JP2018008894A - 飛翔害虫誘引剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛翔害虫の良好な誘引効果が長期間にわたり持続可能な飛翔害虫誘引剤を提供すること【解決手段】吸液性材料、液体誘引成分及び固形誘引成分を含んで構成され、前記液体誘引成分が前記吸液性材料に含浸してなるゲル粒の表面に、前記固形誘引成分が付着している飛翔害虫誘引剤とする。【選択図】図2

Description

本発明は、飛翔害虫誘引剤に関し、更に詳しくは、ハエ類、コバエ類、蚊類等の飛翔害虫を捕獲するための捕獲器等に利用される飛翔害虫誘引剤に関する。
従来、ゴキブリ、ハエ、アリ等の害虫を防除するために、毒餌剤等が使用されており、該毒餌剤は防除効果を高めるために誘引殺虫剤として使用されている。誘引殺虫剤は、害虫が生息、活動する範囲に予め設置され、害虫を誘引して、殺虫剤を摂取させることや捕獲器で捕獲することで害虫を防除する。
ハエ等の飛翔害虫防除に用いられる捕獲器として、例えば、害虫誘引剤を内部に収容した捕獲器が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような捕獲器は使用時に、前記容器に設けられた開口から害虫誘引剤を周囲雰囲気中に放出する。すると、害虫誘引剤によって誘引された害虫が、前記開口を介して前記容器内に進入するとともに前記害虫誘引剤にひたって溺死したり、併用されている殺虫剤によって殺虫されたりする。
従来の誘引殺虫剤や害虫誘引剤は、任意の場所に長時間設置して使用されるものであるため、時間の経過につれて有効成分や誘引剤等が変質、乾燥し、十分な防除効果が得られない場合があった。
そこで、このような課題を解決するために、例えば、薬剤組成物に誘引成分の蒸散抑制物質としてグリセリン等の脂肪族多価アルコールを加えること(例えば、特許文献2参照)、また、殺虫用組成物中の基材として微結晶化ワックスやペトロラタムを用いること(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2003−70403号公報 特開2011−101613号公報 特開平9−202702号公報
しかしながら従来の飛翔害虫誘引剤は、時間の経過につれて誘引効果が低下することを十分に防ぐことができず、改善が求められていた。
したがって本発明の課題は、飛翔害虫を捕獲するための捕獲器等に利用される飛翔害虫誘引剤であって、飛翔害虫の良好な誘引効果が長期間にわたり持続可能な飛翔害虫誘引剤を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、液体誘引成分を吸液性材料に含浸させ、更に、液体誘引成分が含浸した吸液性材料の表面に固形誘引成分を付着させた構成とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の(1)〜(4)を特徴とする。
(1)吸液性材料、液体誘引成分及び固形誘引成分を含んで構成され、前記液体誘引成分が前記吸液性材料に含浸してなるゲル粒の表面に、前記固形誘引成分が付着していることを特徴とする飛翔害虫誘引剤。
(2)前記吸液性材料100質量部に対して、前記固形誘引成分を1〜500質量部含むことを特徴とする前記(1)に記載の飛翔害虫誘引剤。
(3)前記吸液性材料が、ポリエチレンオキシド系樹脂及びデンプン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の飛翔害虫誘引剤。
(4)前記固形誘引成分が、さなぎ粉、オニオンパウダー、オキアミパウダー及び魚粉からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の飛翔害虫誘引剤。
本発明の飛翔害虫誘引剤は、使用時間が経過しても誘引効果が低下せず、飛翔害虫の良好な誘引効果が長期間(2週間以上)にわたり持続可能となる。
本発明の飛翔害虫誘引剤を使用する害虫捕獲器の斜め上方から視た外観斜視図である。 図1の害虫捕獲器の縦断面図である。 試験エリアにおける飛翔害虫誘引剤の設置場所を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について更に詳しく説明する。
本発明の飛翔害虫誘引剤は、吸液性材料、液体誘引成分及び固形誘引成分を含んで構成され、前記液体誘引成分が前記吸液性材料に含浸してなるゲル粒の表面に、前記固形誘引成分が付着していることを特徴とする。
(吸液性材料)
本発明で使用する吸液性材料としては、吸液性を有し、吸液によりゲル粒を形成するものであれば特に限定されるものではない。吸液性材料としては、合成ポリマー系吸水性樹脂、天然物由来系樹脂及びこれらを組み合わせた樹脂が挙げられ、合成ポリマー系吸水性樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸塩系樹脂、ポリスルホン酸塩系樹脂、無水マレイン酸塩系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂等が挙げられ、天然物由来系樹脂としては、例えば、ポリグルタミン酸系樹脂、ポリアルギニン酸系樹脂、デンプン系樹脂等が挙げられる。
具体的な吸液性材料としては、澱粉−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、澱粉−アクリル酸ソーダグラフト重合体の架橋物、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリル酸ソーダの架橋物、イソブチレン−マレイン酸共重合体の架橋物及びその塩、ポリビニルアルコールアクリル酸ソーダグラフト重合体の架橋物、ポリ酢酸ビニル−エチレン系不飽和カルボン酸共重合体の架橋物の塩、長鎖アルキルアクリレート架橋重合体、ポリソルボルネン、アルキルスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メタクリレート系架橋重合体、変性アルキレンオキサイド、寒天、カラギーナン、ジェランガム等の水溶性多糖類等が挙げられる。これらの吸液性材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、ポリエチレンオキシド系樹脂、デンプン系樹脂が好ましく、変性アルキレンオキサイド、寒天を用いることがより好ましい。
吸液性材料は市販されているものを使用することができ、例えば、アクアコークTWB(商品名、住友精化株式会社製)、イーナ寒天UP37(商品名、伊那食品工業株式会社製)等が挙げられる。
吸液性材料の形状は球状、棒状、立方形状、直方形状等の定形状や、これらに準じた形状、又は多角形状、破片状等の不定形状でもよいが、吸液によりゲル粒となった状態でゲル粒同士の間に害虫が進入可能な空隙が生じるような、球状、楕円球状、略立方体状、略直方体状、略円柱状等が好ましい。また、吸液性材料は均一の形状であっても、異なるサイズの吸液性材料を組み合わせて用いてもよい。
(液体誘引成分)
本発明で使用する液体誘引成分としては、例えば、紹興酒、ビール、ワイン、アセトイン、黒酢、赤酢、食酢、各種果実エキス、蜂蜜、液糖、メロン,バニラ,ストロベリー,マンゴー,リンゴ,ナシ,バナナ,ドリアン等の香調の香料等を挙げることができる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、紹興酒、黒酢、液糖を用いることが好ましい。
なお、上記した液糖又は蜂蜜等の粘性を有する流動体の成分は、水等の溶媒に溶解するか又は水等の溶媒で粘度を調整して用いればよい。液体誘引成分を水溶液として用いる場合は、液体誘引成分の含有量は、飛翔害虫誘引剤中10〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは30〜90質量%である。液体誘引成分の含有量が前記範囲であると、ゲル粒に誘引有効量の誘引成分が保持されるため、持続した誘引効果を得ることができる。
吸液性材料に液体誘引成分を含浸させてゲル粒を作製する方法としては、例えば、液体誘引成分をそのまま又は液体誘引成分を溶解した水溶液に吸液性材料を浸漬して、飽和含浸量まで吸わせて膨潤させる方法等が挙げられる。なお、作製されたゲル粒に対し、スクレーパー等により粉砕、裁断等を行うことにより、所望の大きさのゲル粒としてもよい(クラッシュゲル)。
ゲル粒の平均粒子径は、対象とする飛翔害虫の種類により適宜決定すればよいが、ハエ、コバエ等の飛翔害虫に対して5〜25mmであることが好ましく、10〜15mmがより好ましい。ゲル粒の平均粒子径が5mm以上であると、捕獲器に収容して用いる際に、ゲル粒同士の間に飛翔害虫が進入しやすく且つ脱出し難い隙間が形成できるため、捕獲効率を高めることができる。また、ゲル粒の平均粒子径が25mm以下であると、捕獲器に収容された飛翔害虫誘引剤全体の表面積が大きくなるため、誘引成分が揮散されやすくなり、飛翔害虫の誘引効率を高めることができる。
なお、ゲル粒の平均粒子径とは、例えば、球状であれば直径を指し、棒状や直方(立方)形状であれば長手方向の長さを指す。
ゲル粒の形状は特に限定されないが、ゲル粒同士の間に飛翔害虫が進入可能な空隙を形成するという観点からは、球状、楕円球状、略立方体状、略直方体状、略円柱状等であることが好ましい。なお、上記したように、ゲル粒の形状は、吸液性材料の形状をそのまま採用してもよいし、液体誘引成分を含浸させて膨潤したゲル粒を所望の形状に粉砕してもよい。
(固形誘引成分)
本発明で使用する固形誘引成分は、本発明の飛翔害虫誘引剤使用時に固形状態でゲル粒の表面に存在するものであればよい。
このような固形誘引成分としては、さなぎ粉、オキアミ、魚粉、ビーフ、コオロギ、チョウ、ガ、ハエ、魚類、家畜類、卵等の動物由来の物質;たまねぎ、落花生、カボチャ種子、小麦フスマ、小麦粉、トウモロコシ、ソラマメ、大豆、砂糖、黒糖等の植物由来の物質;酵母等の微生物由来の物質等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、さなぎ粉、たまねぎ、オキアミ、魚粉を用いることが好ましく、具体的に、粉末状としたさなぎ粉、オニオンパウダー、オキアミパウダー及び魚粉のうちの少なくとも1つを用いることが好ましい。
固形誘引成分は、上記したように粉末の形状であることが好ましく、その平均粒子径は、例えば、0.1〜1000μmであることが好ましく、10〜300μmがより好ましい。固形誘引成分の平均粒子径が0.1μm以上であると、固形誘引成分をゲル粒の表面に均一に付着させることができ、1000μm以下であると、固形誘引成分をゲル粒の表面から落下することなく付着させることができる。なお、固形誘引成分の平均粒子径は、例えばふるい分け法等の常法により算出することができる。
本発明の飛翔害虫誘引剤は、液体誘引成分を含浸させたゲル粒の表面に固形誘引成分が付着して構成される。図2に示すように、飛翔害虫誘引剤14は、ゲル粒1の表面に固形誘引成分2が付着して、ゲル粒1が固形誘引成分2で覆われた状態である。この構成により、付着した固形誘引成分によるゲル保形性作用および揮発する誘引成分の濃度調節作用により、誘引効果の持続性が向上するものと推測される。
固形誘引成分をゲル粒の表面に付着させる方法としては、ブレンダー等でゲル粒と粉体状の固形誘引成分を混合させて付着させる方法、ゲル粒に粉体状の固形誘引成分を噴霧して付着させる方法、ゲル粒に固形誘引成分を振り掛ける方法等を挙げることができる。また、液体誘引成分を含有した水溶液に固形誘引成分を分散させた混合液を作製し、この混合液に合成ポリマー系吸水性樹脂を浸漬させることで、合成ポリマー系吸水性樹脂は液体誘引成分を含有した水溶液を吸液し膨潤してゲル粒を形成すると共に、ゲル粒の表面には固形誘引成分が付着するので、ゲル粒の作製と固形誘引成分の付着を一度に行うことができる。
固形誘引成分は、本発明の効果が向上するという観点から、ゲル粒の表面積に対し、5〜80%の割合で付着していることが好ましく、20〜50%の割合が更に好ましい。
また、本発明の飛翔害虫誘引剤において、吸液性材料100質量部に対して、固形誘引成分を1〜500質量部含むことが好ましく、より好ましくは30〜100質量部である。固形誘引成分とゲル粒の含有量が前記範囲であると、付着した固形誘引成分によるゲル保形性作用および揮発する誘引成分の濃度調節作用により、効果的に誘引できる。
本発明において、固形誘引成分の平均粒子径とゲル粒の平均粒子径の比は、0.2:100〜40:100であることが好ましく、0.5:100〜10:100であることがより好ましい。このような平均粒子径の比を有することにより、ゲル粒の表面に固形誘引成分が良好に付着し、ゲル粒の周囲に固形誘引成分を保持できるため、効果的に捕獲できるという効果を奏することができる。
また、本発明の飛翔害虫誘引剤は、誘引性に影響を及ぼさない範囲で、各種殺虫剤を含有させて殺虫効果を付与することも可能である。飛翔害虫誘引剤が更に殺虫剤を含有することにより、飛翔害虫の殺虫効果を、良好な持続性でもって維持することが可能となる。
殺虫剤としては、例えば、除虫菊エキス、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、トランスフルトリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルスリン、デルタメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパトリン、エムペンスリン、シラフルオフェン、メトフルトリン、プロフルトリン等のピレスロイド系化合物;フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物;カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物;メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物;フィプロニル等のフェニルピラゾール系化合物;アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物;ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、アセタミプリド、ニテンピラム等のネオニコチノイド系化合物;メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン等の昆虫成長制御化合物;オレンジ油、ハッカ油、ベンジルアルコール等の殺虫性精油等を用いることができる。
飛翔害虫誘引剤に殺虫剤を含有させる方法としては、例えば、吸液性材料を膨潤させる際に、液体誘引成分を溶解した水溶液に殺虫剤を混合し、該混合水溶液を吸液性材料に含浸させることにより、ゲル粒中に殺虫剤を含浸させることができる。
殺虫剤の含有量は、害虫誘引剤中、0.01〜0.5質量%であることが好ましく、0.1〜0.3質量%がより好ましい。
本発明の飛翔害虫誘引剤には、上記成分の他に、誘引性に支障を来さない限りにおいてその他の成分を適宜配合することができる。
その他の成分としては、例えば、誤食防止剤、防腐剤、pH調整剤、安定化剤、色素、香料等の各種補助成分が挙げられる。具体的には、安息香酸デナトニウム、トウガラシエキス等の誤食防止剤、塩化セチルピリジニウム等の四級アンモニウム塩、ソルビン酸カリウム、パラベン等の防腐剤、クエン酸、リン酸これらの塩等のpH調整剤、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等の安定化剤、赤色、青色、黄色、緑色、黒色、茶色等を示す各種色素等が挙げられる。
本発明の飛翔害虫誘引剤に有効な飛翔害虫の種類は特に制限されないが、例えば、双翅目(ハエ目)昆虫の中でも比較的大型のハエであるイエバエ科(イエバエ、サシバエ等)、クロバエ科(ケブカクロバエ、キンバエ等)、ニクバエ科、フンバエ科等;コバエといわれるショウジョウバエ科(キイロショウジョウバエ、クロショウジョウバエ等)、ノミバエ科(オオキモンノミバエ、コシアキノミバエ等)、キノコバエ科、クロバネキノコバエ科、ケバエ科、ニセケバエ科、ショクガバエ科(ハナアブ科)、チ−ズバエ科チョウバエ科、ツヤホソバエ科、トゲハネバエ科、ハネフリバエ科、ハマベバエ科、ハヤトビバエ科、ミギワバエ科等が挙げられ、いずれに対しても有効である。また、双翅目以外の昆虫である半翅目(カメムシ目)のアブラムシ類、ウンカ類、カイガラムシ類、カメムシ類、ヨコバイ類、更に鱗翅目(チョウ目)である果実吸蛾類等に対しても使用できる。
本発明の飛翔害虫誘引剤の使用に際しては、従来の害虫捕獲器を利用することができ、例えば、国際公開WO2008/062613号に開示されたような、開口部を有する容器に、本発明の飛翔害虫誘引剤を層状に収容した害虫捕獲器を利用できる。
具体的には、図1に示すように、害虫捕獲器10は、蓋体12と本体13とを備えた容器11と、本発明の飛翔害虫誘引剤14(図2参照)と、から構成される。蓋体12には、突出部15と外縁部との間に5個の大形側開口部16が円周方向に等間隔で形成されているとともに、突出部15の周囲に5個の小形側開口部17が等間隔で形成されている。蓋体12はドーム形状を好む飛翔害虫の習性を利用して、蓋体12に飛翔害虫を集めて、更に開口部16,17から内部に進入することを促すことができる。なお、蓋体12の開口部の数や大きさは、飛翔害虫が容器11内に進入可能な限り特に限定されるものではない。容器11(本体13)内には、図2に示したように、多数の飛翔害虫誘引剤14が層状に収容されている。飛翔害虫誘引剤14間には、飛翔害虫が容器11の深部(本体13の底部)へ進入可能な空隙が設けられている。また、容器11の外面は赤や茶やオレンジの暖色系に着色されることで、また、シボ加工を設けることで誘引性をより高めることができるため好ましい。
更に、本体13の形状は飛翔害虫誘引剤14を収容できる限り特に限定されるものではない。例えば、本体13の底部を突起状にすれば、害虫捕獲器を土壌に突き刺して設置することができ、農業用や園芸用として有用である。また、設置箇所に応じて粘着テープ、粘着剤等を付し、壁面、床面、柱等に固定可能としてもよい。
図2に示すように、本体13の底部の中央部に嵩上げ部22が突出して設けられると、当該嵩上げ部22は本体13内に収容される飛翔害虫誘引剤14の容量を必要以上多くしないようにして飛翔害虫誘引剤14を無駄に使うことを防止する機能を有する。なお、嵩上げ部22が飛翔害虫誘引剤14の表面より上方に向けて突出する場合には、飛翔害虫に止まり木を与える機能を更に有することとなるので更に好ましい。
害虫捕獲器10の開口部16,17から容器内に進入してきた飛翔害虫は、飛翔害虫誘引剤14によって誘引されていき、飛翔害虫誘引剤14に接触したところで羽等が濡れて動けなくなって死んだり、殺虫剤を併用した場合はその作用も加わって死に至る。これにより、飛翔害虫を効果的に捕獲及び/又は防除することができる。
また、本発明の飛翔害虫誘引剤は毒餌剤としても使用できる。飛翔害虫が集まる室内又は室外に設置することにより、効果的に飛翔害虫を防除できる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
(実施例1)
表1に示す処方の飛翔害虫誘引剤を作製した。
水と液体誘引成分、固形誘引成分、殺虫成分の混合液に吸液性材料を浸漬して、該吸液性材料を膨潤させてゲル粒を形成させると共にその表面に固形誘引成分を付着させて飛翔害虫誘引剤を作製した。ゲル粒の平均粒子径は10mmであった。
(比較例1)
表1に示す処方の飛翔害虫誘引剤を作製した。
吸液性材料に水と液体誘引成分、殺虫成分の混合液を含浸させて膨潤させ、ゲル粒を得た。ゲル粒の平均粒子径は10mmであった。得られたゲル粒を比較例1の飛翔害虫誘引剤とした。
(比較例2)
表1に示す処方の飛翔害虫誘引剤を作製した。
水に液体誘引成分と殺虫成分を溶解させ、その後、固形誘引成分を添加し分散させ、液状の飛翔害虫誘引剤を得た。
Figure 2018008894
<ハエ効力試験>
(1)初期の飛翔害虫誘引剤の致死率
試験は床面積6畳、高さ215cmの密閉空間で行った。図3に示すように、試験エリア(6畳密閉空間)5の床部(6畳間)の対角線上の隅部2箇所に作製直後の飛翔害虫誘引剤14を設置した。飛翔害虫誘引剤14は1箇所あたり40gであり、図1に示す害虫捕獲器10に収容して設置した。また、他の対角線上の2箇所の隅部には、イエバエの生存のため2%の砂糖水7を設置した。試験エリアは、温度25〜28℃、湿度50〜70%とした。イエバエを約100頭放ち、試験開始24時間後の致死率を下記式により求めた。結果を表2に示す。
致死率(%)=24時間後のイエバエ死数/試験開始前のイエバエ頭数×100
(2)2週間後の飛翔害虫誘引剤の致死率
上記試験(1)の試験後、飛翔害虫誘引剤を温度25℃、湿度60%の部屋に保管した。保管後2週間経過した飛翔害虫誘引剤を用いて試験(1)と同様の方法で試験を行い、イエバエの致死率を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2018008894
表2の結果から、実施例1の飛翔害虫誘引剤は、作製直後及び2週間保管後のいずれの場合においても70%以上の高い致死率を示し、飛翔害虫の良好な誘引効果が長期間にわたり持続することが確認された。これに対し、比較例1、2の飛翔害虫誘引剤は2週間後の致死率が作製直後の致死率に比べて1割以上低下し、飛翔害虫の誘引効果が長期間にわたり持続できなかった。
1 ゲル粒
2 固形誘引成分
5 試験エリア
7 砂糖水
10 害虫捕獲器
11 容器
12 蓋体
13 本体
14 飛翔害虫誘引剤
15 突出部
16 大形側開口部
17 小形側開口部
18 蓋体側突起部
22 嵩上げ部

Claims (4)

  1. 吸液性材料、液体誘引成分及び固形誘引成分を含んで構成され、前記液体誘引成分が前記吸液性材料に含浸してなるゲル粒の表面に、前記固形誘引成分が付着していることを特徴とする飛翔害虫誘引剤。
  2. 前記吸液性材料100質量部に対して、前記固形誘引成分を1〜500質量部含むことを特徴とする請求項1に記載の飛翔害虫誘引剤。
  3. 前記吸液性材料が、ポリエチレンオキシド系樹脂及びデンプン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の飛翔害虫誘引剤。
  4. 前記固形誘引成分が、さなぎ粉、オニオンパウダー、オキアミパウダー及び魚粉からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の飛翔害虫誘引剤。
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