JP2018006488A - 支持体分離装置、及び支持体分離方法 - Google Patents

支持体分離装置、及び支持体分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】積層体から支持体を分離するために要する時間を短縮し、装置の占有面積を小さくする。【解決手段】支持体分離装置(100)は、積層体(5)における支持体(52)とは反対側の面を固定するステージ(1)と、支持体(51)を介して分離層(52)に光を照射するレーザ照射部(7)と、支持体(51)を保持する保持部(6)と、を備えており、保持部(6)は、ステージ(1)とレーザ照射部(7)との間に配置されており、レーザ照射部(6)が照射する光が通過する光通過部(63)を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、支持体分離装置、及び支持体分離方法に関する。
半導体素子(電子部品)を含む半導体パッケージ(半導体装置)としては、WLP(Wafer Level Package)やPLP(Panel Level Package)等が知られている。WLP及びPLP等の半導体パッケージには、ベアチップの端部にある端子をチップエリア内に再配置する、ファンイン型WLP(Fan-in Wafer Level Package)等のファンイン型技術と、チップエリア外に端子を再配置する、ファンアウト型WLP(Fan-out Wafer Level Package)等のファンアウト型技術とが知られている。
特に、ファンアウト型技術は、半導体装置の集積化、薄型化及び小型化等を実現するため、注目を集めている。ファンアウト型技術は、パネル上に半導体素子を配置してパッケージ化する、ファンアウト型PLP(Fan-out Panel Level Package)に応用されており、半導体装置の生産性の向上が図られている。
例えば、特許文献1には、基板と、接着層と、光を吸収することによって変質する分離層と、支持体と、をこの順で積層してなる積層体に光を照射して上記支持体を分離するために、上記積層体の一方の面を保持する保持部と、上記保持部を昇降させる昇降部と、上記保持部に掛かる力を一定に保つための調整部とを備えている支持体分離装置について記載されている。
また、例えば、特許文献2には、特許文献2には、基板の反りを矯正した状態で吸着面に吸着することができる、基板吸着装置が開示されている。また、特許文献3には、基板の反り量に見合った場所に吸着ノズルのそれぞれを位置させて基板を吸着する、基板吸着方法が記載されている。
特開2014−216632号公報(2014年11月17日公開) 特開平5−190414号公報(1993年7月30日公開) 特開2003−25174号公報(2003年1月29日公開)
特許文献1に記載の支持体分離装置は、光照射部によって、載置台に固定した積層体における支持体側から分離層に向かって光を照射した後、当該光照射部を載置台上から外に移動させ、保持部を載置台上に移動させた後、当該保持部によって支持体を保持して持ち上げる。このため、特許文献1に記載の支持体分離装置は、光照射部及び保持部を大きく移動させる必要があり、支持体を分離するための時間を要する。また、支持体分離装置において、載置台上から外に移動した光照射部及び保持部を配置するための場所を確保することが必要になる。このため、支持体分離装置の占有面積が大きくなる。
また、特許文献2及び3には、積層体から支持体を分離するために要する時間を短縮し、装置の占有面積を小さくするための技術は何ら開示されていない。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、積層体から支持体を分離するために要する時間を短縮することができ、装置の占有面積を小さくすることができる支持体分離装置、及びその関連技術を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る支持体分離装置は、基板と、光を透過する材料からなる支持体とを、光を吸収することによって変質する分離層を介して積層してなる積層体から、上記支持体を分離する支持体分離装置であって、上記積層体における上記支持体とは反対側の面を固定する固定部と、上記支持体を介して上記分離層に光を照射する光照射部と、上記支持体を保持する保持部と、を備えており、上記保持部は、上記固定部と上記光照射部との間に配置されており、上記光照射部が照射する光が通過する光通過部を有していることを特徴としている。
また、本発明に係る支持体分離方法は、基板と、光を透過する材料からなる支持体とを、接着層と、光を吸収することによって変質する分離層とを介して積層してなる積層体から、上記支持体を分離する支持体分離方法であって、上記支持体を介して上記分離層に光を照射する光照射工程を包含しており、上記光照射工程では、上記支持体を保持する保持部が有している光通過部を通過するようにして、上記分離層に光を照射することを特徴としている。
本発明によれば、積層体から支持体を分離するために要する時間を短縮することができ、装置の占有面積を小さくすることができる支持体分離装置、及びその関連技術を提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る支持体分離装置の概略の構成を説明する側面図である。 本発明の一実施形態に係る支持体分離装置が備えている保持台に積層体を保持した状態を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る支持体分離装置が備えている保持治具の概略の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る支持体分離装置の動作の概略を説明する図である。 ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体の構成の一例を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変形を加えた態様で実施できるものである。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。
〔1.支持体分離装置〕
本発明に係る支持体分離装置は、基板と、光を透過する支持体とを、光を吸収することにより変質する分離層を介して積層してなる積層体から、当該支持体を分離する支持体分離装置であって、上記積層体を保持するための保持台を備えている構成である。
図1〜4を用いて、本発明の一実施形態に係る支持体分離装置100について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る支持体分離装置100の概略の構成を説明する側面図である。図1の(a)は、支持体分離装置100の側面視における概略を説明する図である。図1の(b)は、支持体分離装置100が備えている保持部6の概略を説明する図である。なお、図1の(a)では、保持部6に設けられた吸着パッド(吸着部)62及び吸着パッド62'の一部を省略している。
図2は、支持体分離装置100が備えているステージ1に積層体5を保持した状態を説明する図であり、図2の(a)は、斜視図であり、図2の(b)は、側面図であり、図2の(c)は、(b)の一部の拡大図である。なお、説明の便宜上、図2では、ステージ1以外の支持体分離装置100の構成についてはその図示を省略している。
図3は、支持体分離装置100が備えているトレイ(保持治具)4の概略の構成を示す図であり、図3の(a)は、上面図であり、図3の(b)は、図3の(a)におけるA−A’矢視断面図である。
図4の(a)〜(e)は、支持体分離装置100の動作の概略を説明する図である。なお、図1の(a)及び図4では、保持部6に設けられた吸着パッド62及び吸着パッド62'の一部を省略している。
図1の(a)及び(b)に示すように、積層体5における支持体51とは反対側の面を固定するステージ(固定部)1と、支持体51を介して分離層52に光を照射するレーザ照射部(光照射部)7と、支持体51を保持する保持部6と、を備えており、保持部6は、ステージ1とレーザ照射部7との間に配置されており、レーザ照射部7が照射する光が通過する光通過部63m−1〜63m−6を有している。
以下に、支持体分離装置100が備えている、保持部6、ステージ1、及びレーザ照射部7について、より詳細に説明する。
(1、保持部6)
図1の(a)に示すように、保持部6は、ステージ1と、レーザ照射部7との間に配置されている。保持部6は、昇降部8によって、図1の(a)における積層体に対する垂直な方向であるZ方向において、上下に移動するようになっており、積層体5における支持体51を保持して持ち上げる。
図1の(b)に示すように、保持部6は、フレーム(枠部)61と、別のフレーム61'とを備えている。フレーム61は、上面視における形状が長方形である支持体51の周縁部分に沿うようにして配置されている、長方形のフレームである。別のフレーム61'のうち2つは、フレーム61の互いに対向する2つの長辺の間を架橋するように設けられている。別のフレーム61'のうち一つは、フレーム61の互いに対向する2つの短辺の間を架橋するように設けられている。フレーム61及び61'は、例えば、アルミニウム、及びステンレス等の金属、又は樹脂等によって形成されていることが好ましい。これにより、軽量であり、且つ強度を備えた保持部を形成することができる。
また、保持部6は、フレーム61の4つの角部の夫々に、吸着パッド62が設けられている。また、フレーム61における各吸着パッド62の間にあたる位置、及び3つのフレーム61'が交差する位置に、別の吸着パッド62'が設けられている。このように、吸着パッド62及び62'を配置することにより、長方形の支持体51における角部の周縁部分を始めとする周縁部分、及び、周縁部分よりも内側の面を吸着保持することができる。よって、保持部6が支持体51を保持して持ち上げるときに、支持体51の角部に過度に力が集中することを防止しつつ、好適に支持体51に力を加えることができる。なお、吸着パッド62及び62'は、例えば、ベローズパッド等の吸着手段であり、減圧ポンプ等の減圧手段(不図示)に連通している。
保持部6は、フレーム61及び61'によって骨格を構成し、フレーム61及び61'上に、吸着パッド62及び62'を設けることにより、フレーム61及び61'によって囲まれた開口部を光通過部63m−1〜63m−6として利用することができる。このため、フレーム61の内側を略全面的に光通過部として利用することができる。
光通過部は、レーザ照射部7から照射される光を通過させるための開口部である。図1の(b)においては、6つの光通過部63m−1〜63m−6を図示しているが、レーザ照射部7から照射される光は、これら光通過部63m−1〜63m−6のうちの少なくとも1つを通過すればよい。よって、支持体分離装置100では、保持部6が複数の光通過部を有しているが、別の実施形態に係る支持体分離装置では、保持部は光通過部を少なくとも1つ有していればよい。
また、光通過部は、例えば、ガラス等の光透過性の材料によって塞がれていてもよい。つまり、光通過部は、保持部6を通過、又は透過させることができればよい。
支持体分離装置100は、保持部6の光通過部から積層体5に向かって光を照射することができるため、保持部6をステージ1の上から外に向かって、積層体の平面方向であるX−Y平面方向に沿って移動させる必要がない。このため、保持部6は、昇降部8によって上下に移動することができればよく、動作を簡素化することができる。
(2.ステージ1)
図2の(a)〜(c)に示すように、ステージ(固定部)1は、積層体5を保持するためのものであり、積層体5を吸着するための吸着固定部2を備えた固定面1aと、固定面1aに向かって積層体5を押圧するための押圧部としての一対のクランプ3と、を有している。また、ステージ1は、図示していないが、駆動部を備えており、X−Y平面に沿って平行に移動することができる。
図2の(b)に示すように、ステージ1は、積層体5を保持するためのトレイ(保持治具)4をさらに有しており、積層体5は、トレイ4を介してステージ1に保持されるようになっている。
以下に、ステージ1の各構成について詳細に説明する。
(固定面1a)
ステージ1の固定面1aには、積層体5を吸着するための吸着固定部2が設けられている。吸着固定部2は、固定面1aにおける積層体5の吸着に寄与する領域が意図される。上記「吸着に寄与する領域」とは、具体的には、積層体5を固定面1aに対して吸着させる力が及ぶ固定面1a上の領域をいう。例えば、積層体5と固定面1aとの間の気体(空気)を固定面1aに向かって吸引することによって、積層体5を固定面1aに対して吸着させる力を発生させることができ、この場合は、積層体5と固定面1aとの間で陰圧になっている領域が、上記「吸着に寄与する領域」となり、吸着固定部2に相当する。
本発明の一実施形態において、吸着固定部2は、図2の(b)及び(c)に示すように、開口部(図示しない)と、吸着部材としてのOリング21とを有しており、Oリング21は、上記開口部を囲むようにして設けられている。上記開口部は、ステージ1を貫通するように形成されており、ステージ1の固定面1aとは反対側の面に設けられた吸引部22に接続されている。Oリング21は、固定面1aに形成された溝にその一部が埋め込まれた(嵌め込まれた)状態で設けられており、開口部から気体が排気されることにより、Oリング21が積層体5に密着するようになっている。
開口部から吸引した気体は、吸引部22を介して排気される。従って、吸着固定部2は、積層体5を保持するときには開口部から気体を排気して積層体5を固定面1aに対して減圧吸着し、積層体5の保持を解除するときには開口部からの気体の排気を停止するようになっている。なお、本実施形態においては、一つの開口部を備えている構成を示しているが、複数個の開口部を備えている構成とすることも可能である。複数個の開口部を備えている場合は、それぞれの開口部を別々の吸着部材で囲むように構成してもよく、全ての開口部を単一の吸着部材で囲むように構成してもよい。
本発明の他の実施形態において、吸着部材21は、Oリング以外のセルフシールパッキンを採用することも可能である。例えば、Oリング以外のスクィーズパッキン、又はリップパッキンを挙げることができる。Oリング以外のスクィーズパッキンとしては、Xリング、Dリング、Tリング等を使用することができる。リップパッキンとしては、Uパッキン、Vパッキン、Lパッキン、Jパッキン等を使用することができる。
吸着固定部2は、固定面1aにおける積層体5の吸着に寄与するように構成されていればよいため、吸着部材21を設けずに、開口部のみが設けられている構成であってもよい。しかし、吸着固定部2に、開口部を囲むようにして吸着部材21を設けることによって、積層体5と固定面1aとの密閉性を高めることができるため、吸着固定部2に、吸着部材21を設けることが好ましい。
また、吸着固定部2に吸着部材21を設ける場合は、ステージ1に載置される積層体5の外周部分に対応する位置に、吸着部材21が設けられていることが好ましい。
本発明の他の実施形態において、吸着固定部2の開口部を貫通孔とする代わりに、ポーラスな(多孔質の)材質により形成することも可能である。この場合は、ポーラスな材質によって形成した開口部を介して積層体5と固定面1aとの間の気体(空気)を吸引することによって、固定面1aに積層体5を吸着させることができる。ポーラスな材質としては、例えば、ポリプロピレン、カーボン、アルミニウム、セラミック等を挙げることができる。
吸着固定部2は、積層体5の基板が損傷しない程度の力で、固定面1aに対して積層体5を吸着保持させることができる吸着力を有していればよい。「固定面1aに対して積層体5を吸着保持させることができる吸着力」とは、例えば、積層体5を支持体側の面を上にして固定面1aに吸着保持させた状態で、積層体5から支持体を分離するために積層体5に対して力を加えたときに、積層体5と固定面1aとの吸着が解除されない程度の吸着力が意図される。例えば、このような吸着力としては、50kPa以上、100kPa以下が好ましい。固定面1aに占める吸着固定部2の面積、開口部の開口の面積(開口部を複数備える場合は合計の面積)、吸引装置の能力等は、積層体5の大きさ、積層体5の基板に加わる吸着力を考慮して、適宜設定することができる。
ステージ1の固定面1aは平坦であることが好ましい。ステージ1の材質は特に限定されず、レーザ照射部7から照射されるレーザ光による損傷を受けない材質とすることができる。例えば、アルミニウム、セラミック等を用いてステージ1を構成することができる。かかる構成とすることにより、ステージ1がレーザ光を照射されることによる損傷を受けない。また、積層体5の素子形成領域58に損傷を与えず、且つ素子形成領域58を汚染しない物質を被覆材として、ステージ1の固定面1aを被覆してもよい。例えば、ステージ1の固定面1aを、導電性シリコーンゴム、ゴアテックス(登録商標)等によって被覆してもよい。かかる構成とすることにより、積層体5の素子形成領域58に損傷を与えたり、素子形成領域58を汚染したりするおそれがない。
(クランプ3)
支持体分離装置100は、押圧部として、一対のクランプ3を、ステージ1の固定面1aに備えている。図2の(c)に示すように、クランプ3は、クランプアーム31と、クランプアーム31の端部に設けられ、ステージ1に対して平行に伸びるクランプバー(押圧軸)32とを有している。クランプ3は、ステージ1に対して近づくか、又は離れるように回動可能に設けられている。
クランプ3は、クランプアーム31を固定面1aに向かって回動させて、積層体5の上面をクランプバー32によって押圧することによって、固定面1aに向かって積層体5を押圧する。これにより、固定面1aの吸着固定部2とトレイ4の下面との接触性、及びトレイ4の上面と積層体5との接触性を向上させることができる。また、積層体5に反りがある場合には、固定面1aに向かって積層体5を押圧することによって、積層体5の反りを較正することができるので、積層体5とトレイ4との接触性を向上させることができる。
クランプアーム31を回転駆動させる機構としては、公知のロータリーアクチュエータ等を用いることができる。クランプバー32の材質は特に限定されず、積層体5の支持体51の平面部を傷つけず、且つ当該平面部を汚染しない材質とすることができる。例えば、ゴム、アクリル系樹脂、導電性シリコン等の樹脂、ステンレス、アルミニウム等の金属を用いてクランプバー32を構成することができる。かかる構成とすることにより、積層体5の支持体51の平面部を傷つけたり、且つ当該平面部を汚染したりするおそれがない。
クランプ3が押圧する積層体5上の領域は特に限定されず、積層体5をトレイ4に十分に接触させることができる積層体5上の領域を、クランプ3によって押圧すればよい。従って、クランプ3は、積層体5の上面の全体を押圧するように構成されていてもよく、又は、積層体5をトレイ4に十分に接触させることができる限りにおいて、積層体5の上面の一部の領域を押圧するように構成されていてもよい。
ここで、「積層体5をトレイ4に十分に接触させる」とは、積層体5をトレイ4に吸着保持できる程度に、積層体5とトレイ4とを接触させた状態が意図される。また、「積層体5をトレイ4に吸着保持できる」とは、例えば、積層体5を支持体側の面を上にしてトレイ4に吸着保持させた状態で、積層体5から支持体を分離するために積層体5に対して力を加えたときに、積層体5とトレイ4との吸着が解除されない状態が意図される。よって、積層体5をトレイ4に吸着保持できる限りにおいて、トレイ4の上面の一部が、積層体5に接触していない場合も、上記「積層体5をトレイ4に十分に接触させた」状態に含まれる。なお、クランプ3が押圧する積層体5上の領域について、積層体5を、トレイ4を介して固定面1aに載置する実施形態において説明したが、本発明の他の実施形態において、積層体5を固定面1aに直接載置することも可能である。この場合は、クランプ3が押圧する積層体5上の領域についての上記説明において、「トレイ4」を「吸着固定部2」に読み替えて説明を適用するものとし、詳細な説明は省略する。
図2の(a)に示すように、積層体5の上面の外周部分を押圧するようにクランプ3を構成することが好ましい。積層体5の基板の外周部分には素子が形成されていないため、積層体5の外周部分を押圧するようにクランプ3を構成することによって、基板を損傷することなく積層体5を押圧することができる。
また、図2の(c)に示すように、吸着固定部2において、ステージ1に載置される積層体5外周部分に対応する位置に吸着部材21が設けられている場合に、クランプ3によって、積層体5の上面の外周部分を押圧することによって、クランプ3と吸着部材21とでトレイ4及び積層体5を挟み込むことができる。これにより、吸着部材21とトレイ4の下面との接触性、及びトレイ4の上面と積層体5との接触性を向上させることができる。
積層体5の外周部分を押圧する場合は、積層体5をトレイ4に吸着保持できる限りにおいて、積層体5の外周部分の一部を押圧してもよく、積層体5の外周部分の全体を押圧してもよい。積層体5の外周部分の一部を押圧する場合は、積層体5の外周部分の少なくとも二箇所を押圧することが好ましい。また、この場合、積層体5の外周部分の一方の押圧位置(第1の押圧位置)から最も遠くなる位置を、他方の押圧位置(第2の押圧位置)とすることがより好ましい。これにより、積層体5をよりバランスよく押圧することができる。
クランプ3の積層体5に対する接触面の面積は特に限定されないが、積層体5の外周部分を押圧する場合は、図2の(a)に示すように積層体5が矩形である場合、積層体5の外周部分の一辺全体を押圧するように、クランプ3の積層体5に対する接触面を構成することが好ましい。
(トレイ4)
図3の(a)に示すように、トレイ(保持治具)4は、積層体を吸引するための貫通孔である吸引口部41を備えている。なお、図3の(a)においては、トレイ4が有する複数の吸引口部41のうち、一つの吸引口部41のみに符号を付し、他の吸引口部41については符号を省略している。
トレイ4は、積層体の基板における素子が形成されていない領域に対応する位置に、吸引口部41を複数有していることが好ましい。これにより、積層体の基板における素子が形成されていない領域を吸着して積層体を保持することができるので、素子を損傷する、素子に吸着痕が残る等の不具合が生じない。
トレイ4の大きさ及び形状は、積層体を保持できる限りにおいて、保持対象となる積層体の大きさ及び形状に応じて適宜設定することができる。トレイ4の大きさ及び形状を、保持対象となる積層体の大きさ及び形状と一致させてもよく、トレイ4の大きさを、積層体よりも大きくすることも可能である。トレイ4は、支持体を分離した後の基板を搬送する場合等に、基板の各構成要素の破損又は変形を防ぐために必要な強度を有していればよい。よって、トレイ4の厚さは、下限値が2mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましい。また、トレイ4の厚さは、上限値が、6mm以下であることが好ましい。
トレイ4は、アルミニウム、ステンレススチール等で形成することができる。トレイ4がアルミニウムで形成されている場合、少なくともトレイ4の積層体を載置する側の面(すなわち、光照射工程において光が照射される面)がアルマイト処理されていることが好ましい。
一実施形態において、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体用の保持治具を、保持対象となる積層体と同一の大きさ及び形状とすることができる。例えば、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体用の保持治具を、長手方向が515mm、短手方向が510mm、厚さ4mmの矩形のアルマイト処理されたアルミニウム製の板状体とすることができる。
また、吸引口部41の大きさ及び形状については特に限定されないが、同一の大きさ及び形状を有する複数の吸引口部41が、等間隔に設けられていることが好ましい。これにより、積層体を均等な力でバランスよく吸引することができる。
ここで、積層体の一例として、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体の構成の一例を、図5を参照して説明する。図5は、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体の構成の一例を概略的に示す図であり、図5の(a)は、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体を、封止体基板側の面から見た上面図であり、図5の(b)は、(a)の破線で囲った領域Aの側面図である。
図5の(b)に示すように、一実施形態において、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体5(以下、「パネル型積層体5」と称する。)は、支持体としてのパネル51上に、光を吸収することにより変質する分離層52と、接着層53と、封止体基板54とが、この順に形成されている。封止体基板54は、素子55と、素子55を封止している封止材57と、素子55上に形成された再配線層56とを備えている。封止体基板54は、複数の素子55を備えており、このような封止体基板54をダイシングすることにより、複数の電子部品を得ることができる。なお、パネル型積層体5が備えている各部材の構成については、後述する「4.積層体5」の項で詳細に説明する。
図5の(a)に示したパネル型積層体5の封止体基板54における素子55及び再配線層56が形成されている領域を、「積層体の基板における素子が形成されている領域58」(以下、「素子形成領域58」と称する。)と称し、これ以外の領域を「積層体の基板における素子が形成されていない領域」(以下、「素子非形成領域57」と称する。)と称する。なお、図5の(a)では、塗りつぶし部分が素子非形成領域57を表し、塗りつぶし部分の内側は全て素子形成領域58を表し、塗りつぶし部分の外側はパネル51を表している。
図5の(a)に示すように、パネル型積層体5においては、素子非形成領域57が格子状に形成されている。よって、パネル型積層体5用のトレイ4としては、図3の(a)に示すように、吸引口部41を格子状に配置することが好ましい。また、トレイ4は、素子形成領域58(図5の(a))に対応する位置に、凹部43を有していることが好ましい。なお、図3の(a)においては、トレイ4が有する複数の凹部43のうち、一つの凹部43のみに符号を付し、他の凹部43については符号を省略している。
図3の(a)及び(b)に示すように、トレイ4が凹部43を有している場合、素子非形成領域57(図5の(a))に対応する位置は凸部42となっている。なお、図3の(a)では、塗りつぶし部分が凸部42を表している。そして、図3の(b)に示すように、吸引口部41は、凸部42に設けられている。かかる構成とすることにより、トレイ4の凸部42のみが、パネル型積層体の素子非形成領域57(図5の(a))と接触することになる。つまり、素子形成領域58(図5の(a))とトレイ4とが接触しない。このため、パネル型積層体の素子を損傷することなく、パネル型積層体を吸着保持することができる。
凹部43の深さは特に限定されないが、一実施形態において、例えば、凸部42の厚さが4mmである場合、凹部43の厚さを3.5mmとすることができる(すなわち、凹部43の深さを0.5mmとすることができる。)。
トレイ4の凸部42は、トレイ4の本体と同じ材料で形成することができるが、トレイ4がアルミニウムで形成されている場合、凸部42は、アルマイト処理されていることが好ましい。また、トレイ4の凹部43は、パーフルオロポリエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂等の樹脂、或いは、ゴアテックス(登録商標)等の複合樹脂材料で被覆されていることが好ましい。
一実施形態において、トレイ4は、外周部にダクト(排気部、図示しない)を有していることが好ましい。これにより、支持体を分離した後に生じる分離層等の残渣である粉塵を、ダクトから支持体分離装置の外に排気することができる。
(2.レーザ照射部7)
支持体分離装置100は、光照射部としてのレーザ照射部7を備えている。レーザ照射部7は、保持部6に設けられた光通過部を通過するようにして、支持体51を介して分離層52に光を照射し、分離層52を変質させる。図1の(b)に示す状態では、レーザ照射7部は、光通過部63m−2を通過するようにして積層体5に向かって光を照射するように配置されているが、レーザ照射7部は、光通過部63m−1〜63m−6の上に配置されるように、X−Y平面に沿って平行に移動するよう駆動部(図示しない)を備えていてもよい。
レーザ照射部7が分離層52に照射する光としては、分離層52が吸収可能な波長に応じて、例えば、YAGレーザ、ルビーレーザ、ガラスレーザ、YVOレーザ、LDレーザ及びファイバーレーザ等の固体レーザ、色素レーザ等の液体レーザ、COレーザ、エキシマレーザ、Arレーザ及びHe−Neレーザ等の気体レーザ、並びに、半導体レーザ及び自由電子レーザ等のレーザ光を適宜選択すればよい。また、分離層52を変質することができれば、非レーザ光を照射してもよい。分離層52に照射する光としては、これに限定されないが、例えば、600nm以下の波長の光であり得る。レーザ出力、パルス周波数は、分離層の種類、厚さ及び基板の種類等の条件に応じて適宜調整すればよい。
(4.積層体5)
支持体分離装置100によって支持体51を分離する対象となる積層体5の一例として、PLP技術の一例である、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体の構成の一例を、図5を参照して説明する。図5の(b)に示すように、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体5(以下、「パネル型積層体5」と称する。)は、支持体としてのパネル51上に、光を吸収することにより変質する分離層52と、接着層53と、封止体基板54とが、この順に形成されている。
(パネル51)
支持体としてのパネル51は、封止体基板54をパネル51上に形成する場合、封止体基板54を搬送する場合等に、封止体基板54の各構成要素の破損又は変形を防ぐために必要な強度を有していればよい。また、パネル51は、パネル51上に形成された分離層52を変質させることができる波長の光を透過させる材料によって形成されていればよい。
パネル51の材料としては、例えば、ガラス、シリコン、アクリル系樹脂等を用いることができるが、これらに限定されない。パネル51の上面視における形状としては、多角形のものを用いることができ、矩形の板状のものを用いることが好ましい。一実施形態において、パネル51は、長手方向が515mm、短手方向が510mm、厚さ1.3mmの矩形のガラス製パネルである。
(分離層52)
分離層52は、パネル51を介して照射される光を吸収することにより変質する層である。分離層52は、光を吸収する構造を有する材料のみから形成されていることが好ましいが、分離層の本質的な特性を損なわない範囲において、光を吸収する構造を有していない材料を添加して、分離層52を形成してもよい。
一実施形態において、分離層52は、フルオロカーボンからなっていてもよい。分離層52は、フルオロカーボンによって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、パネル51を持ち上げる等)ことによって、分離層52が破壊されて、パネル51と封止体基板54とを分離し易くすることができる。分離層52を構成するフルオロカーボンは、プラズマCVD(化学気相堆積)法によって好適に成膜することができる。
また、他の実施形態において、例えば、分離層52は、光吸収性を有している構造をその繰り返し単位に含んでいる重合体、無機物、赤外線吸収性の構造を有する化合物、及び反応性ポリシルセスキオキサン等を用いて形成されてもよい。なお、分離層52における光の吸収率は80%以上であることが好ましい。
分離層52の厚さは、下限値が0.05μm以上であることが好ましく、0.3μm以上であることがより好ましい。また、分離層52の厚さは、上限値が、50μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。分離層52の厚さが0.05μm〜50μmの範囲に収まっていれば、短時間の光の照射及び低エネルギーの光の照射によって、分離層52に所望の変質を生じさせることができる。また、分離層52の厚さは、生産性の観点から1μm以下の範囲に収まっていることが特に好ましい。
本明細書において、分離層が「変質する」とは、分離層がわずかな外力を受けて破壊され得る状態、又は分離層と接する層との接着力が低下した状態にさせる現象を意味する。光を吸収することによって生じる分離層の変質の結果として、分離層52は、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。つまり、光を吸収することによって、分離層は脆くなる。分離層の変質とは、分離層が、吸収した光のエネルギーによる分解、立体配置の変化又は官能基の解離等を生じることであり得る。分離層の変質は、光を吸収した結果として生じる。
よって、例えば、支持体を持ち上げるだけで分離層が破壊されるように変質させて、支持体と封止体基板54とを容易に分離することができる。より具体的には、例えば、支持体分離装置等により、積層体における基板及び支持体の一方を載置台に固定し、吸着手段を備えた吸着パッド(保持部)等によって他方を保持して持ち上げることで、支持体と基板とを分離する、又は支持体の周縁部分端部の面取り部位を、クランプ(ツメ部)等を備えた分離プレートによって把持することにより力を加え、基板と支持体とを分離するとよい。また、例えば、接着剤を剥離するための剥離液を供給する剥離手段を備えた支持体分離装置によって、積層体における基板から支持体を剥離してもよい。当該剥離手段によって積層体における接着層の周端部の少なくとも一部に剥離液を供給し、積層体における接着層を溶解させることにより、当該接着層が溶解したところから分離層に力が集中するようにして、基板と支持体とに力を加えることができる。このため、基板と支持体とを好適に分離することができる。
なお、積層体に加える力は、積層体の大きさ等により適宜調整すればよく、限定されるものではないが、例えば、面積が40000〜70000mm程度の積層体であれば、0.98〜49N(0.1〜5kgf)程度の力を加えることによって、基板とサポートプレートとを好適に分離することができる。
(接着層53)
接着層53は、封止体基板54をパネル51上に固定するために用いられる。接着層53は、例えば、スピンコート、ディッピング、ローラーブレード、スプレー塗布、スリット塗布等の方法によって、分離層52上に接着剤を塗布することによって形成することができる。
接着層53の厚さは、パネル51及び封止体基板54の種類等に応じて適宜設定することができる。例えば、分離層52の厚さは、下限値が10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることがより好ましい。また、分離層52の厚さは、上限値が150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
また、接着剤が含有する樹脂、つまり、接着層53が含有する樹脂としては、接着性を備えたものであればよい。例えば、炭化水素樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、マレイミド系樹脂、エラストマー樹脂、ポリサルホン系樹脂等、又はこれらを組み合わせたもの等を接着層53が含有する樹脂としてより好ましく用いることができる。また、接着剤は、塗布作業性を調整するための希釈溶剤が含まれていることが好ましい。ここで、希釈溶剤は、接着層が含有する樹脂との相溶性を考慮して、適宜選択すればよい。
接着層53を構成する接着剤は、本質的な特性を損なわない範囲において、混和性のある他の物質をさらに含んでいてもよい。例えば、接着剤の性能を改良するための付加的樹脂、可塑剤、接着補助剤、安定剤、着色剤、熱重合禁止剤及び界面活性剤等、慣用されている各種添加剤をさらに用いることができる。
(封止体基板54)
封止体基板(基板)54は、素子55と、素子55を封止している封止材57と、素子55上に形成された再配線層56とを備えている。封止体基板54は、複数の素子55を備えており、このような封止体基板54をダイシングすることにより、複数の電子部品を得ることができる。
素子55は、半導体素子又はその他の素子であり、単層又は複数層の構造を有し得る。なお、素子55が半導体素子である場合、封止体基板54をダイシングすることにより得られる電子部品は、半導体装置となる。
再配線層56は、RDL(Redistribution Layer)とも呼ばれ、素子55に接続する配線を構成する薄膜の配線体であり、単層又は複数層の構造を有し得る。一実施形態において、再配線層56は、誘電体(例えば、酸化シリコン(SiO)、感光性エポキシ等の感光性樹脂等)に、導電体(例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、金等の金属等)によって配線が形成されたものであり得るが、これに限定されない。
封止材57としては、例えば、エポキシ系の樹脂、シリコン系の樹脂等を用いることができる。一実施形態において、封止材57は、素子55毎に設けられているものではなく、接着層53に実装された複数の素子55の全てを一体的に封止しているものである。
なお、図5の(b)に示した封止体基板54では、再配線層56は、封止体基板54が接着層53と接する側と反対の面に設けられているが、他の実施形態において、再配線層56は、封止体基板54が接着層53と接する側の面に設けられていてもよい。
<その他の積層体>
支持体分離装置100によって支持体を分離する対象となる積層体は、基板と、光を透過する支持体とを、光を吸収することにより変質する分離層を介して積層してなる積層体であればよい。従って、図5に示した積層体のように、分離層52と基板54との間に接着層53を有している積層体のみならず、分離層と基板との間に接着層を有していない積層体もこのような積層体の範疇に含まれる。例えば、接着層を有していない積層体には、接着性を有している分離層を介して、基板と支持体とを貼り付けてなる積層体を挙げることができる。ここで、接着性を有している分離層には、例えば、硬化型樹脂又は熱可塑性樹脂であって光吸収性を備えている樹脂を用いて形成される分離層、及び、接着性を有している樹脂に光を吸収する材料を配合してなる分離層等を挙げることができる。硬化型樹脂又は熱可塑性樹脂であって光吸収性を備えている樹脂を用いて形成される分離層には、例えば、ポリイミド樹脂を用いて形成される分離層を挙げることができる。また、接着性を有している樹脂に光を吸収する材料を配合してなる分離層には、例えば、アクリル系紫外線硬化型樹脂にカーボンブラック等を配合してなる分離層、及び粘着性樹脂にグラスバブルスの赤外線吸収材料等を配合してなる分離層等を挙げることができる。なお、これら分離層も、接着性の有無によらず、光を吸収することで変質する分離層の範疇である。
また、図5では、片側の面にのみ支持体を有している積層体を、積層体の一例として説明したが、基板の両面に支持体を有している積層体も、支持体分離装置100に好適に適用することができる。
また、パネル型積層体5に設けられている基板54は、封止体基板に限定されず、シリコンウエハ基板、セラミックス基板、薄いフィルム基板、フレキシブル基板等の任意の基板とすることができる。
〔2.支持体分離装置の動作〕
本発明の一実施形態に係る支持体分離装置100の動作を、図4を参照して説明する。
(1.パネル型積層体5の載置)
まず、クランプ3のクランプアーム31を開いて、クランプバー32を、パネル型積層体5に重ならない位置(位置A)に、移動させる。ここで、上記「パネル型積層体5に重ならない位置」とは、パネル型積層体5の上面側から見たときに、パネル型積層体5とクランプバー32とが重なって見えない位置(例えば、図4の(a)に示す位置)をいう。そして、パネル型積層体5を、パネル(支持体)51側の面を上にして、トレイ4を介してステージ1に載置する(図4の(a))。
パネル型積層体5を、トレイ4を介してステージ1に載置する順序としては、(i)パネル型積層体5をトレイ4に載置してから、トレイ4をステージ1に載置してもよく、又は、(ii)ステージ1にトレイ4を載置し、その上にパネル型積層体5を載置してもよい。
パネル型積層体5を、トレイ4を介してステージ1に載置する順序が(i)及び(ii)のいずれの順序である場合も、トレイ4において凸部42及び吸引口部41が設けられている領域(図3の(a))と、パネル型積層体5の素子非形成領域57(図5の(a))とが当接し、且つトレイ4において凹部43が設けられている領域(図3の(a))と、パネル型積層体5の素子形成領域58(図5の(a))とが当接するように、トレイ4とパネル型積層体5とを位置合わせした上で、パネル型積層体5をトレイ4に載置することが好ましい。これにより、パネル型積層体5の素子非形成領域57(図5の(a))を吸着するので、吸着によって、素子を損傷する、素子に吸着痕が残る等の不具合が生じない。また、パネル型積層体5の素子形成領域58(図5の(a))とトレイ4とが接触しないため、素子を損傷することなく、パネル型積層体5を吸着保持することができる。
そして、トレイ4を、吸着固定部2を囲うようにステージ1に載置する。ここで、「吸着固定部2を囲うように」とは、ステージ1にトレイ4を載置した状態で、トレイ4の上面側から見たときに、吸着固定部2が見えない状態をいう。
(2.パネル型積層体5の押圧)
次に、クランプアーム31を閉じて、クランプバー32を、パネル型積層体5の上面(すなわち、パネル型積層体5の支持体側の面)に接する位置(位置B)に移動して、パネル型積層体5のパネル側の面をステージ1に向かって押圧する(図4の(b))。
(3.パネル型積層体5の吸着)
クランプバー32がパネル型積層体5を押圧した状態を維持しながら、固定面1aに設けられた開口部(図示しない)に接続した吸引部22から気体を排気することにより、パネル型積層体5を、トレイ4の開口部(図示しない)を介して吸引する。これによって、パネル型積層体5がステージ1に吸着保持される(図4の(b))。なお、パネル型積層体5がステージ1に吸着保持された状態は、パネル型積層体5からパネル51が分離されるまで維持される。
このように、支持体分離装置100では、パネル型積層体5をステージ1に向かって押圧することによって、反りのあるパネル型積層体5が平坦になるように反りを較正することができる。これにより、反りのあるパネル型積層体5を好適に吸着保持することができる。なお、クランプバー32によるパネル型積層体5の押圧を終了するまでに吸引部22による吸引を開始し、且つ押圧終了後も、吸引部22による吸引が継続されていればよく、パネル型積層体5の吸引と押圧とは、どちらを先に開始してもよい。例えば、吸引部22による吸引を先に開始して、クランプバー32による押圧を開始してもよく、押圧と吸引とを同時に開始してもよい。
(4.分離層52に対する光照射:光照射工程)
次に、クランプ3のクランプアーム31を開いて、クランプバー32によるパネル型積層体5の押圧状態を解除する。さらに、クランプバー32を、パネル型積層体5に重ならない位置(位置A)に移動させる。そして、レーザ照射部7から、パネル型積層体5の分離層の種類に応じて選択されたレーザ光Lを照射する。なお、図4の(c)に示す状態では、図1の(b)に示す光通過部63m−2を通過するように、レーザ照射部7と保持部6とが配置されている。光照射工程では、保持部6の光通過部63m−2を通過するようにして、レーザ光を照射しつつ、ステージ1をX−Y平面に平行に移動させる。これに、パネル51を介して、パネル型積層体5における分離層52の全面にレーザ光を照射する。これにより、分離層52を変質させて、パネル51と封止体基板54とを容易に分離可能な状態とすることができる。レーザ光の照射条件(レーザ出力、レーザ光の繰り返し周波数、レーザ光の走査速度等)は、分離層52の種類、分離層52の厚さ、及び封止体基板54の種類等の条件に応じて適宜調整することができる。
反りのある積層体では、反りによって分離層52の位置が上下するため、分離層52にレーザ光の焦点位置を合わせることが容易ではなかった。これに対して、支持体分離装置100では、反りのあるパネル型積層体5が平坦になるように、反りを較正して吸着保持することができるので、積層体の分離層52の位置とレーザ光の焦点の位置とが大きくずれるおそれがない。このため、分離層52に効率よくレーザ光を照射することができる。
なお、他の実施形態において、支持体分離装置100による光照射工程では、レーザ照射部7をX−Y平面に平行に移動させ、図1の(b)に示す、光通過部63m−1〜63m−6の夫々から、パネル型積層体5のパネル51を介して分離層52に向かって光Lを照射してもよい。
また、さらに、他の実施形態では、例えば、レーザ照射部7を移動させ、光通過部63m−1、63m−2、及び63m−3の夫々から、パネル型積層体5の分離層52に向かって光Lを照射し、続いて、ステージ1をY方向に平行に移動させる。これにより、光通過部63m−1、63m−2、及び63m−3の下に、パネル型積層体5における光Lが照射されていない部分を配置する。その後、レーザ照射部7がX−Y平面において平行に移動し、光通過部63m−1、63m−2、及び63m−3の夫々から、分離層52が変質していない部分に向かって光Lを照射する。
つまり、支持体分離装置100は、ステージ1とレーザ照射部7の何れかが移動すれば、分離層52の全面に光Lを照射することができる。また、何れの実施形態においても、支持体分離装置100は、保持部6をX−Y方向において移動させる必要がない。よって、支持体分離装置を設置するために要する占有面積を小さくすることができる。
(5.パネル51の分離:分離工程)
次いで、クランプバー32を、パネル型積層体5に重ならない位置(位置A)に移動させた状態で、保持部6を、吸着パッド62及び62'がパネル型積層体5の上面に当接する位置まで降下させて、パネル51を吸着保持する。そして、保持部6を、鉛直方向(図4の(d)に示した矢印の方向)に上昇させることによって、パネル51を鉛直方向に引き上げる。これにより、パネル型積層体5からパネル51が分離される(図4の(d))。支持体分離装置100は、パネル51の角部の周縁部分を吸着パッド62によって吸着保持するため、パネル51の角部の周縁部分に力が集中することを防止することができる。よって、パネル51が、薄型のガラスパネルであっても、当該パネル51が破損することを防止し、首尾よくパネル型積層体5から分離することができる。
なお、積層体に加える力は、積層体の大きさ等により適宜調整すればよく、限定されるものではないが、分離層が光を照射されることにより変質しているため、0.98〜147N(0.1〜15kgf)程度の力を加えることによって、封止体基板とパネルとを好適に分離することができる。
なお、別の実施形態において、支持体と基板との分離は、保持部6及びステージ1を、保持部6とステージ1とが離れる方向に相対的に移動させることによって行えばよい。従って、他の実施形態に係る支持体分離装置において、保持部6及びステージ1の両方を相対的に移動させることにより、支持体と基板とを分離してもよい。又は、保持部6を固定し、ステージ1のみを保持部6に対して相対的に移動させることにより、支持体と基板とを分離してもよい。
次いで、クランプ3のクランプアーム31を閉じて、クランプバー32を、パネル型積層体5に接触しないが重なる位置(位置C)に移動させる。ここで、上記「パネル型積層体5に接触しないが重なる位置」とは、パネル型積層体5とクランプバー32とは接触していないが、パネル型積層体5の上面側から見たときに、パネル型積層体5とクランプバー32とが重なって見える位置(例えば、図4の(d)に示す位置)をいう。
そして、パネル51を吸着保持した状態の保持部6を、鉛直方向(図4の(e)に示した矢印の方向)に降下させて、パネル51をクランプバー32上に載置する。その後、保持部6の吸着状態を解除する(図4の(e))。
最後に、固定面1aに設けた開口部(図示しない)からの気体の排気を停止することによって、パネル51が分離された封止体基板54の保持状態を解除する。
パネル51が分離された封止体基板54は、トレイ4に載置された状態で支持体分離装置から搬出される。そして、その後、洗浄装置(図示しない)における接着層53及び分離層52の残渣の洗浄による除去を受ける。これにより、パネル51が分離された封止体基板54に残留している接着層53と分離層52とを除去する。例えば、有機溶剤を含んでいる洗浄液等によって接着層53及び分離層52の残渣を除去する洗浄工程を行う。洗浄液としては、例えば、接着剤の希釈溶剤や、アルカリ性を示す溶剤(特に、アミン系化合物)等を用いることができるが、これに限定されない。これにより、単離された封止体基板54を得ることができる。
単離された封止体基板54は、トレイ4に載置された状態でダイシング装置におけるダイシング(ダイシング工程)を受けて、各チップに分割される。ダイシング工程の前に、封止体基板54にソルダーボールを形成してもよく、また、封止体基板54上に、さらに別の素子を積層してもよい。
パネル51が分離された封止体基板54は、トレイ4に載置された状態で、装置から装置への搬送、及び洗浄、ダイシング等の処理を受けることができる。これにより、分離工程後の、基板を処理する工程(洗浄工程、ダイシング工程等)において、非常に薄い封止体基板54(例えば、厚さ0.5μm以下)を、損傷することなく搬送及び処理することができる。
従来技術では、支持体を分離した後の基板をダイシングするために、ダイシングテープを用いる。ダイシングテープは、積層体における基板側の平面部に粘着層を介して貼着されるので、ダイシングテープが基板の配線面に接触することにより、配線面を損傷したり、配線面にゴミが付着したりするおそれがある。また、ダイシングテープを剥離した後に配線面に粘着層が残ることで、電気特性が変わってしまうという問題を有している。これに対して、本発明の一実施態様に係る支持体分離装置では、トレイ4により支持体から分離した基板を保持するため、ダイシングテープを用いる必要性がない。よって、基板の配線面を損傷したり、粘着層が配線面に付着することによって電気特性が変化したりすることを防ぐことができる。また、トレイ4に載置した状態にて、厚さ0.5μm程度であり、可撓性を有している封止体基板54をパネル51から分離することができ、当該封止体基板54をトレイ4に載置したままの状態で、支持体分離装置100の外に首尾よく搬出することができる。
<他の実施形態に係る支持体分離装置>
本発明の他の実施形態に係る支持体分離装置は、保持治具を有していなくてもよい。例えば、基板の両面が支持体によって支持されたサンドウィッチ型の積層体の場合は、保持治具を介さずに、直接、保持台に吸着保持させることも可能である。
〔3.支持体分離方法〕
本発明に係る支持体分離方法は、基板と、光を透過する材料からなる支持体とを、接着層と、光を吸収することによって変質する分離層とを介して積層してなる積層体から、上記支持体を分離する支持体分離方法であって、上記支持体を介して上記分離層に光を照射する光照射工程を包含しており、上記光照射工程では、上記支持体を保持する保持部が有している光通過部を通過するようにして、上記分離層に光を照射する。
本発明の一実施形態に係る支持体分離方法は、上述した支持体分離装置100の各実施形態であり、上記「2.支持体分離装置の動作」の項で説明したとおりである。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔まとめ〕
本発明を以下のように表現することもできる。
本発明の態様1に係る、支持体分離装置は、基板と、光を透過する材料からなる支持体とを、光を吸収することによって変質する分離層を介して積層してなる積層体から、上記支持体を分離する支持体分離装置であって、上記積層体における上記支持体とは反対側の面を固定する固定部と、上記支持体を介して上記分離層に光を照射する光照射部と、上記支持体を保持する保持部と、を備えており、上記保持部は、上記固定部と上記光照射部との間に配置されており、上記光照射部が照射する光が通過する光通過部を有している。
本発明の態様2に係る支持体分離装置は、上記の態様1において、上記保持部は、上記支持体の周縁部分に沿うようにして配置される枠部と、上記枠部に設けられ、上記支持体を吸着する複数の吸着部と、を備えてなり、上記光通過部は、上記枠部で囲まれた開口部である構成であってもよい。
本発明の態様3に係る支持体分離装置は、上記の態様2において、上記支持体の上面視における形状は、多角形であり、上記吸着部は、当該支持体における角部の周縁部分を吸着するように配置されている構成であってもよい。
本発明の態様4に係る支持体分離装置は、上記の態様2又は3において、上記保持部は、上記枠部の内側に、さらに別の枠部を備えており、当該別の枠部には、上記支持体の周縁部分よりも内側を吸着する、別の吸着部が設けられている構成であってもよい。
本発明の態様5に係る支持体分離装置は、上記の態様1から4のいずれか1つの態様において、上記保持部は、上記積層体の平面方向に対して垂直に移動することで、上記支持体を保持して分離するようになっている構成であってもよい。
本発明の態様6に係る支持体分離装置は、上記の態様1から5のいずれか1つの態様において、上記固定部は、上記積層体の平面方向に対して平行に移動可能である構成であってもよい。
本発明の態様7に係る支持体分離装置は、上記の態様1から6のいずれか1つの態様において、上記固定部は、上記積層体における上記支持体とは反対側の面を吸引して固定する固定面と、上記積層体における上記支持体の周縁部分を押圧する複数の押圧部と、を備えており、上記押圧部の夫々は、その端部が、上記固定面に近づくか、又は離れるように回動可能である構成であってもよい。
本発明の態様8に係る支持体分離装置は、上記態様7において、上記押圧部の夫々は、上記固定面に対して平行に伸びる押圧軸を上記端部に備えており、上記押圧部は、上記積層体から分離した上記支持体を上記保持部から受け取ることができるように、上記押圧軸を配置するようになっている構成であってもよい。
本発明の態様9に係る支持体分離装置は、上記態様7又は8において、上記固定部は、上記積層体を保持する保持治具をさらに備えており、当該保持治具は、上記固定面を囲うように配置され、上記固定面は、上記保持治具に設けられた吸引口部を介して上記積層体における上記支持体とは反対側の面を固定するようになっている構成であってもよい。
本発明の態様10に係る支持体分離方法は、基板と、光を透過する材料からなる支持体とを、接着層と、光を吸収することによって変質する分離層とを介して積層してなる積層体から、上記支持体を分離する支持体分離方法であって、上記支持体を介して上記分離層に光を照射する光照射工程を包含しており、上記光照射工程では、上記支持体を保持する保持部が有している光通過部を通過するようにして、上記分離層に光を照射する構成である。
本発明の態様11に係る支持体分離方法は、上記の態様10において、上記光照射工程では、上記積層体を平面方向に沿って平行に移動させながら、上記分離層に光を照射する構成であってもよい。
本発明の態様12に係る支持体分離方法は、上記の態様10又は11において、上記光照射工程後、上記保持部を、上記積層体の平面方向に対して垂直に移動させることで上記積層体における上記支持体を保持して分離する分離工程を包含している構成であってもよい。
1 ステージ(固定部)
1a 固定面
2 吸着固定部
21 Oリング(吸着部材)
22 吸引部
3 クランプ(押圧部)
31 クランプアーム
32 クランプバー(押圧軸)
4 トレイ(保持治具)
41 吸引口部
42 凸部
43 凹部
5 パネル型積層体(積層体)
51 パネル(支持体)
52 分離層
53 接着層
54 封止体基板(基板)
55 素子
56 再配線層
57 封止材
58 素子形成領域
6 保持部
61 フレーム(枠部)
61' フレーム(別の枠部)
62 吸着パッド(吸着部)
62' 吸着パッド(別の吸着部)
7 レーザ照射部(光照射部)
63m−1〜63m−6 光通過部
100 支持体分離装置

Claims (12)

  1. 基板と、光を透過する材料からなる支持体とを、光を吸収することによって変質する分離層を介して積層してなる積層体から、上記支持体を分離する支持体分離装置であって、
    上記積層体における上記支持体とは反対側の面を固定する固定部と、
    上記支持体を介して上記分離層に光を照射する光照射部と、
    上記支持体を保持する保持部と、を備えており、
    上記保持部は、上記固定部と上記光照射部との間に配置されており、上記光照射部が照射する光が通過する光通過部を有していることを特徴とする支持体分離装置。
  2. 上記保持部は、上記支持体の周縁部分に沿うようにして配置される枠部と、
    上記枠部に設けられ、上記支持体を吸着する複数の吸着部と、を備えてなり、
    上記光通過部は、上記枠部で囲まれた開口部であることを特徴とする請求項1に記載の支持体分離装置。
  3. 上記支持体の上面視における形状は、多角形であり、上記吸着部は、当該支持体における角部の周縁部分を吸着するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の支持体分離装置。
  4. 上記保持部は、上記枠部の内側に、さらに別の枠部を備えており、当該別の枠部には、上記支持体の周縁部分よりも内側を吸着する、別の吸着部が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の支持体分離装置。
  5. 上記保持部は、上記積層体の平面方向に対して垂直に移動することで、上記支持体を保持して分離するようになっていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の支持体分離装置。
  6. 上記固定部は、上記積層体の平面方向に対して平行に移動可能であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の支持体分離装置。
  7. 上記固定部は、上記積層体における上記支持体とは反対側の面を吸引して固定する固定面と、上記積層体における上記支持体の周縁部分を押圧する複数の押圧部と、を備えており、
    上記押圧部の夫々は、その端部が、上記固定面に近づくか、又は離れるように回動可能であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の支持体分離装置。
  8. 上記押圧部の夫々は、上記固定面に対して平行に伸びる押圧軸を上記端部に備えており、
    上記押圧部は、上記積層体から分離した上記支持体を上記保持部から受け取ることができるように、上記押圧軸を配置するようになっていることを特徴とする請求項7に記載の支持体分離装置。
  9. 上記固定部は、上記積層体を保持する保持治具をさらに備えており、
    当該保持治具は、上記固定面を囲うように配置され、
    上記固定面は、上記保持治具に設けられた吸引口部を介して上記積層体における上記支持体とは反対側の面を固定するようになっていることを特徴とする請求項7又は8に記載の支持体分離装置。
  10. 基板と、光を透過する材料からなる支持体とを、接着層と、光を吸収することによって変質する分離層とを介して積層してなる積層体から、上記支持体を分離する支持体分離方法であって、
    上記支持体を介して上記分離層に光を照射する光照射工程を包含しており、
    上記光照射工程では、上記支持体を保持する保持部が有している光通過部を通過するようにして、上記分離層に光を照射することを特徴とする支持体分離方法。
  11. 上記光照射工程では、上記積層体を平面方向に沿って平行に移動させながら、上記分離層に光を照射することを特徴とする請求項10に記載の支持体分離方法。
  12. 上記光照射工程後、上記保持部を、上記積層体の平面方向に対して垂直に移動させることで上記積層体における上記支持体を保持して分離する分離工程を包含していることを特徴とする請求項10又は11に記載の支持体分離方法。
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