JP2018019120A - 回路装置、電子機器、物理量センサー及び移動体 - Google Patents

回路装置、電子機器、物理量センサー及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパレーターに入力される入力信号の電圧差が所定電圧以下である場合にも、コンパレーターの判定精度の低下を抑制することができる回路装置、電子機器、物理量センサー及び移動体等の提供。【解決手段】回路装置100はコンパレーター50とフラグ信号生成回路60を含む。コンパレーター50は、少なくとも第1の入力信号が入力され、第1の時間情報信号を出力する第1の電圧時間変換回路10と、少なくとも第2の入力信号が入力され、第2の時間情報信号を出力する第2の電圧時間変換回路20と、第1の時間情報信号と第2の時間情報信号に基づき、第1の入力信号と第2の入力信号との大小を判定する判定回路30を有する。フラグ信号生成回路60は、第1の時間情報信号と第2の時間情報信号に基づき、第1の入力信号と第2の入力信号との電圧差が所定電圧以下であることを示すフラグ信号を生成する。【選択図】 図1

Description

本発明は、回路装置、電子機器、物理量センサー及び移動体等に関係する。
入力電圧レベルを時間(例えば信号エッジの遅延時間や、パルス信号のパルス幅、クロック信号の周期等)に変換し、その時間を比較することによって入力電圧レベルの比較を行うタイムドメイン(Time-Domain)型コンパレーターが知られている。
例えば特許文献1には、タイムドメイン型コンパレーターと、それを用いた逐次比較型A/D変換器が開示されている。特許文献1のタイムドメイン型コンパレーターは、第1、第2入力電圧及びクロック信号が入力される第1、第2の電圧時間変換回路を含み、第1、第2の電圧時間変換回路におけるクロック信号の遅延時間(第1、第2遅延時間)を比較することで第1、第2入力電圧を比較する。第1の電圧時間変換回路は複数の遅延段を含み、各遅延段は2段のインバーターを含んでいる。1段目のインバーターとグランドの間にはN型トランジスターが設けられ、2段目のインバーターと電源の間にはP型トランジスターが設けられている。そして、N型トランジスターには第1入力電圧が入力され、P型トランジスターには第2入力電圧が入力される。第2の電圧時間変換回路は、同様の構成であるが、N型トランジスターには第2入力電圧が入力され、P型トランジスターには第1入力電圧が入力される。このような構成により、第1、第2入力電圧の大小に応じて第1、第2遅延時間の大小が決まり、電圧比較が可能となっている。
米国特許第8373444号明細書
一般的に、コンパレーターの正極端子に入力される電圧と、負極端子に入力される電圧との電圧差が所定電圧以下である場合には、コンパレーターの判定精度が低下することがある。
本発明の幾つかの態様によれば、コンパレーターに入力される入力信号の電圧差が所定電圧以下である場合にも、コンパレーターの判定精度の低下を抑制することができる回路装置、電子機器、物理量センサー及び移動体等を提供することができる。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は態様として実現することが可能である。
本発明の一態様は、入力信号の比較動作を行うコンパレーターと、前記比較動作の制御に用いるフラグ信号を生成するフラグ信号生成回路と、を含み、前記コンパレーターは、少なくとも第1の入力信号が入力され、第1の時間情報信号を出力する第1の電圧時間変換回路と、少なくとも第2の入力信号が入力され、第2の時間情報信号を出力する第2の電圧時間変換回路と、前記第1の電圧時間変換回路からの前記第1の時間情報信号と、前記第2の電圧時間変換回路からの前記第2の時間情報信号とに基づいて、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号との大小を判定する判定回路と、を有し、前記フラグ信号生成回路は、前記第1の時間情報信号と前記第2の時間情報信号とに基づいて、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号との電圧差が所定電圧以下であることを示す前記フラグ信号を生成する回路装置に関係する。
本発明の一態様では、第1の入力信号から第1の時間情報信号を求め、第2の入力信号から第2の時間情報信号を求める。そして、第1の時間情報信号と第2の時間情報信号に基づいて、第1の入力信号と第2の入力信号の大小を判定する。さらに、第1の時間情報信号と第2の時間情報信号とに基づいて、第1の入力信号と第2の入力信号との電圧差が所定電圧以下であることを示すフラグ信号を生成する。
よって、コンパレーターに入力される入力信号の電圧差が所定電圧以下である場合にも、コンパレーターの判定精度の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明の一態様では、前記フラグ信号がアクティブである場合に、前記コンパレーターの前記比較動作を複数回行わせる制御回路を含んでいてもよい。
これにより、例えばフラグ信号がアクティブである場合に、比較動作を複数回行って得られる複数の比較結果に基づいて、多数決を行って、最終的な比較結果を求め、判定精度の低下を抑制すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記コンパレーターを有するA/D変換回路と、前記フラグ信号に基づいて、前記A/D変換回路による変換範囲を設定する制御回路と、を含んでいてもよい。
これにより、コンパレーターに入力される入力信号の電圧差が所定電圧以下であるか否かに応じて変換範囲を設定することで、A/D変換を行う際の変換精度を向上させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記フラグ信号生成回路は、前記第1の時間情報信号と、前記第2の時間情報信号と、前記第1の時間情報信号を遅延させた第1の遅延信号と、前記第2の時間情報信号を遅延させた第2の遅延信号とに基づいて、前記フラグ信号を生成してもよい。
これにより、第1の入力信号と第2の入力信号の大小を時間軸上で比較して、フラグ信号を生成すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記フラグ信号生成回路は、前記第1の時間情報信号及び前記第2の時間情報信号の論理積によって得られた第1の信号と、前記第1の遅延信号及び前記第2の遅延信号の論理和によって得られた第2の信号とに基づいて、前記フラグ信号を生成してもよい。
これにより、所与の遅延時間経過後に、第1の時間情報信号又は第2の時間情報信号の信号レベルが変化したか否かを判定して、フラグ信号を生成すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記フラグ信号生成回路は、前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号をラッチするラッチ回路を有していてもよい。
これにより、フラグ信号生成回路は、第1の信号がローレベルで第2の信号がハイレベルである場合に、フラグ信号をアクティブにすること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第2の信号に基づいて前記コンパレーターの前記比較動作の終了判定をする制御回路を含んでいてもよい。
これにより、比較動作における比較時間を短縮すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1の電圧時間変換回路は、前記第1の入力信号の電圧が前記第2の入力信号の電圧よりも大きいほど長くなる第1の遅延時間に対応した前記第1の時間情報信号を出力し、前記第2の電圧時間変換回路は、前記第2の入力信号の電圧が前記第1の入力信号の電圧よりも大きいほど長くなる第2の遅延時間に対応した前記第2の時間情報信号を出力してもよい。
これにより、入力信号を、入力信号の電圧の大きさに応じた長さの時間を表す時間情報信号に変換すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記所定電圧は、前記コンパレーターの前記比較動作の不感帯に対応した電圧であってもよい。
これにより、第1の入力信号と第2の入力信号の電圧差が、コンパレーターの不感帯に対応する場合に、コンパレーターの判定精度の低下を抑制すること等が可能になる。
また、本発明の他の態様では、前記回路装置を含む電子機器に関係する。
また、本発明の他の態様では、前記回路装置を含む物理量センサーに関係する。
また、本発明の他の態様では、前記状態推定装置を含む移動体に関係する。
本実施形態の回路装置の構成例。 本実施形態のコンパレーターの構成例。 第1の遅延ユニットの構成例。 第2の遅延ユニットの構成例。 第1の遅延ユニットと第2の遅延ユニットの動作を説明するタイミングチャート。 第1の遅延ユニットの他の構成例。 第2の遅延ユニットの他の構成例。 第1の遅延ユニットと第2の遅延ユニットの動作を説明する他のタイミングチャート。 本実施形態のコンパレーターの第1の詳細な構成例。 PIN>NINの場合における第1の詳細な構成例のコンパレーターの動作を説明するタイミングチャート。 PIN<NINの場合における第1の詳細な構成例のコンパレーターの動作を説明するタイミングチャート。 判定回路及びフラグ信号生成回路の詳細な構成例。 PIN>NINの場合における判定回路及びフラグ信号生成回路の動作を説明するタイミングチャート。 PIN<NINの場合における判定回路及びフラグ信号生成回路の動作を説明するタイミングチャート。 本実施形態のコンパレーターの第2の詳細な構成例。 コンパレーターの第2の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャート。 コンパレーターの不感帯を説明する図。 本実施形態の回路装置の他の構成例。 物理量センサーの構成例。 電子機器の構成例。 移動体の具体例としての自動車を概略的に示した図。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.概要
図1に本実施形態の回路装置100の回路構成図を示す。本実施形態の回路装置100は、入力信号の比較動作を行うコンパレーター50と、比較動作の制御に用いるフラグ信号を生成するフラグ信号生成回路60と、を含む。
そして、コンパレーター50は、第1の電圧時間変換回路10と、第2の電圧時間変換回路20と、判定回路30と、を有する。
第1の電圧時間変換回路10は、少なくとも第1の入力信号PINが入力され、第1の時間情報信号NOUTを出力する。第2の電圧時間変換回路20は、少なくとも第2の入力信号NINが入力され、第2の時間情報信号POUTを出力する。判定回路30は、第1の電圧時間変換回路10からの第1の時間情報信号NOUTと、第2の電圧時間変換回路20からの第2の時間情報信号POUTとに基づいて、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとの大小を判定する。なお、第1の電圧時間変換回路10から第1の時間情報信号NOUTへの変換、第2の電圧時間変換回路20から第2の時間情報信号POUTへの変換については後述する。
さらに、フラグ信号生成回路60は、第1の時間情報信号NOUTと第2の時間情報信号POUTとに基づいて、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとの電圧差が所定電圧以下であることを示すフラグ信号FSを生成する。
ここで、図17を用いて後述するように、コンパレーター50には、入力信号の大小を判定する際に、判定精度が低下する不感帯が存在する。具体的に、不感帯は、コンパレーター50に入力される第1の入力信号PINと第2の入力信号NINの電圧差が、所定電圧以下になる領域である。つまり、一般的に、コンパレーターの判定回路が、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINの大小を比較する際に、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINの電圧差が所定電圧以下である場合には、コンパレーターによる判定精度が低下してしまうことがある。
これに対し、本実施形態の回路装置100では、フラグ信号生成回路60が、第1の時間情報信号NOUTと第2の時間情報信号POUTとに基づいて、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとの電圧差が所定電圧以下であることを示すフラグ信号FSを生成する。そのため、フラグ信号FSが生成された場合には、後述するように、判定回路30が、判定精度を向上するような動作をすることができる。
よって、本実施形態によれば、コンパレーターに入力される入力信号の電圧差が所定電圧以下である場合にも、コンパレーターの判定精度の低下を抑制することが可能となる。
また、入力信号の電圧差が微小であるか否かを電圧で判定する場合、例えばオフセット付きのコンパレーター等を用いる必要がある。そのため消費電力が増加する等の問題点がある。後述するように、例えば逐次比較型のA/D変換回路では消費電力の大部分をコンパレーター等のアナログ回路部分が消費しており、その消費電力を更に増大させることになる。本実施形態では電圧を時間(遅延時間)に変換するタイプのコンパレーターを採用することで消費電力を削減している。そして、遅延時間の比較により入力信号の電圧差が微小であるか否かを判定できるので、図12のようなデジタル処理で判定することが可能となる。これによって、簡素な回路で、消費電力をほとんど増やすことなく微小信号判定を実現できる。
また、所定電圧は、例えばコンパレーター50の比較動作の不感帯に対応した電圧である。不感帯については、後に図17を用いて詳述する。
ここで、不感帯に対応する電圧とは、例えば図17に示すような不感帯の境界と同じ電圧、或いは不感帯の外側の所定の電圧等である。不感帯の外側に設定される所定の電圧は、例えば不感帯に応じて、後述する制御回路70が設定した電圧である。
これにより、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINの電圧差が、コンパレーター50の不感帯に対応する場合に、コンパレーターの判定精度の低下を抑制すること等が可能になる。
次に、フラグ信号FSが生成された場合の回路装置100の動作について説明する。例えば図1に示すように、本実施形態の回路装置100は、制御回路70を含む。そして、制御回路70は、フラグ信号FSがアクティブである場合に、コンパレーター50の比較動作を複数回行わせる。この場合、例えば制御回路70が、比較動作を複数回行わせるための制御信号SSを判定回路30に出力し、制御信号SSを取得した判定回路30が比較動作を複数回行う。
例えば、フラグ信号FSがアクティブである場合には、後述する図17に示すように、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINの電圧差が所定電圧以下であり、不感帯に属する。前述したように、この場合には、入力信号がコンパレーター50の不感帯に属しない場合に比べて、入力信号の大小の判定精度が低下してしまうことがある。
これに対して、本実施形態では、入力信号が不感帯に属する場合に、第1の入力信号PIN及び第2の入力信号NINの比較動作を複数回行い、例えば複数の判定結果の多数決で、最終的な判定結果を決定する。そのため、例えば初回の比較動作で入力信号の大小の判定を誤ってしまったとしても、比較動作を繰り返せば繰り返すほど、正しい判定結果の数が多くなり、結果的に最終的な判定精度を向上させることができる。
このように、フラグ信号FSがアクティブである場合に、比較動作を複数回行って得られる複数の比較結果の多数決により、最終的な比較結果を求め、判定精度の低下を抑制すること等が可能になる。
また、本実施形態の回路装置100は、コンパレーター50を有するA/D変換回路を含む。例えば、後述する図18の例では、図示した回路装置100が、A/D変換回路そのものとなる。
図18のような逐次比較型A/D変換回路では、コンパレーター50が、入力電圧VINと、逐次比較データRDのD/A変換データDQの大小を逐次比較する。この際には、逐次比較データRDのD/A変換データDQが入力電圧VINに徐々に近付くように、制御部120が逐次比較データRDを決定する。そして、このような逐次比較を行う場合には、電圧DQと入力電圧VINの差が所定電圧以下になった場合に、図17に示すような不感帯に入ってしまい、コンパレーター50の判定精度が低下してしまう場合がある。本実施形態では、このような場合に、前述したように、比較動作を複数回行う。
また他にも、図18の例において、制御回路70が、フラグ信号FSに基づいて、A/D変換回路による変換範囲を設定してもよい。図18の例では、制御回路70は制御部120に相当する。
逐次比較型のA/D変換回路では、逐次比較の各比較において逐次比較データRDの上限値と下限値がレジスターに設定されており、その上限値と下限値の間の値(例えば上限値と下限値の中央)を比較データとしてD/A変換回路140に入力する。そして、D/A変換された電圧DQとサンプルホールド回路130からの電圧SINとをコンパレーター50が比較し、その比較結果(判定信号CPQ)に基づいて上限値と下限値を更新する。この上限値と下限値の間の範囲のことを変換範囲と呼ぶこととする。例えば判定信号CPQがハイレベルの場合には下限値を比較データに更新し、判定信号CPQがローレベルの場合には上限値を比較データに更新する。このようにして、逐次に変換範囲を小さくしていき、電圧SINをA/D変換データDOUTに変換する。コンパレーター50の比較動作では、入力信号VINの電圧の上限電圧と下限電圧が、逐次比較データRDのD/A変換データDQによって決定される。ここでは、この上限電圧と下限電圧の間の範囲のことを変換範囲と呼ぶこととする。この際に、前述したような比較動作を行った結果、コンパレーター50が比較する電圧(D/A変換回路140からの電圧DQとサンプルホールド回路130からの電圧SIN)変換範囲の上限電圧又は下限電圧と、入力信号の電圧との電圧差が、所定電圧以下であり、フラグ信号がアクティブになる場合がある。この場合には、図17に示すような確率で、誤った比較結果を出力してしまうことがある。例えば真の入力電圧が電圧DQ(比較データに対応する電圧)よりもわずかに下であるにも関わらず、コンパレーター50がハイレベルの判定信号CPQを出力する可能性がある。そうすると、変換範囲の下限値が比較データに更新されてしまい、その変換範囲の中に真の入力電圧が入らなくなり、正しいA/D変換データが得られない可能性がある。
そこで、本実施形態では、例えばフラグ信号がアクティブになった場合に、制御回路70が、フラグ信号が非アクティブになった場合に比べて広い変換範囲に更新してもよい。具体的には、変換範囲を規定する上限値電圧又は下限値電圧に冗長範囲を付加変更するように、変換範囲逐次比較データRDを決定する。例えば、判定信号CPQがローレベルの場合、フラグ信号が非アクティブである場合には上限値を比較データに変更し、フラグ信号がアクティブである場合には上限値を、比較データよりも大きい値に変更する。一方、判定信号CPQがハイレベルの場合、フラグ信号が非アクティブである場合には下限値を比較データに変更し、フラグ信号がアクティブである場合には下限値を、比較データよりも小さい値に変更する。上限電圧付近における比較動作でフラグ信号が生成された場合には、上限電圧を上に引き上げるように、逐次比較データRDを決定する。一方、下限電圧付近における比較動作でフラグ信号がアクティブになった場合には、下限電圧を下に引き下げるように、逐次比較データRDを決定する。
これにより、比較動作において、コンパレーター50が誤判定する可能性がある場合であっても、変換範囲の更新において冗長範囲が付加されるため、更新された変換範囲に入力電圧を含めることが可能となる。これにより、変換範囲の上限電圧又は下限電圧と、入力信号の電圧との電圧差が、所定電圧以下にならないようにすることができる。その結果、図17に示すような不感帯で比較動作を行うことを避け、A/D変換を行う際の変換精度を向上させること等が可能になる。
2.コンパレーターの構成
従来のコンパレーターは、電圧を直接に(時間等の他の量に変換せずに)比較するコンパレーター(例えばラッチコンパレーター等)が一般的である。このようなコンパレーターで微小信号を判定しようとする場合、コンパレーターの前段にプリアンプを設けて入力信号を増幅し、その増幅した信号をコンパレーターで比較する。プリアンプやコンパレーターにはバイアス電流を流す必要があるため、消費電力が大きくなる。
例えば図18で後述するような逐次比較A/D変換回路に上記のコンパレーターを適用した場合、消費電力の大部分をコンパレーターが占めることになる。逐次比較では、LSBに近いビットの比較でコンパレーターが微小な電圧差を比較することになる。コンパレーターには不感帯(ハイレベル、ローレベルが確率的に決まる入力電圧の範囲)があるため、その不感帯よりも電圧差が大きくなるようにプリアンプで増幅して比較を行う。そのため、プリアンプでの消費電力が大きくなる傾向にある。コンパレーターが比較する電圧差が大きい場合には、コンパレーターはオーバースペックになっているが、最小の電圧差に合わせてプリアンプを設計しなければならない。
本実施形態では、上記のような課題を解決するために電圧時間変換方式のコンパレーターを採用する。即ち、入力電圧を時間(エッジの時間差)に変換し、その時間領域で比較を行う。この方式ではデジタル的な動作でコンパレーターを実現できるので、バイアス電流が必要なくなり、低消費電力化できる。以下、本実施形態のコンパレーターについて説明する。
図2は、本実施形態のコンパレーター50の構成例である。また図3は、遅延ユニットUA1の構成例であり、図4は、遅延ユニットUB1の構成例である。コンパレーター50は、第1の電圧時間変換回路10、第2の電圧時間変換回路20、判定回路30を含む。
第1の電圧時間変換回路10は、第1の遅延回路12を有し、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとが入力される。第2の電圧時間変換回路20は、第2の遅延回路22を有し、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとが入力される。判定回路30は、第1の電圧時間変換回路10からの第1の出力信号NOUTと第2の電圧時間変換回路20からの第2の出力信号POUTとに基づいて、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとの大小を判定する。
そして、第1の遅延回路12は遅延ユニットUA1(第1の遅延ユニット)を有する。遅延ユニットUA1は、第1の入力信号PINに基づき電流が制御される第1の第1導電型トランジスターTPAと、第2の入力信号NINに基づき電流が制御される第1の第2導電型トランジスターTNAと、第1の第1導電型トランジスターTPAと第1の第2導電型トランジスターTNAとの間に設けられ、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINを遅延させて出力する第1の遅延バッファーDEAと、を有する。
第2の遅延回路22は遅延ユニットUB1(第2の遅延ユニット)を有する。遅延ユニットUB1は、第2の入力信号NINに基づき電流が制御される第2の第1導電型トランジスターTPBと、第1の入力信号PINに基づき電流が制御される第2の第2導電型トランジスターTNBと、第2の第1導電型トランジスターTPBと第2の第2導電型トランジスターTNBとの間に設けられ、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINを遅延させて出力する第2の遅延バッファーDEBと、を有する。
なお、図2では遅延回路12、22がそれぞれ複数の遅延ユニットUA1〜UA3、UB1〜UB3を含む場合を図示しているが、これに限定されず、遅延回路12、22はそれぞれ1又は複数の遅延ユニットを含めばよい。また、複数の遅延ユニットの個数は奇数、偶数を問わず、任意である。また、図3、図4には遅延ユニットUA1、UB1を図示しているが、遅延ユニットUA2、UA3は遅延ユニットUA1と同様に構成でき、遅延ユニットUB2、UB3は遅延ユニットUB1と同様に構成できる。
ここで、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINは、コンパレーター50によって比較される電圧(入力電圧、比較電圧)である。
また、第1の遅延回路12の入力信号NDLINと第2の遅延回路22の入力信号PDLINは、少なくとも1つのエッジ(論理レベルの変化)を有する信号である。信号NDLIN、PDLINは、電圧時間変換回路10、20の外部から供給されてもよいし、電圧時間変換回路10、20の内部で生成されてもよい。例えば、電圧時間変換回路10、20の外部からクロック信号等のデジタル信号が信号NDLIN、PDLINとして入力されてもよい。或いは、遅延回路12、22の出力信号NDLQ、PDLQを電圧時間変換回路10、20の内部のロジック回路で処理して信号NDLIN、PDLINとしてフィードバックさせてもよい。
また、第1の出力信号NOUTは第1の遅延回路12の出力信号NDLQに基づく信号であり、第2の出力信号POUTは第2の遅延回路22の出力信号PDLQに基づく信号である。例えば信号NDLQ、PDLQがそのまま信号NOUT、POUTとして出力されてもよい。或いは、ラッチ回路やカウンター等のロジック回路に信号NDLQ、PDLQが入力され、ロジック回路で処理された信号が信号NOUT、POUTとして出力されてもよい。
また、入力信号PIN、NINに基づき電流が制御されるとは、入力信号PIN、NINに基づく信号がトランジスターのゲートに入力され、そのゲートに入力された信号の電圧レベルにより、そのトランジスターに流れる電流(ドレイン電流)が制御されることである。即ち、トランジスターTPA、TPBは、電源VDD(高電位側電源)から遅延バッファーDEA、DEBの高電位側電源ノードへ流れる電流を、入力信号PIN、NINに基づいて制御する。トランジスターTNA、TNBは、遅延バッファーDEA、DEBの低電位側電源ノードから電源VSS(低電位側電源、例えばグランド)へ流れる電流を、入力信号PIN、NINに基づいて制御する。なお、入力信号PIN、NINがそのままトランジスターのゲートに入力されてもよいし、或いは、入力信号PIN、NINがバッファー等の回路に入力され、その回路の出力信号がトランジスターのゲートに入力されてもよい。
また、第1導電型は正及び負の導電型の一方であり、第2導電型は正及び負の導電型の他方である。例えば第1導電型トランジスターはP型MOSトランジスターであり、第2導電型トランジスターはN型MOSトランジスターである。
また、遅延バッファーDEA、DEBは、入力された論理レベルを正転又は反転で出力する回路(例えばロジック素子、ロジック回路)である。例えば遅延バッファーDEA、DEBは、インバーター(論理反転素子)である。
本実施形態によれば、遅延バッファーDEA、DEBの電源VDD側と電源VSS側の両方に、トランジスターが挿入されている。そして、これらのトランジスターのゲートにコンパレーター50の入力信号PIN、NINが入力され、トランジスターに流れる電流(トランジスターのオン抵抗)が入力信号PIN、NINに基づき制御される。これにより、遅延バッファーDEA、DEBが立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を遅延できるようになる。
図5は、遅延ユニットUA1、UB1による遅延を説明するタイミングチャートである。信号SQA、SQBは、遅延バッファーDEA、DEBの出力信号である。なお、遅延ユニットの入力信号は図5に限定されない。例えば立ち下がりエッジの後に立ち上がりエッジが入力されてもよいし、矩形波が繰り返すクロック信号のような信号が入力されてもよい。
図5に示すように、PIN>NINの場合、図3の遅延ユニットUA1においてトランジスターTPA、TNAに流れる電流は、図4の遅延ユニットUB1においてトランジスターTPB、TNBに流れる電流よりも小さくなる。そのため、遅延バッファーDEAでの遅延時間は、遅延バッファーDEBでの遅延時間よりも両エッジにおいて大きくなる。一方、図示は省略するが、PIN<NINの場合には、遅延バッファーDEBでの遅延時間が遅延バッファーDEAでの遅延時間よりも両エッジにおいて大きくなる。ここで遅延時間は、入力信号NDLIN、PDLINのエッジから出力信号SQA、SQBのエッジまでの時間である。
また図6は、遅延ユニットUA1の他の構成例であり、図7は、遅延ユニットUB1の他の構成例である。
図6に示す第1の遅延回路12は遅延ユニットUA1(第1の遅延ユニット)を有する。遅延ユニットUA1は、第1の立ち下がりエッジ遅延回路17、第1の立ち上がりエッジ遅延回路18、第1の出力回路19を有する。第1の立ち下がりエッジ遅延回路17は、第1の入力信号PINに基づいて、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINの立ち下がりエッジを遅延させる。第1の立ち上がりエッジ遅延回路18は、第2の入力信号NINに基づいて、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINの立ち上がりエッジを遅延させる。第1の出力回路19は、第1の立ち下がりエッジ遅延回路17の出力信号XNCLKAと、第1の立ち上がりエッジ遅延回路18の出力信号XPCLKAとに基づいて、第1の遅延出力信号SQAを生成する。
図7に示す第2の遅延回路22は遅延ユニットUB1(第2の遅延ユニット)を有する。遅延ユニットUB1は、第2の立ち下がりエッジ遅延回路27、第2の立ち上がりエッジ遅延回路28、第2の出力回路29を有する。第2の立ち下がりエッジ遅延回路27は、第2の入力信号NINに基づいて、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINの立ち下がりエッジを遅延させる。第2の立ち上がりエッジ遅延回路28は、第1の入力信号PINに基づいて、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINの立ち上がりエッジを遅延させる。第2の出力回路29は、第2の立ち下がりエッジ遅延回路27の出力信号XNCLKBと、第2の立ち上がりエッジ遅延回路28の出力信号XPCLKBとに基づいて、第2の遅延出力信号SQBを生成する。
なお、図2では遅延回路12、22がそれぞれ複数の遅延ユニットUA1〜UA3、UB1〜UB3を含む場合を図示しているが、これに限定されず、遅延回路12、22はそれぞれ1又は複数の遅延ユニットを含めばよい。また、複数の遅延ユニットの個数は3に限定されず、任意である。また、図2、図3、図6、図7には遅延ユニットUA1、UB1を図示しているが、遅延ユニットUA2、UA3は遅延ユニットUA1と同様に構成でき、遅延ユニットUB2、UB3は遅延ユニットUB1と同様に構成できる。
ここで、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINは、コンパレーター50によって比較される電圧(入力電圧、比較電圧)である。
また、第1の遅延回路12の入力信号NDLINと第2の遅延回路22の入力信号PDLINは、少なくとも1つのエッジ(論理レベルの変化)を有する信号である。信号NDLIN、PDLINは、電圧時間変換回路10、20の外部から供給されてもよいし、電圧時間変換回路10、20の内部で生成されてもよい。例えば、電圧時間変換回路10、20の外部からクロック信号等のデジタル信号が信号NDLIN、PDLINとして入力されてもよい。或いは、遅延回路12、22の出力信号NDLQ、PDLQを電圧時間変換回路10、20の内部のロジック回路で処理して信号NDLIN、PDLINとしてフィードバックさせてもよい。
また、第1の出力信号NOUTは第1の遅延回路12の出力信号NDLQに基づく信号であり、第2の出力信号POUTは第2の遅延回路22の出力信号PDLQに基づく信号である。例えば信号NDLQ、PDLQがそのまま信号NOUT、POUTとして出力されてもよい。或いは、ラッチ回路やカウンター等のロジック回路に信号NDLQ、PDLQが入力され、ロジック回路で処理された信号が信号NOUT、POUTとして出力されてもよい。
本実施形態によれば、各遅延ユニットUA1、UB1が立ち下がりエッジ遅延回路17、27及び立ち上がりエッジ遅延回路18、28を有している。これにより、遅延回路12、22が立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を遅延できるようになる。この点については図8で詳細に後述する。
また本実施形態によれば、立ち下がりエッジ遅延回路17、27と立ち上がりエッジ遅延回路18、28が別個に構成され、それらの出力信号に基づいて出力回路19、29が出力信号SQA、SQBを出力する。遅延させないエッジ(例えば立ち下がりエッジ遅延回路17、27では立ち上がりエッジ)は急峻に変化するので、それによって出力回路19、29での貫通電流を低減できる。また、遅延させないエッジが急峻に変化することで、遅延させるエッジでの電圧レベルの変化が必ず電源レベルから開始するようになり、正確に遅延時間を発生できる。
また本実施形態では、第1の立ち下がりエッジ遅延回路17は、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINが入力される第1の遅延バッファーDEAと、第1の電源電圧のノード(高電位側電源VDDのノード)と第1の遅延バッファーDEAとの間に設けられ、第1の入力信号PINに基づき電流が制御される第1の第1導電型トランジスターTPAと、を有する。第1の立ち上がりエッジ遅延回路18は、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINが入力される第2の遅延バッファーDEBと、第2の電源電圧のノード(低電位側電源VSSのノード、例えばグランドのノード)と第2の遅延バッファーDEBとの間に設けられ、第2の入力信号NINに基づき電流が制御される第1の第2導電型トランジスターTNAと、を有する。第2の立ち下がりエッジ遅延回路27は、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINが入力される第3の遅延バッファーDECと、第1の電源電圧のノードと第3の遅延バッファーDECとの間に設けられ、第2の入力信号NINに基づき電流が制御される第2の第1導電型トランジスターTPBと、を有する。第2の立ち上がりエッジ遅延回路28は、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINが入力される第4の遅延バッファーDEDと、第2の電源電圧のノードと第4の遅延バッファーDEDとの間に設けられ、第1の入力信号PINに基づき電流が制御される第2の第2導電型トランジスターTNBと、を有する。
ここで、入力信号PIN、NINに基づき電流が制御されるとは、入力信号PIN、NINに基づく信号がトランジスターのゲートに入力され、そのゲートに入力された信号の電圧レベルにより、そのトランジスターに流れる電流(ドレイン電流)が制御されることである。即ち、トランジスターTPA、TPBは、電源VDDから遅延バッファーDEA、DECの高電位側電源ノードへ流れる電流を、入力信号PIN、NINに基づいて制御する。トランジスターTNA、TNBは、遅延バッファーDEB、DEDの低電位側電源ノードから電源VSSへ流れる電流を、入力信号PIN、NINに基づいて制御する。なお、入力信号PIN、NINがそのままトランジスターのゲートに入力されてもよいし、或いは、入力信号PIN、NINがバッファー等の回路に入力され、その回路の出力信号がトランジスターのゲートに入力されてもよい。
また、第1導電型は正及び負の導電型の一方であり、第2導電型は正及び負の導電型の他方である。例えば第1導電型トランジスターはP型MOSトランジスターであり、第2導電型トランジスターはN型MOSトランジスターである。
また、遅延バッファーDEA、DEB、DEC、DEDは、入力された論理レベルを反転で出力する回路(例えばロジック素子、ロジック回路)である。例えば遅延バッファーDEA、DEB、DEC、DEDは、インバーター(論理反転素子)である。
本実施形態によれば、遅延バッファーDEA、DECの電源VDD側にトランジスターが挿入されている。そして、これらのトランジスターのゲートにコンパレーター50の入力信号PIN、NINが入力され、トランジスターに流れる電流(トランジスターのオン抵抗)が入力信号PIN、NINに基づき制御される。これにより、遅延バッファーDEA、DECが立ち下がりエッジ(遅延バッファーの出力信号では立ち上がりエッジ)を遅延できるようになる。また、遅延バッファーDEB、DEDの電源VSS側にトランジスターが挿入されている。そして、これらのトランジスターのゲートにコンパレーター50の入力信号NIN、PINが入力され、トランジスターに流れる電流(トランジスターのオン抵抗)が入力信号NIN、PINに基づき制御される。これにより、遅延バッファーDEB、DEDが立ち上がりエッジ(遅延バッファーの出力信号では立ち下がりエッジ)を遅延できるようになる。このようにして、遅延ユニットUA1、UB1が立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を遅延できるようになる。
また本実施形態では、第1の出力回路19は、遅延ユニットUA1の出力ノードと第2の電源電圧のノード(電源VSSのノード)との間に設けられ、第1の遅延バッファーDEAの出力信号XNCLKAがゲートに入力される第3の第2導電型トランジスターTNCと、第1の電源電圧のノード(電源VDDのノード)と遅延ユニットUA1の出力ノードとの間に設けられ、第2の遅延バッファーDEBの出力信号XPCLKAがゲートに入力される第3の第1導電型トランジスターTPCと、を有する。第2の出力回路29は、遅延ユニットUB1の出力ノードと第2の電源電圧のノードとの間に設けられ、第3の遅延バッファーDECの出力信号XNCLKBがゲートに入力される第4の第2導電型トランジスターTNDと、第1の電源電圧のノードと遅延ユニットUB1の出力ノードとの間に設けられ、第4の遅延バッファーDEDの出力信号XPCLKBがゲートに入力される第4の第1導電型トランジスターTPDと、を有する。
本実施形態によれば、遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINが立ち下がった場合に遅延バッファーDEA、DECの出力信号XNCLKA、XNCLKBが立ち上がり、トランジスターTNC、TNDがオンになり、遅延出力信号SQA、SQBが立ち下がる。また遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINが立ち上がった場合に遅延バッファーDEB、DEDの出力信号XPCLKA、XPCLKBが立ち上がり、トランジスターTPC、TPDがオンになり、遅延出力信号SQA、SQBが立ち上がる。このようにして、出力回路19、29が、立ち下がりエッジ遅延回路17、27の出力信号XNCLKA、XNCLKBと、立ち上がりエッジ遅延回路18、28の出力信号XPCLKA、XPCLKBとに基づいて、遅延出力信号SQA、SQBを生成できる。
図8は、遅延ユニットUA1、UB1の動作を説明するタイミングチャートである。ここではPIN>NINの場合を例に説明する。なお、遅延ユニットの入力信号は図8に限定されない。例えば立ち下がりエッジの後に立ち上がりエッジが入力されてもよいし、矩形波が繰り返すクロック信号のような信号が入力されてもよい。
図8のE1、E2に示すように、遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINがローレベルからハイレベルになった場合、E3、E4に示すように、遅延バッファーDEB、DEDの出力信号XPCLKA、XPCLKBはハイレベルからローレベルになる。このとき、PIN>NINなので、図6の遅延ユニットUA1においてトランジスターTNAに流れる電流は、図7の遅延ユニットUB1においてトランジスターTNBに流れる電流よりも小さくなる。そのため、遅延バッファーDEBの出力信号XPCLKAがハイレベルからローレベルに変化する時間は、遅延バッファーDEDの出力信号XPCLKBがハイレベルからローレベルに変化する時間よりも長くなる。これにより、E5、E6に示すように、トランジスターTPCがオンになって遅延出力信号SQAがローレベルからハイレベルになるタイミングが、トランジスターTPDがオンになって遅延出力信号SQBがローレベルからハイレベルになるタイミングよりも遅くなる。
同様に、E7、E8に示すように、遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINがハイレベルからローレベルになった場合、E9、E10に示すように、遅延バッファーDEA、DECの出力信号XNCLKA、XNCLKBはローレベルからハイレベルになる。このとき、PIN>NINなので、図6の遅延ユニットUA1においてトランジスターTPAに流れる電流は、図7の遅延ユニットUB1においてトランジスターTPBに流れる電流よりも小さくなる。そのため、遅延バッファーDEAの出力信号XNCLKAがローレベルからハイレベルに変化する時間は、遅延バッファーDECの出力信号XNCLKBがローレベルからハイレベルに変化する時間よりも長くなる。これにより、E11、E12に示すように、トランジスターTNCがオンになって遅延出力信号SQAがハイレベルからローレベルになるタイミングが、トランジスターTNDがオンになって遅延出力信号SQBがハイレベルからローレベルになるタイミングよりも遅くなる。
なお、PIN<NINの場合には、遅延出力信号SQAがローレベルからハイレベルになるタイミングが、遅延出力信号SQBがローレベルからハイレベルになるタイミングよりも早くなる。また、遅延出力信号SQAがハイレベルからローレベルになるタイミングが、遅延出力信号SQBがハイレベルからローレベルになるタイミングよりも早くなる。
このように、本実施形態では遅延ユニットUA1、UB1が両エッジを遅延可能であるため、遅延ユニットの段数を削減し、コンパレーター50のレイアウト面積を削減することが可能となる。例えば図9〜図11で後述するように、入力信号生成回路14、24を設けて遅延回路12、22にエッジを2周させることで、遅延時間を約2倍にできる。このとき、立ち下がりエッジ、立ち上がりエッジの順に遅延回路12、22を伝搬して遅延されるが、これは両エッジを遅延可能なことによって実現されている。また、図15、図16で後述するように、リングオシレーターに遅延回路12、22を組み込んでもよい。この場合、リングオシレーターの発振信号(クロック信号)が遅延回路12、22を伝搬し、その遅延によって発振周波数が異なる。これも、両エッジを遅延可能なことによって実現されている。このように、両エッジを遅延可能なことによって複数回、遅延回路12、22で遅延を発生させることが可能となり、段数を削減しつつ遅延時間を増加させることができる。
また本実施形態では、第1の遅延バッファーDEAは、第1の第1導電型トランジスターTPAに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。第2の遅延バッファーDEBは、第1の第2導電型トランジスターTNAに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。第3の遅延バッファーDECは、第2の第1導電型トランジスターTPBに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。第4の遅延バッファーDEDは、第2の第2導電型トランジスターTNBに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。
即ち、遅延バッファーDEA、DECの入力がハイレベルからローレベルに立ち下がった場合、第1導電型トランジスターTPA、TPBに流れる電流により、出力がローレベルからハイレベルに立ち上がる。この場合、信号PIN、NINに応じた第1導電型トランジスターTPA、TPBに流れる電流で、出力の立ち上がりエッジの遅延時間が決まっている。一方、遅延バッファーDEB、DEDの入力がローレベルからハイレベルに立ち上がった場合、第2導電型トランジスターTNA、TNBに流れる電流により、出力がハイレベルからローレベルに立ち下がる。この場合、信号NIN、PINに応じた第2導電型トランジスターTNA、TNBに流れる電流で、出力の立ち下がりエッジの遅延時間が決まっている。なお、トランジスターに流れる電流がそのまま遅延バッファーの電源ノードに供給されることで遅延時間が制御されてもよいし、或いは、トランジスターに流れる電流が何らかの回路や素子を介して遅延バッファーの電源ノードに供給されることで遅延時間が制御されてもよい。
このように、各エッジにおいては第1導電型トランジスター又は第2導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御されるようになっている。そして、第1導電型トランジスターが設けられた遅延バッファーと、第2導電型トランジスターが設けられた遅延バッファーとの両方が設けられることによって、両エッジで遅延時間を制御することが可能となっている。
以上のように、第1の電圧時間変換回路10は、第1の入力信号PINの電圧が第2の入力信号NINの電圧よりも大きいほど長くなる第1の遅延時間に対応した第1の時間情報信号NOUTを出力する。
そして、第2の電圧時間変換回路20は、第2の入力信号NINの電圧が第1の入力信号PINの電圧よりも大きいほど長くなる第2の遅延時間に対応した第2の時間情報信号POUTを出力する。
これにより、入力信号を、入力信号の電圧の大きさに応じた長さの時間を表す時間情報信号に変換すること等が可能になる。
3.第1詳細構成
図9は、本実施形態のコンパレーター50の第1の詳細な構成例である。図9では、第1の電圧時間変換回路10が、第1の遅延回路12、第1の入力信号生成回路14、第1のラッチ回路16を含み、第2の電圧時間変換回路20が、第2の遅延回路22、第2の入力信号生成回路24、第2のラッチ回路26を含む。
第1の遅延回路12及び第2の遅延回路22の各遅延回路は、直列に接続される複数の遅延ユニットを有する。各遅延ユニットは、図6、図7で説明した遅延ユニットである。ここで、直列に接続されるとは、遅延ユニットの出力信号が次の遅延ユニットの入力信号となることである。なお図9では遅延回路12、22がそれぞれ3つの遅延ユニットを有する場合を図示しているが、これに限定されない。
このように、各遅延回路が複数の遅延ユニットを有することで、電圧を時間に変換するゲインを増加させることができる。本実施形態では遅延回路12、22でエッジを2回遅延させるので、1回だけ遅延させる場合に比べて約半分の段数の遅延ユニットで同じゲインを実現可能である。
第1の入力信号生成回路14は、第1の遅延回路12の入力信号NDLINを生成し、入力信号NDLINを第1の遅延回路12へ出力する。第1のラッチ回路16は、第1の遅延回路12の出力信号NDLQに基づいて動作するラッチ回路である。第2の入力信号生成回路24は、第2の遅延回路22の入力信号PDLINを生成し、入力信号PDLINを第2の遅延回路22へ出力する。第2のラッチ回路26は、第2の遅延回路22の出力信号PDLQに基づいて動作するラッチ回路である。
具体的には、第1の入力信号生成回路14は、セット端子にイネーブル信号ENが入力され、リセット端子に遅延回路12の出力信号NDLQが入力されるRSラッチRSAと、イネーブル信号EN及びRSラッチRSAの出力信号RSAQが入力されるNAND回路NAA(否定論理積回路)と、を有する。NAND回路NAAの出力信号が、遅延回路12の入力信号NDLINとなる。また、第2の入力信号生成回路24は、セット端子にイネーブル信号ENが入力され、リセット端子に遅延回路22の出力信号PDLQが入力されるRSラッチRSBと、イネーブル信号EN及びRSラッチRSBの出力信号RSBQが入力されるNAND回路NABと、を有する。NAND回路NABの出力信号が、遅延回路22の入力信号PDLINとなる。イネーブル信号ENは、例えばコンパレーターを含む回路装置に含まれる制御回路や処理回路から入力される。或いは、コンパレーターを含む回路装置の外部に設けられたCPU等から入力されてもよい。
ラッチ回路16、26は、例えばフリップフロップ回路である。ラッチ回路16のリセット端子(ローアクティブ)にはイネーブル信号ENが入力され、データ端子には第1論理レベル(例えばハイレベル)が入力され、クロック端子には遅延回路12の出力信号NDLQが入力される。ラッチ回路16の出力信号が、電圧時間変換回路10の出力信号NOUTとなる。ラッチ回路26のリセット端子(ローアクティブ)にはイネーブル信号ENが入力され、データ端子には第1論理レベル(例えばハイレベル)が入力され、クロック端子には遅延回路22の出力信号PDLQが入力される。ラッチ回路26の出力信号が、電圧時間変換回路20の出力信号POUTとなる。なお、ラッチ回路16、26はフリップフロップ回路に限定されず、入力信号の取り込み及び取り込んだ信号の出力を行う回路であればよい。
このような構成によって、遅延回路12、22を伝搬した第1のエッジが、入力信号生成回路14、24により第2のエッジとして遅延回路12、22の入力にフィードバックされる。そして、遅延回路12、22で2周したエッジがラッチ回路16、26でラッチされる。このようにして、エッジが遅延回路12、22を2周するので、遅延時間を維持したまま遅延ユニットの段数を約半分にできる。
図10は、PIN>NINの場合における図9のコンパレーター50の動作を説明するタイミングチャートである。
図10のA1に示すように、第1の入力信号生成回路14は、第1の遅延回路12の入力信号NDLINをハイレベル(第1論理レベル)からローレベル(第2論理レベル)に変化させる。即ち、A2に示すように、イネーブル信号ENがローレベルからハイレベルになり、それによってNAND回路NAAの出力信号(入力信号NDLIN)がハイレベルからローレベルになる。
A3に示すように、入力信号NDLINの立ち下がりエッジが遅延回路12を伝搬し、遅延回路12の出力信号NDLQがハイレベルからローレベルに変化する。この場合に、A4に示すように、入力信号生成回路14は、遅延回路12の入力信号NDLINをローレベルからハイレベルに変化させる。即ち、A5に示すように、出力信号NDLQがローレベルになったことでRSラッチRSAがリセットされ、RSラッチRSAの出力信号RSAQがハイレベルからローレベルに変化する。そして、RSラッチRSAの出力信号RSAQがローレベルになったことでNAND回路NAAの出力信号(入力信号NDLIN)がローレベルからハイレベルになる。
A6に示すように、入力信号NDLINの立ち上がりエッジが遅延回路12を伝搬し、遅延回路12の出力信号NDLQがローレベルからハイレベルに変化する。この場合、第1のラッチ回路16はハイレベルを取り込む。即ち、ラッチ回路16はイネーブル信号ENがハイレベルになったことでリセット解除されている。そして、クロック端子の入力信号(出力信号NDLQ)が立ち上がったことで、データ端子の入力信号(ハイレベル)を取り込み、出力信号NOUTがローレベルからハイレベルに変化する。
このようにして、イネーブル信号ENがハイレベルになってから遅延回路12をエッジが2周し、遅延時間TDN後に出力信号NOUTがハイレベルになる。
なお、第2の電圧時間変換回路20についても動作は同様である。即ち、第2の入力信号生成回路24は、第2の遅延回路22の入力信号PDLINをハイレベルからローレベルに変化させる。遅延回路22の出力信号PDLQがハイレベルからローレベルに変化した場合に、入力信号生成回路24は、遅延回路22の入力信号PDLINをローレベルからハイレベルに変化させる。第2のラッチ回路26は、遅延回路22の出力信号PDLQがローレベルからハイレベルに変化した場合に、ハイレベルを取り込む。このようにして、イネーブル信号ENがハイレベルになってから遅延回路22をエッジが2周し、遅延時間TDP後に出力信号POUTがハイレベルになる。
PIN>NINの場合、TDP<TDNとなり、出力信号POUTが出力信号NOUTよりも先に立ち上がる。判定回路30は、出力信号POUTが先に立ち上がったことを検出した場合、PIN>NINと判定し、その判定結果(例えばハイレベルの判定信号CPQ)を出力する。
図11は、PIN<NINの場合における図9のコンパレーター50の動作を説明するタイミングチャートである。なお、動作は図10と同様であるので説明を省略する。
PIN<NINの場合、TDP>TDNとなり、出力信号NOUTが出力信号POUTよりも先に立ち上がる。判定回路30は、出力信号NOUTが先に立ち上がったことを検出した場合、PIN<NINと判定し、その判定結果(例えばローレベルの判定信号CPQ)を出力する。
4.判定回路及びフラグ信号生成回路
図12は、判定回路30及びフラグ信号生成回路60の詳細な構成例である。なお、判定回路30及びフラグ信号生成回路60の構成は図12に限定されず、信号NOUT、POUTのいずれの信号に先にエッジが出力されたかを判定できる回路であればよい。
図12の判定回路30及びフラグ信号生成回路60は、信号NOUT、POUTを遅延させるバッファーBFE1、BFE2と、バッファーBFE1、BFE2の出力信号が入力されるRSラッチRSE1と、信号NOUT、POUTの論理積を出力するAND回路ANE(論理積回路)と、バッファーBFE1、BFE2の出力信号の論理和を出力するOR回路ORE(論理和回路)と、AND回路ANEとOR回路OREの出力信号が入力されるRSラッチRSE2と、を含む。
RSラッチRSE1の出力信号は判定信号CPQである。PIN>NINの場合に判定信号CPQはハイレベルとなり、PIN<NINの場合に判定信号CPQはローレベルとなる。
OR回路OREの出力信号LATCHは、信号NOUT、POUTのいずれかがハイレベルになった場合(即ち判定が確定した場合)にハイレベル(アクティブ)になる。
RSラッチRSE2の出力信号は、信号PIN、NINの電圧差(信号POUT、NOUTの時間差)が微小であるか否かを示す微小判定フラグ信号SFLAGである。電圧差が微小である場合に信号SFLAGがハイレベル(アクティブ)になり、電圧差が微小でない場合に信号SFLAGがローレベルになる。信号PIN、NINの電圧差が小さい場合には、コンパレーター50には大小比較の不感帯(後述するように、確率的に判定結果が決まる範囲)が存在する。例えば、微小と判定する電圧差を不感帯の程度に設定しておく。そして、信号SFLAGがハイレベルの場合に、同一の信号PIN、NINに対して複数回の大小比較を行う。これにより、実質的に不感帯を小さくすることが可能となる。
図13は、PIN>NINの場合における判定回路30及びフラグ信号生成回路60の動作を説明するタイミングチャートである。PIN>>NINは、信号PINが信号NINよりも十分大きな電圧である(微小信号でない)ことを表す。
まず、信号PIN、NINの大小判定を説明する。図13のB1に示すように信号POUTが信号NOUTよりも先にローレベルからハイレベルになる。そうすると、B2に示すように、バッファーBFE2による遅延時間の後にRSラッチRSE1がハイレベルをラッチし、判定信号CPQがハイレベルに確定する。この判定動作は、微小信号か否かに関わらず同じである。
次に微小判定フラグ信号SFLAGを説明する。まず、微小信号でない場合を説明する。B3に示すように、信号POUTがハイレベルになってからバッファーBFE2による遅延時間DLBの後に信号LATCHがローレベルからハイレベルになる。PIN>>NINの場合には、信号LATCHがハイレベルになったとき、B4に示すように信号NOUTがローレベルである(時間差が大きいのでハイレベルになっていない)。そのため、AND回路ANEの出力信号はローレベルであり、B5に示すようにRSラッチRSE2はローレベルをラッチし、信号SFLAGはローレベルに確定する。
次に微小信号の場合を説明する。B10に示すように、信号POUT、NOUTの立ち下がりエッジの時間差がバッファーBFE2による遅延時間DLBよりも小さいとする。この場合、信号LATCHがハイレベルになったとき、B11に示すように信号NOUTがハイレベルである。そのため、AND回路ANEの出力信号はハイレベルであり、B12に示すようにRSラッチRSE2はハイレベルをラッチし、信号SFLAGはハイレベルに確定する。
図14は、PIN<NINの場合における判定回路30及びフラグ信号生成回路60の動作を説明するタイミングチャートである。PIN<<NINは、信号NINが信号PINよりも十分大きな電圧である(微小信号でない)ことを表す。
動作はPIN>NINの場合と同様なので、概要を説明する。PIN<NINの場合、信号NOUTが信号POUTよりも先にローレベルからハイレベルになるので、バッファーBFE1による遅延時間の後にRSラッチRSE1がローレベルをラッチし、判定信号CPQがローレベルに確定する。
微小信号でない場合、信号NOUTがハイレベルになってからバッファーBFE1による遅延時間DLCの後に信号LATCHがローレベルからハイレベルになり、RSラッチRSE2はローレベルをラッチし、信号SFLAGはローレベルに確定する。微小信号の場合、信号POUT、NOUTの立ち下がりエッジの時間差がバッファーBFE1による遅延時間DLCよりも小さい。この場合、信号LATCHがハイレベルになったとき、RSラッチRSE2はハイレベルをラッチし、信号SFLAGはハイレベルに確定する。
このように、フラグ信号生成回路60は、第1の時間情報信号NOUTと、第2の時間情報信号POUTと、第1の時間情報信号NOUTを遅延させた第1の遅延信号と、第2の時間情報信号POUTを遅延させた第2の遅延信号とに基づいて、フラグ信号SFLAG(図1のFS)を生成する。
これにより、第1の入力信号と第2の入力信号の大小を時間軸上で比較して、フラグ信号SFLAGを生成すること等が可能になる。
具体的には、図12を用いて前述したように、フラグ信号生成回路60は、第1の時間情報信号NOUT及び第2の時間情報信号POUTの論理積(ANE)によって得られた第1の信号と、第1の遅延信号及び第2の遅延信号の論理和(ORE)によって得られた第2の信号とに基づいて、フラグ信号SFLAGを生成する。
第1の信号は、第1の時間情報信号NOUT及び第2の時間情報信号POUTが共にハイレベルである場合に、ハイレベルとなり、それ以外の場合には、ローレベルになる信号である。
また、第2の信号は、第1の遅延信号及び第2の遅延信号の少なくとも一方がハイレベルである場合に、ハイレベルとなり、第1の遅延信号及び第2の遅延信号の両方がローレベルである場合に、ローレベルになる信号である。
これにより、所与の遅延時間経過後に、第1の時間情報信号又は第2の時間情報信号の信号レベルが変化したか否かを判定して、フラグ信号を生成すること等が可能になる。
また、図12に示すように、フラグ信号生成回路60は、第2の信号に基づいて、第1の信号をラッチするラッチ回路RSE2を有する。
これにより、フラグ信号生成回路60は、第1の信号がローレベルで第2の信号がハイレベルである場合に、フラグ信号SFLAGをアクティブにすること等が可能になる。
また、制御回路70は、第2の信号に基づいてコンパレーター50の比較動作の終了判定をする。前述したように、第1の時間情報信号(NOUT)及び第2の時間情報信号(POUT)のいずれかの論理レベルが変化した場合に比較結果が確定できる。第2の信号は、第1の時間情報信号(NOUT)及び第2の時間情報信号(POUT)のいずれかの論理レベルが変化した場合に論理レベルが変化する信号である。即ち、第2の信号に基づいてコンパレーター50の比較動作の終了判定を行うことができる。
これにより、比較時間を短縮できる。例えば第1の時間情報信号(NOUT)の論理レベルが先に変化する場合、第2の時間情報信号(POUT)の論理レベルが変化するのを待つこと無く、比較動作が終了したと判定し、その判定結果に基づいて次の比較動作に移行することが可能である。
5.第2詳細構成
図15は、本実施形態のコンパレーター50の第2の詳細な構成例である。図15では、第1の電圧時間変換回路10が、第1の遅延回路12、第3の入力信号生成回路11、第1の計測回路15を含み、第2の電圧時間変換回路20が、第2の遅延回路22、第4の入力信号生成回路21、第2の計測回路25を含む。
第1の計測回路15は、第1の遅延回路12からの出力信号NDLQのパルス数を計測する。第2の計測回路25は、第2の遅延回路22からの出力信号PDLQのパルス数を計測する。判定回路30は、第1の計測回路15と第2の計測回路25からの計測結果に基づいて、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとの大小を判定する。
例えば、計測回路15、25は、信号NDLQ、PDLQのパルス数をカウントするカウンターであり、カウント値が所定値に達した場合に信号NOUT、POUTをハイレベルにする。なお、計測回路15、25はカウンターに限定されず、信号NDLQ、PDLQのパルス数を信号NOUT、POUTに変換できる回路であればよい。例えば、信号NDLQ、PDLQのパルスでビットがシフトするシフトレジスターであってもよい。
第1の遅延回路12及び第2の遅延回路22の各遅延回路は、例えば1段のみの遅延ユニットを含む。或いは、各遅延回路は、直列に接続された複数段の遅延ユニットであってもよい。
本実施形態によれば、遅延回路12、22からの出力信号NDLQ、PDLQの周波数(単位時間当たりのパルス数)は、信号PIN、NINに応じた遅延時間で変化する。そのため、信号NDLQ、PDLQのパルス数に基づいて信号PIN、NINの大小を判定することが可能となる。
また本実施形態では、第1の電圧時間変換回路10は、第1の遅延回路12の出力信号NDLQが入力信号NDLINに帰還される第1のリングオシレーターを含む。第2の電圧時間変換回路20は、第2の遅延回路22の出力信号PDLQが入力信号PDLINに帰還される第2のリングオシレーターを含む。
第1のリングオシレーターは、第3の入力信号生成回路11、第1の遅延回路12により構成されるループに対応する。第2のリングオシレーターは、第4の入力信号生成回路21、第2の遅延回路22により構成されるループに対応する。
このように、遅延回路12、22を含むリングオシレーターを構成することで、そのリングオシレーターの発振周波数が信号PIN、NINに応じて変化することになる。これにより、信号NDLQ、PDLQのパルス数に基づいて信号PIN、NINの大小を判定することが可能となる。
また本実施形態では、第3の入力信号生成回路11は、イネーブル信号ENと第1の遅延回路12の出力信号NDLQに基づく信号とが入力され、第1の遅延回路12の入力信号NDLINを生成する。第4の入力信号生成回路21は、イネーブル信号ENと第2の遅延回路22の出力信号PDLQに基づく信号とが入力され、第2の遅延回路22の入力信号PDLINを生成する。
例えば、入力信号生成回路11、21は、NAND回路(否定論理積回路)である。この場合、イネーブル信号ENがハイレベルになると、NAND回路は信号NDLQ、PDLQに対してインバーターと同様に機能する。即ち、奇数段の反転論理回路によるリングオシレーター(遅延ユニットUA1、UA2は論理反転しない)が構成される。
このような構成により、第1の遅延回路12の出力信号NDLQが入力信号NDLINに帰還される第1のリングオシレーターと、第2の遅延回路22の出力信号PDLQが入力信号PDLINに帰還される第2のリングオシレーターとを構成できる。
なお、図15では、遅延回路12、22の出力信号NDLQ、PDLQに基づく信号は、遅延回路12、22の出力信号NDLQ、PDLQそのものである。但し、これに限定されず、信号NDLQ、PDLQに基づく信号は、信号NDLQ、PDLQが何らかの素子や回路で処理された信号であってもよい。
図16は、コンパレーター50の第2の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャートである。なお図16ではカウント値の所定値が「4」である場合を図示しているが、所定値は「4」に限定されない。
図16のF1に示すように、イネーブル信号ENがローレベルからハイレベルになると、リングオシレーターが発振を開始する。PIN>NINの場合、第1の遅延回路12の方が第2の遅延回路22よりも遅延時間が大きくなるので、第1のリングオシレーターの方が第2のリングオシレーターよりも発振周波数が低くなる(単位時間当たりの信号NDLQのパルス数が少なくなる)。そのため、F2に示すように、第2の計測回路25のカウント値が第1の計測回路15のカウント値よりも先に所定値「4」に達し、信号POUTが信号NOUTよりも先にローレベルからハイレベルになる。
なお、PIN<NINの場合には、第2のリングオシレーターの方が第1のリングオシレーターよりも発振周波数が低くなるので、第1の計測回路15のカウント値が第2の計測回路25のカウント値よりも先に所定値に達し、信号NOUTが信号POUTよりも先にローレベルからハイレベルになる。
6.コンパレーターの不感帯について
図17は、コンパレーターの不感帯を説明する図である。コンパレーターの正極端子に入力される電圧をVPとし、負極端子に入力される電圧をVNとする。図17において、横軸は電圧Vin=VP−VNであり、縦軸はコンパレーターの出力がハイレベルとなる確率である。
ここでは、コンパレーターをモデル化して考える。即ち、不感帯がないコンパレーターの正極端子に電圧VP+Vnを入力し、負極端子に電圧VNを入力したモデルを考える。不感帯がないとは、VP>VNの場合に出力がハイレベルに100%確定し、VP<VNの場合に出力がローレベルに100%確定することである。電圧Vnは、平均値がゼロであり分散がσの二乗である正規分布に従うノイズである。この場合、コンパレーターの出力がハイレベルとなる確率f(Vin)は、下式(1)のような累積分布関数となる。ここで、erf()は誤差関数である。
上式(1)の右辺は、Vin/σの関数になっているので、Vin/σが同じであれば同じ確率f(Vin)になる。
図17に示すように、例えば−σ≦Vin≦+σ(いわゆる1シグマ)の電圧範囲を不感帯と定義する。この電圧範囲では、コンパレーターの出力がハイレベルになる確率は15.9%以上、84.1%以下の範囲である。
また図12において、微小判定フラグ信号SFLAGについて説明した。電圧Vinが不感帯の範囲内である場合に信号SFLAGがアクティブになるようにバッファーBFE1、BFE2の遅延時間を設定しておくことで、入力電圧が不感帯の範囲内であることを知ることが可能となり、それに応じた種々の対策を行うことが可能となる。
7.回路装置
図18は、本実施形態のコンパレーター50を含む回路装置100の構成例である。ここでは、回路装置100の一例として逐次比較型A/D変換回路の構成例を示す。なお、回路装置100はこの構成に限定されず、コンパレーター50を含むものであればよい。
回路装置100は、コンパレーター50と、制御部120(制御回路)と、サンプルホールド回路130(S/H回路)と、D/A変換回路140(DAC)と、を含む。
サンプルホールド回路130は、入力電圧VINをサンプリング及びホールドし、ホールドした電圧SINを出力する。制御部120は、逐次比較レジスター121に記憶される逐次比較データRDAをD/A変換回路140に出力する。D/A変換回路140は、逐次比較データRDAをD/A変換し、その変換した電圧DQを出力する。コンパレーター50は、電圧SINと電圧DQの大小を比較し、その判定信号CPQを出力する。即ち、図18では電圧SIN、DQが図1等の信号PIN、NINに対応する。制御部120は、判定信号CPQに基づいて逐次比較レジスター121に記憶される逐次比較データRDAを更新する。制御部120は、このような逐次比較データRDAの更新を繰り返し、最終的に得られた逐次比較データRDAをA/D変換データDOUTとして出力する。
8.物理量センサー
図19は、本実施形態の回路装置100を含む物理量センサー400の構成例である。ここでは、物理量センサー400の一例として振動ジャイロセンサー(角速度センサー)の構成例を示す。なお、物理量センサー400はこの構成に限定されず、本実施形態の回路装置100は静電容量型(シリコンMEMS型)ジャイロセンサーや、加速度センサーや圧力センサー、温度センサー等の種々の物理量センサーに適用できる。
物理量センサー400は、角速度に応じたコリオリ力を検出する検出素子である振動子410(例えば水晶振動子)と、振動子410の駆動及び角速度の検出処理を行う回路装置100と、を含む。
回路装置100は、駆動回路420、検出回路430を含む。駆動回路420は、正弦波又は矩形波の駆動信号を振動子410の駆動用振動部に印加し、駆動用振動部からのフィードバック信号に基づいて駆動信号の振幅を一定に自動調整する。検出回路430は、アナログフロントエンド回路432(AFE)と、A/D変換回路434と、処理回路436と、を含む。アナログフロントエンド回路432は、振動子410からの検出信号を電荷電圧変換(Q/V変換)し、その電圧を同期検波して角速度信号を抽出する。A/D変換回路434は、角速度信号を角速度データにA/D変換する。このA/D変換回路434は、本実施形態のコンパレーター50を含み、図18で説明した逐次比較型A/D変換回路に相当する。処理回路436は、角速度データに対して種々のデジタル信号処理を行い、処理後の角速度データを出力する。例えば、温度補償処理やゼロ点補正処理、デジタルフィルター処理等をデジタル信号処理として行う。
9.電子機器
図20、図21は、本実施形態の回路装置100を含む電子機器、移動体の例である。本実施形態の回路装置100は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。
図20は、電子機器300の構成例である。電子機器300の具体例としては、デジタルスチルカメラ、生体情報検出装置(ウェアラブル健康機器。例えば脈拍計、歩数計、活動量計等)、ロボット(走行ロボット、歩行ロボット)、を想定できる。なお、ここでは電子機器300が物理量センサー400を含む場合を例に説明するが、これに限定されない。即ち、電子機器300は回路装置100を含んでいればよく、上記以外にも種々の電子機器に適用することが可能である。
電子機器300は、処理部310(例えばCPU等のプロセッサー、或いはゲートアレイ)、記憶部320(例えばメモリー、ハードディスク等)、操作部330(操作装置)、インターフェース部340(インターフェース回路、インターフェース装置)、表示部350(ディスプレイ)、物理量センサー400を含む。
表示部350は、例えば液晶表示装置や、或は自発光素子を用いたEL(Electro-Luminescence)表示装置である。操作部330は、ユーザーからの種々の操作を受け付けるユーザーインターフェースである。例えば、ボタンやマウス、キーボード、表示部350に装着されたタッチパネル等である。インターフェース部340は、画像データや制御データの入出力を行うデータインターフェースである。例えばUSB等の有線通信インターフェースや、或は無線LAN等の無線通信インターフェースである。記憶部320は、インターフェース部340から入力されたデータを記憶する。或は、記憶部320は、処理部310のワーキングメモリーとして機能する。物理量センサー400は、例えば角速度や加速度等の物理量を検出し、その物理量データを出力する。処理部310は、物理量センサー400からの物理量データに基づいて、電子機器の各部の制御処理や種々のデータ処理を行う。
図21は、移動体の具体例としての自動車206を概略的に示した図である。自動車206には、ジャイロセンサー204(物理量センサー)が組み込まれている。ジャイロセンサー204は車体207の姿勢を検出することができる。ジャイロセンサー204の検出信号は車体姿勢制御装置208に供給される。車体姿勢制御装置208は例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり個々の車輪209のブレーキを制御したりすることができる。その他、こういった姿勢制御は二足歩行ロボットや航空機、ヘリコプター等の各種の移動体において利用されることができる。姿勢制御の実現にあたってジャイロセンサー204は組み込まれることができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。またコンパレーター、回路装置、物理量センサー、電子機器、移動体の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…第1の電圧時間変換回路、11…第3の入力信号生成回路、
12…第1の遅延回路、14…第1の入力信号生成回路、15…第1の計測回路、
16…第1のラッチ回路、17…第1の立ち下がりエッジ遅延回路、
18…第1の立ち上がりエッジ遅延回路、19…第1の出力回路、
20…第2の電圧時間変換回路、21…第4の入力信号生成回路、
22…第2の遅延回路、24…第2の入力信号生成回路、25…第2の計測回路、
26…第2のラッチ回路、27…第2の立ち下がりエッジ遅延回路、
28…第2の立ち上がりエッジ遅延回路、29…第2の出力回路、30…判定回路、
50…コンパレーター、60…フラグ信号生成回路、70…制御回路、
100…回路装置、120…制御部、121…比較レジスター、
130…サンプルホールド回路、140…D/A変換回路、204…ジャイロセンサー、
206…自動車(移動体)、207…車体、208…車体姿勢制御装置、
209…車輪、300…電子機器、310…処理部、320…記憶部、330…操作部、
340…インターフェース部、350…表示部、400…物理量センサー、
410…振動子、420…駆動回路、430…検出回路、
432…アナログフロントエンド回路、434…A/D変換回路、436…処理回路、
DEA…第1の遅延バッファー、DEB…第2の遅延バッファー、
DEC…第3の遅延バッファー、DED…第4の遅延バッファー、
EN…イネーブル信号、NDLIN…第1の遅延回路の入力信号、
NDLQ…第1の遅延回路の出力信号、NIN…第2の入力信号、
NOUT…第1の出力信号、PDLIN…第2の遅延回路の入力信号、
PDLQ…第2の遅延回路の出力信号、PIN…第1の入力信号、
POUT…第2の出力信号、SQA…第1の遅延出力信号、
SQB…第2の遅延出力信号、TDN…遅延時間、TDP…遅延時間、
TNA…第1の第2導電型トランジスター、TNB…第2の第2導電型トランジスター、
TNC…第3の第2導電型トランジスター、TND…第4の第2導電型トランジスター、
TPA…第1の第1導電型トランジスター、TPB…第2の第1導電型トランジスター、
TPC…第3の第1導電型トランジスター、TPD…第4の第1導電型トランジスター、
UA1…第1の遅延ユニット、UB1…第2の遅延ユニット

Claims (12)

  1. 入力信号の比較動作を行うコンパレーターと、
    前記比較動作の制御に用いるフラグ信号を生成するフラグ信号生成回路と、
    を含み、
    前記コンパレーターは、
    少なくとも第1の入力信号が入力され、第1の時間情報信号を出力する第1の電圧時間変換回路と、
    少なくとも第2の入力信号が入力され、第2の時間情報信号を出力する第2の電圧時間変換回路と、
    前記第1の電圧時間変換回路からの前記第1の時間情報信号と、前記第2の電圧時間変換回路からの前記第2の時間情報信号とに基づいて、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号との大小を判定する判定回路と、
    を有し、
    前記フラグ信号生成回路は、
    前記第1の時間情報信号と前記第2の時間情報信号とに基づいて、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号との電圧差が所定電圧以下であることを示す前記フラグ信号を生成することを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載された回路装置において、
    前記フラグ信号がアクティブである場合に、前記コンパレーターの前記比較動作を複数回行わせる制御回路を含むことを特徴とする回路装置。
  3. 請求項1又は2に記載された回路装置において、
    前記コンパレーターを有するA/D変換回路と、
    前記フラグ信号に基づいて、前記A/D変換回路による変換範囲を設定する制御回路と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載された回路装置において、
    前記フラグ信号生成回路は、
    前記第1の時間情報信号と、前記第2の時間情報信号と前記第1の時間情報信号を遅延させた第1の遅延信号と、前記第2の時間情報信号を遅延させた第2の遅延信号とに基づいて、前記フラグ信号を生成することを特徴とする回路装置。
  5. 請求項4に記載された回路装置において、
    前記フラグ信号生成回路は、
    前記第1の時間情報信号及び前記第2の時間情報信号の論理積によって得られた第1の信号と、前記第1の遅延信号及び前記第2の遅延信号の論理和によって得られた第2の信号とに基づいて、前記フラグ信号を生成することを特徴とする回路装置。
  6. 請求項5に記載された回路装置において、
    前記フラグ信号生成回路は、
    前記第2の信号に基づいて、前記第1の信号をラッチするラッチ回路を有することを特徴とする回路装置。
  7. 請求項5又は6に記載された回路装置において、
    前記第2の信号に基づいて前記コンパレーターの前記比較動作の終了判定をする制御回路を含むことを特徴とする回路装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載された回路装置において、
    前記第1の電圧時間変換回路は、
    前記第1の入力信号の電圧が前記第2の入力信号の電圧よりも大きいほど長くなる第1の遅延時間に対応した前記第1の時間情報信号を出力し、
    前記第2の電圧時間変換回路は、
    前記第2の入力信号の電圧が前記第1の入力信号の電圧よりも大きいほど長くなる第2の遅延時間に対応した前記第2の時間情報信号を出力することを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載された回路装置において、
    前記所定電圧は、
    前記コンパレーターの前記比較動作の不感帯に対応した電圧であることを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載された回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載された回路装置を含むことを特徴とする物理量センサー。
  12. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載された回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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