JP2018005076A - 静電潜像現像用キャリア及びその製造方法、並びに2成分現像剤及びその製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用キャリア及びその製造方法、並びに2成分現像剤及びその製造方法 Download PDF

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【課題】連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。
【解決手段】2成分現像剤は、トナー粒子を複数含む静電潜像現像用トナーと、キャリア粒子を複数含む静電潜像現像用キャリアとを含む。トナー粒子は、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含む。キャリア粒子は、キャリアコアと、キャリアコアの表面を覆うコート層とを含む。外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含む。コート層は、第2樹脂を含有する。コート層の厚さは、第1樹脂粒子の直径よりも大きい。コート層の表面には凹部が複数形成されており、凹部の開孔径は第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、静電潜像現像用キャリア及びその製造方法、並びに2成分現像剤及びその製造方法に関する。
例えば、静電潜像現像用トナーと、摩擦により静電潜像現像用トナーを帯電させる静電潜像現像用キャリアとを含む2成分現像剤が知られている。キャリアとしては、キャリアコア(例えば、多孔質なフェライト粒子)とキャリアコアの表面に被覆された樹脂層とを含有するキャリアを用いることができる(例えば特許文献1)。特許文献1には次に示すことが記載されている。キャリアコアの表面に形成された細孔の入り口には、静電的に凝集した樹脂粒子がブリッジを架けるように存在している。そのため、キャリアコアの表面に形成された細孔は樹脂粒子により塞がれている。
特開2012−173375号公報
トナーに含まれるトナー粒子がトナー母粒子と外添剤とを含む場合がある。トナー粒子が外添剤を含むことにより、トナー粒子の流動性及びトナー粒子の耐熱保存性が向上する。さらには、画像形成時には、現像ローラー、感光体及び転写ベルトに対するトナー粒子の付着力を低減できる。
しかしながら、外添剤を含むトナー粒子とキャリアとを含む2成分現像剤では、外添剤がトナー母粒子の表面からキャリアへ移動することがある。キャリアへ移動した外添剤はキャリア粒子の表面に付着するため、トナーとキャリアとの摩擦帯電が起こり難くなる。その結果、トナーの帯電量の低下を招く。そして、トナー母粒子の表面からキャリアへの外添剤の移動に因るトナーの帯電量の低下は連続印刷を行う場合に顕著となる、と考えられている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる2成分現像剤及びその製造方法を提供することである。本発明の別の目的は、連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる静電潜像現像用キャリア及びその製造方法を提供することである。
本発明に係る2成分現像剤は、トナー粒子を複数含む静電潜像現像用トナーと、キャリア粒子を複数含む静電潜像現像用キャリアとを含む。前記トナー粒子は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含む。前記キャリア粒子は、キャリアコアと、前記キャリアコアの表面を覆うコート層とを含む。前記外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含む。前記コート層は、第2樹脂を含有する。前記コート層の厚さは、前記第1樹脂粒子の直径よりも大きい。前記コート層の表面には凹部が複数形成されており、前記凹部の開孔径は前記第1樹脂粒子の前記直径の1倍以上3倍以下である。
本発明に係る静電潜像現像用キャリアは、キャリアコアと、前記キャリアコアの表面を覆うコート層とを含むキャリア粒子を、複数含む。前記コート層は、樹脂を含有する。前記コート層の表面には凹部が複数形成されており、前記凹部の開孔径は50nm以上600nm以下である。
本発明に係る2成分現像剤の製造方法は、静電潜像現像用トナーの製造工程と、静電潜像現像用キャリアの製造工程と、前記静電潜像現像用トナーと前記静電潜像現像用キャリアとを混合する混合工程とを含む。前記静電潜像現像用トナーの製造工程は、トナー母粒子と前記トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含むトナー粒子を製造する工程を含む。前記静電潜像現像用キャリアの製造工程は、キャリアコアの表面を、表層を含むコート層で覆うコート工程と、前記表面が前記コート層で覆われたキャリアコアを溶剤で処理する処理工程とを含む。前記外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含む。前記表層は、前記コート層において前記キャリアコアの径方向の最も外側に位置し、第2樹脂と、第3樹脂を含有する第3樹脂粒子とを含む。前記第3樹脂粒子は、前記第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下の直径を有する。前記処理工程では、前記コート層の表面に露出している前記第3樹脂粒子が選択的に溶解される。
本発明によれば、連続印刷を行った場合であっても、トナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。
本実施形態に係る2成分現像剤の概略構成を示す図である。 図1に示すII領域の拡大図である。 本実施形態に係る2成分現像剤が奏する効果を説明するための図である。 (a)〜(c)は、本実施形態に係るキャリアの製造方法の一例を工程順に示す図である。 (a)〜(d)は、本実施形態に係るキャリアの製造方法の一例を工程順に示す図である。
本発明の実施形態について説明する。なお、粉体(より具体的には、トナー母粒子、外添剤、トナー粒子、又はキャリア粒子等)に関する評価結果(例えば形状又は物性を示す値)は、何ら規定していなければ、粉体から平均的な粒子を相当数選び取って、それら平均的な粒子の各々について測定した値の個数平均である。
粉体の個数平均粒子径は、何ら規定していなければ、顕微鏡を用いて測定された1次粒子の円相当径(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。また、粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA−750」)を用いて測定した値である。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。また、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを包括的に「(メタ)アクリロニトリル」と総称する場合がある。
[本実施形態に係る2成分現像剤の構成]
本実施形態に係る2成分現像剤は、トナー粒子を複数含む静電潜像現像用トナー(以下、トナーと記載することがある)と、キャリア粒子を複数含む静電潜像現像用キャリア(以下、キャリアと記載することがある)とを含む。トナー粒子は、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含む。キャリア粒子は、キャリアコアと、キャリアコアの表面を覆うコート層とを含む。外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含む。コート層は、第2樹脂を含有する。コート層の厚さは、第1樹脂粒子の直径よりも大きい。コート層の表面には凹部が複数形成されている。凹部の開孔径は第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下である。これにより、連続印刷を行った場合であっても、トナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。
以下、図1〜図3を用いて、本実施形態に係る2成分現像剤の一例を示す。図1は、本実施形態に係る2成分現像剤の概略構成を示す図である。図2は、図1に示すII領域の拡大図である。図3は、本実施形態に係る2成分現像剤が奏する効果を説明するための図である。
2成分現像剤100は、トナー粒子10を複数含むトナーと、キャリア粒子20を複数含むキャリアとを含む。トナー粒子10は、トナー母粒子11と、トナー母粒子11の表面11aに外添された外添剤とを含む。キャリア粒子20は、キャリアコア21と、キャリアコア21の表面21aを覆うコート層23とを含む。外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子13を複数含む。コート層23は、第2樹脂を含有する。コート層23の厚さTは、第1樹脂粒子13の直径r1よりも大きい。コート層23の表面23aには凹部27(図2参照)が複数形成されており、凹部27の開孔径Rは第1樹脂粒子13の直径r1の1倍以上3倍以下である。以下、第1樹脂粒子13の直径r1、コート層23の厚さT、凹部27の開孔径R及び凹部27の深さDを説明した後に、本実施形態に係る2成分現像剤をさらに説明する。
第1樹脂粒子13の直径r1は、走査型電子顕微鏡(SEM(Scanning Electron Microscope))を用いて測定された第1樹脂粒子13の長軸方向における長さの数平均値を意味する。
コート層23の厚さTは、キャリア粒子20の径方向におけるコート層23の大きさを意味し、次に示す方法にしたがって測定される。まず、透過電子顕微鏡(TEM(Transmission Electron Microscope)、例えば株式会社日立ハイテクノロジーズ製「H−7100FA」)を用いて、キャリア粒子20の断面TEM写真を撮影する。次に、得られたキャリア粒子20の断面TEM写真を、画像解析ソフトウェア(例えば、三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて解析する。詳しくは、キャリア粒子20の断面の略中心で直交する2本の直線を引く。その2本の直線の各々において、キャリアコア21とコート層23との界面(キャリアコア21の表面21aに相当)からコート層23の表面23aまでの長さを測定する。このようにして測定された4箇所の長さの平均値を、1個のキャリア粒子20が備えるコート層の厚さとする。このようなコート層23の厚さの測定を複数のキャリア粒子20に対して行い、複数のキャリア粒子20(測定対象)が備えるコート層23の厚さの平均値を求める。このようにして求められたコート層23の厚さの平均値を「コート層23の厚さT」とする。
キャリア粒子20の断面TEM写真においてキャリアコア21とコート層23との境界が不明瞭である場合には、キャリア粒子20の断面TEM写真を、電子エネルギー損失分光法(EELS(Electron Energy Loss Spectroscopy))検出器(例えば、ガタン社製「GIF TRIDIEM(登録商標)」)と画像解析ソフトウェア(例えば、三谷商事株式会社製「WinROOF」)とを用いて解析することが好ましい。これにより、キャリア粒子20の断面TEM写真においてキャリアコア21とコート層23との境界が明瞭となり、よって、コート層23の厚さTを求めることができる。
凹部27の開孔径Rは、コート層23の表面23aにおける凹部27の大きさ(直径)を意味し、次に示す方法にしたがって測定される。まず、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM(Field Emission Scanning Electron Microscope)、例えば日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いて、キャリア粒子20の表面全域を観察する。得られた画像を、画像解析ソフトウェア(例えば三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて解析する。この画像解析により、複数の凹部27が検出される。検出された複数の凹部27のそれぞれの開口の円相当径を求め、その平均値を「凹部27の開孔径R」とする。
後述の凹部27の深さDは、キャリア粒子20の径方向における凹部27の大きさを意味し、コート層23の厚さTの測定方法に準じて測定される。
外添剤を含むトナー粒子とキャリアとを含む2成分現像剤では、外添剤がトナー母粒子の表面からキャリアへ移動することがある。キャリアへ移動した外添剤はキャリア粒子の表面に付着するため、トナーとキャリアとの摩擦帯電が起こり難くなる。その結果、トナーの帯電量の低下を招く。ここで、トナー母粒子の表面からキャリアへの外添剤の移動に因るトナーの帯電量の低下は連続印刷を行う場合に顕著となる、と考えられている。また、外添剤として使用される樹脂粒子の粒径は、外添剤として使用される無機粒子(例えばシリカ粒子)の粒径に比べ、大きい。そのため、トナー母粒子の表面からキャリアへの外添剤の移動に因るトナーの帯電量の低下は、外添剤として樹脂粒子を使用した場合に顕著となる。これらのことから、トナー母粒子の表面からキャリアへの外添剤の移動に因るトナーの帯電量の低下は、外添剤として樹脂粒子を含むトナーを用いて連続印刷を行う場合に顕著となる。
しかし、2成分現像剤100に含まれるキャリア粒子20では、コート層23の表面23aに凹部27が複数形成されている。これにより、トナー粒子10が外添剤として第1樹脂粒子13を含んでいるにも関わらず、連続印刷を行った場合におけるトナーの帯電量の低下を防止できる。
図3を参照して、2成分現像剤100をさらに詳しく説明する。2成分現像剤100では、凹部27の開孔径Rが第1樹脂粒子13の直径r1以上であるため、トナー母粒子11の表面11aからキャリアへ移動した第1樹脂粒子13は凹部27に挿入され易い。また、凹部27の開孔径Rが第1樹脂粒子13の直径r1の3倍以下であるため、凹部27に挿入された第1樹脂粒子13がその凹部27の外へ逃げ出すことを防止できる。さらに、コート層23の厚さTが第1樹脂粒子13の直径r1よりも大きいため、凹部27の深さDを第1樹脂粒子13の直径r1以上とすることができる。これにより、凹部27に収容された第1樹脂粒子13がコート層23の表面23aからキャリア粒子20の径方向外側に突出することを防止できる。これらのことから、トナー母粒子11の表面11aからキャリアへ移動した第1樹脂粒子13は、コート層23の表面23aからキャリア粒子20の径方向外側に突出することなく凹部27に収容される。したがって、トナー母粒子11の表面11aからキャリアへの第1樹脂粒子13の移動が顕著となった場合であっても、トナー粒子10とキャリア粒子20のコート層23との接触が確保される。
トナー粒子10とキャリア粒子20のコート層23との接触が確保されれば、トナーとキャリアとが摩擦帯電を起こす。そのため、2成分現像剤100では、トナー粒子10が外添剤として第1樹脂粒子13を含んでいるにも関わらず、トナー母粒子11の表面11aからキャリアへの第1樹脂粒子13の移動が顕著となった場合におけるトナーの帯電量の低下を防止できる。例えば、連続印刷を行った場合においてもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。
このように、2成分現像剤100では、コート層23の表面23aに凹部27が複数形成されていることにより、連続印刷を行った場合においてもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。しかし、コート層の表面に凹部が形成されると、キャリアコアの露出を招くことがある。キャリアコアが露出すると、キャリアコアが露出した部分ではトナーからキャリアへの電荷のリークが起こり易くなる。その結果、トナーの帯電量の低下を引き起こすことがある。
しかし、2成分現像剤100では、凹部27の深さDをコート層23の厚さTよりも小さくすることができる。詳しくは、上述したように、凹部27の深さDが第1樹脂粒子13の直径r1以上であれば、凹部27に収容された第1樹脂粒子13がコート層23の表面23aからキャリア粒子20の径方向外側に突出することを防止できる。そのため、2成分現像剤100では、凹部27の深さDは第1樹脂粒子13の直径r1以上であることが好ましい。また、コート層23の厚さTは第1樹脂粒子13の直径r1よりも大きい。これらのことから、凹部27の深さDをコート層23の厚さTよりも小さくすることができる。
凹部27の深さDがコート層23の厚さTよりも小さければ、凹部27の底面27aはキャリアコア21の表面21aよりもキャリア粒子20の径方向外側に位置する。つまり、キャリアコア21の表面21a全体がコート層23で被覆される。よって、トナーからキャリアへの電荷のリークを防止できるため、コート層23の表面23aに凹部27が形成されたことに因るトナーの帯電量の低下を防止できる。
さらに、2成分現像剤100では、凹部27の開孔径Rは第1樹脂粒子13の直径r1の3倍以下である。これにより、コート層23の表面23aにおいては、トナー粒子10から脱離した第1樹脂粒子13を収容するために必要な数の凹部27を確保しつつ、トナー粒子10との接触領域(コート層23の表面23aのうち凹部27が形成されていない領域)を確保できる。このことによっても、コート層23の表面23aに凹部27が形成されたことに因るトナーの帯電量の低下を防止できる。したがって、トナー母粒子11の表面11aからキャリアへの第1樹脂粒子13の移動が顕著となっていない場合においても、トナーの帯電量を所望とする範囲内に維持できる。
以上、図3を参照して説明したように、2成分現像剤100では、連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。そのため、連続印刷を行った場合であっても、画像濃度の変動を抑制することができる。
第1樹脂粒子13の直径r1とコート層23の厚さTとの関係をさらに示す。凹部27は、特定の溶媒を用いて樹脂粒子(後述の第3樹脂粒子)を選択的に溶解させることにより形成されることが好ましい。例えば、開孔径Rが第1樹脂粒子13の直径r1の1倍である凹部27を形成する場合には、直径が第1樹脂粒子13の直径r1の1倍程度である樹脂粒子を溶解させることが好ましい。そのため、形成される凹部27の深さDは第1樹脂粒子13の直径r1の1倍以下となる。これにより、コート層23の厚さTが第1樹脂粒子13の直径r1の1倍よりも大きければ、例えばコート層23の厚さTが第1樹脂粒子13の直径r1の1.5倍以上であれば、凹部27の深さDをコート層23の厚さTよりも小さくすることができる。よって、コート層23のうち凹部27が形成された部分においてもキャリアコア21の露出を防止できる。
また、開孔径Rが第1樹脂粒子13の直径r1の3倍である凹部27を形成する場合には、直径が第1樹脂粒子13の直径r1の3倍程度である樹脂粒子を溶解させることが好ましい。そのため、形成される凹部27の深さDは第1樹脂粒子13の直径r1の3倍以下となる。これにより、コート層23の厚さTが第1樹脂粒子13の直径r1の3倍よりも大きければ、例えばコート層23の厚さTが第1樹脂粒子13の直径r1の3.5倍以上であれば、凹部27の深さDをコート層23の厚さTよりも小さくすることができる。よって、コート層23のうち凹部27が形成された部分においてもキャリアコア21の露出を防止できる。以上より、コート層23の厚さTは、好ましくは第1樹脂粒子13の直径r1の1.5倍以上であり、より好ましくは第1樹脂粒子13の直径r1の3.5倍以上である。なお、キャリア粒子20の分散性という観点から、コート層23の厚さTは第1樹脂粒子13の直径r1の15倍以下であることが好ましい。コート層23の厚さTは、例えば、500nm以上1500nm以下であることが好ましい。
なお、特定の溶媒を用いて樹脂粒子(後述の第3樹脂粒子)を選択的に溶解させることにより凹部27を形成した場合、凹部27を形成するために使用された樹脂粒子がコート層23の内部に残存することがある。このことは、下記[本実施形態に係る2成分現像剤の製造]の[本実施形態に係るキャリアの製造]で示す。
ところで、キャリアコアの表面には凹凸が形成されている場合が多く、コート層の表面の凹凸状態はキャリアコアの表面の凹凸状態の影響を受けやすい。しかし、凹部27には、キャリアコア21の表面21aの凹凸状態の影響を受けてコート層23の表面23aに形成された凹凸は含まれない。凹部27の深さDは、好ましくは第1樹脂粒子13の直径r1の1/2倍以上であり、より好ましくは第1樹脂粒子13の直径r1以上である。また、凹部27の深さDは、コート層23の厚さTよりも小さいことが好ましい。
詳しくは、凹部27の深さDが第1樹脂粒子13の直径r1の1/2倍以上であれば、凹部27に収容された第1樹脂粒子13がその凹部27の外へ逃げ出すことを防止できる。これにより、連続印刷を行った場合におけるトナーの帯電量の低下を抑制することができる。
凹部27の深さDが第1樹脂粒子13の直径r1以上であれば、凹部27に収容された第1樹脂粒子13がコート層23の表面23aから突出することを防止できる。これにより、トナー母粒子11の表面11aからキャリアへの第1樹脂粒子13の移動が顕著となった場合であっても、トナー粒子10とキャリア粒子20のコート層23との接触を確保できる。よって、連続印刷を行った場合であっても、トナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。
凹部27の深さDがコート層23の厚さTよりも小さければ、コート層23のうち凹部27が形成された部分においてもキャリアコア21の露出を防止できる。これにより、連続印刷におけるトナーの帯電量を所望とする範囲内に維持できる。
以下、図1〜図3を用いて、2成分現像剤100の好ましい形態を示す。好ましくは、コート層23の表面23aにおける凹部27の開孔率は30%以上60%以下である。コート層23の表面23aにおける凹部27の開孔率が30%以上であれば、凹部27に収容される第1樹脂粒子13の量をさらに確保できる。これにより、トナー母粒子11の表面11aからキャリアへの第1樹脂粒子13の移動が顕著となった場合であっても、トナー粒子10とキャリア粒子20のコート層23との接触が確保され易くなる。よって、連続印刷を行った場合においても、トナーの帯電量が適正な範囲内に維持され易くなる。また、コート層23の表面23aにおける凹部27の開孔率が60%以下であれば、トナー粒子10から脱離した第1樹脂粒子13を収容するために必要な数の凹部27を確保しつつ、トナー粒子10との接触領域をさらに確保できる。これにより、連続印刷におけるトナーの帯電量を効果的に維持できる。
このように、コート層23の表面23aにおける凹部27の開孔率が30%以上60%以下であれば、連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量が適正な範囲内に維持され易くなる。そのため、連続印刷を行った場合であっても、画像濃度の変動をさらに抑制することができる。
コート層23の表面23aにおける凹部27の開孔率は、下記式で求められる。下記式における凹部27の開口面の総面積及びコート層23の表面積は次に示す方法にしたがって測定される。ここで、コート層23の表面積とは、凹部27が形成されていないと仮定した場合のコート層23の表面積を意味し、具体的には、コート層23の表面のうち凹部27が形成されていない部分の面積と凹部27の開口面の総面積との合計を意味する。
(コート層23の表面23aにおける凹部27の開孔率)=(凹部27の開口面の総面積)/(コート層23の表面積)×100
例えば、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、例えば日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いてキャリア粒子20の表面全域を観察する。得られた画像を、画像解析ソフトウェア(例えば三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて解析する。そして、コート層23の表面積を算出する。次に、画像解析により検出された凹部27の開口の全てに対し、ペンツールを用いて各凹部27の開口の周縁を描画し、輪郭線内を塗りつぶす。ペンツールによって塗りつぶされた部分(輪郭線によって囲まれた部分)の投影面積の合計を算出する。算出された投影面積の合計を、1個のキャリア粒子の凹部27の開口面の総面積とする。このような凹部27の開口面の総面積の算出を複数のキャリア粒子20に対して行い、複数のキャリア粒子20(測定対象)の凹部27の開口面の総面積の平均値を求める。このようにして求められた凹部27の開口面の総面積の平均値を「凹部27の開口面の総面積」とする。
好ましくは、第1樹脂粒子13の直径r1は50nm以上200nm以下である。第1樹脂粒子13の直径r1が50nm以上であれば、トナー粒子10の流動性を高めることができる。これにより、画像濃度の高い画像を形成できる。また、第1樹脂粒子13の直径r1が200nm以下であれば、トナーとキャリアとの摩擦帯電が起こり易い。これにより、トナーの帯電量が適正な範囲内により一層維持され易くなるため、画像濃度の変動をより一層抑制することができる。以上、図1〜図3を用いて本実施形態に係る2成分現像剤の構成を説明した。
[本実施形態に係るキャリアの構成]
本実施形態に係るキャリアは、キャリアコアと、キャリアコアの表面を覆うコート層とを含むキャリア粒子を、複数含む。コート層は、樹脂を含有する。コート層の表面には凹部が複数形成されており、凹部の開孔径は50nm以上600nm以下である。これにより、連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持可能な2成分現像剤を提供できる。
以下、図1〜図3を参照しながら、本実施形態に係るキャリアの一例を示す。キャリアは、キャリアコア21と、キャリアコア21の表面21aを覆うコート層23とを含むキャリア粒子20を、複数含む。コート層23は、樹脂(上述の第2樹脂)を含有する。コート層23の表面23aには凹部27が複数形成されており、凹部27の開孔径Rは50nm以上600nm以下である。
キャリア粒子20では、凹部27の開孔径Rは50nm以上600nm以下である。直径が50nm以上200nm以下である樹脂粒子(例えば図1に示す第1樹脂粒子13)を外添剤として含むトナーと本実施形態に係るキャリアとを含む2成分現像剤では、凹部27の開孔径Rはトナーの外添剤に含まれる樹脂粒子の直径(例えば図1に示す第1樹脂粒子13の直径r1)の1倍以上3倍以下となる。これにより、連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持可能な2成分現像剤を提供できる。
上述したように、コート層23の表面23aにおける凹部27の開孔率は30%以上60%以下であることが好ましい。このようなキャリアを含む2成分現像剤では、連続印刷を行った場合であっても、トナーの帯電量が適正な範囲内に維持され易くなる。よって、連続印刷を行った場合であっても、画像濃度の変動をさらに抑制することができる。以上、図1〜図3を用いて本実施形態に係るキャリアの構成を説明した。
[本実施形態に係る2成分現像剤の製造]
本実施形態に係る2成分現像剤の製造方法は、トナーの製造工程と、キャリアの製造工程と、静電潜像現像用トナーと静電潜像現像用キャリアとを混合する混合工程とを含む。静電潜像現像用トナーの製造工程は、トナー母粒子とトナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含むトナー粒子を製造する工程を含む。静電潜像現像用キャリアの製造工程は、キャリアコアの表面を、表層を含むコート層で覆うコート工程と、表面がコート層で覆われたキャリアコアを溶剤で処理する処理工程とを含む。外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含む。表層は、コート層においてキャリアコアの径方向の最も外側に位置し、第2樹脂と、第3樹脂を含有する第3樹脂粒子とを含む。第3樹脂粒子は、第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下の直径を有する。処理工程では、コート層の表面に露出している第3樹脂粒子が選択的に溶解される。
本実施形態に係る2成分現像剤の製造方法では、コート層の表面に露出している第3樹脂粒子が溶媒に溶解されることにより、コート層の表面に凹部が形成される。そのため、製造された2成分現像剤では、コート層の表面には、開孔径が第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下である凹部が複数形成される。これにより、製造された2成分現像剤では、連続印刷を行った場合であってもトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。以下、本実施形態に係る2成分現像剤の製造方法の一例を示す。
[トナーの製造]
トナーは、例えば、以下の方法で製造される。なお、トナーの製造方法は、要求されるトナーの構成又は特性に応じて任意に変更されてもよい。効率的にトナーを製造するためには、多数のトナー粒子を同時に形成することが好ましい。
(トナー母粒子の製造)
トナー母粒子の製造方法の例は、凝集法又は粉砕法である。粉砕法は、凝集法よりも容易にトナー母粒子を製造できることが多い。以下、粉砕法を例に挙げて、トナー母粒子の製造工程を説明する。
トナー母粒子の製造工程は、混練工程を含む。トナー母粒子の製造工程は、必要に応じて、粉砕工程及び分級工程の一方又は両方をさらに含んでもよい。
混練工程では、混練機を用いて、結着樹脂と着色剤とを混練する。混練機としては、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロールミル又はオープンロール型混練機を使用できる。また、結着樹脂及び着色剤に対し、磁性粉、離型剤及び電荷制御剤のうちの少なくとも1つを混練しても良い。
粉砕工程では、混練工程で得られた混練物を粉砕して粉砕物を得る。分級工程では、粉砕工程で得られた粉砕物を分級して、トナー母粒子(例えば図1に示すトナー母粒子11)を得る。
(外添)
外添工程では、混合機を用いて、トナー母粒子と外添剤とを混合する。外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子(例えば図1に示す第1樹脂粒子13)を複数含む。
混合条件は、外添剤がトナー母粒子に完全に埋没しない条件に設定されることが好ましい。トナー母粒子と外添剤との混合により、外添剤はトナー母粒子の表面に物理的に結合される。その結果、複数のトナー粒子(例えば図1に示すトナー粒子10)を含むトナーが得られる。
(外添:第1樹脂粒子)
外添剤に含まれる第1樹脂粒子の直径(例えば図1に示す第1樹脂粒子13の直径r1)は50nm以上200nm以下であることが好ましい。第1樹脂粒子の直径が50nm以上であれば、流動性に優れたトナー粒子を含むトナーを製造できる。また、第1樹脂粒子の直径が200nm以下であれば、キャリアとの摩擦帯電が起こり易いトナーを製造できる。これにより、帯電量を適正な範囲内に維持可能なトナーを製造できる。
第1樹脂粒子の添加量は、100質量部のトナー母粒子に対し、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。これにより、流動性及び耐熱保存性に優れたトナー粒子を含むトナーを製造できる。また、現像ローラー、感光体及び転写ベルトに対する付着力が低減されたトナー粒子を含むトナーを製造できる。
第1樹脂粒子が含有する第1樹脂は、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、又はスチレン−アクリル酸系樹脂であることが好ましい。
アクリル樹脂は、アクリル酸系モノマーの重合体である。アクリル樹脂は、1種類のアクリル酸系モノマーの単独重合体であっても良いし、2種類以上のアクリル酸系モノマーの重合体であっても良い。
アクリル酸系モノマーの好適な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが挙げられる。
スチレン樹脂は、スチレン系モノマーの重合体である。スチレン樹脂は、1種類のスチレン系モノマーの単独重合体であっても良いし、2種類以上のスチレン系モノマーの重合体であっても良い。
スチレン系モノマーの好適な例としては、スチレン、アルキルスチレン(より具体的には、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、又は4−tert−ブチルスチレン)、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、又はp−クロロスチレンが挙げられる。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるスチレン系モノマーとしては、上記スチレン系モノマーを好適に使用できる。また、スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるアクリル酸系モノマーとしては、上記アクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
[本実施形態に係るキャリアの製造]
キャリアは、例えば、以下の方法で製造される。なお、キャリアの製造方法は、要求されるキャリアの構成又は特性に応じて任意に変更されてもよい。効率的にキャリアを製造するためには、多数のキャリア粒子を同時に形成することが好ましい。以下、図4(a)〜(c)を用いて、キャリアの製造方法の一例を示す。図4(a)〜(c)は、本実施形態に係るキャリアの製造方法の一例を工程順に示す図である。
[キャリアの製造方法の一例:図4(a)〜(c)]
(コート工程)
コート工程では、図4(a)に示すように、キャリアコア21の表面21aを、表層232を含むコート層231で覆う。
(コート工程:表層用コート液の調製)
具体的には、まず、第2樹脂と第3樹脂粒子271とを含む表層用コート液を調製する。表層用溶剤に対して第2樹脂を溶かすとともに第3樹脂粒子271を分散させることにより、表層用コート液を調製できる。表層用溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン及びテトラヒドロフランからなる群より選択される1種以上を用いることができる。
(コート工程:第2樹脂)
第2樹脂は、絶縁性樹脂であることが好ましく、絶縁性を有するのであれば熱可塑性樹脂であっても良いし熱硬化性樹脂であっても良い。第2樹脂として使用可能な熱硬化性樹脂には、硬化剤が熱可塑性樹脂に添加されて硬化されたことにより熱硬化性を有することとなった樹脂も含まれる。以下、第2樹脂の具体例を示す。以下に示す樹脂の2以上を混合して第2樹脂として使用することもできる。
第2樹脂として使用可能な熱可塑性樹脂は、例えば、ポリスチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂(より具体的にはポリメチルメタクリレート)、スチレン−アクリル酸系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂(溶剤可溶性を示すパーフロロカーボン樹脂を含む)、ビニル系樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ビニルアセタール樹脂又はポリビニルピロリドン)、石油樹脂、セルロース、セルロース誘導体(より具体的には、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、又はヒドロキシプロピルセルロース)、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(より具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート)、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、又はポリエーテルケトン樹脂であることが好ましい。
第2樹脂として使用可能な熱硬化性樹脂は、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコールとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、又はポリウレタン樹脂であることが好ましい。第2樹脂として使用可能な熱硬化性樹脂は、より好ましくはシリコーン系樹脂であり、具体的にはメチルシリコーン樹脂である。
(コート工程:第3樹脂粒子)
第3樹脂粒子271の直径r3は、上述で製造されたトナーの外添剤に含まれる第1樹脂粒子の直径(例えば図1に示す第1樹脂粒子13の直径r1)の1倍以上3倍以下であり、好ましくは50nm以上600nm以下である。
第3樹脂粒子271が含有する第3樹脂は、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、又はスチレン−アクリル酸系樹脂であることが好ましい。
アクリル樹脂は、アクリル酸系モノマーの重合体である。アクリル樹脂は、1種類のアクリル酸系モノマーの単独重合体であっても良いし、2種類以上のアクリル酸系モノマーの重合体であっても良い。アクリル樹脂を合成するために使用されるアクリル酸系モノマーとしては、上記(外添:第1樹脂粒子)に記載のアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
スチレン樹脂は、スチレン系モノマーの重合体である。スチレン樹脂は、1種類のスチレン系モノマーの単独重合体であっても良いし、2種類以上のスチレン系モノマーの重合体であっても良い。スチレン樹脂を合成するために使用されるスチレン系モノマーとしては、上記(外添:第1樹脂粒子)に記載のスチレン系モノマーを好適に使用できる。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるスチレン系モノマーとしては、上記(外添:第1樹脂粒子)に記載のスチレン系モノマーを好適に使用できる。また、スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるアクリル酸系モノマーとしては、上記(外添:第1樹脂粒子)に記載のアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
(コート工程:表層の形成)
次に、表層用コート液を用いて、キャリアコア21の表面21aに表層232を形成する。表層用コート液にキャリアコア21を浸漬させても良いし、表層用コート液を流動層中のキャリアコア21に噴霧させても良い。このとき、熱処理により形成される表層232の厚さがトナーの外添剤に含まれる第1樹脂粒子の直径よりも大きくなるように、キャリアコア21の表面21aを表層用コート液で被覆させることが好ましい。
表層用コート液で覆われた状態のキャリアコア21を流動させながら、所定の温度(例えば、200℃以上300℃以下から選ばれる温度)の熱処理を所定の時間(例えば、30分間以上90分間以下から選ばれる時間)行う。これにより、表層用コート液が硬化(樹脂化)して、キャリアコア21の表面21aを覆う表層232が形成される(図4(a))。
図4(a)〜(c)に示すキャリアの製造方法では、表層232のみを有するコート層231を形成する。そのため、キャリアコア21の表面21aを覆う表層232が形成されたことにより、キャリアコア21の表面21aを覆うコート層231が形成される。形成されたコート層231は、第2樹脂と第3樹脂粒子271とを含む。そして、一部の第3樹脂粒子271は、コート層231の表面231aから露出する。
(処理工程)
処理工程では、図4(b)に示すように、表面21aがコート層231で覆われたキャリアコア21を溶剤(以下、洗浄用溶剤と記載する)で洗浄する。例えば、表面21aがコート層231で覆われたキャリアコア21を洗浄用溶剤中で攪拌しても良いし、表面21aがコート層231で覆われたキャリアコア21に対し洗浄用溶剤を噴射させても良い。これにより、洗浄用溶剤は、コート層231の表面231aに接触する。ここで、洗浄用溶剤は、第2樹脂を溶解しないが、第3樹脂粒子271を溶解する。そのため、コート層23の表面23aに露出している第3樹脂粒子271が選択的に溶解され、第3樹脂粒子271の溶解により凹部27が形成される。つまり、キャリアコア21の表面21aを覆うように形成されたコート層23の表面23aに、凹部27が複数形成される(図4(c))。その結果、複数のキャリア粒子20を含むキャリアが得られる。
第3樹脂粒子271の直径r3は、上述で製造されたトナーの外添剤に含まれる第1樹脂粒子の直径(例えば図1に示す第1樹脂粒子13の直径r1)の1倍以上3倍以下である。そのため、第3樹脂粒子271の溶解により形成された凹部27の開孔径Rは、第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下となる。また、コート層23の厚さは、第1樹脂粒子の直径よりも大きい。これらのことから、図4(a)〜(c)に示す方法にしたがって製造されたキャリア粒子20を含む2成分現像剤では、連続印刷を行った場合であっても、トナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。
第3樹脂粒子271の直径r3が50nm以上600nm以下である場合、第3樹脂粒子271の溶解により形成された凹部27の開孔径Rは50nm以上600nm以下となる。そのため、上述で製造されたトナーの外添剤に含まれる第1樹脂粒子の直径が50nm以上200nm以下であれば、第3樹脂粒子271の溶解により形成された凹部27の開孔径Rは第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下となる。よって、このような組み合わせのトナー及びキャリアを含む2成分現像剤では、連続印刷を行った場合におけるトナーの帯電量を適正な範囲内に維持できる。
洗浄用溶剤は、第2樹脂を溶解しないが、第3樹脂粒子271を溶解する。このような洗浄用溶剤としては次に示す溶剤を用いることができる。第2樹脂がメチルシリコーン樹脂であり、第3樹脂粒子271がアクリル樹脂粒子である場合には、洗浄用溶媒はテトラヒドロフランであることが好ましい。
第3樹脂粒子271は、洗浄用溶剤との接触によって溶解されるため、コート層23の内部に存在する第3樹脂粒子271は、溶解され難い。そのため、図4(c)に示すように、形成されたコート層23の内部には第3樹脂粒子271が残存することがある。
図5(a)〜(d)に示す方法にしたがって、本実施形態に係るキャリアを製造することもできる。図5(a)〜(d)は、本実施形態に係るキャリアの製造方法の別の一例を工程順に示す図である。図5(a)〜(d)に示すキャリアの製造方法は、下地層を形成した後に表層を形成することを除いては、図4(a)〜(c)に示すキャリアの製造方法と同様である。以下では、図4(a)〜(c)に示すキャリアの製造方法との相違点を主に示す。
[キャリアの製造方法の別の一例:図5(a)〜(d)]
(コート工程)
コート工程では、図5(a)に示すようにキャリアコア21の表面21aを下地層230で覆った後、下地層230の表面230aを表層232で覆う。
(コート工程:下地層用コート液の調製)
具体的には、まず、第2樹脂を含有する下地層用コート液を調製する。下地層用溶剤に対して第2樹脂を溶かすことにより、下地層用コート液を調製できる。下地層用溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン及びテトラヒドロフランからなる群より選択される1種以上を用いることができる。
(コート工程:下地層の形成)
次に、下地層用コート液を用いて、キャリアコア21の表面21aに下地層230を形成する。下地層用コート液にキャリアコア21を浸漬させても良いし、下地層用コート液を流動層中のキャリアコア21に噴霧させても良い。このとき、熱処理により形成される下地層230の厚さが200nm以上500nm以下となるように、キャリアコア21の表面21aを下地層用コート液で被覆させることが好ましい。
下地層用コート液で覆われた状態のキャリアコア21を流動させながら、所定の温度(例えば、200℃以上300℃以下から選ばれる温度)の熱処理を所定の時間(例えば、30分間以上90分間以下から選ばれる時間)行う。これにより、下地層用コート液が硬化(樹脂化)して、キャリアコア21の表面21aを覆う下地層230が形成される(図5(a))。
(コート工程:表層の形成)
続いて、上記(コート工程:表層用コート液の調製)に記載の方法にしたがって表層用コート液を調製する。得られた表層用コート液を用いて下地層230の表面230aに表層232を形成したことを除いては上記(コート工程:表層の形成)に記載の方法にしたがって表層232を形成する。
図5(a)〜(d)に示すキャリアの製造方法では、キャリアコア21の表面21aに下地層230を形成した後に表層232を形成する。そのため、図5(b)に示すように、第3樹脂粒子271を含む表層232は、コート層231においてキャリアコア21の径方向の最も外側に位置する。
続いて行われる処理工程(図5(c)に示す工程)では、洗浄用溶媒はコート層231の表面231aに接触する。そのため、コート層231の表面231aに露出している第3樹脂粒子271が選択的に溶解され、第3樹脂粒子271の溶解により凹部27が形成される。つまり、キャリアコア21の表面21aを覆うように形成されたコート層231の表面231aに、凹部27が複数形成される(図5(d))。その結果、複数のキャリア粒子20を含むキャリアが得られる。
図5(a)〜(d)に示す方法にしたがって本実施形態に係るキャリアを製造すると、キャリアコア21の表面21aと表層232との間には第3樹脂粒子271を含まない層(つまり下地層230)が形成される(図5(b))。これにより、第3樹脂粒子271の溶解により形成される凹部27の深さDは、コート層23の厚さTよりも確実に小さくなる。よって、製造されたキャリア粒子20では、キャリアコア21の表面21aが露出することをより一層防止できる。
図5(a)〜(d)に示すキャリアの製造方法では、キャリアコア21の表面21aに下地層用コート液及び表層用コート液を順に付着させた後、加熱により下地層用コート液と表層用コート液とを同時に硬化させても良い。以上、図4(a)〜(c)及び図5(a)〜(d)を用いて、本実施形態に係るキャリアの製造方法を説明した。
[トナーとキャリアとの混合]
トナー粒子とキャリア粒子とを混合して攪拌する。このとき、トナー粒子は、100質量部のキャリア粒子に対して、好ましくは1質量部以上20質量部以下添加され、より好ましくは3質量部以上15質量部以下添加される。また、混合機(例えば、ボールミル、ナウターミキサー又はロッキングミキサー等)を用いて、トナー粒子とキャリア粒子との混合及び攪拌を行うことができる。このようにして、本実施形態に係る2成分現像剤が得られる。
[キャリア粒子及びトナー粒子の各々の構成の一例]
[トナー粒子]
上述したように、トナーに含まれるトナー粒子は、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含む。なお、トナーは、トナー母粒子のみからなるトナー粒子を含んでいても良い。以下、外添剤を説明した後に、トナー母粒子を説明する。
(外添剤)
外添剤は、上述の第1樹脂粒子を含む。トナー粒子における第1樹脂粒子の含有量は、100質量部のトナー母粒子に対し、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。これにより、トナー粒子の流動性及びトナー粒子の耐熱保存性が向上する。また、画像形成時には、現像ローラー、感光体及び転写ベルトに対するトナー粒子の付着力を低減できる。ここで、トナー粒子における第1樹脂粒子の含有量とは、複数種の第1樹脂粒子を使用する場合には、それらの合計量を意味する。
外添剤は、無機粒子をさらに含んでいても良い。無機粒子は、例えば、シリカ粒子、又は金属酸化物粒子であることが好ましい。金属酸化物粒子としては、例えば、アルミナ粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化亜鉛粒子、チタン酸ストロンチウム粒子、又はチタン酸バリウム粒子を使用できる。
(トナー母粒子)
トナー粒子は、シェル層を備えないトナー粒子(以下、非カプセルトナー粒子と記載する)であってもよいし、シェル層を備えるトナー粒子(以下、カプセルトナー粒子と記載する)であってもよい。未外添の非カプセルトナー粒子(トナーコア)の表面にシェル層を形成することで、カプセルトナー粒子を製造できる。シェル層は、実質的に熱硬化性樹脂のみからなってもよいし、実質的に熱可塑性樹脂のみからなってもよいし、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との両方を含有してもよい。
非カプセルトナー粒子は、例えば粉砕法又は凝集法により作製できる。これらの方法は、非カプセルトナー粒子の結着樹脂中に内添剤を良好に分散させ易い。
粉砕法の一例では、まず、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、及び離型剤を混合する。続けて、得られた混合物を、溶融混練装置(例えば、1軸又は2軸の押出機)を用いて溶融混練する。続けて、得られた溶融混練物を粉砕及び分級する。これにより、トナー母粒子が得られる。粉砕法を用いた場合には、凝集法を用いた場合よりも容易にトナー母粒子を作製できることが多い。
凝集法の一例では、まず、結着樹脂、離型剤、及び着色剤の各々の微粒子を含む水性媒体中で、これらの微粒子を所望の粒子径になるまで凝集させる。これにより、結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含む凝集粒子が形成される。続けて、得られた凝集粒子を加熱して、凝集粒子に含まれる成分を合一化させる。これにより、所望の粒子径を有するトナー母粒子が得られる。
カプセルトナー粒子を製造する場合、シェル層の形成方法は任意である。例えば、in−situ重合法、液中硬化被膜法、及びコアセルベーション法のいずれの方法を用いて、シェル層を形成してもよい。
(非カプセルトナー粒子)
トナー母粒子は、結着樹脂を含有する。また、トナー母粒子は、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含有してもよい。
(結着樹脂)
トナー母粒子では、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナー母粒子の全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図るためには、トナー母粒子が、結着樹脂として、熱可塑性樹脂を含有することが好ましく、スチレン−アクリル酸系樹脂及びポリエステル樹脂の少なくとも一方を含有することが特に好ましい。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるスチレン系モノマーとしては、上記(外添:第1樹脂粒子)に記載のスチレン系モノマーを好適に使用できる。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるアクリル酸系モノマーとしては、上記(外添:第1樹脂粒子)に記載のアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
ポリエステル樹脂は、1種以上の多価アルコールと1種以上の多価カルボン酸とを縮重合させることで得られる。ポリエステル樹脂を合成するためのアルコールとしては、例えば以下に示すような、2価アルコール(より具体的には、ジオール類又はビスフェノール類)又は3価以上のアルコールを好適に使用できる。ポリエステル樹脂を合成するためのカルボン酸としては、例えば以下に示すような、2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸を好適に使用できる。
ジオール類の好適な例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノール類の好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、又はビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。
3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸の好適な例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、コハク酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n−ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、又はイソドデシルコハク酸)、又はアルケニルコハク酸(より具体的には、n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸)が挙げられる。
3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が挙げられる。
(着色剤)
トナー母粒子は、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、100質量部の結着樹脂に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナー母粒子は、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナー母粒子は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローを好適に使用できる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)を好適に使用できる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーを好適に使用できる。
(離型剤)
トナー母粒子は、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、100質量部の結着樹脂に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素ワックス;酸化ポリエチレンワックス又はそのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物性ワックス;みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物性ワックス;オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムのような鉱物ワックス;モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような、脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスを好適に使用できる。1種類の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
(電荷制御剤)
トナー母粒子は、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤(より具体的には、ピリジン、ニグロシン、又は4級アンモニウム塩)を含有させることで、トナー母粒子のカチオン性を強めることができる。ただし、トナーにおいて十分な帯電性が確保される場合には、トナー母粒子に電荷制御剤を含有させる必要はない。
(磁性粉)
トナー母粒子は、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、又はこれら金属の1種以上を含む合金)、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト、マグネタイト、又は二酸化クロム)、又は強磁性化処理が施された材料(より具体的には、熱処理により強磁性が付与された炭素材料)を好適に使用できる。磁性粉からの金属イオン(例えば、鉄イオン)の溶出を抑制するためには、表面処理された磁性粒子を磁性粉として使用することが好ましい。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
[キャリア粒子]
上述したように、キャリアに含まれるキャリア粒子は、キャリアコアと、キャリアコアの表面を覆うコート層とを含む。キャリア粒子は、摩擦によりトナー粒子を帯電させる。
(キャリアコア)
キャリアコアは、磁性材料を含有することが好ましい。キャリアコアが磁性材料の粒子であってもよいし、キャリアコアの結着樹脂中に磁性材料の粒子を分散させてもよい。キャリアコアに含有される磁性材料の例としては、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、又はこれら金属の1種以上を含む金属)、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト又はマグネタイト)が挙げられる。鉄、コバルト、及びニッケルのうちの1種以上を含む金属としては、例えば、鉄、コバルト、及びニッケルのうちの1種以上と、銅、亜鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビスマス、ベリリウム、マンガン、マグネシウム、セレン、タングステン、ジルコニウム、及びバナジウムのうちの1種以上との合金又は混合物が挙げられる。キャリアコアに含有される磁性材料の別の例としては、上記強磁性金属酸化物と、酸化鉄、酸化チタン又は酸化マグネシウムの金属酸化物、窒化クロム又は窒化バナジウムの窒化物、炭化ケイ素又は炭化タングステンの炭化物のうちの1種以上との混合物が挙げられる。
キャリアコアに含有される磁性材料はフェライト又はマグネタイトであることが好ましい。フェライトの好適な例としては、マグネタイト(スピネルフェライト)、バリウムフェライト、Mnフェライト、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mn−Mgフェライト、Ca−Mgフェライト、Liフェライト、Cu−Znフェライト、又はMn−Mg−Srフェライトが挙げられる。
個々のキャリアコアの材料として、1種類の磁性材料を単独で使用してもよいし、2種以上の磁性材料を併用してもよい。キャリアコアとしては、市販品を使用してもよい。また、磁性材料を粉砕及び焼成してキャリアコアを自作してもよい。キャリアコアの作製において、磁性材料の添加量(特に、強磁性材料の割合)を変えることで、キャリアの飽和磁化を調整できる。また、キャリアコアの作製において、焼成温度を変えることで、キャリアの円形度を調整できる。
より好ましくは、本実施形態に係るキャリアにおいて、キャリアコアはフェライト粒子である。フェライト粒子は、画像形成のために十分な磁性を有する傾向がある。また、一般的な製法により作製されたフェライト粒子は、真球にはならず、表面に適度な凹凸を有する傾向がある。詳しくは、フェライト粒子の表面の算術平均粗さ(詳しくは、JIS(日本工業規格)B0601−2013で規定される算術平均粗さRa)は0.3μm以上2.0μm以下である傾向がある。
キャリアコアの体積中位径(D50)は30μm以上100μm以下であることが好ましい。これにより、より良好な現像性を得ることができる。キャリアコアの体積中位径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA−700」)を用いて測定した値である。
(コート層)
コート層は、上述の第2樹脂を含有する。第2樹脂は、コート層において、100質量部のキャリアコアに対して0.3質量部以上5質量部以下含まれていることが好ましい。第2樹脂がコート層において100質量部のキャリアコアに対し0.3質量部以上含まれていれば、キャリア現像の発生を防止できる。また、第2樹脂がコート層において100質量部のキャリアコアに対し5質量部以下含まれていれば、チャージアップの発生を防止できるため、良好な現像性が得られる。ここで、キャリア現像とは、トナーと一緒にキャリアもトナー担持体に移動する現象を意味する。また、チャージアップとは、トナーが過剰に正に帯電する現象を意味する。
コート層は、第2樹脂の極性とは逆極性を有する添加剤をさらに含むことが好ましい。例えば正帯電性トナー用キャリアにおいて第2樹脂としてシリコーン系樹脂を使用する場合には、コート層は添加剤としてアミノシラン系のカップリング剤を含むことが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されない。
以下に示す方法にしたがって、表1に示す2成分現像剤D−1〜D−11を製造した。
Figure 2018005076
表1において、「現像剤」は2成分現像剤を意味する。「直径r1」は、外添剤に含まれるアクリル樹脂粒子の直径を意味する。「含有量」は100質量部のキャリアコアに対するアクリル樹脂粒子(表1には樹脂粒子と記載)の含有量を意味し、その単位は質量部である。「処理」は、コート層がキャリアコアの表面に形成されたキャリア粒子をテトラヒドロフランで洗浄することを意味する。
以下、本実施例で使用したアクリル樹脂粒子の製造方法、2成分現像剤D−1〜D−11の製造方法、評価方法、及び評価結果について、順に説明する。なお、誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。
[アクリル樹脂粒子の製造]
100質量部のメチルメタクリレート(ナカライテスク株式会社製「メタクリル酸メチル(モノマー)」、商品コード:22725−95)と300質量部の蒸留水とを含む液に、過硫酸カリウム(ナカライテスク株式会社製、商品コード:28717−25、重合開始剤)と、チオ硫酸ナトリウム(ナカライテスク株式会社製、商品コード:32008−85、レドックス系重合開始剤)と、硫酸銅(ナカライテスク株式会社製「硫酸銅(II)五水和物」、商品コード:09604−85、促進剤)とを添加した。このとき、液中における過硫酸カリウムの濃度が3.0×10-5mоl/Lとなるように、過硫酸カリウムを添加した。また、液中におけるチオ硫酸ナトリウムの濃度がX(表2に記載)mоl/Lとなるように、チオ硫酸ナトリウムを添加した。また、液中における硫酸銅の濃度が2.5×10―5mol/Lになるように、硫酸銅を添加した。液の温度を70℃にまで上昇させ、窒素気流下且つ70℃で2時間反応させた。冷却後、限外濾過及び乾燥した。このようにして、直径がY(表2に記載)nmであるアクリル樹脂粒子を得た。得られたアクリル樹脂粒子は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)からなる粒子であった。
なお、得られたアクリル樹脂粒子の直径は、次に示す方法にしたがって、測定された。走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてアクリル樹脂粒子の断面を観察した。得られた画像から、50個のアクリル樹脂粒子を無作為に抽出した。抽出された50個のアクリル樹脂粒子の各々の長軸方向における長さを求め、求められた長さの平均値をアクリル樹脂粒子の直径(表2に示すY)とした。
Figure 2018005076
表2において、Xは、100質量部のメチルメタクリレートと300質量部の蒸留水とを含む液中におけるチオ硫酸ナトリウムの濃度を意味する。Yは、得られたアクリル樹脂粒子の直径を意味する。
[2成分現像剤の製造]
[2成分現像剤D−1の製造]
以下に示す方法にしたがって、トナーT−1とキャリアC−1とを含む2成分現像剤D−1を製造した。
[トナーT−1の準備]
(トナー母粒子の作製)
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、100質量部のポリエステル樹脂(三井化学株式会社製「XPE258」、酸価:5.6mgKOH/g、融点:100℃)と、5質量部のカルナバワックス(株式会社加藤洋行製「特製カルナウバワックス 1号」)と、4質量部の着色剤(銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.Pigment Blue 15:3 キャボット社製「REGAL(登録商標)330R」))と、1質量部の4級アンモニウム塩(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P−51」)とを混合した。
得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて溶融混練した。得られた混練物を冷却した後、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル」)を用いて粉砕した。得られた粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)6.8μmのトナー母粒子が得られた。
(外添)
得られたトナー母粒子に外添を行った。詳しくは、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、100質量部のトナー母粒子と、1質量部の疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA−200H」、内容:トリメチルシリル基とアミノ基とで表面修飾した乾式シリカ粒子、個数平均1次粒子径:約12nm)と、1質量部のアクリル樹脂粒子(直径r1:62nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−2)とを混合(回転速度:3500rpm、混合時間:5分間)した。このようにして、トナー母粒子の表面に外添剤(疎水性シリカ粒子及びアクリル樹脂粒子)を付着させた。その結果、多数のトナー粒子を含むトナーT−1が得られた。
[キャリアC−1の準備]
(キャリアコアの準備)
70質量部のFe23と、20質量部のCuOと、10質量部のZnOとの混合物に水を加え、湿式ボールミルを用いて2時間かけて混合物を粉砕した。得られた粉砕物(体積中位径(D50):1μm以下)にポリビニルアルコールを加えた。得られた混合物を、スプレードライヤーを用いて、造粒させ、乾燥させた。得られた造粒物を、1000℃で5時間焼成した。3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化が65Am2/kgである体積中位径40μmのキャリアコア(マンガン系フェライトキャリア)を得た。
(コート)
100質量部のメチルシリコーン樹脂(ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定された質量平均分子量が1.5×104である樹脂)に、4質量部のオクチル酸(硬化触媒)を添加して、コート液を得た。
コート液と0.5質量部のアクリル樹脂粒子(直径r3:71nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−3)とを、流動層コーティング装置(フロイント産業株式会社製「スパイラフロー(登録商標)SFC−5」)を用いて、80℃の熱風を送り込みながら、100質量部のキャリアコアにスプレーした。コート液の添加量は、キャリアコア100質量部に対してメチルシリコーン樹脂の量が3質量部になるような量とした。その結果、キャリアコアが、未硬化の有機層(流動層)で被覆された。未硬化の有機層(流動層)でキャリアコアの表面が被覆されたキャリア粒子を、乾燥機を用いて、260℃で3時間加熱した。これにより、流動層を硬化させた。
(洗浄)
硬化層がキャリアコアの表面に形成されたキャリア粒子をテトラヒドロフラン(ナカライテスク株式会社製)で洗浄した。具体的には、硬化層がキャリアコアの表面に形成されたキャリア粒子をテトラヒドロフラン中に分散させた。その結果、硬化層の表面から露出するアクリル樹脂粒子がテトラヒドロフランに溶解し、硬化層の表面には複数の凹部が形成された。つまり、キャリアコアの表面はコート層で覆われ、コート層の表面には凹部(開孔径R:67nm)が形成された。得られた粒子をテトラヒドロフランから取り出して、乾燥させた。このようにして、複数のキャリア粒子を含むキャリアC−1が得られた。
[トナーT−1とキャリアC−1との混合]
トナーT−1とキャリアC−1とを、粉体混合機(愛知電機株式会社製「ロッキングミキサー(登録商標)」、混合方式:容器回転揺動方式)を用いて30分間混合して、2成分現像剤を調製した。トナーT−1とキャリアC−1とは、2成分現像剤におけるトナーの割合が8質量%になるような質量比で混合した。このようにして、2成分現像剤D−1が得られた。
[2成分現像剤D−2の製造]
下記(トナーT−2の準備)で準備したトナーT−2と下記(キャリアC−2の準備)で準備したキャリアC−2とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−2を製造した。
(トナーT−2の準備)
アクリル樹脂粒子(直径r1:62nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−2)の代わりにアクリル樹脂粒子(直径r1:153nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−4)を用いたことを除いてはトナーT−1の準備と同様の方法にしたがって、トナーT−2を準備した。
(キャリアC−2の準備)
アクリル樹脂粒子(直径r3:71nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−3)の代わりにアクリル樹脂粒子(直径r3:162nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−5)を用いたことを除いてはキャリアC−1の準備と同様の方法にしたがってキャリアC−2を準備した。
[2成分現像剤D−3の製造]
トナーT−1とキャリアC−2とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−3を製造した。
[2成分現像剤D−4の製造]
トナーT−1と下記(キャリアC−3の準備)で準備したキャリアC−3とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−4を製造した。
(キャリアC−3の準備)
100質量部のキャリアコアに対するアクリル樹脂粒子(直径r3:71nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−3)の添加量を0.2質量部に変更したことを除いてはキャリアC−1の準備と同様の方法にしたがってキャリアC−3を準備した。
[2成分現像剤D−5の製造]
トナーT−1と下記(キャリアC−4の準備)で準備したキャリアC−4とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−5を製造した。
(キャリアC−4の準備)
100質量部のキャリアコアに対するアクリル樹脂粒子(直径r3:71nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−3)の添加量を0.4質量部に変更したことを除いてはキャリアC−1の準備と同様の方法にしたがってキャリアC−4を準備した。
[2成分現像剤D−6の製造]
トナーT−1と下記(キャリアC−5の準備)で準備したキャリアC−5とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−6を製造した。
(キャリアC−5の準備)
100質量部のキャリアコアに対するアクリル樹脂粒子(直径r3:71nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−3)の添加量を0.6質量部に変更したことを除いてはキャリアC−1の準備と同様の方法にしたがってキャリアC−5を準備した。
[2成分現像剤D−7の製造]
トナーT−1と下記(キャリアC−6の準備)で準備したキャリアC−6とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−7を製造した。
(キャリアC−6の準備)
100質量部のキャリアコアに対するアクリル樹脂粒子(直径r3:71nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−3)の添加量を0.8質量部に変更したことを除いてはキャリアC−1の準備と同様の方法にしたがってキャリアC−6を準備した。
[2成分現像剤D−8の製造]
下記(トナーT−3の準備)で準備したトナーT−3とキャリアC−1とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−8を製造した。
(トナーT−3の準備)
アクリル樹脂粒子(直径r1:62nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−2)の代わりにアクリル樹脂粒子(直径r1:41nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−1)を用いたことを除いてはトナーT−1の準備と同様の方法にしたがって、トナーT−3を準備した。
[2成分現像剤D−9の製造]
下記(トナーT−4の準備)で準備したトナーT−4とキャリアC−2とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−9を製造した。
(トナーT−4の準備)
アクリル樹脂粒子(直径r1:62nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−2)の代わりにアクリル樹脂粒子(直径r1:250nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−6)を用いたことを除いてはトナーT−1の準備と同様の方法にしたがって、トナーT−4を準備した。
[2成分現像剤D−10の製造]
トナーT−1と下記(キャリアC−7の準備)で準備したキャリアC−7とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−10を製造した。
(キャリアC−7の準備)
アクリル樹脂粒子をキャリアコアにスプレーしなかったことを除いてはキャリアC−1の準備と同様の方法にしたがってキャリアC−7を準備した。
[2成分現像剤D−11の製造]
トナーT−1と下記(キャリアC−8の準備)で準備したキャリアC−8とを混合したことを除いては2成分現像剤D−1の製造と同様の方法にしたがって、2成分現像剤D−11を製造した。
(キャリアC−8の準備)
アクリル樹脂粒子(直径r3:71nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−3)の代わりにアクリル樹脂粒子(直径r3:250nm、表2に記載のアクリル樹脂粒子P−6)を用いたことを除いてはキャリアC−1の準備と同様の方法にしたがってキャリアC−8を準備した。
[キャリアの物性の測定]
(凹部の開孔径Rの測定)
上述の方法にしたがって得られたキャリアC−1〜C−8に関して、凹部の開孔径Rを測定した。まず、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いてキャリア粒子の表面全域を観察した。得られた画像を、画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて解析した。この画像解析により、複数の凹部が検出された。検出された複数の凹部のそれぞれの開口の円相当径を求め、その平均値を「凹部の開孔径R」とした。その結果を表3に示す。
(コート層の表面における凹部の開孔率の測定)
下記式を用いて、コート層の表面における凹部の開孔率を算出した。下記式における凹部の開口面の総面積及びコート層の表面積は次に示す方法にしたがって測定された。その結果を表3に示す。
(コート層の表面における凹部の開孔率)=(凹部の開口面の総面積)/(コート層の表面積)×100
電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いてキャリア粒子の表面全域を観察した。得られた画像を、画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて解析した。そして、コート層の表面積を算出した。
次に、画像解析により検出された凹部の開口の全てに対し、ペンツールを用いて各凹部の開口の周縁を描画し、輪郭線内を塗りつぶした。ペンツールによって塗りつぶされた部分(輪郭線によって囲まれた部分)の投影面積の合計を算出した。算出された投影面積の合計を、1個のキャリア粒子の凹部の開口面の総面積とした。このような凹部の開口面の総面積の算出を複数のキャリア粒子に対して行い、複数のキャリア粒子(測定対象)の凹部の開口面の総面積の平均値を求めた。このようにして求められた凹部の開口面の総面積の平均値を「凹部の開口面の総面積」とした。
(コート層の厚さTの測定)
上述の方法にしたがって得られたキャリアC−1〜C−8に関して、コート層の厚さTを測定した。まず、透過電子顕微鏡(TEM、株式会社日立ハイテクノロジーズ製「H−7100FA」)を用いて、キャリア粒子の断面TEM写真を撮影した。次に、得られたキャリア粒子の断面TEM写真を、画像解析ソフトウェア(例えば、三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて解析した。詳しくは、キャリア粒子の断面の略中心で直交する2本の直線を引いた。その2本の直線の各々において、キャリアコアとコート層との界面(キャリアコアの表面に相当)からコート層の表面までの長さを測定した。このようにして測定された4箇所の長さの平均値を、1個のキャリア粒子が備えるコート層の厚さとした。このようなコート層の厚さの測定を複数のキャリア粒子に対して行い、複数のキャリア粒子(測定対象)が備えるコート層の厚さの平均値を求めた。このようにして求められたコート層の厚さの平均値を「コート層の厚さT」とした。
[2成分現像剤の評価]
(トナーの帯電量の評価)
上述の方法にしたがって得られた2成分現像剤D−1〜D−11を用いて、トナーの帯電量を評価した。まず、上述の方法にしたがって得られた2成分現像剤をカラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalpha5550Ci」)の現像装置に入れた。また、対応するトナーをカラー複合機のトナー容器に入れた。その後、印字率5%のサンプル画像を1枚の記録媒体に印刷した。その後、現像装置から2成分現像剤を取り出した。取り出された2成分現像剤の0.10±0.01gをQ/mメーター(トレック社製「MODEL 210HS」)の測定セルに入れた。測定セルに入れられた2成分現像剤のうちのトナーのみを、篩(質量既知)を介して10秒間吸引した。吸引されたトナーの総電気量を、上記Q/mメーターを用いて測定した。また、電子天秤を用いて、吸引前の篩の質量と吸引後の篩の質量とを測定した。吸引後の篩の質量から吸引前の篩の質量を差し引くことにより、吸引されたトナーの質量を算出した。そして、下記式を用いて、2成分現像剤中のトナーの帯電量(μC/g)を算出した。このようにしてトナーの帯電量(初期)(μC/g)を算出した。その結果を表4に示す。
[2成分現像剤中のトナーの帯電量(μC/g)]=[吸引されたトナーの総電気量(μC)]/[吸引されたトナーの質量(g)]
次に、上述の方法にしたがって得られた2成分現像剤が現像装置に入れられた上記カラー複合機を用いて、印字率5%のサンプル画像を記録媒体に5000枚連続で印刷した。その後、トナーの帯電量(初期)(μC/g)の算出と同様の方法にしたがって、トナーの帯電量(連続印刷後)(μC/g)を算出した。その結果を表4に示す。
トナーの帯電量(初期)(μC/g)及びトナーの帯電量(連続印刷後)(μC/g)のいずれもが25μC/g以上である場合を「トナーの帯電量が適正な範囲内に維持されている」と評価した。
(画像濃度の評価)
上述の方法にしたがって得られた2成分現像剤D−1〜D−11を用いて、画像濃度を評価した。まず、上述の方法にしたがって得られた2成分現像剤をカラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalpha5550」)の現像装置に入れた。また、対応するトナーをカラー複合機のトナー容器に入れた。その後、ソリッド部を含む画像濃度測定用サンプル画像を1枚の記録媒体に印刷した。その後、マクベス反射濃度計(X−Rite社製「RD914」)を用いて、印刷後の記録媒体のソリッド部(形成された画像濃度測定用サンプル画像のソリッド部)の反射濃度(ID:画像濃度)を測定した。このようにして画像濃度(初期)が得られた。その結果を表4に示す。
次に、上記カラー複合機を用いて、印字率5%のサンプル画像を記録媒体に5000枚連続で印刷した。その後、ソリッド部を含む画像濃度測定用サンプル画像を1枚の記録媒体に印刷した。その後、画像濃度(初期)の測定と同様の方法にしたがって、画像濃度(連続印刷後)を求めた。その結果を表4に示す。
Figure 2018005076
表3において、「現像剤」は2成分現像剤を意味する。「T」はキャリアのコート層の厚さを意味し、その単位はnmである。「r1」は外添剤に含まれるアクリル樹脂粒子の直径を意味し、その単位はnmである。「R」はキャリアのコート層の表面に形成された凹部の開孔径を意味し、その単位はnmである。「開孔率」は、コート層の表面における凹部の開孔率を意味する。また、下記表4において、「現像剤」は2成分現像剤を意味する。
Figure 2018005076
2成分現像剤D−1〜D−8(実施例1〜8に係る2成分現像剤)はそれぞれ、前述の基本構成を有していた。つまり、2成分現像剤D−1〜D−8はそれぞれ、トナー粒子を複数含むトナーと、キャリア粒子を複数含むキャリアとを含んでいた。トナー粒子は、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含んでいた。キャリア粒子は、キャリアコアと、キャリアコアの表面を覆うコート層とを含んでいた。外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含んでいた。コート層は、第2樹脂を含有していた。コート層の厚さは、第1樹脂粒子の直径よりも大きかった。コート層の表面には凹部が複数形成されており、凹部の開孔径は第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下であった。
表4に示されるように、2成分現像剤D−1〜D−8では、それぞれ、印字率5%のサンプル画像を1枚の記録媒体に印刷した後だけでなく、印字率5%のサンプル画像を記録媒体に5000枚連続で印刷した後においても、トナーの帯電量は25μC/g以上であった。つまり、2成分現像剤D−1〜D−8では、それぞれ、連続印刷を行った場合であっても、トナーの帯電量を適正な範囲内に維持できた。
2成分現像剤D−9〜D−11(比較例1〜3に係る2成分現像剤)では、2成分現像剤D−1〜D−8と比較して、トナーの帯電量の評価及び画像濃度(ID)の評価で劣っていた。詳しくは、2成分現像剤D−9では、印字率5%のサンプル画像を1枚の記録媒体に印刷した後においても、トナーの帯電量が規格値を下回った。また、印字率5%のサンプル画像を記録媒体に5000枚連続で印刷した後には、画像濃度が低下した。このような結果が得られた理由としては、2成分現像剤D−9では、凹部の開孔径Rが、外添剤に含まれるアクリル樹脂粒子の直径r1未満であったことが考えられる(表3)。
2成分現像剤D−10では、印字率5%のサンプル画像を記録媒体に5000枚連続で印刷した後において、トナーの帯電量が規格値を下回った。このような結果が得られた理由としては、2成分現像剤D−10では、キャリアのコート層の表面に凹部が形成されていないことが考えられる(表3)。
2成分現像剤D−11では、印字率5%のサンプル画像を1枚の記録媒体に印刷した後においても、トナーの帯電量が規格値を下回った。このような結果が得られた理由としては、2成分現像剤D−11では、凹部の開孔径Rが、外添剤に含まれるアクリル樹脂粒子の直径r1の3倍超であったことが考えられる(表3)。
2成分現像剤D−1〜D−7では、2成分現像剤D−8と比較して、画像濃度(ID)の評価でさらに優れていた。詳しくは、2成分現像剤D−1〜D−7では、印字率5%のサンプル画像を記録媒体に5000枚連続で印刷した後においても、画像濃度(ID)を高く維持できた。具体的には、画像濃度(ID)は1.2以上であった。このような結果が得られた理由としては、2成分現像剤D−1〜D−7では、外添剤に含まれるアクリル樹脂粒子の直径r1が50nm以上200nm以下であることが考えられる(表1)。
本発明に係る静電潜像現像用キャリア及び2成分現像剤は、例えば複写機、プリンター、又は複合機において画像を形成するために用いることができる。
10 トナー粒子
11 トナー母粒子
13 第1樹脂粒子
20 キャリア粒子
21 キャリアコア
21a 表面
23 コート層
23a 表面
27 凹部
27a 底面
100 2成分現像剤
230 下地層
230a 表面
231 コート層
231a 表面
232 表層
271 第3樹脂粒子

Claims (11)

  1. トナー粒子を複数含む静電潜像現像用トナーと、
    キャリア粒子を複数含む静電潜像現像用キャリアと
    を含み、
    前記トナー粒子は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含み、
    前記キャリア粒子は、キャリアコアと、前記キャリアコアの表面を覆うコート層とを含み、
    前記外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含み、
    前記コート層は、第2樹脂を含有し、
    前記コート層の厚さは、前記第1樹脂粒子の直径よりも大きく、
    前記コート層の表面には凹部が複数形成されており、前記凹部の開孔径は前記第1樹脂粒子の前記直径の1倍以上3倍以下である、2成分現像剤。
  2. 前記コート層の前記表面における前記凹部の開孔率は30%以上60%以下である、請求項1に記載の2成分現像剤。
  3. 前記第1樹脂粒子の前記直径は50nm以上200nm以下である、請求項1又は2に記載の2成分現像剤。
  4. 前記第1樹脂は、アクリル樹脂であり、
    前記第2樹脂は、メチルシリコーン樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の2成分現像剤。
  5. キャリアコアと、前記キャリアコアの表面を覆うコート層とを含むキャリア粒子を、複数含み、
    前記コート層は、樹脂を含有し、
    前記コート層の表面には凹部が複数形成されており、前記凹部の開孔径は50nm以上600nm以下である、静電潜像現像用キャリア。
  6. 前記コート層の前記表面における前記凹部の開孔率は30%以上60%以下である、請求項5に記載の静電潜像現像用キャリア。
  7. 静電潜像現像用トナーの製造工程と、
    静電潜像現像用キャリアの製造工程と、
    前記静電潜像現像用トナーと前記静電潜像現像用キャリアとを混合する混合工程とを含み、
    前記静電潜像現像用トナーの製造工程は、トナー母粒子と前記トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含むトナー粒子を製造する工程を含み、
    前記静電潜像現像用キャリアの製造工程は、
    キャリアコアの表面を、表層を含むコート層で覆うコート工程と、
    前記表面が前記コート層で覆われたキャリアコアを溶剤で処理する処理工程と
    を含み、
    前記外添剤は、第1樹脂を含有する第1樹脂粒子を複数含み、
    前記表層は、前記コート層において前記キャリアコアの径方向の最も外側に位置し、第2樹脂と、第3樹脂を含有する第3樹脂粒子とを含み、
    前記第3樹脂粒子は、前記第1樹脂粒子の直径の1倍以上3倍以下の直径を有し、
    前記処理工程では、前記コート層の表面に露出している前記第3樹脂粒子が選択的に溶解される、2成分現像剤の製造方法。
  8. 前記コート工程は、
    前記キャリアコアの前記表面を、少なくとも1層の下地層で覆う工程と、
    前記下地層の表面を、前記表層で覆う工程と
    を含み、
    前記下地層は、前記第2樹脂を含む一方、前記第3樹脂粒子を含まない、請求項7に記載の2成分現像剤の製造方法。
  9. 前記第2樹脂は、メチルシリコーン樹脂であり、
    前記第3樹脂は、アクリル樹脂であり、
    前記溶剤は、テトラヒドロフランである、請求項7又は8に記載の2成分現像剤の製造方法。
  10. キャリアコアの表面を、表層を含むコート層で覆うコート工程と、
    前記表面が前記コート層で覆われたキャリアコアを溶剤で処理する処理工程と
    を含み、
    前記表層は、前記コート層において前記キャリアコアの径方向の最も外側に位置し、50nm以上600nm以下の直径を有する樹脂粒子を含み、
    前記処理工程では、前記コート層の表面に露出している前記樹脂粒子が選択的に溶解される、静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  11. 前記コート工程は、
    前記キャリアコアの前記表面を、少なくとも1層の下地層で覆う工程と、
    前記下地層の表面を、前記表層で覆う工程と
    を含み、
    前記下地層は、前記表層に含まれる前記樹脂粒子を含まず、
    前記表層及び前記下地層は、前記表層に含まれる前記樹脂粒子が含有する樹脂とは異なる樹脂を含有する、請求項10に記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
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