JP2018002634A - 口腔用ペースト状組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高濃度(0.1〜0.5質量%)の塩化セチルピリジニウムを含むペースト状組成物において、塩化セチルピリジニウムの局在化が大幅に低減されたペースト状組成物を提供する。【解決手段】(A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%、(B)炭素数2〜4の1価又は2価のアルコールを15〜35質量%、(C)グリセリンを5〜40質量%、及び(D)粘結剤を含み、かつ前記(B)成分及び前記(C)成分の合計の配合量が40〜55質量%である、口腔用ペースト状組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔用ペースト状組成物に関する。
歯周病は、歯周病原菌が口腔内に定着することにより発症する炎症性疾患であり、歯肉炎と歯周炎に大別される。口腔清掃が不十分であるとプラーク(口腔細菌とその代謝産物)が歯肉と歯の境目に付着後、定着し、増殖する。この異物に反応して好中球やマクロファージが浸潤し、炎症が起こる。これが歯肉炎といわれる状態で、主に歯肉の発赤・はれ、ブラッシング時の出血などの症状を呈する。この段階ではブラッシングやフロスの使用などの口腔清掃によりプラークを除去すれば、歯肉の炎症は改善する。
しかしながら、プラークが蓄積したまま放置すると炎症がさらに拡大し、歯根膜の破壊による歯周ポケット形成、歯槽骨吸収へと進行する。歯周ポケットが形成されると、そこに蓄積したプラークはブラッシング等のセルフケアによる除去が難しいため、病状がより悪化する。ひとたび破壊された歯根膜や吸収した歯槽骨は元に戻らない。このような歯周組織の破壊を伴った状態が歯周炎である。この状態では歯肉の発赤・はれ、出血が慢性的におこり、口臭がひどくなり、さらには歯周組織の破壊から、歯が動揺し始め、炎症部から膿が漏れてくるようになる。
歯周病は、炎症状態が長く続いたまま放置すると、病状が進行し、不可逆的な歯周組織の破壊につながることから、日常でのセルフケアにおいては、症状がみられる歯肉に対し、抗炎症剤や止血剤などの対処療法剤を用いると共に、歯垢の沈着を抑制する殺菌剤を配合した製剤を用いることが歯周病の進行・悪化を防ぐ目的で重要である。
歯垢の沈着を抑制する殺菌剤としては、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩酸クロルヘキシジン等が一般用歯周病薬(歯槽膿漏薬)として用いられてきた。しかしながら、クロルヘキシジン類は、歯垢沈着抑制効果は高いものの粘膜への適用に際しアナフィラキシーショックを起こす可能性があるといった問題がある。
塩化セチルピリジニウムは、一般用歯周病薬(歯槽膿漏薬)の配合前例である0.1%塩酸クロルヘキシジンと同等以上の歯垢形性抑制効果を得るためには、従来認められていた配合濃度(0.05%)よりも高濃度(例えば、0.1%〜0.5%)で配合する必要がある。また、塩化セチルピリジニウムは、苦み・刺激感を呈する物質であることから、高濃度配合して用いる場合には香料を配合することが求められる。このような要請に応える口腔用組成物として、例えば、刺激感が低減され、かつ塩化セチルピリジニウムを高濃度配合した口腔用組成物が報告されている(特許文献1)。
特開2010−280610号公報
本発明者らは、塩化セチルピリジニウムを配合した口腔用ペースト状組成物の製品化を進めるにあたり、種々の研究を行ったところ、驚くべきことに、0.1〜0.5質量%という高濃度の塩化セチルピリジニウムを均一に含むペースト状組成物を容器に充填し、低温(5℃)で6ヶ月間保存した場合に、当該ペースト状組成物における塩化セチルピリジニウムの濃度が不均一になる(塩化セチルピリジニウムが局在化する)という問題が生じた。なお、従来の実施態様である塩化セチルピリジニウムを0.05質量%含むペースト状組成物では、当該問題は生じないことは以前より知られている。(下記参考試験例参照)。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、高濃度(0.1〜0.5質量%)の塩化セチルピリジニウムを含むペースト状組成物において、塩化セチルピリジニウムの局在化が大幅に低減されたペースト状組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、高濃度(0.1〜0.5質量%)の塩化セチルピリジニウムを含むペースト状組成物において、炭素数2〜4の1価又は2価のアルコール及びグリセリンを特定量配合することにより、ペースト状組成物における塩化セチルピリジニウムの局在化を大幅に低減することができることを見出した。さらに、当該ペースト状組成物は、口腔用ペースト状組成物として要求される使用感(曳糸性、灼熱感、保型性等)に優れるものであることが確認された。当該本発明者らは、かかる知見に基づき、さらなる研究を重ねることにより、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、以下の項に記載の口腔用ペースト状組成物を包含する。
項1.
(A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%、
(B)炭素数2〜4の1価又は2価のアルコールを15〜35質量%、
(C)グリセリンを5〜40質量%、及び
(D)粘結剤
を含み、かつ前記(B)成分及び前記(C)成分の合計の配合量が40〜55質量%である、口腔用ペースト状組成物。
項2.
前記(B)成分の配合量が15〜30質量%である、上記項1に記載の組成物。
項3.
前記(C)成分の配合量が10〜40質量%である、上記項1又は2に記載の組成物。
項4.
前記(B)成分が、エタノール、プロピレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種である、上記項1〜3のいずれかに記載の組成物。
本発明によれば、適度な曳糸性を有し、灼熱感が低減され、かつ良好な保型性を有するという口腔用ペースト状組成物として要求される使用感に優れ、かつ塩化セチルピリジニウムの局在化が大幅に抑制されたペースト状組成物を提供することができる。
参考試験例(参考例1)の結果を示す図である。 参考試験例(参考例2)の結果を示す図である。 試験例1−1の実験操作を示す模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の口腔用ペースト状組成物は、(A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%、(B)炭素数2〜4の1価又は2価のアルコールを15〜35質量%、(C)グリセリンを5〜40質量%、及び(D)粘結剤を含む。なお、本明細書において、上記(A)〜(D)の成分をそれぞれ、「(A)成分」、「(B)成分」、「(C)成分」、及び「(D)成分」と記載する場合がある。
さらに、本発明の口腔用ペースト状組成物は、上記した条件に加え、上記(B)成分及び上記(C)成分の合計の配合量が40〜55質量%という条件を満たすものである。
以上の条件を全て満足することにより、適度な曳糸性を有し、灼熱感が低減され、かつ良好な保型性を有するという口腔用ペースト状組成物として要求される良好な使用感を有しつつ、塩化セチルピリジニウムの局在化が大幅に抑制されたペースト状組成物とすることが可能となる。
(A)成分である塩化セチルピリジニウム(本明細書において、「CPC」と記載する場合がある。)は、第四級アンモニウム化合物に分類されるカチオン性殺菌成分であり、口腔用組成物分野において広く使用されている。本発明の口腔用ペースト状組成物における(A)成分の配合量は、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.1〜0.5質量%であり、好ましくは0.1〜0.45質量%、より好ましくは、0.1〜0.4質量%、さらに好ましくは0.1〜0.35質量%、より一層好ましくは0.1〜0.3質量%、特に好ましくは0.15〜0.3質量%である。従来、医薬品も含め市場で販売されている口腔用組成物に使用されている塩化セチルピリジニウムの配合量は0.05質量%以下である。一方、本発明の口腔用ペースト状組成物は塩化セチルピリジニウムの配合量が0.1〜0.5質量%であることから、従来の口腔用組成物に比して高濃度の塩化セチルピリジニウムを配合しているといえる。なお、本明細書において、塩化セチルピリジニウムの配合量が0.1〜0.5質量%である場合を、従来の口腔用組成物における塩化セチルピリジニウムの配合量と区別する意味において「高濃度」と表現する場合がある。
(B)成分である炭素数2〜4の1価又は2価のアルコールとしては、口腔用組成物に配合可能なものであれば特に限定的ではなく公知のものを使用することができる。例えば、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコールなどが挙げられ、これらの中でも、エタノール、プロピレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが好ましく、プロピレングリコールが特に好ましい。(B)成分は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の口腔用ペースト状組成物における(B)成分の配合量は、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として15〜35質量%であり、好ましくは15〜30質量%、より好ましくは、15〜25質量%、さらに好ましくは17.5〜22.5質量%、より一層好ましくは18〜22質量%、特に好ましくは19〜21質量%である。
本発明の口腔用ペースト状組成物における(C)成分であるグリセリンの配合量は、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として5〜40質量%であり、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは、15〜40質量%、さらに好ましくは20〜40質量%、より一層好ましくは25〜40質量%、特に好ましくは25〜35質量%である。
(D)成分である粘結剤は、口腔用組成物に配合可能なものであり、かつ組成物の形態をペースト状とすることができるものであれば特に限定的ではなく公知のものを使用することができる。例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロース塩、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸のアルカリ金属塩;キサンタンガム、ジェランガム等の微生物産生高分子;トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム。カラギーナン、デキストリン、寒天、ペクチン、プルラン、ローカストビーンガム、等の天然系高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸ナトリウム、ビーガム等の合成高分子などが挙げられる。(D)成分は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の口腔用ペースト状組成物における(D)成分の配合量は、ペースト状組成物とすることができる量であれば特に限定的ではなく、用いる粘結剤の種類に応じて適宜決定することができる。例えば、(D)成分としてヒドロキシエチルセルロースを用いる場合、(D)成分の配合量は、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.05〜5質量%であり、好ましくは0.1〜3質量%、より好ましくは、0.5〜2質量%、さらに好ましくは1〜2質量%、より一層好ましくは1.2〜1.8質量%、特に好ましくは1.4〜1.6質量%である。
本発明の口腔用ペースト状組成物における(B)成分及び(C)成分の合計の配合量は、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として40〜55質量%であり、好ましくは42.5〜55質量%、より好ましくは45〜55質量%、さらに好ましくは47.5〜55質量%、特に好ましくは47.5〜52.5質量%である。
本発明の口腔用ペースト状組成物は、(D)成分を含むことにより、ペースト状の形態をとる。本明細書において、ペースト状と液状またはジェル状とは明確に区別される。
本発明の口腔用ペースト状組成物は、上記した(A)〜(D)成分の以外に、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、口腔用組成物に配合可能な成分を配合することができる。例えば、(A)成分以外の薬効成分、界面活性剤、甘味剤、香味剤、研磨剤、賦形剤、湿潤剤、防腐剤、着色剤、pH調整剤などが挙げられる。
(A)成分以外の薬効成分としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジン等のカチオン性殺菌剤;ドデシルジアミノエチルグリシン等の両性殺菌剤;トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール等のノニオン性殺菌剤;グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウムなどのグリチルリチン酸塩等の抗炎症剤;酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール等のビタミンE類;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)等の酵素;アスコルビン酸、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、カルバゾクロム、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、塩化ナトリウム、等の出血改善剤;アラントイン、パンテノール等の組織修復剤;フッ化ナトリウムモノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化第一錫等のフッ素化合物、のほかジヒドロコレステロール、グリセロフォスフェート、クロロフィル、カロペプタイド、ヒノキチオール、硝酸カリウム、パラチニットなどが挙げられる。(A)成分以外の薬効成分は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における(A)成分以外の薬効成分の配合量は特に限定的ではなく、用いる薬効成分の種類等に応じて適宜決定することができる。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。より具体的には、ノニオン界面活性剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン付加係数が4〜15かつアルキル基の炭素数が10〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ポリオキシエチレン付加係数が10〜18かつアルキル基の炭素数が9であるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、セバシン酸ジエチル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレンラノリン、ポリエチレンステロール、ポリエチレンラノリンアルコール、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩、ラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、ココイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、ココイルメチルタウリンナトリウム等が挙げられる。両性イオン界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型活性剤、N−ココイル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等のイミダゾリン型活性剤、N−ラウリルジアミノエチルグリシン等のアミノ酸型活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における界面活性剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.001〜5質量%とすることができる。
甘味剤としては、サッカリン、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビアエキス、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、ソウマチン、アスパルチルフェニルアラニンメチルエステル、メトキシシンナミックアルデヒド、パラチノース、パラチニット、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトールなどが挙げられる。甘味剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における甘味剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.001〜10質量%とすることができる。
香味剤としては、例えば、メントール、カルボン酸、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネール、α−テルピネオール、メチルアセタート、シトロネニルアセタート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油、d−カンフル、d−ボルネオール、ウイキョウ油、ケイヒ油、シンナムアルデヒド、ハッカ油、バニリン等が挙げられる。香味剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における香味剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.001〜5質量%とすることができる。
研磨剤としては、例えば、研磨性沈降シリカ、研磨性ゲルシリカなどの研磨性シリカ、リン酸水素カルシウム・二水和物および無水物、リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、第3リン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、不溶性メタリン酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル、パミス(軽石)、ベントナイト、合成樹脂などが挙げられる。研磨剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における研磨剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として1〜40質量%とすることができる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、マンニトール、デンプン、デキストリン、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。賦形剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における賦形剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として1〜40質量%とすることができる。
湿潤剤やハイドロトロープ剤としては、例えばジプロピレングリコール、イソプレングリコール、グリセリン、ソルビット、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。湿潤剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における湿潤剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.01〜40質量%とすることができる。
防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられる。防腐剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における防腐剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.001〜5質量%とすることができる。
着色剤としては、例えば、青色1号、黄色4号、赤色202号、緑3号等の法定色素、群青、強化群青、紺青等の鉱物系色素、酸化チタン等が挙げられる。着色剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物における着色剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができ、例えば、本発明の口腔用ペースト状組成物全量を基準として0.00001〜5質量%とすることができる。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、ピロリン酸、乳酸、酒石酸、グリセロリン酸、酢酸、硝酸、又はこれらの化学的に可能な塩、水酸化ナトリウム等が挙げられる。pH調整剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の口腔用ペースト状組成物におけるpH調整剤の配合量は特に限定的ではなく適宜決定することができる。
本発明の口腔用ペースト状組成物は、常法により製造することができる。例えば、上記した(A)〜(D)成分、及び必要に応じて任意成分を混合することにより製造することができる。
本発明の口腔用ペースト状組成物の剤形は、ペースト状であれば特に限定的ではなく、例えば、ペースト剤、練歯磨剤、軟膏剤、クリーム剤、パスタ剤等の形態とすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
参考試験例
下記表1に記載の各成分を下記表1に示す割合(質量%)で配合することにより、参考例1及び2のペースト状組成物を調製した。
次いで、各ペースト状組成物25gを高密度ポリエチレン(HDPE)からなる肩部を有する直径22mmアルミラミネートチューブ(胴部直径:22mm)に充填し、5℃で6ヶ月保存した。6ヶ月経過後、各ペースト状組成物をラミネートチューブからガラス板の左端を始点としてガラス板の右端に向かって直線状に絞り出した。なお、ガラス板に絞り出されたペースト状組成物の左端を先端と、右端を末端と記載する。その後、絞り出した各ペースト状組成物を先端から末端まで1gずつ分取し、液体クロマトグラフィーにより塩化セチルピリジニウムを定量した。その後、各ペースト状組成物の調製時における塩化セチルピリジニウムの配合量を基準(100%)として分取した各試料における塩化セチルピリジニウムの量を解析した。結果を図1に示す。
図1から明らかなように、参考例1のペースト状組成物では、先端付近における塩化セチルピリジニウムの濃度が高く、末端付近における塩化セチルピリジニウムの濃度が低くなっていることが確認された。これに対して、参考例2のペースト状組成物では、参考例1とは異なり、先端から末端にかけて塩化セチルピリジニウムの濃度は概ね一定であることが確認された。以上のことから、高濃度の塩化セチルピリジニウムを含むペースト状組成物を低温(5℃)で6ヶ月間保存した場合には、当該ペースト状組成物における塩化セチルピリジニウムの濃度が不均一になる(塩化セチルピリジニウムが局在化する)のに対し、塩化セチルピリジニウムを0.05質量%含むペースト状組成物では、このような問題は生じないことが分かった。即ち、ペースト状組成物における塩化セチルピリジニウムの局在化は、高濃度の塩化セチルピリジニウムを含む場合にのみ確認される問題であることが分かった。
製造例1
下記表2に記載の各成分を下記表2に示す割合(質量%)で配合することにより、実施例1〜19及び比較例1〜40のペースト状組成物を調製した。
試験例1
次いで、上記製造例で調製した各ペースト状組成物について、下記の試験例1〜4の試験を行った。
試験例1−1:塩化セチルピリジニウムの均一性確認試験
上記参考試験例と同様にして、上記製造例1で調製した各ペースト状組成物25gを高密度ポリエチレン(HDPE)からなる肩部を有するアルミラミネートチューブ(胴部直径:22mm)に充填し、5℃で6ヶ月保存した。6ヶ月経過後、各ペースト状組成物をラミネートチューブからガラス板の左端を始点としてガラス板の右端に向かって直線状に絞り出した。なお、ガラス板に絞り出されたペースト状組成物の左端を先端と、右端を末端と記載する。その後、図2に示すように、絞り出した各ペースト状組成物を先端から1gずつ3点、中間部から1gずつ3点、末端から1gずつ3点の合計9点の試料を分取し、液体クロマトグラフィーにより塩化セチルピリジニウムを定量した。その後、下記式により、塩化セチルピリジニウムの測定値の相対標準偏差(CV値)を算出した。
さらに、上記で算出したCV値を下記の評価基準に基づいてペースト状組成物の均一性の評価を行った。
<評価基準>
○:CV値が1.5%以下
△:CV値が1.5%超3.0%以下
×:CV値が3.0%超
以上の試験例1−1における結果を下記表2の「均一性(試験例1−1)」欄に示す。なお、同欄では、上段に評価結果を表す記号を記載し、下段にCV値を記載している。
試験例1−2:曳糸性確認試験
上記製造例1で調製した各ペースト状組成物100gをビーカーに量り取り、30℃に加温した後、直径16mmのステンレス球をビーカーに入ったペースト状組成物の上面から8mmの位置まで押し込んだ後、ステンレス球に付着したペースト状組成物の糸引きが切れるまでステンレス球を1000mm/分の速度で上昇させた。その後、ビーカーに入ったペースト状組成物の上面から糸が切れた際のステンレス球の高さ(mm)を測定した。
さらに、上記で測定した測定値を下記の評価基準に基づいてペースト状組成物の曳糸性の評価を行った。
<評価基準>
○:5mm未満
×:5mm以上
以上の試験例1−2における結果を下記表2の「曳糸性(試験例1−2)」欄に示す。なお、同欄では、上段に評価結果を表す記号を記載し、下段に測定値を記載している。
試験例1−3:灼熱感の確認試験
上記製造例1で調製した各ペースト状組成物を歯ブラシに約0.5gとり、専門のパネリスト5名に歯磨きをしてもらい、下記の評価基準に基づいて灼熱感に関する評価を行ってもらった。その後、評価の多かった方を結果として採用した。
<評価基準>
−:灼熱感をほとんど感じない、又は気にならない程度である
+:灼熱感を強く感じる
以上の試験例1−3における結果を下記表2の「灼熱感(試験例1−3)」欄に示す。
試験例1−4:保型性確認試験
上記製造例1で調製した各ペースト状組成物について、ヘリパス型粘度計(英弘精機株式会社製、商品名:DV−I Prime)スピンドルNo.95を用いて、30℃、10rpm、60秒後の条件で粘度を測定した。その後、以下の評価基準に基づいて、各ペースト状組成物の保型性を評価した。
<評価基準>
○:50000mPa・s以上(保型性あり)
×:50000mPa・s未満(保型性なし)
以上の試験例1−4における結果を下記表2の「保型性(試験例1−4)」欄に示す。
以上の試験例1の結果から、高濃度の塩化セチルピリジニウムを含むペースト状組成物において、(1)(B)成分を15〜35質量%、及び(2)(C)成分を5〜40質量%を含み、かつ(3)(B)成分及び(C)成分の合計の配合量が40〜55質量%であるという条件を全て満足する場合にのみ、適度な曳糸性を有し、灼熱感が低減され、かつ良好な保型性を有するという口腔用ペースト状組成物として優れた使用感を有し、かつ塩化セチルピリジニウムの局在化が抑制されたペースト状組成物とすることができることが分かった。

Claims (4)

  1. (A)塩化セチルピリジニウムを0.1〜0.5質量%、
    (B)炭素数2〜4の1価又は2価のアルコールを15〜35質量%、
    (C)グリセリンを5〜40質量%、及び
    (D)粘結剤
    を含み、かつ前記(B)成分及び前記(C)成分の合計の配合量が40〜55質量%である、口腔用ペースト状組成物。
  2. 前記(B)成分の配合量が15〜30質量%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記(C)成分の配合量が10〜40質量%である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記(B)成分が、エタノール、プロピレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
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