JP2018020432A - ハンドリングロボット及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2では、主筋位置決め治具に主筋保持具を設けた主筋保持部材に各主筋を配置し、補強枠と主筋位置決め治具を兼用させて主筋とフープ筋及び補強筋で鉄筋籠を強固に組み立てている。
そのため、躯体構築現場等で、長尺で太径の鉄筋を作業員の人力によって運搬、組み立てする場合に大人数での作業が必要になり、苦渋作業であった。また、人力での運搬や組立のため、鉄筋の太径化や長尺化にも限界があった。
本発明によれば、ハンドリングアームの把持部で被搬送部材を把持してその重量を負担させて運搬や組立等の作業を行うことができ、操作者は被搬送部材の重量を負担することなく操作部材を把持して移動するだけでよい。しかも、必要に応じてわずかな介添者が重量バランスを取ればよいので苦渋作業を大幅に改善できる。また、ハンドリングアームは支持部材に対して着脱可能であるため、作業終了後に取り外して他の支持部材に装着することで被搬送部材の運搬や組立作業を効率的に行うことができる。
本発明によれば、ハンドリングアームの把持部で被搬送部材を把持してその重量を負担させて運搬や組立等の作業を行うことができ、しかも第一アームと肘旋回部と第二アームを水平方向や上下方向に回動できるため、少ない労力で効率的に被搬送部材の運搬と組み立てを行える。また、ハンドリングアームは支持部材に対して着脱可能であるため、作業終了後に分割等して取り外し、他の支持部材に装着することで被搬送部材の運搬や組立作業を効率的に行える。
ハンドリングロボットを移動させる際、短時間で適宜に分割できるため、その分解と組み立てが容易で移動に便利である。
操作部材は、操作グリップを水平方向や上下方向に操作することでハンドリングロボットを水平方向や上下方向に移動できる。または、操作グリップを水平方向に操作してハンドリングロボットを水平方向に移動させ、操作ボタンによって上下方向に移動することができる。
また、把持部はフック部材を有していてもよい。
更に、第二アームには操作部材より下方に突出した車輪が設置されていてもよい。
また、本発明によるハンドリングロボットの使用方法では、1名以上の操作者により、または1名以上の操作者と介添え者により、被搬送部材を所定位置に運搬して設置するようにしてもよい。
また、被搬送部材は鉄筋であってもよい。
さらに、本発明によるハンドリングロボットの使用方法は、被搬送部材として長尺部材に限定されるものではない。例えば、短尺部材を多数束ねたようなものを運搬する場合には、1名の操作者のみで運搬が可能である。また、運搬する部材の長さや重量に応じて1名の操作者と1名以上の介添え者で運搬することも可能である。
また、ハンドリングロボットは支持部材に対して短時間で着脱可能であるため、作業終了後に取り外して他の支持部材に装着することで、現場に障害物等があってもハンドリングロボットの装着場所を変えることで被搬送部材の運搬と組立等の作業を容易且つ効率的に行うことができる。
図1乃至図6は第一実施形態によるハンドリングロボット1を示す。本第一実施形態によるハンドリングロボット1は一般に地下の構造物、地下のアンダーパス等で用いられ、狭い地下空間や障害物のある地下空間等で鉄筋等の運搬や組立等に使用される。図1に示すように、本実施形態のハンドリングロボット1は例えば開削トンネルの施工現場において地下に掘削した躯体構築現場等に設置されている。即ち、地中の躯体構築現場の両側壁部に矢板等で土留め壁を構築しており、土留め壁の腹起しに切梁等を縦横方向に施工している。しかも、地下工事の際に地上に車両を通行させる仮設の覆工板を支持するために、中間杭2を所定間隔で垂直方向に打設しているものとする。
また、肘旋回部6と第二アーム7との間には第二アーム7を上下動させるための昇降シリンダー8が設置されている。そのため、第二アーム7は水平方向の回動と上下方向の回動とを行える。図2に示すように、第二アーム7の先端部には支軸11が垂下されており、その下部には鉄筋14を把持するための把持部12が設置されている。第二アーム7の先端部にはハンドリングロボット1を3軸方向に移動させるための操作部材13が連結されている。
図3(a)において、付け根旋回部4は例えば互いに連結された上部支持板16と下部支持箱17とが、両側部に設けた略コの字状のアングル治具18によって中間杭2のフランジ部2aにそれぞれ嵌合されている。しかも、各アングル治具18はその両端部に設けたねじ穴18aを通してボルトを締め込むことでフランジ部2aに固定されている。
また、図3(b)に示すように、上部支持板16と下部支持箱17はそれぞれ上下に設けた第一回転軸20、20を介して回動板21、21をそれぞれ水平方向に回動可能に支持している。上側の回動板21に設けたピン穴21aに第一アーム5の後端部上部に設けた挿通穴を有する略コの字状のピン保持枠5aを嵌合して、ピン穴21aと挿通穴に第一ジョイントピン22を挿通して連結している。また、下部支持箱17に設けた回動板21に連結された第二ジョイントピン23に、第一アーム5の下部に設けたフック状の引掛け部5bが係合している。
そのため、第一アーム5は付け根旋回部4に設けた第一回転軸20を中心に水平方向に回動可能とされている。
しかも、第二アーム7の上部に設けた昇降シリンダー8は後端部8aを有するシリンダチューブ36に進退可能なシリンダーロッド37を備えており、シリンダーロッド37の先端部が第二アーム7の先端側部分に連結されている。そのため、昇降シリンダ−8のシリンダーロッド37の伸縮によって第二アーム7を第四ジョイントピン32及び第五ジョイントピン34回りに上下方向に回動可能とされている。
また、操作グリップ45の上面にはハンドリングロボット1の起動をONするための起動スイッチ43が設置されている。この起動スイッチ43を押しながら操作グリップ45を移動操作する場合にのみハンドリングロボット1の移動操作が行える。起動スイッチ43を押さない場合には操作グリップ45を操作してもハンドリングロボット1は起動しないため、安全である。
なお、鉄筋14を把持したハンドリングロボット1の移動や旋回等の駆動のための電動機構や油圧機構等は第一アーム5や第二アーム7のボックス内に内蔵されており、公知の技術を採用できる。
図6において、地下の躯体構築現場では切梁49が土留め壁の間に設置され、上下方向に覆工板を敷設するための中間杭2が所定間隔で設置されている。現場で運搬や組立に用いる鉄筋14は適宜のものを用いることができるが、例えば直径約51mm、長さ13m、重量約210kgとし、人力で運搬して組み立てる場合には1本を6〜8人程度で持ち上げて作業するものである。
躯体構築現場において、例えばクレーンやホイストクレーン50によって鉄筋14を鉄筋束として基礎コンクリート上に仮置きしたものをハンドリングロボット1によって1本ずつ所定の位置、例えば架台51上の位置決め場所に所定の間隔で設置するものとする。
こうして、所定位置に鉄筋14を移動させた後、開閉部40を開放操作してフック部39の開口39aから鉄筋14を所定位置に落下させて載置する。そして、ハンドリングロボット1を操作して次の鉄筋14を再度把持して移動させ、順次鉄筋14を所定位置に載置すればよい。
また、新たな中間杭2にハンドリングロボット1を取り付け直す場合には、上述の手順と逆の操作で順次装着すればよい。こうして、ハンドリングロボット1の中間杭2への取り付け位置を順次移動させながら複数の鉄筋14を所定位置にそれぞれ載置し、ハンドリングロボット1のアシストにより鉄筋14の組み立てを行える。
なお、本実施形態による発明によるハンドリングロボット1は、鉄筋14等の長尺部材に限定されることなく、例えば短い鉄筋14や短尺でコの字型等の鉄筋を複数束ねた鋼材等の短尺部材等でも運搬でき、各種の被搬送部材を運搬できる。これらの場合には1名の操作者のみで運搬が可能である。また、部材の長さや重量に応じて1名の操作者と1名の介添え者等で運搬を行うことも可能である。
また、ハンドリングロボット1に鉄筋14の重量を受け持たせて運搬と組立を行えるため、操作者と介添者が重量負担を受け持つことなく苦渋作業を軽減することができる。しかも、従来、人力では運搬や組立が困難であった太径や長尺の鉄筋14の組立を容易且つ効率的に行うことができる。
また、操作グリップ45を第二アーム7の先端側の把持部12の近傍に設置したため、操作者による操作が容易でハンドリングロボット1や鉄筋14が操作者の移動の邪魔にならないという利点もある。
そのため、ハンドリングロボット1Aの組み立て時に肘旋回部6に第二アーム7の後端部を取り付ける際、先端部7aは車輪54が地面に着地しているため、操作部材13が地面に接触することがなく破損を防止できると共に移動が容易になる。
その際、フック部39が第二アーム7の先端上部に設けた水平方向に延びる係止部58に係止することで保持できる。そのため、ハンドリングロボット1Aの運搬時や保管時等では第二アーム7の把持部12を支持枠38の間に収納することができて、破損の恐れを防止できる。
上述した第一及び第二実施形態によるハンドリングロボット1、1Aでは、把持部12としてフック部39とレバー形状の開閉部40を有していたため、架台51に配列した鉄筋14の間隔が狭いとレバー形状の開閉部40が配筋済みの鉄筋14に干渉するおそれがあった。本変形例では把持部53として、フック部39及び開閉部40に代えて図9に示すようにフック形状を有するフック部材59を設けた。そのため、架台51上の鉄筋14の間隔が狭くても干渉することなく鉄筋14を個別に設置または取り上げできる。
把持部53として、ロードセル41の下部にフック部材59が連結されているため、玉掛けワイヤーやスリングベルト等の玉掛け治具を引っ掛けて使用できる。この把持部53も収納時には一対の支持枠38の間に収納して係止部58にフック部材59を係止できる。
そのため、本変形例では、操作グリップ45の操作によるハンドリングロボット1、1Aの移動に関し水平方向だけを操作させるようにした。上下方向の移動は操作ボタンとして上昇ボタンと下降ボタンを別個に設置し、ボタン操作によって行ってもよい。これによって、簡単且つ正確に上下動の操作を行える。
また、上述した実施形態ではハンドリングロボット1、1Aを取り付ける支持部材として中間杭2を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、支柱等でもよいし、ハンドリングロボット1、1Aを取り付けるための仮設の杭や支柱等を設置してもよい。或いは、既設や新設の建物や設備等の各種の建造物を支持部材として着脱可能に取り付けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、ハンドリングロボット1、1Aのハンドリング用のアームとして第一アーム5と第二アーム7を肘旋回部6を介して着脱可能に連結して構成したが、更に第三アームまたはそれ以上のアーム部材を着脱可能に設けてもよいし、或いは第一アーム5だけを設けて後端部に付け根旋回部4を着脱可能に連結し、先端部に把持部12、53と操作部材13を設けてもよい。
2 中間杭
4 付け根旋回部
5 第一アーム
6 肘旋回部
7 第二アーム
8 昇降シリンダー
12、53 把持部
13 操作部材
14 鉄筋
20 第一回転軸
22 第一ジョイントピン
23 第二ジョイントピン
25 第三ジョイントピン
26 第二回転軸
30 第三回転軸
32 第四ジョイントピン
34 第五ジョイントピン
38 支持枠
39 フック部
45 操作グリップ
46 六軸センサー
54 車輪
59 フック部材
Claims (10)
- 支持部材に着脱可能に装着されたハンドリングロボットであって、
前記支持部材に着脱可能に装着された付け根旋回部と、
前記付け根旋回部に回動可能で着脱可能に装着されたアームと、
前記アームに取り付けられていて被搬送部材を把持することが可能な把持部と、
前記アームを水平方向と上下方向の少なくともいずれかに回動させる操作部材とを備えたことを特徴とするハンドリングロボット。 - 支持部材に着脱可能に装着されたハンドリングロボットであって、
前記支持部材に着脱可能に装着された付け根旋回部と、
前記付け根旋回部に回動可能に装着された第一アームと、
前記第一アームに回動可能に装着された肘旋回部と、
前記肘旋回部に回動可能に装着された第二アームと、
前記第二アームに取り付けられていて被搬送部材を把持することが可能な把持部と、
前記ハンドリングロボットを水平方向と上下方向の少なくともいずれかに回動させる操作部材とを備えたことを特徴とするハンドリングロボット。 - 前記付け根旋回部と第一アームの間、前記第一アームと肘旋回部の間、前記肘旋回部と前記第二アームの間の少なくともいずれかで着脱可能とした請求項2に記載されたハンドリングロボット。
- 前記操作部材は、前記ハンドリングロボットを水平方向と上下方向に移動可能な操作グリップ、または、前記ハンドリングロボットを水平方向に移動可能な操作グリップと上下方向に移動可能な操作ボタンとを備えている請求項1から3のいずれか1項に記載されたハンドリングロボット。
- 前記把持部は第二アームから突出した突出位置と前記第二アームに収納された収納位置とを選択的に取り得るようにした請求項2から4のいずれか1項に記載されたハンドリングロボット。
- 前記把持部はフック部材を有している請求項2から5のいずれか1項に記載されたハンドリングロボット。
- 前記第二アームには前記操作部材より下方に突出した車輪が設置されている請求項2に記載されたハンドリングロボット。
- 支持部材に着脱可能に装着されたハンドリングロボットの使用方法であって、
前記支持部材に着脱可能に装着された付け根旋回部にそれぞれ回動可能で着脱可能な第一アームと肘旋回部と第二アームとを順次接続しており、
前記第二アームに設けた把持部で被搬送部材を保持することができ、
操作部材で操作して、前記第一アームと肘旋回部と第二アームの少なくともいずれかを、水平方向と上下方向の少なくともいずれか一方に回動しながら前記被搬送部材を所定位置まで運搬するようにしたことを特徴とするハンドリングロボットの使用方法。 - 1名以上の操作者により、または1名以上の操作者と介添え者により、前記被搬送部材を所定位置に運搬して設置するようにした請求項8に記載されたハンドリングロボットの使用方法。
- 前記被搬送部材は鉄筋である請求項8または9に記載されたハンドリングロボットの使用方法。
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
JP2016146602 | 2016-07-26 | ||
JP2016146602 | 2016-07-26 |
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ID=61164735
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JP2017143835A Active JP7015123B2 (ja) | 2016-07-26 | 2017-07-25 | ハンドリングロボット及びその使用方法 |
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---|---|---|---|---|
JPH05321454A (ja) * | 1992-05-25 | 1993-12-07 | Tokyu Constr Co Ltd | 内装工事装置 |
JPH06220875A (ja) * | 1993-01-26 | 1994-08-09 | Takenaka Komuten Co Ltd | 地下躯体の建築方法 |
JP2008230327A (ja) * | 2007-03-19 | 2008-10-02 | Toyota Motor Corp | 移送ロボット |
-
2017
- 2017-07-25 JP JP2017143835A patent/JP7015123B2/ja active Active
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