JP2018014646A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 入力画像の雰囲気を残した色彩の背景を有する影絵調画像を生成する画像処理技術を提供する。【解決手段】 入力画像の距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記距離情報を用いて前記入力画像の領域ごとに階調を割り当て、割り当てられた階調にしたがって前記入力画像の輝度データを変換する階調割当手段と、代表色を設定する代表色設定手段と、前記代表色にしたがって前記入力画像の色データを変換する調色手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置である。【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタル画像データに影絵のような効果を付加する画像処理技術に関する。
入力された画像データに対して、画像データの情報量を落とすことによって被写体のシルエットを強調する画像処理がある。例えば、入力画像データから抽出した輪郭線に基づいて塗りつぶしを行うことにより、切り絵風画像を生成する情報処理回路を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。また、画像を似たような色で空間的にグルーピングして同じグループでは同じ1色で表わすように減色している。こうすることで限られた絵の具で実現した水彩画のテイストを表現する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2011−180643号公報 特開平11−232441号公報
しかしながら、特許文献1に記載の処理は、白黒画像を前提として色情報の処理が考慮されていないため、カラー画像を作ることは難しい。特許文献2では、入力画像の色を生かしたカラー画像を作ることはできるが、似たような色の背景と主被写体が前後に重なった場合は、背景と主被写体が同じ色となってしまう可能性がある。したがって、色彩を有する背景と黒もしくはグレーの主被写体で構成される影絵調の画像を作ることは難しい。
上記課題に鑑み、本発明の目的は、背景は入力画像の雰囲気を残した色彩で描写され、主被写体は黒もしくはグレーの影で表現される影絵調画像を生成する技術を提供することにある。
本発明の一実施態様は、入力画像の距離情報を取得する距離情報取得手段と、前記距離情報を用いて前記入力画像の領域ごとに階調を割り当て、割り当てられた階調にしたがって前記入力画像の輝度データを変換する階調割当手段と、代表色を設定する代表色設定手段と、前記代表色にしたがって前記入力画像の色データを変換する調色手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置である。
また、本発明の別の一実施態様は、入力画像の距離情報を取得する工程と、前記距離情報を用いて前記入力画像の領域ごとに階調を割り当て、割り当てられた階調にしたがって前記入力画像の輝度データを変換する工程と、代表色を設定する工程と、前記代表色にしたがって前記入力画像の色データを変換する工程と、を備えることを特徴とする画像処理方法である。
本発明によれば、入力画像の雰囲気を残した色彩の背景を有する影絵調画像を生成することが可能となる。
第1の実施形態における画像処理装置の構成図 第1の実施形態における影絵調処理部の構成図 第1の実施形態における階調割当に用いるLUTの入出力特性を示した図 第1の実施形態における影絵調処理の各ステップでの処理後の画像のイメージ図 第1の実施形態における各被写体の距離関係を模式的に示した図 第1の実施形態における影絵調処理の動作を示すフローチャート 第2の実施形態における影絵調処理部の構成図 第2の実施形態におけるLUT選択処理の動作を示すフローチャート 第2の実施形態における影絵調処理後の画像のイメージ図 第1の実施形態における調色処理の彩度制御特性を示した図
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態では、本発明を適用できる画像処理装置の一例としてデジタルカメラ、スキ
ャナ等の撮像系を有する画像処理装置を挙げる。しかし、これに限らず、画像データを処理できる画像処理装置であれば特に実施の形態は限定されない。すなわち、画像処理装置としては、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であってもよいし、携帯型の情報端末、プリンタ等の画像形成装置などでもよい。これは以下の各実施形態でも同様である。
図1は、本実施形態における画像処理装置100の一例であるデジタルカメラのブロッ
ク図である。
画像処理装置100において、被写体光は、絞り、レンズ等の光学系1により撮像素子2上に結像され、光電変換されて電気信号となって撮像素子2から出力される。撮像素子2は、例えば、一般的な原色カラーフィルタを備える単板カラー撮像素子とする。原色カラーフィルタは、各々650nm、550nm、450nm近傍に透過主波長帯を持つ3種類の色フィルタからなり、各々R(赤)、G(緑)、B(青)の各バンドに対応する色プレーンを撮影する。単板カラー撮像素子では、この色フィルタを画素毎にモザイク状に空間的に配列し、各画素が単一の色プレーンにおける強度を得るので、撮像素子2からは色モザイク画像が出力されることになる。
A/D変換部3は、撮像素子2により得られた電気信号をデジタル画像信号に変換し、現像処理部4に出力する。本実施形態では、この時点で12bitの画像データが画素毎に生成される。現像処理部4は、デジタル画像信号に対して、画素補間処理、輝度信号処理、及び色信号処理などの一連の現像処理を行う。本実施形態では、現像処理部4の処理でR、G、Bの色空間から8bitの輝度(Y)データ、色差(U、V)データの色空間に変換され、YUVデータとして現像処理部4から出力されるものとする。
距離情報取得部12は、現像処理部4から出力される画像データにおける被写体の距離情報を画素ごとに取得する。本実施形態における距離情報とは、画像のピント位置から被写体までの相対的な距離、もしくは撮影時の撮像装置から被写体までの絶対距離であってもよい。なお、絶対距離あるいは相対距離は、像面側での距離、物体側での距離のどちらであってもよい。また、距離は、実空間の距離で表されてもよいし、デフォーカス量で表されていてもよい。
本実施形態では、距離情報取得部12は現像処理部4から出力される画像データから被写体の距離情報を取得する。距離情報の取得には、例えば特開2000−156823号公報に記載された撮像面位相差画素を用いた方法や、撮像条件を変えて複数回撮影したぼけ方の異なる画像データを用いる方法(Depth From Defocus法:DFD法)など、任意の公知の技術を使用可能である。
但し、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、位相差検出素子の利用など、現像処理部4から出力される画像データを用いずに距離情報を取得しても構わない。
本実施形態では、撮影される画像に対して影絵調処理を行う撮影モードに設定されている場合、現像処理部4から出力される画像データに対して、影絵調処理部5にて後述する影絵調画像処理が施される。
信号処理部6は、影絵調処理がなされた画像データに対して、リサイズ処理などを行い、出力部7へ供給する。出力部7は、HDMI(登録商標)などの出力インタフェースへの出力、半導体メモリカードなどの記録メディアへの記録、画像処理装置100の表示装置(図示せず)への出力の1つ以上を行う。
なお、通常の撮影モードに設定されている場合には、現像処理部4から出力される画像データに対して影絵調処理を行わず、破線で示すように直接信号処理部6に入力される。
UI部9は、スイッチ、ボタン、表示装置(図示せず)に設けられたタッチパネルなどの入力機器を1つ以上有し、ユーザによる指示などの外部からの操作は、UI部9を介して画像処理装置100へと入力され、制御部10はこれを受けて演算を行ったり、各部を制御したりする。このUI部9を用いて、撮影モードとして、影絵調処理を行う影絵調モード、通常モードの選択を行うことができるようにしてもよい。
制御部10は、バス8を介して各部を制御し、また適宜必要な演算処理を行う。
メモリ11は、各処理部で用いられる画像データや、絞り値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスゲイン値、s−RGBなどの色域の設定などの撮影時情報のデータを記憶する。記憶されているデータは、制御部10の指示によって適宜読み出され、使用される。図1に示す各構成要素は、バス8を介して互いに通信可能に接続されている。
以下、図2を参照して、画像処理装置100が実行する影絵調処理の画像処理方法、及びそれを実現する画像処理回路の構成について説明する。
影絵調処理部5は、影絵の特徴を画像効果として画像データに施すための構成を有する。影絵の代表的な特徴は、輪郭内を黒く塗り潰したシルエット表現、スクリーンからの距離に応じたボケ量、大きく減光された周辺部、制限された色数である。
本実施形態では、撮影画像に対応した距離情報を用いて、距離毎に異なる方法で輝度(Y)データおよび色差(UV)データを作成することにより、入力画像の雰囲気を残した豊かな色彩の背景を有する影絵調の効果を出すことが可能となる。
階調割当部201は、現像処理部4から入力されたYUV形式の画像データにおける輝度(Y)データに対して階調割り当てを行う。本実施形態では、1次元のルックアップテーブル(LUT)を用いて距離情報取得部12から入力される距離情報に基づき階調を割り当てる。
LUT207は、図3(a)および(b)で示すように、特性が異なる複数のLUT(LUT207aおよびLUT207b)を有し、LUT選択部206が影絵調種類および顔検出・人体検出結果(人物検出の結果)に基づいて選択したものである。影絵調種類については後述する。
ボケ画像生成部202は、影絵調の階調が割り当てられた輝度(Y)データに対してローパスフィルタを用いたフィルタ処理などでボカシ処理(平滑化処理)を行うことによってボケ画像を生成する。ここでボケ画像とは、入力画像をボカした、つまり所定の周波数より高い高周波成分を排除した画像である。ボカシ処理を行う方法は幾つか考えられ、例えば、ガウシアンフィルタ係数によるローパスフィルタを縦および横にかけて1度に平滑化する方法がある。
なお、影絵調処理で望まれる程度のボケ具合を1度の平滑化処理で実現するためには、ローパスフィルタのカーネルサイズが大きくなり処理時間が膨大なものとなってしまう。つまりカメラのハード上で処理するにはあまり現実的ではない。そこで、本実施形態では、処理時間を短縮しかつ所望のボケを得るために、縮小処理回路と拡大処理回路を組み合わせてボケ画像を生成する。ボケ画像生成処理についての詳細の動きは図6(c)のフローチャートを用いて後述する。
合成部203は、階調割当部201から入力された輝度(Y)データとボケ画像生成部202から入力されたボケ画像を特定の条件で合成する。影絵は、スクリーンと光源の間に影を作る物体を配置して物体の影がスクリーンに映し出されることによって鑑賞できるが、物体とスクリーンの距離に応じて輪郭の鮮明度が変化するという特徴がある。本実施形態では、合成部203が、距離情報取得部12から入力された距離情報が特定の値以上の領域をボケ画像で置き換えることにより、スクリーンからの距離に応じてボケ量が変化するという影絵の特徴を画像効果として施すことができる。
周辺光量低下処理部204は、影絵調のボケ効果が与えられた画像データに対して画像データの周辺光量が低下しているかのような処理を施す。影絵は、明瞭な影を作成するために点光源で影を作る物体やスクリーンを照らすため、スクリーンの一点が最も明るくその点から離れるに従って暗くなるという特徴がある。
この特徴を画像データに与えるため、本実施形態では、スクリーンの中心を最も明るい点として、画像データの周辺輝度を低下させる処理を施す。具体的には、画像データに対応させた2次元分布の周辺輝度低下データ(周辺光量低下データ)を画像データに乗算することで、画像データの輝度分布を調整する。また、画像データの周辺の輝度を低下させる処理としてはこれに限らず、画像データに除算、あるいは加減算することで輝度分布を調整する輝度低下データであってもよい。また、輝度低下データとして予めもつのではなく、演算によって画像データの輝度分布を調整する方法でも本発明は適用できる、演算方法には依らないものである。但し、最も明るい点をスクリーンの中心ではなく、上側や下側、もしくはスクリーンの外側に配置することにより、太陽などの光源被写体を表現することも可能である。この場合は、周辺光量低下データの座標を上下左右にシフトした上で画像データに乗算すれば良い。
なお、合成部203と周辺光量低下処理部204による処理は、影絵調の効果をより効果的に付加するための処理であって、本発明の効果を実現するための処理として必須ではない。
代表色選択部209は、影絵調画像を調色するために必要な代表色情報を作成する。基本的な影絵は、無色のスクリーンに白熱灯、LED電球、プロジェクタ光源などが発する人の目で無色と感じられる光を照射して作られるために白黒のモノトーンであるが、空の青や夕焼けの赤を表現するために、光源の前にカラーフィルムを挟むことで調色を施すことが可能である。この効果を画像データに与えるため、本実施形態では、代表色選択部209が、実際の影絵におけるカラーフィルム選択に相当する代表色情報の選択処理を行う。
調色部205は、周辺光量低下処理を施された輝度(Y)データと代表色情報を用いて、影絵調画像の色差(UV)データを作成する。
影絵調処理部は、周辺光量低下処理部204から出力された輝度(Y)データと調色部205から出力された色差(UV)データを合わせたものをYUV画像データとして信号処理部6に出力する。
ここで、本実施形態で行われる階調割当部201での階調割当処理についてより詳細に説明する。
階調割当部201は、距離情報取得部から入力される距離情報に応じて画像データの階調を割り当てるが、距離情報には上述した通り様々な形態が想定されるため、距離情報をそのまま画像データの階調とすることはできない場合がある。そのため、本実施形態では、使用する距離情報の形態に合わせたLUTをメモリに保存しておき、それを距離情報に適用した結果を画像データの階調として割り当てる。
本実施形態では、画像データにおける各画素の被写体距離を、無限遠を0、ピント面を128、至近端を255として256階調で表す距離情報を用いる。
図3(a)は、前述した距離情報を影絵調の階調に変換するLUT207aである。影絵は、主要被写体が全て影で暗く(黒)、遠景は影と対比するようにやや明るく、被写体が存在しない領域は影絵を映し出すスクリーンのため最も明るい(白)、という特徴的な階調特性を有している。なお、影絵における遠景部分が影よりも明るい理由は、影を作る物体がスクリーンから離れて光源方向に近付くことにより、光源からの光が回り込むためである。
LUT207aは、ピント面に存在する主被写体のシルエットを確実に判別できる階調を与えるため、ピント面を示す128に対して、128−15と128+15の範囲内にある入力を主被写体領域として、主被写体を表す階調値100を与え、128+15よりも大きな入力を至近の被写体として、影を表す階調値0を与え、128−15よりも小さな入力については、0付近の入力を無限遠の被写体として、スクリーンを表す階調値220を与え、それ以外の入力を遠景の被写体として、遠景を表す階調値200を与える。
図4に、本実施形態において、影絵調処理部5が行う影絵調処理の各ステップでの処理後の画像(データ)のイメージ図を示す。図4(a)は、現像処理部4から出力され、影絵調処理部5に入力されるYUVデータからなる画像データのサンプルを示している。図5は、画像データにおける各被写体と距離の関係を示す模式図を示している。図4(a)と図5に示す通り、画像データには、ピント面に主被写体である画面中央の人物が存在し、画面左側に立つ木の幹が至近端に存在し、ビル群や森がピント面よりも遠くに存在し、空が無限遠に存在している。
図4(b)は、距離情報取得部12から出力され、影絵調処理部5に入力される距離情報のイメージ図を示している。図4(b)では、無限遠に存在する空の値が0、ピント面よりも遠くに存在するビル群や森の値が64、ピント面に存在する人物の値が128、至近端に存在する木の幹の値が255、人物と木の間に存在する地面が128と255の間で連続的に変化している。図4(b)は上記数値に応じて白黒のモノトーンで表示してある。
図4(c)は、階調割当部201から出力される画像データのイメージ図である。図4(c)は、上述した階調割当処理によって、ピント面よりも距離情報の値が大きな木や地面などの値が一律0となり、影のように表され、そのシルエットが強調されている一方、人物は中間調100で表されており、木のシルエットと人物のシルエットを明確に判別することができる。ピント面よりも距離情報の値が小さなビル群や森の値は一律200となり、シルエットが強調されながらも、影や人物の領域との判別が可能である。また、無限遠に存在する空の値は一律で220となり、画面内で最も明るく影絵におけるスクリーンのように表されている。
図4(d)は、合成部203から出力される画像データのイメージ図である。本実施形態においては、階調割当部201から出力された画像に対して、距離情報が無限遠である領域をボケ画像生成部202から出力されたボケ画像で置き換える。図4(d)を見ると、ビル群や森の輪郭の尖鋭度が低下している一方で、影の輪郭は尖鋭度が高いままで保たれており、より影のシルエットが強調されていることが分かる。
図4(e)は、周辺光量低下処理部204から出力される画像データのイメージ図である。本実施形態においては、ボケ画像生成部202から出力された画像データに対し、画面中心を入力値100%、画面4隅を入力値30%、その他の領域は所定の割合で同心円状に入力値を低下させる周辺輝度低下データを乗算することで、周辺光量低下処理が行われる。図4(e)を見ると、点光源でスクリーンを照らしたような周辺光量落ちが表現されていることが分かる。
以上の通り、図3(a)に示すLUT207aのような特性で階調割当処理を行った上で得られた最終的な画像は、木の幹が影のように表される一方、人物は中間調で表されており、木のシルエットと人物のシルエットを明確に判別することができる。
しかし一方で、主被写体、特に人物は影で表すという影絵の特徴的な階調と異なるという側面もある。したがって、理想的には、ユーザの作画意図や人物の有無に応じて、主被写体と主被写体よりも撮像面に近い被写体の階調を分離する制御を適用的に選択できることが望ましい。そこで本実施形態では、後述するようにユーザの作画意図や人物の有無に応じて、適したLUTを選択して適用する。
図6は、図2に示す影絵調処理部5で行われる影絵調処理の全体の動作を示すフローチャートである。フローチャートの各動作は制御部10、あるいは制御部10の指示により各部で行われる。
ステップS601では、階調割当部201で用いられるLUT208が、LUT選択部206によって選択され、設定される。
ステップS602では、選択されたLUTに従って、階調割当部201が前述したような階調割当処理を行う。
ステップS603では、ボケ画像生成部202により、階調割当がなされた画像データに対して、ボケ画像生成処理が行われる。
ステップS604では、合成部203により、ボケ画像生成部202から出力されたボケ画像と階調割当部201から出力された画像データに対して、前述したような合成処理が行われる。
ステップS605では、周辺光量低下処理部204により、合成処理がなされた画像データに対して、前述したような周辺光量低下処理が行われる。
ステップS606では、代表色選択部209により、影絵調画像を調色するための代表色情報が選択される。
ステップS607では、調色部205により、周辺光量低下処理を施された輝度(Y)データと代表色情報を用いて、影絵調画像の色差(UV)データが作成される。影絵調処理部5は、これと周辺光量低下処理部204から出力された輝度(Y)データを合わせたYUV画像データを出力して処理を終了する。
図6のステップS601のLUT選択処理を、図6(b)のフローチャートを用いて詳細に説明する。前述したように、本実施形態では、ユーザの作画意図や人物の有無に応じて、適したLUTを選択して適用する。
例えば、ユーザの作画意図が、ピント面に存在する主被写体のシルエットを確実に判別したいという場合は、図3(a)に示すような、至近端の階調値を0、主被写体の階調値を0より高い値とした特性を持つLUT1で階調割当を行う。一方、ユーザの作画意図が、影絵のように主被写体を影として表したいという場合は、図3(b)に示すような、ピント面の主被写体から至近端の間に存在する被写体に一律で階調値0を与える特性を持つLUT2で階調割当を行う。
ただし、いずれも無限遠に存在する被写体には階調値220を与えることによって、スクリーンとして表すような特性を持っている。また、無限遠と主被写体の間にある被写体には、階調値200を与えることによって、遠景として表す。図4(e)は、前述した通り、階調割当部201で用いるLUT208としてLUT1を用いた場合の影絵調処理部5の出力画像イメージであったが、図4(f)に、LUT208としてLUT2を用いた場合の出力画像イメージを示す。図4(f)を見ると、ピント面に存在する主被写体の階調値が0として必ず影として表されるため、実際の影絵に近い表現となる。
また、例えば、ピント面に存在する主被写体が人物である場合は、人物を影で表すような特性を持つLUT2で階調割当を行う。人物判定については、入力画像におけるピント面から一定の距離内の領域に対して顔検出処理および人体検出処理を施し、その結果を用いる。なお、顔検出処理および人体検出処理については公知の技術を用いれば良い。人物判定結果は、メモリ11に記録される。
本実施形態では、影絵調画像の作成前に、ユーザが、影絵調種類として影絵らしさを優先するモード、シルエット判別を優先するモード、または主被写体の人物判定結果に応じて影絵らしさ優先とシルエット判別優先を自動で切り替える人物判定優先のモードのいずれかを選択することが可能である。UI部9を介して、ユーザによって入力された影絵調種類は、メモリ11に記録される。
ステップS6011では、制御部10が、影絵調種類として、例えば人物判定優先をメモリ11から読みだす。
ステップS6012では、制御部10が、人物判定結果をメモリ11から読み出す。
次に、ステップS6013では、LUT選択部206が、読みだされた影絵調種類と人物判定結果を用いて、対応するLUT208を、メモリ11に記憶されている影絵調種類毎のLUT207から選択する。上述した影絵調種類の内、影絵らしさを優先するモードの場合はLUT1,シルエット判別を優先するモードの場合はLUT2、人物判定優先のモードの場合は、さらに人物判定結果ありであればLUT1、人物判定結果なしであればLUT2を選択する。
影絵調種類毎のLUT207を予め保持しておくことで撮影時に膨大な計算処理が発生することがないため、静止画であれば撮影駒速を落とすことなく高速連写ができ、動画であれば高画素・高フレームレートの動画像を生成することができる。
ステップS6013では、制御部10が、選択されたLUT208を階調割当部201に設定して本処理に戻る。
図6のステップS603のボケ画像生成処理を、図6(c)のフローチャートを用いて詳細に説明する。前述したように、ボケ画像生成処理では、縮小処理と拡大処理を組み合わせてボケ画像を生成する。より具体的には、一旦縮小処理を行って情報量を落とした画像を再び補間を伴い拡大することで画像をぼかすことができる。まず、目標とするボケの大きさに合わせて最縮小画像の縮小サイズを設定する。
例えば、本実施形態では、無限遠領域を置き換えるボケ画像としては入力画像に対して各辺1/4サイズ(縦横でそれぞれ画素数が1/4)とする。各辺1/4サイズまで縮小する場合、N=2として縦方向および横方向に1/2縮小をN回繰り返す(ステップS6021〜6024)。ここで、縮小による高周波成分の折返り、いわゆるモアレの発生を防ぐために、縮小の前に縦方向および横方向にフィルタ係数[1,2,1]のローパスフィルター(LPF)をかけて平滑化しておく(ステップS6022)。縮小処理がN回まで終了したら、次に元のサイズになるまで拡大処理を行う。拡大処理も縮小処理同様、縦方向および横方向に2倍ずつN回繰り返す(ステップS6025〜6027)。尚、本実施形態では1回の縮小時の変倍率を1/2倍としたが、1/4倍でもよくこれに限るものではない。但し、併せてかけるローパスフィルタのフィルタ係数は、モアレの発生を防ぐためには適宜変える必要がある。例えば1/4倍とした場合のフィルタ係数は[1,4,6,4,1]と設定する必要がある。
図6のステップS606の代表色選択処理を、図6(d)のフローチャートを用いて詳細に説明する。前述したように、代表色選択処理では、実際の影絵におけるカラーフィルムに相当する代表色情報を選択する。実際の影絵では、製作者がカラーフィルムの色を選択することによって様々なシーンを表現することが可能である。
実際のシーンは、例えば一口に夕景と言っても、明るさや色相、彩度は様々な場合があり一様ではないが、一般的に夕景を想起させる色は限られており、影絵のように少ない情報で見る側の想像を膨らませる表現においては、その色を用いることが望ましい。したがって、例えば、夕景のシーンならば橙色のフィルム、青空のシーンならば水色のフィルム、森のシーンなら緑色のフィルムが用いられることが多い。特徴的なのは夜空のシーンで、実際の夜空は日没直後の薄明から始まり、薄暮、そして真っ暗な夜空へ推移していくが、影絵では影以外を黒で表せないことから夜空をやや明るめの青色で表すことが多い。
この特徴を画像データに与えるため、本実施形態では、影絵で用いられる代表的なシーンに合致する色情報を例えばYUVデータでメモリ11に予め格納しておき、それを代表色選択部が選択する。夕景シーンを表現する場合は代表色情報211として色情報210aを選択し、青空シーン、夜空シーン、木々の緑シーンを表現する場合は、それぞれ色情報210b、色情報210c、色情報210dを選択する。
なお、どのシーンを表現するかの判断は、例えばユーザから入力された色指定情報、距離情報、撮影情報、入力画像データを用いて代表色選択部209が判断する。UI部9を介して、ユーザによって入力された色指定情報は、メモリ11に記録される。
ステップS6031では、制御部10が、色指定情報をメモリ11から読み出す。本実施形態では、色指定情報を、色指定なし、色指定あり(白黒)、色指定あり(夕景)、色指定あり(青空)、色指定あり(夜空)、色指定あり(木々の緑)から選択することができる。
ステップS6032では、代表色選択部209がメモリ11から読み出された色指定情報を判定する。色指定ありの場合は、代表色選択部209が指定された代表色情報をメモリ11から読み出して調色部206に出力し、ステップS6038に進む。色指定なしの場合は、ステップS6033に進む。
ステップS6033では、代表色選択部209が、撮影情報を距離情報取得部12から読み出す。本実施形態では、撮影情報として、例えば入力画像から算出された撮影シーン判定情報、入力画像から算出されたAWB演算情報、および赤外センサ(図示せず)から得られた赤外センサ出力情報を用いることができる。
ステップS6034では、代表色選択部209が、入力画像に対応する距離情報を距離情報取得部12から読み出す。
ステップS6035では、代表色選択部209が、上述した撮影情報と距離情報を用いて、代表色情報を選択する。例えば、撮影情報として上述したシーン判定結果が得られた場合、夕景判定ならば代表色情報211として色情報210aを選択し、夜景判定ならば色情報210cを選択する。一方、シーン判定結果が風景判定の場合は、210bまたは210dのどちらが最適かを判別することができない。ところで、実際の影絵では、手前の物体が影で表されるため、カラーフィルムによって調色される対象は主に背景部分となる。この特徴を画像データに与えるため、本実施形態では、代表色選択部209が、距離情報を用いて入力画像の背景部(背景領域)を特定し、背景部の色情報と近い色情報を代表色情報211として選択する。例えば、背景部におけるY、U、Vの平均値が、それぞれ211、21、−23の場合、これをHSV空間に変換した時の色相の値は204°となり、空の青の色相に近いため、代表色情報211として青空を示す210bが選択される。なお、距離情報に基づいて、距離が所定値よりも大きい領域を背景領域と設定することができる。
ステップS6036では、制御部10が、選択された代表色情報211を調色部205に設定する。
なお、本実施形態では、ユーザの色指定を前提として、ユーザによる色指定情報の入力がない場合(S6032でNO)においてのみ、代表色選択部209が入力画像の撮影情報に基づいて代表色情報を選択する構成であるが、これに限らない。ユーザの色指定情報の入力の有無に拘わらず、代表色選択部209が、入力画像の撮影情報に基づいて代表色を選択する構成であってもよい。
さらになお、本実施形態では、代表色選択部209が予め用意された複数の色から代表色を選択する構成であるが、入力画像から代表色を抽出して代表色設定を行ってもよい。
図6のステップS607の調色処理を詳細に説明する。調色部205が、代表色選択部209から入力された代表色情報と周辺光量低下処理部204から入力された周辺光量低下処理済の輝度(Y)データを用いて、影絵調画像の色差(UV)信号を生成する。ステップS6035で選択された代表色情報は青空を示すYUVデータであるが、例えばこのUV値を一律で影絵調画像の色差(UV)信号に割り当ててしまうと、影の部分にも色がついてしまい、不自然な影絵調画像が生成されてしまう。
したがって、本実施例では、前述した周辺光量低下処理済の輝度(Y)データにしたがって代表色情報の彩度を減少させ、そのUVデータを影絵調画像の色差(UV)信号に割り当てる。図10は、周辺光量低下処理済の輝度(Y)データと影絵調画像の彩度の関係を示すグラフである。点101はステップS6035で選択された代表色情報211を示しており、本実施形態では、例えば、輝度(Y)が168、彩度(S)が0.61である。代表色情報211を基準として、輝度(Y)が小さくなるほど影絵調画像の彩度は低下し、輝度(Y)が0、つまり影の彩度は0になる。一方、輝度(Y)が168より大きくなっても彩度(S)は0.61でクリップされ、不自然に彩度が上がることはない。
以上のように、本実施形態では、影絵調の効果を付与する影絵調処理において、入力画像に対応する距離情報を用いて影絵調の階調を持つ輝度データを生成し、予め用意された代表色情報を用いて調色を施した色データと合わせて最終的な画像データとすることで、影絵調の画像を生成する。これにより、背景は入力画像の雰囲気を残した豊かな色彩で描写され、主被写体は黒もしくはグレーの影で表現する影絵調処理を実現することができる。
(第2の実施形態)
影絵における背景部は、被写体が何もないスクリーンであるため、影絵を投影する光源の周辺光量落ちを除けば、輝度(Y)および色差(UV)が一律同じ値となる。背景部は面積が広いため、特にカラーフィルムを用いた調色が行われると、平板な印象を与えることがある。これを避けるため、光源と影を作る物体の間に、例えば光を通す薄い紙を数枚重ねることによって、背景部のみにテクスチャを付加する手法がある。
第1の実施形態では、階調割当部201にて階調割当を行う際、背景部に一律で同じ輝度(Y)および色差(UV)を割り当てる特性のLUTを用いたが、第2の実施形態では、背景部の輝度(Y)データに元画像の輝度(Y)データを割り当てるLUTを用いる。
図7は、第2の実施形態における影絵調処理部5の詳細を示すブロック図である。図2と同じ符号のブロックについては処理内容が同じため説明は省略する。第1の実施例と異なるところは、レベル補正部701が設けられ、レベル補正部701が距離情報とLUT208を解析し、必要に応じて入力画像の輝度(Y)データをレベル補正するところである。
図8は、本実施形態における、図7に示す影絵調処理部5で行われる影絵調処理の全体の動作を示すフローチャートである。ステップS801およびステップS803を除く影絵調処理については図6で示した動作と同様である。
ステップS801の動作はステップS601と同様であるが、前述したように、本実施形態では、背景部の輝度(Y)データに元画像の輝度(Y)データを割り当てるLUTを選択して適用する。図3(c)は、第1の実施形態で用いたLUT2に対し、無限遠に存在する被写体には入力画像の輝度(Y)データを与えるよう特性を変更したLUT3である。
図9に、本実施形態において、影絵調処理部5が行う影絵調処理の各ステップでの処理後の画像(データ)のイメージ図を示す。図9(a)は、現像処理部4から出力され、影絵調処理部5に入力されるYUVデータからなる画像データのサンプルを示している。図9(b)は、ステップS801においてLUT3が選択された場合に、影絵調処理部5から出力される画像データのイメージ図である。図9(b)を見ると、背景部の輝度(Y)データが、入力画像の輝度(Y)データにぼかし処理と周辺光量落ち処理画施されたデータとなっており、背景部の平板な印象を解消することができている。一方で、背景部に一律で階調値220を割り当てた図4(f)と比較すると、図9(b)は背景部の一部に遠景部のビル群よりも暗い箇所があるため、手前にある被写体よりも奥の被写体の方が明るいという影絵の特徴的な階調特性から外れている。
これを改善するために、主被写体と背景部の間に位置する遠景部に対して、背景部の輝度(Y)平均値を0.5倍した値を割り当てたLUT4の特性を図3(d)に示す。また、図9(c)は、ステップS801においてLUT4が選択された場合に、影絵調処理部5から出力される画像データのイメージ図である。背景部の輝度(Y)平均値が168のため、遠景部にはその半分の84が割当てられている。
図9(c)を図9(b)と比較すると、遠景部のビル群の輝度値(Y)が低下していることが分かるが、背景部の輝度値(Y)のばらつきが大きく、例えば最も暗い画素の輝度値(Y)は53であり、遠景部よりも暗い背景部の領域が多く残っている。ステップS801においては、遠景部の輝度値(Y)を背景部の輝度値(Y)よりも下げる処理を行ったが、背景部の輝度値(Y)のばらつきが大きい場合は、画像全体が暗くなってしまうため、背景部の輝度値(Y)よりも遠景部の輝度値(Y)を下げることは不可能である。したがって、ステップS802で、背景部の輝度値(Y)を大きくするレベル補正処理を行う。
ステップS802では、レベル補正部701が、入力画像における輝度(Y)データのレベル補正を行う。
ステップS803〜S808は、それぞれステップS602〜S607と同じ動作を行い、影絵調処理を終了する。
図8のステップS802のレベル補正処理を、図8(b)のフローチャートを用いて詳細に説明する。前述したように、本実施形態では、入力画像における輝度(Y)データのレベル補正を行う。
本実施形態では、背景部と遠景部を比較して確実に背景の方が明るいと感じられるよう、背景部の最も暗い画素を遠景部の2倍の明るさにするレベル補正処理を行う。例えば、53〜255の輝度値(Y)範囲が168〜255の範囲になるレベル補正処理を施す。図9(d)は、ステップS802において入力画像の輝度値(Y)にレベル補正を行った場合に、影絵調処理部5から出力される画像データのイメージ図である。図9(d)を見ると、背景部の全画素が遠景部のビル群よりも明るくなっており、前述した影絵の特徴的な階調特性に沿っていることが分かる。
ステップS8011では、レベル補正部701が、入力画像に対応する距離情報を距離情報取得部12から読み出す。
ステップS8012では、レベル補正部701が、メモリ11からLUT208を読み出す。LUT208は、ステップS801においてLUT選択部206が選択した結果を用いる。
ステップS8013では、レベル補正部701が、距離情報およびLUT208を用いて、レベル補正目標値を決定する。レベル補正部701は、まず距離情報を参照して入力画像における背景部を特定し、背景部を参照することで、最も暗い画素の輝度(Y)値が53であると判断する。次に、レベル補正部701は、背景部における輝度(Y)データの平均値を求める。最後に、レベル補正部701は、LUT208を参照して遠景部に割り当てられる階調値を算出する。本実施形態では、LUT208として図3(d)に示すLUT4を用いるため、遠景部の階調値は、背景部における輝度(Y)平均値の半分、すなわち84となる。前述した通り、本実施形態におけるレベル補正の目標は、例えば、背景部の最も暗い画素を遠景部の2倍の明るさにすることであるので、レベル補正目標値として、53〜255の輝度値(Y)範囲を168〜255の範囲にする、という値が決定される。
以上のように、本実施形態では、影絵調の効果を付与する影絵調処理において、入力画像に対応する距離情報を用いて影絵調の階調を持つ輝度データを生成し、予め用意された代表色情報を用いて調色を施した色データと合わせて最終的な画像データとすることで、影絵調の画像を生成する。これにより、背景は入力画像の雰囲気を残した豊かな色彩で描写され、主被写体は黒もしくはグレーの影で表現する影絵調処理を実現することができる。
さらに本実施形態では、LUTに応じて入力画像をレベル補正し、それを背景部の輝度データとして用いることで、調色を施しても平板な印象を与えることなく、撮影シーンの雰囲気を残した豊かな色彩で描写された影絵調画像を生成することが可能である。
上記各実施形態では、影絵調処理部5の各ブロックのハード構成についても説明したが、各ブロックの動作はいずれもソフトウェアでも実現可能な処理であるので、影絵調処理部5の各動作の一部あるいは全部がソフトウェア処理で実装されていても良い。また、図1の画像処理装置100におけるその他のブロックについても、同様にその一部あるいは全部がソフトウェア処理で実装されていても良い。
また、上記各実施形態では、階調割当部201における階調割当を1次元LUTによって行う例を示した。しかし、階調割当処理の方法はこれに限らず、図3に示すような特性を持った階調割当を行うものであれば、例えば演算により出力画素値を算出するような処理であってもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
2 撮像素子
5 影絵調処理部
10 制御部
12 距離情報取得部
100 画像処理装置
201 階調割当部
202 ボケ画像生成部
203 合成部
204 周辺光量低下処理部
205 調色部
206 LUT選択部
209 代表色選択部

Claims (10)

  1. 入力画像の距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記距離情報を用いて前記入力画像の領域ごとに階調を割り当て、割り当てられた階調にしたがって前記入力画像の輝度データを変換する階調割当手段と、
    代表色を設定する代表色設定手段と、
    前記代表色にしたがって前記入力画像の色データを変換する調色手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記代表色設定手段は、前記入力画像における背景領域の画像データに基づいて代表色を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記代表色設定手段は、前記入力画像の撮影情報に基づいて代表色を設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記撮影情報は、AWB演算情報、撮影シーン判定情報、赤外センサ出力情報の少なくとも1つから構成されることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記調色手段は、画像の輝度データを用いて前記代表色の彩度を低下させた色データにしたがって、前記入力画像の色データを変換することを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記階調割当手段は、前記入力画像において人物検出がされた場合、人物検出された画素が属する距離およびその距離から一定の距離にある範囲に含まれる領域については、輝度を0とすることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記階調割当手段は、前記入力画像における背景領域については前記入力画像の輝度データを割り当てることを特徴とする請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記入力画像をレベル補正するレベル補正手段をさらに備え、
    前記階調割当手段は、前記入力画像における背景領域の少なくとも一部については前記入力画像の輝度データをレベル補正したデータを割り当てることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記階調割当手段から出力される輝度データにデータを平滑化するボカシ処理を施すボケ画像生成手段と、
    前記階調割当手段から出力される輝度データと前記ボケ画像の輝度データを合成する合成手段と、をさらに備え、
    前記合成手段は、前記入力画像の背景領域については前記ボケ画像の輝度データを、距離の小さい領域については前記階調割当手段から出力される輝度データを合成することを特徴とする請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の画像処理装置。
  10. 入力画像の距離情報を取得する工程と、
    前記距離情報を用いて前記入力画像の領域ごとに階調を割り当て、割り当てられた階調にしたがって前記入力画像の輝度データを変換する工程と、
    代表色を設定する工程と、
    前記代表色にしたがって前記入力画像の色データを変換する工程と、を備えることを特徴とする画像処理方法。
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