JP6060589B2 - 偽造防止媒体、偽造防止媒体の読取センサー装置及びその読取方法 - Google Patents

偽造防止媒体、偽造防止媒体の読取センサー装置及びその読取方法 Download PDF

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Description

本発明は、偽造しにくい偽造防止媒体及びセンサーによる機械読み取りにより真偽判定を行う偽造防止媒体の読取センサー装置及びその読取方法に関する。
従来、紙幣、株券、商品券、クレジットカード等の有価証券類の他、商品に使用する封印シールやタグ類まで含んで偽造・複製による不正使用を防止するため、精巧な印刷技術による印刷等が施されているのが一般的である。
しかし、近年、偽造・複製による不正使用が頻発したことに伴い、精巧な印刷等に加え、さらに特殊なインキによる偽造防止策が施されるようになってきた。
例えば、紫外光を照射することで可視光域にて発光する蛍光インキ、目視角度を変えたときに色や明るさが変わるOVD(Optically Variable Device)インキ等を紙面上に印刷することで、カラーコピー等の複写機で簡単に偽造出来ない方法が施されている。
しかしながら、最近は、カラーコピーに加えて上記蛍光インキやOVDを模倣したものを付加した精巧な偽造品が出回ってきている。これら偽造品は、正品と比較するとか、あるいは専門家が見れば容易に判別できるが、一般の人が見ただけでは簡単に真贋判定することは難しい。
そこで、有価証券類では、目視による真偽判定だけではなく、センサーを用いた機械読み取りによって真偽判定を行う偽造防止策を併用する場合が多い。このような偽造防止策は、目視による真偽判定が出来ない、例えば自動販売機の紙幣鑑別器などにも有効に使用できる。
機械読み取りによる偽造防止策としては、目視ではその機能性が見えないが、例えばインキ中に機能性を検知できるセンサーで反応する材料を混入させる方法が一般的である。
例えば、インキ中に磁性粉を混入させた磁気インキは目視では黒色のインキに見えているだけであるが、MR(Magneto Resistive)センサーの場合には磁性の存在の有無が分かる(特許文献1)。
また、赤外線とくに近赤外線に着目すれば、近赤外線領域の一部を吸収もしくは透過するインキを使用した偽造防止策も考えられている(特許文献2,特許文献3)。例えば、プロセスインキの墨インキであるカーボンブラックを主成分とした黒色のインキと近赤外線領域に吸収のない黒色インキとを組み合わせる方法、可視光域に特定の吸収がほとんど無く近赤外線域の一部に吸収のあるインキを用いる方法、さらには、前記近赤外線域の一部に吸収のあるインキを他のプロセスインキ(墨以外)に混入させる方法等が挙げられる。
しかしながら、これらセンサーによる機械読み取りを行うためには、機器導入の為に高額な費用が発生する問題がある。また、安価なセンサーを用い、もしくは読取点が少ない真偽判定を行った場合、偽造品まで正品と判別してしまう恐れがある。
また、近赤外線域の特徴点のみをセンサーで検知して真偽判定を行う場合、特徴点のみを真似した偽造品が出回った場合、その偽造品と区別が付かなくなってしまう。そのため、複数の特徴点を検知して真偽判定を行うようにすれば、簡単な偽造に対する対抗措置をとることができる。
さらに、近赤外線域に特徴を持つインキも複数種の光学的機能性材料を混入させることで、複雑な分光波形となり、それらの特徴点を検出すれば、偽造が非常に困難な偽造防止媒体になり得る(特許文献4)。
以上掲げた偽造防止策は、目視による真偽判定を加えることで有効な真偽判定を行いうるが、目視による真偽判定をせず、機械読み取りだけで真偽判定を行う場合には、偽造防止インキの分光波形を複雑にしても真似される恐れがある。例えば、光学多層膜にて光の制御を行えば、媒体製造コストや外観を度返しすれば類似の波形を作ることが出来る。この場合、目視での確認が出来れば、偽造品と一目で分かるが、機械読み取りだけで真偽判定する物品には不向きである。
特開平07−37027号公報 特開2005−74641号公報 特許第3246017号公報 特開2009−149068号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、偽造防止効果の高い偽造防止媒体を提供することを目的とする。
また、本発明は、読取センサー装置を用いて、セキュリティ部の特徴的波長の反射率を2点以上測定し、かつ、偽造防止媒体上を移動させつつグラデーション部における反射率の変化を測定することで、安価、かつ、より高精度な真偽判定を行う偽造防止媒体の読取センサー装置及びその読取方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、基材の片面上に近赤外線波長域の少なくとも一部に特徴的な吸収を持つ光学的特性を有し、かつ、隣接する一部が重なり合うように設けられた少なくとも2種類のセキュリティ部と、この2種類のセキュリティ部の重なり合う部分によって構成され、前記一方又は両方のセキュリティ部は濃色から淡色にグラデーションがかけられているグラデーション部とを備えたことを特徴とする偽造防止媒体である。
第2の発明は、第1の発明に記載の偽造防止媒体において、前記2種類のセキュリティ部の色差ΔEaは、ΔEa≦1.5であることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明に記載の偽造防止媒体において、前記グラデーション部は、濃色から淡色に連続的に濃度変化し、かつ、お互いの色が重なり合った状態で前記セキュリティ部単独の色と比較したとき、その色差ΔEbは、ΔEb≦1.5であることを特徴とする。
第4の発明は、前記第1ないし第3の何れか発明の構成を有する偽造防止媒体の読取センサー装置において、特徴的波長の光を照射する複数の発光素子と、各発光素子から発せられた特徴的波長の光を前記偽造防止媒体に照射し、当該偽造防止媒体から反射されてくる光の反射率を測定する受光素子とを備えたことを特徴とする偽造防止媒体の読取センサー装置である。
第5の発明は、前記第1ないし第3の何れか発明の構成を有する偽造防止媒体の読取方法において、前記2種類のセキュリティ部の特徴的波長の反射率を少なくとも2点以上測定し、真偽判定を行うことを特徴とする偽造防止媒体の読取方法である。
第6の発明は、前記第1ないし第3の何れか発明の構成を有する偽造防止媒体の読取方法において、前記偽造防止媒体上の所定の読取方向に沿って移動させつつ、前記第4の構成を有する読取センサー装置の複数の発光素子を所定の順序で素子個数分往復させて該当する各発光素子から所定の特徴的波長の光を前記偽造防止媒体に照射し、各往時に当該偽造防止媒体から反射されてくる波長の反射率を測定することにより真偽判定を行うことを特徴とする偽造防止媒体の読取方法である。
第7の発明は、前記第1ないし第3の何れか発明の構成を有する偽造防止媒体の読取方法において、前記偽造防止媒体上の所定の読取方向に沿って移動させつつ、前記第4の構成を有する読取センサー装置の複数の発光素子を順番にパルス発光させて該当する各発光素子から所定の特徴的波長の光を前記偽造防止媒体に照射し、当該偽造防止媒体から反射されてくる前記各発光素子の波長の反射率を測定することにより真偽判定を行うことを特徴とする偽造防止媒体の読取方法である。
本発明によれば、2種類のセキュリティ部の重なり合う部分となるグラデーション部は、各セキュリティ部は濃色から淡色にグラデーションがかけられているので、色変化の判別が困難であり、偽造防止効果を高めることができる。
また、本発明は、読取センサー装置を用いて、セキュリティ部の特徴的波長の反射率を2点以上測定し、かつ、偽造防止媒体上を移動させつつグラデーション部における反射率の変化を測定することで、安価、かつ、より高精度に真偽判定を行う偽造防止媒体の読取センサー装置及びその読取方法を提供できる。
本発明に係る偽造防止媒体の一実施の形態を概略的に示す平面図。 図1に示す偽造防止媒体のX−X線に沿う断面図。 図1のセキュリティ部の分光特性を示すグラフ。 セキュリティ部の分光特性と特徴的な波長の光を出力するセンサーとの関係を示す概念図。 本発明に係る偽造防止媒体の読取センサー装置の一実施形態を概略的に示す構成図。 本発明に係る偽造防止媒体と読取センサー装置を所定の読取方向に移動させたときの反射率出力との関係を示す反射率出力グラフ。 本発明に係る偽造防止媒体の他の実施の形態を概略的に示す平面図。 図7に示す偽造防止媒体と読取センサー装置を所定の読取方向に移動させたときの反射率出力との関係を示す反射率出力グラフ。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明に係る偽造防止媒体の一実施の形態について、図1ないし図2を参照して説明する。図1は本発明に係る偽造防止媒体の平面図、図2は本発明に係る偽造防止媒体の断面図である。
偽造防止媒体1は、例えば方形をなす基材11の片面上に第1セキュリティ部12、第2セキュリティ部13及びグラデーション部14が設けられている。
偽造防止媒体1を構成する基材11は、その上層となる第1セキュリティ部12及び第2セキュリティ部13を保持できるものであれば特に指定はないが、偽造防止媒体1として通常使用されている紙、プラスチック、金属板、ガラス板、布などが用いられる。
また、基材11の下側に粘着剤もしくは接着剤を設け、ステッカーもしくは転写箔としてもよい。
第1セキュリティ部12及び第2セキュリティ部13は、近赤外線波長領域である700nmから1000nmの範囲の少なくとも一部に特徴的な吸収を持つ光学特性を有するものである。
第1セキュリティ部12と第2セキュリティ部13との重なり合う部分がグラデーション部14であって、第1セキュリティ部12を濃色から淡色へ、また第2セキュリティ部13を淡色から濃色へ連続的に濃度変化するように設けられている。
第1セキュリティ部12と第2セキュリティ部13は、目視における色差(色違い)がΔEa≦1.5となるように可視光領域の色が調整されている。一方、グラデーション部14においても、濃色から淡色に連続的に濃度変化し、お互いの色が重なり合った状態でセキュリティ部12又は13単独の色と比較したとき、その色差ΔEbは、ΔEb≦1.5となるようにグラデーション濃度に調整されている。これにより、偽造防止媒体1としては、第1セキュリティ部12、第2セキュリティ部13及びグラデーション部14の区別が付けにくい形態となっている。
グラデーション部14は、図2に示すように、第1セキュリティ部12と第2セキュリティ部13との隣接する一部の厚みが連続的に変化していることから、結果として目視にて前記3箇所の部分の色変化は目視では判別困難となる。
図3は第1セキュリティ部12及び第2セキュリティ部13の一例として表わす分光特性のグラフ2である。この分光特性グラフ2は、第1セキュリティ部12の分光波形22と第2セキュリティ部13の分光波形23の状態を表わしている。
第1セキュリティ部12及び第2セキュリティ部13は、分光特性グラフ2から明らかなように、可視光領域のほぼ全域で吸収を示しており、目視的には黒色に見える。なお、可視光領域における色は黒に限らず、色差ΔEa,ΔEbの条件が合えば、何色でも構わない。ただし、本発明における可視光領域は、400nmから700nmの範囲と定義する。
一方、第1セキュリティ部12及び第2セキュリティ部13の両方または一方にあって、近赤外線波長領域(700nmから1000nm)の範囲内の少なくとも一部で吸収を示している。吸収の幅は、広くても構わないが、狭い方が偽造防止効果は高く、様々な組合せに対応できる。
さらに、第1セキュリティ部12、第2セキュリティ部13及びグラデーション部14について詳細に説明する。
第1セキュリティ部12及び第2セキュリティ部13は、前述するように近赤外線波長域である700nmから1000nmの範囲の少なくとも一部に特徴的な吸収がある材料を使用し、かつ、図3に示すような分光波形を有し、基材11に密着するものであればよい。例えば、光学フィルターもしくは機能性色素などが挙げられる。
グラデーション部14は、第1セキュリティ部12及び第2セキュリティ部13の隣接する一部を互に傾斜角度をもたせて重ね合わせることによりグラデーションが構成されている。
さらに、第1セキュリティ部12、第2セキュリティ部13及びグラデーション部14の目視による色差ΔE(ΔEa,ΔEb)は、前述したようにΔE≦1.5であることが好ましい。ΔE(ΔEa,ΔEb)≦1.5は許容色差とよばれ、目視での色違いがほとんど分からない状態となる。この条件を満たすためには、機能性色素を単色もしくは複数色の組合せ、インキ化して印刷する方法が最適であると言える。
印刷にてグラデーション部14を形成する場合、レインボー印刷法を用いて、第1セキュリティ部12のインキを濃色から淡色にグラデーションをかけていく。オフセット印刷機のインキ供給つぼにグラデーションをかけたい部分に仕切り板を付け、仕切り以外にインキが流れないようにする。
インキの濃度を左右均一にするための横振りローラーの振り幅を、グラデーションをかけたい幅に調整することにより、所望のグラデーションが形成される。第2セキュリティ部13のインキを前記インキ供給つぼの反対側に入れることにより、グラデーション部14が印刷にて形成される。
また、グラデーションをかける他の方法としては、網点によるグラデーション表現法がある。第1セキュリティ部12の網点濃度を100%から0%に、第2セキュリティ部13の網点濃度を0%から100%に印刷版を設計し、両者の濃度が100%になるように掛け合わせることで、グラデーション部14が印刷にて形成される。なお、網点濃度は、始点と終点の濃度差が20%以上であれば、特に100%と0%とにこだわらない。
さらに、基材11上に第1セキュリティ部12、第2セキュリティ部13及びグラデーション部14を形成する印刷法としては、オフセット印刷法、凸版印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法等が可能であるが、前述したレインボー印刷する場合、オフセット印刷法やフレキソ印刷法が適している。
次に、図4は本発明に係る偽造防止媒体の読取方法の一実施の形態を説明するに先立ち、読取センサー装置を設ける場合の一例を説明する図である。
今、可視光領域及び近赤外線波長領域にわたって、第1セキュリティ部12の分光波形22と第2セキュリティ部13の分光波形23との間に反射率の差が5%以上、好ましくは20%以上あるS2波長及びS3波長(特徴的波長)の光を発する発光素子(光源体または発光体)を設けることにより、真偽判定を行うものとする。ここでは、発光素子25、26がこれに相当する。
さらに、第1セキュリティ部12の分光波形22と第2セキュリティ部13との反射率の差が10%以下、好ましくは5%以下である波長S1波長及びS4波長の光を発する発光素子(光源体または発光体)を設けることにより、より真偽判定の精度を高くすることができる。ここでは、発光素子24、27がこれに相当する。
次に、図5は読取センサー装置3の概略的な構成図である。
図5において、34,35,36,37は、発光素子24、25,26,27に相当する。すなわち、発光素子34(=24)は所定のS1波長の光を出力するセンサー、発光素子35(=25)は、所定のS1波長の光を出力するセンサー、発光素子36(=26)は所定のS3波長の光を出力するセンサー、発光素子37(=27)は、所定のS4波長の光を出力するセンサーである。
これら発光素子34,35,36,37から発する所定波長の光を偽造防止媒体1に照射し、その反射光を受光素子31で受光する構成である。すなわち、読取センサー装置3は、受光素子31を囲むように発光素子34,35,36,37が配置されている。
受光素子31としては、S1波長の発光素子34,S波長の発光素子35,S3波長の発光素子36,S4波長の発光素子37から偽造防止媒体1を介して反射されてくる反射光を受光できるものであれば、図5のような配置の構成である必要はない。
なお、受光素子31が各発光素子34,35,36,37から照射された光の反射光の全部を受光できない場合、発光素子34〜37の直接光を読み取らないように、受光素子31の回りに遮光板32を設けた構成であってもよい。
前記受光素子31としては、各発光素子34,35,36,37から偽造防止媒体1に照射された所定波長の光の反射光を受光するためのセンサーであって、例えばフォトダイオード、フォトトランジスタ、CCD素子、CMOS素子等が使用される。
また、発光素子34,35,36,37としては、例えばLED、LD(レーザーダイオード)などが使用される。
図6は本発明に係る偽造防止媒体の読取方法の一実施の形態を説明する概略図であって、読取センサー装置3を偽造防止媒体1上のセンサー読取方向(矢印方向)41にそって移動させたときの当該読取センサー装置3を構成する発光素子34,35,36,37から個別に照射した所定の波長の反射率の関係を示している。
この偽造防止媒体1におけるグラデーション部14は、図示左側の第1セキュリティ部12の濃度を100%とした場合、グラデーション部14の左端側から右端側の間で第1セキュリティ部12の濃度が100%から0%になるようにグラデーション(明暗階調)がかけられている。
一方、グラデーション部14の右端側から左端側の間では第2セキュリティ部13の濃度が100%から0%になるようにグラデーションがかけられ、かつ、第1セキュリティ部12と第2セキュリティ部13との濃度が加算されたときに100%になるようにグラデーションが調整されている。
以上のように調整された偽造防止媒体1のグラデーション部14において、各発光素子34,35,36,37から個別照射したときに偽造防止媒体1から反射されてくる反射率を受光素子31で連続測定したとき、各反射率出力44,45,46,47からなる反射率出力グラフ4となる。
第1セキュリティ部12と第2セキュリティ部13の反射率が同じ波長の発光素子34,37において、グラデーション部14の反射率に変化は無いが、反射率が異なる波長の発光素子光源素子35,36において、グラデーション部14の反射率は、第1セキュリティ部12および第2セキュリティ部13の濃度率により変化する。
従って、反射率出力グラフ4における反射率出力の変化量を捉えて真偽判定を行うことで、より厳密な真偽判定ができるとともに、偽造が非常に困難な偽造防止媒体となる。
読取センサー装置3による読取方法は、読取センサー装置3を図示左端側から右端側へ,つまり読取方向41に沿って移動するが、このとき、例えば発光素子34から順に所定波長の光を偽造防止媒体1に向けて照射し、当該偽造防止媒体1から反射されてくる反射率を受光素子31で連続的に測定する。
引き続き、読取センサー装置3を図示左端側から右端側へ,つまり読取方向41に沿って移動させつつ、発光素子34から所定波長の光を照射し、当該偽造防止媒体1から反射されてくる反射率を受光素子31で連続的に測定する。
すなわち、発光素子34,35,36,37の個数分だけ往復させて、反射率出力44,45,46,47を得るのが一般的であるが、例えば、各波長の発光素子34,35,36,37を順番にパルス発光させ、その順番通りに反射率をプロットすることで、反射率出力グラフ4を得るようにしてもよい。この読取方法は、読取時間の短縮を図ることができる。
図7および図8は本発明に係る偽造防止媒体及び偽造防止媒体の読取方法の他の実施の形態を説明する図である。図7は偽造防止媒体5の構成を示す平面図、図8は偽造防止媒体の読取方法を説明する図である。
図7に示す偽造防止媒体5は、両側の各第1セキュリティ部52と中央の第2セキュリティ部53とを重ね合わすことにより、グラデーション部54,54の個所を2つに増やすことにより、より偽造の困難性を向上させることができる。
なお、図7に示す偽造防止媒体5では、2種類のセキュリティ部52,53で構成されているが、3種類以上のセキュリティ部で構成してもよい。この場合にはそれぞれ2種類のセキュリティ部との重ね合わせでグラデーション部54,54を構成する。例えば、図7の偽造防止媒体5において、左右両側の第1セキュリティ部52,52の何れか一方を、例えば第3セキュリティ部として近赤外線波長域に第1セキュリティ部52と第2セキュリティ部53とは異なる分光波形で形成されるものを使用することで、より複雑な偽造防止媒体を実現できる。
図8は、図7に示す偽造防止媒体5の読取方法の他の実施の形態を説明する概略図であって、読取センサー装置3を偽造防止媒体5上の図示矢印方向にそって移動させたときの当該読取センサー装置3を構成する発光素子34,35,36,37から個別に照射した所定の波長の反射率の関係を示しており、詳細は図6に記載する通りである。
この偽造防止媒体1では、前記各発光素子34,35,36,37から個別照射したときに偽造防止媒体1から反射されてくる反射率を受光素子31で連続測定したとき、各反射率出力64,65,66,67からなる反射率出力グラフ6となる。
次に、具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
同一版ユニットのインキつぼにデバイダーが設けられてあるオフセット印刷機に、下記する第1セキュリティインキおよび第2セキュリティインキをデバイダーの左右にお互いのインキが混ざらないように入れ、グラデーションが所定の幅になるように横振りローラーの振り幅を調整し、この条件でタックコート紙上にオフセット印刷し、所定の大きさに断裁して、偽造防止媒体1を得た。
[第1セキュリティインキ]
改UV HR FLコンク墨 …… 100重量部
[第2セキュリティインキ]
YKR−3081(山本化成社製) …… 5重量部
黒色ペリレン系顔料(戸田工業社製) …… 15重量部
FDカルトンACE メジウムロ(東洋インキ社製) …… 80重量部
以上のようにして得られた偽造防止媒体1は、見た目は黒色一色のステッカーであるが、図5に示した読取センサー装置3を使って、それぞれの波長の反射率を、ステッカーの左右方向に読み取り、反射率の変化を測定したところ、図6に示す反射率出力グラフ4のような波形が測定出来たことより、確実に真偽判定が可能であることが認識できた。
従って、以上のような実施の形態及び実施例によれば、見た目が同一色であるが、2種類もしくはそれ以上のセキュリティインキにて印刷され、さらに重なり合う部分にグラデーションをかけることで、色変化の判別が困難であり、偽造耐性が極めて高い偽造防止媒体を得ることができる。
さらに、読取センサー装置3を用いて、セキュリティ部の特徴的波長の反射率を測定し、かつ、偽造防止媒体上を移動させつつグラデーション部における反射率の変化を測定することにより、安価、かつ、アクティブにより高精度に真偽判定を行う偽造防止媒体の読取センサー装置及びその読取方法を提供できる。
なお、前記実施の形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。前記各実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…偽造防止媒体、2…分光特性グラフ、3…読取センサー装置、4,6…反射率出力グラフ、11…基材、12…第1セキュリティ部、13…第2セキュリティ部、14…グラデーション部、22…第2セキュリティ部12の分光波形、23…2第2セキュリティ部13の分光波形、24(34)…発光素子、25(35)…発光素子、26(36)…発光素子、27(37)…発光素子、31…受光素子、41…読取方向、44〜47、64〜67…反射率出力、5…偽造防止媒体、52…第1セキュリティ部、53…第2セキュリティ部53、54…グラデーション部。

Claims (6)

  1. 基材の片面上に近赤外線波長域の少なくとも一部に特徴的な吸収を持つ光学的特性を有し、かつ、隣接する一部が重なり合うように設けられた少なくとも2種類のセキュリティ部と、
    この2種類のセキュリティ部の重なり合う部分によって構成され、前記一方又は両方のセキュリティ部は濃色から淡色にグラデーションがかけられているグラデーション部と
    を備えたことを特徴とする偽造防止媒体。
  2. 請求項1に記載の偽造防止媒体において、
    前記少なくとも2種類のセキュリティ部の色差ΔEaは、ΔEa≦1.5であることを特徴とする偽造防止媒体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の偽造防止媒体において、
    前記グラデーション部は、濃色から淡色に連続的に濃度変化し、かつ、お互いの色が重なり合った状態で前記セキュリティ部単独の色と比較したとき、その色差ΔEbは、ΔEb≦1.5であることを特徴とする偽造防止媒体。
  4. 前記請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の構成を有する偽造防止媒体の読取方法において、
    前記2種類のセキュリティ部の特徴的波長の反射率を少なくとも2点以上測定することにより真偽判定を行うことを特徴とする偽造防止媒体の読取方法。
  5. 前記請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の構成を有する偽造防止媒体の読取方法において、
    前記偽造防止媒体上の所定の読取方向に沿って移動させつつ、読取センサー装置の複数の発光素子を所定の順序で素子個数分往復させて該当する発光素子から所定の特徴的波長の光を前記偽造防止媒体に照射し、各往時に当該偽造防止媒体から反射されてくる波長の反射率を測定することにより真偽判定を行うことを特徴とし、前記読取センサー装置が、特徴的波長の光を照射する複数の発光素子と、各発光素子から発せられた特徴的波長の光を前記偽造防止媒体に照射し、当該偽造防止媒体から反射されてくる波長の反射率を測定する受光素子とを備えている、偽造防止媒体の読取方法。
  6. 前記請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の構成を有する偽造防止媒体の読取方法において、
    前記偽造防止媒体上の所定の読取方向に沿って移動させつつ、読取センサー装置の複数の発光素子を順番にパルス発光させて該当する各発光素子から所定の特徴的波長の光を前記偽造防止媒体に照射し、当該偽造防止媒体から反射されてくる前記各発光素子の波長の反射率を測定することにより真偽判定を行うことを特徴とし、前記読取センサー装置が、特徴的波長の光を照射する複数の発光素子と、各発光素子から発せられた特徴的波長の光を前記偽造防止媒体に照射し、当該偽造防止媒体から反射されてくる波長の反射率を測定する受光素子とを備えている、偽造防止媒体の読取方法。
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