JP2018023456A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドライバの故障による演出役物装置の意図しない駆動を防止する。【解決手段】本発明の遊技機は、所定の契機に基づいて遊技者に有利な遊技利益を付与するための抽選を行い、この抽選結果に応じて遊技を進行する遊技機であって、出力ポートから論理信号を出力するドライバ330dと、論理信号に応じてアクチュエータ202aを駆動するスイッチ素子と、を備え、ドライバは少なくとも2つの出力ポートOut1、Out2を有し、スイッチ素子は、2つの出力ポートのうち、一方が正論理信号を出力し、かつ、他方が負論理信号を出力したときにのみアクチュエータを駆動する。【選択図】図6
Description
本発明は、遊技者に遊技上の利益を付与するか否かを抽選により決定する遊技機に関する。
一般に、遊技機(パチンコ機)では、遊技者のハンドル操作により遊技盤内の遊技領域に向かって遊技球が発射され、遊技領域を流下した遊技球が始動口に入球したことを条件に特別図柄に係る抽選が実行される。そして、特別図柄表示器において、特別図柄が変動表示され、さらに、電子抽選によって決定された特別図柄が停止表示されることで遊技者に抽選結果が報知される。このとき、特別図柄表示器に大当たりであることを示す特定の図柄が停止表示されると、通常の遊技に比べて遊技者に有利な大役遊技が開始される。この大役遊技では、アタッカー装置が所定回数開閉し、大入賞口への遊技球の入球が可能となるので、遊技者は多くの賞球の払出を受けることが可能となる。
このような遊技機においては、特別図柄の変動表示と並行して、特別図柄表示器に大当たりであることを示す特定の図柄が停止表示されることの期待感を高める様々な演出がなされる。例えば、特別図柄の変動表示に合わせ、演出役物装置を駆動して役物を移動させたり、演出照明装置を駆動してランプを点灯させたりしている。
このような演出役物装置や演出照明装置では、遊技者にインパクトを与えるため、高い駆動性能や発光性能が求められる。しかし、何らかの不具合により、例えば、演出役物装置が無負荷で長時間駆動されると、演出役物装置自体が発熱することがある。そこで、演出役物装置が所定時間以上継続して無負荷運転していた場合に、その駆動を停止する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
近年、省エネルギーやコスト抑制の要望を受け、演出役物装置の駆動に費やす電力の削減が望まれている。その一方で、遊技者にインパクトを与えるべく、演出役物装置の駆動性能の向上も求められている。そこで、演出役物装置の動作主体として低消費電力のドライバを用い、電力を増幅して演出役物装置を開ループ制御することで、消費電力を抑えつつ演出効果を向上することができる。
しかし、低消費電力ドライバによる開ループ制御では、演出役物装置の状態を把握し難く、ドライバの出力が固定された状態で故障した場合に、演出役物装置が駆動し続け(電流が流れ続け)、演出役物装置が発熱するおそれがある。
本発明は、このような課題に鑑み、ドライバの故障による演出役物装置の意図しない駆動を防止可能な遊技機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、所定の契機に基づいて遊技者に有利な遊技利益を付与するための抽選を行い、この抽選結果に応じて遊技を進行する遊技機であって、出力ポートから論理信号を出力するドライバと、前記論理信号に応じてアクチュエータを駆動するスイッチ素子と、を備え、前記ドライバは少なくとも2つの出力ポートを有し、前記スイッチ素子は、前記2つの出力ポートのうち、一方が正論理信号を出力し、かつ、他方が負論理信号を出力したときにのみ前記アクチュエータを駆動することを特徴とする。
本発明によれば、ドライバの故障による演出役物装置の意図しない駆動を防止することが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。このとき、第1始動口120に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口122に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
なお、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、駆動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前方に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前方まで移動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、例えばLED(Light Emitting Diode)でなり、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンと、遊技者の回転操作を受け付ける回転操作部(例えば、ジョグダイヤル)で構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化され、操作有効期間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
また、演出操作装置208の後方には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132があり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置である。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、遊技球の発射制御を行う発射制御回路320が設けられている。払出制御基板310には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、不正防止の観点により、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、サブCPU330aが、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
また、副制御基板330は、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御や、演出役物装置202を駆動制御したり、演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、副制御基板330には、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する押下検出スイッチ208s、および、演出操作装置208が回転操作されたことを検出する回転検出スイッチ209sから検出信号が入力される。これら押下検出スイッチ208sまたは回転検出スイッチ209sから検出信号が入力されると、演出表示部200aに画像が表示される等、さまざまな演出が実行される。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。
(演出役物装置202)
ところで、上述したように、副制御基板330では演出役物装置202を駆動制御する。以下、演出役物装置202の駆動態様を詳述する。
ところで、上述したように、副制御基板330では演出役物装置202を駆動制御する。以下、演出役物装置202の駆動態様を詳述する。
図4は、演出役物装置202の駆動態様を説明するためのブロック図である。副制御基板330に設けられたサブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドを解読し、そのコマンドに対応する演出パターンを決定し、当該演出パターンの実行データをサブROM330bから読み出す。そして、サブCPU330aは、決定した演出パターンに基づき、所定時間間隔でドライバ330dに出力データを繰り返し送信する。かかるサブCPU330aとドライバ330d間の通信は、シリアル通信やパラレル通信のいずれを用いてもよい。
ドライバ330dは、低消費電力で動作する集積回路であり、出力データで示される各ビットの論理値に従って、それぞれ対応する出力ポートから論理信号を出力する。また、ドライバ330dは複数(例えば24)の出力ポートを有し、演出役物装置202のアクチュエータ202aの駆動制御のみならず、他のデバイス(例えば、演出照明装置204を構成するLED)等と出力ポートを按分することもできる。ここで、論理信号は、2値の正論理信号または負論理信号のいずれかを示す。正論理信号は、ハイレベル(H:例えば5V)や論理演算(2進数)の「1」を示す信号であり、負論理信号は、ローレベル(L:例えば0V)や論理演算の「0」を示す信号である。ここでは、説明の便宜上、論理信号を、ハイレベル(H)やローレベル(L)で表す。
スイッチ部330eは、FET(Field Effect Transistor)等のスイッチ素子で構成され、ドライバ330dから出力された論理信号を電力信号に切り換え、演出役物装置202のアクチュエータ202aに電力を供給して、アクチュエータ202aを駆動する。
演出役物装置202は、ソレノイドやモータ等、電磁力を用いるアクチュエータ202aで構成され、スイッチ部330eから電力の供給を受けている間のみ駆動する。例えば、図2に示した演出役物装置202では、アクチュエータ202aの通電により、役物本体が遊技盤108の背面側の退避位置を維持する不図示のロックピンが解除され、役物本体が演出表示部200aの前方まで移動し、その状態でアクチュエータ202aへの電力供給を遮断することで、ロックピンがロック状態となり、役物本体が演出表示部200aの前方の移動位置で維持される。また、所定時間後、通電により、移動位置を維持するロックピンが解除され、役物本体が退避位置に退避されると、電力供給を遮断することで、ロックピンがロック状態となり、役物本体が退避位置で維持される。
このような副制御基板330においては、省エネルギーやコスト抑制の要望を受け、演出役物装置202を構成するアクチュエータ202aの駆動に費やす電力の削減が望まれている。その一方で、遊技者にインパクトを与えるべく、演出役物装置202の駆動性能の向上も求められている。そこで、図4に示したように、アクチュエータ202aの動作主体として低消費電力(例えばLED駆動用)のドライバ330dを採用し、消費電力を抑えるとともに、スイッチ部330eを通じて、アクチュエータ202aを、その位置情報をフィードバックすることなく開ループ制御する。こうして、消費電力を抑えつつ演出効果を向上することができる。
図5、図6は、演出役物装置202の駆動態様を説明するための説明図であり、いずれも(a)に回路図を、(b)に真理値表を示す。ここでは、仮に、図5(a)のように回路を構成したとする。
例えば、ドライバ330dの任意の出力ポートOut1からハイレベル(H)信号が出力されると、図5(b)のように、スイッチ素子としての第1FETQ1がONとなり、第2プルアップ抵抗R2との関係でA点がローレベル(L)となる。そうすると、第2FETQ2がOFFするので、アクチュエータ202aへの電力供給は遮断される。一方、ドライバ330dの出力ポートOut1からローレベル(L)信号が出力されると、第1FETQ1がOFFとなり、A点が第2プルアップ抵抗R2によりハイレベル(H)となる。そうすると、第2FETQ2がONするので、アクチュエータ202aに12Vの電力が通電することとなる。したがって、ここでは、ドライバ330dがローレベル(L)となったときにアクチュエータ202aを駆動することとなる(アクティブL)。
なお、ここでは、論理信号を伝達するスイッチ素子としてNチャネルのFETを挙げているが、かかる場合に限らず、PチャネルのFET、トランジスタ、リレー等を用いることもできる。
ここでは、低消費電力のドライバ330dによる開ループ制御を採用しているので、ドライバ330d自体では、アクチュエータ202aの状態を検出することができない。したがって、ドライバ330dが故障した場合に、第2FETQ2がON状態で固定されると、アクチュエータ202aが駆動し続け(電流が流れ続け)、アクチュエータ202a自体が発熱するおそれがある。なお、図5(a)の例では、ドライバ330dの出力ポートOut1がハイレベル(H)または開放(第1プルアップ抵抗R1によりハイレベル(H)となる)で固定された状態で故障しても、第2FETQ2はOFFとなるので問題ないが、ドライバ330dの出力ポートOut1がローレベル(L)で固定された状態で故障すると、アクチュエータ202aが駆動し続けることとなる。
そこで、本実施形態では、図6(a)のように、1のアクチュエータ202aに対して少なくとも2つの出力ポートOut1、Out2を対応付けて回路を構成し、ドライバ330dの故障によるアクチュエータ202aの意図しない駆動を防止する。
具体的に、ドライバ330dの出力ポートOut1からハイレベル(H)信号が出力されると、図6(b)のように、第1FETQ1がONとなり、第2プルアップ抵抗R2との関係でA点がローレベル(L)となる。そうすると、第2FETQ2がOFFするので、アクチュエータ202aへの電力供給は遮断される。また、ドライバ330dの出力ポートOut2からローレベル(L)信号が出力されると、B点がローレベル(L)となり、第3FETQ3がOFFするので、アクチュエータ202aへの電力供給は遮断される。すなわち、アクチュエータ202aは、電源側および接地側の両箇所で電力供給が絶たれ、駆動することはない。
なお、ここでは、第2FETQ2と第3FETQ3とがアクチュエータ202aを介して直列に接続されているので、第2FETQ2と第3FETQ3とは、両者がいずれもONしないとアクチュエータ202aが駆動しない(いずれか一方でもOFFだと駆動しない)、所謂、論理積(AND)の関係となる。
一方、ドライバ330dの出力ポートOut1からローレベル(L)信号が出力されると、第1FETQ1がOFFとなり、A点が第2プルアップ抵抗R2によりハイレベル(H)となる。そうすると、第2FETQ2がONするので、アクチュエータ202aが通電することとなる。また、ドライバ330dの出力ポートOut2からハイレベル(H)信号が出力されると、B点がハイレベル(H)となり、第3FETQ3がONするので、アクチュエータ202aが通電することになる。そうすると、第2FETQ2と第3FETQ3とがいずれもONとなり、電源側および接地側の両箇所で通電して、アクチュエータ202aが駆動することになる。
ここでは、2つの出力ポートOut1、Out2が、相異なる論理、例えば、一方(出力ポートOut1)がローレベル(L)を出力し、かつ、他方(出力ポートOut2)がハイレベル(H)を出力して、はじめて、アクチュエータ202aが駆動される。したがって、少なくとも、両論理が正負反対(逆)の関係にならないと、アクチュエータ202aは駆動しない。
ここで、ドライバ330dの故障について言及する。図6(a)の例では、ドライバ330dの出力ポートOut1および出力ポートOut2のいずれもがハイレベル(H)または開放(第1プルアップ抵抗R1、第3プルアップ抵抗R3によりハイレベル(H)となる)で固定された状態で故障しても、図6(b)に示すように、少なくとも、第2FETQ2はOFFとなり、アクチュエータ202aへの電力供給は遮断されるので問題は生じない。また、ドライバ330dの出力ポートOut1および出力ポートOut2のいずれもがローレベル(L)に固定された場合でも、図5(a)の例と異なり、問題が生じない。
具体的に、ドライバ330dの出力ポートOut1からローレベル(L)信号が出力されると、第1FETQ1がOFFとなり、A点が第2プルアップ抵抗R2によりハイレベル(H)となる。そうすると、第2FETQ2がONするので、アクチュエータ202aが通電することとなる。しかし、ドライバ330dの出力ポートOut2からローレベル(L)信号が出力されると、B点がローレベル(L)となり、第3FETQ3がOFFするので、アクチュエータ202aへの電力供給は遮断される。すなわち、アクチュエータ202aは、電源側で電力供給が絶たれ、駆動することはない。
ドライバ330dが故障した場合に、出力ポートOut1、Out2いずれもが、ハイレベル(H)、ローレベル(L)、開放のいずれかの状態に偏って固定されることが多い。本実施形態では、2つの出力ポートOut1、Out2のうち、一方(出力ポートOut1)がローレベル(L)を出力し、かつ、他方(出力ポートOut2)がハイレベル(H)を出力しない限り、アクチュエータ202aが駆動されない。したがって、ドライバ330dの故障により、出力ポートOut1、Out2のいずれもが、ハイレベル(H)、ローレベル(L)、開放のいずれかの状態に偏って固定された場合においても、アクチュエータ202aへの電力供給が確実に遮断されるので、アクチュエータ202aが駆動し続けることで発熱してしまうのを防止し、安全性を向上することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態においては、図6の如く、ドライバ330dの一方の出力ポートOut1がローレベル(L)、かつ、他方の出力ポートOut2がハイレベル(H)のときにアクチュエータ202aが駆動する例を挙げているが、両論理が正負反対(逆)の関係にあれば足り、例えば、ドライバ330dの一方の出力ポートOut1がハイレベル(H)、かつ、他方の出力ポートOut2がローレベル(L)のときにアクチュエータ202aが駆動するように構成してもよい。
また、上述した実施形態においては、2つの出力ポートOut1、Out2を用いてアクチュエータ202aを制御する例を挙げているが、1つのアクチュエータ202aに対応する出力ポートの数は、2つに限らず、3以上であってもよい。この場合、3以上の出力ポートのうち、いずれか2つの出力ポートの論理が正負反対(逆)の関係にあれば足りる。また、出力ポートの数を増やすことで、故障時に、アクチュエータ202aが駆動する論理値となる確率が低くなるので、ドライバ330dの故障による演出役物装置202の意図しない駆動をより確実に防止することが可能となる。
また、上述した実施形態においては、2つの出力ポートOut1、Out2に対応する2つの第2FETQ2、第3FETQ3を、それぞれ接地側と電源側に配する例を挙げて説明したが、直列に接続されれば、電源側に2つ配しても、接地側に2つ配してもよい。
また、上述した実施形態においては、スイッチ素子を5V(DC)で動作し、アクチュエータ202aを12V(DC)で駆動する例を挙げて説明したが、電圧は、スイッチ素子やアクチュエータ202aの特性に応じて、任意に選択することができる。
また、上述した実施形態においては、アクチュエータ202aとして、電磁力を用いるアクチュエータ(ソレノイド、モータ等)を挙げて説明したが、通電により動作する、例えば、ランプや他の電気機器に適用することもできる。
また、上述した実施形態においては、主制御基板300から送信されたコマンドを解読し、サブCPU330aがそのコマンドに対応する演出パターンを決定し、ドライバ330dが決定された演出パターンに基づいて出力ポートから論理信号を出力する例を挙げて説明したが、ドライバ330dが論理信号を出力する契機は、これに限らず、例えば、デモ中に所定の時間間隔で行われる演出パターンに基づいたり、大入賞口を含む様々な入賞口への入球に基づいて出力ポートから論理信号を出力するとしてもよい。
100 遊技機
202a アクチュエータ
330d ドライバ
330e スイッチ部(スイッチ素子)
202a アクチュエータ
330d ドライバ
330e スイッチ部(スイッチ素子)
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、所定の契機に基づいて遊技者に有利な遊技利益を付与するための抽選を行い、この抽選結果に応じて遊技を進行する遊技機であって、出力ポートから論理信号を出力するドライバと、前記論理信号に応じてアクチュエータを駆動するスイッチ素子と、を備え、前記ドライバは少なくとも2つの出力ポートを有し、前記スイッチ素子は、前記2つの出力ポートのうち、一方が正論理信号を出力し、かつ、他方が負論理信号を出力したときにのみ前記アクチュエータを駆動するとともに、両方が正論理信号または両方が負論理信号を出力すると前記アクチュエータを駆動しないことを特徴とする。
Claims (1)
- 所定の契機に基づいて遊技者に有利な遊技利益を付与するための抽選を行い、この抽選結果に応じて遊技を進行する遊技機であって、
出力ポートから論理信号を出力するドライバと、
前記論理信号に応じてアクチュエータを駆動するスイッチ素子と、
を備え、
前記ドライバは少なくとも2つの出力ポートを有し、
前記スイッチ素子は、前記2つの出力ポートのうち、一方が正論理信号を出力し、かつ、他方が負論理信号を出力したときにのみ前記アクチュエータを駆動することを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016155789A JP2018023456A (ja) | 2016-08-08 | 2016-08-08 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016155789A JP2018023456A (ja) | 2016-08-08 | 2016-08-08 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018023456A true JP2018023456A (ja) | 2018-02-15 |
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ID=61194766
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JP2016155789A Pending JP2018023456A (ja) | 2016-08-08 | 2016-08-08 | 遊技機 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
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JP2020192132A (ja) * | 2019-05-29 | 2020-12-03 | 株式会社三共 | 遊技機 |
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JP2016002389A (ja) * | 2014-06-19 | 2016-01-12 | 山佐株式会社 | 遊技機 |
-
2016
- 2016-08-08 JP JP2016155789A patent/JP2018023456A/ja active Pending
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