JP2018002546A - カルシウムアルミネートの製造方法 - Google Patents

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泰寛 石井
樋口 隆行
Takayuki Higuchi
隆行 樋口
盛岡 実
Minoru Morioka
実 盛岡
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Abstract

【課題】CaO、Alを含むCaO−Al系クリンカを原料として用いることで、低温でも目的組成のカルシウムアルミネートを合成できる製造方法。
【解決手段】(1)CaO/Alモル比が0.7〜1.5で、SiOの含有量が0.5〜10質量%であるCaO−Al系クリンカと、炭酸カルシウムおよび/またはボーキサイトを含有する物質を原料として用い、調合原料を水で造粒し、1350〜1600℃で焼成することを特徴とする、CaO・2Alを含むカルシウムアルミネートの製造方法、(2)CaO−Al系クリンカと、炭酸カルシウムおよび/またはボーキサイトを含有する物質を混合粉砕した調合原料を造粒する(1)のカルシウムアルミネートの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート用混和材として用いるカルシウムアルミネートの製造方法に関する。
セメント・コンクリートで鉄筋の腐食を防止する目的でCaO/Alモル比が0.3〜0.7のカルシウムアルミネートを含有するセメント混和材を用いて塩化物イオン浸透抵抗性を向上させる方法(特許文献1)が提案されている。
また、カルシウムアルミネートを含むスラグにCaO原料やAl原料を添加して成分調整し、アルミナセメント等を製造する技術が提案されている(特許文献2)
しかしながら、カルシウムアルミネートは、融点が高いため、高温での焼成が必要になる。焼成温度が低い場合には、未反応物が残存し、カルシウムアルミネートの水和活性に影響を与え、所定の塩化物イオン浸透抵抗性が十分に得られない場合がある。
特許第5688073号公報 特開2007−145640号公報
本発明は、CaO・2Alを含むカルシウムアルミネートを容易に製造することができる製造方法を提供する。
近年では、CO排出削減のためエネルギー原単位の削減や、産業から排出される廃棄物や副産物を利用することで、資源循環型社会を構築する動きが望まれている。
本発明は、前記課題を種々検討した結果、CaO、Alを含むCaO−Al系クリンカを原料として用いることで、低温でも目的組成のカルシウムアルミネートを合成できることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)CaO/Alモル比が0.7〜1.5で、SiOの含有量が0.5〜10%であるCaO−Al系クリンカと、炭酸カルシウムおよび/またはボーキサイトを含有する物質を原料として用い、調合原料を水で造粒し、1350〜1600℃で焼成することを特徴とする、CaO・2Alを含むカルシウムアルミネートの製造方法、(2)CaO−Al系クリンカと、炭酸カルシウムおよび/またはボーキサイトを含有する物質を混合粉砕した調合原料を造粒する(1)のカルシウムアルミネートの製造方法、である。
本発明は、従来に比べて低温で、CaO・2Alを含むカルシウムアルミネートを製造することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明で言う部や%は、特に規定のない限り質量基準である。
本発明で原料として用いるCaO−Al系のクリンカは、CaO、Alを含有し、CaO/Alモル比が0.7〜1.7の範囲にあり、SiO含有量が0.5〜10%であることが好ましい。
CaO−Al系のクリンカの主要な化合物としては、3CaO・Al、12CaO・7Al、CaO・Al、CaO・2Al、CaO・6Alなどのカルシウムアルミネートが挙げられる。本発明では、この中で12CaO・7Al、CaO・Al、CaO・2Alが好ましく。CaO・Alが最も好ましい。
また、CaO−Al系のクリンカとして使用する一般の工業原料には、MgO、Fe、TiO、KO、NaO、V等の不純物が含まれているが、これらの不純物は10%以下の範囲であれば、存在しても差支えない。融点降下を目的にこれら不純物を添加しても良い。前記範囲外では、成分の調整に必要なCaO原料やAl原料の配合割合が多くなり、低温での焼成が難しくなる。また、目的とする組成のカルシウムアルミネートを合成することが難しくなる。
本発明で用いるCaO−Al系クリンカとして、金属の精錬過程で発生する副産物を使用することができる。
例えば、金属バナジウムは、使用済みの脱硫触媒や重油ボイラーの燃焼灰を焙燃して高純度のVを製造した後、Vを還元することで製造される。Vを還元する物質として、金属カルシウム、金属アルミニウム、金属マグネシウムを用い、金属バナジウムとして取り出す。その残渣として発生するCaO−Al系クリンカを使用することができる。
本発明では、CaO−Al系クリンカ、CaO原料の炭酸カルシウム、Al原料のボーキサイトは、通常、それぞれ粉砕して、カルシウムアルミネートの原料として使用する。各原料の粉末度は、ブレーン比表面積で2000〜8000cm/gが好ましく、3000〜6000cm/gがより好ましい。前記範囲外では、目的とする組成のカルシウムアルミネートが製造できない場合がある。
一方、本発明では、CaO−Al系クリンカと、CaO原料の炭酸カルシウムおよび/またはAl原料のボーキサイトを混合粉砕した調合原料を使用することが、目的とする組成のカルシウムアルミネートの収率が高まることから好ましい。混合粉砕には、振動ミルやボールミルなど一般的な粉砕設備を用いることができる。
本発明では、調合原料を造粒機で造粒することが好ましい。造粒方法にはブリケット法やパン型造粒機を用いる方法があるが、本発明では、パン型造粒機を用い、水をバインダーとして造粒することが好ましい。水は調合原料100部に対して5〜30部が好ましく、10〜25部がより好ましい。5部未満では焼成温度が高くなる場合があり、30部を越えると造粒できない場合がある。
一般にカルシウムアルミネート化合物は、炭酸カルシウム、ボーキサイトや鉄を含む原料等を混合して、キルンでの焼成や電気炉での溶融等の熱処理をして得られる。
本発明では、原料として特定のカルシウムアルミネートを用いる。焼成温度は目的とする組成によって異なるため、特に限定されるものではないが、例えば、CaO・2Al組成のカルシウムアルミネートを焼成する場合は、1350〜1600℃が好ましく、1400〜1550℃以下がより好ましい。1350℃未満では効率良く反応が進まず未反応のAl2O3が残り、カルシウムアルミネートが得られない場合があり、逆に、1600℃を超えると、焼成の際にロータリーキルン内面にコーチングがつきやすくなり、操業が困難になるばかりか、エネルギー効率が悪くなる場合がある。
「実験例1」
使用材料を表1の配合割合として、CaO−Al系クリンカ、炭酸カルシウム、ボーキサイトをそれぞれブレーン比表面積4000cm/gに調製し、目標とするカルシウムアルミネートの組成であるCaO・2.0Alとなるように調合して、ポットミルで混合した。混合物100gに水20gを加えて、直径20mmに造粒し、電気炉で1500℃で30分焼成した。焼成物をディスクミルで粉砕し、XRDリートベルト法にて生成鉱物の含有量を定量した。結果を表1に示す。
比較のため、炭酸カルシウムとボーキサイトのみを原料とした場合(実験No.1-18)、水を使わずに焼成した場合(実験No.1-4)、造粒の水量を変化させた場合(実験No.1-5〜1-8)について行った。
また、焼成物をミルで粉砕し、粉末X線回折にて生成物の同定を行った。CaO・2Alのみの場合を◎、一部他の化合物が認められるものを○、CaO・2Al以外の化合物が主体であるものを△、CaO・2Alのピークが小さいものを×とした。
<使用材料>
CaO−Al系のクリンカA:CaO/Alモル比1.0、SiO0.1%、粒度25mm下
CaO−Al系のクリンカB:CaO/Alモル比1.0、SiO0.5%、V0.1%、粒度25mm下
CaO−Al系のクリンカC:CaO/Alモル比1.0、SiO1.0%、V0.1%、粒度25mm下
CaO−Al2O3系のクリンカD:V精錬副生CA、CaO/Alモル比1.0、SiO3.0%、V0.5%、粒度25mm下
CaO−Al系のクリンカE:V精錬副生CA、CaO/Alモル比1.0、SiO7.0%、V1.3%、粒度25mm下
CaO−Al系のクリンカF:V精錬副生CA、CaO/Alモル比1.0、SiO10.0%、V1.5%、粒度25mm下
CaO−Al系のクリンカG(CaO/Alモル比2.0、SiO3.0%、V0.1%、粒度25mm下
CaO−Al系のクリンカH(CaO/Alモル比1.5、SiO3.0%、V0.1%、粒度25mm下
CaO−Al系のクリンカI(CaO/Alモル比0.7、SiO3.0%、V0.1%、粒度25mm下
CaO−AlO3系のクリンカJ(CaO/Alモル比0.3、SiO3.0%、V0.1%、粒度25mm下
高炉スラグ:CaO45%、Al15%、SiO35%、MgO3%、その他2%、非晶質、CaO/Alモル比5.5、粒度○○mm下
製鋼スラグ:CaO53%、Al32%、SiO8%、MgO3%、その他4%、CaO/Alモル比3.0、粒度25mm下
CaO原料:炭酸カルシウム(石灰石):CaO51.4%、Al0.9%、Fe0.8%、SiO2.7%、ブレーン比表面積2000cm/g
Al原料:ボーキサイト:CaO1.7%、Al71.5%、Fe1.7%、SiO11.8%、ブレーン比表面積2000cm/g程度
水:水道水
<試験方法>
粉末X線回折リートベルト法(XRD):ターゲットCuKα、管電圧40kV、管電流40mA、走査範囲5−65deg.2θ、ステップ幅0.02、半導体高速検出器,SIROQUANT Ver3.0
Figure 2018002546
表1より、本発明において、炭酸カルシウムとボーキサイトだけを原料とするよりも目的とするCaO・2Al含有量の多いカルシウムアルミネートを合成することができることが分かる。
「実験例2」
実験No.1-7において、CaO−Al系クリンカDの粉末度を変えたこと以外は実験例1と同様に試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2018002546
表2より、本発明において、CaO・2Al含有量の多いカルシウムアルミネートを合成することができることが分かる。
「実験例3」
実験No.1-7の配合組成において、CaO−Al系クリンカ、炭酸カルシウム、ボーキサイト、をポットミルで混合粉砕し、ブレーン比表面積4,000cm/gに調製したこと以外は実験例1と同様に試験を行った。
その結果、CaO−Al系クリンカ、炭酸カルシウム、ボーキサイトを別々に粉砕して混合したものと比べ、50℃低温(1450℃)で同等のカルシウムアルミネートが得られた。
本発明は、従来に比べて低温で、塩化物イオン浸透抵抗性に優れたCaO・2Alを含むカルシウムアルミネートを製造することが可能となるので、土木、建築分野に好適である。

Claims (2)

  1. CaO/Alモル比が0.7〜1.5で、SiOの含有量が0.5〜10質量%であるCaO−Al系クリンカと、炭酸カルシウムおよび/またはボーキサイトを含有する物質を原料として用い、調合原料を水で造粒し、1350〜1600℃で焼成することを特徴とする、CaO・2Alを含むカルシウムアルミネートの製造方法。
  2. CaO−Al系クリンカと、炭酸カルシウムおよび/またはボーキサイトを含有する物質を混合粉砕した調合原料を造粒することを特徴とする請求項1に記載のカルシウムアルミネートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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