JP2018028119A - メッキ構造体 - Google Patents

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浩一 宮園
Koichi Miyazono
浩一 宮園
俊孝 頼田
Toshitaka Yorita
俊孝 頼田
淳一郎 藤本
Junichiro Fujimoto
淳一郎 藤本
坂本 圭志
Keishi Sakamoto
圭志 坂本
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武 田中
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Abstract

【課題】簡単な構成により耐食性が高く、かつ、長期間使用できるメッキ構造体を提供する。
【解決手段】メッキ構造体1は、Cu(銅)又はAl(アルミニウム)からなる基材2と、基材2を被覆する緩衝金属層3と、緩衝金属層3を被覆するIr(イリジウム)、Ni(ニッケル)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)の何れかでなる被覆層4と、を備える。緩衝金属層3は好ましくはAu(金)又はAg(銀)からなる。基材2と緩衝金属層3との間に密着層6が形成されてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、メッキ構造体、特に銅(Cu)やアルミニウム(Al)の基材に対してメッキを施したメッキ構造体に関する。
最近、耐食性の高いイリジウムをメッキする技術が報告されている(非特許文献1)。
従来から、銅(Cu)やアルミニウム(Al)は電線や電極の材料として使用されている。Cuは、プリント基板の配線材料としても使用されている。これらの材料は、導電性は良好であるが、酸化し易い性質を有している。
Cuの基材の場合、導電性の他に耐食性が要求される応用分野では、さらに、他の金属層や半田層からなるメッキ層がCu上に施されて使用されている。
宮園浩一、頼田俊孝、山内将行、升井義博、小池正記、田中武、「イリジウム被覆型プローブの開発」、第30回エレクトロニクス実装学会、春季講演大会、東京工業大学、22P1−15、2016年
しかしながら、Cuは酸化し易い材料であるので、海水を含む水分の雰囲気に晒される環境で使用される場合には、半田層からなるメッキでは、耐食性が十分ではない場合がある。
本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成により耐食性が高く、かつ、長期間使用できるメッキ構造体を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のメッキ構造体は、
銅又はアルミニウムからなる基材と、
基材を被覆する緩衝金属層と、
緩衝金属層を被覆するIr、Ni、Ru、Rhの何れかでなる被覆層と、
を備えることを特徴とする。
上記構成において、緩衝金属層はAu又はAgからなることが好ましい。
基材と緩衝金属層との間には、好ましくは密着層が形成される。
本発明によれば、簡単な構成により、耐食性が高く、かつ、長期間使用できるメッキ構造体を提供することができる。
本発明によるメッキ構造体の構造を示す断面図である。 本発明によるメッキ構造体の別の実施形態の平面図を示している。 本発明のメッキ構造体の製造工程を示す図である。 メッキ試料の平面図である。 24時間(1日)経過後の表面光学像を示す図であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。 48時間(2日)経過後の表面光学像を示す図であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。 72時間(3日)経過後の表面光学像を示す図であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。 144時間(6日)経過後の表面光学像を示す図であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。 168時間(7日)経過後の表面光学像を示す図であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。 192時間(8日)経過後の表面光学像を示す図であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。 さらに1月経過後(912時間)経過後の表面光学像を示す図であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板1、(b)は比較例の銅板である。 24時間(1日)経過後の実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板の表面光学像を示す図であり、(a)はサンプル1、(b)はサンプル2、(c)はサンプル3である。 144時間(6日)経過後の実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板の表面光学像を示す図であり、(a)はサンプル1、(b)はサンプル2、(c)はサンプル3である。 240時間(10日)経過後の実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板の表面光学像を示す図であり、(a)はサンプル1、(b)はサンプル2、(c)はサンプル3である。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明によるメッキ構造体1の構造を示す断面図である。図1に示すように、メッキ構造体1は、銅又はアルミニウムからなる基材2と、基材2を被覆する緩衝金属層3と、緩衝金属層3を被覆する被覆層4とからなる。
基材2の形状として、例えば、板状、柱状、筒状、その他ネジ、ナット、機械や機器に用いられる部品等の部材が挙げられる。基材1は、緩衝金属層3と被覆層4を形成できる箇所があれば、どのような形状でもよい。以下の説明では、基材2を金属板2aとして説明する。
緩衝金属層3は、金属板2aに被覆層4を形成したメッキ構造体1に曲げの外力等が加わった場合の剥がれを防止するために挿入される層である。緩衝金属層3は、展延性のある金属からなるのが好ましく、例えば、金(Au)又は銀(Ag)を用いることができ、特に好ましくは、Auを用いることができる。ここでは、緩衝金属層3をAuとした例を用いて説明する。
緩衝金属層3となるAu又はAg等の厚さは、0.1μm〜1μmとすることができる。Au又はAgの厚さが、0.1μmよりも薄いと緩衝金属層3の上記作用が生じないので好ましくない。緩衝金属層3の作用はAu又はAgの厚さが、少なくとも1μmであれば十分得ることが可能である。
被覆層4は、耐食性、耐熱変形性、耐摩耗性等を有する材料が好ましく、Ir(イリジウム)、Ni(ニッケル)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)等の高融点金属の何れかを用いることができる。以下、被覆層4は、Irとして説明する。
被覆層4となるIrの厚さは、0.1μm〜1μmとすることができる。Irの厚さが、0.1μmよりも薄いと金属板2aの保護膜の作用が生じないので好ましくない。一方、Irの厚さが、1μmを超えると曲げ試験において、メッキ表面にクラックが発生するので好ましくない。
基材2として銅板を用い、被覆層4をイリジウムとしたメッキ構造体1を、イリジウムメッキ銅板と呼ぶ。また、基材2としてアルミニウム板を用い、被覆層4をイリジウムとしたメッキ構造体1を、イリジウムメッキアルミニウム板と呼ぶ。
図2は、本発明によるメッキ構造体1の別の実施形態の平面図を示している。
図2に示すように、メッキ構造体1Aは、図1のメッキ構造体1において、さらに基材2と緩衝金属層3との間に密着層6を挿入した構造を有している。密着層6を挿入することにより、基材2と緩衝金属層3との密着性を向上させることが可能となる。密着層6には、Ni、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)等の材料を使用できる。密着層6の厚さは、1μm〜10μmとすることができ、さらに、好ましくは2μm〜8μmであり、より好ましくは3μm〜7μmである。
(製造方法)
次に、本発明による前記メッキ構造体1、1Aの製造方法について説明する。
図3は、本発明のメッキ構造体1の製造方法を示す図である。図3に示すように、本発明のメッキ構造体1の製造方法は、基材2を所定の形状に加工する金属板の形状加工工程(工程1)と、基材2に緩衝金属層3を形成する緩衝金属層形成工程(工程2)と、緩衝金属層3に被覆層4を形成する被覆層形成工程(工程3)とを含んでいる。
以下、各工程1〜3について説明する。
(工程1)
工程1は、基材1の形状を加工する工程であり、例えば金属板2aを所定の形状に加工する。
(工程2)
工程2は、金属板2aに緩衝金属層3を形成する工程であり、湿式メッキ法、CVD(化学蒸気堆積)、PVD(物理蒸気堆積)等の公知の膜形成法を使用できる。金属板2aを一様に被覆するように緩衝金属層3を形成するには、特に、湿式メッキ法を好適に用いることができる。
湿式メッキ法としては、無電解メッキ法又は電解メッキ法を用いることができる。無電解メッキ法においては、無電解メッキ液の温度、pH、浴比を調整し、メッキ液中における浸漬時間を調整することにより、所望の厚さの緩衝金属層3を形成することができる。また、電解メッキ法においては、電解メッキ液の温度、pH、印加電圧、電流密度を調整し、通電によるメッキ時間を調整することにより、所望の厚さの緩衝金属層3を形成することができる。
何れの湿式メッキ法においても、金属板2aに緩衝金属層3を形成する前に金属板2aの前処理を行う。前処理は、金属板2aの洗浄と金属板2aの表面の清浄化を含む工程である。洗浄は、有機溶媒、界面活性剤による脱脂、酸洗浄の何れか、又はこれらの一つ以上の工程の組合せで行うことができる。金属板2aの表面の清浄化工程としては、表面に形成される金属酸化膜や不動態膜の除去のために、好適にはエッチングや電解エッチングを施せばよい。
図2に示す密着層6を有するメッキ構造体1Aの場合には、緩衝金属層3を形成する前に、密着層6を形成する工程を追加すればよい。密着層6の形成は、緩衝金属層3を形成する工程2と同様の工程で行うことができる。
(工程3)
工程3は、緩衝金属層3に被覆層4を形成する工程であり、湿式メッキ法、CVD(化学蒸気堆積)、PVD(物理蒸気堆積)等の公知の膜形成法を使用できる。緩衝金属層3を一様に被覆するように被覆層4を形成するには、工程2と同様に、特に、湿式メッキ法を好適に用いることができる。
湿式メッキ法としては、工程2と同様に、無電解メッキ法又は電解メッキ法を用いることができる。無電解メッキ法においては、無電解メッキ液の温度、pH、浴比を調整し、メッキ液中における浸漬時間を調整することにより、所望の厚さの緩衝金属層3を形成することができる。また、電解メッキ法では、電解メッキ液の温度、pH、印加電圧、電流密度を調整し、通電によるメッキ時間を調整することにより、所望の厚さの被覆層4を形成することができる。
本発明のメッキ構造体1、1Aによれば、例えば金属板2aを銅板又はアルミニウム板とし、緩衝金属層3を金(Au)とし、被覆層4をIr、Ni、Ru、Rhの何れかとすることにより、被覆層4が緩衝金属層3を介して金属板2aを被覆しているので、被覆層4が剥離、つまり緩衝金属材層3から剥がれないようにすることができる。
これにより、本発明のメッキ構造体1、1AはIr等の被覆層4で被覆されているので、水、雨水、海水等に腐食され難く、優れた耐食性を有するようになる。以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
図4は、イリジウムメッキ銅板1の平面図である。
図4に示すように、銅板2には、緩衝金属層3となる金層3と被覆層4となるイリジウム層とを連続して電解メッキ法により形成した領域と、緩衝金属層3となる金層だけを形成した領域と、メッキ処理を施さず基材が表面に露出する領域を形成した。銅板2に緩衝金属層3となる金を電解メッキする前の前処理として、銅板2の界面活性剤による脱脂と水洗を行った。比較例1として無垢の銅板を用意した。実施例1のイリジウムメッキ銅板1のメッキ処理を施さない箇所及び比較例1の銅の表面は光沢を有していた。
緩衝金属層3となる金層3と、被覆層4となるイリジウム層とのそれぞれの膜厚を、以下に示す。
緩衝金属層3(金層):0.49μm
被覆層4(イリジウム層):0.56μm
腐食試験は、以下のようにして行った。実施例1で作製したイリジウムメッキ銅板3枚と、比較例として無垢の銅板3枚を、室温において、人工海水に侵漬した。侵漬した後、24時間毎にイリジウムメッキ銅板3枚及び比較例の銅板を、人工海水から取り出して目視で観察した。
人工海水の原料としては、ジェックス株式会社製の人工海水(商品名:シーウォーター)を用いた。人工海水の主原料は、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、硫酸マグネシウム(MgSO)、チオ硫酸ナトリウム(Na)である。具体的な人工海水は、水1リットルに対して、シーウォータを36g添加し、比重(g/cm)を1.020〜1.024g/cmの範囲として調整し、水槽内に入れ、水槽内に酸素を500cm/分で吐出した。
図5は、24時間(1日)経過後の表面光学像を示す写真であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板1、(b)は比較例の銅板である。
図5に示すように、実施例1のイリジウムメッキ銅板の表面は変化がなかった。一方、比較例の銅板の表面は、銅の光沢を有している。
図6は、48時間(2日)経過後の表面光学像を示す写真であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。
図6に示すように、実施例1のイリジウムメッキ銅板の表面は変化がなかった。一方、比較例の銅板の表面は、暗褐色に近い色に変化した。
図7は、72時間(3日)経過後の表面光学像を示す写真であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。
図7に示すように、実施例1のイリジウムメッキ銅板1の表面は変化がなかった。一方、比較例の銅板の表面は、暗褐色に変化した。
図8は、144時間(6日)経過後の表面光学像を示す写真であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。
図8に示すように、実施例1のイリジウムメッキ銅板の表面は変化がなかった。一方、比較例の銅板の表面は、暗褐色に変化した。
図9は、168時間(7日)経過後の表面光学像を示す写真であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。
図9に示すように、実施例1のイリジウムメッキ銅板1の表面は変化がなかった。一方、比較例の銅板の表面は、暗褐色に変化した。
図10は、192時間(8日)経過後の表面光学像を示す写真であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。
図10に示すように、実施例1のイリジウムメッキ銅板の表面は変化がなかった。一方、比較例の銅板の表面は、暗褐色に変化した。
図11は、さらに1月経過後(912時間)経過後の表面光学像を示す写真であり、(a)は実施例1のイリジウムメッキ銅板、(b)は比較例の銅板である。
図11に示すように、実施例1のイリジウムメッキ銅板の表面は、メッキが不十分なエッジ部分及びイリジウムがメッキされていない部分との差が明確に生じている為、エッジに段差が生じた。一方、比較例の銅板の表面は、暗褐色に変化し、腐食が進行し、厚み及び寸法が多少減少した。
上記試験結果により、図11の912時間経過後の表面光学像から、実施例1のイリジウムメッキ銅板は、比較例の銅板に対して耐食性が高いことが分かる。
実施例2として、金属板2aをアルミニウムとし、実施例1とは異なり、さらにアルミニウム板2aとAuからなる緩衝金属層3との間に、Niからなる密着層6を挿入した。それ以外は、実施例1と同様にして、図2に示すメッキ構造体1Aを作製した。アルミニウム板2aに密着層6となるNiを電解メッキする前の前処理としては、アルミニウム板2aの界面活性剤による脱脂と水洗を行った。以下の説明では、実施例2のメッキ構造体1Aを、イリジウムメッキアルミニウム板と呼ぶ。
アルミニウム板2aに形成したメッキ層の厚さを、以下に示す。
サンプル1
イリジウムをめっきする際の電流密度:0.03(A/dm)(1デシ平方メートル当たりの電流密度)
密着層6(Ni層):6.85μm
緩衝金属層3(金層):0.67μm
被覆層4(イリジウム層):0.1μm
サンプル2
イリジウムをめっきする際の電流密度:0.3(A/dm
密着層6(Ni層):3.2μm
緩衝金属層3(金層):0.7μm
被覆層4(イリジウム層):0.5μm
サンプル3
イリジウムをめっきする際の電流密度:0.3(A/dm
密着層6(Ni層):3.56μm
緩衝金属層3(金層):0.77μm
被覆層4(イリジウム層):0.5μm
腐食試験は、実施例1と同様に以下のようにして行った。
実施例2で作製したイリジウムメッキアルミニウム板1Aのサンプル1〜3を、人工海水に侵漬した。侵漬した後24時間毎に実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板1Aのサンプル1〜3を、人工海水から取り出して目視で観察した。
図12は、24時間(1日)経過後の実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板1Aの表面光学像であり、(a)はサンプル1、(b)はサンプル2、(c)はサンプル3である。
図12(a)〜(c)に示すように、サンプル1〜3の何れも端の部分が白く結晶化した物質が付着した。図12(a)に示すように、サンプル1の表面は、薄茶色に変色した。また、図12(a)及び(b)に示すように、サンプル2及び3の表面の光沢が無くなった。
図13は、144時間(6日)経過後の実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板1Aの表面光学像であり、(a)はサンプル1、(b)はサンプル2、(c)はサンプル3である。
図13(a)〜(c)に示すように、サンプル1〜3では、表面に被膜が形成されたと推定され、表面の周辺部が薄茶色に変色した。
図14は、240時間(10日)経過後の実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板1Aの表面光学像であり、(a)はサンプル1、(b)はサンプル2、(c)はサンプル3である。
図14(a)に示すように、サンプル1では、中央部の被膜が剥がれた。図14(b)及び(c)に示すように、サンプル1及び2の表面の周辺部は薄茶色に変色した。
上記図12〜14に示す腐食試験において、実施例2のイリジウムメッキアルミニウム板1Aの表面上に形成された被膜について調べた。
被膜の直流電気抵抗の測定を行った結果、構造体の表面形成された被膜は絶縁性物質と推測された。
サンプル1のイリジウムメッキアルミニウム板1Aにおいては、何らかの要因で被覆層上に一旦形成された被膜が、何らかの要因により剥離した。剥離部について表面の化学成分を調べたところ、剥離部の表面は被覆層であるイリジウムであることが分かり、イリジウムに変化がないことから、アルミニウム板2aには腐食が進んでいないと推定される。
図14の240時間経過後の表面光学像から、実施例2のイリジウムアルミニウム板1Aの表面の耐食性が高いことが分かる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。
1、1A:構造体
2:基材
2a:金属板
3:緩衝金属層
4:被覆層
6:密着層

Claims (3)

  1. 銅又はアルミニウムからなる基材と、
    前記基材を被覆する緩衝金属層と、
    前記緩衝金属層を被覆するイリジウム、ニッケル、ルテニウム、ロジウムの何れかでなる被覆層と、
    を備えた、メッキ構造体。
  2. 前記緩衝金属層は金又は銀からなる、請求項1に記載のメッキ構造体。
  3. 前記基材と前記緩衝金属層との間に密着層を備える、請求項1又は2に記載のメッキ構造体。
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