JP2018012365A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷寒時に除湿暖房を行う場合に、ヒートパイプによって内気導入通路と外気導入通路の間で熱交換を行わせることにより、車室内の熱を回収しつつ除湿される内気循環空気量を増大させることができ、しかも、ヒートパイプを空調通路内に容易にかつコンパクトに設置することができる車両用空調装置を提供する。【解決手段】車両用空調装置は、エバポレータ11と、ヒータコア14と、空調通路15と、内気導入通路16と、外気導入通路17と、ヒートパイプ33と、を備えている。空調通路15は、エバポレータ11の通風部の下流側にヒータコア14の通風部が配置されている。ヒートパイプ33は、冷媒の蒸発と凝縮によって内気導入通路16側の高温部から外気導入通路17側の低温部に熱を移動させる。ヒートパイプ33は、内気導入通路16に臨む位置と外気導入通路17に臨む位置とに跨るようにエバポレータ11に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、除湿機能を備えた車両用空調装置に関するものである。
車両用空調装置の多くは、冷凍サイクルによって空調空気の吸熱を行うエバポレータと、エンジンの冷却水やヒートポンプサイクル、加熱ヒータ等によって空調空気の加熱を行うヒータコアと、を備えている。この種の車両用空調装置は、エバポレータによる吸熱とヒータコアによる加熱を組み合わせることにより、車室内の温度と湿度を適切に制御することができる。
ところで、冷寒時等に暖房運転を行っているときに、乗員から発される水蒸気や、車室内に持ち込まれた衣類等の水分によってフロントガラスの内側が曇ることがある。このような場合には、車両用空調装置のデフロスタ開口部から除湿し加熱した空気を吹き出すことにより、フロントガラスの曇りを除去することができる。
しかし、空調通路内の温度が極めて低い状況では、エバポレータでの冷媒の充分な気化が難しくなり、エバポレータに導入する冷媒量を絞らざるを得なくなる。そして、エバポレータに導入する冷媒量が大きく絞られると、冷媒回路内を冷媒とともに循環する潤滑油量も減少し、冷媒回路内のコンプレッサに充分な潤滑油が戻りにくくなる。
また、空調通路内の温度が極めて低い状況でエバポレータによる吸熱が行われると、エバポレータの周囲に凍結が生じ、空調装置での除湿が行えなくなることがある。
これに対処し得る車両用空調装置として、低温環境下でフロントガラスの曇りをとる場合に、湿気の少ない低温の外気を取り込んでヒータコアで加熱した後にデフロスタ開口部からフロントガラス部分に吹き出し、その一方で、車室内から取り込んだ空気をヒータコアで加熱してフット開口部から車室内に吹き出すようにしたものも案出されている。
ところが、この車両用空調装置の場合、低温の外気をヒータコアで加熱してデフロスタ開口部からフロントガラス部分に吹き出すため、加熱のための大きな熱エネルギーが必要になるうえ、空調装置による室内空気の除湿を行うことができない。
この対策として、空調ユニットの内気導入通路と外気導入通路の間に伝熱効率の高いヒートパイプを配置し、外気導入通路に取り込まれる低温の外気を、ヒートパイプを用いて暖めるようにした車両用空調装置が案出されている(例えば、特許文献1等参照)。ヒートパイプは、内部に揮発性の冷媒が所定量充填されており、空調ユニット内のエパポレータやヒータコアの上流側において、内気導入通路と外気導入通路に跨るように配置されている。ヒートパイプは、冷寒時に、内部の冷媒の蒸発と凝縮によって内気導入通路から外気導入通路に熱を効率良く移動させ、かつ、内気導入通路を通過する空気を冷却することによって車室内の空気を除湿する。
特開平10−6746号公報
特許文献1に記載の車両用空調装置は、外気導入通路内の空気がヒートパイプを通して内気導入通路内の高温の空気によって効率良く暖められ、かつ、内気導入通路を通過する内気がヒートパイプによって除湿されるため、車室内の熱を回収しつつ除湿される内気循環空気量を増大させて、効率良く除湿暖房運転を行うことができる。
しかし、特許文献1に記載の車両用空調装置においては、空調通路内のエバポレータとブロアのさらに上流側に位置される内気導入通路と外気導入通路の間にヒートパイプが配置されているため、ブロアを含む通路内の構造が複雑になって装置全体が大型化し易い。
そこで本発明は、冷寒時に除湿暖房を行う場合に、ヒートパイプによって内気導入通路と外気導入通路の間で熱交換を行わせることにより、車室内の熱を回収しつつ除湿される内気循環空気量を増大させることができ、しかも、ヒートパイプを空調通路内に容易にかつコンパクトに設置することができる車両用空調装置を提供しようとするものである。
本発明に係る車両用空調装置は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る車両用空調装置は、空調空気を冷却するエバポレータ(例えば、実施形態のエバポレータ11)と、空調空気を加熱するヒータコア(例えば、実施形態のヒータコア14)と、前記エバポレータの通風部の下流側に前記ヒータコアの通風部が配置され、車室内に吹き出される空調空気を生成する空調通路(例えば、実施形態の空調通路15)と、前記空調通路の前記エバポレータの通風部の上流側に接続されて、前記エバポレータの通風部に車室内の空気を導入する内気導入通路(例えば、実施形態の内気導入通路16)と、前記空調通路の前記エバポレータの通風部の上流側に前記内気導入通路と並列に接続されて、前記エバポレータの通風部に車外の空気を導入する外気導入通路(例えば、実施形態の外気導入通路17)と、冷媒の蒸発と凝縮によって高温部から低温部に熱を移動させるヒートパイプ(例えば、実施形態のヒートパイプ33)と、を備え、前記ヒートパイプは、前記内気導入通路に臨む位置と前記外気導入通路に臨む位置とに跨るように前記エバポレータに設けられていることを特徴とする。
上記の構成により、冷寒時に除湿暖房を行うときには、空調通路に対して外気導入通路から外気を導入し、かつ、内気導入通路から内気を導入することができる。この場合、外気導入通路と内気導入通路から外気と内気がエバポレータ部分に導入されると、エバポレータに設けられたヒートパイプ部分において、高温の内気導入通路側の空気と低温の外気導入通路側の空気の間で熱交換が行われる。これにより、外気導入通路から導入された低温の外気が加熱されて車室内に導入される一方で、内気導入通路から導入された高温の内気が冷却され、その内気が湿気を除去された状態で再び車室内に導入される。この結果、車室内の熱を回収しつつ除湿される内気循環空気量を増大させることが可能になる。
また、ヒートパイプは、エバポレータに設けられているため、エバポレータとともに空調通路内に容易に、かつコンパクトに設置することができる。
前記エバポレータの前記外気導入通路との接続部は、前記エバポレータの前記内気導入通路との接続部の上方に配置されるようにしても良い。
この場合、ヒートパイプの上方側にエバポレータの外気導入通路との接続部が配置され、ヒートパイプの下方側にエバポレータの内気導入通路との接続部が配置されることになる。したがって、冷寒時に除湿暖房を行う場合には、高温部がヒートパイプの下方に位置され、低温部がヒートパイプの上方に位置されることになる。このため、ヒートパイプ自体を複雑な構造とすることなく、内気導入通路側から外気導入通路側に熱を効率良く移動させることが可能になる。
前記エバポレータは、前記内気導入通路側の通風部と前記外気導入通路側の通風部と交差する方向に延出する複数列の冷媒通路(例えば、実施形態の第1の熱交換チューブ52,第2の熱交換チューブ53)を有し、前記ヒートパイプは、前記エバポレータの隣接する前記冷媒通路の間に配置されるようにしても良い。
この場合、ヒートパイプがエバポレータの隣接する冷媒通路の間に配置されているため、ヒートパイプがエバポレータの外側に突出しなくなり、ヒートパイプとエバポレータを併せた外形を小型化することが可能になる。
前記ヒートパイプには、冷媒を封止するための冷媒封止弁(例えば、実施形態の冷媒封止弁42)が設けられるようにしても良い。
この場合、ヒートパイプへの冷媒封入時に、冷媒封止弁を通して冷媒を容易に充填することが可能になる。
前記エバポレータの複数列の冷媒通路は、パイプ材によって構成されるようにしても良い。
また、前記エバポレータの複数列の冷媒通路は、相互に接合した複数のプレート材(例えば、実施形態のプレート材45)によって構成されるようにしても良い。
この場合、エバポレータの構造をより簡素化し、かつ製造コストの低減を図ることができる。
前記エバポレータが接続される冷凍サイクル(例えば、実施形態の冷凍サイクル12)は、内部を循環する冷媒を前記エバポレータの冷媒通路内に封止可能な封止部(例えば、実施形態の膨張弁28,遮断弁31、及び、連動機構部32)を有し、前記ヒートパイプは、前記封止部によって前記冷媒通路内に冷媒を封止された状態で構成されようにしても良い。
この場合、冷寒時に除湿暖房を行うときには、冷凍サイクル内の冷媒を封止部によってエバポレータの冷媒通路内に封止する。これにより、エバポレータの冷媒通路とその内部の冷媒がヒートパイプとして機能することになる。したがって、この構成を採用することにより、専用のヒートパイプが不要となり、部品点数の削減と装置のさらなるコンパクト化が可能になる。
前記内気導入通路と前記外気導入通路は、仕切壁(例えば、実施形態の上流側仕切壁18)によって仕切られて隣接して配置されており、前記仕切壁には、前記内気導入通路の内部を通過する空気と前記外気導入通路の内部を通過する空気との間で熱交換を行う伝熱部材(例えば、実施形態のフィン40)が設けられるようにしても良い。
この場合、ヒートパイプを通して内気と外気が熱交換される前段階において、仕切壁の伝熱部材においても、内気と外気の熱交換が行われることになる。したがって、この構成を採用することにより、車両用空調装置に導入される内気と外気の熱交換効率をより高め、除湿効率も高めることが可能になる。
前記外気導入通路の外周部には、前記外気導入通路の内部を通過する外気と周域の空気との熱交換を遮断する断熱材が配置されるようにしても良い。
この場合、外気導入通路の内部を通過する外気と周域の空気との熱交換が断熱材によって遮断されるため、外気導入通路を通過する外気は、内気導入通路を通過する内気との間でより効率良く熱交換されることになる。
前記内気導入通路には、車室内の導入空気から生じた凝縮水を外部に排出するためのドレーン通路(例えば、実施形態のドレーン通路241)が設けられ、前記ドレーン通路には、車室内の導入空気を前記凝縮水とともに外部に排出する空気排出部(例えば、実施形態の空気排出部241a)が設けられるようにしても良い。
この場合、仕切壁の伝熱部材において内気と外気の熱交換が行われ、内気導入通路を通過する空気中の水分が伝熱部材部分において凝縮すると、そこで発生した凝縮水はドレーン通路を通して内気導入通路の外部に排出される。このとき、ドレーン通路からは、空気排出部を通して車室内の比較的暖かい導入空気が凝縮水とともに排出されるため、ドレーン通路を通過する凝縮水は凍結しにくくなる。
本発明によれば、冷媒の蒸発と凝縮によって高温部から低温部に熱を移動させるヒートパイプが、内気導入通路に臨む位置と外気導入通路に臨む位置とに跨るようにエバポレータに設けられているため、冷寒時に除湿暖房を行う場合に、ヒートパイプによって内気導入通路と外気導入通路の間で熱交換を行わせることにより、車室内の熱を回収しつつ除湿される内気循環空気量を増大させることができ、しかも、ヒートパイプを空調通路内に容易に、かつコンパクトに設置することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置の模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置の図1のII−II線に沿う断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置の図1のIII−III線に沿う断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用空調装置の模式的な断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用空調装置の図4のV−V線に沿う断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用空調装置の模式的な断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る車両用空調装置のエバポレータとヒートパイプの模式的な断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る車両用空調装置のエバポレータとヒートパイプの一部の模式的な断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る車両用空調装置のエバポレータの模式的な断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る車両用空調装置の図9のX−X線に沿う断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る車両用空調装置のエバポレータとヒートパイプの模式的な断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る車両用空調装置の冷凍サイクルを示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1〜図3に示す第1の実施形態について説明する。
図1は、車両用空調装置10を車体前後方向に略沿って縦断面にして示した図であり、図2は、図1のエバポレータ11のII−II線に沿う断面を示す図である。また、図3は、図1のエバポレータ11のIII−IIIに沿う断面を示す図である。なお、図1において、矢印FRは車両1の前方を指し、矢印UPは車両1の上方を指している。
車両用空調装置10は、図1に示すように、車室2内に吹き出す空調空気の温度と湿度を調整する空調ユニット13が、例えば、車室2の前方のインストルメントパネル3の内側部分に設置されている。空調ユニット13は、空調通路15内に、空調空気に対する吸熱を行うエバポレータ11と、空調空気に対する加熱を行うヒータコア14と、が配置されている。エバポレータ11は、図示しない冷凍サイクルの一部を構成している。ヒータコア14は、ヒートポンプサイクルや加熱ヒータ等によって構成されている。なお、ヒータコア14は、内燃機関を搭載する車両に用いられる場合には、内燃機関の冷却水によって加熱を行うようにしても良い。ヒータコア14は、空調通路15内のエバポレータ11の下流側に配置されている。
図1に示すように、空調ユニット13内のエバポレータ11の上流側には、車室2内の空気を取り込む内気導入通路16と、車両外部の空気を取り込む外気導入通路17と、が並列に接続されている。内気導入通路16と外気導入通路17には、それぞれ内気と外気をエバポレータ11方向に送り出すための図示しないブロアが配置されている。また、内気導入通路16と外気導入通路17には、図示しない通路開閉ダンパが配置されており、これらが制御装置による制御によって適宜開閉されるようになっている。
外気導入通路17と内気導入通路16の各下流側部分は、外気導入通路17が内気導入通路16の上方側となるようにエバポレータ11の通風部の上流側部分に接続されている。空調ユニット13内のエバポレータ11よりも上流側部分は、上流側仕切壁18によって外気導入通路17と内気導入通路16とに仕切られている。
また、本実施形態の場合、空調通路15内のエバポレータ11とヒータコア14の間は、上流側仕切壁18と連続するように、下流側仕切壁19によって内気導入部20iと外気導入部20oとに仕切られている。
空調ユニット13内の空調通路15の下流側には、車室2内のフロントガラス4の下方に空調空気を吹き出すデフロスタ開口部21と、車室2内の乗員の正面方向に空調空気を吹き出すベント開口部22と、車室2内の乗員の足元方向に空調空気を吹き出すフット開口部23と、が設けられている。デフロスタ開口部21とベント開口部22とフット開口部23には、制御装置によって開閉制御される開閉ダンパ24a,24b,24cが設けられている。なお、フット開口部23を開閉する開閉ダンパ24cは、フット開口部23を開いた状態において、ヒータコア14の下流側の空間部を上下に仕切ることが可能な構成とされている。
空調ユニット13は、エバポレータ11の下流側の外気導入部20oにおいて、ヒータコア14を通過する空調空気と、ヒータコア14を迂回する空調空気の割合を調整する第1のエアミックスドア25oを備えている。また、空調ユニット13は、エバポレータ11の下流側の内気導入部20iにおいて、ヒータコア14を通過する空調空気と、ヒータコア14を迂回する空調空気の割合を調整する第2のエアミックスドア25iを備えている。第1のエアミックスドア25oと第2のエアミックスドア25iは、制御装置によって適宜開閉量を制御され、ベント開口部22,フット開口部23,デフロスタ開口部21のいずれかから吹き出される空調空気の温度を調整する。
エバポレータ11を一部に含む図示しない冷凍サイクルは、ここでは詳細な図示は省略するが、概略以下のように構成されている。
即ち、冷凍サイクルは、冷媒を高圧に圧縮して送り出すコンプレッサと、そのコンプレッサで圧縮された冷媒を外気と熱交換する室外熱交換器と、その室外熱交換器を通過した冷媒を膨張させる膨張弁と、その膨張弁を通った低温低圧の冷媒を空調空気と熱交換し、空調空気と熱交換した冷媒をコンプレッサに戻す上記のエバポレータ11と、を備えている。
エバポレータ11は、冷凍サイクルの膨張弁側(コンプレッサの吐出部側)から冷媒が流入する冷媒流入タンク50と、冷凍サイクルのコンプレッサの吸入部側に冷媒を流出させる冷媒流出タンク51と、を備えている。冷媒流入タンク50と冷媒流出タンク51とは、エバポレータ11の上端部側において、車幅方向に略沿って略水平に、かつ相互に平行になるように配置されている。
エバポレータ11は、さらに、上端部が冷媒流入タンク50に接続される複数の第1の熱交換チューブ52(図2,図3参照)と、上端部が冷媒流出タンク51に接続される複数の第2の熱交換チューブ53(図2,図3参照)と、第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53を接続する中継タンク54(図1参照)と、を備えている。第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53は略上下方向に沿って配置されており、中継タンク54は、エバポレータ11の下端部において車幅方向に略沿って配置されている。第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53は、断面略楕円状の金属製のパイプ材からなり、その内部がエバポレータ11内の冷媒通路を構成している。また、第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53の各外周部には複数のフィン35が突設されている。第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53の各外周部は、空調空気の通過する通風部とされている。フィン35は、通風部における内部の冷媒と空調空気の間の熱交換効率を高める。
なお、第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53は、それぞれ一対一で対応して設けられており、対応するもの同士が車幅方向の左右に並んで配置されている。図2おいては、第1の熱交換チューブ52の後方に位置されている第2の熱交換チューブ53の符号53を、第1の熱交換チューブ52の符号52の後に括弧に入れて付してある。同様に、図2おいては、冷媒流入タンク50の後方に位置されている冷媒流出タンク51の符号51を、冷媒流入タンク50の符号50の後に括弧に入れて付してある。
冷凍サイクルの膨張弁を通過してエバポレータ11の冷媒流入タンク50に流入した冷媒は、複数の第1の熱交換チューブ52を通過して中継タンク54に流れ込み、その中継タンク54で向きを変え複数の第2の熱交換チューブ53を通過して冷媒流出タンク51に流れ込む。冷媒流出タンク51に流れ込んだ冷媒は、冷凍サイクルのコンプレッサの吸入部側に流出する。
また、エバポレータ11の隣接する第1の熱交換チューブ52の間と、隣接する第2の熱交換チューブ53の間には、それぞれヒートパイプ33が配置されている。ヒートパイプ33は、第1の熱交換チューブ52や第2の熱交換チューブ53と略同サイズの断面略楕円状の金属チューブの内部に所定量の冷媒Rが封入されている。ヒートパイプ33は、冷媒Rの蒸発と凝縮によって高温部から低温部に熱を移動させる。本実施形態の場合、隣接する第1の熱交換チューブ52の間に配置されているヒートパイプ33の上端部と下端部とは、冷媒流入タンク50と中継タンク54とに係止されており、隣接する第2の熱交換チューブ53の間に配置されているヒートパイプ33の上端部と下端部とは、冷媒流出タンク51と中継タンク54とに係止されている。また、各ヒートパイプ33の外周部には、熱交換を促進するための複数のフィン35が突設されている。
各ヒートパイプ33は、内気導入通路16に臨む位置と外気導入通路17に臨む位置とに跨るようにエバポレータ11に取り付けられている。したがって、除湿暖房時等に下方側の内気導入通路16に暖かい車室2内の空気が導入され、上方側の外気導入通路17に車外の冷たい空気が導入されると、ヒートパイプ33内の下方に滞留している冷媒Rが気化(蒸発)して内気導入通路16側の暖かい空気から吸熱するとともに、ヒートパイプ33内の上方の冷媒が液化(凝縮)して外気導入通路17側の冷たい空気を加熱する。
エバポレータ11とヒートパイプ33の上下方向の略中央部には、図1に示すように、上流側仕切壁18と下流側仕切壁19とともに外気の通路部と内気の通路部を仕切る仕切部38が設けられている。また、エバポレータ11と、上流側仕切壁18と下流側仕切壁19の各間には、空気の漏れを防止するためのシール部材39が設けられている。
また、空調ユニット13内のエバポレータ11の下方位置には、エバポレータ11部分で発生した凝縮水を空調ユニット13の外部に排出するためのドレーンポート36が設けられている。
本実施形態に係る車両用空調装置10において、冷寒時にフロントガラス4の曇りをとる除湿暖房運転を行う場合には、外気導入通路17に車外の空気を導入するとともに、内気導入通路16に車室2内の空気を導入し、その状態において、デフロスタ開口部21とフット開口部23とを開閉ダンパ24a,24cによって開口する。なお、このとき第1のエアミックスドア25oと第2のエアミックスドア25iが迂回通路部を閉じることにより、外気導入部20oと内気導入部20iに流入した空気の全量がヒータコア14を通過することになる。
このとき、外気導入通路17から導入された車外の空気は、エバポレータ11に設置されたヒートパイプ33の上方部分と、その下流側のヒータコア14の上方部分とを通過してデフロスタ開口部21からフロントガラス4部分に吹き出される。また、内気導入通路16から導入された車室2内の空気は、エバポレータ11に設置されたヒートパイプ33の下方部分とヒータコア14の下方部分を通過してフット開口部23から乗員の足元部分に吹き出される。
デフロスタ開口部21とフット開口部23から吹き出される空気は、いずれもヒータコア14によって温められて車室2内に吹き出されるが、デフロスタ開口部21から吹き出される空気は外気であり、フット開口部23から吹き出される空気は車室2内の空気であるため、デフロスタ開口部21から吹き出される空気の方がフット開口部23から吹き出される空気よりも低温となる。このため、デフロスタ開口部21から吹き出される空気はより加熱する必要がある。
しかし、外気導入通路17から導入された外気は、エバポレータ11部分においてヒートパイプ33によって内気導入通路16を通過した内気と熱交換される。このため、デフロスタ開口部21から吹き出される空気は、このヒートパイプ33による熱交換によって効率良く暖められる。したがって、デフロスタ開口部21からフロントガラス4には、充分に暖められた乾燥した外気が吹き出されることになる。
一方、内気導入通路16から導入された内気は、エバポレータ11部分のヒートパイプ33によって冷却され、内気に含まれている湿気が凝縮水として下方に滴下して、ドレーンポート36から空調ユニット13の外部に排出される。これにより、フット開口部23から吹き出される空気は、エバポレータ11部分を通過する際に充分に湿度を除去されることになる。
以上のように、本実施形態に係る車両用空調装置10においては、冷媒の蒸発と凝縮によって高温部から低温部に熱を移動させるヒートパイプ33が、空調ユニット13内の内気導入通路16に臨む位置と外気導入通路17に臨む位置とに跨るようにエバポレータ11に一体に取り付けられている。このため、本実施形態に係る車両用空調装置10においては、冷寒時に除湿暖房を行う場合に、ヒートパイプ33によって内気導入通路16と外気導入通路17の間で熱交換を行わせることにより、車室内の熱を回収しつつ除湿される内気循環空気量を増大させることができ、しかも、ヒートパイプ33がエバポレータ11に一体に取り付けられていることから、ヒートパイプ33を空調通路15内に容易に、かつコンパクトに設置することができる。
また、本実施形態に係る車両用空調装置10では、エバポレータ11の外気導入通路17との接続部が、エバポレータ11の内気導入通路16との接続部の上方側に配置されているため、冷寒時に除湿暖房を行う場合に、高温部がヒートパイプ33の下方に配置され、低温部がヒートパイプ33の上方に位置されることになる。このため、ヒートパイプ33を複雑な構造にすることなく、内気導入通路16と外気導入通路17の間で効率良く熱交換を行うことができる。
さらに、本実施形態に係る車両用空調装置10においては、エバポレータ11と別体のヒートパイプ33が、エバポレータ11の隣接する第1の熱交換チューブ52(冷媒通路)の間と、隣接する第2の熱交換チューブ53(冷媒通路)の間に配置されている。このため、本実施形態に係る車両用空調装置10では、複雑な制御を要しない簡単な構成とすることができるとともに、ヒートパイプ33がエバポレータ11の外側に突出するのを避けることができる。したがって、本実施形態に係る車両用空調装置10を採用した場合には、複雑な制御を要しない構成としつつも、ヒートパイプ33とエバポレータ11を併せた外形を小型化することができる。
また、本実施形態に係る車両用空調装置10は、エバポレータ11の複数列の冷媒通路がパイプ材である第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53によって構成されているため、エバポレータ11の構成が簡素化して低コストでの製造が可能になるとともに、仕様の異なるエバポレータで多く部品を共用することができる。
つづいて、図4,図5に示す第2の実施形態について説明する。なお、以下で説明する各実施形態においては、図1〜図3に示した第1の実施形態と共通部分に同一符号を付してある。
図4は、車両用空調装置110を車体前後方向に略沿って縦断面にして示した図であり、図5は、図4の車両用空調装置110をV−V線に沿って断面にして示した図である。
第2の実施形態に係る車両用空調装置110は、基本的な構成は第1の実施形態とほぼ同様であるが、内気導入通路16と外気導入通路17を仕切る上流側仕切壁18(仕切壁)に、内気導入通路16の内部を通過する空気と外気導入通路17の内部を通過する空気との間で熱交換を行う伝熱用の複数のフィン40(伝達部材)が突設されている点が第1の実施形態と大きく異なっている。また、内気導入通路16の下壁16aは、エバポレータ11方向に向かって下方に傾斜しており、下壁16aの端部とエバポレータ11の間には、ドレーンポート36に連なるドレーン通路41が形成されている。内気導入通路16内で発生した凝結水は、ドレーン通路41を通ってドレーンポート36から外部に排出される。
また、外気導入通路17の外周部には、内気導入通路16内以外の周域の空気との熱交換を遮断するための断熱材700が被覆されている。
本実施形態に係る車両用空調装置110は、第1の実施形態に係る車両用空調装置10と同様の基本的な効果を得ることができるうえ、上流側仕切壁18に伝熱部材である複数のフィン40が突設されているため、ヒートパイプ33を通して内気と外気が熱交換される前段階において、上流側仕切壁18の複数のフィン40においても、内気と外気の熱交換を行うことができる。したがって、本実施形態に係る車両用空調装置110を採用した場合には、車室2内に導入される内気と外気の熱交換効率をより高め、除湿効率も高めることができる。
また、本実施形態に係る車両用空調装置110においては、外気導入通路17の外周部に断熱材700が被覆されているため、外気導入通路17内の空気がインストルメントパネル内の空気と熱交換されるのを防ぎ、内気導入通路16内の内気と外気導入通路17内の外気との熱交換効率をより高めることができる。
図6は、第3の実施形態に係る車両用空調装置210を、車体前後方向に略沿って縦断面にして示した図である。
第3の実施形態に係る車両用空調装置210は、基本的な構成は第2の実施形態とほぼ同様であるが、内気導入通路16の下壁16aの端部とエバポレータ11の間に形成されるドレーン通路241の開口面積が大きく、かつ凝縮水によって常時閉塞されない形状とされている点が異なっている。本実施形態の場合、ドレーン通路241の一部が、内気導入通路16内の暖かい空気を凝縮水とともに外部に排出可能な空気排出部241aとされている。
したがって、本実施形態に係る車両用空調装置210を採用した場合には、冷寒時に除湿暖房を行うときであっても、ドレーン通路241の空気排出部241aを通して車室内の比較的暖かい導入空気が凝縮水とともに排出されることになる。このため、ドレーン通路241を通過する凝縮水が凍結するのを防止することができる。
図7,図8は、第4の実施形態に係る車両用空調装置310のエバポレータ311とヒートパイプ333の模式的な断面を示す図である。
第1〜第3の実施形態に係る車両用空調装置10,110,210は、エバポレータ11の隣接する第1の熱交換チューブ52の間と、隣接する第2の熱交換チューブ53の間にそれぞれヒートパイプ33が設置されているが、第4の実施形態に係る車両用空調装置310においては、側面視で第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53の間で、かつ、正面視で隣接する第1の熱交換チューブ52の間(第2の熱交換チューブ53の間)となる位置に、それぞれヒートパイプ333が配置されている。ヒートパイプ333は、第1の実施形態のものと同様に、断面略楕円状の金属チューブの内部に所定量の冷媒Rが封入されている。
また、ヒートパイプ333は、内部に所定量の冷媒Rを充填した金属チューブの上部に、冷媒Rを内部に封止するための冷媒封止弁42が設けられている。冷媒封止弁42は、弁体42aがスプリング42bによって閉弁方向に付勢された逆止弁によって構成されており、図8に示すように、冷媒Rの充填時に高圧が外部から作用したときにのみ弁体42aが開弁方向に変位するようになっている。
本実施形態に係る車両用空調装置310は、ヒートパイプ333が第1の実施形態のものと若干異なるものの、その他の基本的な構成は第1の実施形態のものとほぼ同様とされている。このため、第1の実施形態とほぼ同様の基本的な効果を得ることができる。
ただし、本発明に係る車両用空調装置310においては、エバポレータ311と別体のヒートパイプ333に、冷媒を内部に封止するための冷媒封止弁42が設けられているため、ヒートパイプ333の冷媒封入時に冷媒封止弁42を通して容易に冷媒Rを充填できるという利点がある。
図9は、第5の実施形態に係る車両用空調装置410のエバポレータ411の模式的な断面を示す図であり、図10は、図9のX−X線に沿う断面を示す図である。
上述した第1〜第4の各実施形態は、エバポレータ11,311の上端側に冷媒流入タンク50と冷媒流出タンク51が配置されるとともに、下端側に中継タンク54が配置され、冷媒流入タンク50と中継タンク54、中継タンク54と冷媒流出タンク51の各間がパイプ材から成る第1の熱交換チューブ52と第2の熱交換チューブ53によって接続されている。これに対し、第5の実施形態に係るエバポレータ411においては、上端側に冷媒流入孔450と冷媒流出孔451を有し下端側に中継孔454A,454Bを有する複数のプレート材45が層状に重ねられ、隣接するプレート材45の周縁部同士が適宜接合されている。これにより、隣接するプレート材45の間に、第1の熱交換チューブ452や第2の熱交換チューブ453、ヒートパイプ433等が形成されている。第1の熱交換チューブ452は、冷媒流入孔450と中継孔454Aとに接続され、第2の熱交換チューブ453は、中継孔454Bと冷媒流出孔451とに接続されている。また、中継孔454Aと中継孔454Bとは図示しない通路孔によって相互に接続されている。
本実施形態の場合、ヒートパイプ433は、隣接する第1の熱交換チューブ452の間と、隣接する第2の熱交換チューブ453の間にそれぞれ配置されている。また、ヒートパイプ433には、第1の実施形態と同様に所定量の冷媒Rが封入されている。
本実施形態に係る車両用空調装置410においては、第1の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができるが、エバポレータ411が複数のプレート材45を層状に重ねて構成されているため、エバポレータ411の構造をより簡素化し、かつ製造コストの低減を図ることができる。
図11は、第6の実施形態に係る車両用空調装置510のエバポレータ511の模式的な断面を示す図である。
本実施形態に係る車両用空調装置510は、第5の実施形態と同様に冷媒流入孔450,冷媒流出孔451,中継孔454A,454Bを有する複数のプレート材45が層状に重ねられ、隣接するプレート材45の周縁部同士が適宜接合されて、これらの間に第1の熱交換チューブ452と第2の熱交換チューブ453が形成されている。また、第1の熱交換チューブ452と第2の熱交換チューブ453を形成するプレート材45の背部間には、一つのヒートパイプ533が形成されている。
第6の実施形態に係る車両用空調装置510の場合、第4の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができるうえ、エバポレータ511全体をさらに小型化することができる。
図12は、第7の実施形態に係る車両用空調装置610の冷凍サイクルを模式的に示す図である。
本実施形態に係る車両用空調装置610は、専用のヒートパイプを備えず、除湿暖房時等の必要時にエバポレータ611の一部をヒートパイプとして機能させるようになっている。
冷凍サイクル12は、冷媒を高圧に圧縮して送り出すコンプレッサ26と、コンプレッサ26で圧縮された冷媒を外気と熱交換する室外熱交換器27と、室外熱交換器27を通過した冷媒を膨張させる膨張弁28と、膨張弁28を通った低温低圧の冷媒を空調空気と熱交換し、空調空気と熱交換した冷媒をコンプレッサ26に戻すエバポレータ611と、を備えている。
また、冷凍サイクル12は、エバポレータ611の下流側の冷媒流路29lに介装され、制御装置30による制御によって下流側の冷媒流路29lを遮断する遮断弁31と、その遮断弁31の遮断動作に応じて上流側の冷媒流路29uの膨張弁28を閉じる連動機構部32と、を備えている。また、冷凍サイクル12のコンプレッサ26は、制御装置30によって制御されるようになっている。
なお、本実施形態においては、遮断弁31と連動機構部32と膨張弁28とが、冷凍サイクル12内を循環する冷媒をエバポレータ611の冷媒通路611a内に封止可能な封止部を構成している。実際に、エバポレータ611の冷媒通路611a内に所定量の冷媒Rを封止する場合には、制御装置30によって遮断弁31を閉じた状態でコンプレッサ26を微小時間作動させる。これにより、エバポレータ611の冷媒通路611a内に所定量の冷媒Rが充填されると、連動機構部32が下流側の冷媒流路29lの圧力を感知して膨張弁28を閉塞し、その結果、冷媒通路611a内に所定量の冷媒Rが封入されることになる。
エバポレータ611は、こうして冷媒通路611a内に冷媒Rが封止されると、冷媒通路611aとその内部の冷媒Rが、冷媒Rの蒸発と凝縮によって高温部から低温部に熱を移動させるヒートパイプ633として機能するようになる。本実施形態においては、エバポレータ611の冷媒通路611aと、その内部に封止される冷媒Rとがヒートパイプ633を構成している。
除湿暖房運転を開始するときには、冷凍サイクル12の遮断弁31が閉じられた後に、微小時間、冷凍サイクル12のコンプレッサ26が作動させられ、エバポレータ611の冷媒通路611a内の圧力が所定圧まで上昇した時点で膨張弁28が閉じられる。これにより、冷媒通路611a内に冷媒Rが封入され、冷媒通路611aが内部の冷媒Rとともにヒートパイプ633として機能するようになる。
本実施形態に係る車両用空調装置610においては、エバポレータ611に接続される冷凍サイクル12が、冷媒Rをエバポレータ611の冷媒通路611a内に封止可能な遮断弁31と連動機構部32と膨張弁28とを有しており、冷寒時の除湿暖房時には、エバポレータ611の冷媒通路611a内に冷媒を封止することにより、これらをヒートパイプ633として用いることができる。したがって、この構成を採用した場合には、専用のヒートパイプが不要になるため、部品点数の削減による製造コストの低減と、車両用空調装置610のさらなるコンパクト化が可能になる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
10,110,210,310,410,510,610…車両用空調装置
11,311,411,511,611…エバポレータ
12…冷凍サイクル
14…ヒータコア
15…空調通路
16…内気導入通路
17…外気導入通路
18…上流側仕切壁(仕切壁)
28…膨張弁(封止部)
31…遮断弁(封止部)
32…連動機構部(封止部)
33,333,433,533,633…ヒートパイプ
40…フィン(伝達部材)
241…ドレーン通路
241a…空気排出部
42…冷媒封止弁
45…プレート材
52…第1の熱交換チューブ(パイプ材,冷媒通路)
53…第2の熱交換チューブ(パイプ材,冷媒通路)
452…第1の熱交換チューブ(冷媒通路)
453…第2の熱交換チューブ(冷媒通路)
R…冷媒

Claims (10)

  1. 空調空気を冷却するエバポレータと、
    空調空気を加熱するヒータコアと、
    前記エバポレータの通風部の下流側に前記ヒータコアの通風部が配置され、車室内に吹き出される空調空気を生成する空調通路と、
    前記空調通路の前記エバポレータの通風部の上流側に接続されて、前記エバポレータの通風部に車室内の空気を導入する内気導入通路と、
    前記空調通路の前記エバポレータの通風部の上流側に前記内気導入通路と並列に接続されて、前記エバポレータの通風部に車外の空気を導入する外気導入通路と、
    冷媒の蒸発と凝縮によって高温部から低温部に熱を移動させるヒートパイプと、を備え、
    前記ヒートパイプは、前記内気導入通路に臨む位置と前記外気導入通路に臨む位置とに跨るように前記エバポレータに設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記エバポレータの前記外気導入通路との接続部は、前記エバポレータの前記内気導入通路との接続部の上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記エバポレータは、前記内気導入通路側の通風部と前記外気導入通路側の通風部と交差する方向に延出する複数列の冷媒通路を有し、
    前記ヒートパイプは、前記エバポレータの隣接する前記冷媒通路の間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記ヒートパイプには、冷媒を封止するための冷媒封止弁が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記エバポレータの複数列の冷媒通路は、パイプ材によって構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記エバポレータの複数列の冷媒通路は、相互に接合した複数のプレート材によって構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。
  7. 前記エバポレータが接続される冷凍サイクルは、内部を循環する冷媒を前記エバポレータの冷媒通路内に封止可能な封止部を有し、
    前記ヒートパイプは、前記封止部によって前記冷媒通路内に冷媒を封止された状態で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  8. 前記内気導入通路と前記外気導入通路は、仕切壁によって仕切られて隣接して配置されており、
    前記仕切壁には、前記内気導入通路の内部を通過する空気と前記外気導入通路の内部を通過する空気との間で熱交換を行う伝熱部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  9. 前記外気導入通路の外周部には、前記外気導入通路の内部を通過する外気と周域の空気との熱交換を遮断する断熱材が配置されていることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 前記内気導入通路には、車室内の導入空気から生じた凝縮水を外部に排出するためのドレーン通路が設けられ、
    前記ドレーン通路には、車室内の導入空気を前記凝縮水とともに外部に排出する空気排出部が設けられていることを特徴とする請求項8または9に記載の車両用空調装置。
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