JP2019189707A - テープ及び貼り付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】テープを貼り付けて塗装対象部への塗装を行うときに樹脂部を保護することができるテープ及び貼り付け方法を提供する。【解決手段】一実施形態に係るテープは、Aピラー4、ウインドウモール7及びフロントウインドウ2を含む車体に用いられるテープ10であって、Aピラー4とウインドウモール7の間に挿入される挿入部12と、ウインドウモール7のAピラー4との反対側に位置するフロントウインドウ2に貼り付けられる粘着部13と、挿入部12と粘着部13を接続する支持部11と、を備える。【選択図】図5
Description
本発明の一側面は、テープ及び貼り付け方法に関する。
特許文献1には、モール材用マスキングテープが記載されている。モール材用マスキングテープは、長尺状に延びると共に粘着層を有する基材と、基材の幅方向の一端に位置する硬質の差込部とを有する。モール材用マスキングテープは、窓ガラスと、窓ガラスの周囲に設けられるゴム製のモール材と、モール材から見て窓ガラスの外側に設けられる自動車の鋼板等の車体とに設けられ、車体への塗装を許容すると共に窓ガラスとモール材への塗装を防止する。
具体的には、モール材と車体との間にモール材用マスキングテープの差込部を差し込み、基材でモール材を窓ガラス側に引っ張り上げた状態で粘着層がモール材と窓ガラスに貼り付けられる。このようにモール材用マスキングテープの粘着部がモール材と窓ガラスに貼り付けられた状態で車体に塗装が行われることにより、モール材と窓ガラスへの塗装が防止される。
ところで、ゴム製のモール材等の樹脂部には可塑剤が含有されている場合があり、可塑剤が含有されることによって樹脂部の柔軟性が高められている。前述したように、車体等の塗装対象部に塗装を行うときに可塑剤が含有されている樹脂部にテープの粘着部が貼り付けられると、テープの粘着部に可塑剤が移動して樹脂部の体積が減るという事象が起こりうる。この場合、テープを剥がした後にテープの形状が樹脂部に転写し、樹脂部にテープの貼り跡が凹凸として残るという問題が発生しうる。このため、テープを貼り付けて塗装を行うときに粘着部から樹脂部を保護することが求められる。
本発明の一側面に係るテープは、塗装対象部、樹脂部及び塗装非対象部を含む塗装対象物に用いられるテープであって、塗装対象部と樹脂部の間に挿入される挿入部と、樹脂部の塗装対象部との反対側に位置する塗装非対象部に貼り付けられる粘着部と、挿入部と粘着部を接続する支持部と、を備える。
前述した一側面に係るテープでは、挿入部と粘着部を接続する支持部を備え、樹脂部の塗装対象部との反対側に位置する塗装非対象部に粘着部が貼り付けられるので、粘着部を支持部を介して挿入部に接続することにより樹脂部に粘着部が貼り付けられないようにすることができる。従って、テープを貼り付けて塗装対象部への塗装を行うときに樹脂部を保護することができる。
1%延伸時の前記支持部の強度は、1.5N/cm以上であってもよい。これにより、挿入部を塗装対象部と樹脂部の間に挿入して塗装非対象部に粘着部を貼り付けるときに、支持部を引っ張っても支持部の破断を抑制することができる。
挿入部の曲げ強度は、0.3N/cm以上であってもよい。これにより、挿入部を塗装対象部と樹脂部の間に挿入して塗装非対象部に粘着部を貼り付けるときに支持部を引っ張っても、塗装対象部と樹脂部の間から挿入部が抜けたり挿入部が破断したりすることを抑制することができる。
支持部の幅は、10mm以上且つ300mm以下であってもよい。これにより、一層確実に粘着部が樹脂部に貼り付けられないようにすることができる。
挿入部の幅は、2mm以上且つ50mm以下であってもよい。これにより、樹脂部と塗装対象部の間から挿入部が抜けることを抑制することができる。
本発明の一側面に係る貼り付け方法は、塗装対象部、樹脂部及び塗装非対象部を含む塗装対象物に挿入部、支持部及び粘着部を備えるテープを貼り付ける貼り付け方法であって、塗装対象部と樹脂部の間に挿入部を挿入する工程と、支持部を樹脂部に対向させると共に粘着部を塗装非対象部に貼り付ける工程と、塗装対象部に塗装する工程と、塗装対象部に塗装された塗料に対し乾燥及び硬化の少なくともいずれかを行う工程と、塗装非対象部から粘着部を剥がして塗装対象部と樹脂部の間から挿入部を外すことにより塗装対象物からテープを除去する工程と、を備える。
前述した一側面に係る貼り付け方法では、塗装対象部と樹脂部の間に挿入部を挿入し、支持部を樹脂部に対向させて粘着部を塗装非対象部に貼り付けるので、樹脂部に粘着部を貼り付けないようにすることができる。従って、樹脂部に粘着部を貼り付けない状態で塗装を行い、その後、乾燥及び硬化の少なくともいずれかを経てテープを除去することにより、塗装の一連の工程において樹脂部を保護することができる。
本発明によれば、テープを貼り付けて塗装対象部への塗装を行うときに樹脂部を保護することができる。
以下では、図面を参照しながら本発明に係るテープ及び貼り付け方法の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解を容易にするため一部を簡略化又は誇張して描いており、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
まず、本明細書における用語「塗装」は、塗料を塗ること及び塗料を吹き付けることを含んでおり、「塗料」は、着色、錆止め、艶出し又は防腐のために塗装対象部に塗られる流動体を含み、典型的には、ウレタン塗料、メラミン塗料、ワックス、コーティング剤、ニス及びエナメルを含む。塗料は、フッ素、シリコーン又はシリカを含んでいてもよい。「塗装対象物」は塗装がなされる対象のものを示している。「塗装対象部」は塗装対象物のうち塗装がなされる部位又は部材を示しており、「塗装非対象部」は塗装対象物のうち塗装がなされない部位又は部材を示している。
本明細書における用語「樹脂部」は、樹脂を含む部分及び樹脂を含む部材を示しており、典型的には、ゴム部及びプラスチック部等、可塑剤を含有する樹脂製の部分及び部材を含む。「テープ」は、帯状の部材を示しており、典型的には樹脂テープ及び紙テープを含む。「挿入部」は塗装対象物のいずれかの部位又はいずれかの部材に挿入される部分を示しており、「粘着部」は塗装対象物のいずれかの部位又はいずれかの部材に粘着する部位を示している。「支持部」はテープの少なくともいずれかの部分を支持する部位を示している。
図1は、塗装対象部、樹脂部及び塗装非対象部を含む塗装対象物の一例として、車体1を示している。車体1は、塗装非対象部としてのフロントウインドウ2及びサイドウインドウ3と、塗装対象部としてのAピラー4、Bピラー5及びCピラー6とを備える。例えば、フロントウインドウ2及びサイドウインドウ3はガラス製であり、Aピラー4、Bピラー5及びCピラー6は金属製である。本実施形態において、テープは、車体1の塗装のマスキング材(マスキングテープ)として機能し、車体1の塗装非対象部を覆うことによって塗装非対象部への塗装を防止する。塗装は、一例として、衝突等による車体1の傷を修理するときに行われ、塗装のときには塗装対象部以外の全ての塗装非対象部がマスキング(防護)される。
以下では、塗装対象部がAピラー4であり、塗装非対象部がフロントウインドウ2である例について説明する。図2は、フロントウインドウ2及びAピラー4を拡大した斜視図である。図2に示されるように、フロントウインドウ2とAピラー4の間には樹脂部としてのウインドウモール7が設けられる。ウインドウモール7は、ウインドシールドモール、窓枠モール、窓枠ゴム、窓パッキン又は窓枠等と称されることもある。ウインドウモール7は可塑剤を含んでいる。ウインドウモール7は、例えば、ゴム製である。ウインドウモール7の材料は一例としてEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、天然ゴム、NBR(ニトリルゴム)又はSBR(スチレン・ブタジエンゴム)である。
ウインドウモール7は、フロントウインドウ2を囲むように設けられ、例えば、フロントウインドウ2の全周を囲んでいる。フロントウインドウ2の縁部において、Aピラー4が延びる方向を第1方向D1とすると、Aピラー4に隣接するウインドウモール7の部位は第1方向D1に延びている。すなわち、ウインドウモール7の一部はAピラー4に沿って延びている。また、Aピラー4の幅方向を第2方向D2とすると、Aピラー4に隣接するウインドウモール7の部位の幅方向は第2方向D2と一致する。Aピラー4、ウインドウモール7及びフロントウインドウ2は第2方向D2に沿って並んでいる。
樹脂部は、塗装非対象部と同様、塗装がなされない部位又は部材を示している。しかしながら、樹脂部は、樹脂製であって且つ塗装対象部と塗装非対象部との間に設けられる点において、塗装非対象部と区別される。一例として、本実施形態に係るテープは、樹脂部と塗装非対象部とを覆い、塗装対象部を覆わない。すなわち、テープが貼られた状態において塗装対象部は露出する。塗装対象部は塗装がなされる部位であり、樹脂部及び塗装非対象部は塗装がなされない部位である。このため、テープは、塗装対象部を露出すると共に樹脂部及び塗装非対象物を覆うように貼り付けられる。本実施形態では、テープは、Aピラー4を露出させると共にウインドウモール7及びフロントウインドウ2を覆うように貼り付けられる。
図3は、本実施形態に係るテープ10を示す斜視図である。図3に示されるように、テープ10は、長尺状とされている。例えば車体1に貼られるときに、テープ10の長手方向A1は第1方向D1に一致し、テープ10の幅方向A2は第2方向D2に一致する。テープ10は、Aピラー4、ウインドウモール7及びフロントウインドウ2に沿って延びるように貼り付けられる。
テープ10は、長手方向A1及び幅方向A2に延びる主面11aを有する支持部11と、主面11aの幅方向A2の一端において長手方向A1に延びる挿入部12と、主面11aの第2方向D2の他端において第1方向D1に延びる粘着部13と、粘着部13の支持部11との反対側に設けられる剥離ライナー14とを備える。支持部11の主面11aに挿入部12及び粘着部13が積層されており、粘着部13に剥離ライナー14が積層されている。
支持部11は、テープ10の基材である。支持部11は、非粘着性を有しており、他の部材に付着及び接着しない性質を有する。支持部11は、シート状とされていてもよい。また、支持部11は、例えば樹脂製であり、透明であってもよいし、透明でなくてもよい。支持部11は、着色されていてもよいし、着色されていなくてもよい。一例として、支持部11の材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂、若しくはこれらの混合又はコポリマーであってもよい。更に、支持部11の材料は、紙又は布等であってもよい。
1%延伸時の支持部11の強度は、例えば、1.5N/cm以上であり、好ましくは2.5N/cm以上であり、より好ましくは5.0N/cm以上であり、更に好ましくは9.0N/cm以上である。1%延伸時の支持部11の強度が1.5N/cm以上である場合、支持部11の引っ張りに対して高い耐久性が得られる。支持部11の幅B1(幅方向A2の長さ)は、例えば、10mm以上且つ300mm以下であり、好ましくは20mm以上且つ200mm以下であり、より好ましくは30mm以上且つ150mm以下である。支持部11の厚さは、例えば10μm以上且つ500μm以下であるが、適宜変更可能である。
挿入部12は、塗装非対象部と樹脂部の間に挿入されるテープ10の部位であり、例えば、Aピラー4とウインドウモール7の間に挿入される。挿入部12は、支持部11と同様、非粘着性を有する。挿入部12は、硬化処理が施された部位であってもよい。この場合、挿入部12が塗装非対象部と樹脂部の間に挿入されたときに、より強力にテープ10を保持できる。挿入部12は、板状であってもよい。
挿入部12の材料は、一例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、コポリエステル(PETG)、ポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、これらの混合材料又はコポリマーであってもよい。更に、挿入部12は、上記のようにプラスチック製であってもよいし、紙製、又は金属製であってもよい。
挿入部12の曲げ強度は、例えば、0.3N/cm以上である。挿入部12の曲げ強度が0.3N/cm以上である場合、支持部11の引っ張り等に対する挿入部12の高い耐久性が得られる。挿入部12の幅B2は、例えば、2mm以上且つ50mm以下であり、好ましくは2mm以上且つ40mm以下であり、より好ましくは2mm以上且つ30mm以下である。挿入部12の厚さは、例えば、支持部11の厚さよりも厚く、一例として3.0mm以下であり、好ましくは1.0mm以下であり、より好ましくは0.5mm以下である。
粘着部13は、塗装非対象部に接着する部位であり、且つ樹脂部に接着しない部位である。すなわち、粘着部13は、樹脂部を超えて、樹脂部の塗装対象部との反対側に位置する塗装非対象部に接着する。本実施形態において、粘着部13は、ウインドウモール7のAピラー4との反対側に位置するフロントウインドウ2に接着する。
粘着部13の材料は、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート又はブチルアクリレート等のアクリル系樹脂、ポリビニルエーテル、ポリイソブチル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、又はポリビニルブチラール等の接着材料である。粘着部13は、耐溶剤性の観点からは、アクリル樹脂を含むことが好ましい。粘着部13の幅B3は、例えば5mm以上且つ300mm以下であり、好ましくは10mm以上且つ100mm以下であるが、適宜変更可能である。また、粘着部13の厚さは、例えば5μm以上且つ500μm以下であり、好ましくは10μm以上且つ100μm以下であるが、適宜変更可能である。
剥離ライナー14は、例えば、粘着部13から剥離される剥離紙である。一例として、剥離ライナー14の材質は、ポリマー又は紙を含んでいてもよい。剥離ライナー14は、表面の平滑性という観点からは、ポリマーの剥離ライナーであってもよい。剥離ライナー14の厚さは、例えば、10μm以上且つ1000μm以下であるが、適宜変更可能である。剥離ライナー14の剥離コートの材料は、例えば、フッ素ポリマー、アクリル樹脂又はシリコーンであるが、これらに限定されない。剥離ライナー14が剥がされて粘着部13がフロントウインドウ2に貼り付けられることにより、フロントウインドウ2にテープ10が貼り付けられる。なお、この剥離ライナー14は、省略することも可能である。
以上のように、支持部11に挿入部12が積層されると共に、支持部11に粘着部13及び剥離ライナー14が積層されてテープ10が構成されている。テープ10において、挿入部12と粘着部13の間には支持部11の非粘着部11Aが設けられる。挿入部12、非粘着部11A及び粘着部13は、テープ10の幅方向A2に沿って並んでいる。非粘着部11Aは、挿入部12と粘着部13とを掛け渡す部位であって、他の部材に貼り付けられない部位である。
非粘着部11Aは、上記のように粘着剤を有しない支持部11であってもよいし、剥離ライナーで覆われた部位であってもよいし、粘着剤を印刷で無効化させた部位であってもよく、種々の方法で作成されうる。非粘着部11Aの幅B4は、例えば10mm以上且つ300mm以下であり、好ましくは15mm以上且つ150mm以下であり、より好ましくは20mm以上且つ100mm以下である。
図4は、テープ10の一態様を示す斜視図である。図4に示されるように、テープ10は、例えば、ロール状に巻き付けられる。テープ10は、長手方向A1に沿って芯21に巻き付けられる。一例として、芯21は円筒状とされている。芯21は中空とされているが、芯21に代えて、中実とされている芯にテープ10が巻き付けられてもよい。例えば、テープ10は、剥離ライナー14を有しない場合には、粘着部13がロールの内側を向くように芯21に巻き付けられる。但し、テープ10は、剥離ライナー14を有する場合には、粘着部13がロールの内側を向くように芯21に巻き付けられてもよいし、粘着部13がロールの外側を向くように芯21に巻き付けられてもよい。芯21に巻かれるテープ10の長さは、一例として10m以上且つ50m以下であるが、適宜変更可能である。
次に、本実施形態に係るテープの貼り付け方法について説明する。以下では、テープ10を車体1に貼り付けて車体1に塗装を行う例について説明する。一例として、芯21に巻かれたロール状のテープ10から一定長さ(例えば数cm程度)のテープ10を切り取る。そして、切り取ったテープ10の挿入部12をAピラー4とウインドウモール7の間に挿入する(塗装対象部と樹脂部の間に挿入部を挿入する工程)。
このとき、例えば図5(a)に示されるように、粘着部13及び剥離ライナー14をフロントウインドウ2側に向けた状態でAピラー4とウインドウモール7の間の隙間Sに挿入部12を押し込んで挿入する。なお、図5(a)及び図5(b)は、フロントウインドウ2、ウインドウモール7、Aピラー4及びテープ10を模式的に示す断面図である。このように挿入部12を挿入してAピラー4とウインドウモール7の間に挿入部12を固定する。隙間Sに挿入する挿入部12の長さは適宜変更可能であるが、テープ10を強固に固定するためには、挿入部12が隠れる程度に挿入部12を隙間Sに押し込むことが好ましい。このように挿入部12を隙間Sに押し込むことによってテープ10がAピラー4とウインドウモール7の間に強固に固定される。
次に、図5(b)及び図6に示されるように、剥離ライナー14を剥がして粘着部13を露出させると共に、支持部11をフロントウインドウ2側に引っ張って挿入部12でウインドウモール7を隙間Sが広がるように捲り上げる。この状態で、支持部11をフロントウインドウ2側に倒しながら引っ張って支持部11の非粘着部11Aをウインドウモール7の上に対向させると共に、粘着部13をウインドウモール7よりも先に位置するフロントウインドウ2に移動させる。そして、粘着部13をフロントウインドウ2に貼り付ける(支持部を樹脂部に対向させると共に粘着部を塗装非対象部に貼り付ける工程)。
以上の工程と同様の工程を経て複数のテープ10をフロントウインドウ2に貼り付ける。そして、ウインドウモール7を複数のテープ10で覆った後、車体1のAピラー4に対する塗装を行う。このとき、テープ10によってフロントウインドウ2及びウインドウモール7を保護した状態でAピラー4を塗装する(塗装対象部に塗装する工程)。塗装を行った後には、Aピラー4に塗装された塗料に対し乾燥及び硬化の少なくともいずれかを行う(乾燥及び硬化の少なくともいずれかを行う工程)。
このとき、例えば、塗料を乾燥させて塗料に含有されたシンナーを揮発させてもよいし、塗料に硬化材を付与して硬化反応を起こしてもよい。このように乾燥及び硬化の少なくともいずれかを行って塗料を固化させる。塗料を固化させた後には、テープ10を車体1から除去する。具体的には、フロントウインドウ2から粘着部13を剥がしてAピラー4とウインドウモール7の間から挿入部12を外すことによってテープ10を車体1から除去する(テープを除去する工程)。このように複数のテープ10を車体1から除去した後に一連の工程を完了する。
次に、実施形態に係るテープ及び貼り付け方法の作用効果について説明する。
前述した実施形態のテープ10では、挿入部12と粘着部13を接続する支持部11を備え、ウインドウモール7のAピラー4との反対側に位置するフロントウインドウ2に粘着部13が貼り付けられるので、粘着部13を支持部11を介して挿入部12に接続することによりウインドウモール7に粘着部13が貼り付けられないようにすることができる。従って、テープ10を貼り付けてAピラー4への塗装を行うときにウインドウモール7を保護することができる。
その結果、テープ10の粘着部13にウインドウモール7の可塑剤が移動してウインドウモール7の体積が減る事象、テープ10の形状のウインドウモール7への転写、及びウインドウモール7に形成されるテープ10の貼り跡、が生じないようにすることができる。更に、ウインドウモール7とAピラー4との間の隙間Sに挿入部12を挿入して支持部11でフロントウインドウ2とウインドウモール7を覆うことにより、Aピラー4への塗装を許容すると共にフロントウインドウ2及びウインドウモール7への塗料の付着を防止することができる。
1%延伸時の支持部11の強度は、1.5N/cm以上であってもよい。これにより、挿入部12をAピラー4とウインドウモール7の間に挿入してフロントウインドウ2に粘着部13を貼り付けるときに、支持部11を引っ張っても支持部11の破断を抑制することができる。
挿入部12の曲げ強度は、0.3N/cm以上であってもよい。これにより、挿入部12をAピラー4とウインドウモール7の間に挿入してフロントウインドウ2に粘着部13を貼り付けるときに支持部11を引っ張っても、Aピラー4とウインドウモール7の間から挿入部12が抜けたり挿入部12が破断したりすることを抑制することができる。
支持部11の幅B1は、10mm以上且つ300mm以下であってもよい。これにより、一層確実に粘着部13がウインドウモール7に貼り付けられないようにすることができる。
挿入部12の幅B2は、2mm以上且つ50mm以下であってもよい。これにより、幅B2が2mm以上であることによってウインドウモール7とAピラー4の間に挿入部12を挿入して確実にテープ10を保持することができる。また、幅B2が所定値以下(例えば20mm以下)であることにより、ウインドウモール7とAピラー4との隙間Sに挿入部12が入り込みきることができ(奥に突き当たりまではせず)、挿入部12がウインドウモール7から飛び出しすぎてしまうことを抑制することができる。
前述した実施形態の貼り付け方法では、Aピラー4とウインドウモール7の間に挿入部12を挿入し、支持部11をウインドウモール7に対向させて粘着部13をフロントウインドウ2に貼り付けるので、ウインドウモール7に粘着部13を貼り付けないようにすることができる。従って、ウインドウモール7に粘着部13を貼り付けない状態で塗装を行い、その後、乾燥及び硬化の少なくともいずれかを経てテープ10を除去することにより、塗装の一連の工程においてウインドウモール7を保護することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、前述の実施形態では、支持部11、挿入部12、粘着部13及び剥離ライナー14を備えるテープ10について説明した。しかしながら、支持部、挿入部、粘着部及び剥離ライナーの形状、大きさ、数及び配置態様は適宜変更可能である。前述の実施形態では、支持部11に挿入部12及び粘着部13が積層されているテープ10について説明した。しかしながら、支持部に挿入部及び粘着部が積層されていなくてもよい。すなわち、挿入部は、支持部の端面から延び出していてもよい。また、粘着部は、支持部の端面から延び出していてもよい。更に、前述の実施形態では、芯21に巻き付けられたロール状のテープ10について説明したが、テープはロール状に巻き付けられていなくてもよい。
また、前述した実施形態では、テープ10の粘着部13が貼り付けられる塗装非対象部がフロントウインドウ2である例について説明した。しかしながら、塗装非対象部は、例えばサイドウインドウ3等、フロントウインドウ2以外のガラスであってもよいし、ガラス以外の部位であってもよい。例えば、テープの粘着部は車体の三角窓に設けられた樹脂製部材に貼り付けられてもよい。この場合、当該樹脂製部材が塗装非対象部となるが、当該樹脂製部材は可塑剤を有しない(又は、テープの粘着部に移動しない程度の少量の可塑剤を含む)樹脂材料によって構成される。
また、前述した実施形態では、塗装対象物がAピラー4である例について説明した。しかしながら、塗装対象物は、Bピラー5又はCピラー6等、Aピラー4以外の金属部であってもよいし、金属製以外の部位であってもよい。更に、前述した実施形態では、樹脂部がウインドウモール7である例について説明したが、樹脂部はウインドウモール7以外の部位であってもよい。
また、前述した実施形態では、塗装対象部、樹脂部及び塗装非対象部を含む塗装対象物が車体1である例について説明した。しかしながら、塗装対象物は、車体以外のものであってもよく、例えば、(ガラス製又はプラスチック製等の)窓本体、窓枠ゴム及びフレームを有する窓等の建築物又は構造物であってもよい。この場合も、テープの粘着部を窓枠ゴムの先にある窓本体に貼り付けることにより、窓枠ゴムに粘着部が貼られないようにすることができるので前述と同様の効果が得られる。このようにテープ及び貼り付け方法は、種々の塗装対象物に適用させることができる。
以下では、前述した支持部(基材)の1%延伸時の強度、及び挿入部の曲げ強度の測定方法、について説明する。
<支持部の1%延伸時の強度の評価>
引張試験機に基材をセットして引張強度を測定した。基材の試験片幅を25mm、チャック間距離を100mm、引張速度を300mm/min、測定温度を室温(22〜24℃)として測定を行った。そして、25mm幅の基材の強度を測定し、10mm幅の強度に換算することによって強度を測定した。チャック間距離100mmの1%である1mm延伸したときの応力を、1%延伸時の強度とした。
引張試験機に基材をセットして引張強度を測定した。基材の試験片幅を25mm、チャック間距離を100mm、引張速度を300mm/min、測定温度を室温(22〜24℃)として測定を行った。そして、25mm幅の基材の強度を測定し、10mm幅の強度に換算することによって強度を測定した。チャック間距離100mmの1%である1mm延伸したときの応力を、1%延伸時の強度とした。
<挿入部の曲げ強度>
挿入部の曲げ強度は、例えば図7に示される試験装置30を用いて評価した。曲げ強度は、試験装置30において一対に設けられた円柱状の支持台31の上に挿入部に相当するフィルムFを置くと共に、フィルムFに対し円柱状の圧子32で荷重Mを付与して測定した。フィルムFの幅は10mm、フィルムFの長さは50mm、圧子32の半径は4.0mm、圧子32の速度は10mm/min、支持台31の半径は2.25mm、一対の支持台31の間隔を20mm、測定温度を室温(22〜24℃)とした。圧子32でフィルムFに荷重Mを付与していくとフィルムFが徐々に曲がり、荷重Mの値が一定値を超えるとフィルムFが折れ曲がってフィルムFの応力が低下する。曲げ強度の測定値は、荷重Mの最大値(フィルムFが折れ曲がるときの値)とした。
挿入部の曲げ強度は、例えば図7に示される試験装置30を用いて評価した。曲げ強度は、試験装置30において一対に設けられた円柱状の支持台31の上に挿入部に相当するフィルムFを置くと共に、フィルムFに対し円柱状の圧子32で荷重Mを付与して測定した。フィルムFの幅は10mm、フィルムFの長さは50mm、圧子32の半径は4.0mm、圧子32の速度は10mm/min、支持台31の半径は2.25mm、一対の支持台31の間隔を20mm、測定温度を室温(22〜24℃)とした。圧子32でフィルムFに荷重Mを付与していくとフィルムFが徐々に曲がり、荷重Mの値が一定値を超えるとフィルムFが折れ曲がってフィルムFの応力が低下する。曲げ強度の測定値は、荷重Mの最大値(フィルムFが折れ曲がるときの値)とした。
1…車体(塗装対象物)、2…フロントウインドウ(塗装非対象部)、3…サイドウインドウ、4…Aピラー(塗装対象部)、5…Bピラー、6…Cピラー、7…ウインドウモール(樹脂部)、10…テープ、11…支持部、11A…非粘着部、11a…主面、12…挿入部、13…粘着部、14…剥離ライナー、21…芯、A1…長手方向、A2…幅方向、B1,B2,B3,B4…幅、D1…第1方向、D2…第2方向、S…隙間。
Claims (6)
- 塗装対象部、樹脂部及び塗装非対象部を含む塗装対象物に用いられるテープであって、
前記塗装対象部と前記樹脂部の間に挿入される挿入部と、
前記樹脂部の前記塗装対象部との反対側に位置する前記塗装非対象部に貼り付けられる粘着部と、
前記挿入部と前記粘着部を接続する支持部と、
を備えるテープ。 - 1%延伸時の前記支持部の強度は、1.5N/cm以上である、
請求項1に記載のテープ。 - 前記挿入部の曲げ強度は、0.3N/cm以上である、
請求項1又は2に記載のテープ。 - 前記支持部の幅は、10mm以上且つ300mm以下である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のテープ。 - 前記挿入部の幅は、2mm以上且つ50mm以下である、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のテープ。 - 塗装対象部、樹脂部及び塗装非対象部を含む塗装対象物に挿入部、支持部及び粘着部を備えるテープを貼り付ける貼り付け方法であって、
前記塗装対象部と前記樹脂部の間に前記挿入部を挿入する工程と、
前記支持部を前記樹脂部に対向させると共に前記粘着部を前記塗装非対象部に貼り付ける工程と、
前記塗装対象部に塗装する工程と、
前記塗装対象部に塗装された塗料に対し乾燥及び硬化の少なくともいずれかを行う工程と、
前記塗装非対象部から前記粘着部を剥がして前記塗装対象部と前記樹脂部の間から前記挿入部を外すことにより前記塗装対象物から前記テープを除去する工程と、
を備える貼り付け方法。
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---|---|---|---|
JP2018081732A JP2019189707A (ja) | 2018-04-20 | 2018-04-20 | テープ及び貼り付け方法 |
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