JP2018003676A - エンジンのオイル供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動弁機構に気泡の混入のないオイルを供給する第2オイルポンプの非作動時に、第1オイルポンプにより、オイル要求部へのオイルの供給に支障を来すことなく、動弁機構にオイルを供給できるようにする。
【解決手段】第2オイルポンプ22の非作動時には第1オイルポンプ21が吐出するオイルの一部を動弁機構40に供給し、動弁機構40からオイルがリターン油路37によって第2オイルポンプ用の第2オイル貯留部24に戻し、第2オイル貯留部24から所定の貯留量を超えるオイルを第1オイルポンプ用の第1オイル貯留部23に流出させる。
【選択図】図3

Description

本発明はエンジンのオイル供給装置に関する。
エンジンでは、オイルパンに貯留されたオイルがポンプによってエンジンのオイル要求部に供給されている。特許文献1には、オイル中に含まれる燃料を効率良く分離すべく、オイルパンを第1室と第2室に仕切り、エンジンのピストンを潤滑した燃料混入量が多いオイルを案内板によって第1室に導き、第1室においてオイル中の燃料成分を気化させることが記載されている。燃料成分の気化後、第1室と第2室を連通状態にして、燃料成分が少なくなったオイルを第2室に導入し、第2室からオイルをポンプによってエンジンのオイル要求部に供給するようにされている。また、特許文献1には、第1室のオイルをポンプによって第2室に送ることも記載されている。
また、エンジンの油圧駆動式可変動弁機構として、例えば、特許文献2に記載されているような、カムの駆動力を油圧に変換し、油圧によって吸気バルブや排気バルブを駆動する機構が知られている。この動弁機構によれば、カムの回転に伴って発生する油圧を適宜リリーフすることにより、バルブタイミングやバルブリフト量を変えることができる。
特開2010−084536号公報 特開2009−121481号公報
上記油圧駆動式可変動弁機構では、油圧発生用のオイルに気泡が混入すると、バルブリフト量やバルブタイミングがずれ、所期のバルブ開閉特性が得られなくなる。通常、オイルはシリンダブロックの下部に取り付けられたオイルパンから上記動弁機構に供給される。そのオイルへの気泡混入の主要因は、オイルがエンジン各部からオイルパンに落下する途中でクランクシャフトの回転するカウンタウェイトに衝突することにある。オイルがカウンタウェイトに衝突して跳ね上げられた際にエアがオイルに巻き込まれて気泡が混入した状態になる。
これに対して、エンジンのオイル要求部に対するオイル供給系統と、上記動弁機構に対するオイル供給系統とを別個にすることが考えられる。すなわち、オイルパンを第1オイル貯留部と第2オイル貯留部とに区画し、第1オイル貯留部のオイルを上記オイル要求部に供給する第1オイルポンプとは別に、第2オイル貯留部のオイルを上記動弁機構に供給する第2オイルポンプを設け、さらに、上記動弁機構に供給されたオイルを第2オイル貯留部に戻す専用のリターン油路を設けるというものである。このようにすれば、気泡が混入したオイルが上記動弁機構に供給されることを避けることができる。
一方、上述の如くオイル供給系を2系統とした場合、第2オイルポンプを故障等のために作動させることができないとき、上記動弁機構にオイルを供給することができなくなる。これに対して、第2オイルポンプが作動しないときは、第1オイルポンプによって第1オイル貯留部からオイル要求部に供給されるオイルの一部が上記動弁機構に供給されるようにすることが考えられる。
しかし、このようにすると、上記動弁機構に供給されたオイルは専用のリターン油路によって全て第2オイル貯留部に戻るため、第1オイル貯留部のオイルが徐々に減少していき、エンジンのオイル要求部へのオイルの供給に支障を来してくる。
そこで、本発明は、上記動弁機構に気泡の混入のないオイルを供給する第2オイルポンプの非作動時に、第1オイルポンプにより、エンジンのオイル要求部へのオイルの供給に支障を来すことなく、上記動弁機構にオイルを供給できるようにする。
本発明は、上記課題を解決するために、オイル供給系を上述の如く2系統にするとともに、第2オイルポンプの非作動時には第1オイル貯留部のオイルが第1オイルポンプによって上記動弁機構に供給されるようにし、さらに、該動弁機構から第2オイル貯留部に戻ったオイルが第1オイル貯留部にオーバーフローするようにした。
ここに開示するエンジンのオイル供給装置は、
気筒に設けられた吸気口を開閉可能に構成された吸気バルブと、
上記気筒に設けられた排気口を開閉可能に構成された排気バルブと、
上記吸気バルブと上記排気バルブのうち少なくとも一方の開閉動作を操作可能に構成された油圧駆動式可変動弁機構とを備えたエンジンに係るオイル供給装置であって、
上記エンジンの第1オイル要求部にオイルを供給する第1オイルポンプと、
上記第1オイル要求部以外の上記油圧駆動式可変動弁機構を含む第2オイル要求部にオイルを供給する第2オイルポンプと、
上記第1オイルポンプ用のオイル供給源としての第1オイル貯留部と、
第1オイル貯留部とは別に設けられた、上記第2オイルポンプ用のオイル供給源としての第2オイル貯留部と、
上記第2オイル要求部に供給されたオイルを、上記第1オイル要求部から上記第1オイル貯留部に戻るオイルと混ざらないように、上記第2オイル貯留部に戻すリターン油路と、
上記第2オイルポンプの非作動時に上記第1オイルポンプが吐出するオイルの一部が上記第2オイル要求部に供給されるようにする油路とを備え、
上記第1オイル貯留部と上記第2オイル貯留部とは、共通のオイルパンの内部を区画することによって設けられており、
上記第2オイル貯留部には、該第2オイル貯留部から所定の貯留量を超えるオイルを上記第1オイル貯留部に流出させるオーバーフロー部が設けられていることを特徴とする。
このオイル供給装置によれば、第2オイル貯留部から第2オイル要求部に供給されたオイルは、リターン油路を通って第2オイル貯留部に戻り、第1オイル要求部から第1オイル貯留部に戻る気泡が混入したオイルとは混ざらない。従って、第2オイルポンプの駆動によって第2オイル要求部の油圧駆動式可変動弁機構に気泡が混入したオイルが供給されることが避けられ、吸気バルブや排気バルブを所期の開閉特性で開閉する上で有利になり、エンジンの燃費性能の低下を抑制することができる。
第2オイルポンプの故障等による非作動時には、第1オイルポンプが吐出するオイルの一部が第2オイル要求部の上記動弁機構に供給されるから、該動弁機構の作動に、ひいてはエンジンの運転に支障を来すことが避けられる。
そうして、第1オイル貯留部のオイルが第1オイルポンプによって上記動弁機構に供給されるときは、そのオイルがリターン油路によって第2オイル貯留部に戻るから、第2オイル貯留部ではオイルが増えていく一方、第1オイル貯留部ではオイルが減少していく。しかし、第2オイル貯留部のオイル貯留量が所定の貯留量を超えると、その超えた分のオイルはオーバーフロー部によって第1オイル貯留部に流出する。従って、第1オイル貯留部のオイルが過度に減少することはなく、エンジンの第1オイル要求部へのオイルの供給に支障を来すことが避けられる。
好ましい実施形態では、上記オーバーフロー部のオイル流出口は、上記オイルパンの中央部に開口している。
これによれば、オイルパンの第1オイル貯留部のオイルが車両の傾斜路走行時や旋回走行時に流動して油面が傾いても、オイルパンの中央部の油面高さは大きく変動しないから、第1オイル貯留部のオイルがオーバーフロー部のオイル流出口から第2オイル貯留部に流入することの防止に有利になる。
好ましい実施形態では、上記オーバーフロー部のオイル流出口は、上記エンジンの停止時における上記第1オイル貯留部の油面高さよりも高い位置に開口している。
エンジン停止時には、第1オイル要求部からオイルが第1オイル貯留部に戻るため、該第1オイル貯留部の油面が高くなる。これに対して、オーバーフロー部のオイル流出口は、上記エンジン停止時の第1オイル貯留部の油面高さよりも高位置に開口しているから、第1オイル貯留部のオイルがオイル流出口から第2オイル貯留部に流入することはない。
好ましい実施形態では、上記オーバーフロー部は、上記第2オイル貯留部の上壁部に設けられている。これによれば、第2オイル貯留部がオイルで満たされるまでは、オーバーフロー部からオイルが流出しないことになる。従って、第1及び第2のオイルポンプ作動時に第2オイル貯留部のオイルが不必要に流出して減少することが避けられる。
好ましい実施形態では、上記オイルパンは、オイルパン底壁と、オイルパン周壁と、上記オイルパン底壁から立ち上がり上記第1オイル貯留部と上記第2オイル貯留部を区画する隔壁とを備えてなる一体成形品のオイルパン本体部を備え、このオイルパン本体部に上記第2オイル貯留部の上記上壁部が固定されている。
これによれば、オイルパン底壁から立ち上がった隔壁が所謂補強リブとして機能するため、オイルパン本体部の剛性の向上が図れ、エンジン振動に対するオイルパンの共振防止、ひいては騒音の抑制に有利になる。また、第1オイル貯留部のオイルが車両の傾斜路走行時や旋回走行時に流動して偏ることが上記隔壁によって抑制されるから、第1オイルポンプに係るオイル吸込口が第1オイル貯留部のオイルから露出することを避ける上で有利になる。そうして、第2オイル貯留部の上壁部をオイルパン本体部とは別体にしたから、該上壁部に上記オーバーフロー部を設けることが容易になる。
上記オーバーフロー部は、第2オイル貯留部を形成する壁にオイル流出口を開口することによっても形成することができるが、好ましい実施形態では、上記オーバーフロー部は、上記上壁部より立ち上がり上端にオイル流出口が開口した直管によって構成される。
これによれば、第2オイル貯留部のオイルをスムーズに流出させ易くなる一方、第1オイル貯留部から第2オイル貯留部へのオイルの流入防止に有利になる。また、気泡が混入したオイルが第2オイル貯留部に流入した場合であっても、オーバーフロー部がエア抜き管として機能し易くなり、気泡混入量が少ないオイルを第2オイル要求部に供給する上で有利になる。
好ましい実施形態では、上記オイルパンの上方に、上記エンジンのクランクシャフトのクランクジャーナルを受ける軸受が設けられていて、上記オーバーフロー部のオイル流出口は上記軸受の真下に開口している。
これによれば、クランクシャフトのカウンタウェイト等と衝突によって気泡が混入したオイルがオイルパンに向かって落下しても、その気泡混入オイルがオーバーフロー部のオイル流出口から第2オイル貯留部に入ることが上記軸受によって妨げられる。よって、第2オイル貯留部のオイルへの気泡混入防止に有利になる。
本発明によれば、エンジンの第1オイル要求部にオイルを供給する第1オイルポンプと、油圧駆動式可変動弁機構を含む第2オイル要求部にオイルを供給する第2オイルポンプとを備え、第1オイルポンプ用の第1オイル貯留部と第2オイルポンプ用の第2オイル貯留部をオイルパン内部に区画して設け、第2オイル要求部から第2オイル貯留部に戻るオイルが第1オイル要求部から第1オイル貯留部に戻るオイルと混ざらないようにし、さらに、第2オイルポンプの非作動時には第1オイルポンプが吐出するオイルの一部が第2オイル要求部に供給されるようにして、第2オイル貯留部から所定の貯留量を超えるオイルを第1オイル貯留部に流出させるようにしたから、油圧駆動式可変動弁機構に気泡が混入したオイルが供給されることが避けられ、吸気バルブや排気バルブを所期の開閉特性で開閉する上で有利になり、また、第2オイルポンプの非作動時であっても第1オイルポンプによってオイルを油圧駆動式可変動弁機構に供給することができるため、エンジンの運転に支障を来すことが避けられるとともに、その場合でも、第1オイル貯留部のオイルが過度に減少することが防止されるから、エンジンの第1オイル要求部へのオイルの供給に支障を来すことが避けられる。
エンジンの正面図。 油圧駆動式可変動弁機構の構成を示す図。 オイル供給装置の構成を示す図。 オイルパンの斜視図。 オイルパンの平面図。 図5のVI−VI線断面図。 給油部の断面図。 図5のVIII−VIII線断面図。 オイルパンをシリンダブロックのロアブロックに取り付けた状態を示す斜視図。 同状態の縦断面図。 同状態の平面図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に示す実施形態に係るエンジン1は、車両に搭載される多気筒エンジンであって、複数の気筒2が設けられたシリンダブロック3(図1では1つの気筒のみを図示するが、本実施形態では4つの気筒が直列に設けられている)と、シリンダヘッド4と、シリンダブロック3の下部に取り付けられ、オイルが貯留されるオイルパン5とを備えている。各気筒2には、コンロッド6を介してクランクシャフト7と連結されているピストン8が往復動可能に嵌挿されている。クランクシャフト7にはカウンタウェイト9が設けられている。気筒2、シリンダヘッド4及びピストン8によって、エンジン燃焼室10が区画されている。
シリンダヘッド4には、燃焼室10に開口する吸気ポート11と排気ポート12とが設けられている。吸気ポート11及び排気ポート12には、燃焼室10側の吸気口および排気口を開閉する吸気バルブ13及び排気バルブ14が設けられている。吸気バルブ13及び排気バルブ14は、上記開口を閉じる方向にリターンスプリング(図2の符号19)で付勢されている。吸気バルブ13及び排気バルブ14各々がリターンスプリングの付勢力に抗して燃焼室10に突入(リフト)することにより、上記開口が開くことになる。吸気ポート11及び排気ポート12各々にはスロットルバルブ15を備えた吸気通路16及び排気通路17が接続されている。吸気通路16のスロットルバルブ15よりも下流側とシリンダヘッド空間とがブローバイガス通路18によって接続されている。
シリンダヘッド4には、各気筒2の吸気バルブ13及び排気バルブ14各々に、その開閉動作のための油圧駆動式可変動弁機構として、油圧駆動式可変バルブ開閉機構40が設けられている。
<油圧駆動式可変バルブ開閉機構40について>
図2に示すように、油圧駆動式可変バルブ開閉機構40は、クランクシャフト7によって回転駆動されるカム44の動力を、ロッカーアーム49及びオイルを介して吸気バルブ13又は排気バルブ14(以下、「吸気バルブ13等」という。)に伝達して該吸気バルブ13等を開閉する。そのために、当該バルブ開閉機構40は、給油路41、オイル貯留室42、油圧制御弁43、第1伝達室45及び第2伝達室46を備えている。このバルブ開閉機構40によれば、油圧の調整により、吸気バルブ13等の開閉タイミング及びリフト量の、連続したきめ細やかな制御が可能である。
給油路41は、三方向に分岐した油路41a,41b,41cを備えてなる。油路41a〜41cの交点に油圧制御弁43が設けられている。油路41aは、オイル貯留室42に接続されている。油路41bは、油圧を吸気バルブ13等に伝えるための第2伝達室46に接続されている。油路41cは、油圧発生用の第1伝達室45に接続されている。
オイル貯留室42は、バルブ開閉機構40の本体部(第1及び第2の伝達室45,46及び油路41b,41c)に補給するためのオイルが貯留される。その補給用オイルはチェックバルブ50を備えた後述の第2給油路33によってオイル貯留室42に供給される。
第1伝達室45は、シリンダ状に形成されていて、内部にピストン47が挿入されている。このピストン47に結合されたロッド47aがロッカーアーム49に当接している。カム44の回転に伴って、ピストン47がロッカーアーム49及びロッド47aを介して押される。これにより、カム44による駆動力を吸気バルブ13等に伝達するための油圧が第1伝達室45において発生する。
第2伝達室46は、シリンダ状に形成されていて、内部にピストン52が挿入されている。このピストン52に吸気バルブ13等のステムが結合されている。第1伝達室45で発生した油圧が油路41c、油圧制御弁43及び油路41bを介して第2伝達室46に伝わる。この油圧によってピストン52が押されて吸気バルブ13等がリフトする。
油圧制御弁43は、後述するコントロールユニット100と電気的に接続されている。油圧制御弁43は、コントロールユニット100からの制御信号により、油路41aと油路41bとの間を遮断する閉じ状態と、油路41aと油路41bとの間を連通させる開き状態とに作動する。
油圧制御弁43が閉じ状態になると、カム44から第1伝達室45に伝達される動力は油路41b,41cを介して第2伝達室46に油圧で伝達され、吸気バルブ13等が開閉動作する。油圧制御弁43が開き状態になると、第2伝達室46のオイルが油路41a,41bを通してオイル貯留室42にリリーフされるため、第1伝達室45から第2伝達室46に油圧が伝わらなくなる。よって、吸気バルブ13等はリターンスプリングによって吸気ポート11等の開口を閉じた状態になる。
ここに、バルブ開閉機構40においては、例えば、第1伝達室45を構成するシリンダとピストン47のロッド47aとの間や、第2伝達室46を構成するシリンダとピストン52のロッドとの間などに隙間がある。従って、エンジン1の運転中に限らず、エンジン1の停止中であっても、当該隙間からオイルが漏れる。そうして、バルブ開閉機構40の第1伝達室45から第2伝達室46に至る間の作動用オイルが減少すると、所期のバルブ開閉特性が得られない。
そこで、バルブ開閉機構40に上記オイル貯留室42を設け、このオイル貯留室42からオイルがバルブ開閉機構40の本体部に作動用オイルとして重力供給方式で補給されるようになっている。オイル貯留室42は、バルブ開閉機構40の本体部にオイルを確実に補給すべく、エンジン1が車両に配置されたときにバルブ開閉機構40の本体部よりも高位置になるように、シリンダヘッド4内に設けられている。オイル貯留室42の上部にはエアや油圧制御弁43を開き状態にしたことによって生じた余剰オイルを抜くためエア・オイル抜き孔48が設けられている。エア・オイル抜き孔48には油路51が接続されている。油路51の下流端は、余剰オイルをカム44及びロッカーアーム49に潤滑オイルとして供給することができるように、カム44及びロッカーアーム49の上方において、シリンダヘッド空間に開口している。
シリンダヘッド空間に発生するオイルミストは、図1に示すブローバイガス通路18によって吸気通路16に導入される。
<オイル供給装置について>
次に、上記油圧駆動式可変バルブ開閉機構40を備えたエンジン1にオイル供給装置について説明する。
図3に示すように、オイル供給装置は、エンジン1の第1オイル要求部20Aにオイルを供給する第1オイルポンプ21と、エンジン1の第2オイル要求部20Bにオイルを供給する第2オイルポンプ22とを備えている。第1オイルポンプ21は、クランクシャフト7によって駆動される容積型の可変容量機械式オイルポンプであり、第1給油路26を通して第1オイル要求部20Aにオイルを供給する。第2オイルポンプ22は、車両のバッテリから供給される電力によって駆動される電動式オイルポンプであり、第2給油路33を通して第2オイル要求部20Bにオイルを供給する。第1給油路26と第2給油路33は、すなわち第1オイルポンプ21と第2オイルポンプ22は並列に設けられている。
第1オイル要求部20Aは、エンジンの潤滑要求部、冷却要求部及び/又は油圧機器であり、ヘッドギャラリ、オイルジェット通路、メインギャラリ等を介してオイルが供給される。例えば、ヘッドギャラリに送られたオイルは、カムジャーナル等に供給され、しかる後、シリンダヘッド4のアッパデッキで受けられてオイルパン5に落下する。オイルジェット通路に送られたオイルは、オイルジェットからピストン摺動部分に噴出されて、オイルパン5に落下する。シリンダブロック3のメインギャラリに送られた潤滑油は、クランクシャフト7のジャーナル、シャフト内部のオイル孔からコンロッドベアリング等に供給されて、オイルパン5に落下する。
第2オイル要求部20Bは、第1オイル要求部20A以外の上記バルブ開閉機構40を含むオイル要求部であり、第2オイル要求部20Bに供給されたオイルは、第1オイル要求部20Aに供給されたオイルとは別の場所、例えばシリンダヘッド4のアッパデッキ内を区画して設けた領域で受けられ、リターン油路37を通って、後述の第2オイル貯留部24に戻される。本実施形態では、第2オイルポンプ22が吐出するオイルは、具体的にはバルブ開閉機構40のオイル貯留室42に供給される。
オイルパン5には、第1オイルポンプ21のオイル供給源である第1オイル貯留部23と、第2オイルポンプ22専用のオイル供給源、換言すれば、バルブ開閉機構40専用のオイル供給源である第2オイル貯留部24とが設けられている。第1オイル貯留部23に第1オイルポンプ21のオイルストレーナ25が設けられている。オイルストレーナ25から第1オイル要求部20Aに至る第1給油路26には、その上流側から下流側に向かって、上記第1オイルポンプ21、オイルフィルタ27及びオイルクーラ28が順に設けられている。なお、オイルクーラ28は必要に応じて適宜設けられるものである。
第1給油路26には、第1オイルポンプ21の吐出圧を制御するリニアソレノイド式の圧力制御弁29と、オイルクーラ28よりも下流側の油圧を検出する第1油圧センサ30とが設けられている。圧力制御弁29は、第1オイル要求部20Aに供給されるオイルの圧力がエンジン1の運転状態に応じた最適な圧力になるように、第1オイルポンプ21の吐出圧を制御するものである。この圧力制御弁29は、コントロールユニット100により、エンジン運転状態及び第1油圧センサ30の検出圧力に基づいて作動が制御される。
第2オイル貯留部24には第2オイルポンプ22のオイルストレーナ32が設けられている。オイルストレーナ32からバルブ開閉機構40のオイル貯留室42に至る第2給油路33には、その上流側から下流側に向かって、上記第2オイルポンプ22、オイルフィルタ34及びオイルクーラ35が順に設けられている。なお、オイルクーラ35も、オイルクーラ28と同様に必要に応じて適宜設けられるものである。ここに、第2給油路33は、その下流側で分岐して各気筒2の吸気バルブ13及び排気バルブ14各々のバルブ開閉機構40のオイル貯留室42に接続されている。この第2給油路33には、オイルクーラ35よりも下流側且つバルブ開閉機構40よりも上流側の油圧を検出する第2油圧センサ36が設けられている。第2オイルポンプ22は第2油圧センサ36の検出圧力に基づいて所期の吐出圧になるように、コントロールユニット100により作動が制御される。
また、オイル供給装置は、クランクケース60内を通って落下するオイルとは別に、第2オイル要求部20B(バルブ開閉機構40)から洩れ出るオイルを第2オイル貯留部24に戻すリターン油路37を備えている。バルブ開閉機構40から洩れ出るオイルは、シリンダヘッド4のアッパデッキの、第1オイル供給部20Aに供給されたオイルを受ける領域から区画されたオイル溜めに受けられるようになっている。リターン油路37は、上記オイル溜めからシリンダヘッド4の内部およびシリンダブロック3の内部を貫通する上記オイル溜め専用のオイル落とし穴を介して第2オイル貯留部24に延びている。すなわち、リターン油路37は、カウンタウェイト9に衝突して飛散する気泡混入オイルがリターンオイルに混入しないように、シリンダヘッド3から第2オイル貯留部24に向かって延びる専用通路によって構成されている。
なお、第2オイル要求部20B(バルブ開閉機構40)からのリターンオイルに気泡混入オイルが混入しなければよいので、リターン油路37の下流端部すなわち第2オイル貯留部側端部を第2オイル貯留部24に直結することは必ずしも要しない。
第1給油路26と第2給油路33とは、各々のオイルクーラ26,35の下流側において、補助油路38によって接続されている。この補助油路38には、互いの油路の圧力差を利用して、第1給油路26から第2給油路33へのオイルの流入を許容する一方、第2給油路33から第1給油路26へのオイルの流入を阻止するチェックバルブ39が設けられている。第1給油路26の油圧が第2給油路33の油圧よりも高いときには、チェックバルブ39が開いて、第1給油路26から第2給油路33にオイルが流入することになる。なお、第2給油路33の油圧が第1給油路26の油圧よりも高いときであっても、第2給油路33から第1給油路26へのオイルの流入はチェックバルブ39によって阻止される。第2オイル要求部20B(バルブ開閉機構40)は、第1オイル要求部20Aよりも要求油圧が高く設定されており、通常は補助油路38が連通状態になることはない。補助油路38は、第2オイルポンプ22の故障時や、極冷間の環境のために電動である当該第2オイルポンプ22を駆動できない場合、すなわち、第2オイルポンプの非作動時に第1オイルポンプ21を利用して第2オイル要求部20Bにオイルを供給するために用いられる。
[第1及び第2の両オイル貯留部23,24について]
図4及び図5に示すように、第1オイル貯留部23と第2オイル貯留部24は、オイルパン5内に区画して設けられている。第2オイルポンプ22はオイルパン5に取り付けられている。第1オイル貯留部23には、エンジン1の各部(第1オイル要求部20A)から図1に示すクランクケース60を通って落下するオイルが受けられる。なお、図5において、70はオイルレベルセンサである。
図6に示すように、オイルパン5は、その底壁5aと、その周壁5bと、底壁5aから立ち上がり第1オイル貯留部23と第2オイル貯留部24を区画する隔壁5cとを備えてなる一体成形品のオイルパン本体部を備えている。このオイルパン本体部に、第2オイル貯留部24の上面開口を塞ぐ上壁部24aが固定されている。上壁部24aとオイルパン本体部とは別体成形されている。本実施形態のオイルパン本体部は、底壁5a、周壁5b及び隔壁5cが例えばアルミニウム合金によって同時に一体成形されたものであり、このオイルパン本体部に上壁部24aが接合されている。当該一体成形には3D積層造形法を採用することもできる。この場合、上壁部24aもオイルパン本体部として一体成形してもよい。オイルパン5は、軽量化やオイル保温性能向上のために樹脂製としてもよい。
第2オイル貯留部24の上壁部24aには、第2オイルポンプ22に繋がるオイル吐出孔55aが開口したオイル吐出部55、オイルリターン孔56a,57bが開口したオイルリターン部56,57、オイル流出口58aが開口したオーバーフロー部58、並びに給油口59aが開口した給油部59が設けられている。オイル吐出部55に第2給油路33が接続され、オイルリターン部56,57にリターン油路37が接続される。
図6に示すように、オーバーフロー部58は、上壁部24aより立ち上がった直管によって構成され、その上端にオイル流出口58aが開口している。ここに、オイル流出口58aは、オイルパン5をエンジン上方から見たときにオイルパン5の中央部に位置するように配置され、エンジン1の停止時における第1オイル貯留部23の油面高さよりも高い位置に開口している。
図7に示すように、給油部59は、上端が給油口59aとして開口し下端が閉じられた円筒状収容部59bにフロート59cを収容してなる。収容部59bの周壁下部に第2オイル貯留部24内へのオイル流入口が開口している。給油時には、フロート59cが給油圧で押し下げられるため、オイルが第2オイル貯留部24に入る。給油後は、フロート59cが油面から露出するように浮き上がることにより、給油口59aが閉塞される。
図8に図5のVIII−VIII線断面図を示すように、オイルパン5の周壁5bの下部には第1オイル貯留部23用のオイルドレン孔61が設けられている。第2オイル貯留部24は、隔壁5cの下部から第1オイル貯留部23用のオイルドレン孔61に向かって延びる容積の小さな延長部24bを有し、該延長部24bの先端に第1オイル貯留部23用のオイルドレン孔61と相対する第2オイル貯留部24用のオイルドレン孔62が設けられている。この両オイルドレン孔61,62に対して両者に共通のドレンボルト63が嵌められている。
図9に示すように、オイルパン5は、シリンダブロック3のロアブロック3aの下面に固定されている。ロアブロック3aには、クランクシャフト7のクランクジャーナルを受ける複数(本実施形態のエンジン1は4気筒であるから、5つ)のジャーナル軸受65が設けられている。図10に示すように、第2オイル貯留部24のオーバーフロー部58のオイル流出口58aは、中央のジャーナル軸受65の真下に開口している。従って、図11に示すように、第2オイル貯留部24を上方からみたとき、オーバーフロー部25のオイル流出口58aは中央のジャーナル軸受65に隠れた状態になっている。
<コントロールユニット100について>
コントロールユニット100は、マイクロコンピュータをベースとする制御装置であって、エンジン1の運転状態、バッテリ残量、オイル貯留室42のオイル貯留量等を検出する各種センサ乃至検出手段からの信号を入力する信号入力部と、制御に係る演算処理を行う演算部と、制御対象となる装置(油圧制御弁43、オイルポンプ21,22等)に制御信号を出力する信号出力部と、制御に必要なプログラムやデータ(油圧制御マップ等)を記憶する記憶部とを備えている。
ここに、コントロールユニット100は、エンジン1の運転中においては、第2オイルポンプ22に対して常時作動するように制御信号を出力し、エンジン1が停止されたときは、バルブ開閉機構40を作動させる必要がないため、原則として、第2オイルポンプ22の作動を停止させた状態にする。第2オイルポンプ22の作動が停止されても、オイル貯留室42からバルブ開閉機構40の本体部に対して、該本体部におけるオイル洩れに応じてオイルが補給されるため、エンジン1が始動されたときはバルブ開閉機構40は正常に作動する。
しかしながら、エンジン1の停止期間が長期間になると、上記補給が続く結果、オイル貯留室42のオイルがなくなってバルブ開閉機構40の本体部がオイル不足状態になる可能性があり、また、第2オイル給油路33もオイルが抜けた状態になることがある。その場合、エンジン1の始動時に第2オイルポンプ22を作動させても、バルブ開閉機構40は、直ちにはオイルが満ちた状態にならず、正常に作動するようになるまでに時間がかかる。すなわちエンジンの始動性が悪くなる。
そこで、本実施形態では、コントロールユニット100は、エンジン1の停止状態が所定時間継続した時点で、オイル貯留室42のオイル貯留量が所定値以下に低下したとして、第2オイルポンプ22を駆動してオイル貯留室42にオイルを補給するようにしている。
<本実施形態の利点等>
第1オイルポンプ21の吐出オイルは第1給油路26によって第1オイル要求部20Aに供給される。第2オイルポンプ22の吐出オイルは第2給油路33によって第2オイル要求部20B(バルブ開閉機構40)に供給される。第1オイル要求部20Aよりも第2オイル要求部20Bの方が要求油圧が高いから、両オイルポンプ21,22が作動しているとき、第1オイルポンプ21の吐出オイルが補助油路38を経由して第2オイル要求部20Bに送られることはない。また、第2オイルポンプ22の吐出オイルは、補助油路38のチェックバルブ39に遮られるため、第1オイル要求部20Aに送られることはない。
第1オイル要求部20Aに送られたオイルは、クランクケース60内を通ってオイルパン5に向かって落下し、第2オイル貯留部23に戻る。第2オイル要求部20Bに送られたオイルは、リターン油路37を通って第2オイル貯留部24に戻る。
オイルパン5に向かって落下するオイルには、カウンタウェイト9との衝突によって気泡が混入するが、その気泡が混入したオイルは第2オイル貯留部24の上壁部24aに阻まれるため、該第2オイル貯留部24には入らない。第2オイル貯留部24の上壁部24aにはオーバーフロー部58のオイル流出口58aがあるが、このオイル流出口58aは、クランクシャフト7のクランクジャーナルを受けるジャーナル軸受65の真下に開口している。従って、気泡が混入したオイルがオーバーフロー部58のオイル流出口58aに入ることはジャーナル軸受65によって妨げられる。
以上のように、第2オイル貯留部24には、バルブ開閉機構40側からリターン油路37を通して戻る気泡が実質的に混入していないオイルが入り、オイルパン5に落下してくる気泡が混入したオイルが入ることは殆どない。
従って、第2オイルポンプ22の駆動によってバルブ開閉機構40側に気泡が混入したオイルが供給されることが避けられる。そのため、吸気バルブ13や排気バルブ14を所期の開閉特性で開閉する上で有利になる。そのため、エンジン運転状態に応じて、CI燃焼(混合気を自着火により燃焼させる圧縮自着火燃焼)と、SI燃焼(混合気を点火プラグによって点火して燃焼させる火花点火燃焼)とを切り替えるようにしたエンジンにおいては、吸気バルブ13や排気バルブ14の開閉制御による内部EGRの制御を緻密に行なうことが可能になり、エンジンのCI燃焼領域を拡大することが容易になる。
一方、第2オイルポンプ22の非作動時(第2オイルポンプ22の故障時や極冷間時)には、第1オイルポンプ21の吐出オイルが補助油路38を通って第2オイル要求部20B(バルブ開閉機構40)に供給される。従って、第2オイルポンプ22が非作動になっても、バルブ開閉機構40の作動に、ひいてはエンジンの運転に支障を来すことは避けられる。
上記第2オイルポンプ22の非作動時には、第1オイル貯留部23のオイルが第1オイルポンプ21によってバルブ開閉機構40に供給され、そのオイルがリターン油路37によって第2オイル貯留部24に戻ることになる。そのため、第2オイル貯留部24ではオイルが増えていく一方、第1オイル貯留部23ではオイルが減少していく。
しかし、第2オイル貯留部24のオイル貯留量が所定の貯留量を超えると、すなわち、本例の場合は、第2オイル貯留部24が満杯になると、第2オイル貯留部24のオイルがオーバーフロー部58から第1オイル貯留部23に流出する。従って、第1オイル貯留部23のオイルが過度に減少することはなく、第1オイル要求部20Aへのオイルの供給(エンジン各部の潤滑等)に支障を来すことが避けられる。
オーバーフロー部58は、第2オイル貯留部24の上壁部24aに設けられており、第2オイル貯留部24がオイルで満たされるまでは、オーバーフロー部58からオイルが流出することはない。従って、第1及び第2のオイルポンプ23,24の作動時に第2オイル貯留部24のオイルが不必要に流出して減少することが避けられる。
オーバーフロー部58のオイル流出口58aは、エンジン1の停止時における第1オイル貯留部23の油面高さよりも高い位置に開口している。そのため、エンジン停止時には、第1オイル要求部20Aからオイルが戻って第1オイル貯留部23の油面が高くなるものの、第1オイル貯留部23のオイルがオイル流出口58aから第2オイル貯留部24に流入することはない。
また、オーバーフロー部58のオイル流出口58aは、オイルパン5の中央部に開口している。従って、第1オイル貯留部23のオイルが車両の傾斜路走行時や旋回走行時に流動して油面が傾いても、第1オイル貯留部23のオイルがオーバーフロー部58のオイル流出口58aから第2オイル貯留部24に流入することが避けられる。
オーバーフロー部58は、第2オイル貯留部24の上壁部24aより立ち上がった直管によって構成され、その上端にオイル流出口58aが開口している。従って、第2オイル貯留部24のオイルをスムーズに流出させ易くなる一方、第1オイル貯留部23から第2オイル貯留部24へのオイルの流入防止に有利になる。また、気泡が混入したオイルが第2オイル貯留部24に流入した場合であっても、オーバーフロー部58がエア抜き管として機能し易くなり、気泡混入量が少ないオイルを第2オイル要求部24に供給する上で有利になる。
また、オイルパン5では、オイルパン底壁5aから立ち上がった隔壁5cが補強リブとなるため、オイルパン本体部の剛性が高くなり、エンジン振動に対するオイルパン5の共振防止、ひいては騒音の抑制に有利になる。また、第1オイル貯留部23のオイルが車両の傾斜路走行時や旋回走行時に流動して偏ることが隔壁5cによって抑制される。従って、第1オイルポンプ21のオイルストレーナ25が第1オイル貯留部23のオイルから露出することが避けられる。
第2オイル貯留部24の上壁部24aには、オイル吐出部55、オイルリターン部56,57、オーバーフロー部58及び給油部59が設けられているが、この上壁部24aをオイルパン本体部とは別体にしたから、該上壁部24aに上記の各要素55〜59を設けることが容易になる。
また、上記オイルパン5では、両オイル貯留部23,24に共通のドレンボルト63を設ける構成を採用したから、オイル交換において、1本のドレンボルト63の操作で両オイル貯留部23,24からオイルを抜くことができる。よって、オイル交換作業が簡便になる。
上記実施形態では、第1オイルポンプ21として、クランクシャフト7によって駆動される機械式オイルポンプを採用したが、電動式オイルポンプを採用してもよい。
1 エンジン
3 シリンダブロック
5 オイルパン
5a 底壁
5b 周壁
5c 隔壁
7 クランクシャフト
20A 第1オイル要求部
20B 第2オイル要求部
21 第1オイルポンプ
22 第2オイルポンプ
23 第1オイル貯留部
24 第2オイル貯留部
24a 上壁部
37 リターン油路
38 補助油路
40 油圧駆動式可変バルブ開閉機構(油圧駆動式可変動弁機構)
58 オーバーフロー部
58a オイル流出口
60 クランクケース
65 ジャーナル軸受

Claims (7)

  1. 気筒に設けられた吸気口を開閉可能に構成された吸気バルブと、
    上記気筒に設けられた排気口を開閉可能に構成された排気バルブと、
    上記吸気バルブと上記排気バルブのうち少なくとも一方の開閉動作を操作可能に構成された油圧駆動式可変動弁機構と、
    を備えたエンジンのオイル供給装置であって、
    上記エンジンの第1オイル要求部にオイルを供給する第1オイルポンプと、
    上記第1オイル要求部以外の上記油圧駆動式可変動弁機構を含む第2オイル要求部にオイルを供給する第2オイルポンプと、
    上記第1オイルポンプ用のオイル供給源としての第1オイル貯留部と、
    第1オイル貯留部とは別に設けられた、上記第2オイルポンプ用のオイル供給源としての第2オイル貯留部と、
    上記第2オイル要求部に供給されたオイルを、上記第1オイル要求部から上記第1オイル貯留部に戻るオイルと混ざらないように、上記第2オイル貯留部に戻すリターン油路と、
    上記第2オイルポンプの非作動時に上記第1オイルポンプが吐出するオイルの一部が上記油圧駆動式可変動弁機構に供給されるようにする油路とを備え、
    上記第1オイル貯留部と上記第2オイル貯留部とは、共通のオイルパンの内部を区画することによって設けられており、
    上記第2オイル貯留部には、該第2オイル貯留部から所定の貯留量を超えるオイルを上記第1オイル貯留部に流出させるオーバーフロー部が設けられていることを特徴とするエンジンのオイル供給装置。
  2. 請求項1において、
    上記オーバーフロー部のオイル流出口は、上記オイルパンの中央部に開口していることを特徴とするエンジンのオイル供給装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記オーバーフロー部のオイル流出口は、上記エンジンの停止時における上記第1オイル貯留部の油面高さよりも高い位置に開口していることを特徴とするエンジンのオイル供給装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記オーバーフロー部は、上記第2オイル貯留部の上壁部に設けられていることを特徴とするエンジンのオイル供給装置。
  5. 請求項4において、
    上記オイルパンは、オイルパン底壁と、オイルパン周壁と、上記オイルパン底壁から立ち上がり上記第1オイル貯留部と上記第2オイル貯留部を区画する隔壁とを備えてなる一体成形品のオイルパン本体部を備え、このオイルパン本体部に上記第2オイル貯留部の上記上壁部が固定されていることを特徴とするエンジンのオイル供給装置。
  6. 請求項4又は請求項5において、
    上記オーバーフロー部は、上記上壁部より立ち上がり上端にオイル流出口が開口した直管によって構成されていることを特徴とするエンジンのオイル供給装置。
  7. 請求項6において、
    上記オイルパンの上方に、上記エンジンのクランクシャフトのクランクジャーナルを受ける軸受が設けられていて、上記オーバーフロー部のオイル流出口は上記軸受の真下に開口していることを特徴とするエンジンのオイル供給装置。
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