JP2018022089A - 光スイッチ素子 - Google Patents

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Toru Segawa
徹 瀬川
高橋 亮
Akira Takahashi
亮 高橋
勇介 村中
Yusuke Muranaka
勇介 村中
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Abstract

【課題】光スイッチ素子の損傷耐性を向上させる。
【解決手段】光スイッチ素子10は、入力光導波路12と、電界印加用電極13tを有する電界吸収型の光ゲート13と、出力光導波路14とが順に接続されて構成されている。更に、入力光導波路12の上面に、接地電位に接続されるグランド電極12tが形成されている。グランド電極12tを接地することにより、局所的な大電流が電界印加用電極13tに流れこむことがなくなり、光スイッチ素子10の損傷耐性が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、大容量光通信ネットワークを支えるための重要な光部品である光スイッチ素子に関する発明である。
近年、通信トラフィックの急激な増大に起因して,電気ルータの膨大な電力消費量が大きな課題となっている。そこで、ルータ内において入力光パケットを光のまま所望の出力ポートにパケット毎にスイッチングするN入力N出力(以下、N×Nとする)光スイッチは、たとえば100 Gbit/sや400 Gbit/sなどの高速なビットレートの光パケット信号を光−電気変換および電気−光変換を必要とせずにスイッチングできるため、ルータの低消費電力化や低遅延化に有効な光部品として期待されている。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、Nは正の整数を意味する。
N×N光スイッチは、たとえばN個の1×N光スプリッタ101とN個のN×1光スイッチ素子102を図7に示すように接続することで構成できる。入力ポート103より入力された光パケット(入力信号光)は、1×N光スプリッタ101により、等しく分配され、所望の出力ポート104に接続されたN×1光スイッチ素子102により選択・出力される。
このようなN×N光スイッチを構成する光スイッチ素子の従来技術として、たとえば非特許文献1に示す電界吸収型光変調器を光ゲートとして用いた分配選択型光スイッチが提案されている。
T. Segawa, M. Nada, M. Nakamura, Y. Suzaki, and R. Takahashi, "An 8×8 Broadcast-and-Select Optical Switch Based on Monolithically Integrated EAM-Gate Array," Proc. ECOC2013, We.4.B.1.
従来の電界吸収型光変調器あるいはそれを用いた光スイッチ素子において、入力信号光の光強度には例えば最大10 dBmまでといった制限があった。これは、強度の大きな光が光素子に入力されると、入力端近傍で局所的に多数のフォトキャリアが生成されるとともに大きな電流(過電流)が流れ、半導体内部や半導体/電極界面が溶融もしくは破壊され、素子電極の短絡・開放やリーク電流の増大といった素子故障に至るからである。
一方、光通信ネットワークでは、伝送容量の増大が求められ、信号のビットレートは、波長多重や偏波多重といった多重化技術により増加している。信号の多重化により光ファイバあたりの光強度は増大するため、光素子に入力される光強度も増大する。しかし、光素子への入力光強度には上記理由により制限がある。したがってこの光強度制限により光通信ネットワークの伝送容量やスループットが制限される、という問題があった。
例えば、電界吸収型の光ゲートにおいて、光入力に対する損傷耐性を向上させる方法として、光入出力端にテーパ構造を導入する方法が考えられる。テーパ構造とは、図8に示すように素子端面(へき開面)近傍において、素子端面に向かうに従い導波路の幅を徐々に拡大し、端面近傍における急激な光吸収を抑制し、上記損傷を防止するなどの効果を持つ構造である。更に詳述すると、図8は光スイッチ素子200を示す上面図であり、201はテーパ構造を持つ入力光導波路、202は入力光導波路201に接続された導波路(電界吸収型光変調部)、203は導波路(電界吸収型光変調部)202に形成された電界印加用電極である。
しかし、導波路幅の拡大、すなわちテーパ構造を持つ入力光導波路201の採用は、導波する光の導波モードの等価屈折率を増大させ、高次モードを励振させたり、等価屈折率の不一致によって反射率を増大させたりなど、光素子の特性を劣化させる原因になっていた。
本発明は、上記従来技術に鑑み、光入力強度に対して損傷耐性を向上させた光スイッチ素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、入力光導波路と、電界吸収型の光ゲートと、出力光導波路とが順に接続されて構成されている光スイッチ素子において、
前記入力光導波路の上面に、接地電位に接続されるグランド電極が形成されていることを特徴とする。
また本発明は、N個の入力光導波路と、N個の前記入力光導波路に個別に接続されたN個の電界吸収型の光ゲートと、N個の前記光ゲートから出力される光を合波するN×1光カプラと、前記N×1光カプラに接続された出力光導波路と、を備えた光スイッチ素子において、
N個の前記入力光導波路の上面に、接地電位に接続されるグランド電極が形成されていることを特徴とする。
また本発明は、N個の入力光導波路と、N個の前記入力光導波路に個別に接続されたN個の電界吸収型の光ゲートと、N個の前記光ゲートから出力される光を選択するN×1光スイッチと、前記N×1光スイッチに接続された出力光導波路と、を備えた光スイッチ素子において、
N個の前記入力光導波路の上面に、接地電位に接続されるグランド電極が形成されていることを特徴とする。
また本発明は、前記入力光導波路と前記光ゲートの光導波路は、物理的に連続して形成されていることを特徴とする。
また本発明は、前記入力光導波路と前記光ゲートの光導波路は、同一の導波路構造を有することを特徴とする。
また本発明は、前記入力光導波路と前記光ゲートの光導波路は、導波路幅が等しくなっていることを特徴とする。
本発明の光スイッチ素子は、接地電位に接続されるグランド電極を入力光導波路の上面に形成するという簡便な構造を採用することにより、光学的特性を劣化させることなく、光入力強度に対して損傷耐性を向上させる、という効果を奏する。
本発明の実施例1に係る光スイッチ素子を示す概念図。 図1のX−X線断面を示す断面図。 実施例1において、グランド電極を接地させないときの特性を示しており、(a)は光強度の特性を、(b)は上部クラッド層の電位の特性を、(c)は光電流の特性を、それぞれ示す特性図。 実施例1において、グランド電極を接地させたときの特性を示しており、(a)は光強度の特性を、(b)は上部クラッド層の電位の特性を、(c)は光電流の特性を、それぞれ示す特性図。 本発明の実施例2に係る光スイッチ素子を示す概念図。 本発明の実施例3に係る光スイッチ素子を示す概念図。 従来のN×N光スイッチを示す概念図。 従来の光スイッチ素子を示す概念図。
以下、本発明に係る光スイッチ素子を、実施例に基づき詳細に説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1に係る光スイッチ素子10は、電界吸収型(Electro absorption: EA)の光ゲートを備えている。本実施例に係る光スイッチ素子10の概念図を図1に示す。また、図1のX−X線における光スイッチ素子10の断面図を図2に示す。
光スイッチ素子10は、同一のn−InP基板11上に形成された、入力光導波路12と、電界吸収型の光ゲート13と、出力光導波路14とが順に接続されて構成されている。入力光導波路12は、入力端面12aを介して、入力信号光を光ゲート13に導く。光ゲート13の動作については、後述する。光ゲート13から出力される信号光は出力光導波路14へ導かれ、その出力端面14aから出力される。
入力光導波路12、光ゲート13の光導波路、および出力光導波路14は、物理的に分断されることなく導波路の長手方向に沿い物理的に連続して形成されており、すべて図2に示すものと同じ断面構造(同一の導波路構造)を有する。すなわち、n−InP基板11上に、n−InP下部クラッド層21、バルク1.4Q組成のInGaAsPコア層22(フォトルミネッセンスピーク波長1.4μm、厚さ0.3μm)、p−InP上部クラッド層23、p+ −InGaAsキャップ層24の順に形成された積層構造を、同時にInGaAsPコア層22の下部までエッチングすることで作製され、ハイメサ光導波路構造を形成している。入力光導波路12、光ゲート13、および出力光導波路14は、pinダブルヘテロ接合構造となっている。
光ゲート13のp+ −InGaAsキャップ層24には、その上面を覆うように、電界印加用のp型電極(電界印加用電極)13tが設けられている。なお図2では、p型電極(電界印加用電極)13tは図示省略している。
一方、入力光導波路12のp+ −InGaAsキャップ層24にも、その上面を覆うように、p型電極12tが設けられている。このp型電極12tは接地用(電位を0Vに落とすため)の電極(グランド電極)である。入力光導波路12の長さ(入力端面12aからB点までの長さ)は150μmとし、入力光導波路12に配置された接地用のp型電極12tの長さ(入力端面12aからA点までの長さ)は100μmとした。n−InP基板11の裏面には、n型電極(不図示)が設けられている。
なお、図1において、A点は、グランド電極12tの端部のうち電界印加用電極13tに対向する側の位置を意味し、B点は、電界印加用電極13tの端部のうちグランド電極12tに対向する側の位置を意味し、C点は、出力光導波路14の出力端面14aの位置を意味する。
入力光導波路12、光ゲート13の光導波路、および出力光導波路14の高さは、4μmとした。入力光導波路12、光ゲート13の光導波路、および出力光導波路14の導波路幅は1.5μmとした。すなわち、入力光導波路12、光ゲート13の光導波路、および出力光導波路14の導波路幅は、導波路の長手方向において全て等しくなっている。つまり、入力光導波路12および出力光導波路14の導波路は、図8に示す従来構造とは異なり、テーパ構造は有していない。光ゲート13の導波方向の長さ(すなわち、光ゲート13に設けたp型電極13tの長さ)は500μmとした。
以下、光ゲート13および光スイッチ素子10の動作について説明する。
n−InP基板11の裏面に設けたn型電極(不図示)は接地し(電位=0V)、光ゲート13に設けたp型電極(電界印加用電極)13tにマイナス電圧を印加すると、フランツケルディッシュ効果により、InGaAsPコア層22における吸収端がシフトし、光ゲート13を伝搬する信号光波長での吸収係数が増加する。そこで、例えば、光ゲート13に信号光波長で所望の吸収率(減衰)が得られるマイナス電圧を印加することで、入力された信号光は減衰し、出力されるようになる。こうして、光ゲート13への印加電圧の制御により、光スイッチ素子10をスイッチ動作させることができる。なお、光ゲート13への印加電圧が0Vである場合、信号光波長を1.55μmとすると、光ゲート13の吸収端は信号光波長よりも100 nm以上離れており、光ゲート13における伝搬損失は0.5 dB/mmと小さい。
光スイッチ素子10の光ゲート13に印加する電圧を−Vbとし、入力光導波路12に設けたグランド電極12tを接地させないときの、光導波路を伝搬する光の強度分布を図3
(a)に示す。また、光導波路のp−InP上部クラッド層23の電位分布を図3(b)に、PN接合で発生するフォトカレント(光電流)の分布を図3(c)に示す。
入力信号光としては、波長1.55μmの連続光(CW光)を用いた。光強度Piの信号光を入力すると、入力端面12aからの距離zにおける光強度P(z)は、そのときの吸収係数αを用いてP(z)=Pi・exp(−α・z)と表せる。つまり、距離zに対して指数関数的に光強度が減衰する。特に、入力端面12aの近傍で大きな光吸収が生じていることがわかる(図3(a)参照)。電界印加用電極13tが形成されていない入力光導波路12においても光吸収が発生するのは、入力光導波路12と光ゲート13の光導波路は同一の導波路構造を有しており、また、入力光導波路12と光ゲート13の光導波路の間は、物理的に分断されていないためである。本例(グランド電極12tを接地させない例)の場合、光ゲート13に印加した電位が、p+ −InGaAsキャップ層24およびp−InP上部クラッド層23を介して、入力光導波路12にも達している(図3(b)参照)。このとき、入力端面12aの近傍で局所的に大きな光電流(図3(c)参照。なおImaxは発生する最大の光電流を表す)が発生するとともに、この光電流がp−InP上部クラッド層23を介して電界印加用電極13tに流れこみ、それが素子故障につながってしまう。
次に、本実施例の特徴であるグランド電極12tを接地した場合(電位が0V)の、光導波路を伝搬する光の光強度分布を図4(a)に、光導波路のp−InP上部クラッド層23の電位分布を図4(b)に、PN接合で発生するフォトカレント(光電流)の分布を図4(c)に示す。なお、図4(a),(b),(c)において、実線の特性線はグランド電極12tを接地した場合(電位が0V)の特性を示し、図4(a),(b)において、点線の特性線はグランド電極12tを接地させないときの特性を示している。
グランド電極12tを接地すると、強制的に入力光導波路12のp−InP上部クラッド層23は電位が0Vになる。しかし、電位が0Vになるのは、図1の入力端面12aからA点までであり、A点から電界印加用電極13tの入力側端のB点(電位は−Vb)までは線形に電位勾配が形成される(図4(b)参照)。このときの光強度分布は、図4(a)に示す通り入力端面12aからA点までは光吸収は生じない。一方、A点からB点は、形成された電位勾配により次第に光強度が減少し、B点以降はC点まで指数関数的に光吸収が生じる。このとき、グランド電極12tを接地していないときに入力端面12aの近傍で生じた急激な光吸収は、グランド電極12tを接地することにより緩和される(図4(a)の両矢印の部分に相当)。また、それに対応して光電流は図4(c)の様にピークがB点にまで後退し、かつ抑制された分布となる。このとき、光電流の分布は図4(a)の実線で示す特性値と図4(b)の実線で示す特性値の積に相当する。この効果により、電界印加用電極13tに局所的な大電流が流れこむことはなくなり、光スイッチ素子10の損傷耐性を向上させるに至った。
次に、本実施例に係る光スイッチ素子10の作製方法について述べる。
まず、n−InP基板11上に、n−InP下部クラッド層21、1.4Q組成0.3 μm膜厚のバルクi−InGaAsPコア層22、p−InP上部クラッド層23、p+−InGaAsキャップ層24を、有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE)により成長させる。
次いで、フォトリソグラフィとドライエッチングとにより、ハイメサ光導波路構造を有する入力光導波路12、光ゲート13、および出力光導波路14を一括形成する。光導波路構造を形成後、局所領域への埋め込みが可能で平坦化に優れた有機材料であるベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene: BCB)をスピンコートにより塗布し、O2/C2F6混合ガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching)により基板表面(基板の最上層の表面)が露出するまでエッチバックし、基板表面を平坦化する。最後に、光ゲート13および入力光導波路12上のp+−InGaAsキャップ層24上にp型電極13t,12tを形成し、n−InP基板11の裏面にn型電極を形成する。
以上説明したように、本実施例では、光入出力端にテーパ構造を導入する必要がなくなるので、高次モードを励振させたり、等価屈折率の不一致によって反射率を増大させたりなど、素子の光学的特性を劣化させることがなく、作製方法が簡便な光スイッチ素子を提供することができるようになった。
本実施例では、膜厚0.3μm、幅1.5μmの1.4Q組成InGaAsPコア層22を用いている。これらの設計値は、光スイッチ素子の光学的特性を決める重要なパラメータとなる。入力信号光波長がたとえば1.53μmから1.57μmで動作し、低損失、高速、かつ低消費電力な動作を実現するためには、下記の条件が満たされることが好ましい。
1) InGaAsPコア層22の厚さは、入力信号光に対してシングルモード導波条件で、かつInGaAsPコア層22への十分な光閉じ込めを有する条件となり、0.1μm〜0.5μmの範囲が望ましい。
2) InGaAsPコア層22の幅は、入力信号光に対してシングルモード導波条件となり、0.8μm〜3μmの範囲が望ましい。
3) 駆動回路の消費電力を低減する観点から、光ゲート13への印加電圧の条件は−7V以下であり、InGaAsPコア層22の組成は1.3Q〜1.5Qで、電界印加用電極13tの長さは100μm〜2000μmの範囲が望ましい。
4) 入力光導波路12に配置された接地用のp型電極12tの長さは接地の効果が十分に得られる長さとして、10μmから500μm程度が望ましい。
5) 入力光導波路12の長さは入力端面12aからの接地用のp型電極12tの長さに加えて、電界印加用電極13tとの間に10μmから500μm程度の導波路を加えた長さが望ましい。
本実施例における光スイッチ素子10では、光ゲート13のInGaAsPコア層22としてバルク層を用いるように説明してきたが、多重量子井戸構造としてもよい。その場合は、量子閉じ込めシュタルク効果により高効率に消光できるようになり、変調速度も向上する。また、光導波路構造をハイメサ光導波路構造としているが、それ以外の構造、例えばリッジ型光導波路構造として作製してもよい。あるいはInGaAsPコア層22の両横が半導体で埋め込まれた埋め込み型光導波路構造やリブ型光導波路構造などであってもよい。
[実施例2]
図5は、本発明の実施例2に係る光スイッチ素子30を示す。この光スイッチ素子30は、同一のn−InP基板(不図示)上に形成された、N個の入力光導波路32−1〜32−Nと、N個の電界吸収型の光ゲート33−1〜33−Nと、1個のN×1光カプラ35と、1個の出力光導波路34を、順に接続して構成されている。
N個の入力光導波路32−1〜32−Nには、信号光が入力される。N個の電界吸収型の光ゲート33−1〜33−Nは、個別に、N個の入力光導波路32−1〜32−Nに接続されている。各光ゲート33−1〜33−Nの上面にはマイナス電圧を印加するための電界印加用電極(p型電極)33t−1〜33t−Nが設けられている。N×1光カプラ35は、N個の光ゲート33−1〜33−Nに接続されており、N個の光ゲート33−1〜33−Nから出力される信号光を合波する。出力光導波路34は、N×1光カプラ35に接続されており、合波された信号光を出力する。
入力光導波路32−1〜32−Nと、光ゲート33−1〜33−Nの光導波路は、物理的に分断されることなく導波路の長手方向に沿い物理的に連続して形成されており、すべて図2に示すものと同じ断面構造(同一の導波路構造)を有している。しかも、入力光導波路32−1〜32−Nと、光ゲート33−1〜33−Nの光導波路は、導波路幅が、導波路の長手方向において全て等しくなっている。
更に、入力光導波路32−1〜32−Nの上面には、グランド電極(p型電極)32tが形成されている。このグランド電極32tは、接地電位に接続される電極である。このグランド電極32tを接地すると、入力光導波路32−1〜32−Nの上部クラッド層は電位が強制的に0Vになる。このため、実施例1と同様に、電界印加用電極33t−1〜33t−Nに局所的な大電流が流れ込むことはなくなり、光スイッチ素子30の損傷耐性が向上する。
[実施例3]
図6は、本発明の実施例3に係る光スイッチ素子40を示す。この光スイッチ素子40は、同一のn−InP基板41上に形成された、8個の入力光導波路42−1〜42−8と、8個の電界吸収型の光ゲート43−1〜43−8と、7個の2×2対称マッハツェンダ干渉計(MZI)による2×2光スイッチ45−1〜45−7をツリー状に多段接続してなるMZI光スイッチ45(8×1光スイッチ)と、1個の出力光導波路44を、順に接続して構成されている。
8個の入力光導波路42−1〜42−8には、信号光が入力される。8個の電界吸収型の光ゲート43−1〜43−8は、個別に、8個の入力光導波路42−1〜42−8に接続されている。各光ゲート43−1〜43−8の上面にはマイナス電圧を印加するための電界印加用電極(p型電極)43t−1〜43t−8が設けられている。MZI光スイッチ45は、8個の光ゲート43−1〜43−8に接続されており、8個の光ゲート43−1〜43−8から出力される信号光の中からいずれか一つを選択する。出力光導波路44は、MZI光スイッチ45に接続されており、選択された信号光を出力する。
MZI光スイッチ45は、1段目に4つの2×2光スイッチ45−1〜45−4を、2段目に2つの2×2光スイッチ45−5,45−6を、3段目に1つの2×2光スイッチ45−7を配置して、ツリー状に多段(3段)接続した構成となっている。
入力光導波路42−1〜42−8と、光ゲート43−1〜43−8の光導波路は、物理的に分断されることなく導波路の長手方向に沿い物理的に連続して形成されており、すべて図2に示すものと同じ断面構造(同一の導波路構造)を有している。しかも、入力光導波路42−1〜42−8と、光ゲート43−1〜43−8の光導波路は、導波路幅が、導波路の長手方向において全て等しくなっている。
更に、入力光導波路42−1〜42−8の上面には、グランド電極(p型電極)42tが形成されている。このグランド電極42tは、接地電位に接続される電極である。このグランド電極42tを接地すると、入力光導波路42−1〜42−8の上部クラッド層は電位が強制的に0Vになる。このため、実施例1と同様に、電界印加用電極43t−1〜43t−8に局所的な大電流が流れ込むことはなくなり、光スイッチ素子40の損傷耐性が向上する。
なお図6の例は、N=8の例であるが、Nが8以外の場合であっても、N個の入力光導波路と、N個の電界吸収型の光ゲートと、N×1光スイッチと、出力導波路と、を備えた光スイッチ素子において、N個の入力光導波路の上面に、接地電位に接続されるグランド電極を形成した光スイッチとすることができる。
上記の各実施例では、InP系の化合物半導体を用いて説明してきたが、GaAs系の化合物半導体を用いてもよい。また、シリコン細線導波路などのナノ秒オーダの屈折率および吸収係数の変化が可能な材料系を用いても、同様に実現できる。
本発明は、物理的に連続して形成された、入力光導波路と電界吸収型の光ゲートとを有する光スイッチ素子において、損傷耐性を向上させる場合に、利用することができる。
10,30,40 光スイッチ素子
11 n−InP基板
12,32−1〜32−N,42−1〜42−8 入力光導波路
12t,32t,42t グランド電極
13,33−1〜33−N,43−1〜43−8 光ゲート
13t,33t−1〜33t−N,43t−1〜43t−8 電界印加用電極
14,34,44 出力光導波路
35 N×1光カプラ
45 MZI光スイッチ

Claims (6)

  1. 入力光導波路と、電界吸収型の光ゲートと、出力光導波路とが順に接続されて構成されている光スイッチ素子において、
    前記入力光導波路の上面に、接地電位に接続されるグランド電極が形成されていることを特徴とする光スイッチ素子。
  2. N個の入力光導波路と、N個の前記入力光導波路に個別に接続されたN個の電界吸収型の光ゲートと、N個の前記光ゲートから出力される光を合波するN×1光カプラと、前記N×1光カプラに接続された出力光導波路と、を備えた光スイッチ素子において、
    N個の前記入力光導波路の上面に、接地電位に接続されるグランド電極が形成されていることを特徴とする光スイッチ素子。
  3. N個の入力光導波路と、N個の前記入力光導波路に個別に接続されたN個の電界吸収型の光ゲートと、N個の前記光ゲートから出力される光を選択するN×1光スイッチと、前記N×1光スイッチに接続された出力光導波路と、を備えた光スイッチ素子において、
    N個の前記入力光導波路の上面に、接地電位に接続されるグランド電極が形成されていることを特徴とする光スイッチ素子。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記入力光導波路と前記光ゲートの光導波路は、物理的に連続して形成されていることを特徴とする光スイッチ素子。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記入力光導波路と前記光ゲートの光導波路は、同一の導波路構造を有することを特徴とする光スイッチ素子。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項において、
    前記入力光導波路と前記光ゲートの光導波路は、導波路幅が等しくなっていることを特徴とする光スイッチ素子。
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