JP2018026533A - 電子制御装置 - Google Patents

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大地 丸井
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Abstract

【課題】熱電素子がオープン故障を発生した場合でも、通電停止とならないようにすることができ、しかも中間端子などの端子を別途設けることなく故障の検出も可能とした電子制御装置を提供する。【解決手段】熱電素子モジュール1は、3個の熱電素子群11〜13を並列に接続した構成である。各熱電素子群11〜13は、熱電素子を異なる個数直列接続したものであり、異なる抵抗値R1〜R3を有する。熱電素子モジュール1は、制御回路4により、MOSFET2をオンオフ制御して通電され、その時の電流は抵抗3の端子電圧Voとして検出される。熱電素子モジュール1の熱電素子群11〜13のいずれかがオープン故障を起こした場合に、残りのものには通電状態を継続できるので、冷却運転を継続できる。また、オープン故障時の抵抗値から、オープン故障を起こした熱電素子群を特定することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、電子制御装置に関する。
電気エネルギーを与えて熱を移動させる電子素子として熱電素子がある。これは、例えばペルチエ素子のように、p型半導体とn型半導体を対としたもので、電流を流すことで、発熱および冷却の電熱効果を生じさせる機能を備えている。
このような熱電素子は一般に複数個を直列接続して用いるので、オープン故障が発生すると通電できなくなるので、冷却あるいは発熱の機能が停止する。このため、特許文献1に示すように、このような故障を検出することができるようにしたものがある。
しかしながら、従来構成のものでは、オープン故障が発生すると、温度制御が不能となるため温度制御対象によっては適用が困難となることがある。また、故障を発見するために中間端子を設けるため、配線や実装の自由度が低下するものであった。
特開2007−150231号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、熱電素子がオープン故障を発生した場合でも、通電停止とならないようにすることができ、しかも中間端子などの端子を別途設けることなく故障の検出も可能とした電子制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の電子制御装置は、p型半導体およびn型半導体を対とした熱電素子をそれぞれ異なる個数で複数個直列接続した複数の熱電素子群を備え、前記複数の熱電素子群を並列接続してなる熱電素子モジュールと、前記熱電素子モジュールに駆動電源を供給して動作制御を行う制御回路とを備えている。
上記構成を採用することにより、制御回路により熱電素子モジュールに駆動電源を供給して動作制御することで、複数の熱電素子群に通電され、熱電変換機能により吸熱あるいは放熱の動作が行われる。このとき、熱電素子モジュールを構成する複数の熱電素子群は、異なる個数の熱電素子を直列接続しているので、それぞれの抵抗値が異なるように設定されている。この結果、複数の熱電素子群のうちのいずれかが故障した場合でも、残りの熱電素子群には通電状態を継続することができる。
また、複数の熱電素子群のうちのいずれかがオープン故障すると、その熱電素子群の抵抗値が無限大となるので、熱電素子モジュールの抵抗値は、故障が発生していない残りの熱電素子群の抵抗値の並列合成した値となる。そして、各熱電素子群の抵抗値が異なるから、熱電素子モジュールの抵抗値は、オープン故障を起こした熱電素子群に応じて異なる値になるので、抵抗値を測定することでオープン故障が発生した熱電素子群を特定することが可能となる。
第1実施形態を示す電気的構成図 熱電素子を用いた熱電素子モジュールの電気的構成図 熱電素子モジュールの外観図 熱電素子モジュールの平面図 実装基板の平面図 熱電素子モジュールの電流経路を示す説明図 信号処理プログラムのフローチャート 第2実施形態を示す熱電素子モジュールの平面図 熱電素子モジュールの電流経路を示す説明図 第3実施形態を示す縦断側面図 第4実施形態を示す縦断側面図
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。本実施形態で用いる熱電素子モジュール1は、例えば冷却対象となる半導体装置や制御装置などの発熱のある対象物に装着して使用するように配置される。
熱電素子モジュール1は、熱電素子10を異なる個数直列接続した熱電素子群11、12、13を並列に接続したものである。図2に示すように、熱電素子10は、例えばペルチエ素子などの通電により一方側で放熱、他方側で吸熱をする機能を有する素子で、p型半導体10aよびn型半導体10bを導体10cで連結したものである。熱電素子10を複数個、接続導体20aなどにより直列に接続して熱電素子群11、12、13を構成している。
熱電素子群11〜13は、図4に示しているように、熱電素子10を4個、6個、8個を直列接続したもので、抵抗値R1、R2、R3としている。なお、図2では異なる個数の例示のために2個、4個、6個で示している。抵抗値R1〜R3は、抵抗値R1の1.5倍が抵抗値R2となり、抵抗値R1の2倍が抵抗値R3となる。熱電素子10は、n型半導体10b側からp型半導体10aに向けて電流を流すことで、導体10c側の温度が低下して外部の熱を吸熱するようになり、接続導体20a側の温度が上昇して外部に熱を放熱するようになる。したがって、図2の接続状態では、n型半導体10b側の端子Aからp型半導体10a側の端子Bに向けて電流を流すことで上記の吸熱および放熱の動作が得られる。
図1は熱電素子モジュール1を駆動する電気的構成を示すもので、直流電源VDから駆動用のnチャンネル型のMOSFET2を介して通電される。また、熱電素子モジュール1は電流検出用の抵抗3を介してグランドに接続されている。電流検出用の抵抗3は抵抗値Roに設定されている。制御回路4は、マイコンなどを主体としてメモリおよびインターフェース回路などを備えている。また、制御回路4は、ハイサイドのMOSFET2を駆動するための昇圧電源回路を内部に備えている。
制御回路4は、メモリに記憶された制御プログラムによりMOSFET2のゲート信号を与えて熱電素子モジュール1の動作を制御する。制御回路4は、機能構成として、図示のように制御部5および検出部6を備えている。検出部6は、熱電素子モジュール1の電流を検出して動作状態を判定する。制御部5は、検出部6により検出された熱電素子モジュール1の動作状態からMOSFET2に対するPWM信号のデューティ比を設定して駆動制御する。
図3〜図6は、熱電素子モジュール1の具体的構成について示している。熱電素子群11〜13を構成する複数の熱電素子10は、矩形状をなす実装基板20上に設けられる。図5に示すように、実装基板20の上面には、各熱電素子10を電気的に接続するための接続導体20a〜20cがパターニングにより形成されている。接続導体20b、20cは、それぞれリード線21が接続される端子A側の導体、リード22が接続される端子B側の導体で、3個の熱電素子群11〜13を並列に接続するために実装基板20の一端側に並べて配置される。
熱電素子群13を構成する8個の熱電素子10は、実装基板20の上面の最外周部分に矩形状をなすように並べた状態で連結して配置される。熱電素子群12を構成する6個の熱電素子10は、熱電素子群13の内側に沿うように矩形状をなすように連結して配置される。熱電素子群11を構成する4個の熱電素子10は、最も内側に矩形状をなすように連結して配置される。なお、熱電素子群12、11に設ける熱電素子10のうち、接続導体20aから接続導体20cに跨るように設けるものは、導体10cが長いものが用いられた熱電素子10Sとして配置されている。
図6は端子A側から端子B側に向けて電流Iを流したときの各熱電素子群11、12、13に流れる電流I1、I2、I3の経路を矢印付き破線で示している。これらの電流経路からわかるように、各熱電素子群11、12、13を流れる電流I1、I2、I3は、隣接する電流経路で流れる電流の向きと逆方向となるように設定されている。これにより、各熱電素子群11、12、13を流れる電流I1、I2、I3により発生するノイズは、互いに打ち消し合うように流すことでノイズの発生を抑制している。
また、上記のように熱電素子群11〜13は異なる抵抗値R1〜R3に設定され、熱電素子群11が最も小さい抵抗値R1となっているので、電流I1が最も大きく、電流I3が最も小さい。これにより、熱電素子群11は冷却能力が高くなり、熱電素子群12、13と順次冷却能力が低くなる。これは、実装基板20の中央部に熱電素子群11が配置されていることで、最も冷却能力が高い部分に設定され、実装基板20の外周側にいくほど冷却能力が低くなる。
この結果、最も冷却を必要とする対象物を熱電素子群11の位置すなわち実装基板20の中央部つまり熱電素子モジュール1の中央部1Cと対向する位置に配置することで効率のよい冷却動作を行える。さらに、中央部1Cから段階的に冷却能力が低くなるように配置されるので、外周部に向かって温度差が少ない状態で温度分布を形成することができるので、熱効率を良好に保持することができる。また、いずれかがオープン故障した場合でも、能力が低下状態で冷却動作を継続させることができる。
次に、熱電素子モジュール1への通電制御の動作について図7も参照して説明する。熱電素子モジュール1に対する通電制御は、制御回路4により、図7に示す信号処理プログラムに従って適正な制御動作のデューティ設定を行いながらMOSFET2を駆動する。これにより、熱電素子モジュール1は、電流Iが端子A側から端子B側に向けて流れ、上面側すなわち導体10cが配置された側が吸熱状態、実装基板20側が放熱状態となるので、冷却対象となる半導体素子などの側を吸熱状態の面が対向するように配置することで冷却動作を行うことができる。
制御回路4は、まずステップS1で、駆動信号を取得する。取得した駆動信号がオン動作の駆動信号でない場合には、制御回路4は、ステップS2でNOと判断してステップS1、S2を繰り返し実施して待機する。制御回路4は、ステップS1でオン動作の駆動信号を取得すると、ステップS2でYESと判断してステップS3に進む。
制御回路4は、ステップS3で、端子Bの電圧Voを取得する。電圧Voが検出できると、電流検出用の抵抗3に流れる電流Iを算出することができる。この電流Iは、熱電素子モジュール1に流れる電流であるから、これによって熱電素子モジュール1に対する通電状態が正常であるか否かを判定することができる。
すなわち、熱電素子モジュール1は、前述のように3個の熱電素子群11〜13を並列に接続したものであるから、一定の合成抵抗値を有し、電源電圧VDが一定であるから、検出される電流値Iは一定となり、検出される電圧Voも一定の値となるはずである。したがって、検出電圧Voが一定レベルである場合には正常状態であることが判定できる。
これに対して、熱電素子モジュール1の熱電素子群11〜13のうち、いずれかのものがオープン故障を発生していると、合成抵抗値が変化するため検出電圧Voが変化する。この場合において、3個の熱電素子群11〜13は皆異なる抵抗値R1〜R3に設定されているので、どの熱電素子群がオープン故障を起こしたかによって、合成抵抗値が異なり、検出電圧Voが異なる電圧値となる。
これらの4つの異なる検出電圧Voの値を識別する閾値電圧Vth1〜Vth3を予め設定しておくことで、制御回路4は、正常状態あるいはオープン故障の熱電素子群11〜13のいずれかを判定することができる。この場合、閾値電圧Vth1が最も小さく、閾値電圧Vth3が最も大きい電圧値に設定されている。また、以下の制御では、制御回路4によるMOSFET2の駆動制御におけるデューティを、正常状態でX%、オープン故障の発生時にX1%、X2%、X3%と切り替え制御を行う。デューティの大小関係は、X<X3<X2<X1となるように設定している。
制御回路4は、ステップS4で、検出電圧Voの値が閾値電圧Vth3より小さいか否かを判断する。制御回路4は、ステップS4でNOの場合すなわち検出電圧Voが最も大きい閾値電圧Vth3以上である場合には、正常状態であるとしてステップS5に進んで通常制御を実施あるいは継続する。通常制御では、制御回路4は、デューティ(duty)をX%に設定している。
また、制御回路4は、ステップS4でYESと判断したときには、3個の熱電素子群11〜13のいずれかがオープン故障を起こしていることが判定できるので、ステップS6に進んで故障検出の判定をする。この後、制御回路4は、3個の熱電素子群11〜13のうちどの熱電素子群がオープン故障を起こしているかを判定する。
制御回路4は、ステップS7で、検出電圧Voの値が閾値電圧Vth2より小さいか否かを判断する。制御回路4は、ステップS7でNOの場合すなわち検出電圧Voが閾値電圧Vth3よりも小さく、Vth2以上である場合には、ステップS8に進んで熱電素子群13の故障を判定する。この場合には、制御回路4は、ステップS9で、デューティ(duty)をX3%に設定している。
また、制御回路4は、ステップS7で、YESと判断した場合すなわち検出電圧Voが閾値電圧Vth2よりも小さい場合には、ステップS10に進む。制御回路4は、ステップS10で、検出電圧Voの値が閾値電圧Vth1より小さいか否かを判断する。制御回路4は、ステップS10でNOの場合すなわち検出電圧Voが閾値電圧Vth2よりも小さく、Vth1以上である場合には、ステップS11に進んで熱電素子群12の故障を判定する。この場合には、制御回路4は、ステップS12で、デューティ(duty)をX2%に設定している。
そして、制御回路4は、ステップS10で、YESと判断した場合すなわち検出電圧Voが閾値電圧Vth1よりも小さい場合には、ステップS13に進む。制御回路4は、ステップS10でYESの場合すなわち検出電圧Voが閾値電圧Vth1以上である場合には、ステップS13に進んで熱電素子群11の故障を判定する。この場合には、制御回路4は、ステップS14で、デューティ(duty)をX1%に設定している。
以上により、制御回路4は、ステップS5、S9、S12、S14のいずれかを経てプログラムを終了するので、正常状態あるいはいずれかの故障状態に対応してMOSFET2を適切なデューティ比で駆動制御することができる。また、制御回路4は、上記の信号処理プログラムを繰り返し実行することで、常に熱電素子モジュール1の動作状態を判定して適切に駆動制御を継続することができる。そして、3個の熱電素子群11〜13のいずれかがオープン故障を起こした場合でも、冷却運転の継続をすることができる。
次に、上記構成における検出電圧Voと閾値電圧Vth1〜Vth3の関係について説明する。ここで、電流検出用の抵抗3の抵抗値をRo、使用中の熱電素子モジュール1の抵抗値をRxとする。
検出電圧Vo(Rx)を、熱電素子モジュール1の抵抗値Rxのときの電圧であるとすると、抵抗値Rxと抵抗値Roの直列抵抗に電源電圧VDが印加された状態で、抵抗値Roの電圧である、検出電圧Voは次式(1)のように示すことができる。
Vo(Rx)=VD・Ro/(Rx+Ro)
=VD/(1+(Rx/Ro)) …(1)
式(1)中の抵抗値Rxの値が小さい時ほど、検出電圧Voの値が大きくなる。
次に、熱電素子モジュール1の抵抗値Rxについて、個別に求めてみる。
すべての熱電素子群11〜13が正常に動作している場合には、抵抗値R1〜R3が並列に接続された状態であるから、この時の抵抗値RxをR(T)とすると、次式(2)のようになる。また、熱電素子群11がオープン故障の場合は熱電素子群12、13の並列抵抗であるから、このときの抵抗値RxをR(1)とすると、次式(3)のようになる。同様に、熱電素子群12、13がオープン故障の場合の抵抗値RxをR(2)、R(3)とすると、次式(4)、(5)のようになる。
R(T)=R1・R2・R3/(R1・R2+R2・R3+R3・R1) …(2)
R(1)=R2・R3/(R2+R3) …(3)
R(2)=R1・R3/(R1+R3) …(4)
R(3)=R1・R2/(R1+R2) …(5)
3つの熱電素子群11〜13の抵抗値R1〜R3は異なる値に設定されおり、その大小関係は、次式(6)のように設定されている。
R1<R2<R3 …(6)
上記式(6)の大小関係を考慮して式(2)〜(5)に示される抵抗値R(T)、T(1)、R(2)、R(3)の大小関係を求めると、次式(7)の関係が得られる。
R(1)>R(2)>R(3)>R(T) …(7)
この結果、式(7)の関係を式(1)の式に当てはめると、オープン故障した熱電素子群11〜13によって抵抗値R(1)、R(2)、R(3)が上記の式のように大小関係があるので、次式(8)の関係を得ることができる。
Vo(R(T))>Vo(R(3))>Vo(R(2))>Vo(R(1))…(8)
したがって、上記の式(8)の関係となる検出電圧Voを識別するための閾値電圧Vth1〜Vth3を次の(9)〜(11)ように設定することで、前述した信号処理プログラムにおける故障判定の閾値電圧を設定することができる。
Vth3:Vo(R(T))>Vth3>Vo(R(3)) …(9)
Vth2:Vo(R(3))>Vth2>Vo(R(2)) …(10)
Vth1:Vo(R(2))>Vth1>Vo(R(1)) …(11)
また、前述したデューティX%、X1%、X2%、X3%の具体的な値としては、例えば、次のように設定することができる。
X%=50%
X3%=55%
X2%=70%
X1%=85%
なお、このデューティは一例であり、大小関係の条件は保持されるが、熱電素子10の接続個数や抵抗値あるいは駆動条件が異なれば異なる値に設定されるべきものである。
また、熱電素子モジュール1が正常状態から故障が発生する場合には、複数の熱電素子群が同時にオープン故障することは稀であるから、図7に示す制御により目的を達成することができる。しかし、故障が発生した後に、熱電素子モジュール1を駆動制御の継続を行う状態で、さらなるオープン故障が発生することを考慮して、2個の熱電素子群のオープン故障時の判定をすることができるように閾値電圧を設定することもできる。
このような本実施形態によれば、熱電素子モジュール1として、熱電素子10を異なる個数直列接続した熱電素子群11〜13を並列接続する構成としたので、熱電素子群11〜13のうちのいずれかがオープン故障した場合でも、冷却能力を失うことなく継続的に冷却動作を行える。また、熱電素子群11〜13が異なる抵抗値R1〜R3となるように構成していることで、検出電圧Voから熱電素子群11〜13のうちのオープン故障したものを特定することができる。
この場合、熱電素子モジュール1の抵抗値Rxの変化に基づいて、オープン故障の検出や、オープン故障の熱電素子群を特定でき、さらに、故障したものに対応してデューティを変更設定することで、故障発生後も冷却能力を維持することができる。
そして、熱電素子モジュール1を端子A、Bの2端子だけ設ける構成としながら、オープン故障時の継続冷却動作やオープン故障の熱電素子群の特定をすることができるので、必要最小限の端子数で、配線や実装を容易にすることができる。
熱電素子モジュール1の構成として、熱電素子10の個数が少ない熱電素子群11を実装基板20の中央部すなわち熱電素子モジュール1の中央部1Cに配置し、外周側に熱電素子群13を配置するので、中央部1Cと外周部で吸熱能力に差を持たせることができ、冷却対象となる電子部品の発熱の分布を補償することができ、さらに、中央部に発熱量の多い電子部品を配置することで熱交換効率を高めることができる。
また、熱電素子群11〜13の電流経路を、隣接するもの同士が逆方向となるように配置しているので、ノイズの影響を抑制することができる。そして、熱電素子群11〜13を中央部1Cから外周部にかけて同心状に配置するので、オープン故障時に吸熱部分の温度ムラの発生を低減することができる。
(第2実施形態)
図8および図9は第2実施形態を示すもので、以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、熱電素子モジュール1aとして、図8に示すような配置状態のものを設けている。第2実施形態では、熱電素子モジュール1aは、熱電素子群11aを中央部1Cに配置し、その外周側に熱電素子群12a、熱電素子群13aを配置している。
また、熱電素子モジュール1aは、図8に示すように、実装基板30上に3個の熱電素子群11a、12a、13aが配置される。熱電素子群11a、12a、13aは、それぞれ熱電素子10を4個、8個、12個を直列接続したものを採用している。熱電素子群11a〜13aは、抵抗値R1a、R2a、R3aである。この場合、抵抗値R2a、R3aは、それぞれ抵抗値R1aの2倍、3倍となっている。
また、図9に示しているように、熱電素子群11aは矩形状をなし、且つ熱電素子モジュール1aの中央部1aCに配置している。熱電素子群12aは、熱電素子群11aの一方側(左側)に沿ってL字状に折れ曲がるように折り返し配置している。熱電素子群13aは、熱電素子群11aの他方側(右側)と熱電素子群12aの一部に沿うようにL字状に折れ曲がるように折り返し配置している。
この構成では、熱電素子群12a、13aは熱電素子群11aを包囲する同心状には配置されていないが、外周側に位置するように配置されている。また、端子Aから電流を端子Bに向けて流すと、各熱電素子群11a〜13aに流れる電流の経路は、図9に示すように、隣接する電流経路同士は電流が逆方向に流れるように設定されている。これにより、ノイズの発生を抑制することができる。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。なお、この実施形態では、第1実施形態における熱電素子群11〜13の同心状配置による効果は直接得られないが、冷却能力が高い熱電素子群11aに対して2つの熱電素子群12a、13aがやはり包囲するように配置されているので、第1実施形態に近い効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図10は第3実施形態を示すもので、第1実施形態で示した熱電素子モジュール1を冷却対象となる電子部品を有する電子制御装置に対して実装した場合の例である。
電子制御装置40は、放熱材料からなる矩形容器状をなす筐体41内に、回路基板42を収容した構成である。回路基板42の表面には電子部品43などがリード線43aにより電気的に接続された状態に実装されている。
電子部品43は動作時に発熱する対象物で、冷却をするために熱電子モジュール1の吸熱側の面1Sの中央部1Cにおいて電子部品43と対向、放熱側の面1Rは筐体41側と対向するように配置される。熱電子モジュール1のリード線21、22は回路基板42に電気的に接続されている。電子部品43と熱電素子モジュール1との間、筐体41と熱電素子モジュール1のとの間は、隙間が発生しないように熱伝導を良好にするシリコン樹脂などの熱伝導部材44が充填されている。
このような構成を採用することで、電子部品43から発生する熱を熱電素子モジュール1の吸熱側の面1Sにより吸熱して、効率良く筐体41側に移動させることが可能となり、発熱による電子部品43の能力低下を防ぐことができる。
(第4実施形態)
図11は第4実施形態を示すもので、以下、第3実施形態と異なる部分について説明する。第3実施形態では、熱電素子モジュール1を冷却対象となる電子部品に対向するように配置したのに対して、この実施形態では電子部品を直接冷却するのではなく、電子部品を搭載した回路基板を冷却する構成である。
電子制御装置50は、放熱材料からなる矩形容器状をなす筐体51内に、回路基板52を収容した構成である。この実施形態では、回路基板52は、図示しない電子部品が実装面52aに配置され、電子部品による発熱が実装した面52aとは反対側の面52bに伝わって発熱部位52Cを有する。
回路基板52の発熱側の面52bと対向するように筐体51内に熱電素子モジュール1が配置されている。熱電子モジュール1は吸熱側の面1Sの中央部1Cが回路基板52の最も発熱する部位52Cに対向するように配置される。熱電子モジュール1のリード線21、22は回路基板52に電気的に接続されている。回路基板52と熱電素子モジュール1との間、筐体51と熱電素子モジュール1のとの間は熱伝導を良好にするシリコン樹脂などの熱伝導部材53が充填されている。
このような構成を採用することで、回路基板52から発生する熱を熱電素子モジュール1の吸熱側の面1Sにより吸熱して、効率良く筐体51側に移動させることが可能となり、発熱による回路基板52に実装された電子部品の能力低下を防ぐことができる。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
上記各実施形態では、熱電素子モジュール1、1aとして、3個の熱電素子群11〜13、11a〜13aを備えた場合を示したが、これに限らず、4個以上の熱電素子群を並列に設ける構成とすることもできる。
熱電素子モジュールは、異なる抵抗値の熱電素子群を並列に接続する構成であれば、上記各実施形態の構成以外に種々の構成を採用できる。例えば、各熱電素子群の熱電素子の接続個数を変えて抵抗値を異なる値に設定することができる。また、熱電素子群の配置パターンを異なるパターンに設定することができる。
さらに、ノイズの影響を考慮する必要がなければ、必ずしも複数の熱電素子群の電流経路が隣接するもの同士で逆方向に設定される必要はなく、種々の配置パターンに適用することができる。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、1、1aは熱電素子モジュール、2はnチャンネル型MOSFET、3は電流検出用の抵抗、4は制御回路、5は制御部、6は検出部、10は熱電素子、10aはp型半導体、10bはn型半導体、10cは導体、11〜13、11a〜13aは熱電素子群、20、30は実装基板、20a〜20c、30a〜30cは接続導体、21、22、31、32はリード線、40、50は電子制御装置、41、51は筐体、42、52は回路基板、43は電子部品、44、53は熱伝導部材、A、Bは端子(電源入力端子)である。

Claims (8)

  1. p型半導体およびn型半導体を対とした熱電素子(10)をそれぞれ異なる個数で複数個直列接続した複数の熱電素子群(11、12、13、11a、12a、13a)を備え、前記複数の熱電素子群を並列接続してなる熱電素子モジュール(1、1a)と、
    前記熱電素子モジュールに駆動電源を供給して動作制御を行う制御回路(4)とを備えた電子制御装置。
  2. 前記熱電素子モジュールは、2つの電源入力端子(A、B)を備え、前記複数の熱電素子群を並列接続したものが前記2つの電源入力端子の間に接続される請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記熱電素子モジュールは、前記熱電素子の個数が少ない熱電素子群(11、11a)が中央に配置され、前記熱電素子の個数が多い熱電素子群(12、13、12a、13a)が外側に配置される請求項1または2に記載の電子制御装置。
  4. 前記熱電素子モジュール(1)は、前記熱電素子の個数が多い熱電素子群(12、13)が前記熱電素子の個数が少ない熱電素子群(11)の周囲に配置される請求項3に記載の電子制御装置。
  5. 前記熱電素子モジュールは、前記複数の熱電素子群に流す電流の経路が、前記熱電素子モジュールの中心位置(1C、1aC)に対して同心状に包囲する形状に設定されるとともに、隣接する経路同士の電流の向きが反対になるように、前記複数の熱電素子群が配置される請求項3または4に記載の電子制御装置。
  6. 前記制御回路は、前記熱電素子モジュールの前記電源入力端子間の抵抗値を検出する検出部(6)を備え、前記検出部により検出される抵抗値から前記複数の熱電素子群のいずれかのオープン故障を判定し、オープン故障のない前記熱電素子群に対する動作制御を行う請求項1から5のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  7. 放熱材料からなる筐体(41、51)と、
    前記筐体内に収容され発熱する回路基板(42、52)とを備え、
    前記熱電素子モジュール(1、1a)は、前記筐体内面と前記回路基板に実装された電子部品(43)との間、もしくは前記筐体内面と前記回路基板との間の少なくとも一方に熱伝導部材(44、53)を介して配置される請求項1から6のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  8. 放熱材料からなる前記筐体と、
    前記筐体内に収容され発熱する前記回路基板とを備え、
    前記熱電素子モジュールは、前記筐体内面と前記回路基板に実装された前記電子部品との間、もしくは前記筐体内面と前記回路基板との間の少なくとも一方に前記熱伝導部材を介して配置され、最も発熱量が多い部位に前記熱電素子の個数が少ない熱電素子群(11、11a)が対向するように配置される請求項3から5または請求項3から5を引用する請求項6のいずれか一項に記載の電子制御装置。
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