JP2018007334A - 電動機駆動装置 - Google Patents

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【課題】抵抗値の小さいまたは容量の小さい制動抵抗器を用いた場合であっても、主回路電圧の上昇を抑制しつつ減速動作を正常に行うことができる電動機駆動装置を提供する。【解決手段】本実施形態の電動機駆動装置は、インバータ部と、一対の直流電源線の間に接続されたコンデンサと、一対の直流電源線間に直列接続されたスイッチング素子および制動抵抗器を有する回生消費回路と、主回路電圧を検出する電圧検出部と、電動機の減速時に電圧検出部の検出値が所定の第1閾値電圧を超えるとスイッチング素子をオンすることにより減速に伴い生じる回生電力を消費する回生消費制御を実行する回生制御部と、電圧検出部の検出値が第1閾値電圧よりも高い値に設定された第2閾値電圧を超えると電圧検出部の検出値が第2閾値電圧以下となるようにインバータ部の動作を制御する直流電圧制御を実行する電動機制御部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電動機駆動装置に関する。
電動機の駆動を制御する電動機駆動装置であるインバータ装置には、電動機の減速時に電動機側から回生するエネルギーによる主回路直流部の電圧上昇を抑制するために制動抵抗器が設けられる。制動抵抗器の抵抗値や容量(定格電力)は、減速トルクに応じて決定されることになるが、減速時のトルクが運転状況などにより増減(変化)するケースでは、最大減速トルクを考慮して決定しなければならない。
特定の条件下だけで減速トルクが増大するような負荷の場合、上述したように最大減速トルクを考慮して制動抵抗器を選定すると、制動抵抗器の能力が最大限に発揮される機会が訪れる頻度が極めて低くなり、費用対効果の面で問題が生じる。
特許第3536695号公報 特許第5753770号公報
そこで、抵抗値の小さいまたは容量の小さい制動抵抗器を用いた場合であっても、主回路電圧の上昇を抑制しつつ減速動作を正常に行うことができる電動機駆動装置を提供する。
本実施形態の電動機駆動装置は、電動機の駆動を制御するものであり、一対の直流電源線から供給される直流を交流に変換して電動機に供給するインバータ部と、一対の直流電源線の間に接続された平滑用のコンデンサと、一対の直流電源線間に直列接続されたスイッチング素子および制動抵抗器を有する回生消費回路と、一対の直流電源線間の電圧である主回路電圧を検出する電圧検出部と、電動機の減速時に電圧検出部の検出値が所定の第1閾値電圧を超えるとスイッチング素子をオンすることにより減速に伴い生じる回生電力を消費する回生消費制御を実行する回生制御部と、インバータ部の動作を制御することにより電動機の駆動を制御する電動機制御部とを備える。電動機制御部は、電圧検出部の検出値が第1閾値電圧よりも高い値に設定された第2閾値電圧を超えると、電圧検出部の検出値が第2閾値電圧以下となるようにインバータ部の動作を制御する直流電圧制御を実行する。
第1実施形態に係るインバータ装置および周辺の構成を模式的に示す図 最大減速トルクが生じる減速動作時における電動機の周波数、主回路電圧および各部の動作状態を模式的に示すタイミングチャート 第2実施形態に係るインバータ装置および周辺の構成を模式的に示す図 第3実施形態に係るインバータ装置および周辺の構成を模式的に示す図 第4実施形態に係るインバータ装置および周辺の構成を模式的に示す図 最大減速トルクが生じる減速動作時における電動機の周波数、制動抵抗器の温度および各部の動作状態を模式的に示すタイミングチャート
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
図1に示すインバータ装置1は、電動機2の駆動を制御するもので、電動機駆動装置に相当する。インバータ装置1は、交流電源3より入力された電力を変換して負荷である電動機2に出力する。インバータ装置1は、インバータ主回路4および制御装置5を備えている。
制御装置5は、インバータ主回路4を制御することにより、インバータ主回路4の出力側に取り付けられた電動機2の速度制御を行う。インバータ主回路4の入力側には、交流電源3が接続されている。インバータ主回路4は、整流回路6およびコンデンサ7を備えたコンバータ部8と、インバータ部9と、回生消費回路10とを備えている。
整流回路6は、例えばダイオードをブリッジ接続した構成となっており、交流電源3から与えられる交流電圧を整流する。整流回路6の高電位側出力端子は直流電源線L1に接続され、低電位側出力端子は直流電源線L2に接続される。コンデンサ7は、一対の直流電源線L1、L2間に接続されており、整流回路6の出力を平滑する。このような構成により、コンバータ部8は、交流電源3より供給される交流を直流に変換し、一対の直流電源線L1、L2を介して出力する。
インバータ部9は、例えばIGBTやパワーMOSトランジスタなどのスイッチング素子をブリッジ接続した構成となっている。インバータ部9の各スイッチング素子は、制御装置5から出力される制御信号に従い動作する駆動回路(図示略)により駆動される。インバータ部9は、直流電源線L1、L2を通じて与えられる直流電圧を所定の周波数を持つ交流電圧に変換し、インバータ装置1の駆動対象である電動機2に供給する。
回生消費回路10は、直流電源線L1、L2間に直列接続されたスイッチング素子11および制動抵抗器12により構成されている。スイッチング素子11は、例えばIGBTやパワーMOSトランジスタなどにより構成されている。スイッチング素子11は、制御装置5から出力される制御信号に従い動作する駆動回路(図示略)により駆動される。
制御装置5は、電圧検出部13、回生制御部14、電動機制御部15などを備えている。電圧検出部13は、直流電源線L1、L2間の電圧である主回路電圧を検出する。回生制御部14は、電動機2の減速時において、電圧検出部13の検出値が所定の第1閾値電圧V1を超えると回生消費制御を実行する。回生消費制御では、回生消費回路10のスイッチング素子11がオンされる。これにより、直流電源線L1、L2間に制動抵抗器12が接続された状態となり、減速に伴い生じる回生電力が制動抵抗器12により消費される。
なお、第1閾値電圧V1は、主回路電圧が過大な電圧であるか否かを判断するための閾値である過電圧閾値V_limよりも十分に低い値に設定されている。過電圧閾値V_limは、直流電源線L1、L2間に接続される回路素子(例えば、整流回路6を構成するダイオード、コンデンサ7、インバータ部9を構成するスイッチング素子など)の耐圧を考慮して決定されている。また、制動抵抗器12の抵抗値や容量は、定常時の減速トルクに対応する値となっている。つまり、本実施形態では、定常時の減速トルクを考慮した制動抵抗器12の選定が行われている。
電動機制御部15は、インバータ部9の動作を制御することにより、電動機2の駆動を制御する。また、電動機制御部15は、電圧検出部13の検出値が第1閾値電圧V1より高い値に設定された第2閾値電圧V2を超えると、インバータ部9の動作を制御して電動機2の駆動周波数や駆動電圧を制御する直流電圧制御を実行する。
詳細は後述するが、直流電圧制御では、電圧検出部13の検出値が第2閾値電圧V2以下となるようにインバータ部9の動作が制御される。なお、第2閾値電圧V2は、過電圧閾値V_limより低い値であるという条件と、最大減速トルクが生じる減速動作時における減速時間が許容する範囲の延長で収まるという条件と、を満たす範囲の値に設定されている。
次に、上記構成の作用について説明する。
[1]通常の減速トルクが生じる減速動作時
インバータ装置1は、定常時の減速トルクに対応した抵抗値や容量の制動抵抗器12を備えている。したがって、通常の減速トルク(定常時の減速トルク)が生じる減速動作時、回生制御部14による回生消費制御が行われることにより、主回路電圧を第1閾値電圧V1以下に抑えながら電動機2の減速に伴い生じる回生電力を制動抵抗器12で消費させることができる。そのため、上記構成によれば、通常の減速動作時、主回路電圧の上昇を抑制しつつ、所望の減速時間以内での減速を実現することができる。
[2]最大減速トルクが生じる減速動作時
図2に示すように、電動機2の減速が開始されると、それに伴い生じる回生電力により主回路電圧が上昇する。そして、主回路電圧が第1閾値電圧V1に達すると(時刻t1)、回生制御部14による回生消費制御が開始される。しかし、この場合の減速トルクは定常時の減速トルクよりも大きい。そのため、一旦は主回路電圧の上昇が抑制されるものの、減速に伴い生じる回生電力を制動抵抗器12で消費し切れず、やがては主回路電圧が再び上昇に転じる。
そして、主回路電圧が第2閾値電圧V2に達すると(時刻t2)、電動機制御部15による直流電圧制御が開始される。直流電圧制御では、減速トルクが定常時並みに低減されるように、電動機2の駆動周波数および駆動電圧が制御される。その結果、直流電圧制御が開始された時刻t2以降は、主回路電圧が第2閾値電圧V2以下に抑えられる。ただし、直流電圧制御が実行されている期間(時刻t2〜t3の期間)、減速トルクが低減されることから、電動機2の周波数の低下の傾きが緩やかなものとなり、その分だけ、減速時間が延びることになる。
その後、主回路電圧が低下して第3閾値電圧V3に達すると(時刻t3)、電動機制御部15による直流電圧制御が停止される。なお、第3閾値電圧V3は、第1閾値電圧V1よりも高く且つ第2閾値電圧V2未満の値に設定されている。そして、主回路電圧がさらに低下して第1閾値電圧V1に達すると(時刻t4)、回生制御部14による回生消費制御も停止される。
以上説明したように、本実施形態のインバータ装置1では、主回路電圧が第1閾値電圧V1を超えると制動抵抗器12により回生電力を消費させる回生消費制御が実行され、さらに主回路電圧が第2閾値電圧V2を超えるとインバータ部9の動作を制御して減速トルクを定常時並みに低減させる直流電圧制御が実行されるようになっている。また、本実施形態において、制動抵抗器12は、定常時の減速トルクを考慮して選定されている。
このような構成によれば、通常の減速動作時には、回生消費制御によって主回路電圧の上昇が抑制されるため、直流電圧制御は実行されない。そのため、通常の減速動作時、主回路電圧の上昇を抑制しつつ、通常の減速時間以内での減速を実現することができる。また、最大減速トルクが生じる減速動作時、回生消費制御および直流電圧制御によって主回路電圧の上昇が抑制される。この場合、直流電圧制御が実行されている期間に応じて減速時間が延長される。そのため、最大減速トルクが生じる減速動作時、減速時間が自動調整(延長)されるものの、主回路電圧の上昇を抑制しつつ、減速動作が正常に行われる。
したがって、本実施形態によれば、定常時の減速トルクを考慮した比較的小容量の制動抵抗器12を用いた場合でも、通常の減速動作時および最大減速トルクが生じる減速動作時のいずれにおいても、主回路電圧の上昇を抑制しつつ減速動作を正常に行うことができるという優れた効果が得られる。
直流電圧制御の実行中に主回路電圧が第2閾値電圧V2から低下し始める、ということは、負荷が軽くなったことを意味する。そこで、本実施形態では、電動機制御部15は、直流電圧制御を開始した後、電圧検出部13の検出値が第1閾値電圧V1よりも高く且つ第2閾値電圧V2未満の値に設定された第3閾値電圧V3以下になると、直流電圧制御を停止するようになっている。このようにすれば、直流電圧制御が開始された後、負荷が軽くなると速やかに直流電圧制御が停止されるため、直流電圧制御の実行期間を必要最小限に抑えることが可能となり、その結果、最大減速トルクが生じる減速動作時における減速時間の延長時間を最小限にとどめることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、本実施形態のインバータ装置21の制御装置22は、第1の実施形態の制御装置5が備える構成に加え、さらに許容延長時間取得部23、第2閾値電圧設定部24および警告報知部25を備えている。
許容延長時間取得部23は、例えばユーザによる操作パネルの操作などに応じて与えられる許容延長時間を取得する。許容延長時間は、電動機2の減速時間について許容される延長時間であり、通常の減速時間に対し、最大減速トルクが生じる減速動作時における減速時間がどの程度まで延長してもよいかを表すものである。
第2閾値電圧設定部24は、許容延長時間取得部23により取得された許容延長時間、制動抵抗器12の抵抗値、容量などに基づいて第2閾値電圧V2を設定する。具体的には、第2閾値電圧設定部24は、最大減速トルクが生じる減速動作時における減速時間の延長時間が上記許容延長時間で収まるという条件を満たす最小の電圧値を、第2閾値電圧V2の電圧値として設定する。
警告報知部25は、第2閾値電圧設定部24により設定された第2閾値電圧V2が過電圧閾値V_limを超える場合、その旨の警告(ユーザが入力した許容延長時間に基づいて第2閾値電圧V2を自動設定した結果、第2閾値電圧V2が過電圧閾値V_limを超えたこと)をユーザに報知する。
また、この際、警告報知部25は、上記警告に加え、許容延長時間の推奨値および制動抵抗器12の推奨値(抵抗値、容量)のうち少なくとも一方をユーザに報知するようにしてもよい。なお、これらのユーザへの報知の手段としては、例えばディスプレイなどの表示装置を用いた報知を採用することができる。
このような構成によれば、ユーザにより所望の許容延長時間が入力されると、最大減速トルクが生じる減速動作時における減速時間の延長時間が上記許容延長時間で収まるように第2閾値電圧V2が自動的に設定される。その結果、最大減速トルクが生じる減速動作時、主回路電圧の上昇を抑制しつつ、ユーザが所望する範囲だけ延長された減速時間での減速動作が実現される。しかも、この場合、ユーザは、単に所望する許容延長時間を入力するだけでよく、第2閾値電圧V2の設定などは行わなくともよいため、利便性が高まるという効果も得られる。
第2閾値電圧V2が過電圧閾値V_limを超える値に設定された場合、主回路電圧が直流電源線L1、L2間に接続された回路素子の耐圧を超えて上昇するおそれがある。そこで、本実施形態では、自動的に設定された第2閾値電圧V2が過電圧閾値V_limを超えた場合、その旨の警告がユーザに報知される。このようにすれば、主回路電圧の上昇により回路素子が故障する、といった事態の発生を未然に防止することができる。
さらに、本実施形態では、上記警告の報知の際、許容延長時間の推奨値や制動抵抗器12の推奨値などがユーザに報知される。したがって、ユーザにより入力された許容延長時間が主回路電圧の上昇を考えると実現不可能な値であるとき、推奨される許容延長時間や制動抵抗器12の推奨値が明確になり、ユーザに対し、その許容延長時間の見直しや、制動抵抗器12の選定し直しなどを行うきっかけを与えることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、本実施形態のインバータ装置31の制御装置32は、第1の実施形態の制御装置5に対し、さらに電圧調整期間報知部33を備えている。
電圧調整期間報知部33は、主回路電圧を調整するための動作が実行されている際、その旨をユーザに報知する。具体的には、電圧調整期間報知部33は、電動機制御部15により直流電圧制御が実行されている期間に、主回路電圧を調整するための動作が実行されていることをユーザに報知する。
なお、このようなユーザへの報知の手段としては、例えばディスプレイなどの表示装置を用いた報知を採用してもよいし、出力端子を通じて出力されるデジタル信号を用いた報知を採用してもよい。
このような構成によれば、ユーザに対し、インバータ装置31に設けられた制動抵抗器12の容量に対して実際に発生する減速トルクが大き過ぎるということを知らせることができるとともに、例えば減速時に発生する減速トルク(回生エネルギー)を小さくするために負荷側で何らかの調整を行う、といった対策を施すきっかけを与えることができる。
また、出力端子を通じて出力されるデジタル信号を用いて報知する構成を採用すれば、そのデジタル信号をインバータ装置31の外部のPLCなどを用いて処理することで、減速トルクが制動抵抗器12の容量に対して大き過ぎる場合に負荷側で減速トルクを低く抑えるための処理を自動的に実施させる、といったことも可能となる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、図5および図6を参照して説明する。
図5に示すように、本実施形態のインバータ装置41の制御装置42は、第1の実施形態の制御装置5が備える構成に加え、さらに温度検出部43を備えている点と、回生制御部14に代えて回生制御部44を備えている点と、電動機制御部15に代えて電動機制御部45を備えている点とが異なる。
温度検出部43は、例えば、制動抵抗器12の近傍に設けられた温度センサを含んで構成されており、その温度センサの検出信号に基づいて制動抵抗器12の温度を検出する。なお、温度検出部43は、温度センサを含む構成に限らずともよく、例えば回生消費回路10のスイッチング素子11がオンされている期間に基づいて制動抵抗器12の温度を推定し、その推定された温度を制動抵抗器12の温度の検出値とする構成でもよい。
回生制御部44は、回生制御部14と同様の動作を実行するものであるが、次の点が異なる。すなわち、回生制御部44は、回生消費制御を実行している状態で、温度検出部43の検出値が所定の第1閾値温度T1を超えると回生消費制御を停止する。第1閾値温度T1は、通常の減速動作時における制動抵抗器12の温度よりも高く、且つ制動抵抗器12の定格温度よりも低い温度に設定されている。
電動機制御部45は、電動機制御部15と同様の動作を実行するものであるが、次の点が異なる。すなわち、電動機制御部45は、温度検出部43の検出値が第1閾値温度T1を超えると、電動機制御部15が実行する直流電圧制御と同様の内容の直流電圧制御を実行する。
次に、上記構成の作用について説明する。
[1]通常の減速トルクが生じる減速動作時
通常の減速トルクが生じる減速動作時、制動抵抗器12の温度は、第1閾値温度T1に達するまで上昇することはない。したがって、通常の減速トルク(定常時の減速トルク)が生じる減速動作時、回生制御部44による回生消費制御が行われることにより、主回路電圧を第1閾値電圧V1以下に抑えながら電動機2の減速に伴い生じる回生電力を制動抵抗器12で消費させることができる。そのため、上記構成によれば、通常の減速動作時、主回路電圧の上昇を抑制しつつ、所望の減速時間以内での減速を実現することができる。
[2]最大減速トルクが生じる減速動作時
電動機2の減速が開始されると、それに伴い生じる回生電力により主回路電圧が上昇する。そして、主回路電圧が第1閾値電圧V1に達すると、回生制御部44による回生消費制御が開始される。しかし、この場合の減速トルクは定常時の減速トルクよりも大きい。そのため、一旦は主回路電圧の上昇が抑制されるものの、減速に伴い生じる回生電力を制動抵抗器12で消費し切れず、やがては主回路電圧が再び上昇に転じる。また、この場合、図6に示すように、回生消費制御が実行されている期間中(時刻t1〜t2)、制動抵抗器12の温度が上昇し続ける。
そして、制動抵抗器12の温度が第1閾値温度T1に達すると(時刻t2)、回生制御部44による回生消費制御が停止されるとともに電動機制御部45による直流電圧制御が開始される。直流電圧制御が開始された時刻t2以降は、主回路電圧が第2閾値電圧V2以下に抑えられる。ただし、直流電圧制御が実行されている期間(時刻t2〜t3の期間)、減速トルクが低減されることから、電動機2の周波数の低下の傾きが緩やかなものとなり、その分だけ、減速時間が延びることになる。また、このとき、回生消費制御が停止されていることから、制動抵抗器12の温度が低下する。
その後、制動抵抗器12の温度が低下して第2閾値温度T2に達すると(時刻t3)、電動機制御部45による直流電圧制御が停止されるとともに回生制御部44による回生消費制御が再開される。なお、第2閾値温度T2は、第1閾値温度T1よりも低い所定の温度に設定されている。そして、主回路電圧がさらに低下して第1閾値電圧V1に達すると(時刻t4)、回生制御部44による回生消費制御も停止される。
以上説明したように、本実施形態のインバータ装置41では、主回路電圧が第1閾値電圧V1を超えると制動抵抗器12により回生電力を消費させる回生消費制御が実行され、さらに制動抵抗器12の温度が第1閾値温度T1を超えるとインバータ部9の動作を制御して減速トルクを定常時並みに低減させる直流電圧制御が実行されるようになっている。また、本実施形態においても、第1実施形態と同様、制動抵抗器12は、定常時の減速トルクを考慮して選定されている。
このような構成によれば、通常の減速動作時には、回生消費制御によって主回路電圧の上昇が抑制されるため、直流電圧制御は実行されない。そのため、通常の減速動作時、主回路電圧の上昇を抑制しつつ、通常の減速時間以内での減速を実現することができる。また、最大減速トルクが生じる減速動作時、回生消費制御および直流電圧制御によって主回路電圧の上昇が抑制される。この場合、直流電圧制御が実行されている期間に応じて減速時間が延長される。そのため、最大減速トルクが生じる減速動作時、減速時間が自動調整(延長)されるものの、主回路電圧の上昇を抑制しつつ、減速動作が正常に行われる。
したがって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様、定常時の減速トルクを考慮した比較的小容量の制動抵抗器12を用いた場合でも、通常の減速動作時および最大減速トルクが生じる減速動作時のいずれにおいても、主回路電圧の上昇を抑制しつつ減速動作を正常に行うことができるという優れた効果が得られる。
定常時の減速トルクに対応した容量の制動抵抗器12を備えた構成では、最大減速トルクが生じる減速動作時、その減速に伴い生じる回生電力を制動抵抗器12で消費し切れないため、主回路電圧が上昇し続けるとともに、制動抵抗器12の温度も上昇し続けてしまう。そこで、本実施形態では、制動抵抗器12の温度が定格温度よりも低い値に設定された第1閾値温度T1に達すると、回生制御が停止されるとともに直流電圧制御が開始されるようにしている。このようにすれば、制動抵抗器12の温度が定格温度まで上昇することを確実に抑えつつ、減速時間の延長についても最小限に抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記各実施形態で例示した電動機2を駆動するインバータ装置1、21、31、41に限らず、電動機の駆動を制御する電動機駆動装置全般に適用することができる。第2実施形態における警告報知部25は、必要に応じて設ければよく、省くことも可能である。第4実施形態の制御装置42に対し、第2実施形態の許容延長時間取得部23、第2閾値電圧設定部24および警告報知部25を加えることも可能である。なお、この場合も、警告報知部25は必要に応じて設ければよい。第2実施形態の制御装置22または第4実施形態の制御装置42に対し、第3実施形態の電圧調整期間報知部33を加えることも可能である。
第1実施形態などの回生制御部14および電動機制御部15が行う制御と、第4実施形態の回生制御部44および電動機制御部45が行う制御とを組み合わせることも可能である。例えば、第1実施形態の制御において、主回路電圧が第1閾値電圧V1で一定となる期間に、第4実施形態の制動抵抗器12の温度に基づく制御を実施してもよい。このようにすれば、制動抵抗器12の温度を確実に低く抑えつつ、主回路電圧が過大になることも抑制できる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1、21、31、41はインバータ装置(電動機駆動装置)、2は電動機、7はコンデンサ、9はインバータ部、10は回生消費回路、11はスイッチング素子、12は制動抵抗器、13は電圧検出部、14、44は回生制御部、15、45は電動機制御部、23は許容延長時間取得部、24は第2閾値電圧設定部、25は警告報知部、33は電圧調整期間報知部、43は温度検出部、L1、L2は直流電源線を示す。

Claims (9)

  1. 電動機の駆動を制御する電動機駆動装置であって、
    一対の直流電源線から供給される直流を交流に変換して前記電動機に供給するインバータ部と、
    前記一対の直流電源線の間に接続された平滑用のコンデンサと、
    前記一対の直流電源線間に直列接続されたスイッチング素子および制動抵抗器を有する回生消費回路と、
    前記一対の直流電源線間の電圧である主回路電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電動機の減速時、前記電圧検出部の検出値が所定の第1閾値電圧を超えると、前記スイッチング素子をオンすることにより前記減速に伴い生じる回生電力を消費する回生消費制御を実行する回生制御部と、
    前記インバータ部の動作を制御することにより前記電動機の駆動を制御する電動機制御部と、
    を備え、
    前記電動機制御部は、前記電圧検出部の検出値が前記第1閾値電圧よりも高い値に設定された第2閾値電圧を超えると、前記電圧検出部の検出値が前記第2閾値電圧以下となるように前記インバータ部の動作を制御する直流電圧制御を実行する電動機駆動装置。
  2. 前記電動機制御部は、前記電圧検出部の検出値が前記第2閾値電圧を超えたことにより前記直流電圧制御を開始した後、前記電圧検出部の検出値が前記第1閾値電圧よりも高く且つ前記第2閾値電圧未満に設定された第3閾値電圧以下になると、前記直流電圧制御を停止する請求項1に記載の電動機駆動装置。
  3. さらに、
    前記電動機の減速時間について許容される延長時間である許容延長時間を取得する許容延長時間取得部と、
    前記許容延長時間取得部により取得された前記許容延長時間に基づいて前記第2閾値電圧を設定する第2閾値電圧設定部と、
    を備える請求項1または2に記載の電動機駆動装置。
  4. さらに、
    前記第2閾値電圧設定部により設定された前記第2閾値電圧が、前記一対の直流電源線間に接続される回路素子の耐圧に基づいて設定される過電圧閾値を超える場合、その旨をユーザに報知するとともに、前記許容延長時間の推奨値および前記制動抵抗器の推奨値のうち少なくとも一方をユーザに報知する警告報知部を備える請求項3に記載の電動機駆動装置。
  5. 電動機の駆動を制御する電動機駆動装置であって、
    一対の直流電源線から供給される直流を交流に変換して前記電動機に供給するインバータ部と、
    前記一対の直流電源線の間に接続された平滑用のコンデンサと、
    前記一対の直流電源線間に直列接続されたスイッチング素子および制動抵抗器を有する回生消費回路と、
    前記一対の直流電源線間の電圧である主回路電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電動機の減速時、前記電圧検出部の検出値が所定の第1閾値電圧を超えると、前記スイッチング素子をオンすることにより前記減速に伴い生じる回生電力を消費する回生消費制御を実行する回生制御部と、
    前記インバータ部の動作を制御することにより前記電動機の駆動を制御する電動機制御部と、
    前記制動抵抗器の温度を検出する温度検出部と、
    を備え、
    前記回生制御部は、前記回生消費制御を実行している状態で、前記温度検出部の検出値が所定の第1閾値温度を超えると前記回生消費制御を停止し、
    前記電動機制御部は、前記温度検出部の検出値が前記第1閾値温度を超えると、前記電圧検出部の検出値が前記第1閾値電圧よりも高い値に設定された第2閾値電圧以下となるように前記インバータ部の動作を制御する直流電圧制御を実行する電動機駆動装置。
  6. 前記温度検出部は、前記制動抵抗器の近傍に設けられた温度センサの検出信号に基づいて前記制動抵抗器の温度を検出する請求項5に記載の電動機駆動装置。
  7. 前記温度取得部は、前記回生消費回路の前記スイッチング素子がオンされている期間に基づいて前記制動抵抗器の温度を推定し、その推定された温度を前記制動抵抗器の温度の検出値とする請求項5に記載の電動機駆動装置。
  8. 前記回生制御部は、前記温度検出部の検出値が前記第1閾値温度を超えたことにより前記回生消費制御を停止した後、前記温度検出部の検出値が前記第1閾値温度よりも低い値に設定された第2閾値温度以下になると前記回生消費制御を再開し、
    前記電動機制御部は、前記温度検出部の検出値が前記第1閾値温度を超えたことにより前記直流電圧制御を開始した後、前記温度検出部の検出値が前記第2閾値温度以下になると前記直流電圧制御を停止する請求項5から7のいずれか一項に記載の電動機駆動装置。
  9. さらに、
    前記電動機制御部により前記直流電圧制御が実行されている期間に、前記主回路電圧を調整するための動作が実行されていることをユーザに報知する電圧調整期間報知部を備える請求項1から8のいずれか一項に記載の電動機駆動装置。
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