JP2018017861A - 光モジュール - Google Patents

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Shigemi Kurashima
茂美 倉島
充貴 神田
Mitsutaka Kanda
充貴 神田
秋枝 真一郎
Shinichiro Akieda
真一郎 秋枝
孝俊 八木澤
Takatoshi Yagisawa
孝俊 八木澤
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Abstract

【課題】外部に漏れる電磁波の出力の低い光モジュールを提供する。【解決手段】基板に設けられた光電変換素子と、前記基板と接続され、前記光電変換素子に入射する光、または、前記光電変換素子より出射された光が伝播する光導波路と、前記光導波路と接続されている光コネクタと、前記光コネクタと接続される光ケーブルと、筐体と、前記光導波路と前記筐体との間に設けられ、前記筐体と接触する、弾性を有する導電性材料あるいは電波吸収材料により形成された導電部と、を有することを特徴とする光モジュールを提供することにより上記課題を解決する。【選択図】 図6

Description

本発明は、光モジュールに関する。
スーパーコンピュータ、ハイエンドサーバの高速インターフェースにおける通信では銅等の電線ケーブルが用いられていたが、信号の高速伝送化に対応し、かつ、伝送距離を長くすることが可能な光通信が普及しつつある。
伝送距離が数十mと長い次世代インターフェースでは光通信が用いられており、光ケーブルとサーバ等とを接続して電気信号を光信号に変換する光モジュールが用いられている。光モジュールは、光ケーブルからの光信号を電気信号に変換してサーバに出力し、サーバからの電気信号を光信号に変換して光ケーブルへと出力する。
光モジュールは、筐体内に、電気信号を光信号に変換する発光素子、光信号を電気信号に変換する受光素子、発光素子を駆動する駆動IC(Integrated Circuit)、電流を電圧に変換するTIA(Trans Impedance Amplifier)が設けられている。発光素子、受光素子、駆動IC、TIAは基板に搭載されており、発光素子及び受光素子とレンズ付きフェルール等のフェルールとの間は光導波路により接続されている。
特開2013−69883号公報 特開2013−29639号公報 特開2009−258463号公報
高周波の電気信号が用いられる光モジュールでは、光モジュールを動作させた際にノイズとなる電磁波が発生する場合がある。このような電磁波により光モジュールの近くに置かれた電子機器等に悪影響を及ぼす場合があり、好ましくない。
このため、光モジュールを動作させた際に発生する電磁波の影響を低くできる光モジュールが求められている。
本実施の形態の一観点によれば、基板に設けられた光電変換素子と、前記基板と接続され、前記光電変換素子に入射する光、または、前記光電変換素子より出射された光が伝播する光導波路と、前記光導波路と接続されている光コネクタと、前記光コネクタと接続される光ケーブルと、筐体と、前記光導波路と前記筐体との間に設けられ、前記筐体と接触する、弾性を有する導電性材料あるいは電波吸収材料により形成された導電部と、を有することを特徴とする。
開示の光モジュールによれば、外部に漏れる電磁波の出力を低くすることができる。
光モジュールの分解斜視図 光モジュールの構造図 光モジュールの電源がオフの状態の周波数特性図 光モジュールの電源がオンの状態の周波数特性図 光モジュールからの電磁波放射の説明図 第1の実施の形態による光モジュールの構造図 第1の実施の形態による光モジュールの電源がオンの状態の周波数特性図 第1の実施の形態による他の光モジュールの構造図(1) 第1の実施の形態による他の光モジュールの構造図(2) 第1の実施の形態による他の光モジュールの構造図(3) 第1の実施の形態による他の光モジュールの構造図(4) 第1の実施の形態による他の光モジュールの構造図(5) 第1の実施の形態による他の光モジュールの構造図(6) 第2の実施の形態による光モジュールの構造図 第2の実施の形態による他の光モジュールの構造図(1) 第2の実施の形態による他の光モジュールの構造図(2) 第2の実施の形態による他の光モジュールの構造図(3) 第3の実施の形態による光モジュールの構造図 第3の実施の形態による他の光モジュールの構造図 第4の実施の形態による光モジュールの構造図 導電部のない光モジュールの電源がオンの状態の周波数特性図 第4の実施の形態による光モジュールの電源がオンの状態の周波数特性図 第4の実施の形態による他の光モジュールの構造図
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
最初に、光モジュールにおいて発生する電磁波について、図1に基づき説明する。図1は、光モジュールの分解斜視図である。
図1の光モジュールは、回路基板(基板)10、光導波路20、光コネクタ30、クリップ40が下部筺体51と上部筐体52とにより形成される筐体内に入れられており、光ケーブル60が接続されている。光ケーブル60の一部は筐体に覆われている。
基板10には、FPC(Flexible Printed Circuits)12が接続されるFPCコネクタ11が設けられている。FPC12には、電気信号を光信号に変換し出射するVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)等の発光素子13、及び光信号を電気信号に変換するフォトダイオード等の受光素子14が搭載されている。また、基板10には発光素子13を駆動する駆動IC15、受光素子14から出力される電流を電圧に変換するTIA16、外部との接続のための端子17が設けられている。発光素子13及び受光素子14は、光電変換素子とも称する。
光導波路20はフレキシブルなシート状の光導波路であり、複数のコアの周囲にクラッドが形成されており、光導波路に入射した光はコア内を伝播する。
光コネクタ30は、互いに接続された状態でクリップ40により挟まれ固定されるレンズ付きフェルール31とMTフェルール32とを有する。
レンズ付きフェルール31には光導波路20が接続され、光導波路20との接続部分はフェルールブーツ33により保護されている。クリップ40にはねじ穴40aが設けられており、下部筺体51のねじ穴51aとねじ穴40aとを位置合わせした状態で、ねじ53によりねじどめされている。クリップ40を下部筺体51にねじどめすることにより、光コネクタ30は下部筺体51に固定される。
光ケーブル60には、スリーブ61a、61bがカシメリング62により固定されている。スリーブ61a、61bが固定されている光ケーブル60の上下より、ケーブルブーツ71、72が被せられ、プルタブ/ラッチ部73が取り付けられる。
光コネクタ30がクリップ40により固定され、基板10が載置された下部筺体51に上部筐体52を被せ、上部筐体52のねじ穴52aと下部筺体51のねじ穴51bとにねじ54をねじどめすることで、下部筺体51と上部筐体52が固定される。
光モジュールは、図2に示されるように、基板81のコネクタ82に、基板10の端子17を挿入して接続する。また、コネクタ82に接続されている光モジュールを覆うケージ83が設けられている。尚、下部筺体51、上部筐体52、ケージ83は金属材料により形成されている。
光モジュールを動作させた際には電磁波が発生するため、ケージ83により電磁波をシールドしている。しかしながら、ケージ83が設けられていても電磁波が光モジュールの外部に漏れてしまう。
ノイズとなる電磁波について調べたところ、電磁波は光モジュールの筐体内の基板10やFPC12に形成されている不図示の配線、発光素子13、駆動IC15等において発生していることの知見を得ることができた。また、発生した電磁波は、矢印Aに示されるように上部筐体52とケージ83との間を通って漏れる電磁波と、矢印Bに示されるようにケーブルブーツ71、72及び光ケーブル60が接続されている部分を通って漏れる電磁波とが存在していることの知見を得ることができた。また、上部筐体52とケージ83との間を通って漏れる電磁波は、上部筐体52とケージ83との間をガスケット等の金属材料で接続することにより抑制できること、等の知見を得ることができた。
更に、ケーブルブーツ71、72及び光ケーブル60が接続されている部分を通って矢印Bの方向に漏れる電磁波は強度も強いため、この電磁波を抑制することにより、光モジュールで発生する電磁波の影響の抑制を効果的に行うことができること等の知見を得た。
光モジュールの光ケーブル60側にアンテナを設置して光モジュールから漏れる電磁波を測定したときの周波数特性を図3及び図4に示す。図3は、光モジュールの電源をオフにした状態の周波数特性を示し、図4は、光モジュールの電源をオンにした状態の周波数特性を示す。図3及び図4を比較すれば分かるように、光モジュールの電源をオンにすることにより、周波数が約25.8GHzにおいてノイズが発生する。このときの周波数が約25.8GHzの電磁波の強度は−73.5bBmであった。尚、光モジュールで用いられている周波数は約12.5GHzである。
図5は、光モジュールの電源をオンにした場合に発生する垂直偏波電磁波が放射される様子を示している。破線矢印は、垂直偏波電磁波の電界の方向を示している。本発明は、発明者が行った以上の検討結果により得られた知見に基づくものである。
(光モジュール)
次に、第1の実施の形態による光モジュールについて説明する。図6(a)は本実施の形態による光モジュールの断面図であり、図6(b)は図6(a)の一点鎖線6Aで囲まれた領域を示す。
本実施の形態による光モジュールは、図6に示されるように、下部筺体51と光導波路20との間に第1の導電部111が、上部筐体52と光導波路20との間に第2の導電部112が設けられており、第1の導電部111と第2の導電部112とにより光導波路20を挟んだ構造のものである。また、ケーブルブーツ71、72の内部の光ケーブル60の周囲には、導電部120が設けられている。尚、図6に示されるように、導電部120は、ケーブルブーツ71、72の外側の光コネクタ30を覆うように形成してもよい。
第1の導電部111及び第2の導電部112は、弾性と導電性とを有する弾性導電性材料により形成されている。また、導電部120は、導電性を有する材料、より好ましくは、弾性と導電性とを有する弾性導電性材料により形成されている。具体的には、第1の導電部111及び第2の導電部112を形成する材料としては、導電スポンジや導電性ゴム等が挙げられる。導電部120を形成する材料としては、導電性メッシュ、導電スポンジ等が挙げられる。第1の導電部111、第2の導電部112及び導電部120は、弾性を有しており変形するため、光導波路20や光ケーブル60と、隙間なく密着させることができる。
本実施の形態による光モジュールでは、下部筺体51と第1の導電部111とは接触しており、上部筐体52と第2の導電部112とは接触している。
電磁波は、光モジュール内部の基板10、FPC12等に形成されている不図示の配線、発光素子13、駆動IC15等において発生しているため、光導波路20が設けられている領域の下部筺体51と上部筐体52との間に、第1の導電部111及び第2の導電部112を設けることにより、下部筺体51と上部筐体52との間を伝播する電磁波の多くを吸収することにより遮断し、光モジュールの外に漏れるのを防ぐことができる。尚、第1の導電部111と第2の導電部112との間には光導波路20が存在しているため、光導波路20が存在している部分より漏れ出る電磁波は遮断することができないが、光導波路20は極めて薄いため、光導波路20が存在している部分より漏れ出るノイズとなる電磁波は極めて少ない。光導波路20が薄いと、光導波路20が存在している部分のノイズ発生源から放射方向に垂直な面積が狭くなるため、それ以外の部分の電磁波は、第1の導電部111及び第2の導電部112により吸収されるからである。
また、本実施の形態による光モジュールは、ケーブルブーツ71、72内部の光ケーブル60の周囲に、導電部120が設けられている。これにより、光導波路20が存在している部分より漏れ出る電磁波の多くを導電部120により吸収し遮断することができる。尚、ケーブルブーツ71、72の内部には光ケーブル60が設けられているため、光ケーブル60が存在している部分より漏れ出る電磁波は遮断することができないが、光ケーブル60は比較的細いため、光ケーブル60が存在している部分より漏れ出るノイズとなる電磁波は極めて少ない。光ケーブル60が細いと、光ケーブル60が存在している部分のノイズ発生源から放射方向に垂直な面積が狭くなり、それ以外の部分の電磁波は、導電部120により吸収されるからである。
次に、本実施の形態による光モジュールの効果について説明する。図7は、図6に示される第1の導電部111及び第2の導電部112、導電部120が設けられている光モジュールの電源がオンの状態で光モジュールから放射される電磁波の周波数特性を示す。図7に示されるように、本実施の形態による光モジュールにおいては、周波数が25.8GHzの電磁波の出力は−82.0dBmであった。これに対し、図4における周波数特性に示されるように、第1の導電部111及び第2の導電部112、導電部120が設けられていない光モジュールの電源がオンの状態で光モジュールから放射される周波数が25.8GHzの電磁波の出力は−73.5dBmである。よって、ノイズとなる電磁波を約8.5dB抑制することができる。
上記においては、第1の導電部111及び第2の導電部112と、導電部120の双方を設けた光モジュールについて説明したが、本実施の形態における光モジュールは、第1の導電部111及び第2の導電部112、または、導電部120のいずれか一方を設けたものであってもよい。
本実施の形態による光モジュールは、図8に示されるように、導電部120を設けることなく、第1の導電部111及び第2の導電部112を設けた構造の光モジュールであってもよい。また、図9に示されるように、第1の導電部111及び第2の導電部112を設けることなく、導電部120のみを設けた構造の光モジュールであってもよい。導電部120は、ケーブルブーツ71、72の内部のみならず、下部筺体51及び上部筐体52の内部に至るまで形成されており、導電部120が下部筺体51及び上部筐体52と接触しているものであってもよい。尚、図8(a)は第1の導電部111及び第2の導電部112を有する光モジュールの断面図であり、図8(b)は図8(a)の一点鎖線8Aで囲まれた領域を示す。また、図9(a)は導電部120を有する光モジュールの断面図であり、図9(b)は図9(a)の一点鎖線9Aで囲まれた領域を示す。
また、導電部は、図6や図8に示される第1の導電部111及び第2の導電部112以外のものであってもよい。具体的には、図10に示されるように、上部筐体52と光導波路20との間に導電部113を設けた光モジュールであってもよい。尚、図10(a)は導電部113を有する光モジュールの断面図であり、図10(b)は図10(a)の一点鎖線10Aで囲まれた領域を示す。この場合、導電部113は上部筐体52と接触しており、光導波路20は、導電部113と下部筺体51との間に挟まれる。ノイズとなる電磁波の放射を抑制する効果は、図8に示されるものと同様である。
また、図11及び図12に示されるように、下部筺体51の内側に複数の突起を設け、上部筐体52の内側に複数の突起を設けたものであってもよい。図11(a)は突起を有する光モジュールの断面図であり、図11(b)は図11(a)の一点鎖線11Aで囲まれた領域を示す。また、図12(a)は突起を有する他の光モジュールの断面図であり、図12(b)は図12(a)の一点鎖線12Aで囲まれた領域を示す。
図11に示す光モジュールは、下部筺体51の内側に突起151aを複数設け、上部筐体52の内側に突起152aを複数設けたものである。設けられる突起151a同士及び突起152a同士のピッチP1は、ノイズとなる電磁波の波長をλとした場合、λ/4以下となるように形成されている。尚、光導波路20の両側の各々に、第1の導電部141及び第2の導電部142が設けられている。下部筺体51及び上部筐体52は金属材料により形成されており、第1の導電部141及び第2の導電部142よりも導電性が高いため、下部筺体51の内側に、ピッチP1がλ/4以下の突起151aを複数設け、同様に、上部筐体52の内側に、ピッチP1がλ/4以下の突起152aを複数設けることにより、ノイズとなる電磁波の光モジュールからの放射を効果的に抑制することができる。例えば、電磁波が25.8GHzの場合ではλ/4は2.9mmであるため、ピッチP1は2.9mm以下となるように形成されている。尚、突起151a及び突起152aの高さは例えば2mm程度である。
また、図12に示されるように、設けられる突起151a同士の頂点のピッチP1をλ/2以下となるように形成し、隣り合う突起151aと突起151aとの間の中央に、突起152aの頂点が位置するように形成されている光モジュールであってもよい。尚、光導波路20の両側の各々に、第1の導電部131及び第2の導電部132が設けられている。この場合、突起151aの頂点と突起152aの頂点とのピッチP2がλ/4以下となるため、図10に示される場合と同様に、周波数25.8GHzの電磁波の光モジュールからの放射を抑制することができる。
また、図13に示されるように、ケーブルブーツ171、172を導電性ゴム等の導電性弾性材料により形成し、ケーブルブーツ171、172の内部の光ケーブル60の周囲に、導電スポンジ等の導電部121を設けた構造のものであってもよい。尚、図13(a)は導電性のケーブルブーツを有する光モジュールの断面図であり、図13(b)は図13(a)の一点鎖線13Aで囲まれた領域を示す。
本実施の形態による光モジュールでは、導電性材料や弾性導電性材料に代えて、電波吸収材料を用いてもよい。電波吸収材料としては、導電性繊維を布状に織り上げた布、酸化インジウムすずを蒸着した誘電体シート等の導電性電波吸収材料、発泡ポリエチレンやゴムにカーボン粒子等を含有した誘電性電波吸収材料、鉄、ニッケル、フェライト等の磁性電波吸収材料等が挙げられる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。図14(a)は本実施の形態による光モジュールの断面図であり、図14(b)は図14(a)の一点鎖線14Aで囲まれた領域を示す。本実施の形態による光モジュールは、ケーブルブーツの内側に複数の突起を設けた構造のものである。
図14に示す光モジュールは、導電性材料または電波吸収材料によりケーブルブーツ271、272を形成し、ケーブルブーツ271の内側に光ケーブル60が設置される側に出っ張った複数の突起271aを設け、ケーブルブーツ272の内側に光ケーブル60が設置される側に出っ張った複数の突起272aを設けた構造のものである。
突起271a及び272aのピッチP3は、ノイズとなる電磁波の波長をλとした場合、λ/4以下となるように形成されている。尚、ケーブルブーツ271、272は、例えば導電性ゴムにより形成されており、筐体と接触している。このように突起のピッチP3をλ/4以下とすることにより、第1の実施の形態と同様、ノイズとなる電磁波の漏れを抑制することができる。
また、本実施の形態による光モジュールは、図15に示されるように、ケーブルブーツ271、272の内側に導電部122を埋め込んだ光モジュールであってもよい。図15(a)はケーブルブーツ内部に導電部を埋め込んだ光モジュールの断面図であり、図15(b)は図15(a)の一点鎖線15Aで囲まれた領域を示す。
また、図16に示されるように、複数の突起271a及び272aのピッチを異ならせるようにしてもよい。図16(a)はピッチの異なる突起が形成された光モジュールの断面図であり、図16(b)は図16(a)の一点鎖線16Aで囲まれた領域を示す。放射を抑制すべき電磁波の周波数に応じたピッチで複数の突起271a及び272aを設けることにより、複数の周波数の電磁波の漏れを抑制することができる。
また、本実施の形態による光モジュールは、図17に示されるように、ケーブルブーツ71の内側に、導電性材料により形成され表面に複数の突起181aを有する導電部181を設け、ケーブルブーツ72の内側に、導電性材料により形成され表面に複数の突起182aを有する導電部182を設けてもよい。図17(a)は光モジュールの断面図であり、図17(b)は図17(a)の一点鎖線17Aで囲まれた領域を示す。図17の導電部181は下部筺体51と接触して電気的に接続されており、導電部182は上部筐体52と接触して電気的に接続されている。突起181a及び182aのピッチP4は、ノイズとなる電磁波の波長をλとした場合、λ/4以下となるように形成されている。尚、導電部181及び導電部182は金属箔、導電シート、導電ジェル等により形成されており、ケーブルブーツ71の内側、ケーブルブーツ72の内側にこれらの材料を塗布、または貼り付けることにより形成されている。このように突起のピッチP4をλ/4以下とすることにより、第1の実施の形態と同様、ノイズとなる電磁波の漏れを抑制することができる。
尚、本実施の形態による光モジュールは、導電性材料に代えて、電波吸収材料を用いてもよい。電波吸収材料は、第1の実施の形態と同様にすればよい。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態による光モジュールについて説明する。図18(a)は第3の実施形態による光モジュールの断面図であり、図18(b)は図18(a)の一点鎖線18Aで囲まれた領域を示す。本実施の形態による光モジュールは、図18に示されるように、下部筺体51に曲面により形成された凸部251aを設けた構造のものである。凸部251aは、ノイズの発生源からのノイズが、下部筺体51と上部筐体52との間で遮られるように形成されていることが好ましい。上部筐体52の内側は、下部筺体51の凸部251aの形状に対応して凹状に形成されている。このような高さの凸部251aを形成することにより、凸部251aにより放射される電磁波を遮ることができるとともに、垂直偏波を抑圧することができる。また、ピッチがλ/4以下となるように複数の突起252aを設けてもよい。
図19(a)はクランクを有する光モジュールの断面図であり、図19(b)は図19(a)の一点鎖線19Aで囲まれた領域を示す。本実施の形態は、図19に示すように、下部筺体51の内側と上部筐体52の内側により形成される隙間がクランク形状となるように、下部筺体51の内側にクランク251bを形成し、上部筐体52の内側にクランク252bを形成した構造のものであってもよい。下部筺体51のクランク251b及び上部筐体52のクランク252bは、ノイズの発生源からのノイズが、下部筺体51と上部筐体52との間で遮られるように形成されていることが好ましい。このようなクランク251bとクランク252bによりクランク形状を形成することにより、放射される電磁波を遮ることができるとともに、垂直偏波を抑圧することができる。また、下部筺体51に突起251cを形成し、上部筐体52に突起252cを形成してもよい。本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、第1の導電部111及び第2の導電部112が設けられている。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態による光モジュールについて説明する。図20(a)は第4の実施の形態による光モジュールの断面図であり、図20(b)は図20(a)の一点鎖線20Aで囲まれた領域を示し、図20(c)は図20(a)の一点鎖線20B−20Cで切断した断面図である。本実施の形態による光モジュールは、図20に示すように、下部筺体51と上部筐体52との間の、基板10に近い側の隙間の広い領域に、導電部310を設けた構造のものである。導電部310は導電スポンジや銅テープにより形成され、光導波路20を入れて挟み込むことができるように、切れ込み310aがあらかじめ設けられている。下部筺体51と上部筐体52との間に、導電部310を入れる場合、狭い領域よりも広い領域の方が、導電部310が入れやすい。
図21は、電源がオン状態の、導電部310のない光モジュールから放射される電磁波の周波数特性を示し、図22は、電源がオンの状態の、導電部310が入れられている本実施の形態による光モジュールから放射される電磁波の周波数特性を示す。図21に示されるように、導電部310のない光モジュールから放射される、周波数が25.1GHzの電磁波の出力は−83.5dBmであった。これに対し、図22に示されるように、導電部310が入れられている本実施の形態による光モジュールから放射される、周波数が25.1GHzの電磁波の出力は、−91.2dBmであった。よって、光モジュールから放射される電磁波を約7.7dB抑制することができる。
また、本実施の形態による光モジュールは、図23に示すように、下部筺体51と上部筐体52との間の隙間を広げて、導電部310を入れた構造のものであってもよい。尚、図23(a)は光モジュールの断面図であり、図23(b)は図23(a)の一点鎖線23Aで囲まれた領域を示し、図23(c)は図23(a)の一点鎖線23B−23Cで切断した断面図である。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
10・・・基板、11・・・FPCコネクタ、12・・・FPC、13・・・発光素子、14・・・受光素子、15・・・駆動IC、16・・・TIA、20・・・光導波路、30・・・光コネクタ、51・・・下部筺体、52・・・上部筐体、60・・・光ケーブル、81・・・基板、83・・・ケージ、111・・・第1の導電部、112・・・第2の導電部、120・・・導電部

Claims (9)

  1. 基板に設けられた光電変換素子と、
    前記基板と接続され、前記光電変換素子に入射する光、または、前記光電変換素子より出射された光が伝播する光導波路と、
    前記光導波路と接続されている光コネクタと、
    前記光コネクタと接続される光ケーブルと、
    筐体と、
    前記光導波路と前記筐体との間に設けられ、前記筐体と接触する、弾性を有する導電性材料あるいは電波吸収材料により形成された導電部と、
    を有することを特徴とする光モジュール。
  2. 前記導電部は、前記光導波路の一方の面と前記筐体との間、および前記光導波路の他方の面と前記筐体との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記筐体の前記導電部と接する面には、複数の突起が設けられており、
    前記突起のピッチは、前記筐体の外に放射される電磁波の波長をλとした場合、λ/4以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。
  4. 基板に設けられた光電変換素子と、
    前記基板と接続され、前記光電変換素子に入射する光、または、前記光電変換素子より出射された光が伝播する光導波路と、
    前記光導波路と接続されている光コネクタと、
    前記光コネクタと接続されている光ケーブルと、
    筐体と、
    前記筐体と接続されており、前記光ケーブルを覆うケーブルブーツと、
    前記ケーブルブーツと前記光ケーブルとの間に設けられた、導電性材料または電波吸収材料により形成された導電部と、
    を有することを特徴とする光モジュール。
  5. 前記導電部には、前記光ケーブルの側に出っ張った複数の突起が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の光モジュール。
  6. 前記導電部は、前記筐体と電気的に接続されていることを特徴とする請求項4または5に記載の光モジュール。
  7. 基板に設けられた光電変換素子と、
    前記基板と接続され、前記光電変換素子に入射する光、または、前記光電変換素子より出射された光が伝播する光導波路と、
    前記光導波路と接続される光コネクタと、
    前記光コネクタと接続される光ケーブルと、
    筐体と、
    前記筐体と接続され、前記光ケーブルを覆う導電性材料または電波吸収材料により形成されたケーブルブーツと、
    前記ケーブルブーツの内側に設けられた複数の突起と
    を有することを特徴とする光モジュール。
  8. 隣り合う前記突起のピッチは、前記筐体の外に放射される電磁波の波長をλとした場合、λ/4以下であることを特徴とする請求項7に記載の光モジュール。
  9. 前記複数の突起には、ピッチの異なるものが設けられていることを特徴とする請求項8に記載の光モジュール。
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