JP2018002115A - 車両用制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トラクション制御の精度低下を抑制しつつ弁部の耐久性向上を図ることができる車両用制動装置を提供する。【解決手段】本発明の車両用制動装置は、駆動液圧の実際値である実圧が不感帯外の値である場合に、実圧を目標圧に近づけるように弁部15を制御し、実圧が不感帯内の値である場合に、実圧を保持するように弁部15を制御する液圧制御部171と、マスタ室R1、R2とホイールシリンダWCとを接続する液圧路22、24、40a、50aに設けられ、マスタ室R1、R2からホイールシリンダWCへのフルードの流出を調整するアクチュエータ16と、アクチュエータ16の制御により車両の加速時のスリップを抑制するトラクション制御を実行するトラクション制御部173と、トラクション制御の制御状態に応じて、不感帯の幅を拡げる不感帯設定部174と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用制動装置に関する。
車両用制動装置には、車両の加速時(例えば発進時)など車輪にスリップが発生した際、ブレーキ操作にかかわらず当該車輪に制動力を発生させるトラクション制御が実行されるものがある。上記車両用制動装置では、例えば所定のスリップ率が維持されるように対象の車輪に制動力を発生させる(特許文献1参照)。また、車両用制動装置としては、マスタピストンの駆動によりマスタ液圧が発生するマスタ室を有するマスタシリンダと、マスタピストンの駆動にかかる駆動液圧を発生させる駆動液圧室と、駆動液圧室に対するフルードの流入出を調整する弁部と、弁部を制御する液圧制御部と、を備えているものが知られている。上記液圧制御部は、駆動液圧の目標値である目標圧を設定し、目標圧よりも低い低圧側閾値から目標圧よりも高い高圧側閾値までの範囲を不感帯として、駆動液圧の実際値である実圧が不感帯外の値である場合に、実圧を目標圧に近づけるように弁部を制御し、実圧が不感帯内の値である場合に、弁部に対して実圧を保持する保持制御を実行する。
また、上記車両用制動装置におけるトラクション制御では、弁部により高圧のマスタ液圧を発生させ、マスタ室と複数のホイールシリンダとの間に設けられたアクチュエータにより、各ホイールシリンダの液圧(ホイール液圧)を制御することが行われる。
特開2008−296828号公報
このようなトラクション制御では、マスタ液圧とホイール液圧との差圧が大きいと、アクチュエータにおける作動音(油撃音)が大きくなるため、当該差圧が小さくなるようにマスタ液圧を制御することが考えられる。このように、トラクション制御中においても、弁部によりマスタ液圧を制御することが考えらえる。しかしながら、トラクション制御中に弁部によるマスタ液圧の制御を実行すると、弁部の作動頻度(制御の切り替え頻度)が多くなる。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、トラクション制御の精度低下を抑制しつつ弁部の耐久性向上を図ることができる車両用制動装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用制動装置は、マスタピストンの駆動によりマスタ液圧が発生するマスタ室を有するマスタシリンダと、前記マスタピストンの駆動にかかる駆動液圧を発生させる駆動液圧室と、前記駆動液圧室に対するフルードの流入出を調整する弁部と、前記駆動液圧の目標値である目標圧を設定し、前記目標圧よりも低い低圧側閾値から前記目標圧よりも高い高圧側閾値までの範囲を不感帯として、前記駆動液圧の実際値である実圧が前記不感帯外の値である場合に、前記実圧を前記目標圧に近づけるように前記弁部を制御し、前記実圧が前記不感帯内の値である場合に、前記実圧を保持するように前記弁部を制御する液圧制御部と、前記マスタ室とホイールシリンダとを接続する液圧路に設けられ、前記マスタ室から前記ホイールシリンダへのフルードの流出を調整するアクチュエータと、前記アクチュエータの制御により車両の加速時のスリップを抑制するトラクション制御を実行するトラクション制御部と、前記トラクション制御の制御状態に応じて、前記不感帯の幅を拡げる不感帯設定部と、を備える。
本発明によれば、トラクション制御中に駆動液圧の目標圧に対する不感帯の幅を拡げること(以下「不感帯幅拡大」という)により、弁部の作動回数を削減することができ、ひいては弁部の耐久性を向上させることができる。トラクション制御の制御状態に応じて不感帯幅拡大を行うことにより、同不感帯幅拡大に伴うトラクション制御の精度低下は抑制できる。つまり、本発明によれば、トラクション制御の精度低下を抑制しつつ弁部の耐久性向上を図ることができる。
本実施形態の車両用制動装置の構成を示す構成図である。 本実施形態の補正制御を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の補正制御を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明に係る車両用装置を車両に適用した一実施形態を図面を参照して説明する。車両は、直接各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrr(以下、まとめた表現において車輪W、前輪Wf、後輪Wrとも称する)に液圧制動力を付与して車両を制動させる車両用制動装置Aを備えている。
(全体構成)
車両用制動装置Aは、図1に示すように、ブレーキペダル11、マスタシリンダ12、ストロークシミュレータ部13、リザーバ14、倍力機構(「弁部」に相当する)15、アクチュエータ16、ブレーキECU(「制御部」に相当する)17、およびホイールシリンダWCを備えている。
ホイールシリンダWCfl、WCfr、WCrl、WCrr(以下、まとめてホイールシリンダWCとも称する)は、車輪Wの回転をそれぞれ規制するものであり、各キャリパCLに設けられている。ホイールシリンダWCは、アクチュエータ16からのブレーキ液(「フルード」に相当する)の圧力(ブレーキ液圧)に基づいて車両の車輪Wに制動力を付与する制動力付与機構である。ホイールシリンダWCにブレーキ液圧が供給されると、ホイールシリンダWCの各ピストン(図示省略)が摩擦部材である一対のブレーキパッド(図示省略)を押圧して車輪Wと一体回転する回転部材であるディスクロータDRを両側から挟んでその回転を規制するようになっている。なお、本実施形態においては、ディスク式ブレーキを採用するようにしたが、ドラム式ブレーキを採用するようにしてもよい。
ブレーキペダル11は、ブレーキ操作部材であり、操作ロッド11aを介してストロークシミュレータ部13およびマスタシリンダ12に接続されている。
ブレーキペダル11の近傍には、ブレーキペダル11の踏み込みによるブレーキ操作状態であるブレーキペダルストローク(操作量:以下、ストロークという場合もある。)を検出するストロークセンサ11cが設けられている。このストロークセンサ11cはブレーキECU17に接続されており、検出信号(検出結果)がブレーキECU17に出力されるようになっている。
マスタシリンダ12は、ブレーキペダル11の操作量に応じてブレーキ液をアクチュエータ16に供給するものであり、シリンダボディー12a、入力ピストン12b、第一マスタピストン12c、および第二マスタピストン12d等により構成されている。
シリンダボディー12aは、有底略円筒状に形成されている。シリンダボディー12aの内周部には、内向きフランジ状に突出する隔壁部12a2が設けられている。隔壁部12a2の中央には、前後方向に貫通する貫通孔12a3が形成されている。シリンダボディー12aの内周部には、隔壁部12a2より前方の部分に、軸方向に沿って液密かつ移動可能に第一マスタピストン12cおよび第二マスタピストン12dが配設されている。
シリンダボディー12aの内周部には、隔壁部12a2より後方の部分に、軸方向に沿って液密かつ移動可能に入力ピストン12bが配設されている。入力ピストン12bは、ブレーキペダル11の操作に応じてシリンダボディー12a内を摺動するピストンである。
入力ピストン12bには、ブレーキペダル11に連動する操作ロッド11aが接続されている。入力ピストン12bは、圧縮スプリング11bによって第一液圧室R3を拡張する方向すなわち後方(図面右方向)に付勢されている。ブレーキペダル11が踏み込み操作されたとき、操作ロッド11aは、圧縮スプリング11bの付勢力に抗して前進する。操作ロッド11aの前進に伴い、入力ピストン12bも連動して前進する。なお、ブレーキペダル11の踏み込み操作が解除されたとき、入力ピストン12bは、圧縮スプリング11bの付勢力によって後退し、規制凸部12a4に当接して位置決めされる。
第一マスタピストン12cは、前方側から順番に加圧筒部12c1、フランジ部12c2、および突出部12c3が一体となって形成されている。加圧筒部12c1は、前方に開口を有する有底略円筒状に形成され、シリンダボディー12aの内周面との間に液密かつ摺動可能に配設されている。加圧筒部12c1の内部空間には、第二マスタピストン12dとの間に付勢部材であるコイルスプリング12c4が配設されている。コイルスプリング12c4により、第一マスタピストン12cは後方に付勢されている。換言すると、第一マスタピストン12cは、コイルスプリング12c4により後方に付勢され、最終的に規制凸部12a5に当接して位置決めされる。この位置が、ブレーキペダル11の踏み込み操作が解除されたときの原位置(予め設定されている)である。
フランジ部12c2は、加圧筒部12c1よりも大径に形成されており、シリンダボディー12a内の大径部12a6の内周面に液密かつ摺動可能に配設されている。突出部12c3は、加圧筒部12c1よりも小径に形成されており、隔壁部12a2の貫通孔12a3に液密に摺動するように配置されている。突出部12c3の後端部は、貫通孔12a3を通り抜けてシリンダボディー12aの内部空間に突出し、シリンダボディー12aの内周面から離間している。突出部12c3の後端面は、入力ピストン12bの底面から離間し、その離間距離は変化し得るように構成されている。
第二マスタピストン12dは、シリンダボディー12a内の第一マスタピストン12cの前方側に配置されている。第二マスタピストン12dは、前方に開口を有する有底略円筒状に形成されている。第二マスタピストン12dの内部空間には、シリンダボディー12aの内底面との間に、付勢部材であるコイルスプリングコイル12d1が配設されている。コイルスプリング12d1により、第二マスタピストン12dは後方に付勢されている。換言すると、第二マスタピストン12dは、設定された原位置に向けてコイルスプリング12d1により付勢されている。
また、マスタシリンダ12には、第一マスタ室R1、第二マスタ室R2、第一液圧室R3、第二液圧室R4、およびサーボ室R5が形成されている。説明において、第一マスタ室R1及び第二マスタ室R2は、まとめてマスタ室R1,R2と記載する場合がある。第一マスタ室R1は、シリンダボディー12aの内周面、第一マスタピストン12c(加圧筒部12c1の前側)、および第二マスタピストン12dによって、区画形成されている。第一マスタ室R1は、ポートPT4に接続されている油路21を介してリザーバ14に接続されている。また、第一マスタ室R1は、ポートPT5に接続されている油路22を介して油路40a(アクチュエータ16)に接続されている。
第二マスタ室R2は、シリンダボディー12aの内周面、および第二マスタピストン12dの前側によって、区画形成されている。第二マスタ室R2は、ポートPT6に接続されている油路23を介してリザーバ14に接続されている。また、第二マスタ室R2は、ポートPT7に接続されている油路24を介して油路50a(アクチュエータ16)に接続されている。
第一液圧室R3は、隔壁部12a2と入力ピストン12bとの間に形成されており、シリンダボディー12aの内周面、隔壁部12a2、第一マスタピストン12cの突出部12c3、および入力ピストン12bによって区画形成されている。第二液圧室R4は、第一マスタピストン12cの加圧筒部12c1の側方に形成されており、シリンダボディー12aの内周面の大径部12a6の内周面、加圧筒部12c1、およびフランジ部12c2によって区画形成されている。第一液圧室R3は、ポートPT1に接続されている油路25およびポートPT3を介して第二液圧室R4に接続されている。
サーボ室R5は、隔壁部12a2と第一マスタピストン12cの加圧筒部12c1との間に形成されており、シリンダボディー12aの内周面、隔壁部12a2、第一マスタピストン12cの突出部12c3、および加圧筒部12c1によって区画形成されている。サーボ室R5は、ポートPT2に接続されている油路26を介して出力室R12に接続されている。
圧力センサ26aは、サーボ室(「液圧室」に相当する)R5に供給されるサーボ圧(「駆動液圧」に相当する)を検出するセンサであり、油路26に接続されている。圧力センサ26aは、検出信号(検出結果)をブレーキECU17に送信する。圧力センサ26aで検出されるサーボ圧は、サーボ室R5の液圧の実際値であり、以下、実サーボ圧(「実圧」に相当する)と称する。
ストロークシミュレータ部13は、シリンダボディー12aと、入力ピストン12bと、第一液圧室R3と、第一液圧室R3と連通されているストロークシミュレータ13aとを備えている。
第一液圧室R3は、ポートPT1に接続された油路25,27を介してストロークシミュレータ13aに連通している。なお、第一液圧室R3は、図示しない接続油路を介してリザーバ14に連通している。
ストロークシミュレータ13aは、ブレーキペダル11の操作状態に応じた大きさのストローク(反力)をブレーキペダル11に発生させるものである。ストロークシミュレータ13aは、シリンダ部13a1、ピストン部13a2、反力液圧室13a3、およびスプリング13a4を備えている。ピストン部13a2は、ブレーキペダル11を操作するブレーキ操作に伴ってシリンダ部13a1内を液密に摺動する。反力液圧室13a3は、シリンダ部13a1とピストン部13a2との間に区画されて形成されている。反力液圧室13a3は、接続された油路27,25を介して第一液圧室R3および第二液圧室R4に連通している。スプリング13a4は、ピストン部13a2を反力液圧室13a3の容積を減少させる方向に付勢する。
なお、油路25には、ノーマルクローズタイプの電磁弁である第一電磁弁25aが設けられている。油路25とリザーバ14とを接続する油路28には、ノーマルオープンタイプの電磁弁である第二電磁弁28aが設けられている。第一電磁弁25aが閉状態であるとき、第一液圧室R3と第二液圧室R4とが遮断される。これにより、入力ピストン12bと第一マスタピストン12cとが一定の離間距離を保って連動する。また、第一電磁弁25aが開状態であるとき、第一液圧室R3と第二液圧室R4とが連通される。これにより、第一マスタピストン12cの進退に伴う第一液圧室R3および第二液圧室R4の容積変化が、ブレーキ液の移動により吸収される。
圧力センサ25bは、第二液圧室R4および第一液圧室R3の反力液圧を検出するセンサであり、油路25に接続されている。圧力センサ25bは、ブレーキペダル11に対する操作力を検出する操作力センサでもあり、ブレーキペダル11の操作量と相互関係を有する。圧力センサ25bは、第一電磁弁25aが閉状態の場合には第二液圧室R4の圧力を検出し、第一電磁弁25aが開状態の場合には連通された第一液圧室R3の圧力(または反力液圧)も検出することになる。圧力センサ25bは、検出信号(検出結果)をブレーキECU17に送信する。
倍力機構15は、ブレーキペダル11の操作量に応じたサーボ圧を発生するものである。倍力機構15は、入力された入力圧(本実施形態ではパイロット圧)が作用して出力圧(本実施形態ではサーボ圧)を出力する液圧発生装置であって、出力圧を増大または減少しようとしたとき、増圧開始当初または減圧開始当初において入力圧に対して出力圧の応答遅れが生じる液圧発生装置である。倍力機構15は、レギュレータ15a、および圧力供給装置15bを備えている。
レギュレータ15aは、シリンダボディー15a1と、シリンダボディー15a1内を摺動するスプール15a2とを有して構成されている。レギュレータ15aには、パイロット室R11、出力室R12、および第三液圧室R13が形成されている。
パイロット室R11は、シリンダボディー15a1、およびスプール15a2の第二大径部15a2bの前端面によって区画形成されている。パイロット室R11は、ポートPT11に接続されている減圧弁15b6および増圧弁15b7に(油路31に)接続されている。また、シリンダボディー15a1の内周面には、スプール15a2の第二大径部15a2bの前端面が当接して位置決めされる規制凸部15a4が設けられている。
出力室R12は、シリンダボディー15a1、およびスプール15a2の小径部15a2c、第二大径部15a2bの後端面、および第一大径部15a2aの前端面によって区画形成されている。出力室R12は、ポートPT12に接続されている油路26およびポートPT2を介してマスタシリンダ12のサーボ室R5に接続されている。また、出力室R12は、ポートPT13に接続されている油路32を介してアキュムレータ15b2に接続可能である。
第三液圧室R13は、シリンダボディー15a1、およびスプール15a2の第一大径部15a2aの後端面によって区画形成されている。第三液圧室R13は、ポートPT14に接続されている油路33を介してリザーバ15b1に接続可能である。また、第三液圧室R13内には、第三液圧室R13を拡張する方向に付勢するスプリング15a3が配設されている。
スプール15a2は、第一大径部15a2a、第二大径部15a2bおよび小径部15a2cを備えている。第一大径部15a2aおよび第二大径部15a2bは、シリンダボディー15a1内を液密に摺動するように構成されている。小径部15a2cは、第一大径部15a2aと第二大径部15a2bとの間に配設されるとともに、第一大径部15a2aと第二大径部15a2bとに一体的に形成されている。小径部15a2cは、第一大径部15a2aおよび第二大径部15a2bより小径に形成されている。
また、スプール15a2には、出力室R12と第三液圧室R13とを連通する連通路15a5が形成されている。
圧力供給装置15bは、スプール15a2を駆動させる駆動部でもある。圧力供給装置15bは、低圧力源であるリザーバ15b1と、高圧力源でありブレーキ液(「流体」に相当する)を蓄圧するアキュムレータ15b2と、リザーバ15b1のブレーキ液を吸入しアキュムレータ15b2に圧送するポンプ15b3と、ポンプ15b3を駆動させる電動モータ15b4と、を備えている。リザーバ15b1は大気に開放されており、リザーバ15b1の液圧は大気圧と同じである。低圧力源は高圧力源よりも低圧である。圧力供給装置15bは、アキュムレータ15b2から供給されるブレーキ液の圧力を検出してブレーキECU17に出力する圧力センサ15b5を備えている。
さらに、圧力供給装置15bは、減圧弁15b6と増圧弁15b7とを備えている。減圧弁15b6と増圧弁15b7は、弁部を構成しているともいえる。具体的に、減圧弁15b6は、非通電状態で開く構造(ノーマルオープンタイプ)の電磁弁であり、ブレーキECU17の指令により流量が制御されている。減圧弁15b6の一方は油路31を介してパイロット室R11に接続され、減圧弁15b6の他方は油路34を介してリザーバ15b1に接続されている。増圧弁15b7は、非通電状態で閉じる構造(ノーマルクローズタイプ)の電磁弁であり、ブレーキECU17の指令により流量が制御されている。増圧弁15b7の一方は油路31を介してパイロット室R11に接続され、増圧弁15b7の他方は、油路35および油路35が接続されている油路32を介してアキュムレータ15b2に接続されている。
ここで、レギュレータ15aの作動について簡単に説明する。減圧弁15b6および増圧弁15b7からパイロット室R11にパイロット圧(パイロット室R11の液圧)が供給されていない場合、スプール15a2はスプリング15a3によって付勢されて原位置にある(図1参照)。スプール15a2の原位置は、スプール15a2の前端面が規制凸部15a4に当接して位置決め固定される位置であり、スプール15a2の後端面がポートPT14を閉塞する直前の位置である。
このように、スプール15a2が原位置にある場合、ポートPT14とポートPT12とは連通路15a5を介して連通するとともに、ポートPT13はスプール15a2によって閉塞されている。
減圧弁15b6および増圧弁15b7によってブレーキペダル11の操作量に応じて形成されるパイロット圧が増大される場合、スプール15a2は、スプリング15a3の付勢力に抗して後方(図1の右方)に向かって移動する。そうすると、スプール15a2は、スプール15a2によって閉塞されていたポートPT13が開放される位置まで移動する。また、開放されていたポートPT14はスプール15a2によって閉塞される。また、開放されていたポートPT14はスプール15a2によって閉塞される。この状態のスプール弁15a2の位置を「増圧位置」とする。このとき、スプール15a2の第二大径部15a2bの後端面がサーボ圧に対応する力を受ける(増圧時)。
そして、スプール15a2の第二大径部15a2bの前端面の押圧力と、サーボ圧に対応する力およびスプリング15a3の付勢力の合力とがつりあうことで、スプール15a2は位置決めされる。このとき、スプール15a2の位置を「保持位置」とする。保持位置において、ポートPT13とポートPT14とがスプール15a2によって閉塞される(保持時)。
また、減圧弁15b6および増圧弁15b7によってブレーキペダル11の操作量に応じて形成されるパイロット圧が減少される場合、保持位置にあったスプール15a2は、スプリング15a3の付勢力によって前方に向かって移動する。そうすると、スプール15a2によって閉塞されていたポートPT13は、閉塞状態が維持される。また、閉塞されていたポートPT14は開放される。この状態のスプール弁15a2の位置を「減圧位置」とする。このとき、ポートPT14とポートPT12とは連通路15a5を介して連通する(減圧時)。
上述した倍力機構15は、減圧弁15b6および増圧弁15b7によってブレーキペダル11のストロークに応じてパイロット圧を形成し、そのパイロット圧によってブレーキペダル11のストロークに応じたサーボ圧を発生させる。発生したサーボ圧は、マスタシリンダ12のサーボ室R5に供給され、マスタシリンダ12は、ブレーキペダル11のストロークに応じて発生されるマスタ液圧をホイールシリンダWCに供給する。マスタ液圧は、マスタ室R1、R2の圧力である。減圧弁15b6および増圧弁15b7は、サーボ室R5に対するブレーキ液の流入出を調整する弁部を構成している。
このように、倍力機構15は、パイロット室R11の液圧であるパイロット圧に対応する力によって駆動されるスプール15a2(ピストン)、及びパイロット圧に対応する力によってスプール15a2が駆動される方向とは反対側にスプール15a2を付勢するスプリング15a3(付勢部)を有し、スプール15a2の移動によってサーボ室R5に対するブレーキ液の流量が調整されるように構成されたレギュレータ15aと、アキュムレータ15b2(高圧力源)とパイロット室R11との間に配置された増圧弁15b7と、リザーバ15b1(低圧力源)とパイロット室R11との間に配置された減圧弁15b6と、を備えている。
アクチュエータ16は、マスタ室R1、R2とホイールシリンダWCとを接続する液圧路22、24、40a、50aに設けられ、マスタ室R1、R2からホイールシリンダWCへのブレーキ液の流出を調整する装置である。アクチュエータ16は、各ホイールシリンダWCに付与する制動液圧を調整する装置であり、第一、第二配管系統40、50が設けられている。第一配管系統40は、右前輪Wfrと左後輪Wrlに加えられるブレーキ液圧を制御し、第二配管系統50は、左前輪Wflと右後輪Wrrに加えられるブレーキ液圧を制御する。本実施形態ではX配管の配管構成となっている。
マスタシリンダ12から供給される液圧は、第一配管系統40と第二配管系統50を通じて各ホイールシリンダWCに伝えられる。第一配管系統40には、油路22とホイールシリンダWCfr、WCrlとを接続する油路40aが備えられている。第二配管系統50には、油路24とホイールシリンダWCfl、WCrrとを接続する油路50aが備えられている。これら各油路40a、50aを通じて、マスタシリンダ12から供給される液圧がホイールシリンダWCに伝えられる。
油路40a、50aは、2つの油路40a1、40a2、50a1、50a2に分岐する。油路40a1、50a1には、ホイールシリンダWCfr、WCflへのブレーキ液圧の増圧を制御する第一増圧制御弁41、51が設けられている。油路40a2、50a2には、ホイールシリンダWCrl、WCrrへのブレーキ液圧の増圧を制御する第二増圧制御弁42、52が設けられている。
これら第一、第二増圧制御弁41、42、51、52(「第1電磁弁」に相当する)は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁又は差圧制御弁(リニア弁)により構成されている。第一、第二増圧制御弁41、42、51、52は、自身に備わるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態となるノーマルオープンタイプの電磁弁である。マスタ室R1、R2とホイールシリンダWCとは、油路22、24、40a、50a(「液圧路」に相当する)により接続されている。
油路40a、50aにおける第一、第二増圧制御弁41、42、51、52と各ホイールシリンダWCとの間は、減圧油路としての油路40b、50bを通じてリザーバ43、53に接続されている。油路40bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁又は差圧制御弁(リニア弁)により構成される減圧制御弁44、45が配設されている。また、油路50bには、同じく、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁又は差圧制御弁(リニア弁)により構成される減圧制御弁54、55が配設されている。減圧制御弁44は、第一増圧制御弁41とリザーバ43との間に配置されている。減圧制御弁45は、第二増圧制御弁42とリザーバ43との間に配置されている。減圧制御弁54は、第一増圧制御弁51とリザーバ53との間に配置されている。減圧制御弁55は、第二増圧制御弁52とリザーバ53との間に配置されている。これら減圧制御弁44、45、54、55(「第2電磁弁」に相当する)は、自身に備わるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には遮断状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に連通状態となるノーマルクローズタイプの電磁弁である。
リザーバ43、53と主油路である油路40a、50aとの間には、還流油路となる油路40c、50cが配設されている。油路40c、50cには、リザーバ43、53からマスタシリンダ12側あるいはホイールシリンダWC側に向けてブレーキ液を吸入吐出するポンプ46、56が設けられている。ポンプ46は、ブレーキ液を油路40aの増圧制御弁41、42の上流側(マスタ室R1側)にブレーキ液を吐出する。ポンプ56は、ブレーキ液を油路50aの増圧制御弁51、52の上流側(マスタ室R2側)にブレーキ液を吐出する。ポンプ46、56は、モータ47によって駆動される。ポンプ46、56は、リザーバ43、53からブレーキ液を吸入し、油路40a、50aに吐出することで、マスタ室R1,R2側にブレーキ液を供給する(戻す)。換言すると、ポンプ46、56は、リザーバ43、53内のフルードを、油路40a、50aの第一、第二増圧制御弁41、42、51、52よりもマスタ室R1、R2側の部分に吐出する。
また、ブレーキECU17には、車両の各車輪Wに備えられた車輪速度センサSからの検出信号が入力される。ブレーキECU17は、車輪速度センサSの検出信号に基づいて、各車輪速度や推定車体速度およびスリップ率などを演算している。ブレーキECU17は、これらの演算結果に基づいてABS制御(アンチスキッド制御)などを実行している。なお、ブレーキECU17でブレーキ操作や状況に応じて設定される目標サーボ圧(「目標圧」に相当する)に対しては、ある幅をもつ不感帯が設定されている。不感帯の初期設定値(後述する第1低圧側閾値と第2高圧側閾値)は、目標サーボ圧を中心とした一定の幅に設定されても良いが、予め設定されたルールに基づき、目標サーボ圧の変化状況や目標サーボ圧ごとに設定されても良い。ブレーキECU17は、通常のブレーキ制御(トラクション制御でない制御)では、ブレーキペダル11のストローク及び操作力(踏力)の少なくとも一方に基づいて、目標サーボ圧を設定する。
アクチュエータ16を用いた各種制御は、ブレーキECU17から指令される。例えば、ブレーキECU17は、アクチュエータ16の各種制御弁41,42,44,45,51,52,54,55や、ポンプ駆動用のモータ47を制御するための制御電流を出力することにより、アクチュエータ16の油圧回路を制御し、ホイールシリンダWCの圧力であるホイール液圧を個別に制御する。ブレーキECU17は、制動中の車輪スリップ時に、アクチュエータ16を制御し、ホイール液圧の減圧、保持、増圧を行うことで車輪ロックを防止するABS制御を行なうことができる。例えば、ブレーキECU17は、車輪スリップ時に、スリップ状態の車輪の目標制動力を変更する。アクチュエータ16は、ABS(アンチロックブレーキシステム)であるともいえる。
(トラクション制御中の不感帯の補正制御)
ブレーキECU17は、機能として、液圧制御部171と、スリップ演算部172と、トラクション制御部173と、不感帯設定部174と、を備えている。液圧制御部171は、サーボ圧の目標値である目標サーボ圧を設定し、目標サーボ圧よりも低い低圧側閾値から目標サーボ圧よりも高い高圧側閾値までの範囲を不感帯として、サーボ圧の実際値である実サーボ圧が不感帯外の値である場合に、実サーボ圧を目標サーボ圧に近づけるように倍力機構15を制御し、実サーボ圧が不感帯内の値である場合に、実サーボ圧を保持するように倍力機構15を制御(保持制御)する。液圧制御部171は、実サーボ圧が低圧側閾値未満である場合、倍力機構15に対して増圧制御を実行し、実サーボ圧が高圧側閾値より高い場合、倍力機構15に対して減圧制御を実行する。
より具体的に、液圧制御部171は、実サーボ圧が低圧側閾値未満である場合、減圧弁15b6を閉弁し増圧弁15b7を開弁する。液圧制御部171は、実サーボ圧が高圧側閾値より高い場合、減圧弁15b6を開弁し増圧弁15b7を閉弁する。液圧制御部171は、実サーボ圧が不感帯内の値である場合、減圧弁15b6を閉弁し増圧弁15b7を閉弁する。
スリップ演算部172は、車両の加速時のスリップ(加速スリップ)の程度に関するスリップ関連値を演算する。スリップ演算部172は、車輪速度センサSの検出結果(車輪速度)を用いてスリップ関連値を演算する。スリップ関連値は、各駆動輪(前輪駆動の場合、前輪Wfr、Wfl)のスリップの程度を示す値であって、例えばスリップ率、スリップ量、及びそれらに相当する値が挙げられる。スリップ率は、加速時において、車輪速度から車体速度を減じた値の同車体速度に対する比率と定義できる。なお、減速時におけるスリップ率は、車体速度から車輪速度を減じた値の同車体速度に対する比率とも定義できる。また、スリップ量は、車輪速度から車体速度を減じた値と定義できる。本実施形態のスリップ関連値は、加速時のスリップ率であって、値が大きいほどスリップ(空回り)していることを示す。ブレーキECU17は、車体速度を公知の方法、例えば従動輪(非駆動輪)の車輪速度、図示しない加速度センサの検出結果、又は光学センサの検出結果などから推定(演算)することができる。また、スリップ量等のスリップ率以外のスリップ関連値は、すべてスリップ率に換算することができるため、スリップ率とその閾値の大小比較の概念には、他のスリップ関連値とその閾値の大小比較が含まれる。
トラクション制御部173は、スリップ演算部172で演算されたスリップ関連値に基づき、ブレーキペダルの操作にかかわらずスリップ関連値に応じた目標制動力を設定し、当該目標制動力に応じた目標サーボ圧を設定するトラクション制御を実行する。目標制動力は、各ホイールシリンダWCの圧力の目標値(目標ホイール液圧)として設定される。目標制動力(すなわち目標ホイール液圧)は、実際のスリップ関連値と予め設定された目標のスリップ関連値との差に基づいて設定される。トラクション制御は、運転者の意思によらず車輪Wに対して制動力を発生させることで、スリップ関連値(スリップ率)を目標値(目標スリップ率)に近づける制御、又はスリップ関連値を所定の許容範囲内に収める制御である。このように、車両用制動装置Aは、トラクションコントロールシステムを備えている。また、本実施形態のトラクション制御は、加速スリップ抑制制御ともいえる。
トラクション制御部173は、まず、スリップ関連値が第1閾値よりも大きいか否かを判定する。トラクション制御部173は、スリップ関連値が第1閾値(例えば許容範囲の上限)よりも大きい場合に、トラクション制御を実行する。具体的に、トラクション制御部173は、各車輪Wの目標制動力のうちの最大値、すなわち各目標ホイール液圧の最大値に対応する目標サーボ圧を設定する。このように、トラクション制御部173は、トラクション制御が開始されると、スリップ関連値に応じて目標サーボ圧を高くする。トラクション制御部173は、トラクション制御中にスリップ関連値が第1閾値以下となった場合、トラクション制御を終了する。
また、トラクション制御部173は、トラクション制御中、各車輪Wのスリップ関連値に応じて複数のホイールシリンダWCの一部のみを減圧する場合、当該減圧対象のホイールシリンダWCに対し特定減圧制御を実行する。特定減圧制御は、例えば右前輪WfrのホイールシリンダWCのみ減圧する場合、第一増圧制御弁41を閉弁し、減圧制御弁44を開弁し、ポンプ46を駆動させる。他のホイールシリンダWCに対する特定減圧制御も、対応する電磁弁(増圧制御弁及び減圧制御弁)に対して同様の制御を行うものである。一部のホイールシリンダWCに対してのみ減圧する場合とは、例えば、路面μ(摩擦係数)が各車輪で異なることで、一部の車輪Wのスリップ関連値のみが先に目標値付近となった場合などが挙げられる。
不感帯設定部174は、トラクション制御開始時、第1低圧側閾値を低圧側閾値として設定し、第1高圧側閾値を高圧側閾値として設定する。第1低圧側閾値及び第1高圧側閾値は、不感帯の初期値といえる。そして、不感帯設定部174は、トラクション制御の制御状態に応じて、不感帯の幅を拡げる制御を実行する。具体的に、不感帯設定部174は、トラクション制御の制御状態に応じて、不感帯の低圧側閾値を第1低圧側閾値よりも低い第2低圧側閾値に設定する「第1の補正制御」を実行する。本実施形態の不感帯設定部174は、トラクション制御の制御状態の判定として、スリップ関連値が第2閾値(「所定値」に相当する)以上の状態から第2閾値よりも小さい状態になったか否かを判定する。第2閾値は、第1閾値よりも大きい値に設定されている(第2閾値>第1閾値)。
不感帯設定部174は、トラクション制御中、スリップ関連値が、第2閾値以上の状態から第2閾値よりも小さい状態(以下、「所定減少状態」とも称する)になった場合、上記第1の補正制御を実行する。換言すると、不感帯設定部174は、トラクション制御中、加速スリップが収束に向かっている状態で、不感帯の低圧側閾値を第1低圧側閾値よりも低い第2低圧側閾値に設定する。所定減少状態であるか否かは、例えば所定間隔で演算される複数のスリップ関連値に基づき判定できる。
ここで、本実施形態の不感帯設定部174は、トラクション制御が開始されてから所定時間経過するまでは、第1の補正制御を実行しない。つまり、不感帯設定部174は、トラクション制御の開始時点から所定時間が経過し、且つ、トラクション制御中に一度でもスリップ関連値が所定減少状態になった場合に、第1の補正制御を実行する。換言すると、不感帯設定部174は、トラクション制御が開始されてから所定条件が満たされるまでは、第1低圧側閾値を低圧側閾値として設定し、トラクション制御において当該所定条件が満たされた後には、第1低圧側閾値よりも低い第2低圧側閾値を低圧側閾値として設定し、この所定条件は、「トラクション制御が開始されてから所定時間が経過し且つスリップ関連値が一度所定減少状態になったこと」に設定されている。
このように不感帯設定部174は、スリップが収束に向かう前の状態(トラクション制御の初期)では、第1の補正制御を実行せず、通常の不感帯(初期設定の不感帯)が維持される。不感帯設定部174は、トラクション制御が初期であるか否かを、経過時間とスリップ関連値の変化状態に基づいて判定しているといえる。
さらに、不感帯設定部174は、トラクション制御の制御状態に応じて、不感帯の高圧側閾値を、第1高圧側閾値よりも高い第2高圧側閾値に設定する「第2の補正制御」を実行する。不感帯設定部174は、トラクション制御中、特定減圧制御が実行された場合、第2の補正制御を実行する。具体的に、不感帯設定部174は、トラクション制御が開始されると第1高圧側閾値を高圧側閾値として設定し、トラクション制御においてポンプ46、56が作動した場合には、第1高圧側閾値よりも高い第2高圧側閾値を高圧側閾値として設定する。本実施形態の不感帯設定部174は、ポンプ46、56が停止している場合には、第1高圧側閾値を高圧側閾値として設定し、ポンプ46、56が作動している場合には、第1高圧側閾値よりも高い第2高圧側閾値を高圧側閾値として設定する。
不感帯設定部174は、トラクション制御の終了に伴い補正制御(第1及び第2の補正制御)を終了する。つまり、不感帯設定部174は、トラクション制御が終わると、不感帯を補正前の初期設定値に戻す。本実施形態の第1の補正制御は、一度実行されると、トラクション制御中は継続するように設定されている。本実施形態の第2の補正制御は、特定減圧制御の終了に伴い終了するように設定されている。
ここで車輪Wの駆動源としてエンジンEを有する前輪駆動の車両を例に、補正制御の一例について説明する。図2に示すように、車両の発進時、前輪Wfに加速スリップが発生し、スリップ率が第1閾値を超えるとトラクション制御が開始される。不感帯設定部174は、トラクション制御が開始されると初期判定をオンとし(すなわち「初期である」と判定し)、トラクション制御開始から所定時間経過し且つスリップ率が第2閾値以上の状態から第2閾値より小さい状態に移行した場合に初期判定をオフとする(すなわち「初期でない」と判定する)。
トラクション制御部173により設定される目標サーボ圧は、演算されたスリップ率(演算スリップ率)の増大に応じて、すなわち演算スリップ率と目標スリップ率(一定)との差の増大に応じて、高くなる。そして、当該目標サーボ圧は、演算スリップ率の減少に応じて低くなる。そして、加速スリップが収束に向かい、スリップ率が一定になると、目標サーボ圧も一定となる。
ここで、初期判定がオフになると(t1)、不感帯設定部174は、第1の補正制御を実行して、不感帯の低圧側閾値を第1低圧側閾値(初期値)よりも所定圧だけ低くする。これにより、目標サーボ圧に対する不感帯の幅が、補正制御実行前に比べて低圧側に広くなる。そして、路面μの変化などにより、一時的にスリップ率が再上昇した場合(t2)、それに応じて目標制動力も上昇し目標サーボ圧も上昇する。この場合も、不感帯は、低圧側に広がった状態で目標サーボ圧の変化に追従する。
そして、例えば左前輪Wflの路面μのみが変化するなど、左前輪Wflの演算スリップ率のみが低下した場合(t3)、トラクション制御部173は、当該スリップ率の低下に応じて左前輪Wflの目標制動力のみを低下させる。つまり、トラクション制御部173は、左前輪WflのホイールシリンダWCに対して特定減圧制御を実行する。この際(t3)、不感帯設定部174は、第2の補正制御を実行する。つまり、不感帯設定部174は、不感帯の高圧側閾値を第1高圧側閾値(初期値)よりも所定圧だけ高くする。不感帯設定部174は、特定減圧制御が終了した際に第2の補正制御を終了する(t4)。
ここで、ブレーキECU17による補正制御の実行までの流れの一例について、図3を参照して説明する。まず、ブレーキECU17は、トラクション制御が実行されているか否かを判定する(S101)。トラクション制御が実行されている場合(S101:Yes)、ブレーキECU17は、加速スリップが収束に向かっているか否か、すなわちトラクション制御の初期が終了したか否かを判定する(S102)。換言すると、ブレーキECU17は、トラクション制御の制御状態が所定条件を満たしているか否かを判定する(S102)。ブレーキECU17は、加速スリップが収束に向かっていると判定した場合(S102:Yes)、第1の補正制御を実行する(S103)。そして、ブレーキECU17は、特定減圧制御が実行されているか否かを判定する(S104)。ブレーキECU17は、特定減圧制御を実行している場合(S104:Yes)、第2の補正制御を実行する(S105)。
トラクション制御が実行されていない場合(S101:No)、又は加速スリップが収束に向かっていないと判定された場合、すなわちトラクション制御が初期である場合(S102:No)には、ブレーキECU17は、第1の補正制御を実行しない。また、特定減圧制御が実行されていない場合(S104:No)、第2の補正制御を実行しない。
(効果)
本実施形態によれば、トラクション制御において、スリップ関連値に応じた目標サーボ圧が設定され、主に倍力機構15の制御によって車輪に制動力を発生させることができる。この構成により、トラクション制御での制動力発生において、予めマスタ液圧を高圧にする必要がなくなり、アクチュエータ16の作動音の低減が可能となる。そして、トラクション制御中に、車両の状態に応じて、不感帯の低圧側閾値を初期値である第1低圧側閾値よりも低い第2低圧側閾値に設定(補正)することで、目標サーボ圧に対する不感帯の幅が大きくなり、減圧弁15b6及び増圧弁15b7の作動回数の増加を抑制することができる。
例えば、図2のt2における目標サーボ圧の上昇に際して、第1の補正制御が実行されていない場合、目標サーボ圧の上昇に追従して不感帯の低圧側閾値も上昇することで、実サーボ圧が不感帯外の値になり得る。この場合、液圧制御部171は、倍力機構15に対して増圧信号を送信し、増圧制御を実行する。つまり、倍力機構15による液圧制御が保持制御から増圧制御に切り替わり、増圧弁15b7が作動する。これにより、増圧弁15b7の作動回数が増えてしまう。
これに対して、本実施形態によれば、第1の補正制御により不感帯の低圧側の幅が大きくなっているため、目標サーボ圧の一時的な上昇に対しても、実サーボ圧が不感帯内に収まりやすく、保持制御が維持される。したがって、本実施形態によれば、増圧弁15b7の作動回数の増加を抑制することができる。また、トラクション制御中における加速スリップ収束後は、例えばエンジンEのトルク制御によるエンジンブレーキの発生など、ホイールシリンダWCによる液圧制動力以外の制動力を利用してスリップ抑制が可能であるため、倍力機構15による反応の良い制御の必要性は低くなる。したがって、第1の補正制御によるトラクション制御への影響は抑制される。
このように、本実施形態によれば、アクチュエータ16の作動音の低減と倍力機構15の耐久性の向上との両立を図ることができる。また、本実施形態では、第1の補正制御において、不感帯の低圧側閾値に対して第1の補正制御を実行するため、不感帯の上限側の幅を大きくことによる制動力の抜け遅れの発生は防止される。
また、トラクション制御の初期期間中(所定時間経過前)は、加速スリップが収束に向かう前である可能性が高く、スリップ率も大きく、いち早く加速スリップを収束に向かわせることが求められる。ここで本実施形態によれば、トラクション制御の初期期間中には第1の補正制御が実行されない。これにより、目標サーボ圧の上昇に応じて通常の反応により倍力機構15が増圧制御され、加速スリップをすばやく収束させることができる。トラクション制御の初期期間中には、倍力機構15の電磁弁の作動回数よりも加速スリップの収束を優先する制御が実行される。
また、不感帯設定部174は、「加速スリップが収束に向かっているか否か」を、スリップ関連値が第2閾値以上の状態から第2閾値よりも小さい状態になったか否かによっても判定している。これにより、実際の車両のスリップ状態に応じたより適切なタイミングで、補正制御を実行することができる。スリップ関連値が第2閾値未満になった後には、その後のスリップ関連値の増大に対して、例えばエンジンEのエンジンブレーキによっても対応可能となり、第1の補正制御によるトラクション制御への影響は抑制される。液圧制動力以外の制動力としては、エンジンブレーキや回生制動力などが挙げられる。
また、本実施形態のように、複数のホイールシリンダWCに対して共通のマスタ室R1、R2が設けられている構成において、一部の車輪Wのホイール液圧を低減させるためには、アクチュエータ16による特定減圧制御が実行される。つまり、この際、ポンプ46、56が機能し始める。ポンプ46、56の駆動により、減圧対象のホイールシリンダWC内のブレーキ液が、リザーバ43、53を介してアクチュエータ16のマスタ室R1、R2側に向けて吐出される。このポンプバックにより、特定減圧制御中、マスタ液圧が上昇し、それに連動して実サーボ圧も上昇する。この実サーボ圧の上昇により、実サーボ圧が不感帯の高圧側閾値よりも大きくなる可能性がある。これに対して、本実施形態によれば、特定減圧制御中、第2の補正制御により不感帯の上限側の幅が大きくなっているため、実サーボ圧が不感帯外の値となることが抑制される。つまり、減圧弁15b6の作動回数の増加を抑制することができる。
本実施形態では、倍力機構15がレギュレータ15aを有する構成であるため、特定減圧制御により上昇した実サーボ圧は、レギュレータ15aの機械的な作動により、時間経過に伴い上昇前の値に向けて減少していく。具体的には、実サーボ圧の上昇によりスプール弁15a2が前進(図1の左側に移動)し、ポートPT14が開口して、リザーバ15b1にブレーキ液が流出する。これにより、実サーボ圧がパイロット圧に応じた圧力まで減少する。したがって、本実施形態の第2の補正制御は、特定減圧制御の終了とともに終了するように設定されている。これにより、不要な不感帯の拡大は抑制される。また、補正制御は、トラクション制御が終了した時点ですべて終了するため、不要な不感帯の拡大は防止される。
(その他)
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、不感帯設定部174は、スリップ率が、所定減少状態か否かにかかわらず、単に所定値未満であることを所定条件(すなわち第1の補正制御の実行条件)としても良い。例えば、不感帯設定部174は、スリップ率が所定値以上である場合には、第1低圧側閾値を低圧側閾値として設定し、スリップ率が所定値未満である場合には、第2低圧側閾値を低圧側閾値として設定しても良い。加速時のスリップ率の上昇は、比較的短期間に起こるため、トラクション制御初期においてスリップ率が所定値未満である期間は比較的短い。したがって、当該期間に実行される第1の補正制御は、制動力の制御に大きな影響を与えない。そして、この場合でも、所定減少状態において第1の補正制御が実行されるため、上記実施形態と同様の効果が発揮される。また、「スリップ率が所定値未満であり且つトラクション制御開始から所定時間経過したこと」を所定条件とすることで、トラクション制御初期におこるスリップ率が所定値未満の状態を、補正制御の実行対象状態から除外することができる。これにより、上記実施形態と同様の効果が発揮される。
また、第2の補正制御は、トラクション制御が終了するまで実行されるように設定されても良い。倍力機構15がサーボ室R5に対してレギュレータ15aを有しない構成である場合、保持制御が継続されている限り、一度上昇した実サーボ圧は維持される。したがって、このような構成の場合、第2の補正制御は、トラクション制御が終了するまで実行されることが好ましい。また、第2の補正制御は、特定減圧制御が終了してから所定時間後に終了するように設定されても良い。
また、第1の補正制御は、スリップ関連値が所定減少状態になったこと(又は単にスリップ関連値が所定値未満であること)を所定条件とすることなく、トラクション制御が開始されてから所定時間経過後に実行されるように設定されても良い。また、トラクション制御開始からの経過に関する所定時間は、例えばシミュレーション等で予め求められた、加速スリップが収束に向かうまでにかかる時間(平均時間など)に基づき設定されても良い。また、第1の補正制御は、トラクション制御が開始されてから所定時間経過したことを所定条件とすることなく、スリップ関連値が所定減少状態になった場合(又は単にスリップ関連値が所定値未満になった場合)に実行されるように設定されても良い。また、所定条件は、「スリップ関連値が減少勾配から一定に切り替わったこと」であっても良い。いずれの場合でも、不感帯設定部174は、トラクション制御の初期段階には第1の補正制御を実行せず、トラクション制御の初期段階が終了すると第1の補正制御を実行する。
また、スリップ率は、車輪速度/車体速度で定義されても良い。また、サーボ圧は、マスタ液圧に対応し、パイロット圧とも対応する。また、トラクション制御は、以下のようにしても良い。すなわち、ブレーキECU17は、車輪速度センサSの検出結果から車輪加速度又は車体加速度を演算し、各車輪Wの目標制動力から目標加速度を演算し、目標加速度と実際の加速度との偏差から過不足分の制動力を演算し、演算結果に基づいて各車輪Wの制動力を補正しても良い。また、ブレーキECU17は、路面μ又は路面状態(例えば通常、雪道、又は砂利道等)を推定し、第2閾値や、トラクション制御開始からの経過にかかる所定時間を、当該推定結果に応じて変更しても良い。
(まとめ)
本実施形態の車両用制動装置Aは、マスタピストン12c、12dの駆動によりマスタ液圧が発生するマスタ室R1、R2を有するマスタシリンダ12と、マスタピストン12c、12dの駆動にかかる駆動液圧(サーボ圧)を発生させる駆動液圧室R5と、駆動液圧室R5に対するフルードの流入出を調整する弁部15と、駆動液圧の目標値である目標圧(目標サーボ圧)を設定し、目標圧よりも低い低圧側閾値から目標圧よりも高い高圧側閾値までの範囲を不感帯として、駆動液圧の実際値である実圧が不感帯外の値である場合に、実圧を目標圧に近づけるように弁部15を制御し、実圧が不感帯内の値である場合に、実圧を保持するように弁部15を制御する液圧制御部171と、マスタ室R1、R2とホイールシリンダWCとを接続する液圧路22、24、40a、50aに設けられ、マスタ室R1、R2からホイールシリンダWCへのフルードの流出を調整するアクチュエータ16と、アクチュエータ16の制御により車両の加速時のスリップを抑制するトラクション制御を実行するトラクション制御部173と、トラクション制御の制御状態に応じて、不感帯の幅を拡げる不感帯設定部174と、を備える。
また、不感帯設定部174は、トラクション制御が開始されてから所定条件が満たされるまでは、第1低圧側閾値を低圧側閾値として設定し、トラクション制御において当該所定条件が満たされた後には、第1低圧側閾値よりも低い第2低圧側閾値を低圧側閾値として設定し、当該所定条件は、(1)トラクション制御が開始されてから所定時間が経過したこと、(2)スリップのスリップ率が所定値未満であること、又は(3)トラクション制御が開始されてから所定時間が経過し且つスリップ率が所定値未満であることを含む。つまり、不感帯設定部174は、上記(1)〜(3)の何れか1つを含む所定条件が満たされた場合に、第1の補正制御を実行する。
また、アクチュエータ16は、液圧路40a、50aに設けられた第1電磁弁41、42、51、52と、ホイールシリンダWCとリザーバ43、53との間に設けられた第2電磁弁44、45、54、55と、リザーバ43、53内のフルードを液圧路40a、50aの第1電磁弁41、42、51、52よりもマスタ室R1、R2側の部分に吐出するポンプ46、56と、を有し、不感帯設定部174は、トラクション制御が開始されると第1高圧側閾値を高圧側閾値として設定し、トラクション制御においてポンプ46、56が作動した場合には、第1高圧側閾値よりも高い第2高圧側閾値を高圧側閾値として設定する(すなわち第2の補正制御を実行する)。
11…ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)、12…マスタシリンダ、12c…第一マスタピストン、12d…第二マスタピストン、15…倍力機構(弁部)、16…アクチュエータ、41、42、51、52…第一、第二増圧制御弁(第1電磁弁)、44、45、54、55…減圧制御弁(第2電磁弁)、46、56…ポンプ、17…ブレーキECU、171…液圧制御部、172…スリップ演算部、173…トラクション制御部、174…不感帯設定部、A…車両用制動装置、R1…第一マスタ室、R2…第二マスタ室、R5:サーボ室(駆動液圧室)、W…車輪、WC…ホイールシリンダ。

Claims (3)

  1. マスタピストンの駆動によりマスタ液圧が発生するマスタ室を有するマスタシリンダと、
    前記マスタピストンの駆動にかかる駆動液圧を発生させる駆動液圧室と、
    前記駆動液圧室に対するフルードの流入出を調整する弁部と、
    前記駆動液圧の目標値である目標圧を設定し、前記目標圧よりも低い低圧側閾値から前記目標圧よりも高い高圧側閾値までの範囲を不感帯として、前記駆動液圧の実際値である実圧が前記不感帯外の値である場合に、前記実圧を前記目標圧に近づけるように前記弁部を制御し、前記実圧が前記不感帯内の値である場合に、前記実圧を保持するように前記弁部を制御する液圧制御部と、
    前記マスタ室とホイールシリンダとを接続する液圧路に設けられ、前記マスタ室から前記ホイールシリンダへのフルードの流出を調整するアクチュエータと、
    前記アクチュエータの制御により車両の加速時のスリップを抑制するトラクション制御を実行するトラクション制御部と、
    前記トラクション制御の制御状態に応じて、前記不感帯の幅を拡げる不感帯設定部と、
    を備える車両用制動装置。
  2. 前記不感帯設定部は、前記トラクション制御が開始されてから所定条件が満たされるまでは、第1低圧側閾値を前記低圧側閾値として設定し、前記トラクション制御において前記所定条件が満たされた後には、前記第1低圧側閾値よりも低い第2低圧側閾値を前記低圧側閾値として設定し、
    前記所定条件は、前記トラクション制御が開始されてから所定時間が経過したこと、前記スリップのスリップ率が所定値未満であること、又は前記トラクション制御が開始されてから所定時間が経過し且つ前記スリップのスリップ率が所定値未満であることを含む請求項1に記載の車両用制動装置。
  3. 前記アクチュエータは、前記液圧路に設けられた第1電磁弁と、前記ホイールシリンダとリザーバとの間に設けられた第2電磁弁と、前記リザーバ内のフルードを前記液圧路の前記第1電磁弁よりも前記マスタ室側の部分に吐出するポンプと、を有し、
    前記不感帯設定部は、前記トラクション制御が開始されると第1高圧側閾値を前記高圧側閾値として設定し、前記トラクション制御において前記ポンプが作動した場合には、前記第1高圧側閾値よりも高い第2高圧側閾値を前記高圧側閾値として設定する請求項1又は2の何れか一項に記載の車両用制動装置。
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