JP3231309U - パイプレール搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型トンネル内での荷物の搬送作業を、安全かつ容易に、しかも短時間で行えるパイプレール搬送装置を提供する。【解決手段】パイプレール搬送装置は、トンネル11の長さ方向へ延びて、所定ピッチで配設された複数本の鋼製支保工12の各頂上部12aに一連に吊下されるパイプレール14と、パイプレールに走行可能に掛止されて、荷物15を吊下する吊り具(レバーホイスト16)が取り付けられたパイプトロリー17とを備える。使用時には、荷物をレバーホイストに吊下して、パイプトロリーをパイプレールに沿って走行させる。【選択図】図1

Description

本考案は、小型トンネル内での荷物の搬送を行うためのパイプレール搬送装置に関する。
山岳部に小型トンネルを掘る技術として、矢板工法が知られている。
この工法は、山岳部にトンネルを掘り進めながら、その後方に地山崩落防止のために所定ピッチで鋼製支保工を配設するとともに、地山と鋼製支保工の間に矢板を挿入し、鋼製支保工間の地山を固定する。そして、最後に掘削面に沿って金属製の型枠を組み、覆工コンクリートを打設する(非特許文献1)。
ところで、金属製の型枠は重量物で、掘削中の小型トンネルの床は幅狭で足元も悪いことから、トンネル内への型枠の搬入に運搬車両を使用することができなかった。
そのため、従来、この型枠のトンネル搬入作業は、型枠を周方向に複数分解し、得られた各部分型枠を作業員が手持ちでトンネル内に運び込んでいた。
トンネル工法の概要と山岳トンネルの地質調査・地山評価 −先進ボーリング調査・試験を活用するために−[令和3年1月6日検索]、インターネット<URL:http://chicoh.co.jp/topics/topics005/chicou_topics005_02.pdf>
このように、従来における型枠のトンネル搬入作業は、型枠を分解した部分型枠を作業員が背負ってトンネルの切羽付近まで運び込んでいた。そのため、搬入作業が重労働で危険を伴い、かつ長時間を要していた。
このことは、覆工コンクリートの打設後、使用済みの型枠を複数の部分型枠に解体してトンネル外に搬出するときも同じであった。
そこで、考案者は鋭意研究の結果、小型トンネル工事における荷物の搬送において、各鋼製支保工の頂上部に一連に吊下されて、トンネル長さ方向へ延びるパイプレールと、このパイプレールに走行可能に掛止されて、荷物の吊り具が取り付けられたパイプトロリーとを備えたレール搬送装置を使用すれば、上述した課題はすべて解消されることを知見し、この考案を完成させた。
本考案は、このような問題点に鑑みなされたもので、小型トンネル内での荷物の搬送作業を、安全かつ容易に、しかも短時間で行うことができるパイプレール搬送装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の考案は、小型トンネル内でパイプレールを利用して荷物を搬送するパイプレール搬送装置であって、前記小型トンネルのトンネル長さ方向へ延びて、トンネル長さ方向へ所定ピッチで配設された複数本の鋼製支保工の各頂上部に一連に吊下される前記パイプレールと、該パイプレールに走行可能に掛止されて、前記荷物を吊下する吊り具が取り付けられたパイプトロリーとを備えたことを特徴とするパイプレール搬送装置である。
小型トンネルの種類は限定されない。例えば、水路用トンネルなどを採用することができる。
荷物は、トンネルの内外へ搬送されるものであれば限定されない。例えば、覆工コンクリートの打設時に使用される型枠を分解した複数の部分型枠や矢板の他、トンネルの切羽から掘削された鉱石やずり等でもよい。
鋼製支保工の形状は、略逆U字状であれば限定されない。
パイプレールの素材は限定されない。例えば、鋼などを採用することができる。パイプレールは、例えば、長さ方向の両端部にねじ構造や嵌入構造などを配して、継ぎ足し可能とすることができる。
パイプレールは、丸管が一般的であるものの、これに限定されない。例えば角管でもよい。
パイプレールと各鋼製支保工の頂上部との連結は限定されない。例えば、直接連結してもよいし、ワイヤ、チェーンなどにより連結してもよい。
吊り具の種類は限定されない。例えば、ロープ、チェーン、ワイヤ、吊下板、吊下ロッドといった長尺な吊下部材でもよい。または、荷物の巻き上げ高さを変更可能なチェーンブロック、手動式または自動式のホイストなどの各種の巻き上げ装置でもよい。
手動式のホイストとしては、例えば、レバーホイストなどの手動巻き上げタイプのものを採用することができる。また、自動式のホイストとしては、例えば、電動巻き上げタイプのものを採用することができる。
パイプトロリーは、例えば、走行ローラを有した各種の手動走行式のものでも、モータ駆動される駆動ローラを有した各種の自動走行式のものでもよい。
また、請求項2に記載の考案は、前記パイプレールは、前記複数本の鋼製支保工の各頂上部に、それぞれ変形自在な自在吊下部材を介して一連に吊下されていることを特徴とする請求項1に記載のパイプレール搬送装置である。
自在吊下部材としては、パイプレールを吊下可能でかつ変形自在な部材であれば限定されない。例えば、ロープ、チェーン、ワイヤなどの湾曲自在な各種の線状部材を採用することができる。その他、屈曲自在な各種の自在接手(ユニバーサルジョイント)でもよい。
また、請求項3に記載の考案は、前記パイプトロリーは複数使用され、該各パイプトロリーは、互いの走行間隔を維持するトロリー連結部材によってそれぞれ連結されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパイプレール搬送装置である。
トロリー連結部材としては、例えば、棒材、板材などを採用することができる。
連結された各パイプトロリーには、吊り具を介して、荷物を個別に吊下してもよい。また、荷物が長尺物の場合には、全てのパイプトロリーの吊り具に一連に吊下してもよい。
請求項4に記載の考案は、前記パイプトロリーは、前記パイプレールに当接する走行ローラが各上端部に配設され、かつ各下端部が回動軸により軸支された左右一対のクランプアームと、該各クランプアームの開閉操作部とを有したピンチ式のもので、前記トロリー連結部材は、長さ方向の両端部が前記各パイプトロリーの回動軸を兼ねる長尺ロッドであることを特徴とする請求項3に記載のパイプレール搬送装置である。
各クランプアームの形状は任意である。例えば、パイプトロリーの全体形状が略ハート形の場合、各クランプアームは逆J字形状となる。
開閉操作部におけるアーム開閉構造は任意である。例えば、各種のボルトナット構造などを採用することができる。その他、リンク構造やばね構造でもよい。
長尺ロッドとしては、例えば、鋼製の長尺な丸棒などを採用することができる。
本考案によれば、パイプレール搬送装置の使用時には、まず、トンネル長さ方向へ所定ピッチで配設された複数本の鋼製支保工の各頂上部にパイプレールを吊下する。
その後、パイプレールに吊り具付きのパイプトロリーを掛止するとともに、荷物を吊り具に吊下して、パイプトロリーをパイプレールに沿って走行させる。これにより、小型トンネル内での荷物の搬送作業を、安全かつ容易に、しかも短時間で行うことができる。
特に、請求項2の本考案によれば、複数本の鋼製支保工の各頂上部にパイプレールを一連に吊下する際には、変形自在な自在吊下部材を介している。
その理由は、シールドマシンなどによる機械掘りが困難な小型トンネルでは、覆工前に、掘削面が歪で、かつトンネルが上下左右に多少蛇行しているなどは許容範囲とされている。このようなトンネル内壁に所定ピッチで組み付けられる各鋼製支保工において、上下左右に多少の位置ずれが存在することは当然のことである。
仮に、位置ずれ状態の各鋼製支保工に剛体のパイプレールを直接、または、剛体の連結部材を介して連結した場合、各鋼製支保工とパイプレールの各対峙部分との連結形態は個々に異なるため、その作業時間は長くなり、トンネル工事全体の工期延長が懸念される。
そこで、このような各鋼製支保工の位置ずれを許容する目的で、ここでは各鋼製支保工の頂上部とパイプレールの各対峙部分との連結に、パイプレールが上下左右に揺動可能となる自在吊下部材を採用している。
また、請求項3の本考案によれば、複数のパイプトロリーを、それぞれトロリー連結部材を介して、互いの走行間隔を維持した状態で連結している。そのため、例えば、大量の荷物を一括して搬送したり、長尺物の荷物を搬送する際に好適である。
また、請求項4に記載の考案によれば、まず、各鋼製支保工に吊下されたパイプレールを中心にして、各パイプトロリーの左右一対のクランプアームの上端部をそれぞれ配置する。その後、各開閉操作部により対応するクランプアームを、各回動軸を中心にして回動して閉じ、対配置された各走行ローラをパイプレールにそれぞれ当接する。これにより、トロリー連結部材により連結された各パイプトロリーが、パイプレールに走行可能に吊下される。
ここでは、トロリー連結部材として、長さ方向の両端部が各パイプトロリーの回動軸を兼ねた長尺ロッドを採用している。仮に、このトロリー連結部材を、両クランプアームの何れかに連結した際には、例えば、各パイプトロリーの開閉操作時、トロリー連結部材により連結された側の各クランプアームを、複数の作業員が頭上位置で慎重かつ同時に回動させなければ、長尺なトロリー連結部材に予期しない捩じれなどが生じる。そのため、パイプレールに対して各パイプトロリーを円滑に着脱することができない。
これに対して、ここでは、トロリー連結部材として各パイプトロリーの回動軸を兼ねた長尺ロッドを採用したため、各クランプアームを開閉操作しても長尺ロッドの位置は変化しない。その結果、一人の作業員のみでも、上述した着脱作業を円滑に行うことが可能となる。
本考案の実施例1に係るパイプレール搬送装置の使用状態を示す斜視図である。 本考案の実施例1に係るパイプレール搬送装置の要部拡大正面図を含む使用状態の正面図である。 本考案の実施例1に係るパイプレール搬送装置の一部を構成する、トロリー連結部材により連結された一対のパイプトロリーの拡大斜視図である。
以下、本考案の実施例を具体的に説明する。なお、ここでは、水路用の小型トンネル工事において、トンネル掘削面に覆工コンクリートを打設するための荷物を、複数の部分型枠に分解した状態でトンネルの切羽付近へ搬入するパイプレール搬送装置を例にとる。
図1において、10は本考案の実施例1に係るパイプレール搬送装置で、このパイプレール搬送装置10は、小型トンネル11のトンネル長さ方向へ所定ピッチで配設された複数本の鋼製支保工12の各頂上部12aに、変形自在な環状ワイヤ(自在吊下部材)13を介して吊下され、かつトンネル長さ方向へ延びた長尺なパイプレール14と、パイプレール14に走行可能に掛止されて、荷物15を吊下するレバーホイスト(吊り具)16が配設された前後一対のパイプトロリー17と、両パイプトロリー17を連結する長尺ロッド(トロリー連結部材)18とを備えている。
以下、図1〜図3を参照して、これらの構成体を具体的に説明する。
小型トンネル11は、高さが1.8m、幅が1.6mの水路用のものである。
鋼製支保工12は、小型トンネル11の掘削面を支保するため、鋼材を略逆U字状に曲げ加工して作製されたアーチ構造の部材である。この鋼製支保工12は、左右一対の略逆J字状の部分支保工19の上端部同士を、一対の矩形状の継手板(フランジ)20を介してボルト連結されている。各継手板20には、パイプレール14の吊下孔20aがそれぞれ形成されている。
小型トンネル11の掘削面には、複数の鋼製支保工12が、トンネル長さ方向へ所定ピッチ(ここでは1.2m)で組み付けられている。これらの隣接する鋼製支保工12同士は、周方向へ所定間隔をあけて、複数本の内張り(金属棒)21によりそれぞれ連結されている。
パイプレール14は、長尺な断面円形の鋼管で、長さ方向の両端部に配された図示しないねじ構造により継ぎ足し可能に構成されている。
このパイプレール14には、その長さ方向に1.2mピッチで、リング頭部22aを上向きにした複数本の足長なアイボルト22が、それぞれ上下一対のナットNを介して連結されている。
なお、各アイボルト22は、ねじ部の上部が、パイプレール14より上方に突出している。この突出幅は、少なくとも後述する走行ローラ23の直径より長い。その理由は、各パイプトロリー17がパイプレール14のアイボルト22との連結部分を通過する際に、リング頭部22aが走行ローラ23の走行を邪魔しないようにするためである。
また、これらのリング頭部22aを、変形自在な複数本の環状ワイヤ13を介して、対応する鋼製支保工12の吊下孔20aにそれぞれ連結することで、パイプレール14が、各鋼製支保工12の頂上部12aに、一連かつ上下左右方向へ揺動自在に吊下される。
次に、各パイプトロリー17について説明する。
図2および図3を参照して、各パイプトロリー17は、左右一対の略逆J状のクランプアーム24を、正面視して略ハート形に抱き合わせた状態で、各クランプアーム24の下端部を回動軸25により軸支し、かつ両クランプアーム24をボルトナット型の開閉構造体(開閉操作部)26により開閉操作するピンチ式のものである。各クランプアーム24は、各2枚の略逆J状のアーム板51を短尺な連結柱52により連結したものである。
各クランプアーム24の上端には、各矩形状の端板50を介して、パイプトロリー17の厚さ方向に離間した一対の円錐台状の走行ローラ23がそれぞれ軸支されている。
長尺ロッド18は、各パイプトロリー17の枢軸部同士を連結する、長さが1m、直径が13mmの鋼製の丸棒である。長尺ロッド18の長さ方向の両端部が、両パイプトロリー17の枢軸部にそれぞれ差し込まれて、対応する大径な回動軸25を兼務する。
開閉構造体26は、各クランプアーム24の長さ方向(高さ方向)の中間部に配された、各ねじ山の向きが互いに異なる左右一対のナット27と、対応するナット27に両端部の何れかのねじ部が螺合された1本の両ねじボルト28とからなる。
アーム閉時、両ねじボルト28を締め付け方向に回転させることで、左右一対のクランプアーム24が回動軸25を中心にしてアーム閉方向へ同期回動する。また、アーム開時には、両ねじボルト28を緩め方向に回転させる。これにより、回動軸25を中心にして左右一対のクランプアーム24がアーム閉方向へ同期回動する。
各レバーホイスト16は、先端に荷役フック29が固着されたチェーン30を、ラチェット式のレバー31を回動操作することで、巻き上げまたは降下させる手動式巻き上げ機である。各レバーホイスト16の上端には、これを対応するパイプトロリー17の回動軸25にそれぞれ掛止する上部フック32が突設されている。
次に、図1〜図3を参照して、本考案の実施例1に係るパイプレール搬送装置10の使用方法を説明する。
あらかじめ、小型トンネル11の入口付近で、1区画分のメタル型枠を周方向に分解して、複数の部分型枠15aとし、これらの部分型枠15aの長さ方向(メタル型枠の周方向に直交する方向)を揃えて重ね合わせることで荷物15とする。その後、荷物15の長さ方向(トンネル前後方向)の両端部を、一対の結束チェーンCによりそれぞれ結束しておく。また、小型トンネル11の掘削面と各鋼製支保工12との間には、あらかじめ複数枚の矢板33をそれぞれ挿入して、地山を固定しておく。
図1〜図3に示すように、パイプレール搬送装置10の使用時には、まず、トンネル長さ方向へ所定ピッチで配設された複数本の鋼製支保工12の各頂上部12aに、トンネル長さ方向へ延びた長尺なパイプレール14を一連に吊下する。
具体的には、パイプレール14に所定ピッチで配された複数のアイボルト22のリング頭部22aと、対応する鋼製支保工12の頂上部12aに配された継手板20の吊下孔20aとを、複数本の環状ワイヤ13によりそれぞれ連結する。これにより、各鋼製支保工12の頂上部12aに、上下左右方向へ揺動自在にパイプレール14が一連に吊下される。
その後、長尺ロッド18により連結された前後一対のパイプトロリー17を、パイプレール14に走行可能に掛止する。
具体的には、各鋼製支保工12の頂上部12aに吊下されたパイプレール14を中心にして、各パイプトロリー17の左右一対のクランプアーム24の上端部をそれぞれ配置する。その後、各開閉構造体26の両ねじボルト28を各々締め付け方向に回転させて、各パイプトロリー17の左右一対のクランプアーム24を、各回動軸25を中心にしてアーム閉方向へ同期回動させて閉じる。これにより、各パイプトロリー17の上端部に対配置された各走行ローラ23が、パイプレール14の左,右側上部にそれぞれ当接されて、連結状態の両パイプトロリー17が、パイプレール14に吊下される。
次いで、各回動軸25に上部フック32を掛止し、各レバーホイスト16をパイプトロリー17にそれぞれ装着する。その後、各荷物(部分型枠15a)15の長さ方向(トンネル前後方向)の両端部を結束した2本の結束チェーンCに、対応するレバーホイスト16の荷役フック29をそれぞれ掛止する。この状態で各レバー31を回動操作して、各チェーン30をそれぞれ巻き上げることにより、荷物15を所定高さで水平配置する。
その後、作業員が荷物15を小型トンネル11の切羽方向(奥方向)へ押す(または引く)ことで、パイプレール14の左,右上部を各走行ローラ23が転動しながら、両パイプトロリー17に吊下された長尺な荷物15が、パイプレール14に沿って小型トンネル11の奥方向へゆっくりと搬送される。
このように、パイプレール搬送装置10が構成および使用されることで、小型トンネル11内での荷物15の搬送作業を、安全かつ容易に、しかも短時間で行うことができる。
ところで、シールドマシンなどによる機械掘りが困難な小型トンネル11では、覆工前に、掘削面が歪で、かつこの小型トンネル11が上下左右に多少蛇行しているなどは許容範囲とされている。このようなトンネル内壁に所定ピッチで組み付けられる各鋼製支保工12において、上下左右に多少の位置ずれが存在することは当然である。
仮に、このような位置ずれ状態の各鋼製支保工12に剛体のパイプレール14を直接、または、剛体の連結部材を介して連結した場合、各鋼製支保工12とパイプレール14の各対峙部分との連結形態は個々に異なるため、その作業時間は著しく長くなり、トンネル工事全体の工期延長が懸念される。
そこで、ここでは、このような各鋼製支保工12の位置ずれを許容する目的で、各鋼製支保工12の頂上部12aとパイプレール14の各対峙部分との連結に、パイプレール14が上下左右に揺動可能となる環状ワイヤ13を採用している。
また、この実施例1では、前後一対のパイプトロリー17を、長尺ロッド18により互いの走行間隔を維持した状態でそれぞれパイプレール14に掛止している。そのため、長尺物の荷物15を搬送する際に好適である。また、大量の荷物15を一括して搬送する際にも有利である。
また、ここでは、各レバーホイスト16を利用して、長尺物である荷物15を吊り下げている。そのため、荷物15における各レバーホイスト16の吊り位置(荷物15の前後方向の両端部)の高さをそれぞれ容易に調整し、この長尺な荷物15を水平状態に維持したまま、パイプレール14に沿って搬送することができる。
しかも、仮に走行中、小型トンネル11の上方傾斜または下方傾斜により荷物15が傾いても、所定のレバーホイスト16を、巻き上げまたは降下方向に適宜操作することで、荷物15を簡単に水平状態に戻すことができる。
特に、ここでは、このように全ての吊り具をレバーホイスト16としたため、荷物15の長さ方向の中間位置を中心にして、この水平高さを調整することができる。その結果、仮に勾配の大きいトンネルで、かつ荷物15が極長サイズのものであっても、荷物15の水平高さ調整中に、荷物15の前後方向の一端がパイプレール14やトンネル床に当接するおそれはほとんどない。
また、ここではトロリー連結部材として、長さ方向の両端部が各パイプトロリー17の回動軸25を兼ねた長尺ロッド18を採用している。
仮に、このトロリー連結部材を、両パイプトロリー17の左,右側のクランプアーム24の何れかに連結した場合には、例えば、各パイプトロリー17の開閉操作時、トロリー連結部材により連結された側の各クランプアーム24を、複数の作業員が頭上位置で慎重かつ同時に回動させなければ、レバー31、長尺なトロリー連結部材に予期しない捩じれなどが生じるおそれがある。その結果、パイプレール14に対して各パイプトロリー17を円滑に着脱できなくなる。
これに対して、ここではトロリー連結部材として各パイプトロリー17の回動軸25を兼ねた長尺ロッド18を採用したため、各クランプアーム24を開閉操作しても長尺ロッド18の位置は変化しない。これにより、一人の作業員のみでも、上述した着脱作業を円滑に行うことが可能となる。
なお、左右一対のトロリー連結部材を、両パイプトロリー17の対応する側のクランプアーム24に各々連結することも考えられるが、これでは、左,右側のクランプアーム24の何れを回動した際にも、上述したように複数の作業員が頭上位置で慎重かつ同時に回動させなければならず、その作業性の低下は拡大する。また、このようにトロリー連結部材の本数が増加する分だけ、コスト高になるとともに、連結状態の各パイプトロリー17の重量も嵩むため、これを取り扱う作業員の負担が大きくなることも懸念され、好ましくない。
次いで、小型トンネル11の切羽付近に荷物15が到着した後は、荷物15である複数枚の部分型枠15aを荷解きし、事前に現場到着していた組立セルトルの外周面に沿って、これらの部分型枠15aを順に連結する。これにより、小型トンネル11の切羽付近において、正面視して逆U字形状のメタル型枠が組み立てられる。このとき、各矢板33とメタル型枠との間には、覆工コンクリート53の打設空間が存在する。
その後、この各矢板33とメタル型枠との間の空間に、コンクリートを流し込むことにより、所定の鋼製支保工12を埋没させた状態で覆工コンクリート53が打設される。
本考案は、小型トンネルの内外へ荷物を搬送するためのパイプレール搬送装置の技術として有用である。
10 パイプレール搬送装置
11 小型トンネル
12 鋼製支保工
12a 頂上部
13 環状ワイヤ(自在吊下部材)
14 パイプレール
15 荷物
16 レバーホイスト(吊り具)
17 パイプトロリー
18 長尺ロッド(トロリー連結部材)
23 走行ローラ
24 クランプアーム
25 回動軸
26 開閉構造体(開閉操作部)

Claims (4)

  1. 小型トンネル内でパイプレールを利用して荷物を搬送するパイプレール搬送装置であって、
    前記小型トンネルのトンネル長さ方向へ延びて、トンネル長さ方向へ所定ピッチで配設された複数本の鋼製支保工の各頂上部に一連に吊下される前記パイプレールと、
    該パイプレールに走行可能に掛止されて、前記荷物を吊下する吊り具が取り付けられたパイプトロリーとを備えたことを特徴とするパイプレール搬送装置。
  2. 前記パイプレールは、前記複数本の鋼製支保工の各頂上部に、それぞれ変形自在な自在吊下部材を介して一連に吊下されていることを特徴とする請求項1に記載のパイプレール搬送装置。
  3. 前記パイプトロリーは複数使用され、
    該各パイプトロリーは、互いの走行間隔を維持するトロリー連結部材によってそれぞれ連結されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパイプレール搬送装置。
  4. 前記パイプトロリーは、前記パイプレールに当接する走行ローラが各上端部に配設され、かつ各下端部が回動軸により軸支された左右一対のクランプアームと、該各クランプアームの開閉操作部とを有したピンチ式のもので、
    前記トロリー連結部材は、長さ方向の両端部が前記各パイプトロリーの回動軸を兼ねる長尺ロッドであることを特徴とする請求項3に記載のパイプレール搬送装置。

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