JP2018004032A - 電磁弁及び電磁アクチュエータ - Google Patents

電磁弁及び電磁アクチュエータ Download PDF

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Abstract

【課題】ソレノイドケースにブッシュを圧入する際に切粉が発生しても、その切粉によってブッシュの移動が妨げられることを防ぐことが可能な電磁弁、及び電磁アクチュエータを提供する。【解決手段】電磁弁1のソレノイド部2は、スリーブ3に固定されたソレノイドケース21と、ソレノイドケース21に保持されたボビン22と、ボビン22に巻き回されたコイル23と、コイル23が発生する磁束を受けてソレノイドケース21に対して軸方向移動する円筒状のプランジャ24と、ソレノイドケース21の内部に軸方向に圧入して固定され、ソレノイドケース21に対するプランジャ24の軸方向移動をガイドする円筒状の第1ブッシュ27とを有し、ソレノイドケース21には、第1ブッシュ27を圧入する際に発生する切粉Cが導入される凹部210が、嵌合面213aと第1ブッシュ27が突き当てられる突き当て面213bとの間の角部に開口して形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、供給ポート及び出力ポートを有する筒状のスリーブに対してスプール弁を軸方向移動させるソレノイド部を備えた電磁弁、及び電磁アクチュエータに関する。
従来、作動油が供給される供給ポート及び作動油を出力する出力ポートを有する筒状のスリーブと、スリーブに形成された弁孔内で軸方向移動して供給ポートと出力ポートとの間の流路面積を変化させるスプール弁と、励磁電流の供給を受けて作動し、スプール弁を軸方向の一側に押圧するソレノイド部とを備えた電磁弁が、例えば車両の自動変速機等の油圧によって動作する機器を制御するために用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の電磁弁のソレノイド部は、電磁コイルと、電磁コイルで発生した磁束の磁路となるソレノイドコアと、ソレノイドコアに対して軸方向に移動するプランジャと、プランジャと一体に軸方向移動するシャフトと、シャフトに外嵌された環状のストッパとを有している。電磁コイルに励磁電流が供給されると、プランジャがソレノイドコアに対して軸方向移動し、シャフトがスプール弁を押圧する。プランジャは、ソレノイドケース内に圧入固定された円筒状のブッシュによって軸方向移動可能に支持されている。
特開2014−185748号公報
上記のように構成された電磁弁において、ブッシュをソレノイドケースに圧入する際に、その締め代が大きいと、ソレノイドケースの内面がブッシュに削られて切粉が発生する場合がある。この切粉は、軟磁性体であるので、例えばソレノイドケースの内周面とプランジャの外周面との間に付着し、ソレノイドケースに対するプランジャの円滑な軸方向移動の妨げとなるおそれがある。この対策として、ブッシュを圧入する際の締め代を小さくして切粉の発生を抑制することが考えられるが、この場合には、ソレノイドケースにブッシュを固定する締め付け力が低下し、ソレノイドケースに対してブッシュが変位しやすくなってしまう。
そこで、本発明は、ソレノイドケースにブッシュを圧入する際に切粉が発生しても、その切粉によってブッシュの移動が妨げられることを防ぐことが可能な電磁弁、及び電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、作動油が供給される供給ポート及び作動油を出力する出力ポートが形成された筒状のスリーブと、前記スリーブに形成された弁孔に軸方向移動可能に収容され、その軸方向移動によって前記供給ポートと前記出力ポートとの間の流路面積を変化させるスプール弁と、励磁電流の供給を受けて作動し、前記励磁電流の大きさに応じた押圧力で前記スプール弁を軸方向の一側に押圧するソレノイド部と、前記スプール弁を前記ソレノイド部側に付勢する付勢部材とを備え、前記ソレノイド部は、前記スリーブに固定された軟磁性体からなるソレノイドケースと、前記ソレノイドケースに保持されたボビンと、前記ボビンに巻き回されたコイルと、前記コイルが発生する磁束を受けて前記ソレノイドケースに対して軸方向に移動する円筒状のプランジャと、前記プランジャと一体に軸方向移動して前記スプール弁を押圧するシャフトと、前記ソレノイドケースの内部に軸方向に圧入して固定され、前記ソレノイドケースに対する前記プランジャの軸方向移動をガイドする円筒状のブッシュとを有し、前記ソレノイドケースには、前記ブッシュを圧入する際に発生する切粉が導入される凹部が、前記ブッシュが内嵌される嵌合面と前記ブッシュが突き当てられる突き当て面との間の角部に開口して形成された、電磁弁を提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するため、軟磁性体からなるソレノイドケースと、前記ソレノイドケースに保持されたボビンと、前記ボビンに巻き回されたコイルと、前記コイルが発生する磁束を受けて前記ソレノイドケースに対して軸方向に移動する円筒状のプランジャと、前記ソレノイドケースの内部に軸方向に圧入して固定され、前記ソレノイドケースに対する前記プランジャの軸方向移動をガイドする円筒状のブッシュとを有し、前記ソレノイドケースには、前記ブッシュを圧入する際に発生する切粉が導入される凹部が、前記ブッシュが内嵌される嵌合面と前記ブッシュが突き当てられる突き当て面との間の角部に開口して形成された、電磁アクチュエータを提供する。
本発明に係る電磁弁及び電磁アクチュエータによれば、ソレノイドケースにブッシュを圧入する際に切粉が発生しても、その切粉によってブッシュの移動が妨げられることを防ぐことが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る電磁弁の構成をバルブボディと共に示す断面図である。 電磁弁の製造時における第1ブッシュの圧入工程を示し、(a)は第1ブッシュをソレノイドケースに圧入している途中の状態を、(b)は第1ブッシュの圧入が完了した状態を、それぞれ示す。 (a)〜(c)は、第1ブッシュの突出部に凹部を形成する際の加工手順の一例を示す説明図である。 電磁コイルに通電した際にソレノイドケースの突出部及び第1ブッシュに発生する磁束密度分布を示す分布図である。 比較例として示すソレノイドケースの突出部及び第1ブッシュに発生する磁束密度分布を示す分布図である。 (a)は、第2の実施の形態に係る第1ブッシュの一端部を拡大して示す断面図である。(b)は、第2の実施の形態に係る第1ブッシュをソレノイドケースに圧入する際の状態を示す説明図である。 (a)は、本実施の形態に係るソレノイドケースの一部を拡大して示す断面図である。(b)は、本実施の形態に係るソレノイドケースに発生する磁束密度分布を示す分布図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態に係る電磁弁及び電磁アクチュエータにつき、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電磁弁の構成をバルブボディと共に示す断面図である。
電磁弁1は、ソレノイド部2と、筒状のスリーブ3と、スリーブ3に収容されたスプール弁4と、スプール弁4をソレノイド部2側に付勢する付勢部材としての復帰用スプリング10とを備えている。ソレノイド部2は、励磁電流の供給を受けて作動し、励磁電流の大きさに応じた押圧力でスプール弁4を軸方向の一側(復帰用スプリング10側)に押圧する。ソレノイド部2は、本発明の電磁アクチュエータに相当する。この電磁弁1は、例えば車両用自動変速機の作動のための流体制御弁として使用される。
電磁弁1は、図1に示すように、バルブボディ5に形成された嵌合穴50にスリーブ3が嵌合した状態で使用される。バルブボディ5には、作動油を供給する供給通路51と、作動油を制御対象(例えば車両用自動変速機)に導く出力通路52と、出力通路52に連通するフィードバック通路53とが形成されている。供給通路51には、図略のオイルポンプから吐出された作動油が供給される。また、嵌合穴50は、その奥側が作動油を図略のドレンタンクに導くドレン通路54として形成されている。
(スリーブ3の構成)
スリーブ3は、円筒状の本体部3a及び鍔部3bを有し、鍔部3bを後述するソレノイドコア26の鍔部263に当接させてソレノイドケース21に取り付けられている。スリーブ3には、スプール弁4を収容する弁孔30が設けられている。以下、弁孔30の中心軸線を軸線Oとし、この軸線Oに平行な方向を軸方向といい、軸線Oに直交する方向を径方向という。
弁孔30には、スプール弁4が軸方向移動可能に収容されている。図1では、軸線Oよりも上側に電磁弁1の非作動状態(非通電状態)を示し、軸線Oよりも下側に電磁弁1の電磁コイル23に定格電流値の励磁電流が供給された作動状態を示している。
スリーブ3の本体部3aには、供給通路51に連通する供給ポート31、出力通路52に連通する出力ポート32、フィードバック通路53に連通するフィードバックポート33、及びドレン通路54に連通するドレンポート34が形成されている。供給ポート31には、供給通路51から作動油が供給される。出力ポート32からは、出力通路52に作動油が出力される。フィードバックポート33は、絞り孔331を通過した作動油が内部に供給される。ドレンポート34は、スリーブ3の外周面に形成された図略の溝を介してドレン通路54に連通している。
また、スリーブ3の本体部3aには、供給ポート31と出力ポート32との間に第1中間ポート35が形成され、出力ポート32とドレンポート34との間に第2中間ポート36が形成されている。
スリーブ3の本体部3aにおける鍔部3bとは反対側の端部の内面には、ねじ部3cが設けられている。弁孔30の一端は、ねじ部3cに螺合する栓体300によって閉塞され、栓体300とスプール弁4の軸方向端面との間には、復帰用スプリング10が圧縮された状態で配置されている。
弁孔30は、フィードバックポート33よりも鍔部3b側の第1孔部30a、及びフィードバックポート33よりも栓体300側の第2孔部30bからなり、第2孔部30bの内径は、第1孔部30aの内径よりも大径に形成されている。供給ポート31、出力ポート32、及びドレンポート34は、軸線Oに沿って並列して第2孔部30bに設けられている。
出力ポート32には、制御対象から作動油を電磁弁1を介して排出する際に、作動油に交じって出力通路52から異物が流入することを抑制するためのストレーナ6が嵌着されている。
(スプール弁4の構成)
スプール弁4は、鍔部3b側から栓体300側に向かって、第1乃至第5のランド41〜45が形成されている。第2乃至第5のランド42〜45の外径はそれぞれ等しく、かつ第1のランド41の外径よりも大きく形成されている。第1のランド41の外周面は、第1孔部30aの内面に摺接し、第2乃至第5のランド42〜45のランドは、第2孔部30bの内面に摺接する。
第1のランド41は、鍔部3b側の端面がソレノイド部2のシャフト25に当接している。第1のランド41及び第2のランド42は、軸線Oに沿って隣り合って形成され、第2のランド42における第1のランド41側の端面の面積は、第1のランド41における第2のランド42側の端面の面積よりも大きく形成されている。第1のランド41及び第2のランド42は、フィードバックポート33に供給された作動油のフィードバック圧の受圧面積の差によって、スプール弁4を栓体300側に押圧する押圧力を発生させる。
第2のランド42は、スプール弁4の軸方向移動に応じて供給ポート31と第1中間ポート35との間の流路面積を変化させる。第3のランド43は、スプール弁4の軸方向移動に応じて第1中間ポート35と出力ポート32との間の流路面積を変化させる。つまり、スプール弁4は、その軸方向移動によって、供給ポート31と出力ポート32との間の流路面積を変化させる。
また、第4のランド44は、スプール弁4の軸方向移動に応じて出力ポート32と第2中間ポート36との間の流路面積を変化させ、第5のランド45は、スプール弁4の軸方向移動に応じて第2中間ポート36とドレンポート34との間の流路面積を変化させる。これにより、スプール弁4の軸方向移動によって出力ポート32から出力される作動油の圧力が変化する。
(ソレノイド部2の構成)
ソレノイド部2は、スリーブ3に固定されたソレノイドケース21と、ソレノイドケース21に保持されたボビン22と、ボビン22に巻き回された電磁コイル23と、電磁コイル23が発生する磁束を受けてソレノイドケース21に対して軸方向に移動する円筒状のプランジャ24と、プランジャ24と一体に軸方向移動してスプール弁4を押圧するシャフト25と、シャフト25を挿通させる挿通孔260を有してソレノイドケース21の内側に配置されたソレノイドコア26と、ソレノイドケース21に対するプランジャ24の軸方向移動をガイドする円筒状の第1ブッシュ27と、ソレノイドコア26に対するシャフト25の軸方向移動をガイドする円筒状の第2ブッシュ28と、シャフト25に外嵌されたリング状のストッパ29とを有している。
ソレノイドケース21、プランジャ24、ソレノイドコア26、及び第1ブッシュ27は、マルテンサイト系、フェライト系、あるいはオーステナイト・フェライト系のステンレスや、鉄等の軟磁性体からなる。シャフト25、第2ブッシュ28、及びストッパ29は、オーステナイト系ステンレスやアルミニウム等の非磁性体からなる。
電磁コイル23は、樹脂からなるボビン22に巻き回されたエナメル線からなり、電磁コイル23の外周は、ボビン22と一体化されたモールド樹脂部221に覆われている。モールド樹脂部221には、ソレノイドケース21外に露出したコネクタ部222が設けられ、コネクタ部222に内蔵されたコネクタピン(図示せず)を介して電磁コイル23に励磁電流が供給される。
ソレノイドコア26は、シャフト25を挿通させる挿通孔260が中心部に形成された円筒部261と、円筒部261の外周端部からプランジャ24側に向かって軸方向に延出された環状の延出部262と、円筒部211におけるスリーブ3側の端部から外方に突出して形成された鍔部263を一体に有している。
ソレノイドケース21は、円筒状の本体部211と、底部212と、底部212から軸線Oに沿って突出した円筒状の突出部213と、本体部211における底部212とは反対側の端部に形成された加締め部214とを有している。本体部211と突出部213との間には、電磁コイル23及びボビン22の軸方向の一部が収容されている。加締め部214は、スリーブ3の鍔部3bをソレノイドコア26の鍔部263に加締めている。これにより、ソレノイドコア26がスリーブ3に対して軸方向移動不能かつ相対回転不能に固定されている。
プランジャ24は、その中心部に形成された挿通孔240にシャフト25が挿通された円筒状である。シャフト25は、例えばプランジャ24の挿通孔240に圧入されることによってプランジャ24に固定され、プランジャ24と一体に軸方向に移動する。シャフト25は、その先端部251が復帰用スプリング10の付勢力によってスプール弁4に当接し、後端部252はソレノイドケース21の底部212に対向している。
ストッパ29は、プランジャ24とソレノイドコア26の円筒部261との間に介在している。ストッパ29は、プランジャ24の軸方向端面に接触した状態で、プランジャ24及びシャフト25と共に軸方向に移動する。
電磁コイル23に励磁電流が供給されない電磁弁1の非作動状態では、シャフト25が復帰用スプリング10の付勢力をスプール弁4を介して受け、シャフト25の後端部252がソレノイドケース21の底部212に当接する。このとき、供給ポート31と出力ポート32とが第1中間ポート35を介して連通すると共に、出力ポート32と第2中間ポート36との連通がスプール弁4の第4のランド44によって遮断され、第2中間ポート36とドレンポート34との連通がスプール弁4の第5のランド45によって遮断される。これにより、供給通路51に供給された作動油が出力通路52に出力される。
この非作動状態から、電磁コイル23に励磁電流が供給されて電磁弁1が作動状態となると、電磁コイル23の磁力によってプランジャ24がソレノイドコア26の円筒部261側に変位する。これに伴い、シャフト25が復帰用スプリング10の付勢力に抗してスプール弁4を軸方向移動させ、出力ポート32とドレンポート34とが第2中間ポート36を介して連通すると共に、供給ポート31と第1中間ポート35との連通がスプール弁4の第2のランド42によって遮断され、第1中間ポート35と出力ポート32との連通が第3のランド43によって遮断される。これにより、作動油が出力通路52に出力されなくなる。
第1ブッシュ27は、ソレノイドケース21の内部に軸方向に圧入して固定されている。より具体的には、第1ブッシュ27がソレノイドケース21の突出部213の内周面に圧入されている。第1ブッシュ27の圧入代は、例えば10〜100μmであるが、その寸法は加工誤差によりばらつく場合がある。第1ブッシュ27は、請求項に記載した本発明の「ブッシュ」に相当する。
図2は、電磁弁1の製造時における第1ブッシュ27の圧入工程を示し、(a)は第1ブッシュ27をソレノイドケース21に圧入している途中の状態を、(b)は第1ブッシュ27の圧入が完了した状態を、それぞれ示している。
第1ブッシュ27をソレノイドケース21に圧入する際、ソレノイドケース21の突出部213の内周面が第1ブッシュ27によって削られて、切粉Cが発生する場合がある。このような切粉Cが例えばプランジャ24とソレノイドケース21との間に挟まると、プランジャ24の円滑な軸方向移動が妨げられるおそれがある。
本実施の形態では、第1ブッシュ27を圧入する際に発生する切粉Cが導入される凹部210をソレノイドケース21に形成することで、切粉Cがプランジャ24とソレノイドケース21との間などに挟まることを防止している。凹部210は、第1ブッシュ27が内嵌される嵌合面213a(突出部213の内周面)と、第1ブッシュ27が突き当てられる突き当て面213bとの間の角部に開口している。
本実施の形態では、第1ブッシュ27の軸方向端面27aが軸方向に対して垂直な平面であり、この軸方向端面27aの一部が第1ブッシュ27の圧入によって第1ブッシュ27の突出部213に形成された突き当て面213bに当接する。これにより、凹部210に収容された切粉Cが外部に抜け出すことが防止される。
図3(a)〜(c)は、第1ブッシュ27の突出部213に凹部210を形成する際の加工手順の一例を示す説明図である。
この加工では、まず突出部213の内径を切削により拡大して第1ブッシュ27が圧入されるスペースを形成する。図3(a)は、この加工前の状態を示し、図3(b)は、加工後の状態を示している。この加工により、第1ブッシュ27が嵌合される嵌合面213a、及び第1ブッシュ27が突き当てられる突き当て面213bが形成される。
次に、ソレノイドケース21を回転させながら嵌合面213aと突き当て面213bとの間の角部に刃具(バイト)を押し当て、凹部210を形成する。この加工により、凹部210が環状に形成される。本実施の形態では、凹部210を形成する刃具が軸方向に対して傾斜して切り込み送りされ、凹部210の一部が嵌合面213aよりも径方向外側に形成される。
図4は、電磁コイル23に通電した際にソレノイドケース21の突出部213及び第1ブッシュ27に発生する磁束密度分布を示す分布図である。図5は、図4に示すものと同じ電流を電磁コイル23に供給した際に、比較例として示すソレノイドケース21Aの突出部213及び第1ブッシュ27に発生する磁束密度分布を示す分布図である。図4及び図5では、磁束密度を色の濃淡で示し、濃い部分ほど磁束密度が高いことを示している。
比較例に係るソレノイドケース21Aでは、第1ブッシュ27と軸方向に対向する面が、第1ブッシュ27側ほど大径となるテーパ面213cとして形成されている。
図4及び図5の比較から明らかなように、図4に示す本実施の形態に係る磁束密度分布では、磁束密度が最も高くなる部分の軸方向幅が狭く、図5に示す比較例ではこの軸方向幅が広い。このため、比較例に係るソレノイドケース21Aでは、この部分で磁束が飽和し、電磁コイル23に供給する電流を大きくしても、これ以上の磁束を発生させられないおそれがある。しかし、本実施の形態では、磁束密度の高い部分が凹部210の外周側に限られており、その幅が狭いので、磁束はこの部分を通過することができ、比較例の場合に比較して磁束の飽和が発生し難い。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、第1ブッシュ27を圧入する際に切粉Cが発生しても、発生した切粉Cが凹部210に収容される。このため、プランジャ24の円滑な軸方向移動が妨げられる等の切粉Cによる悪影響が抑制される。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図6(a)及び(b)を参照して説明する。
図6(a)は、本実施の形態に係る第1ブッシュ27の一端部を拡大して示す断面図である。図6(b)は、この第1ブッシュ27をソレノイドケース21に圧入する際の状態を示す説明図である。
本実施の形態は、第1ブッシュ27の軸方向の端部の形状が第1の実施の形態と異なり、ソレノイドケース21の突き当て面213b側における第1ブッシュ27の軸方向端面27aの一部に、切粉Cを凹部210に導くように湾曲した案内面27bが形成されている。案内面27bは、第1ブッシュ27の周方向に沿って軸方向端面27aに形成された環状の溝部270の内面であり、溝部270に進入した切粉Cを嵌合面213a側に向かって排出するように湾曲している。
また、本実施の形態では、案内面27bを含む第1ブッシュ27の軸方向端面27aに、低摩擦化のためのコーティング処理が施されている。図6(a)及び(b)では、コーティング処理によって形成された被膜を符号271で示している。なお、図6(a)及び(b)では、説明の明確化のため、被膜271の厚みを誇張して図示している。また、図6(a)及び(b)では、第1ブッシュ27の軸方向端面27aのみにコーティング処理が施されている場合を図示しているが、コーティング処理は第1ブッシュ27のの全体に施されていてもよい。このコーティング処理として、具体的にはTiCN系やCrSiN系のコーティング処理を好適に用いることができる。
本実施の形態によれば、案内面27bによって切粉Cが径方向外側(嵌合面213a側)に導かれるので、凹部210に切粉Cが導入されやすくなる。また、この案内面27bには低摩擦化のためのコーティング処理が施されているので、切粉Cがより凹部210に導入されやすくなる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について、図7(a)及び(b)を参照して説明する。
図7(a)は、本実施の形態に係るソレノイドケース21の一部を拡大して示す断面図である。図7(b)は、本実施の形態に係るソレノイドケース21に発生する磁束密度分布を示す分布図である。
本実施の形態は、ソレノイドケース21の凹部210の形状が第1の実施の形態と異なる。本実施の形態では、凹部210が、嵌合面213aと突き当て面213bとの間の角部に形成された開口から軸方向に延在し、その外周面210aが嵌合面213aと平行に連続して形成されている。
この凹部210の形状により、図7(b)に示すように、磁束密度が最も高くなる部分の軸方向幅が、図4に示す第1の実施の形態の場合よりもさらに狭くなっている。これにより、磁気飽和がより確実に抑えられる。
(付記)
以上、本発明を第1乃至第3の実施の形態に基づいて説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、電磁アクチュエータとして機能するソレノイド部2が電磁弁1に適用された場合について説明したが、電磁弁以外の装置にソレノイド部2と同様に構成された電磁アクチュエータを適用することも可能である。
1…電磁弁 10…復帰用スプリング(付勢部材)
2…ソレノイド部(電磁アクチュエータ) 21…ソレノイドケース
210…凹部 210a…外周面
213a…嵌合面 213b…突き当て面
22…ボビン 23…電磁コイル
24…プランジャ 25…シャフト
27…第1ブッシュ(ブッシュ) 27a…軸方向端面
27b…案内面 3…スリーブ
30…弁孔 31…供給ポート
32…出力ポート 4…スプール弁

Claims (5)

  1. 作動油が供給される供給ポート及び作動油を出力する出力ポートが形成された筒状のスリーブと、
    前記スリーブに形成された弁孔に軸方向移動可能に収容され、その軸方向移動によって前記供給ポートと前記出力ポートとの間の流路面積を変化させるスプール弁と、
    励磁電流の供給を受けて作動し、前記励磁電流の大きさに応じた押圧力で前記スプール弁を軸方向の一側に押圧するソレノイド部と、
    前記スプール弁を前記ソレノイド部側に付勢する付勢部材とを備え、
    前記ソレノイド部は、
    前記スリーブに固定された軟磁性体からなるソレノイドケースと、
    前記ソレノイドケースに保持されたボビンと、
    前記ボビンに巻き回されたコイルと、
    前記コイルが発生する磁束を受けて前記ソレノイドケースに対して軸方向に移動する円筒状のプランジャと、
    前記プランジャと一体に軸方向移動して前記スプール弁を押圧するシャフトと、
    前記ソレノイドケースの内部に軸方向に圧入して固定され、前記ソレノイドケースに対する前記プランジャの軸方向移動をガイドする円筒状のブッシュとを有し、
    前記ソレノイドケースには、前記ブッシュを圧入する際に発生する切粉が導入される凹部が、前記ブッシュが内嵌される嵌合面と前記ブッシュが突き当てられる突き当て面との間の角部に開口して形成された、
    電磁弁。
  2. 前記突き当て面に対向する前記ブッシュの軸方向端面に、前記切粉を前記凹部に導くように湾曲した案内面が形成されている、
    請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記案内面に低摩擦化のためのコーティング処理が施されている、
    請求項2に記載の電磁弁。
  4. 前記凹部は、前記開口から軸方向に延在し、その外周面が前記嵌合面と平行に連続して形成されている、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の電磁弁。
  5. 軟磁性体からなるソレノイドケースと、
    前記ソレノイドケースに保持されたボビンと、
    前記ボビンに巻き回されたコイルと、
    前記コイルが発生する磁束を受けて前記ソレノイドケースに対して軸方向に移動する円筒状のプランジャと、
    前記ソレノイドケースの内部に軸方向に圧入して固定され、前記ソレノイドケースに対する前記プランジャの軸方向移動をガイドする円筒状のブッシュとを有し、
    前記ソレノイドケースには、前記ブッシュを圧入する際に発生する切粉が導入される凹部が、前記ブッシュが内嵌される嵌合面と前記ブッシュが突き当てられる突き当て面との間の角部に開口して形成された、
    電磁アクチュエータ。
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