルでシフターギヤおよびシフトフォーク間
を潤滑するようにした歯車変速機が、たとえば特許文献1で知られている。
特開2005−180488号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、給油孔の内端部が変速機軸にその径
方向で設けられた供給孔の外端部に重なる特定の位置に前記シフターギヤが在るときには
、給油孔に供給孔からオイルが供給されるものの、シフターギヤが前記特定の位置から変
速機軸の軸方向に移動すると、シフターギヤ側へのオイルの供給が断たれてしまうため、
シフターギヤおよびシフトフォーク間の潤滑が課題となる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、シフター部材の位置にかかわらず
シフター部材およびシフトフォーク間を潤滑可能とした歯車変速機を提供することを目的
とする。
上記目的を達成するために、本発明は、変速機ケースに回転自在に支持される変速機軸
と、その変速機軸に回転自在に支持される歯車と、その歯車に軸方向で隣接した位置で前
記変速機軸に固定される円筒状のカラーと、シフトフォークを嵌合させる嵌合溝を外周に
有するとともに前記歯車に噛合する噛合位置ならびに前記歯車との噛合を解除した自由位
置間での移動を可能として前記カラーに軸方向移動可能かつ相対回転不能に支持されるシ
フター部材とを備える歯車変速機において、前記変速機軸に、前記カラー側にオイルを供
給するようにして該変速機軸の半径方向に延びる供給孔が形成され、前記シフター部材に
、前記変速機軸の半径方向に沿って延びるとともに前記嵌合溝に外端部を開口させる複数
の給油孔が形成され、前記カラーに、前記シフター部材が前記自由位置にあるときに複数
の前記給油孔のうち一部の給油孔の内端部を前記供給孔に通じさせる自由位置用接続孔と
、前記シフター部材が前記噛合位置にあるときに複数の前記給油孔のうち残部の給油孔の
内端部を前記供給孔に通じさせる噛合位置用接続孔とが形成されることを第1の特徴とす
る。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記カラーの内周面に、前記自由位置用接
続孔および前記噛合位置用接続孔に共通に通じるとともに前記供給孔にも通じる環状溝が
形成されることを第2の特徴とする。
本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記環状溝の幅内に位置する単一の前記供給孔
が前記変速機軸に形成されることを第3の特徴とする。
本発明は、第2または第3の特徴の構成に加えて、前記カラーおよび前記シフター部材
が、第1の前記歯車および第2の前記歯車の選択的確立を可能として軸方向で前記第1の
歯車および第2の前記歯車間に配置され、前記環状溝が、前記カラーの内周の軸方向中央
部に形成され、前記自由位置用接続孔が前記カラーの軸方向中央位置に配置され、前記シ
フター部材が前記第1の歯車に噛合した第1の前記噛合位置で前記残部の給油孔に通じる
第1の前記噛合位置用接続孔と、前記シフター部材が前記第2の歯車に噛合した第2の前
記噛合位置で前記残部の給油孔に通じる第2の前記噛合位置用接続孔とが、前記カラーの
半径方向内方に進むにつれて当該カラーの軸方向中央側に位置するように傾斜しつつ前記
環状溝に共通に通じるようにして前記カラーに形成されることを第4の特徴とする。
本発明は、第4の特徴の構成に加えて、前記自由位置用接続孔と、前記第1の噛合位置
用接続孔および前記第2の噛合位置用接続孔とは、前記カラーの周方向に離隔した位置で
当該カラーに形成されることを第5の特徴とする。
本発明は、第4または第5の特徴の構成に加えて、前記変速機軸に軸方向移動を不能と
しつつ回転可能に支持される前記第1の歯車および前記第2の歯車間に、それらの歯車と
、前記変速機軸との間の選択的な動力伝達、遮断だけに関与する前記シフター部材が配置
されることを第6の特徴とする。
本発明は、第1〜第6の特徴の構成のいずれかに加えて、前記変速機軸の少なくとも一
部が、当該変速機軸の端部からオイルを導く給油路を形成するようにして中空に形成され
、前記供給孔が前記給油路に内端部を通じさせて前記変速機軸に形成されることを第7の
特徴とする。
さらに本発明は、第7の特徴の構成に加えて、前記変速機ケースの壁部に、当該変速機
ケース内で飛散したオイルを捕集する捕集凹部が形成されるとともに、その捕集凹部で捕
集されたオイルを前記変速機軸の端部で前記給油路に通じさせるオイル通路が設けられる
ことを第8の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、変速機軸に回転自在に支持された歯車に噛合する噛合位
置と、その歯車との噛合を解除した自由位置との間での移動を可能としたシフター部材が
、変速機軸に固定される円筒状のカラーに軸方向移動可能かつ相対回転不能に支持され、
シフター部材の外周の嵌合溝に外端部を開口させる複数の給油孔がシフター部材に形成さ
れ、変速機軸にはカラー側にオイルを供給するための供給孔が形成され、カラーには、シ
フター部材が自由位置にあるときに複数の給油孔のうち一部の給油孔の内端部を供給孔に
通じさせる自由位置用接続孔と、シフター部材が噛合位置にあるときに複数の給油孔のう
ち残部の給油孔の内端部を供給孔に通じさせる噛合位置用接続孔とが形成されるので、シ
フター部材が自由位置および噛合位置のいずれにあっても、嵌合溝にオイルを供給するこ
とができ、シフター部材の位置にかかわらずシフター部材およびシフトフォーク間を潤滑
することができる。しかも変速機軸およびシフター部材間にカラーが介在することによっ
てシフター部材の軽量化を図ることができ、変速切替え速度の向上を図ることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、カラーの内周面に形成される環状溝が、自由位置用
接続孔および噛合位置用接続孔に共通に通じるとともに供給孔にも通じるので、カラーお
よび変速機軸に必要以上の個数のオイル流通用の孔を形成する必要がない。
本発明の第3の特徴によれば、単一の供給孔が変速機軸に形成されるので、変速機軸に
必要以上の穿孔加工を施すことが不要であり、変速機軸の強度および剛性の低下を抑制す
ることができる。
本発明の第4の特徴によれば、カラーおよびシフター部材が、第1および第2の歯車間
に配置され、カラーの内周面の環状溝がカラーの軸方向中央部に配置され、自由位置用接
続孔がカラーの軸方向中央位置に配置され、シフター部材が第1の歯車に噛合した第1の
前記噛合位置で給油孔に通じる第1の前記噛合位置用接続孔と、シフター部材が第2の歯
車に噛合した第2の前記噛合位置で給油孔に通じる第2の噛合位置用接続孔とが、カラー
の半径方向内方に進むにつれてカラーの軸方向中央側に位置するように傾斜しつつ環状溝
に共通に通じるので、潤滑を特に必要とする自由位置、第1の噛合位置および第2の噛合
位置で、シフター部材およびシフトフォーク間に確実に給油することが可能となる。
本発明の第5の特徴によれば、自由位置用接続孔と、第1および第2の噛合位置用接続
孔とが、前記カラーの周方向に離隔した位置に在ることで、複数の孔が在ることによるカ
ラーの局所的な強度および剛性の低下を抑制することができる。
本発明の第6の特徴によれば、変速機軸に軸方向移動不能としつつ回転可能に支持され
る第1および第2の歯車間に配置されるシフター部材が、それらの特定の歯車と、記変速
機軸との間の選択的な動力伝達、遮断だけに関与するものであるので、歯車等が付設され
ることのない単純な形状としてシフター部材の軽量化を図ることができ、変速切替え速度
のさらなる向上を図ることができる。
本発明の第7の特徴によれば、変速機軸の少なくとも一部が、給油路を中心部に有して
中空に形成されており、供給孔が給油路に内端部を通じさせて変速機軸に形成されるので
、変速機軸が回転することによる遠心力の作用を受けることなくオイルを供給することが
できる。
さらに本発明の第8の特徴によれば、変速機ケースの壁部に形成される捕集凹部に変速
機ケース内で飛散したオイルが捕集され、そのオイルがオイル通路を経て変速機軸の端部
で給油路に供給されるので、オイル圧送源から特別な油路を形成することなく、シフター
部材およびシフトフォーク間への給油が可能となる。
自動二輪車の左側面図である。 機関本体の縦断側面図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の要部を拡大しつつシフター部材が自由位置にある状態(a)ならびにシフター部材が第1の噛合位置にある状態(b)を対比して示す図である。 カラーの斜視図である。 左クランクケース半体を図3の6矢視方向から見た図である。 左クランクケース半体を図6とは反対側から見た図である。 図7の要部の斜視図である。 図6の9−9線断面図である。
本発明の実施の形態について添付の図1〜図9を参照しながら説明する。なお以下の説
明において上下、前後および左右は自動二輪車に乗車した乗員から見た方向を言うものと
する。
先ず図1において、自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支したフロントフォ
ーク11を操向可能に支持するヘッドパイプ12と、該ヘッドパイプ12から後下がりに
延びる左右一対のメインフレーム13と、それらのメインフレーム13の前部から下方に
垂下される左右一対のハンガ14と、前記メインフレーム13の後部から下方に延びる左
右一対のピボットフレーム15と、前記メインフレーム13の後部に立設された支柱16
の上端に前端部が支持されて後上がりに延びる左右一対のシートレール17と、前記メイ
ンフレーム13の後部および前記シートレール17の後部間を結ぶリヤステー18とを備
える。
前記車体フレームFにおける前記メインフレーム13の後部、前記ハンガ14の下部お
よび前記ピボットフレーム15の下部に、内燃機関Eの機関本体19が支持される。また
内燃機関Eが発揮する動力で駆動される後輪WRを後端部で軸支するスイングアーム20
の前端部が前記ピボットフレーム15に上下揺動可能に支承されており、前記スイングア
ーム20の前部および前記支柱16間には、リンク21およびリヤクッションユニット2
2が設けられる。
前記メインフレーム13には、前記機関本体19の上方に配置される燃料タンク23が
搭載され、該燃料タンク23の後方に配置される乗車用シート24が前記シートレール1
7で支持される。また前記機関本体19の前方にはラジエータ25が配置され、該ラジエ
ータ25は前記車体フレームFおよび前記機関本体19で支持される。
前記内燃機関Eの一部および前記車体フレームFの一部は、車体カバー26で覆われて
おり、この車体カバー26は、前記ヘッドパイプ12の前方から前記メインフレーム13
の後部までの間にわたって前記ラジエータ25および内燃機関Eの上部を覆うフロントカ
ウル27と、このフロントカウル27の両側後部に連なって前記内燃機関Eの下部を覆う
左右一対のサイドカウル28と、前記シートレール17および前記リヤステー18を覆う
リヤカウル29とを備える。
図2および図3において、前記内燃機関Eの前記機関本体19は、車幅方向に延びる軸
線を有するクランクシャフト31を回転自在に支承するクランクケース32と、シリンダ
軸線Cをわずかに後傾させて前記クランクケース32の前部上端に結合されるシリンダボ
ディ33と、該シリンダボディ33の上端に結合されるシリンダヘッド34と、このシリ
ンダヘッド34の上端に結合されるヘッドカバー35とを有し、前記クランクシャフト3
1に連接されるピストン36が前記シリンダボディ33に摺動可能に嵌合される。
図3に注目して、前記クランクケース32は、左側クランクケース半体37と、右側ク
ランクケース半体38とが、前記クランクシャフト31の軸線と直交する平面に沿う結合
面39で相互に結合されて成る。このクランクケース32には後方に延びる変速機ケース
40が連設されており、この変速機ケース40は、前記クランクケース32と、そのクラ
ンクケース32の前記右側クランクケース半体38に結合されるカバー壁41とで構成さ
れる
前記変速機ケース40内には、前記クランクシャフト31からの回転動力を変速する歯
車変速機Mが収容され、この歯車変速機Mは、変速機軸であるメインシャフト42および
カウンタシャフト43間に、選択的に確立される第1速歯車列G1、第2速歯車列G2、
第3速歯車列G3、第4速歯車列G4、第5速歯車列G5および第6速歯車列G6が設け
られて成る。
前記歯車変速機Mの出力軸である前記カウンタシャフト43の左側端部は前記変速機ケ
ース40の左側壁から突出され、このカウンタシャフト43の突出端部には駆動スプロケ
ット44が固定される。また図1で示すように、前記後輪WRの車軸には被動スプロケッ
ト45が固定されており、前記駆動スプロケット44および前記被動スプロケット45に
無端状のチェーン46が巻き掛けられる。
前記メインシャフト42には、前記クランクシャフト31からの回転動力が図示しない
発進クラッチを介して入力されるものであり、このメインシャフト42は、前記クランク
シャフト31と平行な軸線を有し、前記クランクケース32の前記左側クランクケース半
体37および前記カバー壁41に第1および第2のシール付きボールベアリング47,4
8で回転自在に支持される。また前記カウンタシャフト43は、前記クランクシャフト3
1および前記メインシャフト42と平行な軸線を有するものであり、前記クランクケース
32の前記左側クランクケース半体37および前記カバー壁41に第3および第4のシー
ル付きボールベアリング49,50で回転自在に支持される。
第1速歯車列G1は、前記カバー壁41に内側から隣接した位置で前記メインシャフト
42に一体に設けられた第1速駆動歯車51と、前記カウンタシャフト43に第1のニー
ドルベアリング53を介して回転自在に支持されて前記第1速駆動歯車51に噛合する第
1速被動歯車52とで構成される。
第2速歯車列G2は、前記左側クランクケース半体37に内側から隣接した位置で前記
メインシャフト42に固定される第2速駆動歯車54と、前記カウンタシャフト43に第
2のニードルベアリング56を介して回転自在に支持されて前記第1速駆動歯車51に噛
合する第2速被動歯車55とで構成される。
第3速歯車列G3は、前記メインシャフト42を囲繞する円筒状の第1のスペーサ59
を前記第1速駆動歯車51との間に挟む位置で前記メインシャフト42に固定される第3
速駆動歯車57と、前記カウンタシャフト43に第3のニードルベアリング60を介して
回転自在に支持されて前記第3速駆動歯車57に噛合する第3速被動歯車58とで構成さ
れる。
第4速歯車列G4は、前記メインシャフト42を囲繞する円筒状の第2のスペーサ63
を前記第2速駆動歯車54との間に挟む位置で前記メインシャフト42に固定される第4
速駆動歯車61と、前記カウンタシャフト43に第4のニードルベアリング64を介して
回転自在に支持されて前記第4速駆動歯車61に噛合する第3速被動歯車62とで構成さ
れる。
第5速歯車列G5は、前記第3速駆動歯車57に前記第1速駆動歯車51とは反対側か
ら隣接しつつ前記メインシャフト42に第5のニードルベアリング67を介して回転自在
に支持される第5速駆動歯車65と、前記カウンタシャフト43に固定されて前記第5速
駆動歯車65に噛合する第5速被動歯車66とで構成される。
第6速歯車列G6は、前記第4速駆動歯車61に前記第2速駆動歯車54とは反対側か
ら隣接するとともに前記メインシャフト42に第6のニードルベアリング70を介して回
転自在に支持される第6速駆動歯車68と、前記カウンタシャフト43を囲繞する円筒状
の第3のスペーサ71を前記第5速被動歯車66との間に挟む位置で前記カウンタシャフ
ト43に固定されて前記第6速駆動歯車68に噛合する第6速被動歯車69とで構成され
る。
図4および図5を併せて参照して、変速機ケース40に回転自在に支持される変速機軸
である前記メインシャフト42には、第5速駆動歯車65および第6速駆動歯車68が回
転自在に支持されており、第5速駆動歯車65および第6速駆動歯車68に軸方向で隣接
した位置すなわち第5速駆動歯車65および第6速駆動歯車68間で前記メインシャフト
42には、前記メインシャフト42の軸方向に沿う第5速駆動歯車65および第6速駆動
歯車68の位置を定めるようにして円筒状である第1のカラー74が固定される。
前記第1のカラー74は、図5で明示するように、スプライン歯75を内周に有してお
り、前記第5速駆動歯車65および前記第6速駆動歯車68間に挟まれて前記メインシャ
フト42にスプライン結合される。
また前記第1のカラー74の外周にはスプライン歯76が形成されており、第1のシフ
トフォーク78で抱持される第1のシフター部材77が前記第1のカラー74にスプライ
ン結合される。すなわち第1のシフター部材77は第1のカラー74に軸方向移動可能か
つ相対回転不能に支持される。
前記第1のシフター部材78は、一対の歯車である第5速駆動歯車65および第6速駆
動歯車68との間の選択的な動力伝達、遮断だけに関与するものであり、前記第1のカラ
ー74の外周にスプライン結合される円板状の基部77aと、第5速駆動歯車65に噛合
することを可能として前記基部77aの前記第5速駆動歯車65側の面に突設される第5
速用係合突部77bと、第6速駆動歯車68に噛合することを可能として前記基部77a
の前記第6速駆動歯車68側の面に突設される第6速用係合突部77cとを一体に有した
単純な形状を有している。
前記第1のシフター部材77の外周すなわち前記基部77aの外周には、前記第1のシ
フトフォーク77を嵌合させるための嵌合溝79が形成される。一方、前記第1のシフト
フォーク78は、前記メインシャフト42と平行な軸線を有して前記クランクケース32
および前記カバー壁41に支持された第1のシフトフォーク軸80にスライド可能に支持
されており、図示しないシフトドラムの回動によって前記第1のシフトフォーク78が第
1のシフトフォーク軸80の軸線に沿ってスライドする。前記第1のシフター部材77は
、前記第1のシフトフォーク78のスライド作動によって、図4(a)で示すように前記
第5速駆動歯車65および前記第6速駆動歯車68のいずれにも噛合しない自由位置と、
図4(b)で示すように、前記第5速駆動歯車65に前記第5速用係合突部77bを噛合
させて第5速歯車列G5を確立させる第1の噛合位置との間での移動が可能であるととも
に、前記自由位置と、前記第6速駆動歯車68に前記第6速用係合突部77cを噛合させ
て第6速歯車列G6を確立する第2の噛合位置との間での移動が可能である。
前記メインシャフト42には、前記第1のカラー74側にオイルを供給するようにして
該メインシャフト42の半径方向に延びる第1の供給孔81が形成され、前記第1のシフ
ター部材77には、前記メインシャフト42の半径方向に沿って延びるとともに前記嵌合
溝79に外端部を開口させる複数の給油孔82が形成される。また前記第1のカラー74
には、前記第1のシフター部材77が前記自由位置にあるときに複数の前記給油孔82の
うち一部の給油孔82の内端部を前記第1の供給孔81に通じさせる自由位置用接続孔8
3と、前記第1のシフター部材77が前記第1および第2の噛合位置にあるときに複数の
前記給油孔82のうち残部の給油孔82の内端部を前記第1の供給孔81に通じさせる第
1および第2の噛合位置用接続孔84,85とが形成される。
前記第1のカラーの74内周面には、前記自由位置用接続孔83、ならびに前記第1の
噛合位置用接続孔84および前記第2の噛合位置用接続孔85に共通に通じるとともに前
記第1の供給孔81にも通じる環状溝86が形成される。
前記第1の供給孔81は、前記環状溝86の幅内に位置するようにして前記メインシャ
フト42の周方向1箇所に形成される。すなわち単一の前記第1の供給孔81が前記メイ
ンシャフト42に形成される。
また前記環状溝86は、前記第1のカラー74の内周の軸方向中央部に形成されており
、前記自由位置用接続孔83が前記第1のカラー74の軸方向中央位置に配置され、前記
第1のシフター部材77が前記第5速駆動歯車65に噛合した第1の前記噛合位置で前記
残部の給油孔82に通じる第1の前記噛合位置用接続孔84と、前記第1のシフター部材
77が前記第6速駆動歯車68に噛合した第2の前記噛合位置で前記残部の給油孔82に
通じる第2の前記噛合位置用接続孔85とが、前記第1のカラー74の半径方向内方に進
むにつれて当該第1のカラー74の軸方向中央側に位置するように傾斜しつつ前記環状溝
86に共通に通じるようにして前記第1のカラー74に形成される。
しかも前記自由位置用接続孔83と、前記第1の噛合位置用接続孔84および前記第2
の噛合位置用接続孔85とは、前記第1のカラー74の周方向に離隔した位置、望ましく
は周方向で180度に近い間隔をあけた位置で前記第1のカラー74に形成される。
また前記メインシャフト42の少なくとも一部、この実施の形態では前記メインシャフ
ト42の全長が、当該メインシャフト42の左側の端部からオイルを導く第1の給油路8
7を形成するようにして中空に形成されており、前記第1の供給孔81は前記第1の給油
路87に内端部を通じさせるようにして前記メインシャフト42の側壁に形成される。
図6および図7において、前記変速機ケース40の一部を構成する前記左側クランクケ
ース半体37には、前記カウンタシャフト43の左側端部を当該カウンタシャフト43と
の間に前記第3のシール付きボールベアリング49を介して貫通させる支持孔91が形成
され、その支持孔91の前方斜め下方に配置される有底円形の支持凹部92が前記左側ク
ランクケース半体37の内面に形成され、前記メインシャフト42の左側端部の外周およ
び前記支持凹部92の内周間に前記第1のシール付きボールベアリング47が介装されて
いる。すなわち前記変速機ケース40内で前記メインシャフト42は前記カウンタシャフ
ト43の前方斜め下方に配置されている。
ところで前記変速機ケース40内には潤滑用のオイルが貯留されており、前記メインシ
ャフト42および前記カウンタシャフト43の回転に応じて、特にメインシャフト42に
配設されている第1速駆動歯車51、第2速駆動歯車54、第3速駆動歯車57、第4速
駆動歯車61、第5速駆動歯車65および第6速駆動歯車68によって掻き上げられたオ
イルが前記変速機ケース40内で飛散する。
図8を併せて参照して、前記変速機ケース40の壁部、この実施の形態では変速機ケー
ス40の一部を構成する左側クランクケース半体37には、変速機ケース40内で飛散し
たオイルを捕集するための第1の捕集凹部93が形成される。
前記左側クランクケース半体37には、前記メインシャフト42側に向かって前方側斜
め上方から臨む凹部95が設けられており、その凹部95と、当該凹部95の下部に連な
って上方に延びる捕集リブ94とで前記第1の捕集凹部93が形成されており、前記変速
機ケース40内で飛散したオイル、特に前記左側クランクケース半体37に近接した第2
速駆動歯車54で掻き上げられて飛散したオイルが前記第1の捕集凹部93で捕集される
図9を併せて参照して、前記左側クランクケース半体37には、前記第1の捕集凹部9
3で捕集されたオイルを前記メインシャフト42の前記左側クランクケース半体37側の
端部で前記第1の給油路87に通じさせるオイル通路96が設けられる。
前記オイル通得96は、前記第1の捕集凹部93に一端部を開口させて前記メインシャ
フト42と平行に延びるようにして前記左側クランクケース半体37に形成される第1通
路97と、その第1通路97の他端部に一端部を通じさせて前記支持凹部92の半径方向
に沿って延びるとともにプラグ100で他端部が閉じられる第2通路98と、その第2通
路98の中間部に通じるようにして前記支持凹部92と同軸に前記左側クランクケース半
体37に一端部が圧入される接続パイプ99とで構成され、前記接続パイプ99の他端部
は、前記第1の給油路87の前記左側クランクケース半体37側の端部に連なるようにし
て、前記メインシャフト42の前記左側クランクケース半体37側の端部に環状のシール
部材101を介して突入される。
再び図3において、前記変速機ケース40に回転自在に支持される変速機軸である前記
カウンタシャフト43には、第1速被動歯車52、第2速被動歯車55、第3速被動歯車
58および第4速被動歯車62が回転自在に支持される。
第1速被動歯車52および第3速被動歯車58に軸方向で隣接した位置すなわち第1速
駆動歯車52および第3速被動歯車58間に配置されるようにして円筒状である第2のカ
ラー104が前記カウンタシャフト43に固定され、第2のシフトフォーク106で抱持
される第2のシフター部材105が前記第2のカラー104に軸方向移動可能かつ相対回
転不能に支持される。
また第2速被動歯車55および第4速被動歯車62に軸方向で隣接した位置すなわち第
2速被動歯車55および第4速被動歯車62間に配置される円筒状の第3のカラー107
が前記カウンタシャフト43に固定され、前記第2のシフトフォーク106とともに第2
のシフトフォーク軸110でスライド可能に支持される第3のシフトフォーク109で抱
持される第3のシフター部材108が、前記第3のカラー107に軸方向移動可能かつ相
対回転不能に支持される。
前記第2のシフター部材105は、前記第2のシフトフォーク106のスライド作動に
よって、前記第2速被動歯車52および前記第3速被動歯車58のいずれにも噛合しない
自由位置と、前記第1速被動歯車52に噛合して第1速歯車列G1を確立させる第1の噛
合位置との間での移動が可能であるとともに、前記自由位置と、前記第3速被動歯車58
に噛合して第3速歯車列G3を確立する第2の噛合位置との間での移動が可能である。ま
た前記第3のシフター部材108は、前記第3のシフトフォーク109のスライド作動に
よって、前記第2速被動歯車55および前記第4速被動歯車62のいずれにも噛合しない
自由位置と、前記第2速被動歯車55に噛合して第2速歯車列G2を確立する第1の噛合
位置との間での移動が可能であるとともに、前記自由位置と前記第4速被動歯車62に噛
合して第4速歯車列G4を確立する第2の噛合位置との間での移動が可能である。
前記第2のシフター部材78は、第1速被動歯車52および第3速被動歯車58との間
の選択的な動力伝達、遮断だけに関与し、前記第3のシフター部材108は、第2速被動
歯車55および第4速被動歯車62との間の選択的な動力伝達、遮断だけに関与するもの
であり、前記第1のシフター部材77と基本的には同一の形状を有した単純形状に形成さ
れる。第2および第3のカラー104,107も前記第1のカラー74と基本的には同一
の形状を有するように形成されており、以下、第2および第3のシフター部材78,10
8の形状に関しては前記第1のシフター部材77の対応する部分の符号を用いて説明し、
第2および第3のカラー104,107の形状に関しては前記第1のカラー74の対応す
る部分の符号を用いて説明する。
前記カウンタシャフト43には、前記第2のカラー104側にオイルを供給するように
して当該第2のカラー104に対応した位置の周方向1箇所で半径方向に延びる第2の供
給孔111と、前記第3のカラー107側にオイルを供給するようにして当該第3のカラ
ー107に対応した位置の周方向1箇所で半径方向に延びる第3の供給孔112とが半径
方向に延びるようにして形成される。また前記カウンタシャフト43の少なくとも一部、
この実施の形態では当該カウンタシャフト43の大部分が、その右側の端部からオイルを
導く第2の給油路113を形成するようにして中空に形成されており、前記第2の供給孔
111および前記第3の供給孔112は、前記第2の給油路113に連通する。
前記変速機ケース40の一部を構成する前記カバー壁41は、前記変速機ケース40内
と、前記発進クラッチ等を収容するクラッチ室115との間に介在するものであり、この
カバー壁41の前記クラッチ室115側の面には、前記クラッチ室115内で飛散するオ
イルを捕集する第2の捕集凹部114が、前記カウンタシャフト43の右側の端部を臨ま
せるようにして形成され、第2の捕集凹部114で捕集されたオイルが第2の給油路11
3に供給されることになる。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、変速機ケース40に回転自在に支持さ
れるメインシャフト42には、第5速駆動歯車65および第6速駆動歯車68が回転自在
に支持され、第5速駆動歯車65および第6速駆動歯車68に軸方向で隣接した位置で前
記メインシャフト42に円筒状の第1のカラー74が固定され、第1のシフトフォーク7
8を嵌合させる嵌合溝79を外周に有する円筒状の第1のシフター部材77が、前記第5
速および前記第6速駆動歯車65,68に噛合する噛合位置ならびに前記第5速および前
記第6速駆動歯車65,68との噛合を解除した自由位置間での移動を可能として前記第
1のカラー74に軸方向移動可能かつ相対回転不能に支持されている。しかも前記メイン
シャフト42に、前記第1のカラー74側にオイルを供給するようにして該メインシャフ
ト42の半径方向に延びる第1の供給孔81が形成される。
また前記変速機ケース40に回転自在に支持されるカウンタシャフト43には、第1速
被動歯車52、第2速被動歯車55、第3速被動歯車58および第4速被動歯車62が回
転自在に支持され、第1速被動歯車52および第3速被動歯車58に軸方向で隣接した位
置で前記カウンタシャフト43に円筒状である第2のカラー104が固定され、第2のシ
フトフォーク106で抱持される第2のシフター部材105が、第1速および第3速被動
歯車52,58に噛合する位置ならびに前記第1速および前記第3速被動歯車52,58
との噛合を解除した噛合解除位置間での移動を可能として前記第2のカラー104に軸方
向移動可能かつ相対回転不能に支持されている。さらに第2速被動歯車55および第4速
被動歯車62に軸方向で隣接した位置で前記カウンタシャフト43には円筒状である第3
のカラー107が固定され、第3のシフトフォーク109で抱持される第3のシフター部
材107が、前記第2速および前記第4速被動歯車55,62に噛合する位置ならびに前
記第2速および前記第4速被動歯車55,62との噛合を解除した噛合解除位置間での移
動を可能として前記第3のカラー107に軸方向移動可能かつ相対回転不能に支持されて
おり、前記カウンタシャフト43に、前記第2のカラー104側にオイルを供給するよう
にして該カウンタシャフト43の半径方向に延びる第2の供給孔111と、前記第3のカ
ラー107側にオイルを供給するようにして前記カウンタシャフト43の半径方向に延び
る第3の供給孔112とが形成される。
前記第1、第2および第3のシフター部材77,105,108には、前記メインシャ
フト42および前記カウンタシャフト43の半径方向に沿って延びるとともに前記嵌合溝
79に外端部を開口させる複数の給油孔82が形成され、前記第1、第2および第3のカ
ラー74,104,107に、前記第1、第2および第3のシフター部材77,105,
108が前記自由位置にあるときに複数の前記給油孔82のうち一部の給油孔の内端部を
前記第1、第2および第3の供給孔81,111,112に通じさせる自由位置用接続孔
83と、前記第1、第2および第3のシフター部材77,105,108が前記噛合位置
にあるときに複数の前記給油孔82のうち残部の給油孔の内端部を前記第1、第2および
第3の供給孔81,111,112に通じさせる噛合位置用接続孔84,85とが形成さ
れる。
したがって前記第1、第2および第3のシフター部材77,105,108が自由位置
および噛合位置のいずれにあっても、前記嵌合溝79にオイルを供給することができ、前
記第1、第2および第3のシフター部材77,105,108の位置にかかわらず前記第
1、第2および第3のシフター部材77,105,108および前記第1、第2および第
3のシフトフォーク78,106,109間を潤滑することができる。しかも前記メイン
シャフト42および前記第1のシフター部材77間に前記第1のカラー74が介在し、前
記カウンタシャフト43および前記第2のシフター部材105間に前記第2のカラー10
4が介在し、前記カウンタシャフト43および前記第3のシフター部材108間に前記第
3のカラー107が介在するので、前記第1、第2および第3のシフター部材77,10
5,108の軽量化を図ることができ、変速切替え速度の向上を図ることができる。
また前記第1、第2および第3のカラー74,104,107の内周面に、前記自由位
置用接続孔83および前記噛合位置用接続孔84,85に共通に通じるとともに前記第1
、第2および第3の供給孔81,111,112にも通じる環状溝86が形成されるので
、第1、第2および第3のカラー74,104,107と、前記メインシャフト42およ
び前記カウンタシャフト43とに必要以上の個数のオイル流通用の孔を形成する必要がな
い。
また前記環状溝86の幅内に位置する単一の前記第1、第2および第3の供給孔81,
111,112が前記メインシャフト42および前記カウンタシャフト43に形成される
ので、前記メインシャフト42および前記カウンタシャフト43に必要以上の穿孔加工を
施すことが不要であり、前記メインシャフト42および前記カウンタシャフト43の強度
および剛性の低下を抑制することができる。
また前記第1、第2および第3のカラー74,104,107と、前記第1、第2およ
び第3のシフター部材77,105,108とが、第1の歯車である第5駆動歯車65、
第1速被動歯車52および第2速被動歯車55、ならびに第2の歯車である第6速駆動歯
車68、第3速被動歯車58および第4速被動歯車62との選択的確立を可能として軸方
向で前記第5駆動歯車65、前記第1速被動歯車52および前記第2速被動歯車55と、
前記第6速駆動歯車68、前記第3速被動歯車58および前記第4速被動歯車62との間
に配置され、前記環状溝86が、前記第1、第2および第3のカラー74,104,10
7の内周の軸方向中央部に形成され、前記自由位置用接続孔83が前記第1、第2および
第3カラー74,104,107の軸方向中央位置に配置され、前記第1、第2および第
3シフター部材77,105,108が前記第5駆動歯車65、前記第1速被動歯車52
および前記第2速被動歯車55に噛合した第1の噛合位置で給油孔82に通じる第1の噛
合位置用接続孔84と、前記第1、第2および第3のシフター部材77,105,108
が前記第6速駆動歯車68、前記第3速被動歯車58および前記第4速被動歯車62に噛
合した第2の噛合位置で給油孔82に通じる第2の前記噛合位置用接続孔85とが、前記
第1、第2および第3のカラー74,104,107の半径方向内方に進むにつれて当該
カラー74,104,107の軸方向中央側に位置するように傾斜しつつ前記環状溝86
に共通に通じるようにして前記第1、第2および第3のカラー74,104,107に形
成されるので、潤滑を特に必要とする自由位置、第1の噛合位置および第2の噛合位置で
、前記第1、第2および第3のシフター部材77,105,108と、前記第1、第2お
よび第3のシフトフォーク78,106,109との間への確実な給油が可能となる。
また前記自由位置用接続孔83と、前記第1の噛合位置用接続孔84および前記第2の
噛合位置用接続孔85とは、前記第1、第2および第3のカラー74,104,107の
周方向に離隔した位置で当該カラー74,104,107に形成されるので、複数の孔が
在ることによる前記第1、第2および第3のカラー74,104,107の局所的な強度
および剛性の低下を抑制することができる。
また前記メインシャフト42および前記カウンタシャフト43に軸方向移動不能としつ
つ回転可能に支持される前記第5駆動歯車65、前記第1速被動歯車52および前記第2
速被動歯車55と、前記第6速駆動歯車68、前記第3速被動歯車58および前記第4速
被動歯車62との間に、それらの歯車65,52,62;66,58,55と、前記メイ
ンシャフト42および前記カウンタシャフト43との間の選択的な動力伝達、遮断だけに
関与する前記第1、第2および第3のシフター部材77,105,108が配置されるの
で、歯車等が付設されることのない単純な形状として前記第1、第2および第3のシフタ
ー部材77,105,108の軽量化を図ることができ、変速切替え速度のさらなる向上
を図ることができる。
また前記メインシャフト42および前記カウンタシャフト43の少なくとも一部が、当
該メインシャフト42およびカウンタシャフト43の端部からオイルを導く第1および第
2の給油路87,113を形成するようにして中空に形成され、前記第1、第2および第
3の供給孔81,111,112が前記第1および第2の給油路87,113に内端部を
通じさせて前記メインシャフト42および前記カウンタシャフト43に形成されるので、
前記メインシャフト42および前記カウンタシャフト43が回転することによる遠心力の
作用を受けることなくオイルを供給することができる。
また前記変速機ケース40の壁部に、当該変速機ケース40内で飛散したオイルを捕集
する第1の捕集凹部93が形成されるとともに、その第1の捕集凹部93で捕集されたオ
イルを前記メインシャフト42の端部で前記第1の給油路87に通じさせるオイル通路9
6が設けられるので、オイル圧送源から特別な油路を形成することなく、第1のシフター
部材77および第1のシフトフォーク78間への給油が可能となる。
さらに前記カウンタシャフト43の右側端部を支持するカバー壁41に、クラッチ室1
15内で飛散したオイルを捕集する第2の捕集凹部114が形成され、第2ン給油通路1
13の右側端部が第2の捕集凹部114に通じているので、オイル圧送源から特別な油路
を形成することなく、第2のシフター部材105および第2のシフトフォーク106間、
ならびに第3のシフター部材108および第3のシフトフォーク109間への給油が可能
となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を
行うことが可能である。
たとえば上述の実施の形態では、カラーおよびシフター部材が一対の歯車間に配置され
る場合について説明したが、1つの歯車の軸方向一方側に隣接してカラーおよびシフター
部材が配置される場合についての本発明を適用することができる。
40・・・変速機ケース
42・・・変速機軸であるメインシャフト
43・・・変速機軸であるカウンタシャフト
52・・・第1の歯車である第1速被動歯車
55・・・第1の歯車である第2速被動歯車
58・・・第2の歯車である第3速被動歯車
62・・・第2の歯車である第4速被動歯車
65・・・第1の歯車である第5速駆動歯車
68・・・第2の歯車である第5速駆動歯車
74,104,107・・・カラー
77,105,108・・・シフター部材
78,106,109・・・シフトフォーク
79・・・嵌合溝
81,111,112・・・供給孔
82・・・給油孔
83・・・自由位置用接続孔
84,85・・・噛合位置用接続孔
86・・・環状溝
87,113・・・給油路
93・・・捕集凹部
96・・・オイル通路

Claims (8)

  1. 変速機ケース(40)に回転自在に支持される変速機軸(42,43)と、その変速機
    軸(42,43)に回転自在に支持される歯車(52,55,58,62,65,68)
    と、その歯車(52,55,58,62,65,68)に軸方向で隣接した位置で前記変
    速機軸(42,43)に固定される円筒状のカラー(74,104,107)と、シフト
    フォーク(78,106,109)を嵌合させる嵌合溝(79)を外周に有するとともに
    前記歯車(52,55,58,62,65,68)に噛合する噛合位置ならびに前記歯車
    (52,55,58,62,65,68)との噛合を解除した自由位置間での移動を可能
    として前記カラー(74,104,107)に軸方向移動可能かつ相対回転不能に支持さ
    れるシフター部材(77,105,108)とを備える歯車変速機において、前記変速機
    軸(42,43)に、前記カラー(74,104,107)側にオイルを供給するように
    して該変速機軸(42,43)の半径方向に延びる供給孔(81,111,112)が形
    成され、前記シフター部材(77,105,108)に、前記変速機軸(42,43)の
    半径方向に沿って延びるとともに前記嵌合溝(79)に外端部を開口させる複数の給油孔
    (82)が形成され、前記カラー(74,104,107)に、前記シフター部材(77
    ,105,108)が前記自由位置にあるときに複数の前記給油孔(82)のうち一部の
    給油孔の内端部を前記供給孔(81,111,112)に通じさせる自由位置用接続孔(
    83)と、前記シフター部材(77,105,108)が前記噛合位置にあるときに複数
    の前記給油孔(82)のうち残部の給油孔の内端部を前記供給孔(81,111,112
    )に通じさせる噛合位置用接続孔(84,85)とが形成されることを特徴とする歯車変
    速機。
  2. 前記カラー(74,104,107)の内周面に、前記自由位置用接続孔(83)およ
    び前記噛合位置用接続孔(84,85)に共通に通じるとともに前記供給孔(81,11
    1,112)にも通じる環状溝(86)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の
    歯車変速機。
  3. 前記環状溝(86)の幅内に位置する単一の前記供給孔(81,111,112)が前
    記変速機軸(42,43)に形成されることを特徴とする請求項2に記載の歯車変速機。
  4. 前記カラー(74,104,107)および前記シフター部材(77,105,108
    )が、第1の前記歯車(65,52,55)および第2の前記歯車(68,58,62)
    の選択的確立を可能として軸方向で前記第1の歯車(65,52,55)および前記第2
    の歯車(68,58,62)間に配置され、前記環状溝(86)が、前記カラー(74,
    104,107)の内周の軸方向中央部に形成され、前記自由位置用接続孔(83)が前
    記カラー(74,104,107)の軸方向中央位置に配置され、前記シフター部材(7
    7,105,108)が前記第1の歯車(65,52,55)に噛合した第1の前記噛合
    位置で前記残部の給油孔(82)に通じる第1の前記噛合位置用接続孔(84)と、前記
    シフター部材(77,105,108)が前記第2の歯車(68,58,62)に噛合し
    た第2の前記噛合位置で前記残部の給油孔(82)に通じる第2の前記噛合位置用接続孔
    (85)とが、前記カラー(74,104,107)の半径方向内方に進むにつれて当該
    カラー(74,104,107)の軸方向中央側に位置するように傾斜しつつ前記環状溝
    (86)に共通に通じるようにして前記カラー(74,104,107)に形成されるこ
    とを特徴とする請求項2または3に記載の歯車変速機。
  5. 前記自由位置用接続孔(83)と、前記第1の噛合位置用接続孔(84)および前記第
    2の噛合位置用接続孔(85)とは、前記カラー(74,104,107)の周方向に離
    隔した位置で当該カラー(74,104,107)に形成されることを特徴とする請求項
    4に記載の歯車変速機。
  6. 前記変速機軸(42,43)に軸方向移動を不能としつつ回転可能に支持される前記第
    1の歯車(65,52,55)および前記第2の歯車(68,58,62)間に、それら
    の歯車(65,52,55;68,58,62)と、前記変速機軸(42,43)との間
    の選択的な動力伝達、遮断だけに関与する前記シフター部材(77,105,108)が
    配置されることを特徴とする請求項4または5に記載の歯車変速機。
  7. 前記変速機軸(42,43)の少なくとも一部が、当該変速機軸(42,43)の端部
    からオイルを導く給油路(87,113)を形成するようにして中空に形成され、前記供
    給孔(81,111,112)が前記給油路(87,113)に内端部を通じさせて前記
    変速機軸(42,43)に形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の歯車変速機。
  8. 前記変速機ケース(40)の壁部に、当該変速機ケース(40)内で飛散したオイルを
    捕集する捕集凹部(93)が形成されるとともに、その捕集凹部(93)で捕集されたオ
    イルを前記変速機軸(42)の端部で前記給油路(87)に通じさせるオイル通路(96
    )が設けられることを特徴とする請求項7に記載の歯車変速機。
JP2018215241A 2018-11-16 2018-11-16 歯車変速機 Pending JP2020085021A (ja)

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