JP2018001887A - 車両用のタンブルシート - Google Patents

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Abstract

【課題】異音の発生が抑制された車両用のタンブルシートを提供する。
【解決手段】シートバック2と、シートクッション3と、シートクッション3を車体8に対して回動自在に支持するヒンジ機構10と、を有する車両用のタンブルシート1であって、ヒンジ機構10は、第一ブラケット20と、第二ブラケット30と、ヒンジ軸部40と、コイルバネ50と、を有し、コイルバネ50は、ヒンジ軸部40に巻回される巻線部51と、巻線部51の両端部に設けられた非巻線部52,53と、を有する。非巻線部52,53は、コイルバネ50の先端54を第一ブラケット20または第二ブラケット30に接触しないように屈曲された少なくとも一つの曲げ部55,56を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用のタンブルシートに関する。
特許文献1に記載のタンブルシートが知られている。このタンブルシートは、車両のフロアに固定される固定部と、シートに固定される可動部と、可動部を固定部に対して回転可能に連結する回転軸とを有している。コイルバネが回転軸に設けられており、可動部を固定部に対して跳ね上げる力を作用させている。コイルバネのバネ力によって、タンブルシートの跳ね上げ動作がアシストされている。
特開2016−22808号公報
特許文献1に記載のタンブルシートにおいて、可動部が固定部に対して回動すると、コイルバネの先端が固定部と可動部に対してこすれてしまい、異音が発生することがある。
本発明は、異音の発生が抑制された車両用のタンブルシートを提供することを目的とする。
本発明に係る車両用のタンブルシートは、
シートバックと、
前記シートバックが回動自在に取り付けられたシートクッションと、
前記シートクッションのフレームを、車体に対して回動自在に支持するヒンジ機構と、を有し、乗員が着座可能な展開状態と前記シートクッションが折り畳まれた収納状態とすることが可能な車両用のタンブルシートであって、
前記ヒンジ機構は、
前記フレームまたは前記車体の一方に固定される第一ブラケットと、
前記フレームまたは前記車体の他方に固定される第二ブラケットと、
前記第一ブラケットと前記第二ブラケットとをヒンジ軸線回りに回動自在に支持するヒンジ軸部と、
前記ヒンジ軸部に巻回され、前記第一ブラケットと前記第二ブラケットとを前記ヒンジ軸線回りに相対回動させて前記収納状態にさせる力を作用させるコイルバネと、を有し、
前記コイルバネは、前記ヒンジ軸部に巻回される巻線部と、前記巻線部の両端部に設けられた非巻線部と、を有し、
少なくとも一方の前記非巻線部は、前記コイルバネの先端を前記第一ブラケットに接触しないように屈曲された少なくとも一つの曲げ部を有する。
本実施形態に係る車両用のタンブルシートにおいて、
前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に沿う主壁部を有し、
前記曲げ部は前記先端が前記主壁部から離れるように折り曲げられており、前記曲げ部が前記主壁部に接触することにより前記先端が前記主壁部に接触しないようにされていてもよい。
本実施形態に係る車両用のタンブルシートにおいて、
前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる副壁部を有し、
前記曲げ部は前記先端が前記副壁部から離れるように折り曲げられており、前記曲げ部が前記副壁部に接触することにより前記先端が前記副壁部に接触しないようにされていてもよい。
本実施形態に係る車両用のタンブルシートにおいて、
前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に沿う主壁部を有し、
前記曲げ部は前記先端が前記主壁部から離れるように折り曲げられており、前記曲げ部が前記主壁部に接触することにより前記先端が前記主壁部に接触しないようにされており、
前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる副壁部を有し、
前記曲げ部は前記先端が前記副壁部から離れるようにも折り曲げられており、前記曲げ部が前記副壁部にも接触することにより前記先端が前記副壁部にも接触しないようにされており、
前記先端が前記主壁部から離れるように折り曲げられた第一折り曲げ角が、前記先端が前記副壁部から離れるように折り曲げられた第二折り曲げ角よりも大きくてもよい。
本実施形態に係る車両用のタンブルシートにおいて、
前記曲げ部がR形状で折り曲げられていてもよい。
本実施形態に係る車両用のタンブルシートにおいて、
前記曲げ部が鈍角に折り曲げられていてもよい。
上記本発明によれば、異音の発生が抑制された車両用のタンブルシートが提供される。
本発明の実施形態に係る車両用のタンブルシートの概略図である。 ヒンジ機構の分解斜視図である。 収納状態におけるヒンジ機構を示している。 展開状態におけるヒンジ機構を示している。
以下、本発明の一実施形態に係る車両用のタンブルシート1(以降、単にタンブルシート1と呼ぶ)を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、タンブルシート1の概略図である。タンブルシート1は、乗員が着座可能な展開状態と、車室内にコンパクトに折り畳まれた収納状態とを取ることができる。図1において、展開状態を実線で、収納状態を破線で示している。
タンブルシート1は、シートバック2と、シートクッション3とを有している。シートバック2は、乗員の背中を支える。シートクッション3は、乗員の臀部を支える。シートバック2は、図示せぬヒンジ部を介して車両の左右方向に延びる軸線回りにシートクッション3に回動自在に連結されている。
シートクッション3は、フレーム4と、フレーム4に固定されたクッション5とを有している。フレーム4には、ヒンジ機構10とロック機構7とが設けられている。ヒンジ機構10は、フレーム4の前部に設けられている。ロック機構7はフレーム4の後部に設けられている。
ロック機構7は、シートクッション3をフロア8に対して回動しないロック状態とすることができる。ロック機構7は、例えばシートクッション3のフレーム4をフロア8に対してフックなどで係合することにより、ロック状態とする。ヒンジ機構10は、シートクッション3を車両のフロア8(車体の一例)に対して車両の左右方向に延びるヒンジ軸線A回りに回動可能に連結している。
本実施形態において、まず、乗員がシートバック2の上部を前方に倒し、シートバック2の前面をシートクッション3の上面に向かい合うように重ねる。すると、ロック解除装置10が動作してロック装置7のロック状態を解除する。
次に、ヒンジ機構10が動作して、シートクッション3の前部をフロア8に対して連結したまま、シートクッション3の後部を上方に向かって跳ね上げる。これにより、シートクッション3が起立する。シートクッション3は、展開状態においてシートバック2が占めていた位置よりも前方で、シートクッション3の前部が下方に位置し、シートクッション3の後部が上方に位置する姿勢となる。これにより、展開状態においてタンブルシート1が占めていた空間を、収納状態においては他の用途に使うことができる。
図2は、ヒンジ機構10の分解斜視図である。なお、図2における左右は単に説明の便宜のために付したものである。図2に示したように、ヒンジ機構10は、シートブラケット20(第一ブラケット)と、フロアブラケット30(第二ブラケットの一例)と、ヒンジ軸部40と、コイルバネ50と、を有している。
シートブラケット20は、シートクッション3のフレーム4に固定される。フロアブラケット30は、車両のフロア8に固定される。ヒンジ軸部40は、ヒンジ軸線A方向に延びている。本実施形態において、ヒンジ軸線Aは車両の略左右方向に延びている。ヒンジ軸部40は、軸部材41と、軸部材41が貫通されたカラー42を有している。コイルバネ50は、ヒンジ軸部40に巻回されている。コイルバネ50は、シートブラケット20とフロアブラケット30とをヒンジ軸線A回りに相対回動させて収納状態にさせる力を作用させる。
シートブラケット20は、第一主壁部21と、第一副壁部22とを有している。第一主壁部21および第一副壁部22は、シートブラケット20を構成する金属製の板材に切削加工やプレス加工を施すことで形成されている。
第一主壁部21は、ヒンジ軸線Aに沿って延びている。第一主壁部21の垂線は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第一主壁部21には、シートクッション3のフレーム4に固定するためのボルトが挿通される孔部23が設けられている。なお、「部材Aが部材Bに沿って延びている」とは、部材Aが部材Bに略平行に続くことをいう。
第一副壁部22は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第一副壁部22の垂線は、ヒンジ軸線Aと略平行である。本実施形態においては、第一副壁部22はヒンジ軸線Aに略直交する面内方向に延びている。
本実施形態では、第一主壁部21に対して略直交するようにシートブラケット20の一部にプレス加工を施すことにより、第一副壁部22が形成されている。右第一副壁部22Rは第一主壁部21のヒンジ軸線A方向における右端に設けられており、左第一副壁部22Lは第一主壁部21のヒンジ軸線A方向における左端に設けられている。右第一副壁部22Rおよび左第一副壁部22Lには、ヒンジ軸線A方向に貫通する孔部24が設けられている。孔部24には、ヒンジ軸部40の軸部材41が挿通される。
フロアブラケット30は、第二主壁部31と、第二副壁部32とを有している。第二主壁部31および第二副壁部32は、フロアブラケット30を構成する金属製の板材に切削加工やプレス加工を施すことで形成されている。
第二主壁部31は、ヒンジ軸線Aに沿って延びている。第二主壁部31の垂線は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第二主壁部31には、フロア8に固定するためのボルトが挿通される孔部33が設けられている。
第二副壁部32は、ヒンジ軸線Aに交差する方向に延びている。第二副壁部32の垂線は、ヒンジ軸線Aの方向に沿っている。本実施形態においては、第二副壁部32はヒンジ軸線Aに略直交する面内方向に延びている。
本実施形態では、第二主壁部31に対して略直交するようにフロアブラケット30の一部にプレス加工を施すことにより、第二副壁部32が形成されている。右第二副壁部32Rは第二主壁部31のヒンジ軸線A方向における右端に設けられており、左第二副壁部32Lは第二主壁部31のヒンジ軸線A方向における左端に設けられている。右第二副壁部32Rおよび左第二副壁部32Lには、ヒンジ軸線A方向に貫通する孔部34が設けられている。孔部34には、ヒンジ軸部40の軸部材41が挿通される。
図3は、収納状態におけるヒンジ機構10を示している。図3の(a)は、収納状態におけるヒンジ機構10の側面図である。図3の(b)は、収納状態におけるヒンジ機構10の上面図である。図3の(b)は、図3の(a)におけるb矢視図である。
図3の(b)に示したように、フロアブラケット30のヒンジ軸線A方向の寸法は、シートブラケット20のヒンジ軸線A方向の寸法より大きい。シートブラケット20は、フロアブラケット30の右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lとの間に設けられる。ヒンジ軸線A方向の右方から左方に向かって、右第二副壁部32R、右第一副壁部22R、左第一副壁部22L、左第二副壁部32Lがこの順に配列されている。
図3の(a)および(b)に示したように、コイルバネ50は、シートブラケット20の第一主壁部21とフロアブラケット30の第二主壁部31との間に設けられている。コイルバネ50は、シートブラケット20の右第二副壁部32Rと左第二副壁部32Lとの間に設けられている。
コイルバネ50は、ヒンジ軸部40に巻回される巻線部51と、巻線部51の両端部に設けられた第一非巻線部52および第二非巻線部53を有している。螺旋状に巻かれた巻線部51の中心軸線は、ヒンジ軸線Aと略一致している。第一非巻線部52は、シートブラケット20に当接する。第二非巻線部53は、フロアブラケット30に当接する。
第一非巻線部52は、コイルバネ50の先端54をシートブラケット20に接触しないように屈曲された第一曲げ部55を有している。第一曲げ部55は、ヒンジ軸線A方向から見て、巻線部51より外方に設けられている。第一曲げ部55は、シートブラケット20の第一主壁部21に当接する。
この第一曲げ部55はヒンジ軸線Aに交差する方向に、先端54が第一主壁部21から離れるように折り曲げられている。本実施形態において、この第一曲げ部55は、ヒンジ軸線Aに交差する面内方向において、先端54が第一主壁部21から離れるように折り曲げられている。ヒンジ軸線Aの方向から見て、第一曲げ部55から先端54までの部分は、第一非巻線部52の巻線部51側の直線部分を延長した仮想線L1に対して、ヒンジ軸線Aに交差する面内方向において、巻線部51側に曲がっている。第一曲げ部55が第一主壁部21に接触することにより、コイルバネ50の先端54が第一主壁部21に接触しないようにされている。
この第一曲げ部55はヒンジ軸線Aに沿って延びる方向に、先端54が第一副壁部22から離れるようにも折り曲げられている。第一主壁部21の垂線方向から見て、第一曲げ部55から先端54までの部分は、第一非巻線部52の巻線部51側の直線部分を延長した仮想線に対して、ヒンジ軸線Aと該仮想線で定義される面内方向において、巻線部51側に曲がっている。第一曲げ部55が第一副壁部22にも接触することにより、先端54が第一副壁部22にも接触しないようにされている。
第二非巻線部53は、コイルバネ50の先端54をフロアブラケット30に接触しないように屈曲された第二曲げ部56を有している。第二曲げ部56は、ヒンジ軸線A方向から見て、巻線部51より外方に設けられている。第二曲げ部56は、フロアブラケット30の第二主壁部31に当接する。
この第二曲げ部56はヒンジ軸線Aに交差する方向に、先端54が第二主壁部31から離れるように折り曲げられている。本実施形態において、この第二曲げ部56は、ヒンジ軸線Aに交差する面内方向において、先端54が第二主壁部31から離れるように折り曲げられている。ヒンジ軸線Aの方向から見て、第二曲げ部56から先端54までの部分は、第二非巻線部53の巻線部51側の直線部分を延長した仮想線L2に対して、ヒンジ軸線Aに交差する面内方向において、巻線部51側に曲がっている。第二曲げ部56が第二主壁部31に接触することにより、コイルバネ50の先端54が第二主壁部31に接触しないようにされている。
この第二曲げ部56はヒンジ軸線Aに沿って延びる方向に、先端54が第二副壁部32から離れるようにも折り曲げられている。第二主壁部31の垂線方向から見て、第二曲げ部56から先端54までの部分は、第二非巻線部53の巻線部51側の直線部分を延長した仮想線L3に対して、ヒンジ軸線Aと該仮想線で定義される面内方向において、巻線部51側に曲がっている。第二曲げ部56が第二副壁部32にも接触することにより、先端54が第二副壁部32にも接触しないようにされている。
図4は、展開状態におけるヒンジ機構10を示している。図4の(a)は、展開状態におけるヒンジ機構10の側面図である。図4の(b)は、展開状態におけるヒンジ機構10の上面図である。図4の(b)は、図4の(a)におけるb矢視図である。
図3の(a)および図4の(a)に示したように、タンブルシート1を収納状態から展開状態に変化させると、シートブラケット20およびフロアブラケット30に押されてコイルバネ50は圧縮される。図において、フロア8に固定されたフロアブラケット30が変位せず、シートクッション3に固定されたシートブラケット20が図において時計回りに回動されると、コイルバネ50が圧縮される。
コイルバネ50が圧縮されると、図4の(a)に示したようにコイルバネ50の巻線部51をなす巻線が縮径し、また、図4の(b)に示したように巻線の間隔が狭くなる。すると、コイルバネ50の第一非巻線部52の先端54および第二非巻線部53の先端54は、ヒンジ軸線Aに交差する方向についてヒンジ軸線Aに向かって近づき、ヒンジ軸線Aに平行な方向について互いから遠ざかる。
このようにコイルバネが弾性変形するとき、本実施形態とは異なり、コイルバネの先端がシートブラケットやフロアブラケットに接触していると、コイルバネの先端がシートブラケットやフロアブラケットをひっかいて異音を発生させる。
しかし、本実施形態のタンブルシート1によれば、コイルバネ50の第一非巻線部52および第二非巻線部53の少なくとも一方は、コイルバネ50の先端54をシートブラケット20またはフロアブラケット30に接触しないように屈曲された少なくとも一つの曲げ部55,56を有する。本実施形態においては、コイルバネ50の第一非巻線部52および第二非巻線部53の両方に、曲げ部55,56が設けられている。このため、コイルバネ50の先端54がシートブラケット20やフロアブラケット30をひっかかず、異音の発生が抑制されている。また、この曲げ部55,56は、コイルバネ50に曲げ加工を施すことで形成されており、簡単に加工できる。
また、本実施形態に係るタンブルシート1において、曲げ部55,56は少なくともヒンジ軸線Aに交差する方向に、先端54が第一主壁部21および第二主壁部31から離れるように折り曲げられており、曲げ部が第一主壁部21および第二主壁部31の少なくとも一方に接触することにより先端54が第一主壁部21および第二主壁部31の少なくとも一方に接触しないようにされている。これにより、コイルバネ50の先端54が第一主壁部21や第二主壁部31をひっかくことに起因する異音の発生を抑制できる。
また、本実施形態に係るタンブルシート1において、曲げ部55,56はヒンジ軸線Aに沿って延びる方向に、先端54が第一副壁部22および第二副壁部32の少なくとも一方から離れるように折り曲げられており、曲げ部55,56が第一副壁部22および第二副壁部32の少なくとも一方に接触することにより先端54が第一副壁部22および第二副壁部32の少なくとも一方に接触しないようにされている。これにより、コイルバネ50の先端54が第一副壁部22や第二副壁部32に接触することに起因する異音の発生を抑制できる。
また、図3の(a)および(b)に示したように、第二曲げ部56について、ヒンジ軸線Aに交差する方向で先端54が第二主壁部31から離れるように折り曲げられた第一折り曲げ角θ1が、ヒンジ軸線Aに沿って延びる方向で先端54が第二副壁部32から離れるように折り曲げられた第二折り曲げ角θ2よりも大きい。図示しないが、第一曲げ部55についても同様である。ここで、折り曲げ角θ1,θ2とは、コイルバネ50の無負荷状態において、非巻線部52,53の巻線部51側の直線部分を延長した仮想線と、曲げ部55,56から先端54側の部分とがなす鋭角の角度を言う。
コイルバネ50に作用する弾性復元力のうち、コイルバネ50の先端54を第一主壁部21および第二主壁部31に押し付けようとする力の成分は、コイルバネ50の先端54を第一副壁部22および第二副壁部32に押し付けようとする力の成分よりも大きい。本実施形態に係るタンブルシート1によれば、第一折り曲げ角θ1が第二折り曲げ角θ2よりも大きいので、コイルバネ50の先端54を第一主壁部21および第二主壁部31に押し付けようとする大きな力が作用しても、曲げ部55,56によってそもそもコイルバネ50の先端54が第一主壁部21および第二主壁部31に接触しないので、異音の発生を効果的に抑制できる。
また、本実施形態に係るタンブルシート1において、曲げ部55,56がR形状で折り曲げられている。コイルバネ50の弾性復元力により、曲げ部55,56がシートブラケット20やフロアブラケット30に押し付けられる。しかし、曲げ部55,56がシートブラケット20やフロアブラケット30にスムーズに接触するので、異音の発生を抑制できる。
また、本実施形態に係るタンブルシート1において、曲げ部55,56が鈍角に折り曲げられている。コイルバネ50の弾性復元力により、曲げ部55,56がシートブラケット20やフロアブラケット30に押し付けられる。しかし、曲げ部55,56がシートブラケット20やフロアブラケット30にスムーズに接触するので、異音の発生を抑制できる。
なお、上述した実施形態では、曲げ部55,56が、第一非巻線部52および第二非巻線部53の両方に設けられた場合を説明したが、曲げ部は第一非巻線部52および第二非巻線部53のいずれか一方のみに設けられていてもよい。
また、上述した実施形態では、第一ブラケットがシートクッションに固定され第二ブラケットがフロアに固定される例を説明したが、第一ブラケットがフロアに固定され第二ブラケットがシートクッションに固定される構造としてもよい。あるいは、第一ブラケットがシートクッションに固定され第二ブラケットが車両の側壁に固定されていてもよい。また、上述した実施形態では、ヒンジ軸線が車両の左右方向に延びる例を説明したが、本発明はこれに限られない。ヒンジ軸線が車両の前後方向に延びていてもよい。
1 タンブルシート
2 シートバック
3 シートクッション
4 フレーム
5 クッション
7 ロック機構
8 フロア(車体)
10 ヒンジ機構
20 シートブラケット(第一ブラケット)
21 第一主壁部
22 第一副壁部
22L 左第一副壁部
22R 右第一副壁部
23 孔部
24 孔部
30 フロアブラケット(第二ブラケット)
31 第二主壁部
32 第二副壁部
32L 左第二副壁部
32R 右第二副壁部
33 孔部
34 孔部
40 ヒンジ軸部
41 軸部材
42 カラー
50 コイルバネ
51 巻線部
52 第一非巻線部(非巻線部)
53 第二非巻線部(非巻線部)
54 (コイルバネの)先端
55 第一曲げ部(曲げ部)
56 第二曲げ部(曲げ部)

Claims (6)

  1. シートバックと、
    前記シートバックが回動自在に取り付けられたシートクッションと、
    前記シートクッションのフレームを、車体に対して回動自在に支持するヒンジ機構と、を有し、乗員が着座可能な展開状態と前記シートクッションが折り畳まれた収納状態とすることが可能な車両用のタンブルシートであって、
    前記ヒンジ機構は、
    前記フレームまたは前記車体の一方に固定される第一ブラケットと、
    前記フレームまたは前記車体の他方に固定される第二ブラケットと、
    前記第一ブラケットと前記第二ブラケットとをヒンジ軸線回りに回動自在に支持するヒンジ軸部と、
    前記ヒンジ軸部に巻回され、前記第一ブラケットと前記第二ブラケットとを前記ヒンジ軸線回りに相対回動させて前記収納状態にさせる力を作用させるコイルバネと、を有し、
    前記コイルバネは、前記ヒンジ軸部に巻回される巻線部と、前記巻線部の両端部に設けられた非巻線部と、を有し、
    少なくとも一方の前記非巻線部は、前記コイルバネの先端を前記第一ブラケットに接触しないように屈曲された少なくとも一つの曲げ部を有する、車両用のタンブルシート。
  2. 前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に沿う主壁部を有し、
    前記曲げ部は前記先端が前記主壁部から離れるように折り曲げられており、前記曲げ部が前記主壁部に接触することにより前記先端が前記主壁部に接触しないようにされている、請求項1に記載のタンブルシート。
  3. 前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる副壁部を有し、
    前記曲げ部は前記先端が前記副壁部から離れるように折り曲げられており、前記曲げ部が前記副壁部に接触することにより前記先端が前記副壁部に接触しないようにされている、請求項1または2に記載のタンブルシート。
  4. 前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に沿う主壁部を有し、
    前記曲げ部は前記先端が前記主壁部から離れるように折り曲げられており、前記曲げ部が前記主壁部に接触することにより前記先端が前記主壁部に接触しないようにされており、
    前記第一ブラケットは前記ヒンジ軸線に交差する方向に延びる副壁部を有し、
    前記曲げ部は前記先端が前記副壁部から離れるようにも折り曲げられており、前記曲げ部が前記副壁部にも接触することにより前記先端が前記副壁部にも接触しないようにされており、
    前記先端が前記主壁部から離れるように折り曲げられた第一折り曲げ角が、前記先端が前記副壁部から離れるように折り曲げられた第二折り曲げ角よりも大きい、請求項1に記載のタンブルシート。
  5. 前記曲げ部がR形状で折り曲げられている、請求項1から4のいずれか一項に記載のタンブルシート。
  6. 前記曲げ部が鈍角に折り曲げられている、請求項1から4のいずれか一項に記載のタンブルシート。
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