JP2018003806A - 電動送風機及びそれを搭載した電気掃除機 - Google Patents

電動送風機及びそれを搭載した電気掃除機 Download PDF

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Kohei Kyotani
浩平 京谷
坂上 誠二
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誠二 坂上
武史 本多
Takeshi Honda
武史 本多
佐藤 繁則
Shigenori Sato
繁則 佐藤
賢宏 伊藤
Masahiro Ito
賢宏 伊藤
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Shoji Hayashi
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Abstract

【課題】良好な静圧回復を行うディフューザと、ディフューザからの遠心羽根車周囲の空間への逆流抑制による損失低減とを両立した高効率な電動送風機を提供する。【解決手段】電動機と、電動機の回転軸と同軸の遠心羽根車と、電動機及び遠心羽根車の間に仕切板を有し、仕切板の遠心羽根車側に複数のディフューザベーンから成るディフューザと、仕切板の遠心羽根車の反対側に複数のリターンガイドベーンから成るリターンガイドと、遠心羽根車を収納するファンケーシングとを備え、ディフューザのディフューザベーンは、ディフューザベーンの厚さ方向の中央ラインで定義されるキャンバーラインを通る曲率半径が、ディフューザベーン前半部の方がディフューザベーン後半部よりも大きいことを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は電動送風機及びそれを搭載した電機掃除機に関する。
従来の電気掃除機用の電動送風機としては、実開昭63−060098(特許文献1)に開示されたものがある。この特許文献1には、「羽根車の外周に対向して設けられた複数の拡大静止流路(ディフューザ)、この拡大静止流路を外周に導き、この外周から裏側へ回りこむ連通路、裏側で内側へ向かい、電動機吸気口へ空気を導く戻り流路を有するとともに、前記拡大静止流路を形成する翼を三円弧で形成したことを特徴とする送風機」と記載されている。また、「円弧の配分は(r−r)をLとすると、第一円弧は半径位置r+(0.4〜0.6)×Lの区間、第二円弧は半径位置r+(0.4〜0.6)×L〜r+(0.65〜0.85)×Lの区間、第三円弧は半径位置r+(0.65〜0.85)×L〜rの区間で形成し、角度配分は半径位置rにおける角度を一円弧の時をβ、三円弧形成時の第一円弧の終点位置βとすると、β>βとなるように設定したことを特徴とした送風機」と記載されている。
実開昭63−060098号公報
電動送風機は電動機によって遠心羽根車を回転させて、空気の流れを作り出す。電動送風機の吸込口から、流入した空気は、遠心羽根車で昇圧及び増速され、ディフューザで減速されることによって、流入した空気のもつ運動エネルギーが圧力エネルギーに変換され圧力が上昇する。高効率な電動送風機を得るには、良好な静圧回復を行うディフューザが重要である。また、遠心羽根車とファンケーシング間及び、遠心羽根車と仕切板間には微小な空間が存在しており(以下、遠心羽根車周囲の空間と呼ぶ)、ディフューザに流入した空気の一部は、遠心羽根車周囲の空間に逆流して損失となる。したがって、電動送風機の高効率化には、良好な静圧回復を行うディフューザと、ディフューザからの遠心羽根車周囲の空間への逆流抑制を両立することが課題となる。
特許文献1では第一円弧の終点位置βを半径位置の区間で規定しており、その最良な位置については言及していない。βの半径位置が規定した区間内で最小の値の場合は、半開部を構成する翼の曲率半径が小さくなり、ディフューザから遠心羽根車周囲の空間への逆流が発生しやすくなるため、損失が増加する懸念がある。また、重なり部を構成する翼圧力面(凸面)の曲率半径が小さくなり、翼圧力面における剥離が生じやすくなる懸念がある。βの半径位置が規定した区間内で最大の値の場合は、重なり部の流路長さである重なり長さが短くなり、ディフューザの静圧回復量が低下する懸念があった。
特に、掃除機で吸込仕事率を向上する際に、遠心羽根車出口の流れ角は比較的小さくなるため、ディフューザから遠心羽根車周囲の空間への逆流を抑制する必要があるとともに、ディフューザの良好な静圧回復を両立する必要がある。
本発明の目的は、上記課題を解決するものであって、良好な静圧回復を行うディフューザと、ディフューザからの遠心羽根車周囲の空間への逆流抑制による損失低減とを両立した高効率な電動送風機を提供すると共に、吸引力を向上した電気掃除機を提供することにある。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の電動送風機の一つは、電動機と、電動機の回転軸と同軸の遠心羽根車と、電動機及び遠心羽根車の間に仕切板を有し、仕切板の遠心羽根車側に複数のディフューザベーンから成るディフューザと、仕切板の遠心羽根車の反対側に複数のリターンガイドベーンから成るリターンガイドと、遠心羽根車を収納するファンケーシングとを備え、ディフューザのディフューザベーンは、ディフューザベーンの厚さ方向の中央ラインで定義されるキャンバーラインを通る曲率半径が、ディフューザベーン前半部の方がディフューザベーン後半部よりも大きくしたことにより達成される。
本発明によれば、良好な静圧回復を行うディフューザと、ディフューザからの遠心羽根車周囲の空間への逆流抑制による損失低減とを両立した高効率な電動送風機を提供すると共に、吸込仕事率を向上でき、吸引力を向上した電気掃除機を提供することが出来る。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態により明らかにされる。
本発明の実施形態例における電気掃除機の斜視図である。 本発明の実施形態例における掃除機本体の縦断面図である。 (a)は本発明の実施形態例における電動送風機の縦断面図、(b)は(a)に示すA部の拡大図である。 (a)は本発明の実施形態例における案内翼の平面図、(b)は案内翼の縦断面図である。 本発明の実施形態例における案内翼の拡大平面図である。 (a)は本発明の実施形態例における案内翼の流れを示す説明図、(b)は遠心羽根車から吐出され、ディフューザに流入する空気流の説明図を示す。 (a)は本発明の実施形態例と比較して、キャンバーラインの曲率半径が小さいときの流れを示す説明図、(b)は本発明の実施形態例と比較して、キャンバーラインの曲率半径が大きいときの流れを示す説明図、(c)は最大翼厚さ位置が本発明の実施形態例とは異なる位置に存在する場合の流れを示す説明図である。
以下、本発明の実施形態例について、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2により、本発明の実施形態例に係る電気掃除機1及び掃除機本体100内の吸引された塵埃を含む空気の流れについて説明する。図1は本発明の実施形態例における電気掃除機1の斜視図、図2は掃除機本体100の縦断面図である。掃除機本体100は上ケース1a、及び下ケース1bを組み合わせて形成している。掃除機本体100には、サイクロン方式の集塵装置2が着脱自在に備えられており、掃除機本体100は、下ケース1bに設けられたホース取付口3aに接続される吸引ホース3を介して、手元ハンドル4と接続され、手元ハンドル3は延長管5を介して吸込器具6と接続されている。掃除機本体100には掃除機本体100を自在に移動できる車輪7が備えられている。また、手元ハンドル3には、掃除機本体100に内蔵して備えられている電動送風機200の制御や、吸込器具6に設けられている電動回転ブラシ(図示せず)の駆動制御を行う操作部8を備えている。操作部8には、運転を開始するボタンや運転を停止するボタンを配置した操作ボタン9が備えられている。
吸込器具6から吸引された塵埃を含む空気は、延長管5、吸引ホース3を介して、ホース取付口3aから掃除機本体100に至る。10は掃除機本体100内の空気の流れを示す。ホース取付口3aから掃除機本体100内に流入した塵埃を含む空気は、導入管101を介して集塵装置2に至る。集塵装置2に到達した塵埃を含む空気は、集塵装置2内で塵埃を分離され、塵埃を分離された空気はダクト102から、電動送風機200に流入して、高捕塵フィルタ103に至る。高捕塵フィルタ103は、集塵装置2で捕集できなかった微小な塵埃や電動送風機200のブラシ208(図3参照)の磨耗屑を取り除き、ほぼ塵埃を含まない清浄な空気にし、掃除機本体100から外部へ排気する。
次に、本実施の形態例の電動送風機200に関して、図3を用いて説明する。図3(a)は電動送風機200の縦断面図、(b)は(a)に示すA部拡大図である。電動送風機200は、送風機201と電動機202に大別される。
電動機202は、ハウジング203及びエンドブラケット204からなる電動機外殻に、シャフト205が支持され、シャフト205にはロータ206が取り付けられる。ロータ206の外周には固定部のステータ207が配置される。回転部のロータ206への電気の供給は、ブラシ208とそれに接触するコンミテータ209により伝えられている。
送風機201は、遠心羽根車210と、遠心羽根車210を収納するファンケーシング211及び、案内翼212で構成される。案内翼212は、複数枚のディフューザベーン213aを備えたディフューザ213と、ディフューザ213の下流側に形成された複数枚のリターンガイドベーン214aを備えたリターンガイド214と、ディフューザベーン213aとリターンガイドベーン214aとの間を仕切る仕切板215とを一体に成形されている。仕切板215には、案内翼212をエンドブラケット204に固定するための貫通穴215aが設けられている。貫通穴215aに固定ねじ(図示せず)を差し込み、エンドブラケット204のねじ穴204aと固定ねじによって、案内翼212はエンドブラケット204を介してハウジング203に固定される。
遠心羽根車210は、目玉部216において、ファンケーシング211側に具備されたシール材217と概略接触しており、目玉部216における空気の漏れ流れを防ぐ構造を有している。遠心羽根車210とファンケーシング211間及び、遠心羽根車210と仕切板215間には微小な空間が形成されており、以下この微小空間を遠心羽根車周囲の空間300とする。
次に、電動送風機200内における空気の流れを説明する。電動機202を駆動して遠心羽根車210が回転軸218周りに回転すると、ファンケーシング211の空気吸込口219から空気が流入し、遠心羽根車210内に流入する。流入した空気は遠心羽根車210内で昇圧及び増速され、遠心羽根車210から吐出される。遠心羽根車210から吐出された空気流は、案内翼212に導かれる。
案内翼212のディフューザ213には、複数のディフューザベーン213aが設けられ、空気流がディフューザベーン213a間で減速されることによって、空気流のもつ運動エネルギーが圧力エネルギーに変換されて昇圧される。なお、ディフューザベーン213aの上面はファンケーシング211に具備された弾性部材221に当接されており、ディフューザベーン213a間の空気の漏れ流れを抑制している。また、遠心羽根車210からディフューザ213に流入した一部の空気流は、遠心羽根車周囲の空間300に逆流301する。
遠心羽根車周囲の空間300内の流れは、回転壁である遠心羽根車シュラウド側外壁210a及び遠心羽根車ハブ側外壁210b近傍では半径方向外向き流れ302となり、静止壁であるファンケーシング211及び仕切板215近傍では半径方向内向き流れ303となり、遠心羽根車周囲の空間300内で循環流304となる。この循環流304によって、遠心羽根車シュラウド側外壁210a及び遠心羽根車ハブ側外壁210bはせん断応力を受ける。このせん断応力は遠心羽根車210に余分な負荷を与えるため損失となる。一般的に、ディフューザ213から遠心羽根車周囲の空間300に逆流する風量が増えるほど、循環流304の速度及び遠心羽根車シュラウド側外壁210a及び遠心羽根車ハブ側外壁210bが受けるせん断応力が大きくなり損失は増加する。
また、遠心羽根車周囲の空間300から目玉部216への空気の漏れ流れは、シール材217によって抑制されているものの、ディフューザ213から遠心羽根車周囲の空間300に逆流する風量が増えると、遠心羽根車周囲の空間300内の流れの速度が増加し、負圧である目玉部216への空気の漏れ流れが増加する。この空気の漏れ流れの増加によって電動送風機の吸込風量が低下し、その結果吸込仕事率が低下する。
ディフューザ213から吐出された空気流は、ファンケーシング211とディフューザベーン213aの後縁232間で形成された略三角形状流路220(図4参照)からリターンガイド214に流入する。リターンガイド214では、ディフューザ213から流出した旋回方向の流れ成分を、リターンガイドベーン214aによって半径方向内向きの流れに転向する。リターンガイド214のリターンガイドベーン214aを通過した空気流は、ハウジング203内部に到達し、ロータ206、ステータ207、ブラシ208、コンミテータ209などを冷却してから排気される。
次に、本実施の形態例のディフューザ213に関して、図4及び図5を用いて説明する。図4(a)は本発明の実施形態例における案内翼212の平面図、(b)は縦断面図、図5は案内翼212の拡大平面図である。
仕切板215には、ディフューザベーン213aの後縁232から、隣接するディフューザベーン213aの圧力面(ディフューザベーン213aの凸面)233に向かって内方に切れ込んで、その終端が隣接する圧力面233に一致する切込部235を有し、ファンケーシング211と、ディフューザベーン213aと、切込部235とで形成された略三角形状流路220を形成している。
ディフューザベーン213aの上面にはリブ236が形成され、ファンケーシング211側に具備された弾性部材221(図3参照)の内面に当接されている。ディフューザ213はファンケーシング211とディフューザベーン213a、仕切板215とでディフューザ流路が形成される。ディフューザベーン213aの子午面形状は、後縁232側が回転軸218方向(図3参照)にゆるやかに傾斜し、回転軸218方向に傾斜したディフューザ流路を形成している。本実施の形態例では、電動送風機200外径の小型化を図る目的で、ディフューザ出口半径242とディフューザ入口半径241の比は1.13と小さい値になっている。また、ディフューザ入口半径241と遠心羽根車出口半径240(図3参照)の比は1.05、ファンケーシング半径243とディフューザ出口半径242の比は1.02である。
本実施の形態例では、ディフューザ213の流路を長くとるために、遠心羽根車出口半径240(図3参照)とディフューザ入口半径241の比及び、ファンケーシング半径243とディフューザ出口半径242の比を出来るだけ小さくしている。本実施の形態例では、遠心羽根車出口半径240(図3参照)とディフューザ入口半径241の比は1.05、ファンケーシング半径243とディフューザ出口半径242の比は1.02としている。
ディフューザ213は、ディフューザベーン213aの前縁231から、隣接するディフューザベーン213aの負圧面(ディフューザベーン213aの凹面)234に向かって最短の距離で構成される線である入口スロート250と、ディフューザベーン213aの後縁232から隣接するディフューザベーン213aの圧力面233に向かって最短の距離で構成される線である出口スロート251が定義される。ここで、仕切板215と、ディフューザベーン213aと弾性部材221(図3参照)とで囲まれ、ディフューザ入口半径241から入口スロート250に至るまでの流路を半開部252と定義する。また、仕切板215と、隣り合うディフューザベーン213a間と、弾性部材221(図3参照)とで囲まれ、入口スロート250から出口スロート251に至るまでの流路を重なり部253と定義し、入口スロート250から出口スロート251にかけて重なり部253の形状に沿った曲線の長さを、重なり長さ254と表す。
また、ディフューザベーン213aのうち、前縁231から負圧面234側の入口スロート250までをディフューザベーン前半部213b、負圧面234側の入口スロート250から後縁232までをディフューザベーン後半部213cとする。
また、ディフューザベーン213aの厚さ方向の中央ラインをキャンバーライン260と定義し、特にディフューザベーン前半部213bのキャンバーライン260をキャンバーライン前半部260b、ディフューザベーン後半部213cのキャンバーライン260をキャンバーライン後半部260cとする。
本実施の形態例では、キャンバーライン前半部260b及びキャンバーライン後半部260cはそれぞれ曲率半径の異なる略円弧であり、二つの曲線は滑らかに接続されている。また、キャンバーライン後半部260cと比較してキャンバーライン前半部260bの曲率半径が大きいことを特徴とする。本実施の形態例では、キャンバーライン前半部260bの曲率半径は119mm、キャンバーライン後半部260cの曲率半径は55mmである。なお、本実施の形態例では、キャンバーライン前半部260b及びキャンバーライン後半部260cはそれぞれ曲率半径の異なる略円弧で構成しているがこの限りではなく、滑らかな曲線あるいは直線(曲率半径は無限大)でさえあれば良い。キャンバーライン前半部260bを円弧以外の滑らかな曲線あるいは直線で構成する場合は、キャンバーライン前半部260bの両端263及び中点264を通過する円弧の曲率半径をキャンバーライン前半部260bの曲率半径と定義する。キャンバーライン後半部260cを円弧以外の滑らかな曲線で構成する場合にも、同様にキャンバーライン後半部260cの曲率半径を定義する。
また、本実施の形態例では、ディフューザベーン213aは、前縁231から後縁232に向かって次第に厚みが大きくなった後に、次第に小さくなる形状を有し、そのディフューザベーン213aの圧力面233側かつ隣り合うディフューザベーンで構成した出口スロート251よりも、最大翼厚さ位置261が流れ方向262の後流側にあることを特徴とする。
次に、図6及び図7を用いてディフューザ213における流れと本実施の形態例の効果について説明する。図6(a)は本実施の形態例のディフューザ213の流れ、(b)は遠心羽根車210から吐出され、ディフューザ213に流入する空気流270の流れを模式的に示したものである。また、図7(a)は本実施の形態例と比較して、キャンバーライン260の曲率半径が小さいときの流れ、(b)は本実施の形態例と比較して、キャンバーライン260の曲率半径が大きいときの流れ、(c)は最大翼厚さ位置261が本実施の形態例とは異なる位置に存在する場合の流れを模式的に示したものである。
遠心羽根車210から吐出された空気流270は、半開部252で旋回方向の流れを半径方向外向き流れに転向しながら、徐々に減速して昇圧する。このとき空気流270は、ディフューザベーン213aに沿って流れるため、空気流270にディフューザベーン213aの曲率半径に反比例する遠心力271が働き、その遠心力271と釣り合うように圧力勾配による力272が作用する。つまり、曲率半径が小さいほど圧力勾配による力272が大きくなる。しかし、静止壁である仕切板215、弾性部材221(図3参照)の近傍においては、速度が低下して遠心力271が小さくなり、圧力勾配による力272が遠心力271に打ち勝つため、半径方向内向き流れ273が生じて、遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)に逆流301(図3参照)する。つまり、半開部252におけるディフューザベーン213aの曲率半径が小さいほど圧力勾配が大きくなり、ひいては遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)への逆流301(図3参照)が増加する。
また、本実施の形態例では、掃除機の吸込仕事率を向上させるために、遠心羽根車210の回転数を大きくしており、遠心羽根車210の回転数はおおよそ毎分45、000回転である。一般的に遠心羽根車周囲の空間300が存在し、回転数が大きい場合には、図6(b)に示すように、空気流270の周方向速度成分275と半径方向速度成分276からなる流れ角277が小さくなり、ディフューザ213から遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)への逆流301はより生じやすくなる。なお本実施の形態例では、流れ角277は約6°である。
本実施の形態例では、キャンバーライン後半部260cと比較してキャンバーライン前半部260bの曲率半径が大きいことを特徴としており、半開部252における圧力勾配が小さく、半径方向内向き流れ273が発生しにくい。そのため、遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)への逆流301(図3参照)は抑制され、遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)内に発生する循環流304の速度が低下する。これにより、遠心羽根車シュラウド側外壁210a(図3参照)及び遠心羽根車ハブ側外壁210b(図3参照)が受けるせん断応力が低減するため、損失を低減することができる。
また、遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)への逆流301(図3参照)を抑制することで、遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)から目玉部216(図3参照)への空気の漏れ流れが抑制され、吸込仕事率の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態例のように、ディフューザ213の流路を長くとるために遠心羽根車出口半径240とディフューザ入口半径241の比が小さい場合は、ディフューザ213から遠心羽根車周囲の空間300(図3参照)への逆流301は生じやすくなる。そのため、本実施の形態例の構成を用いることで、より効果的に逆流301を抑制し、損失を低減することができる。
また、一般的に遠心羽根車周囲の空間300が存在し、回転数が大きい場合には、流れ角277が小さくなり、ディフューザ213から遠心羽根車周囲の空間への逆流301はより生じやすくなるが、本実施の形態例では、逆流301を抑制することができるため、損失を低減することができる。
半開部252から重なり部253に流入した空気流は、重なり部253で旋回方向の流れを半径方向外向き流れに転向しながら、徐々に減速して昇圧する。このとき重なり長さ254を出来るだけ長くし、剥離のないスムーズな流れであれば、重なり部253において良好な静圧回復を得ることが出来る。
ディフューザ出口半径242が同等の場合、図7(a)に示すように、キャンバーライン260の曲率半径が小さいほど重なり長さ254を長くすることができる。しかし、このとき圧力面233には剥離310が生じやすい。また、図7(b)に示すように、キャンバーライン260の曲率半径が大きいほど、圧力面233には剥離310が生じにくくなりスムーズな流れ311となるが、重なり長さ254が短くなり良好な静圧回復を得ることができない。
本実施の形態例では、図6(a)に示すように、キャンバーライン後半部260cと比較してキャンバーライン前半部260bの曲率半径が大きいことを特徴としている。キャンバーライン前半部260bの曲率半径が大きいため、重なり部253の圧力面233で発生する剥離310を抑制することができ、スムーズな流れ311となる。また、キャンバーライン後半部260cの曲率半径が小さく、重なり長さ254を長くすることができるため、ディフューザの流れを十分減速して静圧を上昇することができる。したがって、本実施の形態例の構成を用いることで、良好な静圧回復を行うディフューザ213と、ディフューザからの遠心羽根車周囲の空間への逆流抑制による損失低減とを両立することできる。
また、本実施の形態例では、ディフューザベーン213aの最大翼厚さ位置261が、そのディフューザベーン213aの圧力面233側かつ隣り合うディフューザベーンとで構成した出口スロート251よりも後流側にあることを特徴としており、重なり部253の圧力面233には剥離310が生じにくく、スムーズな流れ311を実現することができる。したがって、本実施の形態例によって、より良好な静圧回復を行うディフューザ213が実現される。
なお、最大翼厚さ位置261が出口スロート251よりも流れ方向の前流側にある場合には、図7(c)に示すように、重なり部253において、最大翼厚さ位置261の直後で圧力面233の曲率半径が小さくなり、剥離310が生じやすくなる。
本実施の形態例である電動送風機200を搭載することで電気掃除機1は、吸込仕事率を向上でき、吸引力の向上が可能となる。また、本実施の形態例である電動送風機200を搭載することで、従来電動送風機を搭載した場合と電気掃除機1を同出力で運転させる場合には、入力を小さくすることができるため、消費電力を抑えることが可能になる。
1 電気掃除機
100 掃除機本体
200 電動送風機
201 送風機
202 電動機
203 ハウジング
204 エンドブラケット
205 シャフト
206 ロータ
207 ステータ
208 ブラシ
209 コンミテータ
210 遠心羽根車
210a 遠心羽根車シュラウド側外壁
210b 遠心羽根車ハブ側外壁
211 ファンケーシング
212 案内翼
213 ディフューザ
213a ディフューザベーン
213b ディフューザベーン前半部
213c ディフューザベーン後半部
214 リターンガイド
214a リターンガイドベーン
215 仕切板
215a 貫通穴
216 目玉部
217 シール材
218 回転軸
219 空気吸込口
220 略三角形状流路
221 弾性部材
231 前縁
232 後縁
233 圧力面
234 負圧面
235 切込部
236 リブ
240 遠心羽根車出口半径
241 ディフューザ入口半径
242 ディフューザ出口半径
243 ファンケーシング半径
250 入口スロート
251 出口スロート
252 半開部
253 重なり部
254 重なり長さ
260 キャンバーライン
260b キャンバーライン前半部
260c キャンバーライン後半部
261 最大翼厚さ位置
262 流れ方向
270 空気流
271 遠心力
272 圧力勾配による力
300 遠心羽根車周囲の空間
301 逆流
304 循環流
310 剥離

Claims (3)

  1. 電動機と、該電動機の回転軸と同軸の遠心羽根車と、前記電動機及び前記遠心羽根車の間に仕切板を有し、該仕切板の前記遠心羽根車側に複数のディフューザベーンから成るディフューザと、前記仕切板の前記遠心羽根車の反対側に複数のリターンガイドベーンから成るリターンガイドと、該遠心羽根車を収納するファンケーシングとを備え、
    前記ディフューザのディフューザベーンは、該ディフューザベーンの厚さ方向の中央ラインで定義されるキャンバーラインを通る曲率半径が、ディフューザベーン前半部の方がディフューザベーン後半部よりも大きいことを特徴とする電動送風機。
  2. 前記ディフューザベーンは、前縁から後縁に向かって次第に厚みが大きくなった後に、次第に小さくなる形状を有し、そのディフューザベーンの圧力面側かつ隣り合うディフューザベーンで構成した出口スロートよりも、最大翼厚さ位置が流れ方向の後流側にあることを特徴とする、請求項1に記載の電動送風機及。
  3. 請求項1又は2に記載の電動送風機及び集塵装置を有する掃除機本体と、被清掃面への開口を有する吸口と、前記掃除機本体及び前記吸口を結ぶ管路とを備え、前記電動送風機によって、前記吸口から前記集塵部に空気を吸引する電気掃除機。
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