JP2018012356A - センシング装置付ホイール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホイール1のうち、車輪支持用転がり軸受ユニット17を構成するハブ19に結合固定される円環状の取付部7の軸方向内側面である取付面9に、保持凹部11、11を設ける。これら各保持凹部11、11の内側にセンサ(図示の例では、加速度センサ14、14)を設置する。これら各センサ(14、14)には、電力供給用や信号送信用の配線15、15が電気的に接続されている。
【選択図】図2
Description
このうちのホイールは、外径側にタイヤを装着可能な円筒状のリム部と、径方向外端部が前記リム部に結合されているディスク部とを有すると共に、このディスク部の径方向内端部を、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブに結合固定される円環状の取付部としている。
又、前記センシング装置は、所定の物理量(例えば、加速度、歪み、温度、音)を測定する為のセンサを有している。
又、前記センサは、前記ホイールの取付部に支持されている。
この様な構成を採用すれば、前記ホイールの取付部を前記ハブに結合固定する際に、前記取付部の取付面を相手部材(制動用回転部材や前記ハブの回転側フランジ)の軸方向外側面に当接させる場合でも、前記センサがこの相手部材の軸方向外側面と接触する事を防止できる。この為、制動時に発生する摩擦熱が前記相手部材から前記センサに伝わりにくくする事ができる。又、前記ホイールの取付部を前記ハブに結合固定した状態では、前記保持凹部の内面と前記相手部材の軸方向外側面とにより周囲を囲まれた空間内に前記センサが配置される為、例えば自動車の走行中に路面から跳ね上がった飛び石が、前記センサにぶつかる事を有効に防止できる。
この様な構成を採用すれば、前記取付面の円周方向複数箇所に保持凹部が設けられている為、センサの個数に関係なく、ホイールのアンバランス(回転中心に対する重心のずれ)を十分に抑える事が可能となる。
そして、これら各加速度センサのうち、第1の加速度センサと第2の加速度センサとを、前記ホイールの回転中心を通る仮想線上で、この回転中心からの距離が互いに等しい位置に配置する。又、この状態で、前記第1の加速度センサの検出方向と前記第2の加速度センサの検出方向とを、前記ハブの半径方向(放射方向)に向ける(前記仮想線上に一致させる)と共に、径方向に関して互いに逆向きにする。
又、第3の加速度センサを、その検出方向を前記第1の加速度センサ及び前記第2の加速度センサの検出方向に対し、それぞれ非平行となる向き(一次独立な方向)にして配置する。
又、前記第3の加速度センサの検出方向は、前記ホイールの半径方向に向ける事ができる。
又、好ましくは、前記回転中心から前記第3の加速度センサまでの距離を、この回転中心から前記第1、第2の加速度センサまでの距離と等しくする事もできる。
更に、好ましくは、前記第2の仮想線上で、且つ、前記回転中心からの距離が互いに等しい位置に、それぞれの検出方向を前記ハブの半径方向(放射方向)に向ける(前記第2の仮想線上に一致させる)と共に、径方向に関して互いに逆向きにした状態で、前記第3の加速度センサと第4の加速度センサとを配置する事もできる。
即ち、本発明の場合には、ホイールの径方向内端部を構成する円環状の取付部にセンサを支持する構成を採用している。この為、ホイールの取付部を、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブに結合固定した状態で、この車輪支持用転がり軸受ユニットからセンサまでの距離を短くする事ができる。従って、車輪支持用転がり軸受ユニットからセンサまでの配線の長さを短くできる。
更に、本発明の場合には、ホイールのうち、回転中心に近い取付部にセンサを支持している為、回転中心から遠いリム部にセンサを支持する場合に比べて、遠心力によるセンサ精度への悪影響を小さく抑えられる。
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜4により説明する。
本例のセンシング装置付ホイールは、ホイール1と、センシング装置2とを備える。
尚、本明細書及び特許請求の範囲に於いて、特に断る場合を除き、軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車体の幅方向外側となる、図2(b)、図3、図4の左側を言い、反対に、車体の幅方向中央側となる、図2(b)、図3、図4の右側を、軸方向に関して「内」と言う。
前記ハブ19は、略円環状のハブ本体23と、内輪24とを組み合わせて成るもので、外周面に複列の内輪軌道25a、25bを有し、前記外輪18の内径側にこの外輪18と同軸に支持されている。具体的には、前記ハブ本体23の外周面の軸方向中間部に、軸方向外側列の内輪軌道25aを直接形成すると共に、同じく軸方向内端寄り部分に、外周面に軸方向内側列の内輪軌道25bを形成した前記内輪24を外嵌固定している。又、前記ハブ本体23の軸方向外端部で、前記外輪18の軸方向外端開口部よりも軸方向外方に突出した部分には、前記車輪4及びブレーキロータ16を支持する為の回転側フランジ26を設けている。又、この回転側フランジ26には、軸方向に貫通する取付孔(ねじ孔又は通孔)27が設けられている。
前記各玉20、20は、前記両外輪軌道21a、21bと前記両内輪軌道25a、25bとの間に、両列毎に複数個ずつ、それぞれ保持器により保持された状態で、背面組み合わせ型の接触角と共に予圧を付与した状態で転動自在に設けられている。
又、本発明を実施する場合には、前記回転角度検出手段として、上述の様なアブソリュート型のエンコーダの代わりに、ABSセンサ(磁気エンコーダ+磁気センサ)を採用(利用)する事もできる。
又、本例の場合には、前記ホイール1のうち、回転中心に近い取付部7に前記各加速度センサ14、14を支持している為、回転中心から遠いリム部5に前記各加速度センサ14、14を支持する場合に比べて、遠心力によるセンサ精度への悪影響を小さく抑えられる。
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図5により説明する。
本例の場合には、それぞれが1方向の加速度のみを検出可能な1軸加速度センサである、3つの加速度センサ32、33、34を、ホイール1の取付面9に設けた保持凹部11、11の内側に1つずつ設置(支持固定)している。特に、本例の場合には、前記各加速度センサ32、33、34を、前記ホイール1の回転中心軸に直交する同一仮想平面上に於いて、それぞれ次の様に配置している。
その他の構成及び作用に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図6により説明する。
本例の場合には、それぞれが1方向の加速度のみを検出可能な1軸加速度センサである、4つの加速度センサ32〜35を、ホイール1の取付面9に設けた保持凹部11、11の内側に1つずつ設置している。特に、本例の場合には、前記各加速度センサ32〜35を、前記ホイール1の回転中心軸に直交する同一仮想平面上に於いて、それぞれ次の様に配置している。
先ず、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に方法により、前記第1、第2の加速度センサ32、33に作用する、遠心加速度(Ca)の大きさ、及び、並進加速度(T)の検出方向(矢印α、β方向)成分の大きさ(Tα、Tβ)を算出する。そして、本例の場合には、前記第3、第4の加速度センサ34a、35の出力信号に対して、前記第1、2の加速度センサ32、33に対して行ったのと同様の処理を行う事で、これら第3、第4の加速度センサ34a、35に作用する並進加速度(T)のうちの検出方向(矢印γ、δ方向)成分の大きさ(Tγ、Tδ)を求める。この様にして求められた並進加速度(T)の2方向成分{Tα(Tβ)、Tγ、(Tδ)}は、互いに直交する方向の2成分となる為、これらをそのまま利用して、並進加速度(T)の大きさを求める事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1〜2例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第4例に就いて、図7により説明する。
本例の場合には、2つの加速度センサ36、37を、ホイール1の取付面9に設けた保持凹部11、11の内側に1つずつ設置している。本例の場合には、これら各加速度センサ36、37として、それぞれ3方向の加速度を検出可能な3軸加速度センサを使用している。これら各3軸加速度センサ36、37は、1軸の加速度センサを互いの検出方向を直交させる様にしてそれぞれ3個組み合わせる事で構成されており、これら3軸加速度センサ36、37ごとに、それぞれ3つ出力信号が得られる。従って、本例の場合には、2個の加速度センサしか使用していない様に見えるが、実質的には1軸加速度センサを合計6個使用しているのと同じである。又、本例の場合に、より具体的には、前記各3軸加速度センサ36、37を、前記ホイール1の回転中心軸に直交する同一仮想平面上に於いて、それぞれ次の様に配置している。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1〜2例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第5例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に加速度センサ14、14を設置する代わりに、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11の内側に歪センサを設置している。より具体的には、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内面(例えば底面)に歪センサを接着固定している。
これにより、前記歪センサの検出信号を利用して、前記ホイール1に作用する荷重を測定できる様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第6例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11(図1〜4参照)のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内側に、図示しない圧力センサを設置している。又、前記ホイール1の内部に、この圧力センサを設置した保持凹部11、11の内側と、リム部5の外径側(タイヤ3の内部)とを連通する、図示しない連通孔を設けている。
これにより、前記タイヤ3の空気圧を、前記連通孔を通じて前記保持凹部11内に導入し、前記圧力センサによって測定できる様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第7例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に加速度センサ14、14を設置する代わりに、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内側に、図示しない音センサ(マイク)を設置している。
この様な本例の構造によれば、例えば、前記音センサにより前記保持凹部11に反響する音を測定する事で、走行中の路面状況を推定したり、制動装置の異常(パッドが過度に擦り減った際に発生する異音等)を検知したりする事ができる。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第8例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に加速度センサ14、14を設置する代わりに、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内側に、図示しない変位センサを設置している。又、図示は省略するが、前記各保持凹部11、11のうち、少なくとも前記変位センサを設置した保持凹部11の径方向外端部を、前記ホイール1の取付部7の外周面に開口させている。更に、図示は省略するが、前記ホイール1の径方向外端寄り部分に、変位取出し部材の基端部を結合固定している。そして、この変位取出し部材の先端部に設けた被検出部を、前記変位センサの径方向外端部に設けられた検出部に対して近接配置している。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第9例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に、他のセンサ(加速度センサ14、14、歪センサ、圧力センサ、音センサ、変位センサ)と共に(一緒に)、図示しない温度センサを設置している。
これにより、この温度センサを設置した保持凹部11の内側の温度を測定する事で、この保持凹部11の内側に設置された前記他のセンサの検出信号の温度補正を行える様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
又、本発明のセンシング装置付ホイールを構成するホイールは、鋳造により全体を一体に形成された1ピース構造に限らず、複数の部品同士を溶接やねじ止め等により互いに結合して成る複数ピース構造とする事もできる。
又、本発明を実施する場合、ホイールの取付部に支持するセンサは、上述した各実施の形態ものに限定されず、各種のもの(例えば、車両の周囲に存在する物体との距離を確認する為の赤外線センサ、路上の水位を検知する為のセンサ等)を採用する事ができる。
又、本発明を実施する場合、ホイールの取付部に支持するセンサの種類は、複数種類とする事ができる。
又、本発明のセンシング装置付ホイールを組み付ける車輪支持用転がり軸受ユニットは、電力供給手段や信号通信手段を備えていない、従来から知られた車輪支持用転がり軸受ユニットとする事もできる。この場合、検出部(センサ)への電力は、例えばホイールに支持したバッテリ(電池)から供給する事ができ、又、検出部の出力信号は、例えばホイールに支持した無線アンテナにより車体側の演算器に送信する事ができる。
2 センシング装置
3 タイヤ
4 車輪
5 リム部
6 ディスク部
7 取付部
8 スポーク
9 取付面
10 取付孔
11 保持凹部
12 大径段部
13 連通溝
14 加速度センサ
15 配線
16 ブレーキロータ
17 車輪支持用転がり軸受ユニット
18 外輪
19 ハブ
20 玉
21a、21b 外輪軌道
22 静止側フランジ
23 ハブ本体
24 内輪
25a、25b 内輪軌道
26 回転側フランジ
27 取付孔
28 シールリング
29 キャップ
30 位置決め筒部
31 取付孔
32 第1の加速度センサ
33 第2の加速度センサ
34、34a 第3の加速度センサ
35 第4の加速度センサ
36 3軸加速度センサ
37 3軸加速度センサ
Claims (2)
- ホイールと、センシング装置とを備え、
前記ホイールは、外径側にタイヤを装着可能な円筒状のリム部と、径方向外端部が前記リム部に結合されているディスク部とを有すると共に、このディスク部の径方向内端部を、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブに結合固定される円環状の取付部としており、
前記センシング装置は、所定の物理量を測定する為のセンサを有しており、
前記センサが前記ホイールの取付部に支持されている
センシング装置付ホイール。 - 前記取付部の軸方向内側面である取付面に、軸方向に凹む状態で保持凹部が設けられており、
前記センサは、前記保持凹部の内側に配置されている
請求項1に記載したセンシング装置付ホイール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016141156A JP2018012356A (ja) | 2016-07-19 | 2016-07-19 | センシング装置付ホイール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016141156A JP2018012356A (ja) | 2016-07-19 | 2016-07-19 | センシング装置付ホイール |
Publications (2)
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JP2018012356A true JP2018012356A (ja) | 2018-01-25 |
JP2018012356A5 JP2018012356A5 (ja) | 2019-05-23 |
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ID=61020880
Family Applications (1)
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JP2016141156A Pending JP2018012356A (ja) | 2016-07-19 | 2016-07-19 | センシング装置付ホイール |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018012356A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7264977B1 (ja) | 2021-11-24 | 2023-04-25 | 西芝電機株式会社 | 回転電機の振動計測装置 |
-
2016
- 2016-07-19 JP JP2016141156A patent/JP2018012356A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP7264977B1 (ja) | 2021-11-24 | 2023-04-25 | 西芝電機株式会社 | 回転電機の振動計測装置 |
JP2023077262A (ja) * | 2021-11-24 | 2023-06-05 | 西芝電機株式会社 | 回転電機の振動計測装置 |
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