JP6705178B2 - 車輪支持用転がり軸受ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転支持する為に使用する車輪支持用転がり軸受ユニットの改良に関する。
自動車の運動性能や安全性能を向上させる為、様々な制御手法や制御装置が提案されている。自動車の走る・曲がる・止まるといった運動は、タイヤと路面の摩擦力(グリップ力、タイヤ力)を介してのみ操作する事ができる為、タイヤに作用する力(荷重)を検出する事は、自動車の運動制御に関する性能向上に大きく寄与し得る。この為、タイヤに作用する力を検出する事に関する、多くの技術が提案されている。
本件出願人は、本発明に先立って、車輪(タイヤ又はホイール)に設けたセンサに電力を供給し、かつ、該センサで取得した情報を無線で車体側に通信する機能を有する、車輪支持用転がり軸受ユニットの構成を先に考えた(未公開先願:特願2015−186307号)。当該先願では、センサへの電力の供給手段として、車輪支持用転がり軸受ユニットに発電機を内蔵している。又、前記先願では更に、センサの出力信号を無線送信する為の無線通信器を備える事で、車輪支持用転がり軸受ユニットの組み付け作業時に、配線の取り回し作業を一切不要にする事を可能としている。又、特許文献1には、軸受ユニットに発電機能や給電機能を設けて、センサに対し電力供給を行うと共に無線通信を行う発明が記載されている。又、特許文献2には、発電機を用いずに非接触給電を用いる発明が記載されている。尚、非接触給電は、回転部に電力を供給する手段として、代表的には計測用トルク計などに広く用いられている。
しかしながら、車輪支持用転がり軸受ユニットに、発電機や非接触給電装置を内蔵させる場合、スペースの確保が課題となる。特に駆動輪用の軸受ユニットの場合、該軸受ユニットの中心部にドライブシャフトが挿入される為、発電機等を配置するスペースが限られる。すなわち、タイヤやホイール、軸受ユニット内部に配置される各種センサや無線通信回路を動作させるのに必要な電力を確保できる十分な大きさ(体積)の発電機や非接触給電回路を、軸受ユニット内部に配置する事は難しいという課題が存在する。
一方、特許文献3には、タイヤ内部に発電機能、蓄電機能、及び、無線通信機能を有する装置を配置し、タイヤに作用する力の検出などを行う発明が記載されている。タイヤ内部やホイール付近は、軸受ユニット内部に比べてスペースに余裕があり、発電機等の配置が容易である。特に、非接触給電を用いる場合には、タイヤ内部やホイールのリム部の内径近傍に、大径のコイルを配置して磁界を利用した非接触給電を行う事もできるし、タイヤと路面間で電界結合により給電する方法を行う事もできる。しかし、タイヤやホイールに複数のセンサを設ける場合に、それぞれのセンサに対して、発電・給電機能や、電力制御機能、無線通信機能を有する装置を備えさせる事は合理的でない。又、タイヤ内部にこれらの機能を有する装置を配置した場合、タイヤ交換時に、これら各種機能を有する装置を使い捨てする事になり、好ましくない。
特開2003−278779号公報 特許第5085173号公報 特許第4627108号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、センサなどの各種電子機器を動作させるのに必要な電力を確保できると共に、装置全体としての低コスト化を図れ、かつ、タイヤ交換時においても使い捨てとなる部分を減らす事ができる、車輪支持用転がり軸受ユニットの構造を実現すべく発明したものである。
本発明者等は、上記課題を解決する為に、車輪支持用転がり軸受ユニット(ハブ軸受)内部に、整流、電圧調整などの安定化処理に関する電力制御機能と無線通信機能のみを内蔵し、発電・給電機能に就いては、車輪支持用転がり軸受ユニットの外部に配置すれば良いとの着想を得た。
例えば、タイヤ内部には非接触給電装置を構成する受電コイルのみを配置し、電力制御機能及び無線通信機能を有する各装置はすべて車輪支持用転がり軸受ユニット内部に配置する。そして、車輪支持用転がり軸受ユニット内部の装置から、タイヤやホイール近傍に設けられた複数のセンサに安定化処理を施した電力を供給すると共に、これらのセンサ情報を集約し、車体側に設けた演算器に対し無線通信を行う。この様な構成とする事で、複数のセンサの管理(電力供給管理、信号送信管理)を車輪支持用転がり軸受ユニットに集約する事ができる為、個々のセンサにそれぞれ発電・無線通信機能を持たせる場合に比べて、低コスト化が可能である。又、発電・給電以外の機能を車輪支持用転がり軸受ユニットに集約しているので、タイヤ交換時に於いても使い捨てとなる部分を減らす事ができる。
具体的には、本発明の車輪支持用転がり軸受ユニットは、懸架装置に対して車輪(タイヤ及びホイール)を回転自在に支持する為のもので、外径側軌道輪部材と、内径側軌道輪部材と、複数個の転動体とを備えている。
このうちの外径側軌道輪部材は、内周面に外輪軌道を有する。
前記内径側軌道輪部材は、外周面に内輪軌道を有する。
又、前記複数個の転動体は、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられている。
又、本発明の車輪支持用転がり軸受ユニットの場合には、前記外径側軌道輪部材と前記内径側軌道輪部材とのうちの何れか一方の軌道輪部材が、使用状態で懸架装置に支持固定されて回転しない静止側軌道輪部材であり、他方の軌道輪部材が、車輪を結合固定して該車輪と共に回転する回転側軌道輪部材である。
そして、外部電源から電力(発電電力、受電電力などであり、直流、交流を問わない)を入力する電力入力端子(接点)と、1乃至複数のセンサの出力信号を入力する為の信号入力端子と、これら1乃至複数のセンサに前記電力入力端子から入力された電力(入力された電力そのもの、安定化処理が施されたもの、又は、一旦バッテリに充電されたものなどを含む)を供給する為の電力出力端子とを、前記回転側軌道輪部材に対し直接又は間接的に設けている。
又、本発明を実施する場合には、前記電力入力端子と、前記信号入力端子と、前記電力出力端子とを、前記回転側軌道輪部材の軸方向外端部に設けられたコネクタにまとめて配置する事ができる。
尚、本発明を実施する場合には、車輪支持用転がり軸受ユニット内部に、発電機や給電装置(非接触給電装置を含む)は備えず、これらの装置を外部電源として、車輪支持用転がり軸受ユニットの外部(例えばタイヤ内部やホイールの近傍)に配置する。又、本発明を実施する場合、外部電源として利用する発電機や給電装置の種類、配置位置、固定手段等に就いては、特に問わない。
本発明では更に、前記電力入力端子を介して入力された安定化処理(整流処理、定電圧処理など)の施されていない入力電力に安定化処理を施し、所望の電力(電源電圧)をセンサなどの各種電子機器に供給する電力制御回路を、前記回転側軌道輪部材に直接又は間接的に設けている
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記電力入力端子に対し入力された電力が、前記各種電子機器を動作させるのに不足する場合に、これら各種電子機器に対する電力(電源電圧)の供給を維持する為、前記電力入力端子から入力された電力を蓄える為のバッテリと、このバッテリを充電する為の充電制御回路を、前記回転側軌道輪部材に直接又は間接的に設ける事ができる。尚、この様なバッテリ及び充電制御回路は、外部電源として、車両の走行速度に応じて発電量が変化する発電機を使用した場合に好ましく使用する事ができ、車両の走行速度とは無関係に電力を供給できる非接触給電装置などを使用した場合には、省略する(使用しない)事もできる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項に記載した発明の様に、前記センサの出力信号を入力し、車体側に配置された演算器(無線通信回路を含む)との間で無線通信を行う無線通信器(回路)を、前記回転輪側軌道輪部材に直接又は間接的に設ける事ができる。
上述の様に構成する、本発明の車輪支持用転がり軸受ユニットによれば、センサなどの各種電子機器を動作させるのに必要な電力を確保できると共に、装置全体としての低コスト化を図れ、タイヤ交換時に於いても使い捨てとなる部分を減らす事ができる。
即ち、本発明の場合には、外部電源から電力入力端子を通じて供給される電力を利用してセンサなどの各種電子機器を動作させる為、車輪支持用転がり軸受ユニット内部に発電機や非接触給電装置を設けた場合の様に、設置スペースを確保できない事に起因して、電力確保が困難になる事を防止できる。又、前記センサに対して、車輪支持用転がり軸受ユニット側から電力を供給できると共に、該センサの出力信号(情報)を集約して車体側の演算器に送れる為、個々のセンサに発電・無線通信機能を持たせる場合に比べて低コスト化を図れる。更に、本発明の場合には、外部電源(発電機や給電装置など)を、車輪支持用転がり軸受ユニットの外部に配置するが、センサへの電力供給やセンサ出力信号の車体側への送信に就いては、車輪支持用転がり軸受ユニット側で行う為、タイヤ交換時に使い捨てとなる部分を減らす事ができる。
更に、発明によれば、外部電源として、安定化処理の施されていない電力を出力するものを使用できる為、外部電源の小型化及び低コスト化を図る事ができる。又、請求項に記載した発明によれば、信号入力端子に入力されたセンサの出力信号をまとめて、車体側の演算器に対し無線送信する事が可能になる。この為、車輪支持用転がり軸受ユニットと車体側の演算器との間に、信号を通信する為の配線(ハーネス)を設けなくて済む。
本発明の実施の形態の1例の車輪支持用転がり軸受ユニットを車輪に組み付けた状態で示す断面図。 同じく車輪支持用転がり軸受ユニットを取り出して示す断面図。
[実施の形態の1例]
本発明の実施の形態の1例に就いて、図1〜2を参照しつつ説明する。本例の車輪支持用転がり軸受ユニット1は、従動輪である車輪を構成するタイヤ2及びホイール3、並びに、制動装置であるディスクブレーキ装置4を構成するロータ5を、懸架装置を構成するナックル6に対して回転自在に支持するものであり、外径側軌道輪部材である外輪7の内径側に、内径側軌道輪部材であるハブ8を、複数個の玉9、9を介して、回転自在に支持している。
前記外輪7は、全体を略円環状に構成されており、内周面に複列の外輪軌道10a、10bを、外周面の軸方向中間部に静止側フランジ11をそれぞれ有する。又、該静止側フランジ11には、軸方向に貫通する図示しない取付孔(ねじ孔又は通孔)が複数設けられている。
尚、本明細書及び特許請求の範囲に於いて、軸方向に関して「内」とは、車両への組み付け状態で車両の幅方向中央側となる、図1、2の右側を言う。反対に、車両の幅方向外側となる、図1、2の左側を、軸方向に関して「外」と言う。
前記ハブ8は、ハブ本体12と内輪13とを組み合わせて成るもので、外周面に複列の内輪軌道14a、14bを有し、前記外輪7の内径側にこの外輪7と同軸に支持されている。具体的には、前記ハブ本体12の外周面の軸方向中間部に軸方向外側列の内輪軌道14aを直接形成すると共に、同じく軸方向内端寄り部分に形成した小径段部15に、外周面に軸方向内側列の内輪軌道14bを形成した前記内輪13を外嵌固定している。そして、前記ハブ本体12の軸方向内端部を径方向外方に塑性変形させて形成したかしめ部16により、前記内輪13の軸方向内端面を抑え付けている。又、前記ハブ本体12の軸方向外端部で、前記外輪7の軸方向外端開口部よりも軸方向外方に突出した部分には、前記車輪を支持する為の回転側フランジ17を設けている。又、この回転側フランジ17には、軸方向に貫通する結合孔(ねじ孔又は通孔)18が設けられている。
尚、本発明を実施する場合には、ハブ本体のうち、内輪が外嵌固定された部分よりも軸方向内方に突出した部分に雄ねじ部を形成し、該雄ねじ部にナットを螺合し更に締め付ける事で、内輪をハブ本体に支持固定する構成を採用する事もできる。
特に本例の場合、前記ハブ本体12の中心部には、軸方向に貫通した貫通孔19が設けられている。該貫通孔19は、軸方向外端部乃至中間部に設けられた外端側大径部20と、軸方向中間部内端寄り部分に設けられた小径部21と、軸方向内端部に設けられた内端側大径部22とから構成されている。本例の場合には、前記ハブ本体12の軸方向中間部内端寄り部分の内周面に、軸方向両側に隣接する部分よりも径方向内方に突出した円輪状の内向フランジ部23を全周に亙り形成する事で、前記貫通孔19を、前記外端側大径部20と前記小径部21と前記内端側大径部22とに区分けしている。又、このうちの外端側大径部20は、軸方向外方に向かう程内径寸法が次第に大きくなった断面略台形状に構成されているのに対し、前記内端側大径部22は、軸方向内方に向かう程内径寸法が次第に大きくなった断面略台形状に構成されている。本例の場合には、後述する様に、前記貫通孔19内に、コネクタ24、電力制御器25、及び、無線通信器26を配置している。
前記各玉9、9は、前記両外輪軌道10a、10bと前記両内輪軌道14a、14bとの間に、両列毎に複数個ずつ、それぞれ保持器27、27により保持した状態で、背面組み合わせ型の接触角と共に予圧を付与した状態で転動自在に設けている。又、図示の例の場合、前記両列の玉9、9同士の間で、直径、ピッチ円直径、及び、接触角の大きさを、互いに同じに設定している。但し、本発明を実施する場合には、両列の玉の直径は必ずしも同じである必要はない。例えば、インナ側(軸方向内側)の玉列を構成する玉の直径を、アウタ側(軸方向外側)の玉列を構成する玉の直径よりも大きくすると共に、アウタ側の玉列のピッチ円直径を、インナ側の玉列のピッチ円直径よりも大きくする事で、外端側大径部の空間の容積をより大きく確保する事もできる。
又、前記外輪7を前記ナックル6に支持固定する為に、該外輪7のうち、前記静止側フランジ11よりも軸方向内側に設けられた部分(ナックル側パイロット部)を、前記ナックル6に形成された円形の支持孔28に挿入すると共に、前記静止側フランジ11の軸方向内側面を前記ナックル6の軸方向外端面に当接させる。そして、この状態で、前記静止側フランジ11の取付孔を利用して、前記外輪7を前記ナックル6に対して結合部材により支持固定する。従って、本例の場合には、前記外輪7が、特許請求の範囲に記載した静止側軌道輪部材に相当する。
これに対し、前記回転側フランジ17には、車輪を構成するホイール3及びロータ5を結合固定する。この為に、該ロータ5の中央部に設けられたロータ中心孔、及び、前記ホイール3の中央部に設けられたホイール中心孔に、前記ハブ本体12の軸方向外端部に設けられたパイロット部と呼ばれる位置決め筒部29を順次挿入(内嵌)する。これにより、前記ホイール3及び前記ロータ5の径方向の位置決めを図った状態で、結合部材30を利用して、これらホイール3及びロータ5を、前記ハブ本体12(回転側フランジ17)に対して結合固定する。従って、本例の場合には、前記ハブ8が、特許請求の範囲に記載した回転側軌道輪部材に相当する。
又、本例の車輪支持用転がり軸受ユニット1の場合には、前記外輪7の軸方向外端開口部と前記ハブ本体12の軸方向中間部外周面との間に、シールリング31を設置すると共に、前記外輪7の軸方向内端開口部に、有底円筒状のカバー32を装着している。これにより、前記各玉9、9を設置した内部空間33内に封入したグリースが外部空間に漏洩したり、又は外部空間に存在する異物が、この内部空間33内に侵入したりする事を防止している。又、前記カバー32は、ABS樹脂やAS樹脂等の電波透過性に優れた樹脂から構成されている。
本例の場合、上述の様な構成を有する前記車輪支持用転がり軸受ユニット1に対して、前記コネクタ24と、前記電力制御器25と、前記無線通信器26とを組み付けている。
このうちのコネクタ24は、外部電源(非接触給電コイル34)及び前記車輪に設置する複数のセンサ(タイヤ側、ホイール側各センサ35、36)に接続する配線をそれぞれ接続する為のもので、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1に対し前記ホイール3を結合固定した状態で、前記ホイール中心孔の内側に位置している。具体的には、前記コネクタ24は、前記ハブ本体12のうち外端側大径部20の内側に設けられており、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1のうちで最も軸方向外側に位置している。又、前記コネクタ24は、略円板状に構成されており、中央部に設けられたコネクタ部本体37と、このコネクタ部本体37の周囲に設けられた取付板部38とを備えている。そして、このうちの取付板部38を、前記ハブ本体12の位置決め筒部29の内周面に圧入固定(内嵌固定)している。又、前記コネクタ部本体37には、外部電源である非接触給電コイル34から安定化処理(整流処理、定電圧処理など)の施されていない電力(受電電力、直流、交流を問わない)を入力する電力入力端子(接点)39と、前記センサ35、36の出力信号を入力する為の信号入力端子40と、これらセンサ35、36に電力を供給する為の電力出力端子41とが設けられている。
前記電力制御器25は、電力制御回路と、バッテリと、充電制御回路とを備えており、、前記ハブ本体12のうち外端側大径部20の内側に設けられている。具体的には、前記電力制御器25は、前記コネクタ24と電気的に接続された状態で、該コネクタ24を構成する取付板部38の軸方向内側に、複数本のボルト42、42を利用して支持固定されている。前記電力制御回路は、前記コネクタ24を構成する電力入力端子39に入力された安定化処理の施されていない電力に、安定化処理(整流処理、定電圧処理)を施し、所望(一定)の電力(電源電圧)を生成するものである。又、前記バッテリは、前記電力入力端子39に入力される電力が、前記センサ35、36及び前記無線通信器26などの各種電子機器を動作させるのに不足する場合に、これら各種電子機器に対する電力(電源電圧)の供給を維持する為に設けられており、前記電力入力端子39から入力された電力を蓄える蓄電機能を有する。前記充電制御回路は、前記電力入力端子39から入力される電力量や前記バッテリの残量に応じて、該バッテリの充放電を制御するものである。そして本例の場合には、前記電力入力端子39から入力される電力が前記各種電子機器を動作させるのに不足している場合に、前記バッテリからこれら各種電子機器に対して電力を供給し、前記電力入力端子39から入力される電力に余裕がある場合に、前記バッテリを充電する制御を行う。尚、本例の場合には、外部電源として非接触給電コイル34を使用している為、発電機を使用した場合とは異なり、車両の走行速度とは無関係に、前記電力入力端子39に対し電力を供給できる(十分な電力を供給し易い)為、前記バッテリ及び前記充電制御回路は省略する事もできる。
前記無線通信器26は、前記コネクタ24を構成する信号入力端子40に接続された前記センサ35、36の出力信号を集約し、車体側に配置された演算器43中の無線通信回路に対し無線送信(本例の場合には送受信)を行う為のもので、無線通信回路と、アンテナとを備えている。又、前記無線通信器26は、前記ハブ本体12のうちの内端側大径部22の内側に配置されており、前記電力制御器(電力制御回路)25により生成された電力(安定化電源)により動作させられる。この為、前記無線通信器26は、前記コネクタ24及び前記電力制御器25に対して、前記小径部21を軸方向に挿通した配線44により電気的に接続されている。又、前記無線通信器26は、前記内向フランジ部23の軸方向内側面に対し、複数本のボルト45、45により支持固定されている。又、本例の無線通信器26は、前記演算器43から送信された情報(例えば車両の走行速度などの情報)を受信し、前記電力制御器25や前記センサ35、36の動作を制御する。
又、本例の場合には、外部電源である、電磁誘導式の非接触給電装置を構成する非接触給電コイル(受電コイル)34を、前記タイヤ2の内部に配置している。そして、車体側に配置した図示しない送信コイルに交流電流を流し、該送信コイルに磁界を発生させる事で、前記非接触給電コイル34に電流を誘導する(電力を非接触で送る)様にしている。又、前記非接触給電コイル34は、配線46及び前記電力入力端子39を介して前記電力制御器25に接続されている。
尚、本発明を実施する場合には、非接触給電コイルの設置場所は、タイヤ内部に限定されず、ホイールを構成するリム部の内径側などに設置しても良い。又、本発明を実施する場合には、非接触給電装置を用いずに、発電機を利用しても良い。
又、本例の場合には、タイヤ交換時のコストを抑える面から、図1に示す様に、前記タイヤ2の状態量を測定する為のセンサのうち、摩耗センサ、タイヤ歪みセンサ、温度センサなどの、該タイヤ2に直接設置しなければ測定できない状態量を測定するタイヤ側センサ35を、前記タイヤ2内に直接設置している。これに対し、空気圧センサ、ホイール歪みセンサ、加速度センサなどの、前記タイヤ2に設置しなくても測定可能な状態量を測定するホイール側センサ36に就いては、前記ホイール3(図示の例ではリム部)に設置している。そして、これらタイヤ側センサ35及びホイール側センサ36のそれぞれを、前記コネクタ24を構成する信号入力端子40及び電力出力端子41に対し、図示しない配線により電気的に接続している。
本例の場合には、上述した様に、車体側に配置した図示しない送電コイルに交流電流を流す事で、前記タイヤ2内部に配置した前記非接触給電コイル34に高周波の電力を生じさせる。そして、前記非接触給電コイル34に生じた安定化処理(整流処理、定電圧処理)の施されていない電力を、前記ホイール3のディスク部に沿って配置した配線46を通じて、前記コネクタ24を構成する電力入力端子39に入力する。これにより、前記電力制御器25を構成する電力制御回路にて、整流処理を施して直流電力を得ると共に、定電圧処理を施して所望の電源電圧(電力)を得る。
尚、本例の場合には、前記電力制御器25を構成する充電制御回路により、入力電力(又は整流された直流電力)の値を監視すると共にバッテリの残量を監視し、入力電力が前記センサ35、36及び前記無線通信器26などの各種電子機器を動作させるのに十分である場合には、これら各種電子機器に直流電力を供給すると共に、残りを前記バッテリに充電する。これに対し、前記入力電力が前記各種電子機器を動作させるのに不足する場合には、前記バッテリからこれら各種電子機器に対し電力(直流電力)を供給する。又、この様な制御(処理)は、前記バッテリ及び前記充電制御回路を省略した場合には不要になる。
前記電力制御器25にて安定化処理が施された電力は、前記コネクタ24を構成する電力出力端子41から、この電力出力端子41に接続された図示しない配線(電源配線)を通じて前記センサ35、36に供給されると共に、前記小径部21内の配線44を通じて前記無線通信器26に供給される。これにより、前記センサ35、36は、前記タイヤ2及び前記ホイール3の状態量(例えばタイヤ空気圧、歪み、上下力、加速度、温度など)を検出する。
その後、前記センサ35、36の出力信号は、図示しない配線(信号配線)を通じて前記コネクタ24を構成する信号入力端子40に送られた後、前記配線44を通じて、前記無線通信器26に送られる。そして、該無線通信器26を構成するアンテナにより、前記センサ35、36の出力信号をまとめて、前記カバー32を通じて、車体側に配置された前記演算器43に対し無線送信する。この結果、該演算器43は、前記センサ35、36の出力信号である前記タイヤ2及び前記ホイール3の状態量を受け取り、例えば車両の運動制御に利用する。尚、本例の場合には、前記無線通信器26(構成するアンテナ)を、樹脂製の前記カバー32の底部に対し軸方向に近接対向させている。従って、前記アンテナに出入りする無線信号が、前記カバー32により遮られる事を有効に防止できる。
以上の様な構成を有する本例の車輪支持用転がり軸受ユニット1によれば、前記センサ35、36及び前記無線通信器26などの各種電子機器を動作させるのに必要な電力を確保できると共に、装置全体としての低コスト化を図れ、タイヤ交換時に於いても使い捨てとなる部分を減らす事ができる。
即ち、本例の場合には、タイヤ2の内部に非接触給電コイル34を配置し、電力の安定化処理(整流処理、定電圧処理など)を行う為の電力制御器25、及び、車体側の演算器43と無線通信する為の無線通信器26を、すべて車輪支持用転がり軸受ユニット1内部に配置している。この為、本例の場合には、前記コネクタ24を構成する電力入力端子39を通じて、前記非接触給電装置34から安定化処理の施されていない電力を車輪支持用転がり軸受ユニット1内に取り込み、前記電力制御器25にて安定化処理を施した後、前記コネクタ24を構成する電力出力端子41を通じて、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1の外部に存在する、タイヤ2やホイール3の近傍に設けられた複数のセンサ35、36に対し、安定化した電力を供給する事ができる。又、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1の内部に配置した前記無線通信器26に対しても、安定化した電力を供給できる。この様に、本例の場合には、外部電源である非接触給電コイル34から前記電力入力端子39を通じて供給される電力を利用して、前記センサ35、36などの各種電子機器を動作させられる為、車輪支持用転がり軸受ユニット1内部に発電機や非接触給電装置を設けた場合の様に、設置スペース上の問題から電力確保が困難になる事を防止できる。
又、本例の場合には、上述した様に、前記センサ35、36に対して、車輪支持用転がり軸受ユニット1側から電力を供給できるだけでなく、前記センサ35、36の出力信号(情報)を、前記コネクタ24を構成する信号入力端子40を通じて車輪支持用転がり軸受ユニット1内に取り込み、前記無線通信器26を通じて、これら出力信号を集約して(まとめて)車体側の演算器43に送る事ができる。従って、個々のセンサ35、36に発電・無線通信機能を持たせる場合に比べて低コスト化を図れる。
更に、本例の場合には、外部電源である非接触給電コイル34を、車輪支持用転がり軸受ユニット1の外部に配置しているが、前記センサ35、36への電力供給や該センサ出力信号の車体側への送信に就いては、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1の内部に設けた前記電力制御器25及び前記無線通信器26を利用して行う。この為、タイヤ交換時に使い捨てとなる部分を減らす事ができる。つまり、前記タイヤ2の交換時にも、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1に設けられた前記コネクタ24、前記電力制御器25、及び、前記無線通信器26に関しては、そのまま継続して使用できる(タイヤ2に設置されたタイヤ側センサ35、非接触給電コイル34のみ交換すれば足りる)。又、本例の場合には、外部電源として、安定化処理の施されていない電力を出力する非接触給電コイル34を使用する事ができる。この為、タイヤ2内の非接触給電コイル34に対し、安定化処理を施す為の回路を別途組み合わせる必要がなく、外部電源の小型化及び低コスト化を図る事ができる。
又、本例の場合には、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1側ではなく、前記車輪(タイヤ2及びホイール3)側に、前記センサ35、36を設置している為、例えばタイヤ2に作用する力を検出する場合にも、前記ディスクブレーキ装置4の作動状態(ブレーキの作用状態)に拘らず、正確に検出する事が可能になる。
又、上述した様に、前記センサ35、36に対し、前記電力出力端子41を通じて、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1側から安定化された電力を供給できると共に、前記センサ35、36の出力信号を、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1に設けられた前記無線通信器26から前記演算器43に対し、無線送信する事ができる。この為、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1を前記ナックル6に対して取り付ける際に、ハーネスの取り回し作業を行う必要がなく、組立作業性を良好にできる。
更に、本例の場合には、偏摩耗防止の為にタイヤローテーション(タイヤの位置変更)を実施した場合にも、無線通信機能を有する前記車輪支持用転がり軸受ユニット1自体の取付位置には変更がない為、車体側の演算器43で受信した信号が、どのタイヤの信号か判別がつかなくなる事も防止できる。
上述した実施の形態では、センサを、車輪(ホイール及びタイヤ)に対して取り付けた場合を例に説明したが、本発明を実施する場合には、センサを、車輪支持用転がり軸受ユニットに対して取り付ける事もできる。又、使用するセンサの数は特に限定されず、1個でも良いし2個以上でも良いし、コネクタの形状及び端子の数などに就いても、実施の形態で示した構造に限定されない。又、前記実施の形態では、両列の玉の直径及びピッチ円直径を、互いに同じとした場合に就いて説明したが、例えば、インナ側(軸方向内側)の玉列を構成する玉の直径を、アウタ側(軸方向外側)の玉列を構成する玉の直径よりも大きくすると共に、アウタ側の玉列のピッチ円直径を、インナ側の玉列のピッチ円直径よりも大きくする事を採用する事もできる。この様な構成を採用すれば、外端側大径部の空間の容積をより大きく確保する事もできる。又、本発明は、従動輪用に限らず、駆動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットに適用する事もできる。
1 車輪支持用転がり軸受ユニット
2 タイヤ
3 ホイール
4 ディスクブレーキ装置
5 ロータ
6 ナックル
7 外輪
8 ハブ
9 玉
10a、10b 外輪軌道
11 静止側フランジ
12 ハブ本体
13 内輪
14a、14b 内輪軌道
15 小径段部
16 かしめ部
17 回転側フランジ
18 結合孔
19 貫通孔
20 外端側大径部
21 小径部
22 内端側大径部
23 内向フランジ部
24 コネクタ
25 電力制御回路
26 無線通信器
27 保持器
28 支持孔
29 位置決め筒部
30 結合部材
31 シールリング
32 カバー
33 内部空間
34 非接触給電コイル
35 タイヤ側センサ
36 ホイール側センサ
37 コネクタ部本体
38 取付板部
39 電力入力端子
40 信号入力端子
41 電力出力端子
42 ボルト
43 演算器
44 配線
45 ボルト
46 配線

Claims (2)

  1. 内周面に外輪軌道を有する外径側軌道輪部材と、
    外周面に内輪軌道を有する内径側軌道輪部材と、
    これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを有し、
    前記外径側軌道輪部材と前記内径側軌道輪部材とのうちの何れか一方の軌道輪部材が、使用状態で懸架装置に支持固定されて回転しない静止側軌道輪部材であり、他方の軌道輪部材が、車輪を結合固定して該車輪と共に回転する回転側軌道輪部材である
    車輪支持用転がり軸受ユニットであって、
    外部電源から電力を入力する為の電力入力端子と、センサの出力信号を入力する為の信号入力端子と、前記センサに前記電力入力端子から入力された電力を供給する為の電力出力端子と、前記電力入力端子を介して入力された安定化処理の施されていない入力電力に安定化処理を施し、所望の電源電圧を供給する電力制御回路とを、前記回転側軌道輪部材に設けている事を特徴とする車輪支持用転がり軸受ユニット。
  2. 前記回転側軌道輪部材には、前記センサの出力信号を入力し、車体側に配置された演算器との間で無線通信を行う無線通信器が設けられている、請求項1に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
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