JP2018000108A - 両軸受リール - Google Patents

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Abstract

【課題】スプールを制動する制動装置を有する両軸受リールにおいて、スプールの慣性量の増加を抑えるとともに、制動装置の構成を大きくすることなく、スプールの回転に応じた制動力をスプールに適切に付与できるようにすることにある。【解決手段】両軸受リール本体は、スプール軸3と、スプールと、スプールを制動する制動装置と、を備えている。スプール軸3は、リール本体に回転自在に支持されている。スプールは、スプール軸3に回転不能に装着され、外周に釣糸を巻き付け可能な糸巻胴部を有している。制動装置は、スプールの一部と対向するとともにハルバッハ配列を形成して配置される複数の磁石27を有し、磁石27のスプールの一部に対する磁力によりスプールを制動する。【選択図】図4

Description

本発明は、両軸受リール、特に、スプールを制動する制動装置を有する両軸受リールに関する。
釣り糸が繰り出されるときにスプールが回転する両軸受リールでは、キャスティング時にスプールの回転速度が糸繰り出し速度より速くなり、釣り糸がたるんで糸ふけが生じ、糸が絡む、いわゆるバックラッシュが生じる。スプールの慣性が大きいと仕掛けの投擲に伴ってスプールが回転しにくく、飛距離が伸びないばかりか、制動力をかけても速度が低下しにくく、バックラッシュが生じやすい。そこで、スプールの糸巻胴部に貫通孔を形成し、スプールの慣性量の低減を図ったものが知られている。
また、回転するスプールに制動力を付与するための制動装置を設けたものが提供されている。例えば、特許文献1の制動装置は、スプール軸に非磁性体の導電環体を固定して、導電環体に対向して配置される磁石により渦電流を発生させてスプールの回転を制動する。
実公平02−033672
このような制動装置は、導電体と磁石との距離が離れた場合、渦電流が十分に発生せずに必要とする制動力が得られないことがある。導電体と磁石との距離を接近させた場合は、制動力は大きくなるが、クリアランスが小さすぎると、導電体と磁石が接触してしまう恐れがある。また、制動トルクを大きくするために導電体の径を大きくすると、慣性量が増加するため、かえってバックラッシュが生じやすくなる。
本発明の課題は、スプールを制動する制動装置を有する両軸受リールにおいて、スプールの慣性量の増加を抑えるとともに、導電体と磁石のクリアランスを保ちつつ、スプールの回転に応じた制動力をスプールに適切に付与できるようにすることにある。
本発明の一側面に係る両軸受リールは、リール本体と、スプール軸と、スプールと、スプールを制動する制動装置と、を備えている。スプール軸は、リール本体に回転自在に支持されている。スプールは、スプール軸に回転不能に装着され、外周に釣糸を巻き付け可能な糸巻胴部を有している。制動装置は、スプールの一部と対向するとともにハルバッハ配列を形成して配置される複数の磁石を有し、磁石のスプールの一部に対する磁力によりスプールを制動する。
この両軸受リールでは、スプールの一部と対向して配置される磁石の着磁方向が90度ずつ異なるハルバッハ配列を形成して複数の磁石が配置されているため、磁石の片側に磁界が集中する。これにより、より大きな制動力を得ることができる。
好ましくは、スプールは、スプール軸が貫通する筒状の軸取付部と、前記糸巻胴部と前記軸取付部とを連結する連結壁部と、を有している。複数の磁石は、連結壁部に対向して配置されている。この場合も、磁石の片側に磁界が集中するため、より大きな制動力を得ることができる。さらに、糸巻胴部の全体に貫通孔を設けることができ、スプールの慣性量をより低減することができる。
好ましくは、複数の磁石は、糸巻胴部に対向して配置されている。この場合も、磁石の片側に磁界が集中するため、より大きな制動力を得ることができる。
好ましくは、スプールは、糸巻胴部の一端に糸巻胴部よりも大径に形成された第1フランジ部と、糸巻胴部の他端に糸巻胴部よりも大径に形成された第2フランジ部と、第1フランジ部の先端からさらに軸方向に延びる鍔部と、を有している。複数の磁石は、鍔部に対向して配置されている。この場合も、磁石の片側に磁界が集中するため、より大きな制動力を得ることができる。
好ましくは、制動装置は、複数の磁石を取付けるための磁石取付部材を有している。
好ましくは、制動装置は、磁力に基づいて、磁石取付部材を相対的に移動させ、磁石取付部材の移動に応じて磁力の作用を変化させる。これにより、スプールの回転に応じた制動力をスプールに適切に付与することができる。
好ましくは、制動装置は、磁石取付部材を軸方向に移動させることによって制動力を調整する調整部材をさらに有している。これにより、制動力の調整を容易に行うことができる。
本発明によれば、スプールの慣性量の増加を抑えるとともに、制動装置の構成を大きくすることなく、スプールの回転に応じた制動力をスプールに適切に付与することができる。
本発明の第1実施形態が採用された両軸受リールの側面図 本発明の第1実施形態が採用された両軸受リールの断面図 制動装置を含む両軸受リールの分解斜視図。 制動装置を含む両軸受リールの拡大断面図。 制動装置の部分拡大図。 磁石をハルバッハ配列で配置したときの磁力線を示した図 制動装置の側面図。 スプールが回転したときにおける制動装置の側面図の一例を示した図。 第2実施形態の断面図 第2実施形態の制動装置を含む両軸受リールの分解斜視図。 第2実施形態の磁石取付部材の正面図。 第3実施形態におけるスプールの図。
[第1実施形態]
<両軸受リールの全体構成>
図1及び図2は、本発明の第1実施形態が採用された両軸受リールの側面図及び断面図を示している。この両軸受リールは、リール本体1と、リール本体1の内部に配置されたスプール2と、リール本体1に回転自在に支持されたスプール軸3と、リール本体1の側方に配置されたスプール2の回転用ハンドル4と、スプール2の回転を制動するための制動装置5と、を備えている。
リール本体1は、図2に示すように、フレーム6と、フレーム6の両側方に装着された第1側カバー7及び第2側カバー8と、フレーム6上部に装着された図示しないサムレストと、を有している。フレーム6は、所定の間隔を開けて互いに対向するように配置された1対の第1側板9及び第2側板10と、これらを連結する図示しない複数の連結部と、を有している。
第1側カバー7の内側面には、図3に示すように、スプール軸3の一端を支持する軸支持部11を固定するための複数(例えば3つ)の固定ボス部7aが形成されている。軸支持部11は、概ね円筒形状であり、中央にスプール軸3を収容するための円筒部11aを有している。円筒部11aには、スプール軸3の一端を回転自在に支持するための軸受12aが配置されている。軸支持部11の内側(ハンドル4側)には、制動装置5が配置されている。また、軸支持部11の底面はスプール軸3と直交しており、この軸支持部11の底面には、軸支持部11を固定するためのネジ部材13が貫通する孔11bと、後述する支持部材20の係止部23が挿入される長孔11cと、が設けられている。
スプール2は、図2および図4に示すように、釣り糸を巻き付け可能な筒状の糸巻胴部14と、スプール軸3に固定される筒状の軸取付部15と、糸巻胴部14と軸取付部15とを連結する連結壁部16と、を有している。スプール2は、軸取付部15を貫通するスプール軸3に対して回転不能となるように、軸取付部15とスプール軸3とが例えばセレーションにより結合されている。スプール2は、例えばアルミニウム合金製であり、非磁性の電気的導電体である。
糸巻胴部14は、内周側において空間を有するように形成されている。また、糸巻胴部14には、図3に示すように、スプール2の軽量化を図るために、それぞれ複数の円形の貫通孔17および楕円形の貫通孔18が、一定の間隔を隔てて形成されている。
連結壁部16は、図2および図4に示すように、糸巻胴部14と軸取付部15とを連結しており、円板状に形成されている。連結壁部16は、内周側に比較して外周側の肉厚が厚くなっている。より詳細には、後述する磁石27と対向する側の第1側面16aの外周側が、内周側よりも磁石27に接近するように傾斜している。なお、第1側面16aと逆側の第2側面16bは、回転軸に対して直交するように形成されている。
スプール軸3は、一端が軸支持部11に配置される軸受12aによって回転自在に支持される。スプール軸3の他端は、第2側板10を貫通して第2側カバー8の外方に延びており、軸受12bにより、第2側カバー8に形成されたボス部19に回転自在に支持されている。
ハンドル4は、板状のアーム部4aと、アーム部4aの両端に回転自在に装着された1対の把持部4bとを、有している。
<制動装置5の構成>
制動装置5は、リール本体1に回転自在に装着されたスプール2の回転を制動するためのものである。図3に示すように、制動装置5は、支持部材20と、1対の磁石取付部材24と、複数の磁石27と、2つのばね部材28と、固定板29と、を有している。
支持部材20は、概ね円筒形状であり、その中心軸はスプール軸3の中心軸(回転軸)と一致している。支持部材20は、軸支持部11の円筒部11aの外周を覆うように配置され、軸方向に移動可能である。支持部材20の外周面には、1対の突起部21と1対の保持爪22とが形成されている。1対の突起部21は、径方向外方に突出し、対向する位置に形成されている。また、各突起部21には軸方向に貫通する孔21aが形成されている。1対の保持爪22は、円周方向において1対の突起部21の間に、径方向に突出し、対向する位置に形成されている。また、支持部材20は、第1側カバー7方向に延びる1対の係止部23を有している。係止部23は軸支持部11に形成された長孔11cに挿入されている。これにより、支持部材20は、軸方向に移動可能で、かつ回転不能である。なお、一方の係止部23の先端部の外周面には、突起23aが形成されている。
1対の磁石取付部材24は周方向に間隔を隔てて配置されている。各磁石取付部材24は、円周方向に延びる円弧状に形成されており、支持部25と、係合部26と、を有している。
支持部25は、磁石取付部材24の長手方向の第1端側に設けられており、軸方向の両端面に円柱形状の突起部25aを有している。突起部25aは、支持部材20の突起部21に形成された孔21aと、後述する固定板29の貫通孔29aと、に挿入されている。これにより、磁石取付部材24は、支持部材20と固定板29とによって支持され、内周側の第1位置と外周側の第2位置との間で回動自在である。
係合部26は、磁石取付部材24の長手方向の第2端側(第1端とは逆側)に設けられている。係合部26は、支持部材20の保持爪22と係合して、磁石取付部材24の回動範囲を規制している。また、係合部26には、ばね部材28を装着するための突起26cが設けられている。
ここで、支持部材20の保持爪22と磁石取付部材24の係合部26とについて詳細に説明する。図5に拡大して示すように、支持部材20の保持爪22は、円周方向に延びる外周部22aと、外周部22aの先端から内周側に延びるストッパ部22bと、を有している。このような構成により、外周部22aの内周側には空間Aが形成されている。
一方、係合部26は、磁石取付部材24の第2端から延びる内周部26aと、内周部26aの先端から外周側に延びるストッパ部26bと、を有している。そして、係合部26のストッパ部26bが支持部材20の保持爪22に形成された空間Aに進入するように配置され、両ストッパ部22b,26bが対向している。
複数の磁石27は、磁石取付部材24にはめ込まれて固定されており、磁石取付部材24に一体的に設けられている。複数の磁石27は、図3、図4及び図7に示すように、連結壁部16と向き合うように、一定の間隔を隔てて周方向に並べられて配置されている。磁石27は、一面側がN極で他面側がS極からなる直方体の永久磁石である。
図5及び図6に示すように、ここでは、磁石27がハルバッハ配列を形成して配置されている。詳細には、着磁方向を90度ずつ変えた5つの磁石27a,27b,27c,27d,27eが配置されている。具体的には、支持部25に最も隣接する第1磁石27aは、S極の面のみが連結壁部16に対向するように配置されている。第2磁石27bは、第1磁石27aを90度回転させて、S極とN極とが連結壁部16に対向するように配置されている。第3磁石27cは、第2磁石27bを90度回転させて、N極の面のみが連結壁部16に対向するように配置されている。第4磁石27eは、第3磁石27cを90度回転させて、N極とS極とが連結壁部16に対向するように配置されている。第5磁石は、第4磁石27dを90度回転させて、S極の面のみが連結壁部16に対向するように配置されている。
このようにハルバッハ配列を形成して磁石27を配置することで、図6に示すように磁石の片側に磁界を集中させることができる。これにより、N極とS極とを交互に配置したときと比べて、より大きな制動力を得ることができる。また、より遠方まで強い磁界が発生するため、磁石27と連結壁部16との距離をある程度離しても磁力を環状側壁部114aに及ぼすことができる。
ばね部材28は、図5に示すようにコイルスプリングであり、磁石取付部材24の係合部26のストッパ部26bと、支持部材20の保持爪22のストッパ部22bと、の間に配置されている。そして、ばね部材28は係合部26から突出して設けられた突起26cに支持されている。ばね部材28は、磁石取付部材24の係合部26を内周側に付勢する。
固定板29は、概ね円形の板状部材であり、中央にはスプール軸3が通る貫通孔29aが形成され、外周側には磁石取付部材24の突起部25aと係合する貫通孔が形成されている。固定板29は、ねじ部材30によって支持部材20に固定されている。
<調整部材31>
調整部材31は、制動装置5の制動力を調節するものであり、支持部材20を軸方向に移動させることで、制動力の調整を行う。図3に示すように、調整部材31は有底筒状に形成されている。また、調整部材31は、図2に示すように、ネジ部材32によって軸支持部11に装着されており、第1側カバー7側から見たとき、半分程度露出した状態になっている。調整部材31の筒部31aの外周面には、螺旋状溝31bが形成されている。この螺旋状溝31bは、図4に示すように支持部材20の係止部23の突起23aと噛み合っている。これにより、調整部材31を時計回りに回すと、支持部材20を有する制動装置5が連結壁部16に近づく方向へ移動するため、制動力が強くなる。反対に、調整部材31を反時計回りに回すと、制動装置5が連結壁部16から離反する方向へ移動するため、制動力が弱くなる。この調整部材31によって制動力を容易に調整することができる。
<スプール回転時の制動装置5の動作>
次に、図7及び図8を参照して、釣り糸をキャストしたときの、制動装置5の動作について説明する。図7はスプール2が回転していないときの状態を示し、図8はスプール2が比較的高速で回転しているときの状態を示している。
スプール2が回転すると、導電体であるスプール2の連結壁部16に対向する磁石27の磁束によって、スプール2にはその回転速度に応じた渦電流が発生する。この渦電流によって、スプール2には回転方向と逆方向の力が付与される。これによりスプール2は制動される。
また、制動装置5は、磁石27の磁力に基づいて磁石取付部材24を相対的に移動させ、磁石取付部材24の移動に応じて磁力の作用を変化させる。詳細には、スプール2が渦電流の発生によって制動されている状態では、制動力に応じた反力が磁石27に作用する。この反力によって、磁石取付部材24の第2端(係合部26側)が外周側の第2位置側(図7の位置)に移動すると、制動力が発生する磁石27が外周側に移動するため、制動力が大きくなる。なお、ここでは釣り糸をキャストしたとき、磁石27と対向する連結壁部16は、ばね部材28が縮む方向に回転する。
さらに、連結壁部16は、磁石27の外周側、すなわち磁石27と対向する側の第1側面16aの外周側が、より磁石27に接近するよう傾斜している。これにより、磁石27が外周側の第2位置側に移動すると、磁石27と連結壁部16との距離が接近する。このため、スプール2の回転が高速になると制動力がより大きくなる。一方、スプール2の回転が低速のときは制動力が小さくなる。このため、キャスティング時の飛距離を伸ばしつつ、バックラッシュによる糸ふけを抑えることができ、より実用性の高い制動機能を実現できる。
また、連結壁部16と磁石27とを対向させることによりスプール2の制動を行うため、糸巻胴部14の全体的に貫通孔17を設けることができる。このため、スプール2の軽量化を図ることができる。
なお、連結壁部16の第1側面16aと軸方向において逆側の第2側面16bは、軸方向に直交する平面形状となっている。これにより、連結壁部16の肉厚の増加を避けることができ、スプール2を軽量化することができる。
[第2実施形態]
図9及び図10は、本発明の第2実施形態が採用された両軸受リールの制動装置115を含む部分断面図、および分解斜視図を示している。第2実施形態における両軸受リールの全体構成は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。以下からは第1実施形態と異なる構成について主に説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付している。
<スプール112について>
第2実施形態におけるスプール112は、釣り糸を巻き付け可能な筒状の糸巻胴部114と、スプール軸3に固定される筒状の軸取付部15と、糸巻胴部114と軸取付部15とを連結する連結壁部116と、を有している。軸取付部15は第1実施形態と同じ構成であるため説明を省略する。スプール112は、第1実施形態と同様に、軸取付部15を貫通するスプール軸3に対して回転不能となるように、軸取付部15とスプール軸3とが例えばセレーションにより結合されている。スプール2は、例えばアルミニウム合金製であり、非磁性の電気的導電体である。
糸巻胴部114は、それぞれ複数の円形の貫通孔17および楕円形の貫通孔18が、一定の間隔を隔てて形成されている。また、糸巻胴部の軸支持部11側(図9において左側)の一端には、貫通孔17が形成されていない環状側壁部114aが設けられている。第2実施形態では、環状側壁部114aに磁石を対向させてスプール112の回転を制動する。連結壁部116は、均一の肉厚で形成され、回転軸に対して直交している。
<制動装置105の構成について>
制動装置105の構成は、複数の磁石127が配置される位置が第1実施形態とは異なっている。具体的には、磁石127は、環状側壁部114aと向き合うようにして、磁石取付部材124の外周面に、周方向に一定の間隔を隔てて並べて配置されている。すなわち、磁石127は、環状側壁部114aと対向する位置に配置されている。したがって、第2実施形態では、環状側壁部114aに作用する磁石127の磁力に基づいてスプールの回転を制動する。
図11に示すように、第2実施形態においても、磁石127はハルバッハ配列を形成して配置されている。すなわち、着磁方向を90度ずつ変えた5つの磁石127a,127b,127c,127d,127eが磁石取付部材124の外周面に配置されている。これにより、磁石の片側に磁界を集中させることができるため、N極とS極とを交互に配置したときと比べて、より大きな制動力を得ることができる。さらには、遠方まで強い磁界が発生するため、磁石127と環状側壁部114aとの距離をある程度離しても磁力を環状側壁部114aに及ぼすことができる。
<スプール回転時の制動装置105の動作>
制動装置105においても、第1実施形態と同様に、スプール102が渦電流の発生によって制動されている状態では、制動力に応じた反力が磁石127に作用する。この反力によって、磁石取付部材124の第2端(係合部26側)が外周側の第2位置側(第1実施形態と同様に図8の位置)に移動すると、制動力が発生する磁石27が外周側に移動する。これにより、磁石127と環状側壁部114aとの距離が接近するため、制動力が大きくなる。
ここでは、スプール102の回転が高速のときは、制動力に応じた反力が大きくなり、磁石127と環状側壁部114aとの距離が接近するため、制動力が大きくなる。一方、スプール102の回転が低速のときは環状側壁部114aとの距離がそれほど変化しないため、制動力が小さくなる。このため、キャスティング時の飛距離を伸ばしつつ、バックラッシュによる糸ふけを抑えることができ、より実用性の高い制動機能を実現できる。
[第3実施形態]
図12は、本発明の第3実施形態が採用された両軸受リールのスプール202の斜視図を示している。第3実施形態における両軸受リールは、スプール202に鍔部35を形成して、鍔部35と磁石127とを対向させて、スプール202の回転を制動する。それ以外は、第2実施形態の構成と同じである。そのため、第1及び第2実施形態と同じ構成については説明を省略する。なお、第1及び第2実施形態と同じ構成については同じ符号を付している。
スプール202は、第1フランジ部33と、第2フランジ部34と、鍔部35と、を有している。第1フランジ部12は、糸巻胴部14の一端(図12において右側)に糸巻胴部14の外径よりも大径に形成されている。第2フランジ部34は、糸巻胴部14の他端(図12において左側)に糸巻胴部14の外径よりも大径に形成されている。ここでは、第1フランジ部33と第2フランジ部34の外径は同じである。
鍔部35は、第1フランジ部33の外周部の先端からさらに軸方向外側(図12において右側)に延びて形成されている。また、鍔部35は、スプール202の慣性量の増加を抑えるために第1フランジ部33のみに形成されている。このため、スプール202は、左右非対称形状となっている。
第3実施形態では、第2実施形態における制動装置105をスプールの鍔部35の一部と対向させて、スプール202を制動する。この場合は、スプール202の回転中心から離れた鍔部35を導電体として用いるため、導電体をスプール202の回転中心の近くに設けたときと比べて、より大きな制動力を得ることができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)前記実施形態では、スプール2,102,202を導電体として用いたが、スプール2は導電体の一例であり、連結壁部16の第1側面16a、環状側壁部114aの内周面および鍔部35の内周面のみを導電体として用いてもよいし、これらの位置に磁性体を設けてもよい。
(b)前記実施形態では、磁石取付部材24,124に5個の磁石27,127を配置したが、磁石27,127の数や間隔および大きさや形状は任意に設定変更可能である。
1 リール本体
2,102,202 スプール
3 スプール軸
5,105 制動装置
11 軸支持部
14,114 糸巻胴部
15 軸取付部
16 連結壁部
16a 第1側面
16b 第2側面
20 支持部材
22 保持爪
23 係止部
23a 突起
24,124 磁石取付部材
25 支持部
26 係合部
27,127 磁石
28 ばね部材
31 調整部材
31b 螺旋状溝
33 第1フランジ部
34 第2フランジ部
35 鍔部
114a 環状側壁部

Claims (7)

  1. リール本体と、
    前記リール本体に回転自在に支持されたスプール軸と、
    前記スプール軸に回転不能に装着され、外周に釣糸を巻き付け可能な糸巻胴部を有するスプールと、
    前記スプールの一部と対向するとともにハルバッハ配列を形成して配置される複数の磁石を有し、前記磁石の前記スプールの一部に対する磁力により前記スプールを制動する制動装置と、
    を備えた、両軸受リール。
  2. 前記スプールは、前記スプール軸が貫通する筒状の軸取付部と、前記糸巻胴部と前記軸取付部とを連結する連結壁部と、を有し、
    前記複数の磁石は、前記連結壁部に対向して配置される、
    請求項1に記載の両軸受リール。
  3. 前記複数の磁石は、前記糸巻胴部に対向して配置される、請求項1に記載の両軸受リール。
  4. 前記スプールは、前記糸巻胴部の一端に前記糸巻胴部よりも大径に形成された第1フランジ部と、前記糸巻胴部の他端に前記糸巻胴部よりも大径に形成された第2フランジ部と、前記第1フランジ部の先端からさらに軸方向に延びる鍔部と、を有し、
    前記複数の磁石は、前記鍔部に対向して配置される、
    請求項1に記載の両軸受リール。
  5. 前記制動装置は、前記複数の磁石を取付けるための磁石取付部材を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の両軸受リール。
  6. 前記制動装置は、前記磁力に基づいて、前記磁石取付部材を相対的に移動させ、前記磁石取付部材の移動に応じて前記磁力の作用を変化させる、請求項5に記載の両軸受リール。
  7. 前記制動装置は、前記磁石取付部材を軸方向に移動させることによって制動力を調整する調整部材をさらに有する、請求項6に記載の両軸受リール。
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