JP2018012217A - 偽造防止表示体および偽造防止表示体検証装置 - Google Patents

偽造防止表示体および偽造防止表示体検証装置 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で多様な真偽判定が可能であるとともに、センサー構成の分析が行われても真偽判定の仕組みが解りにくく、偽造防止耐性が高い偽造防止表示体、およびその検証装置を提供すること。【解決手段】可視光域の一部および近赤外光域を反射する基材上に、蛍光インキのパターンと有色インキのパターンをこの順に備えた偽造防止表示体であって、蛍光インキは、紫外光域、可視光域、近赤外光域のいずれかの波長領域に少なくとも2つ以上の励起ピーク波長を持ち、有色インキは、可視光域または近赤外光域の一部の波長の光を吸収し、それ以外の可視光域または近赤外光域の光を透過し、有色インキが光を透過する可視光域または近赤外光域に、蛍光インキの少なくとも1つの励起ピーク波長が含まれることを特徴とする偽造防止表示体とする。【選択図】図1

Description

本発明は、偽造防止が必要な有価証券類、ラベル、カード等に使用でき、機械検証にて真偽判定を行う偽造防止表示体および偽造防止表示体検証装置に関する。
従来、紙幣、株券、商品券等の有価証券類の他、クレジットカードやIDカード、さらには商品用の封印ラベルやタグ類に至るまで、偽造・複製による不正使用を防止するため、精巧な印刷技術による防止策が施されてきたが、近年の偽造・複製による不正使用の頻発に伴い、精巧な印刷等に加え、特殊なインキによる偽造防止策が施される様になってきた。
例えば紫外光を照射することで可視光域にて発光する蛍光インキ、目視角度によって色や明るさが変わるOVD(Optically Variable Device)インキ等を紙面上に印刷することで、カラーコピー等の複写機で簡単に偽造出来ない技術が実施されている。しかしながら最近は、カラーコピーに加えて前記蛍光インキやOVDを模倣した精巧な偽造品が出回ってきている。これらの偽造品は、専門家が見れば容易に正品と判別がつくが、一般人が見ても真贋判定することは難しい。
そこで、目視による真偽判定に加えて、センサーによる機械読み取りにて真偽判定を行う偽造防止策を併用している有価証券類が多い。これは目視による真偽判定が出来ない、例えば自動販売機の紙幣鑑別器などにも有効である。機械読み取りによる偽造防止策としては、目視ではその機能性が見えないが、機能性を検知出来るセンサーに対して反応する材料をインキ中に混入させる方法が一般的である。
例えば、インキ中に磁性粉を混入させた磁気インキは目視では黒色のインキに見えているだけだが、MR(Magneto Resistive)センサーにて磁性の存在の有無が分かる。また、赤外線とくに近赤外線に着目し、近赤外光域の一部の光を吸収もしくは透過するインキを使用した偽造防止策が知られている。
近赤外光域を利用する方法としては、例えば、プロセスインキの墨インキであるカーボンブラックを主成分とした黒色のインキと近赤外光域に吸収のない黒色インキを組み合わせる方法(特許文献1)、可視光域に特定の吸収がほとんど無く近赤外線域の一部に吸収のあるインキを用いる方法(特許文献2)、さらに近赤外線域の一部に吸収のあるインキを他の墨インキ以外のプロセスインキに混入させる方法等が挙げられる。
特開2009−108324号公報 特許第4314811号公報
近年様々なものが自動化された事により、従来自動販売機等の大型機器にのみ採用されてきた機械読み取り式の真偽判定センサーが、コンシューマー向けの機器にも採用され始めている。機械読み取り式の偽造防止表示体は、それ自身は目視による判別が困難で仕組みが解りにくくなっているが、真偽判定装置とセットで分析された場合、使用しているセンサーを分析すれば仕組みがわかってしまう可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、比較的簡単な構成で多様な真偽判定が可能であるとともに、センサー構成の分析が行われても真偽判定の仕組みが解りにくく、偽造防止耐性が高い前記偽造防止表示体、およびその検証装置を提供することである。
上述の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、可視光域の一部および近赤外光域を反射する基材上に、蛍光インキのパターンと有色インキのパターンをこの順に備えた偽造防止表示体であって、
前記蛍光インキは、紫外光域、可視光域、近赤外光域のいずれかの波長領域に少なくとも2つ以上の励起ピーク波長を持ち、
前記有色インキは、可視光域または近赤外光域の一部の波長の光を吸収し、それ以外の可視光域または近赤外光域の光を透過し、
前記有色インキが光を透過する可視光域または近赤外光域に、前記蛍光インキの少なくとも1つの励起ピーク波長が含まれることを特徴とする偽造防止表示体としたものである。ここで、前記紫外光域、前記可視光域、前記近赤外光域の波長は、それぞれ380nm以下、380〜700nm、700〜1500nmとする。
請求項2に記載の発明は、前記有色インキは、前記可視光域の全域の光を吸収し、かつ前記近赤外光域の一部の波長の光を吸収し、それ以外の近赤外光域の光を透過することを特徴とする請求項1に記載の偽造防止表示体としたものである。
請求項3に記載の発明は、前記有色インキは少なくとも2種類の異なる有色インキであり、
前記異なる有色インキのパターンは平面視で前記蛍光インキのパターン上での位置が異なり、
前記異なる有色インキがそれぞれ光を透過する可視光域または近赤外光域に、前記蛍光インキの異なる励起ピーク波長が含まれることを特徴とする請求項1、または2のいずれかに記載の偽造防止表示体としたものである。
請求項4に記載の発明は、前記異なる有色インキの目視における色は、略同じ色であることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止表示体としたものである。ここで、略同じ色とは、L表色系において、L値、a値、b値の差ΔL、Δa、Δbがいずれも3.2以下であることを意味する。ΔL、Δa、Δbがいずれも3.2以下であると、色の離間比較で異なる色として認識できないレベルとなる。
請求項5に記載の発明は、前記蛍光インキのパターンの開口部に、さらに第2の有色インキと第2の蛍光インキをこの順に備えた偽造防止表示体であって、
前記第2の有色インキは、前記第2の蛍光インキの全ての励起ピーク波長の光を吸収することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の偽造防止表示体としたものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の偽造防止表示体を検証するための装置であって、
少なくとも2種類の波長光源と、カメラと、画像モニターを具備し、
前記少なくとも2種類の波長光源は前記蛍光インキの少なくとも2つ以上の異なる励起ピーク波長の1つずつを含む波長光源であり、
前記少なくとも2種類の波長光源を切り替えて前記偽造防止表示体に照射する機能を備え、
前記カメラには透過波長域が異なる2種類の近赤外線ロングパスフィルターを切り替えて取り付ける機能を備え、
前記画像モニターは、前記偽造防止表示体に照射した前記少なくとも2種類の波長光源の光による反射光と前記蛍光インキからの発光光のいずれかまたは両方が前記異なる2種類の近赤外線ロングパスフィルターを通過した後の光を取り込み、画像を作成する機能を備えることを特徴とする偽造防止表示体検証装置としたものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の偽造防止表示体を検証するための装置であって、
少なくとも2種類の波長光源と、カメラと、画像モニターを具備し、
前記少なくとも2種類の波長光源は前記蛍光インキの少なくとも2つ以上の異なる励起ピーク波長の1つずつを含む波長光源であり、
前記偽造防止表示体の検証部分を暗環境中に設置した状態で、前記少なくとも2種類の波長光源を切り替えて前記偽造防止表示体に照射する機能を備え、
前記画像モニターは、前記偽造防止表示体に照射した前記少なくとも2種類の波長光源の光による反射光と前記蛍光インキからの発光光のいずれかまたは両方を取り込み、画像を作成する機能を備えることを特徴とする偽造防止表示体検証装置としたものである。
本発明の偽造防止表示体を使用することで、比較的簡単な構成で多様な真偽判定が可能な偽造防止表示体が得られ、また本発明の検証装置を用いることで、センサー構成の分析が行われても真偽判定の仕組みが解りにくい偽造防止表示体となり、偽造防止耐性が向上する。
本発明の偽造防止表示体の一実施形態を示す(a)は概略平面図、(b)は(a)のX−X線上の概略断面図。 本発明の偽造防止表示体を目視で見た場合を示す平面図。 本発明で使用している特殊有色インキの分光反射特性例。 本発明で使用している特殊蛍光インキの励起・発光特性例。 図3および図4を合体させた特性図。 本発明の偽造防止表示体検証装置の概略構成図。 図6の検証装置に設置する光学フィルターの透過特性例。 本発明の偽造防止表示体検証装置において第1の表示条件で見た場合の見え方。 本発明の偽造防止表示体検証装置において第2の表示条件で見た場合の見え方。 本発明の偽造防止表示体検証装置において第3の表示条件で見た場合の見え方。 本発明の偽造防止表示体検証装置において第4の表示条件で見た場合の見え方。
以下、本発明の偽造防止表示体および偽造防止表示体検証装置の実施形態例について詳細に説明する。尚、同一の構成要素については便宜上の理由がない限り同一の符号を付け、重複する説明は省略する。また、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じではない。
本発明の偽造防止表示体1は、例えば図1(a)に示す様な印刷パターンで構成されている。図1(a)の偽造防止表示体は、目視で見た場合、図2の様な黒色の単純な円のパターンに見える。しかし例えば本発明の偽造防止表示体検証装置で見た場合は、図1(a)に示す様に、有色インキ部13、特殊有色インキA部14によるパターン14a、特殊有色インキB部15によるパターン15a、特殊蛍光インキ部16によるパターン16aを見ることができる。本発明の偽造防止表示体の実施形態によっては、特殊有色インキB部15および/または特殊蛍光インキ部16は存在しない場合もある。
本発明の偽造防止表示体1の断面図は図1(b)の様になっている。可視光域の一部および近赤外光域を反射する反射性基材11の上に、蛍光インキ2による蛍光インキ部12のパターンが形成され、その上の一部には有色インキA(符号4)による有色インキA部14のパターンが形成されている。また、図1(b)の実施形態では、蛍光インキ部のパターンの別な一部(平面視で異なる位置)には有色インキB(符号5)による有色インキB部15のパターンが形成されている。
さらに、図1(b)の実施形態では、前記蛍光インキ部12のパターンの開口部に、第2の有色インキ3による有色インキ部13が形成され、その上の一部には第2の蛍光インキ6による蛍光インキ部16のパターンが形成されている。ここで、第2の有色インキ3は、前記有色インキA、有色インキBと同じものであってもよいが、第2の蛍光インキの全ての励起ピーク波長の光を吸収するものであることが、真贋判定画像の多様性を高めるために好ましい。また、第2の蛍光インキ6は、前記傾向インキ2と同じものであっても、異なるものであってもよい。
基材11は、可視光から近赤外域まで反射する特性を持つ反射性基材であり、紙、プラスチック、木材、ガラスまたは樹脂などからなり、偽造防止媒体1の用途に応じてこれらから適宜選択される。
第2の有色インキ3、特殊有色インキA(符号4)、特殊有色インキB(符号5)の反射性基材上の分光反射特性例を図3に示す。これらの有色インキの分光反射特性23、24、25は、可視光の短波長領域では光が吸収されいずれも反射光強度が低いが、分光反射特性24、25では、可視光の長波長領域〜近赤外光域(波長=700〜1500nm)の異なる波長域以上で反射光強度が上昇している。これらの反射光は有色インキを透過した光の反射性基板での反射を反映したものであり、このように特定の波長域以上で透過性をもつという意味で、有色インキA、有色インキBを、本明細書では特殊有色インキA、特殊有色インキBと呼称する。また、第2の有色インキを単に有色インキと呼称する。
一方、特殊蛍光インキ2が励起されるときの励起特性21は、図4に示す例のように、3つの励起ピーク波長21a、21b、21cを有している。これらのピーク波長の少なくとも1つの波長の光を照射することで、特殊蛍光インキの発光特性22は、例えば図4に示す様になり近赤外光域で発光する。このように、紫外光域、可視光域、近赤外光域のいずれかの波長領域に少なくとも2つ以上の励起ピーク波長を持つ蛍光インキを、第2の蛍光インキを含め、本明細書では特殊蛍光インキと呼称する。
上記有色インキと特殊有色インキおよび特殊蛍光インキの特性を合わせたものが図5になるが、特殊有色インキA(符号4)の分光反射特性24は特殊蛍光インキの1つの励起ピーク波長21aを吸収し、また特殊有色インキB(符号5)の分光反射特性25は特殊蛍光インキの2つの励起ピーク波長21a、21bを吸収する。さらに、有色インキ3の分光反射特性23に至っては特殊蛍光インキの全ての励起ピーク波長を吸収する。吸収される励起ピーク波長の光を照射しても発光は起こらないか非常に弱い発光となる。
本発明の偽造防止表示体検証装置は、前記の特性を利用して偽造防止表示体1の真贋を検証する装置である。図6に本発明の偽造防止表示体の検証装置の一構成例を示す。本発明の偽造防止表示体検証装置では、波長が異なる2種類の光源S(符号35)、T(符号
36)、カメラ32、画像モニター31を基本構成とする。図6の構成では、さらにカット波長が異なる2種類の光学フィルター(ロングパスフィルターF(符号33)、G(符号34))が設置されている。波長光源S、T(35、36)はそれぞれ図4に示す励起ピーク波長21b、および21cを含むものである。また、フィルターF、G(33、34)は図7(a)、(b)に示すF、Gの様に相当し、フィルターF(33)は特殊有色インキA、特殊有色インキBの反射特性24、25による反射光を透過させる特性を持ち、フィルターG(34)はこれらの反射光を遮蔽し特殊蛍光インキの発光特性22による発光光を透過させる特性を持つ。
前記2種類の光源と2種類のフィルターを組み合わせ、第1〜第4の表示条件とした時に見える見え方を図8〜図11に示す。尚、モニター31の画像で明るい部分は、反射性基材の反射光による部分、蛍光インキの発光による部分、またはそれらが重畳した部分であり、白く表示するので、以下明るい部分を一括して「白く見える」と表現する。
<第1の表示条件>
図8の様に励起ピーク波長21bを含む波長光源S(35)とロングパスフィルターF(33)の組み合わせで見た場合は、特殊有色インキA(符号4。以下適宜図1(b)参照)を透過した波長光源Sの光によって特殊蛍光インキ2が励起され発光し、白い星模様14aとなって見える。また、特殊蛍光インキ12のみの部分も励起され発光し白く見えるが、基材11部も反射性基材からの反射光によって白く見えるので、12と11の部分の境界は図示していない。逆に、波長光源Sの光は特殊有色インキB(符号5)では吸収されるため特殊有色インキB部15は黒くなる。また、特殊蛍光インキ部16では、特殊蛍光インキ6も励起され発光するが、特殊蛍光インキ6の下は有色インキ3であり反射性基材からの反射光による重畳がないため、透過波長域の広いロングパスフィルターF(33)を通した画像ではコントラストが低く、白くならない。
<第2の表示条件>
図9の様に波長光源S(35)とロングパスフィルターG(34)の組み合わせで見た場合は、図8の場合と比較して、基材11部の反射光はロングパスフィルターG(34)によって遮蔽され、黒くなる。逆に、特殊蛍光インキ部16では、特殊蛍光インキ6も励起され発光し、特殊蛍光インキ6の下は有色インキ3であり反射性基材からの反射光による重畳がないが、透過波長域の狭いロングパスフィルターG(34)を通しているので、コントラストが高まり、白い星模様16aとなって見える。
<第3の表示条件>
図10の様に励起ピーク波長21cを含む波長光源T(36)とロングパスフィルターF(33)の組み合わせで見た場合は、特殊有色インキA(符号4)、および特殊有色インキB(符号5)を透過した波長光源Tの光によって特殊蛍光インキ2が励起され発光し、白い星模様14a、および15aとなって見える。また、特殊蛍光インキ12のみの部分も励起され発光し白く見えるが、基材11部も反射性基材からの反射光によって白く見えるので、12と11の部分の境界は図示していない。また、特殊蛍光インキ部16が白くならない理由は図8の場合と同様である。
<第4の表示条件>
図11の様に波長光源T(36)とロングパスフィルターG(34)の組み合わせで見た場合は、図10の場合と比較して、基材11部が黒くなる理由、および特殊蛍光インキ部16が白い星模様16aとなって見える理由は図9の場合と同様である。
以上のように本発明の偽造防止表示体および偽造防止表示体検証装置によれば、光源と光学フィルターの組み合わせによって様々に画像を変えることができるので、偽造耐性が
非常に高くなる。
また、本発明の偽造防止表示体検証装置の別な例として、光学フィルターを使用しない形態もある。偽造防止表示体の検証部分を暗環境中に設置する形態である。偽造防止表示体の検証部分を暗環境中に設置することでロングパスフィルターF(33)を使用した場合と同じ効果が得られ、波長光源S(35)または波長光源T(36)を照射するだけで、それぞれ図8または図10と同じ画像が得られる。
さらに特殊蛍光インキ部12、16による検証には残光特性を用いることもできる。蛍光インキは励起波長の照射を止めた後、数マイクロ秒から数ミリ秒間は発光が残る。この残光特性を利用することでロングパスフィルターG(34)を使用しなくても特殊蛍光インキ部12、16を利用した検証が可能となる。
反射性基材11としての81.4g/mの白色上質タック紙上に、下記[特殊蛍光インキの組成]からなる特殊蛍光インキをオフセット印刷法にてパターン状に印刷し特殊蛍光インキ部12を形成した。その開口(スペース)部にプロセス墨インキをオフセット印刷法にてパターン状に印刷し有色インキ部13を形成した。さらに前記特殊蛍光インキ部12上の一部に、下記[特殊黒色インキの組成]からなる黒色インキをオフセット印刷法にて印刷し、特殊有色インキA部14を形成した。
[特殊蛍光インキの組成]
特殊蛍光顔料(24−25A:日立マクセル社製) 20重量部
オフセットインキメジウム(FDカルトンXメジウム) 80重量部
[特殊黒色インキの組成]
黒色顔料(C.I.Pigment Black31) 15重量部
オフセットインキメジウム(FDカルトンXメジウム) 75重量部
さらに、プロセスインキの黄・紅・藍の3色を混ぜ合わせることで作製した黒色インキを前記特殊蛍光インキ部12上の残りの一部に印刷し特殊有色インキB部15を形成した。最後に有色インキ部13が形成されている部分の一部に、前記特殊蛍光インキ部12を形成したときと同じ前記[特殊蛍光インキの組成]からなる特殊蛍光インキを印刷して特殊蛍光インキ部16を形成し、本発明の偽造防止表示体1の構成を作製した。
上記のように作製した本発明の偽造防止表示体を、図6に示す構成を備えた本発明の偽造防止表示体検証装置に戴置し、波長光源S、TとロングパスフィルターF、Gを切り替えて4通りの組み合わせで画像モニターにて検証した結果、図8〜図11の画像モニター31に示した4種類の画像が得られ、偽造防止のための真贋判定が可能であることを確認した。
1 偽造防止表示体
11 反射性基材
2 特殊蛍光インキ
12 特殊蛍光インキ部
3 有色インキ
13 有色インキ部
4 特殊有色インキA
14 特殊有色インキA部
14a 特殊有色インキA部によるパターン(本例では星模様)
5 特殊有色インキB
15 特殊有色インキB部
15a 特殊有色インキB部によるパターン(本例では星模様)
6 特殊蛍光インキ
16 特殊蛍光インキ部
16a 特殊蛍光インキ部によるパターン(本例では星模様)
21 特殊蛍光インキの励起特性
21a、21b、21c 励起ピーク波長
22 特殊蛍光インキの発光特性
23 有色インキの分光反射特性
24 特殊有色インキAの分光反射特性
25 特殊有色インキBの分光反射特性
31 画像モニター
32 カメラ
33 ロングパスフィルターF
34 ロングパスフィルターG
35 波長光源S
36 波長光源T

Claims (7)

  1. 可視光域の一部および近赤外光域を反射する基材上に、蛍光インキのパターンと有色インキのパターンをこの順に備えた偽造防止表示体であって、
    前記蛍光インキは、紫外光域、可視光域、近赤外光域のいずれかの波長領域に少なくとも2つ以上の励起ピーク波長を持ち、
    前記有色インキは、可視光域または近赤外光域の一部の波長の光を吸収し、それ以外の可視光域または近赤外光域の光を透過し、
    前記有色インキが光を透過する可視光域または近赤外光域に、前記蛍光インキの少なくとも1つの励起ピーク波長が含まれることを特徴とする偽造防止表示体。
    ここで、前記紫外光域、前記可視光域、前記近赤外光域の波長は、それぞれ380nm以下、380〜700nm、700〜1500nmとする。
  2. 前記有色インキは、前記可視光域の全域の光を吸収し、かつ前記近赤外光域の一部の波長の光を吸収し、それ以外の近赤外光域の光を透過することを特徴とする請求項1に記載の偽造防止表示体。
  3. 前記有色インキは少なくとも2種類の異なる有色インキであり、
    前記異なる有色インキのパターンは平面視で前記蛍光インキのパターン上での位置が異なり、
    前記異なる有色インキがそれぞれ光を透過する可視光域または近赤外光域に、前記蛍光インキの異なる励起ピーク波長が含まれることを特徴とする請求項1、または2のいずれかに記載の偽造防止表示体。
  4. 前記異なる有色インキの目視における色は、略同じ色であることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止表示体。
    ここで、略同じ色とは、L表色系において、L値、a値、b値の差ΔL、Δa、Δbがいずれも3.2以下であることを意味する。
  5. 前記蛍光インキのパターンの開口部に、さらに第2の有色インキと第2の蛍光インキをこの順に備えた偽造防止表示体であって、
    前記第2の有色インキは、前記第2の蛍光インキの全ての励起ピーク波長の光を吸収することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の偽造防止表示体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の偽造防止表示体を検証するための装置であって、少なくとも2種類の波長光源と、カメラと、画像モニターを具備し、
    前記少なくとも2種類の波長光源は前記蛍光インキの少なくとも2つ以上の異なる励起ピーク波長の1つずつを含む波長光源であり、
    前記少なくとも2種類の波長光源を切り替えて前記偽造防止表示体に照射する機能を備え、
    前記カメラには透過波長域が異なる2種類の近赤外線ロングパスフィルターを切り替えて取り付ける機能を備え、
    前記画像モニターは、前記偽造防止表示体に照射した前記少なくとも2種類の波長光源の光による反射光と前記蛍光インキからの発光光のいずれかまたは両方が前記異なる2種類の近赤外線ロングパスフィルターを通過した後の光を取り込み、画像を作成する機能を備えることを特徴とする偽造防止表示体検証装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の偽造防止表示体を検証するための装置であって、少なくとも2種類の波長光源と、カメラと、画像モニターを具備し、
    前記少なくとも2種類の波長光源は前記蛍光インキの少なくとも2つ以上の異なる励起ピ
    ーク波長の1つずつを含む波長光源であり、
    前記偽造防止表示体の検証部分を暗環境中に設置した状態で、前記少なくとも2種類の波長光源を切り替えて前記偽造防止表示体に照射する機能を備え、
    前記画像モニターは、前記偽造防止表示体に照射した前記少なくとも2種類の波長光源の光による反射光と前記蛍光インキからの発光光のいずれかまたは両方を取り込み、画像を作成する機能を備えることを特徴とする偽造防止表示体検証装置。
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JP2021003869A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 凸版印刷株式会社 カード
CN114047168A (zh) * 2021-11-16 2022-02-15 江苏硕世生物科技股份有限公司 基于光学的试剂卡识别检测系统及方法

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