JP6705178B2 - 車輪支持用転がり軸受ユニット - Google Patents
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Description
例えば、タイヤ内部には非接触給電装置を構成する受電コイルのみを配置し、電力制御機能及び無線通信機能を有する各装置はすべて車輪支持用転がり軸受ユニット内部に配置する。そして、車輪支持用転がり軸受ユニット内部の装置から、タイヤやホイール近傍に設けられた複数のセンサに安定化処理を施した電力を供給すると共に、これらのセンサ情報を集約し、車体側に設けた演算器に対し無線通信を行う。この様な構成とする事で、複数のセンサの管理(電力供給管理、信号送信管理)を車輪支持用転がり軸受ユニットに集約する事ができる為、個々のセンサにそれぞれ発電・無線通信機能を持たせる場合に比べて、低コスト化が可能である。又、発電・給電以外の機能を車輪支持用転がり軸受ユニットに集約しているので、タイヤ交換時に於いても使い捨てとなる部分を減らす事ができる。
このうちの外径側軌道輪部材は、内周面に外輪軌道を有する。
前記内径側軌道輪部材は、外周面に内輪軌道を有する。
又、前記複数個の転動体は、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられている。
又、本発明の車輪支持用転がり軸受ユニットの場合には、前記外径側軌道輪部材と前記内径側軌道輪部材とのうちの何れか一方の軌道輪部材が、使用状態で懸架装置に支持固定されて回転しない静止側軌道輪部材であり、他方の軌道輪部材が、車輪を結合固定して該車輪と共に回転する回転側軌道輪部材である。
そして、外部電源から電力(発電電力、受電電力などであり、直流、交流を問わない)を入力する電力入力端子(接点)と、1乃至複数のセンサの出力信号を入力する為の信号入力端子と、これら1乃至複数のセンサに前記電力入力端子から入力された電力(入力された電力そのもの、安定化処理が施されたもの、又は、一旦バッテリに充電されたものなどを含む)を供給する為の電力出力端子とを、前記回転側軌道輪部材に対し直接又は間接的に設けている。
又、本発明を実施する場合には、前記電力入力端子と、前記信号入力端子と、前記電力出力端子とを、前記回転側軌道輪部材の軸方向外端部に設けられたコネクタにまとめて配置する事ができる。
尚、本発明を実施する場合には、車輪支持用転がり軸受ユニット内部に、発電機や給電装置(非接触給電装置を含む)は備えず、これらの装置を外部電源として、車輪支持用転がり軸受ユニットの外部(例えばタイヤ内部やホイールの近傍)に配置する。又、本発明を実施する場合、外部電源として利用する発電機や給電装置の種類、配置位置、固定手段等に就いては、特に問わない。
即ち、本発明の場合には、外部電源から電力入力端子を通じて供給される電力を利用してセンサなどの各種電子機器を動作させる為、車輪支持用転がり軸受ユニット内部に発電機や非接触給電装置を設けた場合の様に、設置スペースを確保できない事に起因して、電力確保が困難になる事を防止できる。又、前記センサに対して、車輪支持用転がり軸受ユニット側から電力を供給できると共に、該センサの出力信号(情報)を集約して車体側の演算器に送れる為、個々のセンサに発電・無線通信機能を持たせる場合に比べて低コスト化を図れる。更に、本発明の場合には、外部電源(発電機や給電装置など)を、車輪支持用転がり軸受ユニットの外部に配置するが、センサへの電力供給やセンサ出力信号の車体側への送信に就いては、車輪支持用転がり軸受ユニット側で行う為、タイヤ交換時に使い捨てとなる部分を減らす事ができる。
更に、本発明によれば、外部電源として、安定化処理の施されていない電力を出力するものを使用できる為、外部電源の小型化及び低コスト化を図る事ができる。又、請求項2に記載した発明によれば、信号入力端子に入力されたセンサの出力信号をまとめて、車体側の演算器に対し無線送信する事が可能になる。この為、車輪支持用転がり軸受ユニットと車体側の演算器との間に、信号を通信する為の配線(ハーネス)を設けなくて済む。
本発明の実施の形態の1例に就いて、図1〜2を参照しつつ説明する。本例の車輪支持用転がり軸受ユニット1は、従動輪である車輪を構成するタイヤ2及びホイール3、並びに、制動装置であるディスクブレーキ装置4を構成するロータ5を、懸架装置を構成するナックル6に対して回転自在に支持するものであり、外径側軌道輪部材である外輪7の内径側に、内径側軌道輪部材であるハブ8を、複数個の玉9、9を介して、回転自在に支持している。
尚、本明細書及び特許請求の範囲に於いて、軸方向に関して「内」とは、車両への組み付け状態で車両の幅方向中央側となる、図1、2の右側を言う。反対に、車両の幅方向外側となる、図1、2の左側を、軸方向に関して「外」と言う。
尚、本発明を実施する場合には、ハブ本体のうち、内輪が外嵌固定された部分よりも軸方向内方に突出した部分に雄ねじ部を形成し、該雄ねじ部にナットを螺合し更に締め付ける事で、内輪をハブ本体に支持固定する構成を採用する事もできる。
このうちのコネクタ24は、外部電源(非接触給電コイル34)及び前記車輪に設置する複数のセンサ(タイヤ側、ホイール側各センサ35、36)に接続する配線をそれぞれ接続する為のもので、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1に対し前記ホイール3を結合固定した状態で、前記ホイール中心孔の内側に位置している。具体的には、前記コネクタ24は、前記ハブ本体12のうち外端側大径部20の内側に設けられており、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1のうちで最も軸方向外側に位置している。又、前記コネクタ24は、略円板状に構成されており、中央部に設けられたコネクタ部本体37と、このコネクタ部本体37の周囲に設けられた取付板部38とを備えている。そして、このうちの取付板部38を、前記ハブ本体12の位置決め筒部29の内周面に圧入固定(内嵌固定)している。又、前記コネクタ部本体37には、外部電源である非接触給電コイル34から安定化処理(整流処理、定電圧処理など)の施されていない電力(受電電力、直流、交流を問わない)を入力する電力入力端子(接点)39と、前記センサ35、36の出力信号を入力する為の信号入力端子40と、これらセンサ35、36に電力を供給する為の電力出力端子41とが設けられている。
尚、本発明を実施する場合には、非接触給電コイルの設置場所は、タイヤ内部に限定されず、ホイールを構成するリム部の内径側などに設置しても良い。又、本発明を実施する場合には、非接触給電装置を用いずに、発電機を利用しても良い。
尚、本例の場合には、前記電力制御器25を構成する充電制御回路により、入力電力(又は整流された直流電力)の値を監視すると共にバッテリの残量を監視し、入力電力が前記センサ35、36及び前記無線通信器26などの各種電子機器を動作させるのに十分である場合には、これら各種電子機器に直流電力を供給すると共に、残りを前記バッテリに充電する。これに対し、前記入力電力が前記各種電子機器を動作させるのに不足する場合には、前記バッテリからこれら各種電子機器に対し電力(直流電力)を供給する。又、この様な制御(処理)は、前記バッテリ及び前記充電制御回路を省略した場合には不要になる。
即ち、本例の場合には、タイヤ2の内部に非接触給電コイル34を配置し、電力の安定化処理(整流処理、定電圧処理など)を行う為の電力制御器25、及び、車体側の演算器43と無線通信する為の無線通信器26を、すべて車輪支持用転がり軸受ユニット1内部に配置している。この為、本例の場合には、前記コネクタ24を構成する電力入力端子39を通じて、前記非接触給電装置34から安定化処理の施されていない電力を車輪支持用転がり軸受ユニット1内に取り込み、前記電力制御器25にて安定化処理を施した後、前記コネクタ24を構成する電力出力端子41を通じて、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1の外部に存在する、タイヤ2やホイール3の近傍に設けられた複数のセンサ35、36に対し、安定化した電力を供給する事ができる。又、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1の内部に配置した前記無線通信器26に対しても、安定化した電力を供給できる。この様に、本例の場合には、外部電源である非接触給電コイル34から前記電力入力端子39を通じて供給される電力を利用して、前記センサ35、36などの各種電子機器を動作させられる為、車輪支持用転がり軸受ユニット1内部に発電機や非接触給電装置を設けた場合の様に、設置スペース上の問題から電力確保が困難になる事を防止できる。
2 タイヤ
3 ホイール
4 ディスクブレーキ装置
5 ロータ
6 ナックル
7 外輪
8 ハブ
9 玉
10a、10b 外輪軌道
11 静止側フランジ
12 ハブ本体
13 内輪
14a、14b 内輪軌道
15 小径段部
16 かしめ部
17 回転側フランジ
18 結合孔
19 貫通孔
20 外端側大径部
21 小径部
22 内端側大径部
23 内向フランジ部
24 コネクタ
25 電力制御回路
26 無線通信器
27 保持器
28 支持孔
29 位置決め筒部
30 結合部材
31 シールリング
32 カバー
33 内部空間
34 非接触給電コイル
35 タイヤ側センサ
36 ホイール側センサ
37 コネクタ部本体
38 取付板部
39 電力入力端子
40 信号入力端子
41 電力出力端子
42 ボルト
43 演算器
44 配線
45 ボルト
46 配線
Claims (2)
- 内周面に外輪軌道を有する外径側軌道輪部材と、
外周面に内輪軌道を有する内径側軌道輪部材と、
これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを有し、
前記外径側軌道輪部材と前記内径側軌道輪部材とのうちの何れか一方の軌道輪部材が、使用状態で懸架装置に支持固定されて回転しない静止側軌道輪部材であり、他方の軌道輪部材が、車輪を結合固定して該車輪と共に回転する回転側軌道輪部材である
車輪支持用転がり軸受ユニットであって、
外部電源から電力を入力する為の電力入力端子と、センサの出力信号を入力する為の信号入力端子と、前記センサに前記電力入力端子から入力された電力を供給する為の電力出力端子と、前記電力入力端子を介して入力された安定化処理の施されていない入力電力に安定化処理を施し、所望の電源電圧を供給する電力制御回路とを、前記回転側軌道輪部材に設けている事を特徴とする車輪支持用転がり軸受ユニット。 - 前記回転側軌道輪部材には、前記センサの出力信号を入力し、車体側に配置された演算器との間で無線通信を行う無線通信器が設けられている、請求項1に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2015237379 | 2015-12-04 |
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- 2016-01-20 JP JP2016008735A patent/JP6705178B2/ja active Active
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