JP2018027528A - 洗米装置 - Google Patents
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Abstract
Description
従来の自動洗米装置としては、米の洗浄(洗米)、洗米容器の洗浄、洗米用水及び洗浄用水の排水、炊飯用水の計量、洗米および計量された炊飯用水の炊飯器内釜などの炊飯用容器への投入、その他の工程を、一連のプログラムに従って自動的に実行するものが知られている。
この問題について、従来の洗米装置は、洗米容器の内部の側壁に炊飯用水の一部を残米流去用水として噴射するシャワーノズルを設けて、残米を流し落とす方法を採用している。
周面に沿った側壁部を有し、底部に排出口が形成された洗米容器と、
前記洗米容器内に水を給水する噴射給水機構と、
前記洗米容器内に設けられた攪拌部材を回動させる攪拌機構と、
前記洗米容器の排出口を開閉する排出口開閉機構と、
洗米動作の制御を行う制御装置とを備える洗米装置において、
前記噴射給水機構が、平面視で前記洗米容器の前記側壁部の円周に沿った方向に水を噴射して渦流を形成する噴射ノズルを有することを特徴とする。
前記噴射給水機構は、複数の前記噴射ノズルを有し、
これら複数の噴射ノズルは、同じ回転方向に前記渦流が形成される方向に水を噴射することを特徴とする。
前記噴射ノズルは、前記洗米容器の前記側壁部の上端部に及ぶ範囲で水を噴射することを特徴とする。
貯米庫から前記洗米容器内に米を供給する給米口の開閉を行うシャッターと、当該シャッターに開閉動作を付与する駆動部とを有するシャッター機構を備えることを特徴とする。
前記貯米庫が前記洗米容器の上側に配置されていることを特徴とする。
前記制御装置は、規定の繰り返し条件を満たす度に、前記噴射給水機構の前記噴射ノズルによる水の噴射を行う洗浄制御を実行することを特徴とする。
また、これにより残米流去用水の強力な吹き付けを行わなくとも残留米を効果的に流し落とす効果が得られるので、給米口への水分の付着や給米口から貯米庫への水分の侵入を低減することが可能である。
従って、洗米容器内に残留する付着力の高い残留米を効果的に流し落とすことが可能となる。また、洗米容器内を噴射ノズルの吹き付けで洗浄する場合にも洗米容器内の上方まで効果的に洗浄することが可能となる。
以下、本発明の実施形態である洗米装置1について具体的に説明する。図1は洗米装置1の全体を示す縦断面図である。
上記洗米装置1は、図1に示すように、全体構成を支持するフレーム10と、内部で洗米を行う洗米容器20と、洗米容器20内に水を給水する噴射給水機構30(図4参照)と、洗米容器20内に設けられた攪拌部材42〜44を回動させる攪拌機構40と、洗米容器20の底部に位置する排出口21を開閉する排出口開閉機構50と、洗米容器20の後述する給米口22の開閉を行うシャッター機構60と、洗米を行う米を貯留する貯米庫71を有する給米機構70と、洗米後の米を受け取り炊き上げる炊飯器90と、一連の洗米動作の制御を行う制御装置100(図5参照)とを備えている。
フレーム10は、底部に位置する土台11と、土台11の左右両側における後端部から立設された二本の支柱12と、二本の支柱12の上部の前側に固定支持された矩形の筐体部13とから主に構成されている。
そして、土台11は、前後にスライド移動可能なスライド板14を備え、当該スライド板14に炊飯器90を載置支持している。
また、筐体部13は、内部が中空であって、その内側上部には、給米機構70を格納保持している。また、筐体部13の底板は、洗米容器20の天板23と共用となっており、給米機構70と底板の間の空間には、攪拌機構40、排出口開閉機構50及びシャッター機構60等の構成の一部が格納されている。
また、図示しないが、筐体部13の前面部には、制御装置100の回路基板や操作パネル105等が装備されている。
炊飯器90は、洗米を内部で炊き上げる内釜91と、内釜91を格納して加熱する加熱部92と、図示しない内釜91の蓋とを備えており、洗米容器20の真下に配置される。
内釜91は、上部が広く開放された鍋型の耐熱容器であり、二重壁面による断熱構造を有している。
内釜91の蓋は、内釜91の上部の開放部を閉塞する円板状をなし、その上面中央部には把手が設けられている。炊飯の際には、内釜91の上部開放部を閉塞して内部を密閉することができ、内釜91の内部を一定の圧力に維持することができる。
この蓋は、把手をもって人手により開閉を行ってもよいが、フレーム10における炊飯器90の上側に、把手を係止又は把持するアーム機構を設け、制御装置100の制御の下で、蓋の開閉を自動的に行う構成としても良い。
また、炊飯器90の加熱部92は、内釜91を格納して底部を加熱する構造であり、その熱源は、可燃性ガスの燃焼或いは電力のいずれであっても良い。
給米機構70は、貯米庫71と、当該貯米庫71から定量の米を洗米容器20に供給する計量部74とから主に構成される。
貯米庫71は、米を貯留可能な中空容器であり、その底部72は重力によって米を一箇所に集中させる傾斜面で構成されている。そして、貯米庫71の底部72における米の集中箇所は下方に延びる導出管73に接続されている。
計量部74は、上記構造により、一合ずつの米を洗米容器20内に供給することができる。
図2は洗米容器20の円筒部24の斜視図、図3は図1におけるV−V線に沿った断面図である。
洗米容器20は、図1〜図3に示すように、上部に位置する円筒部24と、下部に位置する倒立円錐台状の円錐部25と、円筒部24の上端部を閉塞する天板23(前述した筐体部13の底板)とを備え、円筒部24と円錐部25とは一体的に形成されている。
円筒部24は上下方向に沿って外径及び内径が一定である。
円錐部25は、その上端部の外径及び内径が円筒部24の外径及び内径と一致しており、仰角(円錐部25の外周面の下端部と水平面との内角)がおよそ50°となる傾斜で下方に向かうにつれて縮径している。
これらにより、洗米容器20は上下方向に沿った中心軸回りの回転体形状となっている。
円筒部24の上縁部には外側に張り出されたフランジ部241が形成されており、当該フランジ部241が複数の保持部材231によって天板23に保持される。
この保持部材231は、長穴が形成され、当該長穴に挿通される図示しないボルトにより天板23に締結装備される。このボルトを緩めると、保持部材231は長穴に沿って移動可能となり、フランジ部241の外側に移動させることで、円筒部24と天板23とが分離可能となる。また、保持部材231を長穴に沿ってフランジ部241の半径方向内側に向かって移動させて、保持部材231と天板23との間にフランジ部241を挟み込み、ボルトを締結することで、円筒部24と天板23と連結することができる。
なお、円筒部24のフランジ部241の上面には、図示しないパッキングが装備されており、円筒部24と天板23との連結時には、パッキングにより相互間を水密状態とすることができる。
このように、円筒部24と天板23とを分離可能としたので、従来は困難であった洗米容器の洗浄が容易となり、且つ、内部の隅々まで洗浄を行うことが可能となった。
この開閉扉242にも図示しないパッキングが装備されており、開閉扉242を閉じた時には、作業用窓243を水密状態とすることができる。
このように、作業用窓243を設けることにより、洗米容器20の円筒部24と天板23を分離させるまでもなく、洗米容器20の内部にアクセスすることができ、通常の洗浄作業やメンテナンス作業を行うことが可能となっている。
上記排水金網26の周囲には、当該排水金網26を囲繞するように排出口開閉機構50の排水ジャケット51(後述)が装備されており、洗米後の排水は排水金網26から排水ジャケット51を通じて行われる。
また、排水ジャケット51の底部には洗米後の米と炊飯用水を排出する排出口21が形成されている。
また、天板23の下面側における貫通孔232の周囲には、噴射給水機構30の三つの噴射ノズル31(後述)が放射状に均一の角度間隔で配置されている。
さらに、天板23における給米機構70の導出管73の直下となる位置には、上下に貫通した給米口22が形成されており、当該給米口22を通じて給米機構70から洗米容器20内に米が供給される。
攪拌機構40は、洗米容器20の天板23の中心を貫通し、図示しない軸受け及びパッキングを介して回転可能に支持された中空の回転軸41と、当該回転軸41の下端部において放射状に固定装備された攪拌部材42〜44と、回転軸41を介して攪拌部材42〜44を回転させる駆動部45とを備えている。
なお、この攪拌部材42〜44の数は三本に限定されるものではなく、増減させても良い。
排出口開閉機構50は、図1〜3に示すように、洗米容器20の下端部に位置する排水金網26の周囲に設けられた排水ジャケット51と、排水管52を介して排水ジャケット51に接続された下部排水箱53と、洗米容器20の内部空間に所定の高さで連通した上部排水箱54と、上部排水箱54と下部排水箱53とを接続する接続管55と、下部排水箱53に対する排水管52の入り口に設けられた開閉弁の開閉を行う排水モーター56(図5参照)と、洗米容器20の排出口21の開閉を行う開閉栓57と、開閉栓57に開閉動作を伝達する支持棒58と、開閉栓57に開閉動作を付与する駆動部59とを備えている。
排水ジャケット51の底面部の中央には排出口21が形成され、当該排出口21には図示しないパッキングを介して開閉栓57が閉塞可能となっている。
この排水ジャケット51から、排水管52を通じて下部排水箱53に洗米後の不要な洗米用水や洗米容器20の洗浄用水の排水を行い、排出口21を通じて洗米後の洗米及び炊飯用水を炊飯器90の内釜91に排出する。
下部排水箱53には、減圧ブロワー531が併設されており(図5参照)、その内部空間を減圧して、排水ジャケット51や上部排水箱54内の水を積極的に引き込むことができる。また、この下部排水箱53は、その底部に、洗米装置1の外部に排水するホース532が接続され、下部排水箱53内の水は全てホース532によって装置外へ排水することができる。
支持棒58は、前述した攪拌機構40の中空の回転軸41の中心を貫通した状態で上下動可能に支持されている。なお、支持棒58と回転軸41の間にも相互間の水密を図る図示しないパッキングが設けられている。
駆動部59は、上下にピン581を移動させる駆動源を有する機構であれば制限はなく、例えば、モーターとカム機構によりピン581に上下動動作を入力しても良いし、直動系のアクチュエーターでピン581に上下動動作を入力しても良い。ここでは、駆動源として開閉用モーター591(図5参照)を採用し、図示しないカム機構を介してピン581を上下動させる場合を例示する。
図4は図3におけるW−W線に沿った断面図である。図3及び図4に示すように、噴射給水機構30は、洗米容器20内の天板23の下面側に配置された三つの噴射ノズル31と、噴射ノズル31よりも弱い水流で給水を行う二つのシャワーノズル35と、各噴射ノズル31及び各シャワーノズル35に浄水を供給する給水管32と、各噴射ノズル31への浄水の供給と停止の切り替えを行う第一の電磁弁33と、各シャワーノズル35への浄水の供給と停止の切り替えを行う第二の電磁弁36と、各噴射ノズル31及び各シャワーノズル35に供給される浄水の供給量を検出する流量計34とを備えている。
また、給水管32の末端は、天板23を貫通して各噴射ノズル31及び各シャワーノズル35に接続されている。これらの貫通部分はパッキングによりシールされている。
流量計34は給水管32における各噴射ノズル31への供給経路と各シャワーノズル35への供給経路の分岐位置より上流側に設けられ、給水管32内を通過する浄水の流量から全噴射ノズル31又は全シャワーノズル35への浄水の供給量を検出する。
なお、給水管32は図示しない浄水器を介して水道管に接続され、水道管内の水圧により浄水の供給が行われるが、浄水タンクを設けて水圧を付加して給水管32に供給しても良い。
各シャワーノズル35は、洗米を行う際の洗米用水、後述する炊飯用補水及び洗米後の米の浸漬の際の浸漬用水(そのまま炊飯用水となる)を洗米容器20内に供給する場合に使用される。
つまり、上記洗米用水と炊飯用補水と洗浄用水と浸漬用水と残米流去用水とは、いずれも用途は異なるが同じ供給減から供給される浄水である。
図4に示すように、各噴射ノズル31は、水平な視線から見て、その中心線Cは水平となっており、上下に角度θの範囲で拡散して噴射を行う。噴射ノズル31は天板23の下面のすぐ近くから噴射を行うので、その噴射範囲は、洗米容器20の側壁である円筒部24の内周面の上端部を含む範囲となる。なお、円筒部24の内周面の上端部を含む範囲となるのであれば、中心線Cは水平よりも下降方向に傾斜した向きとしても良い。
具体的には、円筒部24の内周面に対して垂直となる円筒部24の半径方向Rに対して、円筒部24の内周面に沿った方向に傾斜した方向である。即ち、噴射ノズル31の中心線Cの方向は、半径方向Rに対して角度αだけ傾斜した方向となるように向けられている(0°<α<90°)。角度αは90°により近いことが望ましい。このように、噴射ノズル31の中心線Cの方向を傾斜させると、噴射された浄水は円筒部24の内周面の円周に沿って流れを生じ、洗米容器20内に渦流を形成することができる。
なお、図3は下方から見て洗米容器20内で反時計方向の渦流を生じさせる向きで噴射ノズル31が配置されているが、三つの噴射ノズル31は、いずれも同じ反時計方向の渦流を生じさせる向きとなっている。なお、これら噴射ノズル31は全て時計方向に向けてもよい。
また、噴射ノズル31の拡散角度θは、三つの噴射ノズル31の拡散により浄水が吹き付けられる範囲が、洗米容器20の円筒部24の全周に隙間を生じない角度に設定されている。
また、三つの噴射ノズル31の拡散により浄水が吹き付けられる範囲は、洗米容器20の円筒部24の全周に渡っており、且つ、円筒部24の上端部に達するので、円筒部24及び円錐部25の全範囲に渡って漏れなく吹き付けを行うことができ、吹き付け後の容器内の汚れや残米の残留を効果的に低減することが可能である。
シャワーノズル35は、洗米容器20内に浄水を供給することができれば良いので、噴射ノズル31のように強力に噴射する必要はなく、浄水は専ら下方に向かって落下するように吐出が行われる。
シャッター機構60は、洗米容器20の天板23に形成された給米口22の開閉を行うシャッター61と、当該シャッター61に開閉動作を付与する駆動部62とを有している。
シャッター61は、天板23の下面において、所定方向に滑動可能に支持された給米口22の遮蔽板であり、シャッター61と天板23の下面との間には、図示しないパッキングが介挿され、かかる水密構造により、給米口22から上方への水分の侵入が防止されている。
なお、シャッター開閉用モーター621は制御装置100により、給米機構70から洗米容器20内に米が供給される場合のみシャッター61を開くように制御される。
図5は洗米装置1の制御系を示すブロック図である。
洗米装置1の制御装置100は、図5に示すように、洗米の動作制御を行うためのプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)102と、演算処理の作業領域地となるRAM(Random Access Memory)103と、各種設定データなどを記憶する記憶手段としての書き換え可能な不揮発性のデータメモリ104と、ROM102内のプログラムを実行するCPU101(Central Processing Unit)とを備えている。
また、CPU101は、噴射給水機構30の流量計34がインターフェイス34aを介して接続されており、検出された噴射給水機構30による浄水の噴射量を取得する。
この操作パネル105は、洗米、炊飯に関する各種の設定(例えば、米の量、米の種類、水加減、米の浸漬時間、炊き方、炊飯後の蒸らし時間、複数回の連続自動運転回数)を行う入力部と、洗米及び炊飯の開始を入力する開始スイッチ、炊飯完了を知らせるブザー、各種の設定内容を表示する表示部等を備えている。
上記CPU101が制御プログラムにより実行する洗米装置1の洗米から炊飯までの一連の動作制御を図6のフローチャートに基づいて説明する。
なお、洗米及び炊飯を行う米の量、米の種類、水加減、洗米(研ぎ)時間、浸漬時間、炊き方、蒸らし時間等は、予め、操作パネル105により適宜設定されているものとする。
即ち、CPU101は、シャッター機構60のシャッター開閉用モーター621を制御して、シャッター61を開放位置に移動し、給米口22を開放させる。
次いで、給米機構70の計量モーター77を駆動させて計量容器76の開口部を上に向け、貯米庫71内の米を内部に収容する。そして、再び、計量モーター77を駆動させて計量容器76の開口部を下に向かせる。これにより、一合の米が洗米容器20に供給される。
そして、洗米容器20に対する一合ずつの米の供給を炊飯する米の設定量に応じて複数回繰り返し実行する。
さらに、規定量の米の供給が完了すると、CPU101は、シャッター開閉用モーター621を制御してシャッター61を閉塞位置に移動し、給米口22を閉じる。
洗浄用水の注水量は、米の種類や量に応じて規定量が決められているが、予め、操作パネル105から加減量が設定されている場合には、規定量に対して設定加減量に基づいて調整を行う。
そして、噴射給水機構30の第二の電磁弁36を開放し、各シャワーノズル35からの洗浄用水の注水を開始する。これと同時に、CPU101は、流量計34の検出流量を積算し、目標とする注水量に達すると、第二の電磁弁36を閉じて、注水を完了する。
即ち、CPU101は、攪拌機構40の攪拌モーター451の駆動を開始すると共に設定された洗米時間の計時を開始し、洗米時間が経過すると、攪拌モーター451を停止させて、洗米を終了する。
即ち、CPU101は、排出口開閉機構50の排水モーター56を制御して開閉弁を開く。これにより、洗米容器20内の洗浄用水は、排水ジャケット51から排水管52を通じて下部排水箱53に引き込まれ、ホース532から装置外へ排水される。
即ち、CPU101は、排出口開閉機構50の排水モーター56を制御して、開いていた開閉弁を閉じて、噴射給水機構30の第二の電磁弁36を開放し、各シャワーノズル35からの浸漬用水の給水を開始する。これと同時に、CPU101は、流量計34の検出流量を積算し、目標とする給水量に達すると、第二の電磁弁36を閉じて、給水を完了する。
但し、炊飯用水としての適量が全て浸漬用水として給水されるのではなく、浸漬に必要最小限の量が給水される。この場合、洗米容器20内の全ての米が、浸漬時の吸収によって水分減少を生じたとしても水没状態を維持することができる必要最小限の量となる。
この量は、米の量及び種類、炊き方の設定に応じて変動するので、これらが操作パネル105によって設定されると、制御装置100のCPU101は、これらのパラメータに応じて適量を定めたデータから自動的に決定する。
浸漬に必要な時間は、米の量及び種類、炊き方の設定に応じて変動するので、CPU101は、これらのパラメータに応じて適切な浸漬時間を定めたデータから自動的に決定し、当該浸漬時間の経過を監視する。
浸漬の際には前述したように浸漬用水を最小限の量に設定しているので、炊飯用水には足りなくなる。なお、洗米容器20から炊飯器90への排米後には、噴射ノズル31による残米流去用水の噴射が行われ、この残米流去用水も炊飯用水の一部となるので、炊飯用補水の吸水量は、次式から求められる。
[炊飯用水]=[浸漬用水]−[浸漬時の吸収分]+[炊飯用補水]+[残米流去用水]
即ち、CPU101は、排出口開閉機構50の開閉用モーター591を制御して、開閉栓57を下方に移動し、排出口21を開放させる。
これにより、開放された排出口21から浸漬用水及び米が排出され、下方の炊飯器90の内釜91に投入される。
即ち、CPU101は、噴射給水機構30の各電磁弁33を開放し、各噴射ノズル31からの残米流去用水の噴射を開始する。これと同時に、CPU101は、各流量計34の検出流量を積算し、合計して、目標とする噴射量に達すると、各電磁弁33を閉じて、噴射を完了する。
前述したように、各噴射ノズル31は、洗米容器20の円筒部24の内周面に対して同一の回転方向に向かって残米流去用水の噴射を行うので、円筒部24の内周面の円周に沿った渦流が発生し、円筒部24の内周面の上端部及び天板23の下面も含む全域に残米流去用水が噴射され、残留米は効果的に流し落とされ、炊飯器90の内釜91に排出される。
残米流去用水の必要量は、米の量及び浸漬時間に応じて変動するので、これらが操作パネル105によって設定されると、制御装置100のCPU101は、これらのパラメータに応じて適量を定めたデータから自動的に決定する。
前述したように、洗米装置1にアーム機構を設けた場合には、その駆動源となるアクチュエーターを制御して内釜91の蓋を保持したアームによる蓋を被せる動作を実行させる。また、アーム機構を搭載していない場合には、例えば、操作パネル105に設けられたスピーカーや指示ランプ等を利用して、洗米装置1の使用者に対して、内釜91の蓋を閉じるよう指示を出力する。
そして、CPU101は、炊飯器90の加熱部92を制御して炊飯を開始する。炊飯に必要な時間は、米の量及び種類、炊き方の設定に応じて変動するので、CPU101は、これらのパラメータに応じて適切な炊飯時間を定めたデータから自動的に決定し、当該炊飯時間の経過を監視する。
蒸らしに必要な時間は、米の量及び種類、炊き方の設定に応じて変動するので、CPU101は、これらのパラメータに応じて適切な蒸らし時間を定めたデータから自動的に決定し、当該蒸らし時間の経過を監視する。
これらにより、一連の洗米の動作制御を完了する。
上記CPU101は、洗米動作の実行中を外して、所定の繰り返し条件に基づいて洗米容器20内の洗浄制御を実行する。図7は洗浄制御のフローチャートである。
ここで所定の繰り返し条件として、予め決められた規定時間の経過ごとに繰り返し洗浄が行われる場合を例示する。
そして、規定時間の経過を判定する(ステップS33)。規定時間が経過してなければ規定時間の計時を継続し(ステップS33:NO)、規定時間が経過したならば(ステップS33:YES)、現在、洗米装置1において洗米動作が実行中か否かを判定する(ステップS35)。
そして、洗米動作が実行中ならばステップS35の判定を繰り返し(ステップS35:YES)、洗米動作が実行中でなければ(ステップS35:NO)、洗米容器20内の洗浄を実行する(ステップS37)。
洗浄用水の量は、予め設定された一定量としても良いし、操作パネルで任意量に設定可能としても良い。制御装置100のCPU101は、予め記憶された洗浄用水の設定量に応じて洗浄を実行する。
その後は、ステップS31に処理を戻して、再び、洗浄周期の規定時間の計時を開始する。この繰り返し処理は、洗米装置1の主電源が落とされるまで継続される。
上記洗米装置1は、噴射給水機構30が、平面視で洗米容器20の円筒部24の内周面円周に沿った方向に水を噴射する噴射ノズル31を有しているので、洗米容器20の内部で渦流を形成することができ、洗米容器20の円周方向について漏れのない形で残米流去用水を行き渡らせることができ、浸漬して排出した後にも洗米容器20内に残留する残留米を効果的に流し落とすことが可能となる。また、洗米容器20内の洗浄の際にも、上記渦流によって効果的な洗浄を行うことが可能となる。
特に、噴射給水機構30は、複数の噴射ノズル31を有し、これら複数の噴射ノズル31は、同じ回転方向に渦流が形成される方向に水を噴射するように配置されているので、より強力が渦流を形成することができ、より効果的に残留米を流し落とすことが可能となり、より効果的な洗米容器の洗浄を行うことが可能となる。
従って、噴射ノズル31により洗米容器20内でより高い位置まで水を噴射させたり、より強力に噴射させたりすることも可能となる。
上記洗米装置1では、炊飯器90を備えているが、炊飯器90は必須ではない。例えば、フレーム10の土台11は、炊飯器90の内釜91を設置するスペースとしてのみ利用し、制御装置100は、洗米制御を図6のステップS15の残留米の排出までで終了する構成としても良い。
20 洗米容器
21 排出口
22 給米口
23 天板
24 円筒部(側壁部)
243 作業用窓
242 開閉扉
25 円錐部
30 噴射給水機構
31 噴射ノズル
40 攪拌機構
42〜44 攪拌部材
451 攪拌モーター
50 排出口開閉機構
57 開閉栓
591 開閉用モーター
60 シャッター機構
61 シャッター
62 駆動部
621 シャッター開閉用モーター
70 給米機構
71 貯米庫
90 炊飯器
91 内釜
100 制御装置
C 中心線
D 点線
R 半径方向
α 角度
θ 拡散角度
Claims (6)
- 周面に沿った側壁部を有し、底部に排出口が形成された洗米容器と、
前記洗米容器内に水を給水する噴射給水機構と、
前記洗米容器内に設けられた攪拌部材を回動させる攪拌機構と、
前記洗米容器の排出口を開閉する排出口開閉機構と、
洗米動作の制御を行う制御装置とを備える洗米装置において、
前記噴射給水機構が、平面視で前記洗米容器の前記側壁部の円周に沿った方向に水を噴射して渦流を形成する噴射ノズルを有することを特徴とする洗米装置。 - 前記噴射給水機構は、複数の前記噴射ノズルを有し、
これら複数の噴射ノズルは、同じ回転方向に前記渦流が形成される方向に水を噴射することを特徴とする請求項1記載の洗米装置。 - 前記噴射ノズルは、前記洗米容器の前記側壁部の上端部に及ぶ範囲で水を噴射することを特徴とする1又は2記載の洗米装置。
- 貯米庫から前記洗米容器内に米を供給する給米口の開閉を行うシャッターと、当該シャッターに開閉動作を付与する駆動部とを有するシャッター機構を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の洗米装置。
- 前記貯米庫が前記洗米容器の上側に配置されていることを特徴とする請求項4記載の洗米装置。
- 前記制御装置は、規定の繰り返し条件を満たす度に、前記噴射給水機構の前記噴射ノズルによる水の噴射を行う洗浄制御を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の洗米装置。
Priority Applications (1)
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