JP2018027738A - 自転車用フレームおよび電動アシスト自転車 - Google Patents
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Abstract
Description
この場合には、第1ワイヤ収容部のワイヤを、連通孔を通して第2ワイヤ収容部に収容する過程において、連通孔から第2ワイヤ収容部に進入させた後には、このワイヤを屈曲させずに真っ直ぐ、第2ワイヤ収容部内に進入させることができる。
この場合には、ワイヤを前記一方向に延ばした状態で、第1フレーム部の外側から、第1ワイヤ収容部に収容することができ、例えば第1ワイヤ収容部が、第1フレーム部の内部に中空状に形成されているような構成と比べて、ワイヤの収容作業を容易に行うことができる。
この場合には、ワイヤが、前述のように第2ワイヤ収容部に収容されていて、第2フレーム部から下方に突出した状態で露出するのを防ぐことができる。したがって、ワイヤが、第2フレーム部から下方に突出した状態で露出している場合と比べて、第2フレーム部に位置するワイヤの上下方向の位置を高く維持しやすくなり、第2フレーム部に位置するワイヤと、第2フレーム部の後端部に下方に突出した状態で配設された伝達機構の上部と、の上下方向の距離を短く抑えることができる。これにより、ワイヤを、第2フレーム部の後端部からさらに後方に延在させ、伝達機構の上方を通過させるときの、ワイヤの上方に向けた屈曲が急峻になるのを抑制することができる。
さらにこのように、ワイヤの上方に向けた屈曲が急峻になるのを抑えることが可能になることから、第2フレーム部の上下方向の位置を低くしても、前述の屈曲によるワイヤの負荷が抑えられる。したがって、乗員が自転車に乗る際に第2フレーム部を容易に跨がせることが可能な自転車を容易に提供することができる。
この場合には、連通孔に、内側にワイヤが挿通される挿通筒を備える補助具が挿入されているので、ワイヤと、連通孔の開口周縁部に形成されるエッジ部と、の間に挿通筒を介在させることが可能になり、ワイヤとこのエッジ部との接触を抑えることができる。これによりワイヤの損傷を防止することができる。
この場合には、第1ワイヤ収容部および第2ワイヤ収容部に一体に収容されるワイヤの屈曲部分が、挿通筒の湾曲部上に位置することになるので、連通孔の開口周縁部のうち、前記一方向の他端側に形成されるエッジ部を湾曲部により覆うことが可能になる。これにより、連通孔の開口周縁部上を通過するワイヤが、このエッジ部と接触するのを抑えることができ、ワイヤの損傷を防止することができる。
この場合には、挿通筒が連通孔および第2ワイヤ収容部に跨って挿入されているので、仮に第2ワイヤ収容部と連通孔の開口周縁部との接続部分にエッジ部が形成されたとしても、ワイヤとこの接続部分との間に挿通筒を介在させることが可能になる。これにより、ワイヤがこの接続部分に形成されたエッジ部に接触するのを抑制することができ、ワイヤの損傷を防止することができる。
この発明によれば、電動アシスト自転車の各種の電装ハーネス等も第1ワイヤ収容部および第2ワイヤ収容部に収容することができるので、電動アシスト自転車においても、前述の各作用効果を奏功させることができる。
電動アシスト自転車50は、自転車用フレーム1と、乗員によるペダルの踏み込み力を車輪に伝達する伝達機構30と、を備えている。
自転車用フレーム1は、上端部にハンドルステムが取り付けられたヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方に向かうに従い漸次、下方に向けて延びる第1フレーム部10と、上端部にサドル5が取り付けられたシートチューブ6と、シートチューブ6の下端部から前方に向けて延びる第2フレーム部20と、を備えている。
なお、これらの前記一方向Xおよび前記他方向Yとしては、本実施形態に限られず、互いに交差する方向であれば、適宜変更してもよい。
固定具13には、前方から樹脂材料で形成された図示しないキャップが取り付けられる。ワイヤ4aが固定具13内に挿通された状態で、固定具13にキャップが取り付けられることで、ワイヤ4aが第1ワイヤ収容部12に収容される。
図2に示すように、蓋板14は上下方向Bから見て前方に向けて開口する開口部14aを有する蹄状を呈する。開口部14aは、第1ワイヤ収容部12、および第1フレーム部10の内部空間のうち、縦リブ11より前方に位置する部分に、前記一方向Xに対向し連通している。なお、第1フレーム部10は、下方に向けて開口していなくてもよいし、第1フレーム部10の下端開口部10aに、蓋板14が接合されていなくてもよい。
図2に示すように、第2フレーム部20内には、その全長にわたって、第1横リブ21aおよび第1横リブ21aの下方に位置する第2横リブ21bが配設されている。
なお、第2ワイヤ収容部23としては、このような構成に限られず、例えば第2フレーム部20内のうち、第1横リブ21aと、第2横リブ21bと、の間に位置する部分を第2ワイヤ収容部としてもよい。また、第2フレーム部20内に横リブ21a、21bを設けることなく、第2フレーム部20内の中空部全体を、第2ワイヤ収容部としてもよい。
伝達機構30は、乗員が踏み込む図示しないペダルと、ペダルからの踏み込み力が伝達される図示しないクランクと、クランクからの回転力が伝達されるスプロケット7と、スプロケットからの回転力を車輪に伝達する図示しないチェーンと、を有している。また、本実施形態では、伝達機構30は、電動モータからの補助動力を、チェーンを介して車輪に加えて車輪を駆動させるドライブユニット9を有している。
連通孔15は、第1ワイヤ収容部12の下端部の内面に形成されている。連通孔15は、前記他方向Yに開口し、第2ワイヤ収容部23に前記他方向Yに対向している。図示の例では、連通孔15は、図2および図4に示すように、第1フレーム部10の下端部において、第1フレーム部10の後方の外周面を前後方向Aに貫く第1貫通孔15aと、縦リブ11を前後方向Aに貫く第2貫通孔15bと、第1ワイヤ収容部12の溝底部12aを前後方向Aに貫く第3貫通孔15cと、を備えている。なお、連通孔15は、例えば第3貫通孔15cを備えることなく、第1フレーム部10と第2フレーム部20との接続部分のうち、外面以外の部分に形成されていてもよい。
補助具40は、図3および図4に示すように、前後方向Aから見て矩形状をなす挿通筒41と、挿通筒41の前端開口部における上端縁から上方に向けて延びる取付け部42と、を備えている。
補助具40において、挿通筒41の前端開口部と取付け部42との接続部分には、下方に向けて突の曲面状に形成された湾曲部43が形成されている。
挿入スリット46の前後方向Aの大きさは、切欠き部45の前後方向Aの大きさよりも大きくなっている。挿入スリット46、および切欠き部45の後端部それぞれの左右方向Cの大きさは、互いに同等となっている。
ここで、本実施形態では、挿通筒41は、連通孔15および第2ワイヤ収容部23に跨って挿入されている。
挿通筒41の前端部は、第1フレーム部10の溝底部12aから前方に突出している。図示の例では、挿通筒41の前端部における下端は、蓋板14の開口部14a内に位置している。
図5に示すように、補助具40は、第2ワイヤ収容部23の左右方向Cの中央部に配設され、第2フレーム部20の内周面との間には、上下方向Bおよび左右方向Cの隙間が設けられている。
また、第1ワイヤ収容部12および第2ワイヤ収容部23に一体に収容されるワイヤ4aの屈曲部分が、挿通筒41の湾曲部43上に位置することになるので、連通孔15における第3貫通孔15cの開口周縁部のうち、前側の上端部15dに形成されるエッジ部を湾曲部43により覆うことが可能になる。これにより、連通孔15の開口周縁部上を通過するワイヤ4aが、このエッジ部と接触するのを抑えることができ、ワイヤ4aの損傷を防止することができる。
また、上記実施形態においては、挿通筒41は連通孔15および第2ワイヤ収容部23に跨って挿入されており、挿通筒41の内側に向けて突の曲面状に形成された湾曲部43が形成されている構成を示したが、このような態様に限られない。挿通筒は、連通孔および第2ワイヤ収容部に跨って挿入されていなくてもよいし、挿通筒には、湾曲部が形成されていなくてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
3 ヘッドパイプ
4a ワイヤ
5 サドル
6 シートチューブ
9 ドライブユニット
10 第1フレーム部
12 第1ワイヤ収容部
12a 溝底部
15 連通孔
20 第2フレーム部
23 第2ワイヤ収容部
30 伝達機構
40 補助具
41 挿通筒
43 湾曲部
50 電動アシスト自転車
Claims (8)
- 一方向に延びる第1フレーム部と、前記第1フレーム部に接続されるとともに、前記一方向に交差する他方向に延びる第2フレーム部と、を備える自転車用フレームであって、
前記第1フレーム部には、内側にワイヤが収容される第1ワイヤ収容部が形成され、
前記第2フレーム部には、内側が前記第1ワイヤ収容部に連通するとともに、内側にワイヤが収容される第2ワイヤ収容部が形成され、
前記第1フレーム部と前記第2フレーム部との接続部分における外面には、前記第1ワイヤ収容部および前記第2ワイヤ収容部の双方に連通する連通孔が形成されていることを特徴とする自転車用フレーム。 - 前記連通孔は、前記他方向に開口して前記第2ワイヤ収容部に対向していることを特徴とする請求項1に記載の自転車用フレーム。
- 前記第1ワイヤ収容部は、前記第1フレーム部の外面に形成されるとともに、前記一方向に延びる溝状に形成され、
前記連通孔は、前記第1ワイヤ収容部の溝底部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の自転車用フレーム。 - 前記第2フレーム部は、上端部にサドルが取り付けられるシートチューブの下端部から前方に向けて延び、
前記第1フレーム部は、上端部にハンドルステムが取り付けられるヘッドパイプから後方に向かうに従い漸次、下方に向けて延びていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自転車用フレーム。 - 前記連通孔に挿入され、かつ内側にワイヤが挿通される挿通筒を備える補助具が配設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自転車用フレーム。
- 前記第2フレーム部は、前記第1フレーム部における前記一方向の一端部に接続され、
前記連通孔は、前記第1ワイヤ収容部の内面に形成されるとともに前記他方向に開口して前記第2ワイヤ収容部に対向し、
前記挿通筒の開口端部には、前記第1ワイヤ収容部の内面における前記連通孔の開口周縁部の前記一方向の両端部のうち、前記一方向の他端側の端部を覆い、かつ前記連通孔の内側に向けて突の曲面状に形成された湾曲部が形成されている請求項5に記載の自転車用フレーム。 - 前記挿通筒は、前記連通孔および前記第2ワイヤ収容部に跨って挿入されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の自転車用フレーム。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の自転車用フレームと、
電動モータからの補助動力を、チェーンを介して車輪に加えて車輪を駆動させるドライブユニットを有するとともに、乗員によるペダルの踏み込み力を車輪に伝達する伝達機構と、を備えていることを特徴とする電動アシスト自転車。
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