JP2018026513A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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【課題】複数の基板を棚状に保持した基板保持具を縦型の処理容器内に搬入してプラズマ処理を行うにあたり、各基板の面内に均一性高い処理を行うこと。【解決手段】処理容器11の側周壁が外側に膨らむことで、基板保持具3を格納して処理を行う処理空間13に連通する縦長の空間を形成する凸部41と、縦長の空間に設けられ、処理空間13へ処理ガスを吐出するガス吐出部62と、前記凸部に縦方向に沿って設けられ、縦長の空間において処理ガスをプラズマ化するために高周波電力が供給されるアンテナ42と、が設けるように装置を構成する。そして、当該装置において、凸部41においてアンテナ42よりも処理空間13寄りの位置から左右に各々延出され、アンテナ42により形成される電界を遮蔽して、処理空間13におけるプラズマの形成を抑制するためのシールド7を設ける。【選択図】図6

Description

本発明は、複数の基板を棚状に保持した基板保持具を縦型の処理容器内に搬入してプラズマ処理を行う基板処理装置及び基板処理方法に関する。
半導体装置を製造するにあたり、基板である半導体ウエハ(以下、ウエハと記載する)を多数枚、ウエハボートと呼ばれる保持具に多段に保持させて縦型の処理容器に搬入し、各ウエハの側方から処理ガスを供給すると共にこの処理ガスをプラズマ化して、一括して処理を行う場合が有る。特許文献1、2にはこのようなプラズマ処理を行う装置について記載されている。このプラズマ処理としては、例えばALD(Atomic Layer Deposition)による成膜処理が有り、SiO(酸化シリコン)などの膜が成膜される。このSiO膜を形成するにあたっては、Si(シリコン)を含む原料ガスをウエハに供給して吸着させる工程と、ウエハに吸着された原料ガスを酸化する酸化ガスをプラズマ化し、当該酸化ガスの活性種を供給する工程と、が繰り返し行われる。
上記のウエハボートには、半導体装置が製造される製品用のウエハの他に、製品用のウエハにどのように成膜が行われたかを監視するための監視用のウエハが搭載される。製品用のウエハの表面には半導体装置の配線を形成するために凹部が形成されているが、監視用のウエハの表面については、当該配線が形成されないので凹部が形成されていない。
製品用のウエハについては半導体装置の歩留りを高くするために、面内における各部の膜厚の均一性が高くなるように成膜されることが求められる。そのように製品用のウエハの面内の各部で膜厚の均一性が高い成膜がなされたときには、製品用のウエハの成膜状態を把握するという目的から、監視用のウエハについても面内の各部で膜厚の均一性が高くなるように成膜されることが要求される。
特開2015−12275 特開2014−93226
上記の凹部の微細化が進むことで、製品用のウエハの表面積は増大する傾向にある。そのように表面積が増大すると、ウエハの面内に十分にプラズマ化した処理ガスの活性種が行き渡らないことにより、当該面内で不均一な処理が行われてしまうマイクロローディングと呼ばれる不具合が発生するおそれが有る。それを防ぐために、当該活性種を供給する時間を比較的長くすることが検討されている。即ち、上記のようにSiO膜を形成するにあたっては、Oガスの活性種の供給を比較的長い時間かけて行う。
しかし、そのようにOガスの活性種の供給時間を長くすると、製品用のウエハの面内については、各部の膜厚の均一性が高いSiO膜を形成することができたが、監視用のウエハのSiO膜については、中心部の膜厚に比べて周縁部の膜厚が小さくなることが確認された。このように監視用のウエハの面内で膜厚が不均一となったのは、以下のような理由が考えられる。成膜処理を受ける各ウエハの表面が帯電した状態となっており、各ウエハの側方から供給されるOガスの活性種のうち、帯電したウエハの周縁部と極性が反対のイオンが、当該ウエハの周縁部に吸引される。上記のように活性種の供給時間を長くしたことで、各ウエハの周縁部には多くのイオンが吸引されるが、監視用のウエハについては凹部が形成されていないので、製品用のウエハに比べて一定の表面積あたりに吸引されて供給されるイオンの量が多く、SiO膜の改質が大きく進行する。その結果として、上記のように監視用のウエハの周縁部の膜厚が小さくなったと考えられる。以上のように、製品用のウエハの面内における膜厚の均一性と、監視用のウエハの面内における膜厚の均一性と、がトレードオフの関係となってしまっていた。
特許文献1の処理装置においては、処理容器の側周壁が外側に膨らむことで、基板保持具を格納して処理を行う処理空間に連通する縦長の空間を形成する凸部が形成され、この凸部の左右の外側の一方には、縦長の空間に誘導結合プラズマを形成するためのアンテナが設けられている。そして、このアンテナの前方側(処理空間寄りの位置)には電界を遮蔽するシールドが設けられている。しかし、このようにアンテナの前方側のみにシールドを配置しても、上記のイオンの作用を十分に抑制することができないおそれが有る。また、特許文献2の処理装置においては、特許文献1の装置と同様の凸部と、凸部を左右から挟み、凸部内に容量結合プラズマを形成する平行平板型の電極と、凸部を左右から挟み、前後にその位置が調整自在なシールドと、が設けられている。しかし、そのように容量結合プラズマを形成する場合、上記のように表面積が大きいウエハに十分に行き渡る量の活性種を生成することが難しいという懸念が有る。
本発明はこのような事情においてなされたものであり、その目的は、複数の基板を棚状に保持した基板保持具を縦型の処理容器内に搬入してプラズマ処理を行うにあたり、各基板の面内に均一性高い処理を行うことができる技術を提供することである。
本発明の基板処理装置は、複数の基板を棚状に保持した基板保持具を縦型の処理容器内に搬入し、処理ガスを供給して処理を行う基板処理装置において、
前記処理容器の側周壁が外側に膨らむことで、前記基板保持具を格納して処理を行う処理空間に連通する縦長の空間を形成する凸部と、
前記縦長の空間に設けられ、前記処理空間へ前記処理ガスを吐出するガス吐出部と、
前記凸部に縦方向に沿って設けられ、前記縦長の空間において前記処理ガスをプラズマ化するために高周波電力が供給されるアンテナと、
当該凸部において前記アンテナよりも前記処理空間寄りの位置から左右に各々延出され、前記アンテナにより形成される電界を遮蔽して、前記処理空間におけるプラズマの形成を抑制するためのシールドと、
を備えることを特徴とする。
本発明の基板処理方法は、複数の基板を棚状に保持した基板保持具を縦型の処理容器内に搬入し、処理ガスを供給して処理を行う基板処理装置を用いた基板処理方法において、
前記処理容器の側周壁が外側に膨らむことで、前記基板保持具を格納して処理を行う処理空間に連通する縦長の空間を形成する凸部の前記縦長の空間に設けられるガス吐出部から前記処理空間へ前記処理ガスを吐出する工程と、
前記凸部に縦方向に沿って設けられるアンテナに高周波電力を供給し、前記縦長の空間において前記処理ガスをプラズマ化する工程と、
前記凸部において前記アンテナよりも前記処理空間寄りの位置から左右に各々延出されるシールドによって、前記アンテナにより形成される電界を遮蔽して、前記処理空間におけるプラズマの形成を抑制する工程と、
を備えることを特徴とする。
本発明においては、処理容器の側周壁が外側に膨らむことで、基板保持具を格納して処理を行う処理空間に連通する縦長の空間を形成する凸部と、凸部に設けられるアンテナと、アンテナよりも処理空間寄りの位置において凸部から左右に延出されるシールドが設けられる。このように設けられたシールドによって、処理空間における処理ガスのプラズマ化が抑制され、プラズマを構成する活性種のうち、ライフタイムが比較的短いイオンについては処理空間への供給が抑制される。また、アンテナの配置を適切に調整することで、プラズマを構成する活性種のうち、ライフタイムが比較的長く、電気的に中性であるラジカルについては、基板に多く供給することができる。従って、各基板の面内に均一性高い処理を行うことができる。
本発明の一実施形態である成膜装置の縦断側面図である。 前記成膜装置の横断平面図である。 前記成膜装置にて処理されるウエハの平面図である。 前記成膜装置にて処理されるウエハの平面図である。 前記成膜装置の概略斜視図である。 前記成膜装置の概略横断平面図である 前記成膜装置に格納されるウエハボートの側面図である。 前記ウエハボートに保持されるウエハの縦断側面図である。 他の成膜装置の横断平面図である。 比較例の成膜装置の横断平面図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 前記成膜装置に設けられるシールドの構成を示す斜視図である。 前記成膜装置に設けられるシールドの構成を示す斜視図である。 前記成膜装置に設けられるシールドの構成を示す斜視図である。 前記成膜装置に設けられるシールドの構成を示す斜視図である。 前記成膜装置に設けられるシールドの構成を示す斜視図である。 前記成膜装置に設けられるシールドの構成を示す斜視図である。
本発明の基板処理装置の一実施形態である成膜装置1について、図1の縦断側面図及び図2の横断平面図を用いて説明する。成膜装置1は、基板保持具であるウエハボート3に多数枚保持された円形の基板であるウエハWに、ALDによってSiO膜を成膜する。図中11は石英製の処理容器である。この処理容器11は、起立した縦長で有天井の円筒型に構成されている。
上記の縦型の処理容器11の下端側には、円筒状に形成されたマニホールド2が連結されている。マニホールド2の下端は基板搬入出口21として開口されており、図示しない昇降機構によって昇降する石英製の蓋体22により、気密に閉じられる。蓋体22の上部側には、ウエハボート3が載置されるステージ23が設けられている。蓋体22の下部側には、当該ステージ23を鉛直軸周りに回転させる回転機構24が設けられている。
ウエハボート3について説明すると、当該ウエハボート3は、水平な円形の天板31と、水平な円形の底板32と、垂直な支柱33と、爪部34と、水平な円形のリング板35とにより構成されており、これらの各部は石英により構成されている。支柱33は、天板31の周縁部と底板32の周縁部とに接続され、天板31及び底板32の周方向に、間隔を空けて例えば3本設けられている(図1では2本のみ表示している)。各支柱33からは、これらの支柱33に囲まれる領域の中心部へ向けて、上記の爪部34が突出しており、ウエハWは、各支柱33から伸びる爪部34にその周縁部が載置されることで、ウエハボート3に水平に保持される。爪部34は、多数枚、例えば75枚のウエハWを棚状に保持することができるように、各支柱33において上下方向に多数設けられている。上下に隣接して保持されるウエハWとウエハWとの間隔は、例えば12.6mmである。
また、支柱33には板状部材である上記のリング板35が多数設けられている。ウエハWが保持される領域をスロットと呼ぶことにすると、リング板35は、各スロットの上側、下側に当該スロットから離れて各々設けられており、ウエハボート3には上方から下方に向かって、リング板35とスロットとが交互に配置される。なお、図2中36は、リング板35の開口部である。各リング板35の中心軸は、各スロットにて保持されるウエハWの中心軸に一致し、リング板35の外径はウエハWの径よりも大きい。従って、図2に示すように、平面で見るとウエハWの全周に亘って当該ウエハWの周縁の外側にリング板35の周縁が位置している。
このリング板35は、上記のように誘電体である石英によって構成されている。従って、その表面は分極して正または負に帯電することができる。この帯電は、処理容器11内に供給される各ガスとの摩擦などによって起こる。発明が解決しようとする課題の項目で述べたように、成膜処理中のウエハWの表面は帯電する場合が有る。これはリング板35の帯電する原因と同様、処理容器11内を流れるガスとの摩擦などの要因によって起こると考えられる。リング板35は、上記のように帯電することで、帯電したウエハWの代わりにプラズマを構成する正または負のイオンを吸引する吸引部として構成されている。上記のステージ23が回転するときには、このリング板35とウエハWとは、各々中心軸周りに回転する。
ところでウエハボート3に保持されるウエハWとしては、背景技術の項目で述べたように半導体装置が製造される製品用のウエハと、製品用のウエハの成膜状態を監視するために成膜が行われる監視用のウエハとがある。これ以降、ウエハWについて、製品用のウエハをウエハW1、監視用のウエハをウエハW2として、互いに区別して記載する場合が有る。この例では、3枚のウエハW2をウエハボート3の上部、中央部、下部の互いに離れたスロットに1枚ずつ保持し、ウエハW2が保持されていないスロットにウエハW1を保持して処理を行う。
図3、図4は、ウエハW1、ウエハW2の表面を夫々示している。また、これら図3、図4において矢印の先に示す点線の枠内には、ウエハW1、ウエハW2の縦断側面を夫々示している。径の大きさ及び厚さについて、ウエハW1及びウエハW2は互いに同じである。第1の基板であるウエハW1の表面には多数の凹部37が形成されている。第2の基板であるウエハW2の表面には、凹部37が形成されておらず、当該表面は平坦面として構成されている。このようにウエハW1、ウエハW2が各々構成されることで、ウエハW1の表面側における表面積は、ウエハW2の表面側における表面積の例えば10倍以上である。
図1及び図2に戻って、成膜装置1の説明を続ける。上記のように処理容器11の蓋体22が昇降することで、ウエハボート3は、処理容器11内における処理位置と、処理容器11の下方側の真空雰囲気のローディングエリア25における搬入出位置との間で昇降自在に構成される。ウエハボート3が処理位置に位置するときには、蓋体22により処理容器11の基板搬入出口21が塞がれる。また、搬入出位置とは、ローディングエリア25内に設けられた図示しない移載機構により、ウエハボート3に対してウエハWが移載される位置である。
処理容器11の側壁には開口部12が形成されており、この開口部12の外側にはプラズマ形成部4が設けられている。プラズマ形成部4によって発生するプラズマの活性種をウエハボート3に保持される各ウエハWに供給することができるように、開口部12は垂直方向に細長のスリット状に形成されている。開口部12は横断面が凹部状に形成された石英製のプラズマ形成ボックス41により、外側から塞がれている。従って、プラズマ形成ボックス41は処理容器11の側壁を構成しており、当該処理容器11の側壁は処理容器11の外側へ向けて膨らみ、凸部を形成している。
処理容器11内において、プラズマ形成ボックス41内の外側で、上記のようにウエハボート3が格納される空間を、処理空間13とする。また、プラズマ形成ボックス41内において開口部12から離れた奥側は、プラズマが形成されるプラズマ形成空間14として構成されている。以降の説明では、処理空間13側、プラズマ形成空間14側を夫々前方側、後方側とする。このプラズマ形成部4については、後にさらに詳しく説明する。
上記のマニホールド2の側壁には、処理容器11内を排気する排気口26が開口している。排気口26には排気管27の一端が接続され、排気管27の他端は真空ポンプなどにより構成される排気機構28に接続されている。排気管27には排気量を調整し、処理容器11内を所定の真空圧力に調整する圧力調整部29が設けられている。なお、図2に示すように平面で見て、排気口26は開口部12から周方向に若干ずれた位置に開口しているが、図1では図示の便宜上、開口部12に対して反対側に位置するように示している。
また、マニホールド2の側壁には第1のガス供給管51及び第2のガス供給管61が挿入されており、第1のガス供給管51の先端部、第2のガス供給管61の先端部には、第1のガスノズル52、第2のガスノズル62が夫々設けられている。第1のガスノズル52及び第2のガスノズル62は石英管により構成されている。第1のガスノズル52は、処理空間13において開口部12から外れた位置を処理容器11の側壁に沿って上方へ伸びるように設けられており、その長さ方向に沿って複数のガス吐出孔53が、所定の間隔を隔てて形成されている。第2のガスノズル62は、縦長の空間であるプラズマ形成空間14の後方側を上方へ伸びるように設けられており、その長さ方向に沿って複数のガス吐出孔63が、所定の間隔を隔てて形成されている。
第1のガス供給管51の上流側は2つに分岐して分岐路をなしており、一方の分岐路の上流側はバルブV1、流量調整部MF1をこの順に介して、SiO膜を形成するためのSiを含む原料ガスであるジプロピルアミノシラン(DPAS)ガスの供給源54に接続されている。他方の分岐路の上流側は、バルブV2、流量調整部MF2をこの順に介して、N(窒素)ガスの供給源55に接続されている。このNガスは、処理容器11内の雰囲気をパージするパージガスである。
また、第2のガス供給管61の上流側は2つに分岐して分岐路をなしており、一方の分岐路の上流側はバルブV3、流量調整部MF3をこの順に介して、酸素(O)ガスを供給するためのガス供給源64に接続されている。他方の分岐路の上流側は、バルブV4、流量調整部MF4をこの順に介して、上記のNガス供給源55に接続されている。Oガスは、後述のようにプラズマ化されてウエハWに供給され、ウエハWに吸着された原料ガスを酸化する処理ガスである。なお、各バルブVはガスの給断を、流量調整部MFはガス供給量の調整を夫々行うものである。
続いて、上記のプラズマ形成部4を図5の概略斜視図も参照しながら、さらに詳しく説明する。後方から前方に向かって見て、プラズマ形成ボックス41の右側の側壁において後方の外側に臨むように、プラズマ形成ボックス41の上端部から下端部に亘って縦方向に伸びるアンテナ42が設けられている。このアンテナ42は、前後に繰り返し蛇行しながら上下に伸びるように設けられており、アンテナ42の一端と他端とは整合器43を介して接地された高周波電源44に接続されている。なお、第2のガスノズル62とアンテナ42とは、例えば図2に示すように前後方向において同じ位置に設けられているが、図1では図示の便宜上、互いの位置を前後にずらして示している。
アンテナ42に高周波電源44から高周波電力が供給されると、アンテナ42から当該アンテナ42の周囲に電界が広がるように形成され、この電界によって、第2のガスノズル62からプラズマ形成ボックス41内に吐出されたガスがプラズマ化される。つまり、アンテナ42により誘導結合プラズマ(ICP)が形成される。アンテナ42の屈曲具合を調整することでアンテナ42の周囲の電界の強度が変化し、プラズマの活性種の生成量を調整することができる。即ち、アンテナ42は活性種の生成量が比較的多くなるように屈曲させることができ、後述するように多くの量の活性種を生成することで、ウエハWに形成される膜厚の均一化を図る。なお、図2中45は絶縁部材であり、アンテナ42を囲んで周囲から絶縁している。
また、プラズマ形成部4はシールド7を備えている。シールド7は、上記の電界を遮蔽して、処理空間13及びプラズマ形成ボックス41内の前方側に当該電界が形成されることを抑制する役割を有しており、例えばSUS(ステンレス鋼)などの金属からなる導体によって構成されている。このシールド7は、プラズマ形成ボックス41の左右の各側壁から横方向に延出された主板71と、各主板71の基端からプラズマ形成ボックス41の側壁に沿って前方側に向かって延出された副板72と、接続部73と、を備えており、例えば副板72の下端から伸び出した導電線によって接地されている。
主板71及び副板72は、アンテナ42及び絶縁部材45が設けられる位置よりも前方側にて、プラズマ形成ボックス41の上端から下端に亘って設けられている。プラズマ形成ボックス41の左側、右側に各々設けられる主板71と副板72とは、縦長の1枚の板が鉛直軸に沿って概ね90°折り曲げられることによって構成されており、従って主板71と副板72とは、上下方向に見てL字型をなしている。図2に示す主板71及び副板72の厚さL1は、例えば2mm〜3mmである。また、後方側から前方に向かって見て、右側の主板71の左右方向における長さL2は例えば25mmであり、左側の主板71の左右方向における長さL3は例えば8mm〜17mmである。このように、2つの主板71について、アンテナ42が設けられる右側の主板71は、左側の主板71よりも長く形成され、上記の電界の遮蔽が確実に行われるようにしている。
各主板71については、アンテナ42の近傍の電界強度が強い領域に配置し、電界を効果的に遮蔽するために、プラズマ形成ボックス41に基端側が接するように設けられる。各副板72を設けずに各主板71のみを設けても、アンテナ42から処理空間13を見て比較的広い範囲にシールドが設けられ、電界が十分に遮蔽されることになるので、後述するウエハW1、W2に膜厚を均一性高く形成する効果を得ることができるが、副板72を設けることによって、アンテナ42から見て前方側に設けられるシールドの面積がさらに大きくなるため、当該電界の遮蔽をより確実に行うことができる。さらに副板72は、主板71と、処理容器11を構成する側壁のうちの処理空間13を形成する部位との間のスペースに設けられるため、装置の占有床面積の増大を抑えることができる。この副板72は、図示しない留め具によってプラズマ形成ボックス41の側壁に固定され、シールド7をプラズマ形成ボックス41に固定する役割も有する。接続部73は左右の副板72の上端に接続されており、当該プラズマ形成ボックス41の上部に支持される。
また、図1に示すように成膜装置1は、制御部100を備えている。制御部100はコンピュータにより構成されており、蓋体22の昇降、各流量調整部MFによるガスの供給量、各バルブVの開閉、高周波電源44のオンオフ、圧力調整部29による排気量、回転機構24によるステージ23の回転などを制御し、後述する一連の処理のステップを実行することができるプログラムを備えている。このプログラムによって、制御部100は成膜装置1の各部に制御信号を出力し、各部の動作を制御する。このプログラムは、例えばハードディスク、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリーカードなどの記憶媒体に格納された状態で、制御部100に格納される。
続いて、成膜装置1によって行われる成膜処理について説明する。先ず、図示しない搬送機構により、搬入出位置におけるウエハボート3の各スロットにウエハW1及びウエハW2が既述のように搭載されて保持される。その後、ウエハボート3が、処理容器11内の処理空間13にその下方より搬入(ロード)され、蓋体22によって基板搬入出口21が閉じられて、処理容器11が密閉される。そして圧力調整部29によって処理容器11内が所定の圧力の真空雰囲気とされる。また、回転機構24によって、ウエハボート3が回転する。
続いて、第1のガスノズル52及び第2のガスノズル62からパージガスであるNガスが供給され(時刻t1)、処理容器11内の雰囲気がパージされる(ステップS1)。時刻t1から例えば5秒後、第1のガスノズル52及び第2のガスノズル62からパージガスの吐出が停止すると共に、第1のガスノズル52からDPASガスが吐出される(時刻t2)。吐出されたDPASガスは、各ウエハWの表面に吸着される(ステップS2)。時刻t2から例えば6秒後、第1のガスノズル52からのDPASガスの吐出が停止し、第1のガスノズル52及び第2のガスノズル62からはパージガスが吐出される(時刻t3)。このパージガスにより、処理容器11内に残留するDPASガスがパージされ、当該処理容器11内がNガス雰囲気に置換される(ステップS3)。
例えば時刻t3から3秒経過すると、第1のガスノズル52及び第2のガスノズル62からパージガスの吐出が停止すると共に、第2のガスノズル62からOガスの吐出が開始される(時刻t4)。吐出されるOガスの流量が次第に上昇し、例えば時刻t4から1秒後に所定の設定値となり(時刻t5)、さらに当該設定値でOガスの供給が続けて行われる。なお、ガスノズルへ比較的大きな流量のガスを急激に供給すると、ガスノズルが共振してパーティクルが発生する原因となるおそれがあることから、そのパーティクルの発生を防ぐために、上記のようにOガスの流量を次第に上昇させている。
時刻t5から例えば3秒後、Oガスが吐出された状態のまま高周波電源44がオンになり(時刻t6)、高周波電力が供給されることでアンテナ62の周囲に電界が形成され、第2のガスノズル62から吐出されるOガスがプラズマ化し、Oガスの活性種である酸素ラジカル及び酸素イオンが、プラズマ形成ボックス41内のプラズマ形成空間14で発生して、処理空間13に向けて供給される。なお、酸素イオンとしては、O 、O2−が含まれる。つまり極性が正のものと負のものとが含まれる。
上記のようにICPを形成するアンテナ62により、プラズマ形成空間14では比較的強い電界を形成することができるので、多くの量の活性種を生成させることができる。図5は、点線の矢印でこのように形成される電界を模式的に示している。この電界は、既述のように形成されたシールド7によって遮蔽されるため、プラズマ形成空間14よりも前方側では、Oガスのプラズマ化が起り難い。そして、イオンのライフタイムはラジカルのライフタイムに比べて短いので、プラズマ形成空間14から処理空間13へ向かった活性種のうち、酸素イオンはウエハWに到達する前に失活しやすい。そして、上記のように電界が遮蔽されていることから、失活した酸素イオンは電界の作用を受けて再度イオンになることが抑制される。従って、ウエハWには主に酸素ラジカルが供給される。
この酸素ラジカルは電気的に中性であるため、ウエハWの帯電状態には影響されずに、図5中に実線の矢印で示すように、回転するウエハWの直径に沿って流れる。そして、上記のように酸素ラジカルは、酸素イオンと共にプラズマ形成空間14で比較的多く発生しているため、この直径方向に沿った各部に十分に供給される。つまり、ウエハW1は表面積が大きいが、ウエハW1の面内において、プラズマ形成ボックス41側の周縁部で酸素ラジカルが消費され尽くしてしまうことは無く、中心部及びプラズマ形成ボックス41とは反対側の周縁部にも当該酸素ラジカルが供給される。即ち、ウエハW1の直径方向に均一性高く酸素ラジカルが供給される。ウエハW2にもウエハW1と同様に、直径方向に均一性高く酸素ラジカルが供給される。ウエハW1、ウエハW2は回転しているので、これらのウエハW1、W2の表面全体に均一性高くラジカルが供給され、吸着されたDPASガスが酸化して、SiOの薄層が形成する(ステップS4)。
また、リング板35が分極し、その表面には正または負の電荷が存在した状態となっている。ウエハWの周縁部よりもリング板35の周縁部がプラズマ形成空間14近くに位置することで、プラズマ形成空間14から失活することなく処理空間13へ供給された酸素イオンのうち、このリング板35の表面の電荷と逆の極性を持つイオンは、当該リング板35に吸引されて衝突し、電荷が中和されて不活性となる。図6の模式図では、リング板35が正の電荷を持ち、負の極性を持つ酸素イオン(O2−)を吸引する例を示している。リング板35が負の電荷を持っている場合には、正の極性を持つ酸素イオン(O )が吸引されることになる。このようにリング板35に吸引されることで、酸素イオンがウエハW1、W2の周縁部に供給されることが、より確実に抑制される。
上記のプラズマ処理が開始された時刻t6から所定の時間、例えば50秒〜100秒が経過すると、高周波電源44がオフになり、第2のガスノズル62からOガスの吐出が停止すると共に第1のガスノズル52及び第2のガスノズル62からパージガスが吐出され、処理容器11内に残留するOガス及びその活性種がパージされ、当該処理容器11内がNガス雰囲気に置換される。つまり、再度のステップS1が行われる。
以降は、ステップS2〜S4が行われ、ステップS4終了後は、ステップS1〜S4がさらに行われる。このようにステップS1〜S4が繰り返し行われることで、SiOの薄層が堆積し、SiO膜38が形成されると共に膜厚が上昇する。このように繰り返し行われるステップS4においても、上記のようにウエハW1、ウエハW2の周縁部への酸素イオンの供給が抑制される。その一方で、ウエハW1、ウエハW2の面内全体には酸素ラジカルが十分に供給される。従って、ウエハWの周縁部においてプラズマの活性種が過剰に供給されることが抑制され、特に一定の面積あたりの表面積が小さいウエハW1の周縁部で、SiO膜38の改質による膜厚の低下が進行してしまうことが抑制される。また、ウエハWの表面全体において吸着された原料ガスの酸化に必要な活性種の量が不足することが抑制される。その結果、図8に示すようにウエハW1、W2の両方において中央部と周縁部との間で膜厚が揃うようにSiO2膜38が成長する。所定の回数ステップS1〜S4が繰り返し行われた後、処理容器11内がパージされると、処理容器11内への各ガスの供給及びウエハボート3の回転が停止し、蓋体22が下降してウエハボート3が処理容器11内から搬出される。
この成膜装置1によれば、処理容器11の側周壁が外側に膨らむこと形成された凸部をなすプラズマ形成ボックス41の外側にて、当該プラズマ形成ボックス41に沿うように、当該プラズマ形成ボックス41内にICPを形成するためのアンテナ42が設けられている。そして、プラズマ形成ボックス41の左右の側壁において、このアンテナ42よりも前方側から左右に各々延出される主板71を備えたシールド7が設けられる。このシールド7によって、処理空間13及びプラズマ形成ボックス41の前方側においてOガスのプラズマ化が抑制され、活性種である酸素イオンのウエハWへの供給量を抑制することができる。さらに上記のアンテナ42によって、プラズマ形成ボックス41内には比較的強い強度のプラズマを形成することができるので、酸素のラジカルについては、多くの量を産生し、ウエハW1、ウエハW2の表面全体に行き渡るように供給することができる。従って、ウエハW1、W2共にウエハWの面内で均一性高い膜厚を有するようにSiO膜を形成することができる。
ところで、吸引部であるリング板35は、表面に電荷を有することができる誘電体であればよいので、石英であることには限られず、例えばセラミックスであってもよい。なお、半導体も表面に電荷を持つことができるため、リング板35はシリコンなどの半導体によって構成されていてもよい。また、吸引部の形状としてもリングであることには限られず、例えばリング板35の代わりに、開口部36が設けられていない円板をウエハボート3に設けてもよい。さらに、この吸引部としては、プラズマ形成空間14とウエハWとの間に位置していればよく、ウエハボート3に設けることには限られない。例えば図9に示すように、処理空間13において、プラズマ形成空間14とウエハボート3との間の領域に、蓋体22上から垂直に伸びる石英の柱39を設け、当該柱39によりイオンを吸引してもよい。また、上記のリング板35についても、スロットと交互に設けることには限られず、リング板35を上下に連続して複数枚設けたり、複数のスロットおきに1枚ずつリング板35を設けるようにしてもよいが、各ウエハW間での処理の均一性の向上を図るために、上記の構成例のようにスロットと交互に設けることが好ましい。
また、上記の例ではアンテナ42は、後方から前方に向かって見てプラズマ形成ボックス41の右側に設けられているが、ICPが形成できるように当該プラズマ形成ボックス41に設けられていればよい。従って、アンテナ42はプラズマ形成ボックス41の左側または後方側に設けられていてもよい。また、ICPを形成することができれば、プラズマ形成ボックス41から若干離れて設けられていてもよい。さらに、主板71と副板72は上記の例では一体に成形されているが、そのように一体に成形されていなくてもよい。また、副板72は、プラズマ形成ボックス41の側壁から離れて設けてもよいし、主板71から離れて設けてもよい。
上記の成膜装置1は、常温にてウエハWに成膜処理を行う。即ち成膜処理中にウエハWは加熱処理されないが、例えば処理容器11の外側にヒーターを設けて、ウエハWを所定の温度に加熱して成膜処理を行ってもよい。なお、成膜処理としてSiO膜を成膜することには限られず、例えば上記の例で処理ガスとしてOの代わりにNH(アンモニアガス)を用い、当該NHガスをプラズマ化して、ウエハWに供給することでALDを行い、SiN(窒化シリコン)をウエハWに成膜してもよい。このような場合も、イオンのウエハWの周縁部への供給を抑え、電気的に中性なラジカルをウエハW全体に供給して処理を行うことができる。このように、処理ガスとしては酸素であることには限られない。また、プラズマ処理としてプラズマALD処理を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)処理、プラズマ改質処理、後述の評価試験で行うプラズマエッチング処理などのプラズマを用いる各処理に適用することができる。また、既述した実施例は適宜変更したり組み合わせたりすることが可能である。
(評価試験)
本発明に関連して行われた評価試験について説明する。
・評価試験1
評価試験1として、成膜装置1を用いて既述の手順に沿ってウエハWにSiO2膜を成膜し、ウエハボート3の上部、中央部、下部に各々配置されたウエハW2について、複数箇所の膜厚を測定した。そして、ウエハW2の面内における膜厚の平均値と、ウエハW2の面内における膜厚の均一性(以下、面内均一性と記載する)と、ウエハW2の面間における膜厚の均一性(以下、面間均一性と記載する)とを算出した。面内均一性及び面間均一性は、±(膜厚の最大値−膜厚の最小値)/(膜厚の平均値)×100/2(単位:%)として算出した。従って、膜厚の面内均一性については絶対値が小さいほどウエハWの面内で膜厚のばらつきが小さく、膜厚の面間均一性については絶対値が小さいほど、膜厚の測定を行ったウエハW間で膜厚のばらつきが小さいことを意味する。なお、これ以降、ウエハボートの上部、中央部、下部に保持されるウエハWについて、夫々T、C、Bとして表す場合が有る。
この評価試験1におけるSiO膜の成膜は、プラズマ処理時間(即ち、上記の処理の時刻t6から時刻t7に至るまでの時間)を変更して、複数回行った。具体的に、このプラズマ処理時間は、50秒、65秒、100秒に夫々設定した。この評価試験1のうち、そのようにプラズマ処理時間を50秒、65秒、100秒に設定したものを、夫々評価試験1−1、1−2、1−3とする。
また、成膜装置1とはプラズマ形成部4の構成が異なる成膜装置8と、ウエハボート3とは構成が異なるウエハボートとを用いて、比較試験1を行った。成膜装置8のプラズマ形成部4は、図10に示すようにプラズマ形成ボックス41の左右に互いに対向する電極81を備え、各電極81に高周波電源44から高周波が供給されるように構成されている。そのように高周波が供給されると、プラズマ形成ボックス41内にて各電極81に挟まれるプラズマ形成空間14に、容量結合プラズマ(CCP)が形成される。また、この成膜装置8のプラズマ形成部4には、シールド7が設けられていない。
比較試験1で用いたリングボートは、上記のリングボートとの差異点として、リング板35が設けられていないこと、及びスロットの数がウエハボート3よりも多いことが挙げられ、ウエハWを100枚搭載して処理を行った。この比較試験1でも、成膜処理を行うたびにプラズマ処理時間を変更しており、プラズマ処理時間を50秒、100秒に設定したものを、夫々比較試験1−1、1−2とする。
図11のグラフは、評価試験1及び比較試験1の結果を示している。グラフの縦軸は、膜厚の平均値(単位:Å)及び均一性(単位:%)を示している。この均一性は、上記の面内均一性及び面間均一性である。棒グラフは膜厚の平均値、四角のプロットは面内均一性、三角のプロットは面間均一性を夫々示している。評価試験1−1のT、C、Bについて、膜厚の平均値が夫々323.0Å、322.0Å、320.4Å、面内均一性が夫々1.3%、1.6%、1.8%であった。また、評価試験1−1の面間均一性は0.4%であった。評価試験1−2のT、C、Bについて、膜厚の平均値が夫々320.4Å、317.8Å、317.9Å、面内均一性が夫々1.2%、1.9%、2.0%であった。評価試験1−2の面間均一性は0.4%であった。評価試験1−3のT、C、Bについて、膜厚の平均値が夫々319.5Å、316.7Å、316.1Å、面内均一性が夫々1.4%、2.8%、3.4%であった。評価試験1−3の面間均一性は0.5%であった。
比較試験1−1のT、C、Bについて、膜厚の平均値が夫々302.1Å、313.6Å、315.5Å、面内均一性が夫々6.8%、3.6%、2.2%であった。比較試験1−1の面間均一性は2.2%であった。比較試験1−2のT、C、Bについて、膜厚の平均値が夫々296.9Å、305.8Å、312.1Å、面内均一性が夫々9.7%、5.7%、3.3%であった。比較試験1−2の面間均一性は2.5%であった。
このように評価試験1及び比較試験1において、プラズマ処理時間が長くなると、面内均一性及び面間均一性が低下する。しかし、プラズマ処理時間が同じ100秒である評価試験1−3と比較試験1−2とを比較すると、評価試験1−3の方が面内均一性及び面間均一性が良好である。これは発明の実施の形態で説明したように、リング板35によって、酸素イオンのウエハWの周縁部への供給が抑制されたためであると考えられる。
・評価試験2
評価試験2として、上記の評価試験1と同様にウエハWに成膜処理を行い、成膜処理後のウエハW1、ウエハW2から、ウエハW1及びウエハW2の成膜状態の指標となるローディング効果(単位:%)を算出した。この評価試験2ではローディング効果(%)=(ウエハW2のSiO膜の膜厚−ウエハW1のSiO膜の膜厚)/ウエハW2のSiO膜の膜厚)×100とする。従って、ローディング効果の値が小さい程、ウエハW1、ウエハW2間で均一性高くSiO膜が成膜されていることを示す。この評価試験2において、ウエハボート3に搭載するウエハW1としては、その表面側における表面積が、ウエハW2の表面側における表面積の30倍であるものを用いており、成膜処理を行う度にプラズマ処理時間を変更した。なお、この評価試験2で用いた成膜装置1のシールド7における主板71及び副板72の厚さL1は2mmである。
比較試験2−1として、上記のCCPによるプラズマ処理を行う成膜装置8を用いたことを除いては、評価試験2と同様の試験を行った。また、比較試験2−2として、上記の成膜装置1と略同様に構成されたICPによるプラズマ処理を行う成膜装置を用いて、評価試験2と同様に試験を行った。ただし、この比較試験2−2で用いた成膜装置のシールド7は、後方から前方に向けて見たときの右側にのみ主板71及び副板72が設けられており、左側には主板71及び副板72が設けられていない。また、この比較試験2−2の主板71及び副板72の厚さL1は、3mmである。
図12のグラフは、評価試験2、比較試験2−1、2−2の結果を示している。グラフの縦軸はローディング効果(単位:秒)、グラフの横軸はプラズマ処理時間(単位:秒)を夫々示している。プラズマ処理時間が50秒以上であると、評価試験2、比較試験2−1、比較試験2−2の間ではローディング効果について大きな差が無いが、プラズマ処理時間が50秒より小さいと、比較試験2−1に比べて評価試験2、比較試験2−2のローディング効果の方が小さい。つまり、評価試験2、比較試験2−2では、より多くの活性種がウエハWに供給されて反応が行われていることが分かる。従って、発明の実施の形態で説明したようにアンテナ42を設けてICPを形成して処理を行うことがローディング効果を抑え、ウエハW1に確実に成膜を行うために有利であることが分かる。なお、このローディング効果について、比較試験2−2の方が評価試験2よりも改善しているが、評価試験2のように主板71及び副板72をプラズマ形成ボックス41の左右に各々設けることで電界をより確実に遮蔽し、発明の実施の形態で述べたようにウエハWの周縁部へのイオンの供給をより確実に抑えることができるので、高い膜厚の均一性を得る観点からは、当該評価試験2のように装置を構成することが好ましい。
・評価試験3
評価試験3として、評価試験1と同様に成膜処理を行い、ウエハW2についての膜厚の平均値、面内均一性、面間均一性について取得した。また、比較試験3−1として、比較試験1で用いたものと同様のリング板35を備えていないウエハボートにウエハWを搭載して成膜処理を行ったことを除いて、評価試験3と同様の試験を行った。さらに比較試験3−2として、成膜装置8を用いて成膜処理を行ったことを除いて、比較試験3−1と同様の試験を行った。
図13のグラフは、図11のグラフと同様に評価試験3、比較試験3−1、3−2の結果を示している。評価試験3のT、C、Bについて、膜厚の平均値は夫々214.5Å、213.9Å、212.1Å、面内均一性は夫々1.8%、2.0%、3.1%であった。評価試験3の面間均一性は0.6%であった。比較試験3−1のT、C、Bについて、膜厚の平均値は夫々211.0Å、206.9Å、204.1Å、面内均一性は夫々2.6%、5.8%、7.1%であった。比較試験3−1の面間均一性は1.7%であった。比較試験3−2のT、C、Bについて、膜厚の平均値は夫々201.9Å、211.1Å、212.0Å、面内均一性は夫々9.1%、2.9%、2.8%であった。比較試験3−2の面間均一性は2.4%であった。
ところで図14のグラフは、評価試験3及び評価試験3−1のTの位置のウエハW2における周縁部の膜厚分布を示し、図15のグラフは、評価試験3及び評価試験3−1のCの位置のウエハWにおける周縁部の膜厚分布を示し、図16のグラフは、評価試験3及び評価試験3−1のBの位置のウエハW2における周縁部の膜厚分布を示している。各グラフの横軸はウエハWの中心からの距離(単位:mm)を示しており、各グラフの縦軸は膜厚(Å)を示している。また、各グラフ中、評価試験3の膜厚分布は実線で、比較試験3−1の膜厚分布は点線で夫々示している。
これらの図14〜図16のグラフに示されるように、評価試験3の方が比較試験3−1に比べてウエハの周縁側の膜厚の低下が抑制されている。また、図13のグラフに示したように、面内均一性及び面間均一性について、評価試験3は比較試験3−1よりも低い値となっており、比較試験3−1は比較試験3−2よりも低い値となっている。従って、CCPプラズマを形成するよりもICPプラズマを形成した方が、面内均一性及び面間均一性を向上させることができ、ICPプラズマを形成する場合はリング板35を設けることにより、ウエハW2の周縁部の膜厚低下を抑制し、面内均一性及び面間均一性を向上させることができることが、示された。
・評価試験4
評価試験4として、成膜装置1と略同様に構成されたエッチング装置を用いて、ウエハボート3に搭載されたウエハに形成されたSiO膜をエッチング処理した。このエッチング装置としては、第2のガスノズル62からOガスの代わりに、水により0.125体積%に希釈されたフッ酸を気化させたエッチングガスを供給することができるように構成した。そして、このエッチングガスをプラズマ化して、ウエハWに対して60秒間供給して処理を行った。処理後はT、C、Bの各ウエハW2について、中心部、周縁部における夫々のエッチングレート比を測定した。この中心部のエッチングレート比は、上記のフッ酸の代わりに酸素を含むガスをウエハWに供給してプラズマ処理したときのウエハWの中心部のエッチングレートを1とした場合の比率として算出し、周縁部のエッチングレート比は、上記の酸素を含むガスをウエハWに供給してプラズマ処理したときのウエハWの周縁部のエッチングレートを1とした場合の比率として算出した。また、比較試験4−1として、比較試験1で用いたものと同様のリング板35が設けられていないウエハボートにウエハWを搭載したことを除いては、評価試験4と同様の試験を行った。さらに比較試験4−2として、上記の成膜装置8と同様にCCPを形成してプラズマ化を行うことを除いては、比較試験4−1と同様の試験を行った。
図17のグラフは、評価試験4、比較試験4−1、4−2の結果を示しており、グラフの縦軸はエッチングレート比を示している。評価試験4−1、4−2に比べて、評価試験4ではウエハWの中心部のエッチングレート比と、ウエハWの周縁部のエッチングレート比との差が小さい。これは、上記のようにリング板35によって、ウエハWへのイオンの供給が抑制されていると考えられる。従って、評価試験4、比較試験4−1、4−2からも、リング板35の効果が確認された。また、評価試験4−1と、評価試験4−2とを比較すると、ウエハWの中心部、周縁部共に、評価試験4−1の方がエッチングレート比について大きい値となっている。従って、ICPを形成した評価試験4−1の方が、CCPを形成した評価試験4−2よりも多くの活性種が生成したと考えられる。従って、既述のウエハW1のように表面積が大きいウエハWを処理するには、ICPを形成して処理を行うことが有利であることが示された。
・評価試験5
評価試験5−1として、成膜装置1を用いて3回成膜を行った。そして、各回で成膜されたウエハボート3の各スロットに配置されたウエハW2から、評価試験1と同様に膜厚の平均値、面内均一性、面間均一性を算出した。この評価試験5−1では、ウエハボート3の上部(T)、中央部(C)、下部(B)の各スロットに配置したウエハW2の他に、上部と中央部との間(TCとする)のスロットに配置したウエハW2及び中央部と下部との間(CBとする)のスロットに配置したウエハW2についても、膜厚の平均値、面内均一性、面間均一性を算出している。また、この評価試験5−1では、図2で説明したL1、L2、L3が夫々3mm、25mm、8mmであるシールド7を用いて成膜処理を行った。
評価試験5−2として、評価試験5−1と同様に試験を行い、ウエハW2の膜厚の平均値、面内均一性、面間均一性を算出した。ただし、この評価試験5−2では、L1が2mm、L2が25mm、L3が17mmであるシールド7を用いて成膜処理を行った。また、比較試験5として、比較試験2−1と同様に、後方から前方に向かって見たときに接続部73の左側には主板71及び副板72が設けられていないシールド7を備えた成膜装置1を用いて成膜処理を1回行い、ウエハW2の膜厚の平均値、面内均一性、面間均一性を算出した。このシールド7において、L1は2mm、L2は25mmである。
図18のグラフは、図11のグラフと同様に評価試験5−1、評価試験5−2、比較試験5の結果を示している。評価試験5−1の1回目の成膜処理で得られた各値を示すと、T、TC、C、CB、Bについて、膜厚の平均値は夫々282.6Å、282.7Å、283.3Å、283.8Å、283.4Å、面内均一性は夫々1.96%、1.94%、1.84%、1.83%、1.99%であった。また、この評価試験5−1の1回目の成膜処理における面間均一性は0.21%であった。評価試験5−2の1回目の成膜処理で得られた各値を示すと、T、TC、C、CB、Bについて、膜厚の平均値は夫々284.6Å、284.7Å、284.8Å、285.1Å、284.3Å、面内均一性は夫々1.73%、1.79%、1.76%、1.85%、2.04%であった。また、この評価試験5−2の1回目の成膜処理における面間均一性は0.14%であった。グラフに示されるように、評価試験5−1、5−2共に、2回目、3回目の成膜で得られた膜厚の平均値、面内均一性、面間均一性については、1回目の成膜で得られたこれらの各値に対して、大きな差は見られなかった。
比較試験5の成膜処理で得られた各値を示すと、T、TC、C、CB、Bについて、膜厚の平均値は夫々282.1Å、280.8Å、279.8Å、280.0Å、279.9Å、面内均一性は夫々1.98%、3.17%、2.99%、3.48%、3.23%であった。また、面間均一性は0.41%であった。
このように評価試験5−1、5−2、比較試験5では、略同じ膜厚で成膜がなされているが、面内均一性及び面間均一性については比較試験5に比べて、評価試験5−1、5−2の方が良好な結果となった。これは、発明の実施の形態で説明したように、評価試験5−1、5−2では比較試験5よりも電界が大きく遮蔽され、イオンの作用を抑制することができたためであると考えられる。このような評価試験5の結果から、本発明の効果が示された。
また、評価試験5−1の結果と評価試験5−2の結果とを比較すると、評価試験5−2の方が良好な面内均一性及び面間均一性となっている。この結果から、図2で示したL3については比較的長く構成することで電界を大きく遮蔽し、より高い膜厚の均一性を得るために有効であると考えられる。なお、この評価試験5ではL3がL2よりも短いシールド7を使用したが、上記のようにL3を長くするほど電界を大きく遮蔽できると考えられるので、L3はL2と同じか、あるいはL2より長くても良好な面内均一性及び面間均一性が得られると考えられる。
ところで図1、図5などで説明したシールド7は、プラズマ形成ボックス41の左右の各側壁において、上下方向の全体に亘る領域に主板71及び副板72が設けられるように構成されているが、そのようにシールドが構成されることには限られない。具体的には、プラズマ形成ボックス41の左右の各側壁において、上下方向の一部のみの局所的な領域から主板71及び副板72が延出されるように、シールドを形成してもよい。そのようなシールドを設けることによって、プラズマ形成ボックス41内の上下方向におけるプラズマの強度を調整し、ウエハボート3にて上下方向に各々載置されるウエハW間における処理の均一性の向上を図ることができる。
そのように上下のプラズマの強度を調整するためのシールドについて、シールド7との差異点を中心に、具体的に例を挙げて説明する。図19に示すシールド74においては、主板71及び副板72の上下方向の長さが、上記のシールド7の主板71及び副板72の上下方向の長さよりも小さく構成されており、シールド74の各主板71は、プラズマ形成ボックス41の左右の側壁において上下方向の中央部に限定的に設けられている。また、各副板72についてもプラズマ形成ボックス41の左右の側壁において、上下方向の中央部を限定的に覆うように設けられている。このようにシールド74が構成されることで、プラズマ形成ボックス41内の上下方向における中央部のプラズマ強度が、上部及び下部のプラズマ強度に比べて小さくなるようにしている。なお、シールド7と同様に、シールド74の主板71及び副板72も、接続部73によってプラズマ形成ボックス41に支持されているが、当該主板71及び副板72が上記のようにプラズマ形成ボックス41の上下方向の中央部に設けられるように、接続部73の左右の両端は下方へ向けて比較的長く延出されて、各副板72に接続されている。
図20には、シールド75を示している。プラズマ形成ボックス41内の上下方向における中央部のプラズマ強度が、上部及び下部のプラズマ強度に比べて大きくなるように、このシールド75においては、主板71及び副板72が上下に分割されて互いに離れるように構成されている。このような構成により、主板71及び副板72は、プラズマ形成ボックス41の上下方向の中央部には設けられず、上部及び下部のみに設けられる。そして、プラズマ形成ボックス41の左側、右側において各々、下側の副板72は上側の副板72に対して棒状部材76により支持されている。当該棒状部材76は導電性を有し、上側の副板72における下端の前方側と、下側の副板72における上端の前方側とを接続するように垂直に設けられている。
また、図21にはシールド77を示している。このシールド77の主板71及び副板72の上下の長さは、シールド7の主板71及び副板72の上下の長さよりも短く、プラズマ形成ボックス41を上下に均等ないしは概ね均等に2分割して見たときの上側のみに当該主板71及び副板72が設けられるように構成されている。このようにシールド77が構成されることで、プラズマ形成ボックス41の上部側のプラズマ強度を下部側のプラズマ強度より小さくすることができる。
また、図22にはシールド70を示している。このシールド70は、図21で説明したシールド77と略同様に構成されているが、プラズマ形成ボックス41を上下に均等ないしは概ね均等に2分割して見たときの下側のみに当該主板71及び副板72が設けられるように構成されている。つまり、シールド70は、プラズマ形成ボックス41の下部側のプラズマ強度が上部側のプラズマ強度より小さくなるように構成されている。
プラズマ形成ボックス41の上下方向の一部について、プラズマの強度を大きくするために主板71及び副板72のうち、主板72のみを設けないようにしてもよい。図23に示すシールド78は、図1などで説明したシールド7と異なり、プラズマ形成ボックス41を、上部、中央部、下部と上下に3分割して見たときに、中央部には主板71が設けられておらず、それによって当該中央部のプラズマ強度が比較的大きくなるように構成されている。シールド78の副板72は、シールド7の副板72と同様に、プラズマ形成ボックス41の上端から下端に亘って設けられている。
上記の各例では、プラズマ形成ボックス41の左側、右側で主板71及び副板72が互いに同じ高さに位置するように構成されているが、図24に示すシールド79のように、左側の主板71及び副板72の高さと、右側の主板71及び副板72の高さとが互いにずれるように構成されることで、各高さのプラズマ強度を調整してもよい。プラズマ形成ボックス41の各高さ領域において、主板71及び副板72が左右共に配置される領域では、主板71及び副板72が左右の一方のみに配置される領域よりもプラズマの強度を抑えることができる。シールド79では、プラズマ形成ボックス41の上下の中央部のみ、左右に主板71及び副板72が設けられている。ところで、既述のように、プラズマ形成ボックス41の左側及び右側において、夫々主板71と副板72とが上下方向に見てL字になるように形成されているが、このL字とは主板71と副板72とのなす角が90°になることには限られず、90°より大きくてもよいし、小さくてもよい。例えば上下方向に見て主板71と副板72のなす角が60°〜120°である場合にはL字である。
W、W1、W2 ウエハ
1 成膜装置
11 処理容器
3 ウエハボート
35 リング板
41 プラズマ形成ボックス
42 アンテナ
44 高周波電源
62 第2のガスノズル
7 シールド
71 主板
72 副板

Claims (7)

  1. 複数の基板を棚状に保持した基板保持具を縦型の処理容器内に搬入し、処理ガスを供給して処理を行う基板処理装置において、
    前記処理容器の側周壁が外側に膨らむことで、前記基板保持具を格納して処理を行う処理空間に連通する縦長の空間を形成する凸部と、
    前記縦長の空間に設けられ、前記処理空間へ前記処理ガスを吐出するガス吐出部と、
    前記凸部に縦方向に沿って設けられ、前記縦長の空間において前記処理ガスをプラズマ化するために高周波電力が供給されるアンテナと、
    前記凸部において前記アンテナよりも前記処理空間寄りの位置から左右に各々延出され、前記アンテナにより形成される電界を遮蔽して、前記処理空間におけるプラズマの形成を抑制するためのシールドと、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記基板保持具には、前記複数の基板として第1の基板と、第2の基板とが保持され、
    前記第1の基板の表面側における表面積は、前記第2の基板の表面側における表面積の10倍以上であることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記シールドは、前記凸部において左右に各々延出される各位置から前記処理空間側へ向けて延出されることで、上下方向に見てL字に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記シールドは、前記凸部の上下方向における一部の局所的な領域から、左右の一方且つ前記処理空間側へ延出されることで、前記上下方向に見てL字に形成されることを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
  5. 前記縦長の空間と、前記基板保持具に保持される前記基板との間に前記プラズマを構成するイオンを吸引するための誘電体からなる吸引部が設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  6. 前記基板保持具に保持された各基板が当該各基板の中心軸まわりに回転するように、当該基板保持具を回転させる回転機構を備え、
    前記吸引部は、前記基板間に設けられた複数の板状部材であり、
    各基板の全周にわたり、前記板状部材の周縁が当該各基板の周縁の外側に位置していることを特徴とする請求項5記載の基板処理装置。
  7. 複数の基板を棚状に保持した基板保持具を縦型の処理容器内に搬入し、処理ガスを供給して処理を行う基板処理装置を用いた基板処理方法において、
    前記処理容器の側周壁が外側に膨らむことで、前記基板保持具を格納して処理を行う処理空間に連通する縦長の空間を形成する凸部の前記縦長の空間に設けられるガス吐出部から前記処理空間へ前記処理ガスを吐出する工程と、
    前記凸部に縦方向に沿って設けられるアンテナに高周波電力を供給し、前記縦長の空間において前記処理ガスをプラズマ化する工程と、
    前記凸部において前記アンテナよりも前記処理空間寄りの位置から左右に各々延出されるシールドによって、前記アンテナにより形成される電界を遮蔽して、前記処理空間におけるプラズマの形成を抑制する工程と、
    を備えることを特徴とする基板処理方法。
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