JP2018028104A - 異方粘着性シート - Google Patents
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Abstract
Description
一方、光学フィルムやディスプレイ用の保護フィルム、金属板や鋼鈑用の保護シートなどは、被着体に貼り合せて使用する時には剥がれないで使用でき、不要時には、被着体から簡単に剥離できる(軽剥離化されている)粘着シートが要望されている。すなわち、永久的に接着させる用途、及び再剥離される用途において、被着体に対して強固に接着し、不要時や貼り合せ修正時に、被着体から簡単に剥がせる粘着製品が求められている。
より具体的には、本発明は、剥離する方向により異なる剥離性を示して、特定方向に対する強固な接着性と、特定方向以外の方向に対する優れた剥離性とを両立させることができる異方粘着性シートを提供することを課題としている。
図1は、本発明の異方粘着性シートの、概念を示した、模式的断面図である。この異方粘着性シート10は、基材1の片方の表面に、樹脂層2が形成されている。この樹脂層2の表面には、粘着剤層3が形成されている。樹脂層2は、粘着剤層3側の表面に、凹凸構造を有している。図1(a)の場合、樹脂層2の下部2aが基材1の表面に連続して形成され、樹脂層2の上部2bのみが凹凸構造を有している。図1(b)の場合、樹脂層2は、基材1の表面に不連続に形成され、樹脂層2の形成されていない箇所では、粘着剤層3が基材1の表面に接触可能である。
また、樹脂層2の塗工性及び密着性の向上のために、基材1の樹脂層2側の表面に、必要に応じて、コロナ処理、プラズマ処理などによる表面改質や、アンカーコート剤の塗付などの易接着処理を施してもよい。
本発明に係わる異方粘着性シート10は、樹脂層2が、粘着剤層3側の表面に凹凸構造を有し、かつ、この凹凸構造のパターンが異方性(縦、横もしくは斜めに見たときの凹凸構造のパターン形状が異なる)を有することを特徴とする。
(実施例1)
厚みが50μmの、片面に易接着処理を施したポリエステルフィルム(東洋紡(株)製エステルA−1597)の易接着処理面に、紫外線硬化型ハードコートコーティング剤(大日精化工業(株)製セイカビーム(登録商標)PET HC−301)を、乾燥後の厚みが8μmになるようにメイヤバーにて塗布し、100℃の熱風循環式オーブンにて1分間乾燥し、溶剤を除去した。その後、ハードコートコーティング剤塗布面に、櫛(櫛歯の太さ1mm、間隔0.7mmのヘアーコーム)を擦りつけることで、塗工流れ方向にスジ状の均一な溝(縦縞パターン)をつけた後、紫外線照射器(メタルハライドランプ使用)にて積算光量1500mJ/cm2の条件にて紫外線を照射してハードコートコーティング剤を硬化した。得られた溝パターンを形成したハードコートコーティング層に、粘着剤(一方社油脂工業(株)製アクリル系粘着剤(AS−409)100重量部に日本ポリウレタン工業(株)製イソシアネート系硬化剤(コロネート(登録商標)HL)3重量部を添加)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚み(ポリエステルフィルム表面から粘着剤層の表面までの厚み)が20μmとなるように塗布し、100℃の熱風循環式オーブンにて2分間乾燥させ、粘着剤中の溶剤を除去した。その後、粘着剤層の表面に、厚みが25μmのPETフィルム基材にシリコーン系剥離剤を処理したセパレーター(三菱樹脂(株)製ダイヤホイルMRF−25)を貼合して異方粘着性シートを作製した。得られた異方粘着性シートを50℃の熱風循環式オーブンにて、5日間保温することで、エージングを行い、粘着剤を硬化させ、実施例1の異方粘着性シートを作製した。
粘着剤として、一方社油脂工業(株)製アクリル系粘着剤(AS−409)100重量部に日本ポリウレタン工業(株)製イソシアネート系硬化剤(コロネート(登録商標)HL)1重量部を添加した粘着剤を用い、粘着剤層の厚みを16μmにした以外は実施例1と同様にして、実施例2の異方粘着性シートを作製した。
ハードコートコーティング剤塗布面に、櫛(ヘアーコーム)を擦りつけることで、塗工流れに対して直角方向にスジ状の均一な溝(横縞パターン)をつけた以外は実施例1と同様にして、実施例3の異方粘着性シートを作製した。
粘着剤層の厚みを12μmにした以外は実施例1と同様にして、実施例4の異方粘着性シートを作製した。
ハードコートコーティング層を施さなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1の粘着シートを作製した。
ハードコートコーティング剤塗布面に、櫛(ヘアーコーム)を擦りつけることで、塗工流れ方向及び塗工流れに対して直角方向に、それぞれスジ状の均一な溝(格子縞パターン)をつけた以外は実施例1と同様にして、比較例2の粘着シートを作製した。
粘着剤層の厚みを9μmにした以外は実施例1と同様にして、比較例3の粘着シートを作製した。
<異方粘着性シート及び粘着シートの粘着力の測定方法>
異方粘着性シートまたは粘着シートから塗工流れ方向に対して、平行方向(縦)と垂直方向(横)のサンプル(幅25mm、長さ150mm)を採取する。サンプルのセパレーターを剥がし、2kgのゴムローラーを用いてガラス板に貼合する。23℃×50%RHの試験環境にて1時間放置後、引張試験機を用いて300mm/分の剥離速度で180°の方向に、サンプルを剥離したときの強度を測定し、これをサンプルの粘着力(N/25mm)とした。
サンプルのセパレーターを剥がし、粘着剤層表面の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)を、レーザー顕微鏡(オリンパス(株)製LEXT OLS4000)にて倍率5倍で非接触にて測定し、n=3の測定の平均値をサンプルの表面粗さとした。
比較例1、2については、樹脂パターンの異方性がないため、Rは便宜上、粘着力(縦)/粘着力(横)とした。
本発明に係わる実施例1〜4の異方粘着性シートは、縦・横の剥離する方向により異なる粘着力(剥離性)を示している。一方、樹脂層を設けなかった比較例1および樹脂層に格子縞をつけた比較例2の粘着シートは、縦・横の剥離する方向に影響を受けず、どちらもほぼ同等な粘着力(剥離性)となった。また、粘着剤層の表面が平滑でない(さらに粘着剤層の厚みの、最も薄い部分の厚みT1と、最も厚い部分の厚みT2との比率Kが0.1であった)比較例3の粘着シートも、縦・横の剥離する方向に影響を受けず、どちらもほぼ同等な粘着力(剥離性)となった。
本発明に係わる異方粘着性シートは、基材や粘着剤の材質に制約を受けることがなく、かつ、剥離する方向により異なる剥離性を有するものである。そのため、例えば、壁紙、ウインドーフィルム、マーキングシート、ラベル、ワッペン、粘着テープ、宛名ラベル、宅配便の送り状、光学フィルムやディスプレイ用の保護フィルム、金属板や鋼鈑用の保護シートなどの各種用途に使用することができる。
Claims (2)
- 長尺の基材の少なくとも片面に、凹凸構造の断面を有する樹脂層が形成されてなり、前記凹凸構造の断面を有する樹脂層が粘着剤層で埋めてなる粘着シートであって、
前記凹凸構造の断面を有する樹脂層の凹凸構造のパターン形状が、
(a)前記基材の長手方向または幅方向に、スジ状に凸部を有し、且つスジ状に平坦な凹部を有すること、又は、
(b)前記基材の長手方向に対して、斜め方向にスジ状に凸部を有し、且つスジ状に平坦な凹部を有することにより形成されてなり、
前記粘着剤層の最も厚い部分の厚みT2が、5〜100μmであり、かつ、前記粘着剤層の厚みの、最も薄い部分の厚みT1と、最も厚い部分の厚みT2との比率Kが、K=T1/T2=0.2〜0.8であり、
前記粘着シートを被着体に貼合した後、前記粘着剤層を前記被着体から剥がす方向により粘着力が異なることを特徴とする異方粘着性シート。 - 被着体をガラス板としたとき、前記樹脂層の凸形状に沿った方向の粘着力τ1と、前記樹脂層の凸形状に直交した方向の粘着力τ2との比率Rが、R=τ1/τ2=0.1〜0.5であることを特徴とする請求項1に記載の異方粘着性シート。
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