JP2018012356A - センシング装置付ホイール - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイールに取り付けられたセンサに対し、車輪支持用転がり軸受ユニットを通じて電力供給用や信号送信用の配線を接続する場合に、車輪支持用転がり軸受ユニットからセンサまでの配線の長さを短くできる構造を実現する。
【解決手段】ホイール1のうち、車輪支持用転がり軸受ユニット17を構成するハブ19に結合固定される円環状の取付部7の軸方向内側面である取付面9に、保持凹部11、11を設ける。これら各保持凹部11、11の内側にセンサ(図示の例では、加速度センサ14、14)を設置する。これら各センサ(14、14)には、電力供給用や信号送信用の配線15、15が電気的に接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輪を構成するホイールに、加速度、温度等の所定の物理量を測定する為のセンシング装置を取り付けて成るセンシング装置付ホイールに関する。
近年、自動車の走行安定性や走行安全性を確保する為に、ABS(アンチロックブレーキシステム)、TCS(トラクションコントロールシステム)、VSC(ビークルスタビリティコントロール)等の種々の車両制御システムが開発されている。そして、この様な車両制御システムを制御する為に、走行中の車輪の状況(例えば、回転速度や加速度等)を検知する事が求められている。
この様な事情に鑑みて、例えば特許文献1には、車輪を構成するホイールに取り付けた加速度センサにより、車輪に作用する加速度を測定する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された構造の場合には、加速度センサが、ホイールの径方向外端部を構成する円筒状のリム部に取り付けられている。この為、例えば、ホイールの径方向内端部を構成する円環状の取付部を取り付ける車輪支持用転がり軸受ユニットを通じて、電力供給用配線や信号送信用配線を加速度センサに接続する場合には、車輪支持用転がり軸受ユニットから加速度センサまでの各配線の長さが長くなって、各配線の敷設が難しくなると共に、各配線を通じて送信される信号にノイズが混入し易くなると言った問題がある。
特開2015−143049号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、ホイールに取り付けられたセンサに対し、車輪支持用転がり軸受ユニットを通じて電力供給用や信号送信用の配線を接続する場合に、車輪支持用転がり軸受ユニットからセンサまでの配線の長さを短くできる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のセンシング装置付ホイールは、ホイールと、センシング装置とを備える。
このうちのホイールは、外径側にタイヤを装着可能な円筒状のリム部と、径方向外端部が前記リム部に結合されているディスク部とを有すると共に、このディスク部の径方向内端部を、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブに結合固定される円環状の取付部としている。
又、前記センシング装置は、所定の物理量(例えば、加速度、歪み、温度、音)を測定する為のセンサを有している。
又、前記センサは、前記ホイールの取付部に支持されている。
本発明のセンシング装置付ホイールを実施する場合には、例えば、請求項2に記載した発明の様に、前記取付部の軸方向内側面である取付面に、軸方向に凹む状態で保持凹部を設けると共に、前記センサを、前記保持凹部の内側に配置する事ができる。
この様な構成を採用すれば、前記ホイールの取付部を前記ハブに結合固定する際に、前記取付部の取付面を相手部材(制動用回転部材や前記ハブの回転側フランジ)の軸方向外側面に当接させる場合でも、前記センサがこの相手部材の軸方向外側面と接触する事を防止できる。この為、制動時に発生する摩擦熱が前記相手部材から前記センサに伝わりにくくする事ができる。又、前記ホイールの取付部を前記ハブに結合固定した状態では、前記保持凹部の内面と前記相手部材の軸方向外側面とにより周囲を囲まれた空間内に前記センサが配置される為、例えば自動車の走行中に路面から跳ね上がった飛び石が、前記センサにぶつかる事を有効に防止できる。
又、上述の請求項2に記載した発明を実施する場合には、例えば、前記保持凹部を、前記取付面の円周方向等間隔となる複数箇所に設けると共に、前記センサを、これら各保持凹部のうちの少なくとも1個の保持凹部の内側に配置する事ができる。
この様な構成を採用すれば、前記取付面の円周方向複数箇所に保持凹部が設けられている為、センサの個数に関係なく、ホイールのアンバランス(回転中心に対する重心のずれ)を十分に抑える事が可能となる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記ホイールの取付部の一部で、このホイールの中心軸に対し直交する仮想平面上に、少なくとも3個の加速度センサを固定する(別な言い方をすれば、合計3方向以上の加速度を検出可能な複数個の加速度センサを固定する)事ができる。
そして、これら各加速度センサのうち、第1の加速度センサと第2の加速度センサとを、前記ホイールの回転中心を通る仮想線上で、この回転中心からの距離が互いに等しい位置に配置する。又、この状態で、前記第1の加速度センサの検出方向と前記第2の加速度センサの検出方向とを、前記ハブの半径方向(放射方向)に向ける(前記仮想線上に一致させる)と共に、径方向に関して互いに逆向きにする。
又、第3の加速度センサを、その検出方向を前記第1の加速度センサ及び前記第2の加速度センサの検出方向に対し、それぞれ非平行となる向き(一次独立な方向)にして配置する。
尚、前記第3の加速度センサの取付位置は特に問わないが、第1の加速度センサ(又は第2の加速度センサ)に対する円周方向に関する相対的な位置、及び、回転中心からの距離に関しては、並進加速度を求めるのに必要になる為、予め設計的に定めておく。
又、前記第3の加速度センサの検出方向は、前記ホイールの半径方向に向ける事ができる。
又、上述の様な構造を採用する場合には、例えば、前記第3の加速度センサを、前記回転中心を通り、且つ、前記第1の加速度センサ及び前記第2の加速度センサを配置した前記仮想線に対して直交する、第2の仮想線上に配置する事ができる。
又、好ましくは、前記回転中心から前記第3の加速度センサまでの距離を、この回転中心から前記第1、第2の加速度センサまでの距離と等しくする事もできる。
更に、好ましくは、前記第2の仮想線上で、且つ、前記回転中心からの距離が互いに等しい位置に、それぞれの検出方向を前記ハブの半径方向(放射方向)に向ける(前記第2の仮想線上に一致させる)と共に、径方向に関して互いに逆向きにした状態で、前記第3の加速度センサと第4の加速度センサとを配置する事もできる。
上述の様に構成する本発明のセンシング装置付ホイールによれば、ホイールに取り付けられたセンサに対し、車輪支持用転がり軸受ユニットを通じて電力供給用や信号送信用の配線を接続する場合に、車輪支持用転がり軸受ユニットからセンサまでの配線の長さを短くできる。
即ち、本発明の場合には、ホイールの径方向内端部を構成する円環状の取付部にセンサを支持する構成を採用している。この為、ホイールの取付部を、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブに結合固定した状態で、この車輪支持用転がり軸受ユニットからセンサまでの距離を短くする事ができる。従って、車輪支持用転がり軸受ユニットからセンサまでの配線の長さを短くできる。
更に、本発明の場合には、ホイールのうち、回転中心に近い取付部にセンサを支持している為、回転中心から遠いリム部にセンサを支持する場合に比べて、遠心力によるセンサ精度への悪影響を小さく抑えられる。
本発明の実施の形態の第1例のセンシング装置付ホイールを示す、軸方向内側から見た斜視図。 同じく軸方向内側から見た平面図(a)、及び、(a)のA−A断面図(b)。 図2のB部拡大図。 本発明の実施の形態の第1例のセンシング装置付ホイールを、制動用回転部材及び車輪支持用転がり軸受ユニットと組み合わせた状態で示す断面図。 本発明の実施の形態の第2例に関する、軸方向内側から見た各センサの位置関係を示す図。 本発明の実施の形態の第3例に関する、軸方向内側から見た各センサの位置関係を示す図。 本発明の実施の形態の第4例に関する、軸方向内側から見た各センサの位置関係を示す図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜4により説明する。
本例のセンシング装置付ホイールは、ホイール1と、センシング装置2とを備える。
尚、本明細書及び特許請求の範囲に於いて、特に断る場合を除き、軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車体の幅方向外側となる、図2(b)、図3、図4の左側を言い、反対に、車体の幅方向中央側となる、図2(b)、図3、図4の右側を、軸方向に関して「内」と言う。
前記ホイール1は、ゴム製のタイヤ3と共に車輪4(図4参照)を構成するもので、鉄合金、アルミニウム合金等の弾性を有する金属製である。本例の場合、このホイール1は、ダイカスト等の鋳造によって全体が一体に造られた、1ピース構造となっている。この様なホイール1は、外径側に前記タイヤ3を装着可能な円筒状のリム部5と、径方向外端部がこのリム部5に結合されたディスク部6とを有する。
前記ディスク部6は、径方向内端部を構成する円環状の取付部7と、径方向中間部及び外端部を構成する複数本のスポーク8、8とを有する。
このうちの取付部7は、例えば図4に示す様な車輪支持用転がり軸受ユニット17を構成するハブ19に結合固定される部位である。この取付部7の軸方向内側面は、自身の中心軸に対して直交する平面状(円輪面状)の取付面9となっている。又、前記取付部7は、円周方向等間隔となる複数箇所(本例の場合には5箇所)に、それぞれ軸方向に貫通する取付孔10、10を有する。これら各取付孔10、10の軸方向内端部は、前記取付面9の径方向中間部に開口している。
又、前記取付面9の径方向中間部のうち、前記各取付孔10、10から外れた円周方向等間隔となる複数箇所(本例の場合には、前記取付孔10、10と同数である5箇所)には、軸方向に凹入する保持凹部11、11が設けられている。本例の場合、これら各保持凹部11、11は、互いに同形・同大であり、軸方向内側から見た形状を放射方向に長い矩形としている。尚、前記各保持凹部11、11の形状は、内側に配置する加速度センサ14、14の形状に基づいて決定する事ができる。又、本例の場合、前記各取付孔10、10と前記各保持凹部11、11とは、円周方向に関して互いに重畳する位置に配置されていると共に、円周方向に関して1つずつ交互に且つ等ピッチで配置されている。
又、前記取付部7の内周面のうち、前記各保持凹部11、11と径方向に重畳する軸方向内端部には、軸方向外側に隣接する部分よりも内径寸法が大きくなった大径段部12が全周に亙って設けられている。又、前記取付面9のうち、前記各保持凹部11、11の径方向内側に位置する部分には、これら各保持凹部11、11の内部空間と前記大径段部12の径方向内側空間とを連通する連通溝13、13が、放射方向に設けられている。
前記各スポーク8、8は、円周方向に離隔して放射状に配置されると共に、径方向内端部を前記取付部7の外周面の軸方向外端部に、径方向外端部を前記リム部5の内周面の軸方向外端寄り部分に、それぞれ一体に結合されている。
前記センシング装置2は、複数個(本例の場合には5個)の加速度センサ14、14を備える。これら各加速度センサ14、14は、前記各保持凹部11、11の内側に1つずつ、前記取付面9よりも軸方向内側に突出しない様に配置された状態で(より具体的には、全体が前記取付面9よりも軸方向外側に位置する様に配置された状態で)、前記ホイール1の取付部7に支持固定されている。本例の場合には、前記各加速度センサ14、14として、それぞれ1方向の加速度のみを検出可能な1軸加速度センサを使用しており、これら各加速度センサ14、14の検出方向を、放射方向(径方向)外側に向けている。又、この状態で、これら各加速度センサ14、14に電気的に接続された電力供給用及び信号送信用の配線(ハーネス)15、15を、前記各連通溝13、13を通じて、前記大径段部12の径方向内側空間に引き出している。
上述の様な構成を有する本例のセンシング装置付ホイールは、例えば図4に示す様に、前記リム部5の外径側にタイヤ3を装着する事により車輪4を構成した状態で、制動用回転部材であるブレーキロータ16と共に、図示しない懸架装置に対して、車輪支持用転がり軸受ユニット17により回転自在に支持される。
図示の例の場合、前記車輪支持用転がり軸受ユニット17は、前記車輪4を従動輪として支持する、従動輪用のものであり、静止側軌道輪である外輪18の内径側に、回転側軌道輪であるハブ19を、それぞれが転動体である複数個の玉20、20を介して、回転自在に支持している。
前記外輪18は、全体を略円環状に構成されており、内周面に複列の外輪軌道21a、21bを、外周面に静止側フランジ22をそれぞれ有する。
前記ハブ19は、略円環状のハブ本体23と、内輪24とを組み合わせて成るもので、外周面に複列の内輪軌道25a、25bを有し、前記外輪18の内径側にこの外輪18と同軸に支持されている。具体的には、前記ハブ本体23の外周面の軸方向中間部に、軸方向外側列の内輪軌道25aを直接形成すると共に、同じく軸方向内端寄り部分に、外周面に軸方向内側列の内輪軌道25bを形成した前記内輪24を外嵌固定している。又、前記ハブ本体23の軸方向外端部で、前記外輪18の軸方向外端開口部よりも軸方向外方に突出した部分には、前記車輪4及びブレーキロータ16を支持する為の回転側フランジ26を設けている。又、この回転側フランジ26には、軸方向に貫通する取付孔(ねじ孔又は通孔)27が設けられている。
前記各玉20、20は、前記両外輪軌道21a、21bと前記両内輪軌道25a、25bとの間に、両列毎に複数個ずつ、それぞれ保持器により保持された状態で、背面組み合わせ型の接触角と共に予圧を付与した状態で転動自在に設けられている。
又、前記外輪18の軸方向外端開口部と前記ハブ本体23の軸方向中間部外周面との間に、シールリング28を設置して、前記各玉20、20を設置した空間の軸方向外端開口を塞いでいる。又、前記外輪18の軸方向内端部に、有底円筒状のキャップ(カバー)29を固定して、この外輪18の軸方向内端開口部を塞いでいる。本例の場合、このキャップ29のうち、少なくとも底板部は、非磁性金属、合成樹脂等の非磁性材製である。
上述の様な車輪支持用転がり軸受ユニット17により、前記懸架装置に対して、前記車輪4及び前記ブレーキロータ16を回転自在に支持する場合には、前記外輪18の静止側フランジ22を、前記懸架装置を構成するナックルに対し、複数のボルト等の結合部材により結合固定する。
又、前記ハブ19(ハブ本体23)の回転側フランジ26に、前記車輪4及び前記ブレーキロータ16を結合固定する。この為に、具体的には、このブレーキロータ16の径方向中央部に設けられたブレーキロータ中心孔、及び、前記ホイール1の径方向中央部(前記取付部7の径方向内側)に設けられたホイール中心孔に、前記ハブ本体23の軸方向外端部に設けられたパイロット部と呼ばれる位置決め筒部30を順次挿入(内嵌)する事により、前記ホイール1及び前記ブレーキロータ16の径方向の位置決めを図る。これと共に、前記回転側フランジ26の軸方向外側面に前記ブレーキロータ16の径方向内半部の軸方向内側面を当接させると共に、このブレーキロータ16の径方向内半部の軸方向外側面に前記ホイール1の取付面9を当接させる。そして、この状態で、軸方向に関して互いに整合する位置に配置された、前記回転側フランジ26の取付孔27、前記ブレーキロータ16の取付孔31、及び、前記ホイール1の取付部7の取付孔10に挿通又は螺合した、図示しない複数のボルト等の結合部材を利用して、前記ホイール1(取付部7)及びブレーキロータ16を、前記ハブ本体23(回転側フランジ26)に対して結合固定する。
又、本例の場合、前記車輪支持用転がり軸受ユニット17は、図示しない電力供給手段と、図示しない信号通信手段と、図示しない回転角度検出手段とを備えている。特に、本例の場合、これら電力供給手段、信号通信手段、回転角度検出手段は、前記ハブ19の径方向内側の空間及び前記キャップ29の内部空間に設置されている。
前記電力供給手段は、発電機と、バッテリと、充電器とを備える。このうちの発電機は、前記外輪18に対して直接又は前記キャップ29等を介して間接的に支持固定された固定子と、前記ハブ19に対して直接又は間接的に支持固定された回転子とを有し、これら固定子と回転子との相対回転に基づき、前記各加速度センサ14、14に供給する電力を発電するものである。又、前記バッテリは、前記発電機により発電した電力を蓄えるものである。又、前記充電器は、前記発電機により発電した電力を前記バッテリに供給してこのバッテリを充電する為のもので、前記発電機により発電した交流電圧を直流電圧に変換する為の整流回路を備えている。
又、前記信号通信手段は、車体側に配置された演算器等の電子機器との間で、前記各加速度センサ14、14の出力信号を、無線により通信する、無線通信器を備えている。
又、前記回転角度検出手段は、従来から広く知られている光学式、磁気式等のアブソリュート型のエンコーダであり、前記外輪18に対して直接又は前記キャップ29等を介して間接的に支持固定された検出用ステータと、前記ハブ19に対して直接又は間接的に支持固定された検出用ロータとを有し、これら検出用ステータと検出用ロータとが相対回転する事に伴って変化する出力信号に基づいて、前記ハブ19が前記外輪18の原点位置(初期設定値)から、何度(何ラジアン)回転した位置にあるのかを測定可能とするものである。
又、図4に示した車輪支持用転がり軸受ユニット17への組付け状態で、前記各加速度センサ14、14と、前記充電器及び前記無線通信器とは、それぞれ電力供給用及び信号送信用の配線(ハーネス)15、15により、図示しないコネクタを介して電気的に接続されている。これら各配線15、15は、前記各保持凹部11、11の内部から、前記各連通溝13、13を通じて前記大径段部12の内周面と前記位置決め筒部30の外周面との間に存在する空間に引き出され、更に、前記位置決め筒部30の軸方向外側の空間を経由して、この位置決め筒部30の軸方向外端開口から前記ハブ19の径方向内側の空間に引き込まれている。
又、本例の場合、前記各加速度センサ14、14の設置部、及び、前記ハブ19の径方向内側の空間の軸方向外端開口は、前記各配線15、15の敷設を許容できる態様で、カバーやシール部材等の適宜の密封手段により密封されている。
本例の場合、自動車の走行に伴い、前記車輪4と共に前記ハブ19が回転すると、このハブ19に支持固定された前記回転子が、前記外輪18に支持固定された前記固定子に対して相対回転する事により、前記発電機が発電する。そして、この発電機により発電された交流電圧は、前記充電器により直流電圧に変換された後、前記バッテリに充電される。
このバッテリに充電された電力は、前記各配線15、15を通じて前記各加速度センサ14、14に供給されると共に、図示しない配線を通じて前記無線通信器及び前記エンコーダにも供給される。そして、前記各加速度センサ14、14が、それぞれに作用する加速度の検出方向成分に応じた出力信号を発生すると共に、前記エンコーダが、前記外輪18に対する前記ハブ19の回転角度を表す出力信号を発生する。これら各加速度センサ14、14の出力信号は前記各配線15、15を通じて、前記エンコーダの出力信号は図示しない配線を通じて、それぞれ前記無線通信器に送られる。そして、この無線通信器を構成するアンテナにより、前記各加速度センサ14、14及びエンコーダの出力信号を、前記キャップ29を構成する非磁性材製の底板部を通じて、車体側に配置された前記演算器に対し無線送信される。
この結果、前記演算器は、例えば、前記エンコーダの出力信号に基づいて求められる、前記外輪18に対する前記ハブ19(前記各加速度センサ14、14)の回転角度(静止系に対する回転系の回転角度)と、前記各加速度センサ14、14の出力信号との関係を求めるなどして、適宜、車両のアクティブセーフティ技術に利用する。
尚、図示の例では、前記ホイール1の取付面9に設けた総ての保持凹部11、11の内側に加速度センサ14、14を設置しているが、本発明を実施する場合には、前記各保持凹部11、11のうちの一部(少なくとも1つ)の保持凹部11の内側にのみ加速度センサ14を設置する構成を採用する事もできる。又、前記各保持凹部11、11の内側に設置する加速度センサ14、14の検出方向は、目的に応じた適宜の方向とする事ができる。
又、本発明を実施する場合には、前記回転角度検出手段として、上述の様なアブソリュート型のエンコーダの代わりに、ABSセンサ(磁気エンコーダ+磁気センサ)を採用(利用)する事もできる。
上述の様に構成する本例のセンシング装置付ホイールによれば、前記ホイール1に取り付けられた前記各加速度センサ14、14に対し、車輪支持用転がり軸受ユニット17を通じて電力供給用及び信号送信用の配線15、15を接続する場合に、前記車輪支持用転がり軸受ユニット17から前記各加速度センサ14、14までの配線15、15の長さを短くできる。即ち、本例の場合には、前記ホイール1の径方向内端部を構成する円環状の取付部7に前記各加速度センサ14、14を支持する構成を採用している。この為、前記ホイール1の取付部7を、前記車輪支持用転がり軸受ユニット17を構成するハブ19に結合固定した状態で、この車輪支持用転がり軸受ユニット17から前記各加速度センサ14、14までの距離を短くする事ができる。従って、前記車輪支持用転がり軸受ユニット17から前記各加速度センサ14、14までの配線15、15の長さを短くできる。この結果、これら各配線15、15の敷設が容易となると共に、これら各配線を通じて送信される信号にノイズが混入しにくくなる。
又、本例の場合には、前記ホイール1のうち、回転中心に近い取付部7に前記各加速度センサ14、14を支持している為、回転中心から遠いリム部5に前記各加速度センサ14、14を支持する場合に比べて、遠心力によるセンサ精度への悪影響を小さく抑えられる。
又、本例の場合には、前記各加速度センサ14、14を、前記ホイール1の取付面9に設けた保持凹部11、11の内側に配置している為、前記ホイール1の取付部7を前記ハブ19に結合固定した状態、即ち、前記取付面9を前記ブレーキロータ16の径方向内半部の軸方向外側面に当接させた状態で、前記各加速度センサ14、14がこのブレーキロータ16の径方向内半部の軸方向外側面と接触する事を防止できる。この為、制動時に発生する摩擦熱が前記ブレーキロータ16から前記各加速度センサ14、14に伝わりにくくする事ができる。又、前記ホイール1の取付部7を前記ハブ19に結合固定した状態では、前記各保持凹部11、11の内面と前記ブレーキロータ16の径方向内半部の軸方向外側面とにより周囲を囲まれた空間内に前記各加速度センサ14、14が配置される為、例えば自動車の走行中に路面から跳ね上がった飛び石が、前記各加速度センサ14、14にぶつかる事を有効に防止できる。
又、本例の場合には、前記ホイール1の取付部7に対し、前記各取付孔10、10と前記各保持凹部11、11とを、円周方向に関して1つずつ交互に且つ等ピッチで設けている為、前記各加速度センサ14、14の個数に関係なく、前記ホイール1のアンバランス(回転中心に対する重心のずれ)を十分に抑える事が可能となる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図5により説明する。
本例の場合には、それぞれが1方向の加速度のみを検出可能な1軸加速度センサである、3つの加速度センサ32、33、34を、ホイール1の取付面9に設けた保持凹部11、11の内側に1つずつ設置(支持固定)している。特に、本例の場合には、前記各加速度センサ32、33、34を、前記ホイール1の回転中心軸に直交する同一仮想平面上に於いて、それぞれ次の様に配置している。
先ず、前記各加速度センサ32、33、34のうち、第1の加速度センサ32と第2の加速度センサ33とを、前記ホイール1の回転中心Oを通る第1の仮想線P1上で、この回転中心Oから前記第1の加速度センサ32までの距離(A)とこの回転中心Oから前記第2の加速度センサ33までの距離(B)とが互いに等しい位置に配置している(A=B)。この為に、これら第1の加速度センサ32と第2の加速度センサ33とを設置する保持凹部11、11の形成位置を規制している。又、前記第1の加速度センサ32の検出方向(図中の矢印α)と前記第2の加速度センサ33の検出方向(図中の矢印β)とを、前記ホイール1の半径方向(放射方向)に向けると共に、径方向に関して互いに逆向きにしている。図示の例では、前記第1の加速度センサ32の検出方向(矢印α)を径方向外側に向け、前記第2の加速度センサ33の検出方向(矢印β)を径方向内側に向けている。別な言い方をすれば、前記第1の加速度センサ32の検出方向(矢印α)と前記第2の加速度センサ33の検出方向(矢印β)とを、前記第1の仮想線P1上に向けると共に、この第1の仮想線P1に関して同方向に向けている。
又、前記各加速度センサ32、33、34のうち、残りの第3の加速度センサ34を、前記第1の加速度センサ32から円周方向(図示の例では時計回り)に角度θだけ位相がずれた位置で、且つ、前記回転中心Oから距離(C)だけ離れた位置に配置している。尚、図示の例では、前記回転中心Oから前記第3の加速度センサ34までの距離(C)を、この回転中心Oから前記第1、2の加速度センサ32、33までの距離(A、B)と異ならせているが(C≠A、B)、これらの距離に就いては互いに同じとしても良い(C=A=B)。何れにしても、本例の場合には、この為に、前記第3の加速度センサ34を設置する保持凹部11の形成位置を規制している。又、本例の場合には、前記第3の加速度センサ34の検出方向(図中の矢印γ)を、前記ホイール1の半径方向(径方向外側)に向けている。これにより、前記第3の加速度センサ34の検出方向を、前記第1の加速度センサ32の検出方向及び前記第2の加速度センサ33の検出方向に対しそれぞれ非平行となる向きにしている(一次独立な方向に規制している)。
上述の様な構成を有する本例の場合には、前記第1〜第3の加速度センサ32、33、34の出力信号により、前記ホイール1に作用する並進加速度を求める事ができる。以下、この並進加速度を求める算出方法に就いて説明する。
先ず、本例の場合、前記第1、第2の加速度センサ32、33は、前記回転中心Oから等しい距離(A=B)に設置されている為、前記第1の加速度センサ32及び前記第2の加速度センサ33に作用する遠心加速度の大きさは等しくなる。
又、前記ホイール1に作用する並進加速度の大きさは、このホイール1の何れの部分に於いても等しくなる為、前記第1の加速度センサ32及び前記第2の加速度センサ33に作用する並進加速度の大きさ(出力信号に占める並進加速度の大きさ)も等しくなる。例えば、前記ホイール1に、回転座標系で見た場合に、図5にベクトルTで示す並進加速度が作用していると仮定した場合、前記第1の加速度センサ32及び前記第2の加速度センサ33にも同様に、ベクトルTの並進加速度が作用する。
従って、前記第1の加速度センサ32からは、この第1の加速度センサ32に作用する遠心加速度{Ca(正の値)}に、この第1の加速度センサ32に作用する並進加速度(T)のうち検出方向(矢印α方向)成分の値が加算された値が出力される。これに対し、前記第2の加速度センサ33からは、この第2の加速度センサ33に作用する遠心加速度{Ca(負の値)}に、この第1の加速度センサ32に作用する並進加速度(T)のうち検出方向(矢印β方向)成分の値が加算された値が出力される。
この為、前記第1の加速度センサ32の出力信号から前記第2の加速度センサ33の出力信号の値を減算する(又は第2の加速度センサ33の出力信号の値から第1の加速度センサ32の出力信号の値を減算する)事で、これら第1、第2の加速度センサ32、33に等しく作用する遠心加速度の2倍の値(|2Ca|)が得られ、最終的に遠心加速度の大きさ(|Ca|)を求める事ができる。
次いで、前記第1の加速度センサ32(又は第2の加速度センサ33)の出力信号から前記遠心加速度を減算する事で、前記第1、第2の加速度センサ32、33に作用する並進加速度(T)のうち検出方向(矢印α、β方向)成分の大きさ(Tα、Tβ)を算出する事ができる。
一方、本例の場合には、前記第3の加速度センサ34を、前記第1の加速度センサ32から円周方向(図示の例では時計回り)に角度θだけ位相がずれた位置で、且つ、前記回転中心Oから所定距離(C)だけ離れた位置に配置している。又、前記第3の加速度センサ34の検出方向(図中の矢印γ)を、前記ホイール1の半径方向(径方向外側)に向けている。この為、この様に配置した前記第3の加速度センサ34に作用する遠心加速度の大きさは、上述の様にして求められる前記第1、第2の加速度センサ32、33に作用する遠心加速度の大きさ(Ca)、及び、前記回転中心Oから前記第3の加速度センサ34までの距離(C)とこの回転中心Oから前記第1、第2の加速度センサ32、33までの距離(A=B)との比を利用して求める事ができる。即ち、前記第3の加速度センサ34に作用する遠心加速度の大きさは、式Ca×(C/A)により算出する事ができる。
従って、前記第3の加速度センサ34の出力信号から、この第3の加速度センサ34に作用する遠心加速度の値を減算すれば、この第3の加速度センサ34に作用する並進加速度(T)のうち検出方向(矢印γ方向)成分の大きさ(Tγ)を求められる。
又、前記第3の加速度センサ34は、前記第1の加速度センサ32から円周方向に角度θ分だけ位相がずれた位置に設置している為、前記第1の加速度センサ32及び前記第2の加速度センサ33を通る第1の仮想線P1に対して直交する仮想線POからの前記第3の加速度センサ34までの位相のずれ角は、(90−θ)で表される。この為、前記第3の加速度センサ34の出力信号から算出される並進加速度の検出方向成分の大きさ(Tγ)と余弦の定理を利用して、並進加速度の仮想線PO方向成分の大きさ(T)を求める事ができる。
そして、この様にして得られた、並進加速度(T)のうち互いに直交する2成分{Tα(Tβ)、T}を利用して{|T|=(Tα +T 1/2}、並進加速度(T)の大きさを求める事ができる。
尚、本例の場合には、前記第3の加速度センサ34を、前記第1の加速度センサ32から円周方向に角度θだけ位相がずれた位置に設置しており、この角度θは任意に設定できるが、例えば角度θを90度に設定すれば、前記第3の加速度センサ34の検出方向は、前記第1、第2の加速度センサ32、33の検出方向と直交する為、前記第3の加速度センサ34の出力信号から、遠心加速度の値を減算した値である、並進加速度(T)のうち検出方向(矢印γ方向)成分の大きさ(Tγ)をそのまま利用して(余弦の定理による計算を省略して)、並進加速度(T)を算出する事ができる。この為、演算処理量を少なくするのに有利になる。
又、同様に、本例の場合には、前記第3の加速度センサ34を、前記回転中心Oから距離(C)だけ離れた位置に設置しており、この距離(C)は任意に設定できるが、例えば距離(C)を、前記回転中心Oから前記第1、第2の加速度センサ32、33までの距離(A、B)と等しくすれば、前記第3の加速度センサ34に作用する遠心加速度の大きさとして、前記第1、第2の加速度センサ32、33に作用する遠心加速度の大きさをそのまま利用できる。この為、演算処理量を少なくするのに有利になる。
又、本例の場合も、車輪支持用転がり軸受ユニット17(図4参照)に組み付けられた回転角度検出手段の出力信号に基づいて、ハブ17(前記ホイール1)が、静止輪である前記外輪16の原点位置(初期設定値)から、何度(何ラジアン)回転した位置にあるのかを測定する事ができる。この為、この様にして求められる回転角度と、上述の様にして求められるホイール1に作用する並進加速度の方向(回転系から見た方向)及び大きさとを同期して処理すれば、静止系から見た場合にどの方向にどの程度(大きさ)の並進加速度が作用しているのかを特定する事ができる。
尚、本例の場合、ホイール1の取付面9に設ける保持凹部11、11の数を、使用する加速度センサ32、33、34の数(3つ)よりも多く(4つ以上に)すると共に、これら各保持凹部11、11の形成位置を規制する事によって、前記ホイール1のアンバランスを十分に低減する事もできる。但し、本発明を実施する場合、ホイール1のアンバランスは、従来から一般的に行われている様に、ホイール1の一部に取り付けた錘によって低減する事もできる。
その他の構成及び作用に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図6により説明する。
本例の場合には、それぞれが1方向の加速度のみを検出可能な1軸加速度センサである、4つの加速度センサ32〜35を、ホイール1の取付面9に設けた保持凹部11、11の内側に1つずつ設置している。特に、本例の場合には、前記各加速度センサ32〜35を、前記ホイール1の回転中心軸に直交する同一仮想平面上に於いて、それぞれ次の様に配置している。
先ず、前記各加速度センサ32〜35のうち、第1、第2の加速度センサ32、33に就いては、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、前記ホイール1の回転中心Oを通る第1の仮想線P1上で、この回転中心Oから前記第1の加速度センサ32までの距離(A)とこの回転中心Oから前記第2の加速度センサ33までの距離(B)とが互いに等しい位置に配置している(A=B)。この為に、これら第1の加速度センサ32と第2の加速度センサ33とを設置する保持凹部11、11の形成位置を規制している。又、前記第1の加速度センサ32の検出方向(図6中の矢印α)と前記第2の加速度センサ33の検出方向(図6中の矢印β)とを、前記ハブ本体22の半径方向に向けると共に、径方向に関して互いに逆向きにしている。
これに対し、本例の場合には、前記回転中心Oを通り、且つ、前記第1の仮想線(P1)に対して直交する第2の仮想線(P2)上に、第3の加速度センサ34aと第4の加速度センサ35とを配置している。又、前記回転中心Oから前記第3の加速度センサ34aまでの距離(C)と、この回転中心Oから前記第4の加速度センサ35までの距離(D)とを互いに等しくする(C=D)だけでなく、回転中心Oから第3、第4の加速度センサ34a、35までの距離(C、D)を、回転中心Oから第1、第2の加速度センサ32、33までの距離(A、B)と等しくしている(C=D=A=B)。この為に、前記第3の加速度センサ34aと第4の加速度センサ35とを設置する保持凹部11、11の形成位置を規制している。更に、前記第3の加速度センサ34aの検出方向(図6中の矢印γ)と、前記第4の加速度センサ35の検出方向(図6中の矢印δ)とを、前記ハブ本体22の半径方向に向けると共に、径方向に関して互いに逆向きにしている。図示の例では、前記第3の加速度センサ34aの検出方向(矢印γ)を径方向外側に向け、前記第4の加速度センサ35の検出方向(矢印δ)を径方向内側に向けている。
以上の様な構成を有する本例の場合には、次の様にして、前記車輪支持用転がり軸受ユニット17に作用する並進加速度を求める事ができる。
先ず、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に方法により、前記第1、第2の加速度センサ32、33に作用する、遠心加速度(Ca)の大きさ、及び、並進加速度(T)の検出方向(矢印α、β方向)成分の大きさ(Tα、Tβ)を算出する。そして、本例の場合には、前記第3、第4の加速度センサ34a、35の出力信号に対して、前記第1、2の加速度センサ32、33に対して行ったのと同様の処理を行う事で、これら第3、第4の加速度センサ34a、35に作用する並進加速度(T)のうちの検出方向(矢印γ、δ方向)成分の大きさ(Tγ、Tδ)を求める。この様にして求められた並進加速度(T)の2方向成分{Tα(Tβ)、Tγ、(Tδ)}は、互いに直交する方向の2成分となる為、これらをそのまま利用して、並進加速度(T)の大きさを求める事ができる。
以上の様な構成を有する本例の場合には、上述した実施の形態の第2例の場合に比べて、並進加速度を算出する為の演算処理量を少なくできる。この為、マイコンを利用せずに、アナログ回路のみで、並進加速度の大きさを算出する事が可能になる。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1〜2例の場合と同様である。
[実施の形態の第4例]
本発明の実施の形態の第4例に就いて、図7により説明する。
本例の場合には、2つの加速度センサ36、37を、ホイール1の取付面9に設けた保持凹部11、11の内側に1つずつ設置している。本例の場合には、これら各加速度センサ36、37として、それぞれ3方向の加速度を検出可能な3軸加速度センサを使用している。これら各3軸加速度センサ36、37は、1軸の加速度センサを互いの検出方向を直交させる様にしてそれぞれ3個組み合わせる事で構成されており、これら3軸加速度センサ36、37ごとに、それぞれ3つ出力信号が得られる。従って、本例の場合には、2個の加速度センサしか使用していない様に見えるが、実質的には1軸加速度センサを合計6個使用しているのと同じである。又、本例の場合に、より具体的には、前記各3軸加速度センサ36、37を、前記ホイール1の回転中心軸に直交する同一仮想平面上に於いて、それぞれ次の様に配置している。
本例の場合には、前記2個の3軸加速度センサ36、37を、上述した実施の形態の第2例の場合の第1の加速度センサ32及び第2の加速度センサ33と同様の位置関係に配置している。即ち、一方(図7の上方)の3軸加速度センサ36と他方(図7の下方)の3軸加速度センサ37とを、前記ホイール1の回転中心Oを通る第1の第1仮想線P1上で、この回転中心Oから前記一方の3軸加速度センサ36までの距離(A)とこの回転中心Oから前記他方の3軸加速度センサ37までの距離(B)とが互いに等しい位置に配置している(A=B)。この為に、これら各3軸加速度センサ36、37を設置する保持凹部11、11の形成位置を規制している。
そして、本例の場合には、前記一方の3軸加速度センサ36の3つの検出方向のうちの第1の検出方向(図7中の矢印Y1方向)と、前記他方の3軸加速度センサ37の3つの検出方向のうちの第1の検出方向(図7中の矢印Y2方向)とを、前記ホイール1の半径方向に向けると共に、径方向に関して互いに逆向きにしている。又、前記一方の3軸加速度センサ36の第2の検出方向(図7中の矢印X1方向)と、前記他方の3軸加速度センサ37の第2の検出方向(図7中の矢印X2方向)とを、前記一方の3軸加速度センサ36及び前記他方の3軸加速度センサ37を設置した同一仮想平面上(ホイール1の中心軸に直交する仮想平面上)に位置し、前記第1の検出方向に対してそれぞれ直交する方向で、且つ、互いに逆向きに配置している。更に、前記一方の3軸加速度センサ36の第3の検出方向(図7中の矢印Z1方向)と、前記他方の3軸加速度センサ37の第3の検出方向(図7中の矢印Z2方向)とを、前記同一仮想平面に対して直交する方向(ホイール1の軸方向)で、且つ、互いに逆向きに配置している。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記一方の3軸加速度センサ36の出力信号のうち、前記第1の検出方向に基づく出力信号と、前記他方の3軸加速度センサ37の出力信号のうち、前記第1の検出方向に基づく出力信号とから、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、前記各3軸加速度センサ36、37に作用する、遠心加速度(Ca)の大きさ、及び、並進加速度(T)の第1の検出方向(矢印Y1、Y2方向)成分の大きさを算出する事ができる。そして、本例の場合には、前記一方の3軸加速度センサ36の出力信号のうち、前記第2の検出方向に基づく出力信号と、前記他方の3軸加速度センサ37の出力信号のうち、前記第2の検出方向に基づく出力信号とから、前記第1、第2の3軸加速度センサ36、37に作用する、並進加速度(T)の第2の検出方向(矢印X1、X2方向)成分の大きさを算出する事ができる。この様にして求められた並進加速度(T)の2方向成分は、互いに直交する方向の2成分である為、これらをそのまま利用して、並進加速度(T)の大きさを求める事ができる。
尚、この様な配置構成を有する本例の場合、前記一方の3軸加速度センサ36のうち、第1の検出方向成分の加速度を検出する構成(1軸加速度センサ)が、第1の加速度センサに相当し、前記他方3軸加速度センサ37のうち、第1の検出方向成分の加速度を検出する構成(1軸加速度センサ)が、第2の加速度センサに相当し、前記一方の3軸加速度センサ36のうち、第2の検出方向成分の加速度を検出する構成(1軸加速度センサ)又は前記他方の3軸加速度センサ37のうち、第2の検出方向成分の加速度を検出する構成(1軸加速度センサ)が、第3の加速度センサに相当する。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1〜2例の場合と同様である。
[実施の形態の第5例]
本発明の実施の形態の第5例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に加速度センサ14、14を設置する代わりに、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11の内側に歪センサを設置している。より具体的には、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内面(例えば底面)に歪センサを接着固定している。
これにより、前記歪センサの検出信号を利用して、前記ホイール1に作用する荷重を測定できる様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第6例]
本発明の実施の形態の第6例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11(図1〜4参照)のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内側に、図示しない圧力センサを設置している。又、前記ホイール1の内部に、この圧力センサを設置した保持凹部11、11の内側と、リム部5の外径側(タイヤ3の内部)とを連通する、図示しない連通孔を設けている。
これにより、前記タイヤ3の空気圧を、前記連通孔を通じて前記保持凹部11内に導入し、前記圧力センサによって測定できる様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第7例]
本発明の実施の形態の第7例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に加速度センサ14、14を設置する代わりに、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内側に、図示しない音センサ(マイク)を設置している。
この様な本例の構造によれば、例えば、前記音センサにより前記保持凹部11に反響する音を測定する事で、走行中の路面状況を推定したり、制動装置の異常(パッドが過度に擦り減った際に発生する異音等)を検知したりする事ができる。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第8例]
本発明の実施の形態の第8例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に加速度センサ14、14を設置する代わりに、これら各保持凹部11、11のうちの少なくとも1つの保持凹部11、11の内側に、図示しない変位センサを設置している。又、図示は省略するが、前記各保持凹部11、11のうち、少なくとも前記変位センサを設置した保持凹部11の径方向外端部を、前記ホイール1の取付部7の外周面に開口させている。更に、図示は省略するが、前記ホイール1の径方向外端寄り部分に、変位取出し部材の基端部を結合固定している。そして、この変位取出し部材の先端部に設けた被検出部を、前記変位センサの径方向外端部に設けられた検出部に対して近接配置している。
これにより、前記ホイール1に荷重が作用して、このホイール1が弾性変形した場合に、これに伴って前記検出部と前記被検出部との位置関係を変化させ、前記変位センサから前記荷重に応じた検出信号が出力される様にしている。そして、この変位センサの検出信号を利用して、前記荷重を測定できる様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第9例]
本発明の実施の形態の第9例に就いて、前述の図1〜4を参照しつつ説明する。
本例の場合には、ホイール1の取付面9に設けた各保持凹部11、11の内側に、他のセンサ(加速度センサ14、14、歪センサ、圧力センサ、音センサ、変位センサ)と共に(一緒に)、図示しない温度センサを設置している。
これにより、この温度センサを設置した保持凹部11の内側の温度を測定する事で、この保持凹部11の内側に設置された前記他のセンサの検出信号の温度補正を行える様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明のセンシング装置付ホイールは、従動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットに限らず、駆動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットに組み付けて使用する事もできる。
又、本発明のセンシング装置付ホイールを構成するホイールは、鋳造により全体を一体に形成された1ピース構造に限らず、複数の部品同士を溶接やねじ止め等により互いに結合して成る複数ピース構造とする事もできる。
本発明を実施する場合、ホイールの取付部に対するセンサの支持構造は、上述した各実施の形態の構造に限定されるものではなく、各種の構造を採用する事ができる。例えば、ホイールの取付部に形成した貫通孔の内側にセンサを支持する構造や、ホイールの取付部の表面のうち、軸方向内側面である取付面以外の部分(例えば軸方向外側面)に形成された保持凹部の内側にセンサを支持する構造や、ホイールの取付部に環状のセンサを嵌合支持する構造や、ホイールの取付部にセンサを、ねじ止め、接着等により支持する構造を採用する事もできる。
又、本発明を実施する場合、ホイールの取付部に支持するセンサは、上述した各実施の形態ものに限定されず、各種のもの(例えば、車両の周囲に存在する物体との距離を確認する為の赤外線センサ、路上の水位を検知する為のセンサ等)を採用する事ができる。
又、本発明を実施する場合、ホイールの取付部に支持するセンサの種類は、複数種類とする事ができる。
本発明のセンシング装置付ホイールを組み付ける車輪支持用転がり軸受ユニットに、センサに電力を供給する為の電力供給手段や、センサの出力信号を車体側に送信する信号送信手段を組み込む場合、これらの手段は、上述の各実施の形態で採用したものに限らず、各種のもの(電磁誘導方式や共鳴方式のワイヤレス給電装置、接触式の通信給電手段等)を採用する事ができる。
又、本発明のセンシング装置付ホイールを組み付ける車輪支持用転がり軸受ユニットは、電力供給手段や信号通信手段を備えていない、従来から知られた車輪支持用転がり軸受ユニットとする事もできる。この場合、検出部(センサ)への電力は、例えばホイールに支持したバッテリ(電池)から供給する事ができ、又、検出部の出力信号は、例えばホイールに支持した無線アンテナにより車体側の演算器に送信する事ができる。
1 ホイール
2 センシング装置
3 タイヤ
4 車輪
5 リム部
6 ディスク部
7 取付部
8 スポーク
9 取付面
10 取付孔
11 保持凹部
12 大径段部
13 連通溝
14 加速度センサ
15 配線
16 ブレーキロータ
17 車輪支持用転がり軸受ユニット
18 外輪
19 ハブ
20 玉
21a、21b 外輪軌道
22 静止側フランジ
23 ハブ本体
24 内輪
25a、25b 内輪軌道
26 回転側フランジ
27 取付孔
28 シールリング
29 キャップ
30 位置決め筒部
31 取付孔
32 第1の加速度センサ
33 第2の加速度センサ
34、34a 第3の加速度センサ
35 第4の加速度センサ
36 3軸加速度センサ
37 3軸加速度センサ

Claims (2)

  1. ホイールと、センシング装置とを備え、
    前記ホイールは、外径側にタイヤを装着可能な円筒状のリム部と、径方向外端部が前記リム部に結合されているディスク部とを有すると共に、このディスク部の径方向内端部を、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブに結合固定される円環状の取付部としており、
    前記センシング装置は、所定の物理量を測定する為のセンサを有しており、
    前記センサが前記ホイールの取付部に支持されている
    センシング装置付ホイール。
  2. 前記取付部の軸方向内側面である取付面に、軸方向に凹む状態で保持凹部が設けられており、
    前記センサは、前記保持凹部の内側に配置されている
    請求項1に記載したセンシング装置付ホイール。
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