JP2017190997A - 静電容量式センサ - Google Patents

静電容量式センサ Download PDF

Info

Publication number
JP2017190997A
JP2017190997A JP2016080141A JP2016080141A JP2017190997A JP 2017190997 A JP2017190997 A JP 2017190997A JP 2016080141 A JP2016080141 A JP 2016080141A JP 2016080141 A JP2016080141 A JP 2016080141A JP 2017190997 A JP2017190997 A JP 2017190997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacity
capacitor
signal
electrode
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016080141A
Other languages
English (en)
Inventor
高橋 誠
Makoto Takahashi
誠 高橋
俊 大島
Takashi Oshima
俊 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2016080141A priority Critical patent/JP2017190997A/ja
Priority to PCT/JP2017/014971 priority patent/WO2017179618A1/ja
Publication of JP2017190997A publication Critical patent/JP2017190997A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P15/125Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values by capacitive pick-up

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は,消費電流が少ない静電容量式センサを提供することにある。【解決手段】1対の第1の電極により形成される容量と,1対の第2の電極により形成される容量とを具備したセンサであり,第1および第2の電極にはそれぞれ信号が供給されており,第2の電極により形成される容量は第1の電極により形成される容量よりも小さい静電容量式センサが開示される。【選択図】 図1

Description

本発明は,静電容量式センサに関する。
加速度などを測定するのに用いられる静電容量式センサ,特にチャージアンプを用いる静電容量式センサでは,検知容量変化ΔCを信号電圧変化ΔVに変換する際の利得(以下,CV利得と呼ぶ)を大きくする場合,ダイナミックレンジが縮小してしまうという問題があった。これは,CV利得を大きくすると,チャージアンプの出力もしくは入力の同相電位がアンプ動作範囲の中央から大きくずれてしまうからである。
そこで従来は,同相電位調整容量を付加してダイナミックレンジの縮小を防止していた。この様な同相電位調整容量を付加した構成は,例えば特許文献1もしくは非特許文献1もしくは非特許文献2に記載されている。
特開2007−171171号公報(特許第5331304号)
ISSCC97/SESSINO12/SENSORS/PAPER FP 12.4:"A3−Axis Surface MicromachinedΣΔAccelerometer" IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS, VOL. 34, NO. 4, APRIL 1999, pp.456−468"A Three−Axis Micromachined Accelerometer with a CMOS Position−Sense Interface and Digital Offset−Trim Electronics"
前述した同相電位調整容量を付加した構成では,CV利得およびダイナミックレンジを大きくできるものの,総容量が大きくなるためチャージアンプの消費電流が増大してしまうという問題があった。そこで本発明の目的は,消費電流が少ない静電容量式センサを提供することにある。
本願において開示される発明のうち,ある一側面の概要は,第1,第2,第3,第4,第5および第6の容量と,第1および第2のオペアンプと,第1および第2のスイッチとを具備した静電容量式センサであり,第1の容量と第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合には実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第1の容量と第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロでない場合には,物理量が実質的にゼロの場合の容量値から測定対象となる物理量に応じて容量値が変化し,第1の容量と第2の容量の測定対象となる物理量に応じた容量値変化量は互いに符号が反対で絶対値が実質的に等しく,第3の容量と第4の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第5の容量と第6の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第1の容量の第1の電極と第2の容量の第1の電極は接続されて第1の信号が供給されており,第3の容量の第1の電極と第4の容量の第1の電極は接続されて第2の信号が供給されており,第1の容量の第2の電極と第3の容量の第2の電極は接続されて第1のオペアンプの反転入力端子に接続しており,第2の容量の第2の電極と第4の容量の第2の電極は接続されて第2のオペアンプの反転入力端子に接続しており,第5の容量の第1および第2の電極は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第6の容量の第1および第2の電極は,それぞれ第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第1および第2のオペアンプの非反転入力端子には固定電圧が印加され,第1のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第2のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第1および第2のスイッチは第1の信号に同期してオンオフが制御され,第3および第4の容量の容量値は第1および第2の容量の測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合の容量値よりも小さいことを特徴とする静電容量式センサである。
本発明の他の一側面は,第1,第2,第3,第4,第5および第6の容量と,第1および第2のオペアンプと,第1および第2のスイッチとを具備した静電容量式センサであり,第1の容量と第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合には実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第1の容量と第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロでない場合には,物理量が実質的にゼロの場合の容量値から測定対象となる物理量に応じて容量値が変化し,
第1の容量と第2の容量の測定対象となる物理量に応じた容量値変化量は互いに符号が反対で絶対値が実質的に等しく,第3の容量と第4の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第5の容量と第6の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第1の容量の第1の電極と第2の容量の第1の電極は接続されて第1の信号が供給されており,第3の容量の第1の電極と第4の容量の第1の電極は接続されて第2の信号が供給されており,第1の容量の第2の電極と第3の容量の第2の電極は接続されて第1のオペアンプの反転入力端子に接続しており,第2の容量の第2の電極と第4の容量の第2の電極は接続されて第2のオペアンプの反転入力端子に接続しており,第5の容量の第1および第2の電極は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第6の容量の第1および第2の電極は,それぞれ第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第1および第2のオペアンプの非反転入力端子には固定電圧が印加され,第1のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第2のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第1および第2のスイッチは第1の信号に同期してオンオフが制御され,第3および第4の容量の容量値は第1および第2の容量の測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合の容量値よりも小さく,第2の信号の電位の上限と下限の差は,第1の信号の電位の上限と下限の差より大きく,第1の信号と第2の信号とは位相が反転していることを特徴とする静電容量式センサである。
本発明のさらに他の一側面は,MEMSおよび制御用ICを備え,MEMSは少なくとも一つのMEMSセンサを備え,制御用ICは,CV変換回路,A/D変換回路およびデジタル信号処理回路を備え,MEMSセンサは,第1および第2の容量を有し,第1の容量と第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合には実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第1の容量と第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロでない場合には,物理量が実質的にゼロの場合の容量値から測定対象となる物理量に応じて容量値が変化し,第1の容量と第2の容量の測定対象となる物理量に応じた容量値変化量は互いに符号が反対で絶対値が実質的に等しく,CV変換回路は,第3,第4,第5および第6の容量と,第1および第2のオペアンプと,第1および第2のスイッチとを有し,第3の容量と第4の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第5の容量と第6の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,第1の容量の第1の電極と第2の容量の第1の電極は接続されて第1の信号が供給されており,第3の容量の第1の電極と第4の容量の第1の電極は接続されて第2の信号が供給されており,第1の容量の第2の電極と第3の容量の第2の電極は接続されて第1のオペアンプの反転入力端子に接続しており,第2の容量の第2の電極と第4の容量の第2の電極は接続されて第2のオペアンプの反転入力端子に接続しており,第5の容量の第1および第2の電極は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第6の容量の第1および第2の電極は,それぞれ第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第1および第2のオペアンプの非反転入力端子には固定電圧が印加され,第1のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第2のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,第1および第2のスイッチは第1の信号に同期してオンオフが制御され,第3および第4の容量の容量値は第1および第2の容量の測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合の容量値よりも小さく,第2の信号の電位の上限と下限の差は,第1の信号の電位の上限と下限の差より大きく,第1の信号と第2の信号とは位相が反転しており,CV変換回路の出力をA/D変換回路で変換し,A/D変換回路の出力をデジタル信号処理回路で処理し,デジタル信号処理回路の第1の出力を検知信号として出力する静電容量式センサである。
本発明によれば同相電位調整容量付加型静電容量式センサの容量を低減できる。従って,消費電流が少ない静電容量式センサを提供することができる。
本発明の第1の実施例を示す回路図 本発明の第1の実施例のタイムチャート図 本発明の第1の実施例のタイムチャート図 本発明の第1の実施例のタイムチャート図 本発明の第1の実施例を示す回路図 本発明の第1の実施例の効果を示すグラフ図 第1の比較例を示す回路図 第2の比較例を示す回路図 本発明の第2の実施例を示す回路図 本発明の第2の実施例を示す回路図 本発明の第2の実施例のタイムチャート図 本発明の第2の実施例のタイムチャート図 本発明の第3の実施例を示す回路図 本発明の第4の実施例を示す回路図 本発明の第5の実施例を示す回路図 本発明の第6の実施例を示す回路図 本発明の第7の実施例を示すブロック図 本発明の第8の実施例を示す回路図 本発明の第9の実施例を示す回路図
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
図1に本発明の静電容量式センサの第1の実施例の主要部を示す。本実施例の主要部は,例えばA/D変換回路(ADC)や温度検出回路やデジタル信号処理回路やD/A変換回路(DAC)などと併せて静電容量式センサを構成する。
本実施例の主要部の主な構成要素は,チャージアンプ101a,101b,帰還容量102a,102b,スイッチ103a,103b,検出容量104a,104b,検出用キャリア入力端子105, 同相電位調整容量106a,106b, 同相電位調整用キャリア入力端子107および昇圧回路108である。検出容量104aおよび104bは,いずれも一方の電極が機械的に運動できる可動電極となっており、ともに検出用キャリア入力端子105に接続される。また,上記検出容量104aおよび104bの電極の内,上記検出用キャリア入力端子105に接続されていない方の電極は固定電極であり,それぞれオペアンプ101a、101bの反転入力端子に接続される。
ここで、検出容量104aの容量値をC+ΔC、検出容量104bの容量値をC−ΔCとしている。検出容量104aの可動電極と検出容量104bの可動電極は、一体となって動くように機械的に結合しており、機械的には一つの錘(質量体)として機能する。センサに加速度などの信号が印加されていない時は、前記錘に慣性力などの力が働かないため、錘、つまり、検出容量104aの可動電極と検出容量104bの可動電極は初期の場所に位置する。その時に、検出容量104aの前記可動電極と固定電極の間の距離と、検出容量104bの前記可動電極と固定電極の間の距離が等しくなるように電極構造が設計されているため、検出容量104aと検検出容量104bの容量値は互いに等しくなっており、その値をCとしている。また、センサに加速度などの信号が印加されると、前記錘が、前記加速度などの信号に比例した慣性力などの力を受けることにより、錘、つまり、検出容量104aの可動電極と検出容量104bの可動電極の位置が前記加速度などの信号に比例して一体となって変位する。これにより、検出容量104aの可動電極が検出容量104aの固定電極に近づくように変位すると、逆に、検検出容量104bの可動電極は検出容量104bの固定電極から同じ変位量だけ遠ざかる。また、検出容量104aの可動電極が検出容量104aの固定電極に遠ざかるように変位すると、逆に、検出容量104bの可動電極は検検出容量104bの固定電極から同じ変位量だけ近づく。前記変位量、すなわち極板間隔の変化量による容量値変化をΔCとすると、前記の通り、検出容量104aの容量値はC+ΔC、検出容量104bの容量値はC−ΔCとなる。この様に,検出容量104a,104bは例えば加速度や角速度等の信号を容量の変化として検知し,検知した信号に基づく出力電圧信号Vp,Vnを後段の処理回路に出力する。
本実施例の構成および効果を理解するために,まず本実施例で解決しようとする問題を説明する。
図3に発明者らが第1の比較例として作図した静電容量式センサの主要部の一例を示す。検出容量104a,104bは例えばMEMSによって構成され,例えば加速度や角速度等の信号を検知し,容量が変化する。図3の例では,信号が印加しない時の容量は104a,104b共にC,信号が印加された時の容量変化は104a,104bで絶対値がΔCで等しく,符号がお互いに逆になるとした。
また,検出容量104a,104bには,特定の周波数を有したキャリア信号Vcarrierが検出用キャリア入力端子105を介して印加される。チャージアンプ101a,101bにはそれぞれ帰還容量102a,102bおよびスイッチ103a,103bが設けられている。図3の例では,スイッチ103a,103bに印加される信号は上記検出用キャリア入力端子105に印加されるキャリア信号Vcarrierを反転したものとする。
また,スイッチ103a,103bは印加される信号がハイレベルの時にオンし,ローレベルの時にオフするとする。ここで,上記検出用キャリア入力端子105に印加されるキャリア信号Vcarrierのハイレベル電位をV,ローレベル電位を−Vとした場合に,スイッチ103a,103bに印加される信号がハイレベルの時(以下アンプモードと呼ぶ)のチャージアンプ101a,101bの出力電位VpおよびVnは以下の(数1)で与えられる。
Figure 2017190997
ここでC/CfはCV利得,VBはチャージアンプのバイアス電位である。
(数1)よりチャージアンプ出力の同相電位VcomはVB−2V*C/Cfであり,検知信号のCV変換結果である差動信号振幅Vdifは4*V*(C/Cf)*(ΔC/C)である。これより,CV利得であるC/Cfを増やすほどVcomは小さく,Vdifは大きくなる事が分かる。また,チャージアンプのダイナミックレンジは,Vcomとチャージアンプ動作電圧の下限もしくは上限との差の絶対値の少ない方である。従って本構成でCV利得を増やすと,Vcomとチャージアンプ動作電圧の下限との差が小さくなり,ダイナミックレンジが狭まってしまう事が分かる。しかし,CV利得を小さくするとVdifも小さくなってしまい十分な感度が得られないと言う問題が生じる。
図4に発明者らが作図した図3の構成の問題を解決するための構成例(第2の比較例)を示す。本構成は例えば特許文献1の構成のチャージアンプを差動から疑似差動に変更したものである。チャージアンプの型の差はあるが,上記問題を解決するための構成および動作原理は図4の構成も特許文献1の構成も同様である。
本構成では,図3の構成に同相電位調整容量106e,106fを検出容量104a,104bと並列に接続している。ここで,同相電位調整容量106e,106fの容量値はC’とする。また,同相電位調整容量106e,106fには同相電位調整用キャリア入力端子107を介してキャリア信号を印加する。同相電位調整用キャリア入力端子107を介して印加するキャリア信号は,検出用キャリア入力端子105を介して検出容量104a,104bに印加されるキャリア信号Vcarrierと振幅,すなわち信号の電位の上限と下限の差,および周波数が等しく,位相が反転している。本構成のアンプモードにおけるチャージアンプ101a,101bの出力電位VpおよびVnは以下の(数2)で与えられる。
Figure 2017190997
(数2)より,本構成でC’=CとすればVcomはCV利得に依らずにVBで一定となり,VBを例えばチャージアンプ動作電圧範囲の中央等の適切な電位に設定すれば,十分なダイナミックレンジを得る事ができる。しかし,本構成では総容量が増加するためチャージアンプの消費電流が増加するという問題が生じる。
図1の実施例1も,図3の構成に同相電位調整容量106a,106bを検出容量104a,104bと並列に接続し,同相電位調整用キャリア入力端子107を介してキャリア信号V’carrierを印加することは図4の構成と同様である。すなわち本実施例1でも,検出容量104aの第1の電極と検出容量104bの第1の電極は接続されて検出用キャリア入力端子105を介してキャリア信号Vcarrierが供給され,同相電位調整容量106aの第1の電極と同相電位調整容量106bの第1の電極は接続されて同相電位調整用キャリア入力端子107を介してキャリア信号V’carrierが供給され,キャリア信号Vcarrierとキャリア信号V’carrierとは位相が反転しており,検出容量104aの第2の電極と同相電位調整容量106aの第2の電極は接続されてチャージアンプ101aの反転入力端子に接続しており,検出容量104bの第2の電極と同相電位調整容量106bの第2の電極は接続されてチャージアンプ101bの反転入力端子に接続しており,帰還容量102aの第1および第2の電極は,それぞれチャージアンプ101aの反転入力端子および出力に接続しており,帰還容量102bの第1および第2の電極は,それぞれチャージアンプ101bの反転入力端子および出力に接続しており,チャージアンプ101aおよび101bの非反転入力端子には固定電圧VBが印加され,スイッチ103aの第1および第2の端子は,それぞれチャージアンプ101aの反転入力端子および出力に接続しており,スイッチ103bの第1および第2の端子は,それぞれチャージアンプ101bの反転入力端子および出力に接続しており,スイッチ103aおよび103bはキャリア信号Vcarrierに同期したスイッチ信号φ1によりオンオフが制御される。また本実施例でも,検出容量104a,104bは,例えば加速度や角速度等により容量が変化することは従来例と同様である。
しかし,図1の構成では上記問題を解決するため,同相電位調整容量106a,106bの容量値C’を検出容量104a,104bの容量値Cよりも小さくする。また,同相電位調整用キャリア入力端子107を介して同相電位調整容量106a,106bに印加するキャリア信号V’carrierの振幅V’を,検出用キャリア入力端子105を介して検出容量104a,104bに印加されるキャリア信号Vcarrierの振幅Vよりも昇圧回路108を用いて大きくする。なお,V’carrierの周波数をVcarrierと等しくする事およびV’carrierの位相をVcarrierに対して反転させる事は図4の構成と同様でよい。昇圧回路108の構成としては,公知のチャージポンプ回路や,DCDCコンバータ回路を用いることができる。
図1Aにスイッチ信号φ1403,キャリア信号Vcarrier402およびV’carrier401のタイムチャートの一例を示す。本例ではスイッチ信号φ1403とキャリア信号Vcarrier402との位相が反転している。また,キャリア信号Vcarrier402とV’carrier401の位相が反転している。ここでは,スイッチ信号φ1403の上側電位をVHphi,スイッチ信号φ1403の下側電位をVLphi,キャリア信号Vcarrier402の上側電位をVH,キャリア信号Vcarrier402の下側電位をVL,キャリア信号V’carrier401の上側電位をV’H,キャリア信号V’carrier401の下側電位をV’Lとしている。図1Aに示したタイムチャートでの本実施例のアンプモードにおけるチャージアンプ101a,101bの出力電位VpおよびVnは以下の(数3a)で与えられる。
Figure 2017190997
また,図1Bにスイッチ信号φ1403,キャリア信号Vcarrier402およびV’carrier401のタイムチャートの一例を示す。本例ではスイッチ信号φ1403とキャリア信号Vcarrier402との位相が一致している。また,キャリア信号Vcarrier402とV’carrier401の位相が反転している。ここでも,スイッチ信号φ1403の上側電位をVHphi,スイッチ信号φ1403の下側電位をVLphi,キャリア信号Vcarrier402の上側電位をVH,キャリア信号Vcarrier402の下側電位をVL,キャリア信号V’carrier401の上側電位をV’H,キャリア信号V’carrier401の下側電位をV’Lとしている。図1bに示したタイムチャートでの本実施例のアンプモードにおけるチャージアンプ101a,101bの出力電位VpおよびVnは以下の(数3b)で与えられる。
Figure 2017190997
(数3a)より図1Aのタイムチャートの場合には,本実施例の同相電位VcomはVB−2*(VC−V’C’)/Cfとなる事が分かる。また,(数3b)より図1Bのタイムチャートの場合には,本実施例の同相電位VcomはVB−2*(VC−V’C’)/Cfとなる事が分かる。そこで,(数3a)および(数3b)いずれの場合でも,例えばn>1としてC’=C/n,V’=nVとすればVcomはCV利得に依らずに一定となり,VBを例えばチャージアンプ動作電圧範囲の中央等の適切な電位に設定すれば,十分なダイナミックレンジを得る事ができる。
図1Cにスイッチ信号φ1403,キャリア信号Vcarrier402およびV’carrier401のタイムチャートの一例を示す。ここでも,スイッチ信号φ1403の上側電位をVHphi,スイッチ信号φ1403の下側電位をVLphi,キャリア信号Vcarrier402の上側電位をVH,キャリア信号Vcarrier402の下側電位をVL,キャリア信号V’carrier401の上側電位をV’H,キャリア信号V’carrier401の下側電位をV’Lとしている。本タイムチャートの目的は、チャージアンプに振幅変調の機能を持たせ、それにより、低周波の△C信号を高周波信号に変換して、チャージアンプや後段のアナログ回路の1/f雑音や直流オフセット電圧の影響を回避することにある。すなわち、チャージアンプをいわゆるチョッパ型アンプとして動作させることにある。そのために、図1Aおよび図1Bに示したタイムチャートと異なる点は、まず、図1Cの通り、スイッチ信号φ1403の周波数はキャリア信号Vcarrierやキャリア信号V’carrierの2倍の周波数としている。これにより、スイッチ信号φ1403とキャリア信号Vcarrierの関係性が交互に変化する。すなわち、スイッチ信号φ1403がハイ電圧になっているある期間でキャリア信号Vcarrierがハイ電圧であれば、次にスイッチ信号φ1403がハイ電圧になる期間では、キャリア信号Vcarrierはロー電圧である。つまり、図1Aのタイムチャートの場合と同じ関係性、図1Bのタイムチャートの場合と同じ関係性が交互に生じる。これにより前記振幅変調を実現できるのである。本タイムチャートにおいても,例えばn>1としてC’=C/n,V’=nVとすればVcomはCV利得に依らずに一定となり,VBを例えばチャージアンプ動作電圧範囲の中央等の適切な電位に設定すれば,十分なダイナミックレンジを得る事ができるのは図1Aおよび図1Bのタイムチャートの場合と同様である。
また,本実施例は図1Dの様な構成にしても良い。図1Dの構成はスイッチ103aの代わりにスイッチ103cおよびスイッチ103dを用い,スイッチ103bの代わりにスイッチ103eおよびスイッチ103fを用い,スイッチ103cおよびスイッチ103dの帰還容量102aと接続されていない側の端子を電位Vcに接続し,スイッチ103eおよびスイッチ103fの帰還容量102bと接続されていない側の端子を電位Vcに接続したものである。本構成によっても図1の構成と同様の効果が得られる。
また,本実施例では同相電位調整容量を検出容量よりも小さくしているので,同相電位調整容量を検出容量と等しくする図4の例に比べて総容量を小さくできる。ノイズ一定におけるチャージアンプの消費電流は総容量の2乗に比例するので,本実施例は図4の例よりも消費電流を少なくする事ができる。
図2に,本実施例においてn>1としてC’=C/n,V’=nVとした場合のチャージアンプの消費電流を示す。ここで横軸は検出容量Cと同相電位調整容量C’との間の比nであり,縦軸は図4の構成(n=1に相当)のチャージアンプの消費電流で規格化した本実施例におけるチャージアンプの消費電流である。図2よりn>1とすることによって,消費電流を図4の構成(n=1)よりも減らせる事が分かる。nを大きくすれば消費電力は減っていくが,容量とキャリア信号振幅をnに合わせて作成する必要があり極端な値は避けることが好ましい。この例ではn=2で顕著な効果が見られ,n=4程度で十分な消費電力の低減効果が得られることが分かる。n=4〜8ではn=1の場合に比べて半分以下の消費電力となるので,実用上は十分である。
この様に本実施例の構成によれば,高利得広ダイナミックレンジかつ消費電流の低い静電容量式センサを提供する事ができる。なお,本実施例は検出容量が2個ある場合の例であるが,本発明は検出容量の個数にかかわらず有効であることは言うまでもない。
次に本発明の静電容量式センサの第2の実施例の主要部を説明する。上記第1の実施例では,V’carrierとしてVcarrierより大きい振幅の信号を生成するために,昇圧回路108を用いていた。本実施例では,V’carrierより小さい振幅のVcarrierを抵抗分圧で生成する,キャリア信号生成部の構成を示す。キャリア信号生成部以外は,上記第1の実施例と同様である。
図5Aに本発明の第2の実施例のキャリア信号生成部を示す。本実施例のキャリア信号生成部は,クロック生成回路210,抵抗分圧回路,スイッチ211およびスイッチ212により構成される。クロック生成回路210はスイッチ信号φ1,クロック信号clkおよび反転クロック信号clkbの出力端を有している。抵抗分圧回路は,電源電位VDDとグランド電位GNDとの間に,抵抗R1 201,抵抗R2 202および抵抗R3 203を順に配している。
抵抗分圧回路の抵抗R1 201と抵抗R2 202との間の端子にはスイッチ211が接続され,クロック生成回路210からクロック信号clkが制御信号として入力される。抵抗分圧回路の抵抗R2 202と抵抗R3 203との間の端子にはスイッチ212が接続され,クロック生成回路210から反転クロック信号clkbが制御信号として入力される。スイッチ211とスイッチ212の端子の内,制御信号とも抵抗分圧回路とも接続されていない端子は互いに接続されてキャリア出力端子213を形成する。また,クロック生成回路210の反転クロック信号clkb出力端からはキャリア出力端子214が分岐している。
本実施例では用いるスイッチ 211および212の極性,すなわち入力信号電位の高低とON/OFF動作との関係,は共に等しいとする。例えば,スイッチ 211および212は高電位信号(例えばVDD)入力時に共にONし,低電位信号(例えばGND)入力時に共にOFFするとする。
図5Bにスイッチ 211および212の構成の一例を示す。本スイッチはNMOS501およびPMOS502を有する相補型であり,制御信号端子504から制御信号が入力される。制御信号はNMOS501のゲート電極に入力され,同時にインバータ503を経由してPMOS502のゲート電極に入力される。入出力信号は入出力端子505および506を介して入出力される。本構成のスイッチは,制御信号が高電位(例えばVDD)の時にONし,低電位(例えばGND)の時にOFFする。
また本実施例では,クロック信号clkおよび反転クロック信号clkbの上限電位は電源電位VDD,下限電位はグランド電位GNDとする。本実施例ではキャリア出力端214から出力される反転クロック信号clkbを同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierとする。従って,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierは上限電位が電源電位VDDであり,下限電位がグランド電位GNDであり,クロック信号clkに対して反転した位相を有する。また,本実施例ではキャリア出力端子213の出力を検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierとする。
本構成によれば,検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの上限電位は,抵抗R1 201と抵抗R2 202の間の電位VHとなり,下限電位は抵抗R2 202と抵抗R3 203の間の電位VLとなる。ここで,抵抗分圧回路によりVHはVDDより低く,VLはGNDより高くなっている。一方,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierは反転クロック信号clkbであるので上限電位はVDDであり,下限電位はGNDである。従って本構成によれば,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの振幅を検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの振幅より大きくできる。
また,上記の様にクロック生成回路210のクロック信号clk出力端をスイッチ211に入力し,反転クロック信号clkbの出力端をスイッチ212に入力する事により,キャリア出力端213の出力位相は,すなわち検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの位相は,クロック信号clkと等しくなる。一方,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierは反転クロックclkbであるため,検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierとは位相が反転する。
この様に本実施例によれば,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの振幅を検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの振幅より大きくでき,また同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの位相を検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierに対して反転できる。
図6Aおよび図6Bに本実施例で用いられるスイッチ信号φ1403,クロック信号400および作成されたキャリア信号の波形の例を示す。図6Aはスイッチ信号φ1403とキャリア信号Vcarrier402との位相が反転している場合であり,図6Bはスイッチ信号φ1403とキャリア信号Vcarrier402との位相が一致している場合である。なお,図6Aおよび図6Bではスイッチ211およびスイッチ212が高電位信号(例えばVDD)入力時にONし,低電位信号(例えばGND)入力時にOFFする場合を示している。
同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrier401は反転クロック信号clkbであり,振幅はクロック信号400の振幅と等しく,位相はクロック信号400に対して反転する。検出容量に印加するキャリア信号Vcarrier402の振幅はクロック信号400の振幅よりも小さく,位相はクロック信号400と等しい。従って,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrier401の振幅は検出容量に印加するキャリア信号Vcarrier402の振幅より大きく,また同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrier401の位相は検出容量に印加するキャリア信号Vcarrier402に対して反転する。
また,本実施例は抵抗分圧回路に印加する上限および下限電位を必ずしもVDDおよびGNDに限定する必要は無い。抵抗分圧回路に印加する上限および下限電位がVDDおよびGNDでなくても,抵抗R1 201,抵抗R2 202および抵抗R3 203の抵抗値を調整して,抵抗R1 201と抵抗R2 202との間の電位VHと抵抗R2 202と抵抗R3 203との間の電位VLとの間の差が,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの電位の上限と下限との差,すなわち本実施例では電源電位VDDとグランド電位GNDとの差,よりも小さくなる様にすれば良い。
次に本発明の静電容量式センサの第3の実施例の主要部を説明する。本実施例はキャリア信号生成部以外は上記第1および第2の実施例と同様である。
図7に本発明の第3の実施例のキャリア信号生成部を示す。本実施例は,図5Aの第2の実施例において反転クロック信号clkbをクロック生成部210で作成せず,クロック信号clkをインバータ215により反転させて作成した場合である。
次に本発明の静電容量式センサの第4の実施例の主要部を説明する。本実施例はキャリア信号生成部以外は上記第1,第2および第3の実施例と同様である。
図8に本発明の第4の実施例のキャリア信号生成部を示す。本実施例は,図5Aの第2の実施例において同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierを反転クロックclkbとはせず,抵抗分圧回路を用いて作成する場合である。本構成によれば,検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの電位だけでなく同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの電位もクロック信号の電位と異なる様にする事ができ,設計の自由度を上げることができる。
本実施例の抵抗分圧回路は,上側電位Vrefpと下側電位Vrefnとの間に,抵抗R0 200,抵抗R1 201,抵抗R2 202,抵抗R3 203および抵抗R4 204を順に配している。ここで,上側電位Vrefpおよび下側電位Vrefnは任意である。レギュレータ回路で作成した電位を用いても良いし,電源電位VDDおよびグランド電位GNDでも良いし,他の電位でも良い。また,本実施例でも用いる全てのスイッチ 211,212,221および222の極性,すなわち入力信号電位の高低とON/OFF動作との関係,は等しいとする。例えば,全てのスイッチ 211,212,221および222において,高電位信号(例えばVDD)入力時にONし,低電位信号(例えばGND)入力時にOFFするとする。本実施例においても,検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierは図5Aに示す第2の実施例と同様に作成される。すなわち,抵抗分圧回路の抵抗R1 201と抵抗R2 202との間の端子にスイッチ211を接続し,クロック生成回路210からクロック信号clkを入力し,抵抗分圧回路の抵抗R2 202と抵抗R3 203との間の端子にスイッチ212を接続し,クロック生成回路210から反転クロック信号clkbを入力し,スイッチ211とスイッチ212の端子の内,制御信号とも抵抗分圧回路とも接続されていない端子を互いに接続してキャリア出力端子213とする。この様に構成したキャリア出力端子213の電位が検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierとなる。
ここで,検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの上限電位は抵抗R1 201と抵抗R2 202との間の電位VHであり,下限電位は抵抗R2 202と抵抗R3 203との間の電位VLである。一方,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierを作成するためには,抵抗分圧回路の抵抗R0 200と抵抗R1 201との間の端子にスイッチ221を接続し,クロック生成回路210から反転クロック信号clkbを入力し,抵抗分圧回路の抵抗R3 203と抵抗R4 204との間の端子にスイッチ222を接続し,クロック生成回路210からクロック信号clkを入力し,スイッチ221とスイッチ222の端子の内,制御信号とも抵抗分圧回路とも接続されていない端子を互いに接続してキャリア出力端子214とすれば良い。
本実施例では,この様に構成したキャリア出力端子214の電位を同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierとする。ここで,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの上限電位は抵抗R0 200と抵抗R1 201との間の電位V’Hであり,下限電位は抵抗R2 202と抵抗R3 203との間の電位V’Lである。抵抗分圧回路の構成より,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの上限電位V’Hは検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの上限電位VHより高く,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの下限電位V’Lは検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの下限電位VLより低い。従って,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの振幅は出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの振幅よりも大きい。また,各スイッチの入力信号割当より,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの位相は検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierに対して反転する。
次に本発明の静電容量式センサの第5の実施例の主要部を説明する。本実施例はキャリア信号生成部以外は上記第1,第2,第3および第4の実施例と同様である。
図9に本発明の第5の実施例のキャリア信号生成部を示す。本実施例は,図8の第4の実施例において,スイッチ221に入力する制御信号にクロック生成部210からの反転クロック信号clkbを用いるのではなく,クロック生成部210からのクロック信号clkをインバータ223により反転させた信号を用い,同様に,スイッチ222に入力する制御信号にクロック生成部210からのクロック信号clkを用いるのではなく,クロック生成部210からの反転クロック信号clkbをインバータ224により反転させた信号を用いる場合である。
本実施例はスイッチ221および222への制御信号の配線を短くし易く,配線の寄生容量が懸念される場合に有効である。ただ本構成では,上記インバータ223で生じる遅延により,スイッチ211およびスイッチ221との間の入力制御信号の位相関係がずれる可能性がある。また,スイッチ212およびスイッチ222に関しても同様である。そこで,本実施例では,この位相関係のずれを解消させるためにスイッチ222側にも遅延を生じさせる。このために,クロック生成部210からのスイッチ211とスイッチ221に至る経路の分岐点231とスイッチ211との間にインバータ225および226を挿入する。
ここでインバータを2個挿入するのは,スイッチ211の入力制御信号を反転させないためである。しかし,インバータを2個挿入するためにスイッチ211側の遅延は,インバータが1個のみのスイッチ221側の遅延より大きくなってしまう。そこで本実施例ではインバータ223とスイッチ221の間に調整容量Cc 241を対GNDで設置する。このバッファ容量Ccによってもスイッチ221側に遅延が生じインバータ223での遅延に加算される。従って,インバータ223,225,226および調整容量Cc 241のサイズや容量を調整することによって,スイッチ211側とスイッチ221側の遅延量を等しくして入力制御信号の位相関係にずれを生じない様にすることができる。
スイッチ212およびスイッチ222側に関しても同様である。すなわち,クロック生成部210からのスイッチ212とスイッチ222に至る経路の分岐点232とスイッチ211との間にインバータ227および228を挿入する。更に,インバータ224とスイッチ222の間に調整容量Cc 242を対GNDで設置する。本構成によれば,インバータ224,227,228および調整容量Cc 242のサイズや容量を調整することによって,スイッチ212側とスイッチ222側の遅延量を等しくして入力制御信号の位相関係にずれを生じない様にすることができる。
次に本発明の静電容量式センサの第6の実施例の主要部を説明する。本実施例はキャリア信号生成部以外は上記第1,第2,第3,第4および第5の実施例と同様である。
図10に本発明の第6の実施例のキャリア信号生成部を示す。本実施例は,例えば図8の第4の実施例において抵抗分圧回路を同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrier作成用と検出容量に印加するキャリア信号Vcarrier作成用とで分ける場合である。図10は,用いる全てのスイッチ 211a,212a,211bおよび212bの極性,すなわち入力信号電位の高低とON/OFF動作との関係,が等しい場合を示している。例えば,全てのスイッチ 211a,212a,211bおよび212bにおいて,高電位信号(例えばVDD)入力時にONし,低電位信号(例えばGND)入力時にOFFするとしている。
検出容量に印加するキャリア信号Vcarrier作成用の抵抗分圧回路は,上側電位Vrefpと下側電位Vrefnとの間に,抵抗R1a 201a,抵抗R2a 202aおよび抵抗R3a 203aを順に配している。ここで,上側電位Vrefpおよび下側電位Vrefnは任意である。レギュレータ回路で作成した電位を用いても良いし,電源電位VDDおよびグランド電位GNDでも良いし,他の電位でも良い。また,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrier作成用の抵抗分圧回路は,上側電位V’refpと下側電位V’refnとの間に,抵抗R1b 201b,抵抗R2b 202bおよび抵抗R3b 203bを順に配している。ここで,上側電位V’refpおよび下側電位V’refnは任意である。レギュレータ回路で作成した電位を用いても良いし,電源電位VDDおよびグランド電位GNDでも良いし,他の電位でも良い。
本実施例においても,検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierは図5Aに示す第2の実施例と同様に作成される。すなわち,抵抗分圧回路の抵抗R1a 201aと抵抗R2a 202aとの間の端子にスイッチ211aを接続し,クロック生成回路210からクロック信号clkを入力し,抵抗分圧回路の抵抗R2a 202aと抵抗R3a 203aとの間の端子にスイッチ212aを接続し,クロック生成回路210から反転クロック信号clkbを入力し,スイッチ211aとスイッチ212aの抵抗分圧回路と接続されていない端子を互いに接続してキャリア出力端子213とする。この様に構成したキャリア出力端子213の電位が検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierとなる。ここで,検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの上限電位は抵抗R1a 201aと抵抗R2a 202aとの間の電位VHであり,下限電位は抵抗R2a 202aと抵抗R3a 203aとの間の電位VLである。
一方,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierも出容量に印加するキャリア信号Vcarrierと同様に作成される。すなわち,抵抗分圧回路の抵抗R1b 201bと抵抗R2b 202bとの間の端子にスイッチ211bを接続し,クロック生成回路210から反転クロック信号clkbを入力し,抵抗分圧回路の抵抗R2b 202bと抵抗R3b 203bとの間の端子にスイッチ212bを接続し,クロック生成回路210からクロック信号clkを入力し,スイッチ211bとスイッチ212bの抵抗分圧回路と接続されていない端子を互いに接続してキャリア出力端子214とする。この様に構成したキャリア出力端子214の電位が同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierとなる。ここで,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの上限電位は抵抗R1b 201bと抵抗R2b 202bとの間の電位V’Hであり,下限電位は抵抗R2b 202bと抵抗R3b 203bとの間の電位V’Lである。
ここで,本実施例の動作条件を説明する。まず,本構成における検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの上限電位VH,下限電位VLおよび同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの上限電位V’Hおよび下限電位V’Lは以下の(数4)で与えられる。
Figure 2017190997
また,本実施例では同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの振幅を検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierの振幅より大きくすれば良い。従って下記(数5)が成立していれば良い。
Figure 2017190997
従って,本実施例では(数4)および(数5)より下記の(数6)が成立していれば良い。
Figure 2017190997
また,各スイッチの入力信号割当より,同相電位調整容量に印加するキャリア信号V’carrierの位相は検出容量に印加するキャリア信号Vcarrierに対して反転する。この様に,上記(数6)の関係を満たしていれば,本実施例を実現できる事が分かる。
図11に,本発明の静電容量式センサを適用した静電容量式センサの第7の実施例を示す。本実施例の静電容量式センサ300は,MEMS部310および制御用IC部320により構成されている。ここで,MEMS部310および制御用IC部320は個別にパッケージされる事もあれば一つにパッケージされる事もある。また,個別にパッケージされたMEMS部310および制御用IC部320が,個別の基板に搭載される事もあれば,同一の基板に搭載される事もある。図11は,個別にパッケージされたMEMS部310および制御用IC部320が同一の基板600に搭載されて,静電容量式センサ300のパッケージを構成している例を示している。
本実施例のMEMS部310はMEMS加速度センサ311,MEMS加速度センサ312およびMEMS角速度センサ313を有している。ここで,MEMS加速度センサ311とMEMS加速度センサ312は互いに直行する方向の加速度を検知するために用いられる。また,MEMS角速度センサ313は角速度を検知する。
制御用IC部320は,容量−電圧(CV)変換回路321,アナログ−デジタル(A/D)変換回路(ADC)322,温度検出部323,デジタル信号処理部324およびデジタル−アナログ(D/A)変換回路(DAC)325を有している。CV変換回路321はMEMS部310で生じた容量変化を電圧変化に変換する。
ここで,MEMS部310およびCV変換回路321は,上記実施例1から7に記されている様な静電容量式センサの主要部を含むことができる。具体構成は任意であるが,例えば,図1の容量104a,104bがMEMS部310内に構成され,図1のその他の部分がCV変換回路321内に構成される。図1のような構成はセンサごとに必要なので,図11の例では図1の構成が3組使用される。
A/D変換回路(ADC)322は,CV変換回路321からのアナログ信号(図1のVp,Vn)をデジタル信号に変換する。温度検出部323は温度を検出する。デジタル信号処理部324ではデジタルフィルタにより雑音が除去され,復調が行われ,温度の影響の補正が行われ,出力信号330が生成される。また,デジタル信号処理部324からはPID(Proportional−Integral−Derivative)制御によるサーボ信号がD/A変換回路(DAC)325でアナログ化されてMEMS部310に送られる事もある。また,静電容量式センサ300の出力は出力信号330である。
図12に本発明の静電容量式センサの第8の実施例の主要部を示す。本実施例の主要部は,例えば温度検出回路などと併せて静電容量式センサを構成する。
本実施例の主要部は図1に示した第一の実施例の主要部に駆動容量109a,109b,アナログ−デジタル(A/D)変換回路(ADC)322a,デジタル信号処理部324aおよびデジタル−アナログ(D/A)変換回路(DAC)325aを加えた構成を有する。駆動容量109aおよび109bは,いずれも一方の電極が機械的に運動できる可動電極となっており、ともに検出容量104aおよび104bの可動電極に接続される。また,駆動容量109aおよび109bの電極の内,検出容量104aおよび104bの可動電極に接続されていない方の電極はいずれも固定電極である。アナログ−デジタル(A/D)変換回路(ADC)322aの入力端子は,チャージアンプ101aおよびチャージアンプ101bの出力に接続されている。さらに、アナログ−デジタル(A/D)変換回路(ADC)322aの出力はデジタル信号処理部324aに入力され、前記デジタル信号処理部324aの第一の出力がセンサ出力330aとなる。また、前記デジタル信号処理部324aの第二の出力はデジタル−アナログ(D/A)変換回路(DAC)325aに入力され、デジタル−アナログ(D/A)変換回路(DAC)325aの二つの出力はそれぞれ、前記駆動容量109aおよび109bの固定電極に接続される。
ここで,前記駆動容量109aおよび109bの可動電極はともに、検出容量104aおよび104bの可動電極に接続されており、また、これら4つの容量素子の可動電極は機械的に結合されて一体の錘として運動するようになっている。前記デジタル−アナログ(D/A)変換回路(DAC)325aの二つの出力をそれぞれ前前記駆動容量109aおよび109bの固定電極に印加することで、前記錘に、前記デジタル−アナログ(D/A)変換回路(DAC)325aの二つの出力の電圧差に比例した力を印加することができる。
これにより、サーボ制御を行うタイプのMEMS静電容量式加速度センサにおいては、必要なサーボ力を錘に印加することができる。また、MEMS静電容量式角速度センサにおいては、錘の振動を起こすために必要な力を錘に印加することができる。前記錘の振動とセンサが受ける角速度の相互作用(いわゆるコリオリ力)によって前記錘の振動に対して垂直の方向に生じる振動を検出することで、前記MEMS静電容量式角速度センサは動作する。
なお、前記MEMS静電容量式角速度センサの場合は、図12に示した以外のMEMS素子、容量−電圧(CV)変換回路、アナログ−デジタル(A/D)変換回路(ADC)も必要であるがその記載を省略している。前記デジタル信号処理部324aには、図には記載されていない複数のアナログ−デジタル(A/D)変換回路(ADC)の出力が入力され、前記デジタル信号処理部324aはそれらにもとづいて必要なデジタル信号処理を施してセンサ出力を算出し、出力する。
次に本発明の静電容量式センサの第9の実施例の主要部を図13に示す。本実施例は,図1の第1の実施例のシングルエンド出力型の2つのチャージアンプ101a,101bを完全差動型チャージアンプ101cに変えたものである。
この場合、前記完全差動型オペアンプ101cの出力同相電圧レベルVCMO(=(Vp+Vn)/2、ただし、Vp、Vnはそれぞれ、前記完全差動型オペアンプ193の正相出力電圧、逆相出力電圧)を所望の電圧レベル(例えば、VDD/2)に制御するコモンモードフィードバック回路(CMFB)700も備えていることが多い。そのため、完全差動型オペアンプを用いる場合は、前記出力同相電圧レベルVCMOはVDD/2付近に設定できるが、その代償として、特許文献1、非特許文献1、2などに記されている様に,前記完全差動型オペアンプ193の入力同相電圧レベルVCMI(=(Vinp+Vinn)/2、ただし、Vinp、Vinnはそれぞれ、前記完全差動オペアンプ193の正相入力電圧、逆相入力電圧)は所望の電圧レベルから著しくずれてしまい,これにより前記完全差動型オペアンプ101cが正常に動作できなくなってしまう。そこで本実施例では実施例1と同様に同相電位調整容量106a,106bを設け,そこにキャリア信号V’carrierを印加して前記完全差動型オペアンプ193の入力同相電圧レベルVCMIを適正にする。例えば,図1Aに示したタイムチャートでの本実施例のアンプモードにおける前記完全差動型オペアンプ193の入力同相電圧レベルVCMIは以下の(数7a)で与えられる。
Figure 2017190997
また,例えば,図1Bに示したタイムチャートでの本実施例のアンプモードにおける前記完全差動型オペアンプ193の入力同相電圧レベルVCMIは以下の(数7b)で与えられる。
Figure 2017190997
(数7a)および(数7b)より,例えばVCMO=VDD/2,n>1としてC’=C/n,V’=nVとすれば,図1Aおよび図1Bに示したいずれのタイムチャートにおいてもVCMIをVDD/2と適正にできることが分かる。また,VCMIの最適値がVDD/2で無い場合には,VCMOもしくはCもしくはVもしくはC’もしくはV’のいずれか一つもしくは二つ以上を調整すればVCMIを最適値にすることができる。
また,本実施例では同相電位調整容量を検出容量よりも小さくしているので,同相電位調整容量を検出容量と等しくする図4の例に比べて総容量を小さくできる。ノイズ一定におけるチャージアンプの消費電流は総容量の2乗に比例するので,本実施例は図4の例よりも消費電流を少なくする事ができる。
この様に本実施例の構成によれば,高利得広ダイナミックレンジかつ消費電流の低い静電容量式センサを提供する事ができる。なお,本実施例は検出容量が2個ある場合の例であるが,本発明は検出容量の個数にかかわらず有効であることは言うまでもない。
上記実施例1から9に例を示した本発明の静電容量式センサは,例えば加速度や角速度などを検知し,それらを反映した出力信号330を出力する。出力信号330を,自動車や二輪車や農耕機などの姿勢制御や走行安定性確保や横滑り防止などを行うシステム,例えばESC(Electronic Stability Control)など,に用いることができる。
上記説明では加速度センサおよび角速度センサをMEMSで構成する場合を例にとったが,本実施例はMEMS以外で加速度センサおよび角速度センサを構成しても有効である。
以上説明した実施例によれば同相電位調整容量付加型静電容量式センサの消費電流を低減できる。従って,CV利得およびダイナミックレンジが大きく,かつ消費電流が少ない静電容量式センサを提供することができる。
トランジスタの「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」の用語は、入れ替えて用いることができる。
本明細書等において「電極」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」の用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
101a,101b チャージアンプ
101c 完全差動型チャージアンプ
102a,102b 帰還容量
103a,103b,103c,103d,103e,103f スイッチ
104a,104b 検出容量
105 検出用キャリア入力端子
106a,106b,106c,106d,106e,106f 同相電位調整容量
107 同相電位調整用キャリア入力端子
108 昇圧回路
109a,109b 駆動容量
210 クロック生成回路
200, 201, 202, 203, 204, 201a, 202a, 203a, 201b, 202b, 203b 抵抗
211, 212, 221, 222, 211a, 212a, 211b, 212b スイッチ
213, 214 キャリア出力端子
501 NMOS
502 PMOS
503, 215, 223, 224, 225, 226, 227, 228 インバータ
504 制御信号端子
505, 506 入出力端子
400 クロック信号
401 同相電位調整容量に印加するキャリア信号
402 検出容量に印加するキャリア信号
403 スイッチ103a,103b,103c,103d,103eおよび103fに印加するキャリア信号
241, 242 調整容量
300 静電容量式センサ
310 MEMS部
311, 312 MEMS加速度センサ
313 MEMS角速度センサ
320 制御用IC部
321 CV変換回路
322,322a A/D変換回路
323 温度検出部
324, 324a デジタル信号処理部
325, 325a D/A変換回路
330, 330a 出力信号
600 基板
700 コモンモードフィードバック回路(CMFB)

Claims (11)

  1. 第1,第2,第3,第4,第5および第6の容量と,第1および第2のオペアンプと,第1および第2のスイッチとを具備した静電容量式センサであり,
    上記第1の容量と上記第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合には実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第1の容量と上記第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロでない場合には,物理量が実質的にゼロの場合の容量値から測定対象となる物理量に応じて容量値が変化し,
    上記第1の容量と上記第2の容量の測定対象となる物理量に応じた容量値変化量は互いに符号が反対で絶対値が実質的に等しく,
    上記第3の容量と上記第4の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第5の容量と上記第6の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第1の容量の第1の電極と上記第2の容量の第1の電極は接続されて第1の信号が供給されており,
    上記第3の容量の第1の電極と上記第4の容量の第1の電極は接続されて第2の信号が供給されており,
    上記第1の容量の第2の電極と上記第3の容量の第2の電極は接続されて上記第1のオペアンプの反転入力端子に接続しており,
    上記第2の容量の第2の電極と上記第4の容量の第2の電極は接続されて上記第2のオペアンプの反転入力端子に接続しており,
    上記第5の容量の第1および第2の電極は,それぞれ上記第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第6の容量の第1および第2の電極は,それぞれ上記第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第1および第2のオペアンプの非反転入力端子には固定電圧が印加され,
    上記第1のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ上記第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第2のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ上記第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第1および第2のスイッチは第1の信号に同期してオンオフが制御され,
    上記第3および第4の容量の容量値は上記第1および第2の容量の測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合の容量値よりも小さいことを特徴とする静電容量式センサ。
  2. 第1,第2,第3,第4,第5および第6の容量と,第1および第2のオペアンプと,第1および第2のスイッチとを具備した静電容量式センサであり,
    上記第1の容量と上記第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合には実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第1の容量と上記第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロでない場合には,物理量が実質的にゼロの場合の容量値から測定対象となる物理量に応じて容量値が変化し,
    上記第1の容量と上記第2の容量の測定対象となる物理量に応じた容量値変化量は互いに符号が反対で絶対値が実質的に等しく,
    上記第3の容量と上記第4の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第5の容量と上記第6の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第1の容量の第1の電極と上記第2の容量の第1の電極は接続されて第1の信号が供給されており,
    上記第3の容量の第1の電極と上記第4の容量の第1の電極は接続されて第2の信号が供給されており,
    上記第1の容量の第2の電極と上記第3の容量の第2の電極は接続されて上記第1のオペアンプの反転入力端子に接続しており,
    上記第2の容量の第2の電極と上記第4の容量の第2の電極は接続されて上記第2のオペアンプの反転入力端子に接続しており,
    上記第5の容量の第1および第2の電極は,それぞれ上記第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第6の容量の第1および第2の電極は,それぞれ上記第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第1および第2のオペアンプの非反転入力端子には固定電圧が印加され,
    上記第1のスイッチの第1および第2 の端子は,それぞれ上記第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第2のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ上記第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第1および第2のスイッチは第1の信号に同期してオンオフが制御され,
    上記第3および第4の容量の容量値は上記第1および第2の容量の測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合の容量値よりも小さく,
    上記第2の信号の電位の上限と下限の差は,上記第1の信号の電位の上限と下限の差より大きく,上記第1の信号と上記第2の信号とは位相が反転していることを特徴とする静電容量式センサ。
  3. MEMSおよび制御用ICを備え,
    上記MEMSは少なくとも一つのMEMSセンサを備え,
    上記制御用ICは,CV変換回路,A/D変換回路およびデジタル信号処理回路を備え,
    上記MEMSセンサは,
    第1および第2の容量を有し,
    上記第1の容量と上記第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合には実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第1の容量と上記第2の容量は測定対象となる物理量が実質的にゼロでない場合には,物理量が実質的にゼロの場合の容量値から測定対象となる物理量に応じて容量値が変化し,
    上記第1の容量と上記第2の容量の測定対象となる物理量に応じた容量値変化量は互いに符号が反対で絶対値が実質的に等しく,
    上記CV変換回路は,
    第3,第4,第5および第6の容量と,第1および第2のオペアンプと,第1および第2のスイッチとを有し,
    上記第3の容量と上記第4の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第5の容量と上記第6の容量は実質的に等しい容量値を有する容量対であり,
    上記第1の容量の第1の電極と上記第2の容量の第1の電極は接続されて第1の信号が供給されており,
    上記第3の容量の第1の電極と上記第4の容量の第1の電極は接続されて第2の信号が供給されており,
    上記第1の容量の第2の電極と上記第3の容量の第2の電極は接続されて上記第1のオペアンプの反転入力端子に接続しており,
    上記第2の容量の第2の電極と上記第4の容量の第2の電極は接続されて上記第2のオペアンプの反転入力端子に接続しており,
    上記第5の容量の第1および第2の電極は,それぞれ上記第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第6の容量の第1および第2の電極は,それぞれ上記第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第1および第2のオペアンプの非反転入力端子には固定電圧が印加され,
    上記第1のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ上記第1のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第2のスイッチの第1および第2の端子は,それぞれ上記第2のオペアンプの反転入力端子および出力に接続しており,
    上記第1および第2のスイッチは第1の信号に同期してオンオフが制御され,
    上記第3および第4の容量の容量値は上記第1および第2の容量の測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合の容量値よりも小さく,
    上記第2の信号の電位の上限と下限の差は,上記第1の信号の電位の上限と下限の差より大きく,上記第1の信号と上記第2の信号とは位相が反転しており,
    上記CV変換回路の出力を上記A/D変換回路で変換し,
    上記A/D変換回路の出力を上記デジタル信号処理回路で処理し,
    上記デジタル信号処理回路の第1の出力を検知信号として出力する静電容量式センサ。
  4. 1より大きい数nに対して,上記第3および第4の容量の容量値が上記第1および第2の容量の測定対象となる物理量が実質的にゼロの場合の容量値の1/n倍であり,上記第2の信号の電位の上限と下限の差が,上記第1の信号の電位の上限と下限の差のn倍であることを特徴とする
    請求項3記載の静電容量式センサ。
  5. 上記第2の信号の上限または下限電圧が昇圧回路の出力電圧で作成されていることを特徴とする
    請求項3記載の静電容量式センサ。
  6. 上記第2の信号の上限または下限電圧が昇圧回路の出力電圧で作成されていることを特徴とする
    請求項4記載の静電容量式センサ。
  7. 上記昇圧回路がチャージポンプ型またはDCDCコンバータ型であることを特徴とする請求項5記載の静電容量式センサ。
  8. 上記昇圧回路がチャージポンプ型またはDCDCコンバータ型であることを特徴とする請求項6記載の静電容量式センサ。
  9. 上記第1または第2の信号の上限または下限電圧が抵抗分圧回路で作成されていることを特徴とする
    請求項3記載の静電容量式センサ。
  10. 上記第1または第2の信号の上限または下限電圧が抵抗分圧回路で作成されていることを特徴とする
    請求項4記載の静電容量式センサ。
  11. 第7および第8の容量と差動型D/A変換回路を有し,
    上記第7の容量の第1の電極と上記第8の容量の第1の電極は接続されて,互いに接続された上記第1の容量の第1の電極と上記第2の容量の第1の電極に接続され,
    上記デジタル信号処理回路の第2の出力を上記差動型D/A変換回路でアナログ電圧に変換し,上記差動型D/A変換回路の正相出力および逆相出力に基づいた電圧を上記第7の容量の第2の電極および上記第8の容量の第2の電極にそれぞれ印加することを特徴とする
    請求項3記載の静電容量式センサ。
JP2016080141A 2016-04-13 2016-04-13 静電容量式センサ Pending JP2017190997A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016080141A JP2017190997A (ja) 2016-04-13 2016-04-13 静電容量式センサ
PCT/JP2017/014971 WO2017179618A1 (ja) 2016-04-13 2017-04-12 静電容量式センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016080141A JP2017190997A (ja) 2016-04-13 2016-04-13 静電容量式センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017190997A true JP2017190997A (ja) 2017-10-19

Family

ID=60042072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016080141A Pending JP2017190997A (ja) 2016-04-13 2016-04-13 静電容量式センサ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2017190997A (ja)
WO (1) WO2017179618A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210136096A (ko) * 2019-05-22 2021-11-16 알프스 알파인 가부시키가이샤 정전 용량 검출 센서

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009198265A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 静電容量型検出装置及びそれを用いた加速度・角速度検出装置
US8508290B2 (en) * 2010-09-14 2013-08-13 Ayman Elsayed Interface for MEMS inertial sensors
JP5807557B2 (ja) * 2012-01-23 2015-11-10 富士電機株式会社 容量−電圧変換回路
EP2653845B1 (en) * 2012-04-18 2015-07-15 Nxp B.V. Sensor circuit and calibration method
ITTO20121116A1 (it) * 2012-12-20 2014-06-21 St Microelectronics Srl Circuito e metodo di compensazione dinamica dell'offset per un dispositivo sensore mems
JP6201774B2 (ja) * 2014-01-16 2017-09-27 セイコーエプソン株式会社 物理量検出回路、物理量検出装置、電子機器および移動体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210136096A (ko) * 2019-05-22 2021-11-16 알프스 알파인 가부시키가이샤 정전 용량 검출 센서
KR102504896B1 (ko) 2019-05-22 2023-02-28 알프스 알파인 가부시키가이샤 정전 용량 검출 센서

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017179618A1 (ja) 2017-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5331304B2 (ja) 検出回路、インターフェース回路、電子機器、差動容量性センサー読み取り方法
JP6684186B2 (ja) Cv変換アンプおよび静電容量式センサ
JP6038152B2 (ja) 物理量を検出する容量性変換器システム
JP5733276B2 (ja) 静電容量型センサの検出回路
US9804190B2 (en) Apparatus and method for calibration of capacitance mismatch and temperature variations in a MEMS device
US10274510B2 (en) Cancellation of noise due to capacitance mismatch in MEMS sensors
US9118338B2 (en) Offset compensation circuit and method thereof
JP2008102091A (ja) 容量型検出回路
US9110113B2 (en) Method of measuring a physical parameter and electronic interface circuit for a capacitive sensor for implementing the same
US7291825B2 (en) Capacitance type physical quantity sensor
US20160091525A1 (en) Acceleration sensor
US10768020B2 (en) Capacitive sensor
JP5733277B2 (ja) 静電容量型センサの検出回路
WO2010131640A1 (ja) 静電容量検出回路
WO2017179618A1 (ja) 静電容量式センサ
WO2015098893A1 (ja) 容量トリミング回路
JP5891811B2 (ja) 全差動増幅回路、コンパレーター回路、a/d変換回路、及び電子機器
Saukoski et al. Integrated readout and control electronics for a microelectromechanical angular velocity sensor
US10461765B2 (en) Successive approximation type AD converter and sensor device
JP2020020769A (ja) 静電容量検出回路
JP6545611B2 (ja) 慣性検出装置
JP6206113B2 (ja) 振動子駆動回路
JP2008026177A (ja) 容量型検出回路
JP2009250918A (ja) 容量型検出回路