JP2018000022A - 低脂肪食品用風味改善剤 - Google Patents

低脂肪食品用風味改善剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2018000022A
JP2018000022A JP2016127654A JP2016127654A JP2018000022A JP 2018000022 A JP2018000022 A JP 2018000022A JP 2016127654 A JP2016127654 A JP 2016127654A JP 2016127654 A JP2016127654 A JP 2016127654A JP 2018000022 A JP2018000022 A JP 2018000022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fat
low
flavor
food
improving agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016127654A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6418699B2 (ja
Inventor
浩二 大久保
Koji Okubo
浩二 大久保
唯 増田
Yui Masuda
唯 増田
優子 勝見
Yuko Katsumi
優子 勝見
道長 ▲高▼橋
道長 ▲高▼橋
Michinaga Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by T Hasegawa Co Ltd filed Critical T Hasegawa Co Ltd
Priority to JP2016127654A priority Critical patent/JP6418699B2/ja
Priority to CN201710429861.5A priority patent/CN107536004A/zh
Publication of JP2018000022A publication Critical patent/JP2018000022A/ja
Priority to HK18102861.2A priority patent/HK1243286A1/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP6418699B2 publication Critical patent/JP6418699B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Seasonings (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

【課題】
脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品またはノンオイル食品に対し、微量添加するだけで、脂肪を通常の食品と同程度使用した場合を想起させる、脂肪様濃厚感や脂肪様のコクといった風味特性、ならびに脂肪様の滑らかさといった感覚特性を付与することを可能とする風味改善剤、特に、油脂感増強剤を提供すること。
【解決手段】
(E)−6−オクテナールを有効成分とする、低脂肪食品の風味改善剤。あるいはまた、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品またはノンオイル食品に対し、(E)−6−オクテナールを微量含有させることにより、脂肪を通常の食品と同程度使用した場合を想起させる、脂肪様濃厚感や脂肪様のコクといった風味特性、ならびに脂肪様の滑らかさといった感覚特性を付与することが可能にする手段。
【選択図】なし

Description

本発明は、低脂肪食品、特に脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品またはノンオイル食品の風味に油脂感、すなわち脂肪様の濃厚感やコクを付与するために用いられる風味改善剤に関する。
近年、食生活の欧米化、加工食品や調理済み食品の多様化、外食産業の活発化、畜肉製品や油脂製品の入手が容易となってきていること、ストレスの増加などから、食生活においてカロリーや脂肪の摂取が増加傾向となっている。特に脂肪の過剰摂取は、肥満、内臓脂肪の蓄積、脳・心臓血管障害などの原因と考えられており、脂肪摂取量を低減することが課題として注目されている。食品産業界においてもこの様な背景により、健康志向の高まり、消費者ニーズの多様化などへの対応から、低カロリー、低脂肪、無脂肪食品などへの開発に関心が高まっている。これら需要に基づき、食品産業に関する様々な分野で、従来よりも脂肪含量を低減させた商品開発が行われている。しかしながら、食品本来のおいしさに対する脂肪の寄与は大きく、従来よりも脂肪含量を低減させた低脂肪、または、無脂肪食品では、その風味は、淡泊でコクが弱く、脂肪に由来する脂肪様濃厚感やコクも弱いものとなってしまい、消費者の嗜好を十分満足できるものではないのが現状である。
これまでも、これらの課題を解決する為に様々な取組みが行われてきており、例えば、油脂の含有量を低下した低脂肪食品において、加熱溶融性を有するゲルを、所定量、食品組織内に分散させた低脂肪食品(特許文献1)、イヌリンおよびデキストリンを含有する油脂組代替成物(特許文献2)、熱変性乳清タンパク質と特定のデキストリンを脂肪や油脂分を低減させた飲食品に配合する方法(特許文献3)、エマルションの平均粒子径が2μm〜15μmの水中油型の乳化油脂を、従来に比べて少量の油脂を用いた食品に配合する方法(特許文献4)、比較的短鎖の脂肪酸からなるジグリセライドと比較的長鎖の脂肪酸からなるジグリセライドを特定の比率で配合したジグリセライドからなる呈味改善剤(特許文献5)、特定のトリペプチド(γ−Glu−Val−Glyまたはγ−Glu−Abu−Gly)を含む、脂肪含量が低減された低脂肪食品用の呈味改善剤(特許文献6)、特定のラクトン類を有効成分とする油脂感増強剤(特許文献7)、フライ油を水蒸気蒸留して得られる風味増強剤(特許文献8)などが提案されてきている。
しかしながら、前記特許文献記載の発明による効果は必ずしも満足のいくものではなく、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品の風味に、十分な油脂感を付与する方法は、いまだに開発されていないのが現状である。
特開昭61−231967号公報 特開2015−188384号公報 特許第4950105号公報 特開2012−170449号公報 特開2013−13738号公報 特許第5532920号公報 特開2011−83264号公報 特開2014−187915号公報
本発明の課題は、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品またはノンオイル食品に対し、微量添加するだけで、脂肪を通常の食品と同程度使用した場合を想起させる、脂肪様の濃厚感やコクといった風味を付与することを可能とする風味改善剤、特に、油脂感増強剤を提供することである。
香料化合物は、通常、揮発性であり、嗅覚を刺激する化合物であるが、その種類は極めて多い。一方、食の風味は嗅覚刺激と味覚刺激が脳で統合された感覚と考えられている。すなわち、一定化合物による嗅覚刺激は味覚を刺激する化合物(食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウムなど)と組み合わさって、食品全体に特有の風味をもたらす。近年、香気を有する化合物の中から、嗅覚と同時に味覚を刺激する化合物について探索が盛んとなり、飲食品の総合的な風味の向上に用いられている。前記特許文献7および8に記載の発明も、従来は嗅覚のみを刺激する化合物(または混合物)と考えられてきたものであるが、引用文献7および8では風味作用(または風味的作用)として油脂感増強作用を見出したと考えられる。
そこで、本発明者らは、極めて多数ある香料化合物には、さらに強力に、かつ、良好に油脂感を増強する化合物が存在するのではないかと考え、油脂感を増強する化合物を鋭意探索した。その結果、特に、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品やノンオイル食品に対して脂肪様の濃厚感やコクを付与する化合物として、(E)−6−オクテナールを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は以下のものを提供する。
(1)(E)−6−オクテナールを有効成分とする、低脂肪食品用の風味改善剤。
(2)(1)の風味改善剤を含有する、風味が改善された低脂肪食品。
(3)(1)の風味改善剤を低脂肪食品に配合することによる低脂肪食品の風味改善方法。
(4)(1)の風味改善剤を含有する、低脂肪食品用の風味改善剤組成物。
(5)さらに、2,4−デカジエナール、(E)−2−ノネナール、トランス−4,5−エポキシ−2(E)デセナール、ノネナール、パルミチン酸、オレイン酸、カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、δ−デカラクトン、δ−ドデカラクトンおよび(Z)−6−ドデセン−4−オリドからなる群から選ばれる1種以上を含有する(4)の風味改善剤組成物。
(6)(4)または(5)の風味改善剤組成物を含有する、風味が改善された低脂肪食品。
(7)(4)または(5)の風味改善剤組成物を低脂肪食品に配合することによる低脂肪食品の風味改善方法。
(8)風味改善が、油脂感の増強である、(1)の風味改善剤。
(9)風味改善が、油脂感の増強である、(4)または(5)の風味改善剤組成物。
(10)低脂肪食品が、脂肪含量が低減された低脂肪食品である、(1)の風味改善剤。(11)低脂肪食品が、脂肪含量が低減された低脂肪食品である、(4)または(5)の風味改善剤組成物。
(12)低脂肪食品が、ノンオイル食品である、(1)の風味改善剤。
(13)低脂肪食品が、ノンオイル食品である、(4)または(5)の風味改善剤組成物。
本発明によれば、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品またはノンオイル食品に、本発明の風味改善剤または風味改善剤組成物を微量添加するだけで、脂肪を通常
の食品と同程度使用した場合を想起させる油脂感を付与することができる。この油脂感は、例えば、脂肪様濃厚感や脂肪様のコクといった風味的な感覚特性を意味する。
本発明の低脂肪食品用の風味改善剤の有効成分である(E)−6−オクテナールは香料化合物としてはすでに公知であり、乳製品、油脂食品、果実加工品、野菜加工品、菓子、シリアル、ベーカリー製品、肉製品、魚介類製品、卵加工品、甘味料、スープ、アルコール飲料、ノンアルコール飲料、などの各種の飲食品に1〜25ppm添加することが出来ることが知られている(EFSA Journal 2011;9(11):2397,p.22,p.27,p.44(TableII.1.1),p.45(TableII.1.2)。しかしながら、これらの文献には、(E)−6−オクテナールが香料として使用できることは記載されているが、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品やノンオイル食品に油脂感を付与することができることは全く記載されていない。
また、本出願人らは、この化合物を「硬化油風味付与剤」として特許出願し(特開2014−200236号)、特許査定を得、特許権を有している(特許第5863697号)。この硬化油風味付与剤に係る発明は、硬化油を含まないまたは硬化油を低減した油脂、または、前記油脂を配合した油脂食品に、(E)−6−オクテナールを微量(10ppt〜10ppb)添加することで、硬化油(水素添加した油脂)を想起させる風味が付与できるという発明である。すなわち、特開2014−200236には油脂として硬化油以外の油脂を主体として用いた、油脂食品(マーガリンやファットスプレッド)に(E)−6−オクテナールを添加した場合の風味ついての記載はあるが、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品に(E)−6−オクテナールを微量添加した場合に、当該食品に脂肪様の濃厚感やコクが付与され、風味が改善されることについては全く記載されていない。
なお、本発明の化合物の幾何異性体である(Z)−6−オクテナールについても香料化合物としてはすでに公知であり、例えば、香粧品香料又は香粧品製品へ使用することが提案されている(米国特許第4192781号,米国特許第4132675号公報)。これらの米国特許には、(Z)−6−オクテナールが、脂肪様、石鹸様、グリーン様、フルーツ様の香気を有し、フレーバーとしても使用できることが示されている。また(Z)−6−オクテナールはグリーン、メロン様の香気特性(J.Am.Oil Chem.Soc.,58(6),680−682(1981))を有することや、乳風味増強剤(特開2003−189)としても使用できることが記載されている。しかしながら、これらの文献には、(Z)−6−オクテナールの幾何異性体である(E)−6−オクテナールについての記述は全く見られず、その香気特性についての記載は全く見当たらない。
本発明の有効成分である(E)−6−オクテナールは、6−オクテナールの幾何異性体混合物から、分取ガスクロマトグラフィーにより分離して得ることができ、また、例えば、J.Am.Chem.Soc.,86,1964,3759−3767に記載の方法から合成により入手することもできる。
本発明は、(E)−6−オクテナールを有効成分とする、低脂肪食品用の風味改善剤に関する。本発明の有効成分である(E)−6−オクテナールは、(E)−6−オクテナールとして低脂肪食品に、一般に1ppt~1ppm、好ましくは2ppt~100ppb、より好ましくは10ppt〜10ppb、さらに好ましくは20ppt〜5ppb、特に好ましくは50ppt〜2ppbの範囲で添加されることにより風味を改善することができる。改善される風味としては、特に、油脂感の増強であり、脂肪様濃厚感や脂肪様のコクを付与することができる。
低脂肪食品に対する(E)−6−オクテナールの添加濃度が1ppt未満である場合には風味改善の効果が乏しく、また、低脂肪食品に対する(E)−6−オクテナールの添加濃度が1ppmを超えると、(E)−6−オクテナール特有のアルデヒド様香気が目立つようになり、好ましくない。
本発明でいう低脂肪食品とは、特に、脂肪含量が通常の食品の脂肪含量よりも低減された脂肪食品またはノンオイル食品である。脂肪含量が通常の食品のそれよりも低減された低脂肪食品とは、ある食品が通常有する範囲の脂肪含有量から明らかに低減した形態で製造された食品である。「低脂肪」、「脂肪分○○%カット」などの表示がされることもある。また、脂肪含量が通常の食品よりも低減された低脂肪食品としては、前記食品のうち通常食品の脂肪含有量が2/3〜1/3であるものを例示することができる。ここにいう「脂肪含量が通常の食品」としては、具体的には後述する各種食品の中、前述のような表示を有しない市販品を代表的なものとして挙げることができる。
「脂肪含量が通常の食品」について例示すると、例えば「牛乳」では乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)において脂肪含有率3.0%以上とされており、通常の市販品では3.5%以上のものがほとんどである。なお、乳等省令では、乳脂肪分0.5%以上1.5%以下のものは「低脂肪牛乳」、乳脂肪分のみを調整し、乳脂肪分0.5%未満のものは「無脂肪牛乳」と、分類される。
また、例えば「アイスクリーム」ではアイスクリーム、ラクトアイス、アイスミルクについて乳等省令により、アイスクリーム:乳固形分15.0%以上(うち乳脂肪分8.0%以上)、アイスミルク:乳固形分10.0%以上(うち乳脂肪分3.0%以上)、ラクトアイス(乳固形分3.0%以上)が定められているが、市販品では、アイスミルクおよびラクトアイスは植物油脂を使用することが多く、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス共に8〜16%程度の脂肪を含有しているものが多い。
また、例えば「ドレッシング」では、日本農林規格(JAS規格)により、油脂含有率が定められており、マヨネーズ:65%以上、サラダクリーミードレッシング:10%以上50%未満、マヨネーズ、サラダクリーミードレッシング以外の半固体状ドレッシング:10%以上、乳化液状ドレッシングおよび分離液状ドレッシング:10%以上とされている。
また、ノンオイル食品とは、食品の可食部100g(飲料は100ml)当たり、脂質0.5g未満(当面の間は、ノンオイルドレッシングの場合は3.0g未満)であることを意味し、無脂肪、脂肪ゼロ、オイルレスなどの表示がされることもある。
これらの脂肪含量が通常の食品の脂肪含量よりも低減された低脂肪食品またはノンオイル食品は、通常の脂肪含有量を有する同一の食品と比べて、通常、その風味において、脂肪様濃厚感や脂肪様のコクが不足している。
本発明によれば、脂肪含量が通常の食品の脂肪含量よりも低減された低脂肪食品またはノンオイル食品に(E)−6−オクテナールを前記添加量配合することにより、脂肪様濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさといった、特徴的な風味を付与することが可能になる。
(E)−6−オクテナールを前記低脂肪食品に添加するには、前述したとおり、(E)−6−オクテナールの添加量が極めて微量であり、また、特定の範囲であることが望ましいので、使用の便宜上低脂肪食品用の風味改善剤組成物として調製することが好ましい。風味改善剤組成物は、上記(E)−6−オクテナールを該風味改善剤組成物の質量を基準
として、一般に0.1ppb~1000ppm、好ましくは1ppb〜500ppm、より好ましくは5ppb〜200ppm、さらに好ましくは20ppb〜50ppmの範囲内の濃度で含有することができる。さらに、この低脂肪食品用の風味改善剤組成物を、低脂肪食品に対し約0.001%〜1%程度添加する。その結果、前記の風味改善剤組成物を用いると低脂肪食品中に前記濃度となるように配合することが容易になる。
本発明の低脂肪食品用の風味改善剤組成物には(E)−6−オクテナールの他に、さらに、2,4−デカジエナール、(E)−2−ノネナール、トランス−4,5−エポキシ−2(E)デセナール、ノネナール、パルミチン酸、オレイン酸、カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、δ−デカラクトン、δ−ドデカラクトンおよび(Z)−6−ドデセン−4−オリドからなる群から選ばれる1種以上の香料を含有せしめることができる。これにより、低脂肪食品にさらに良好な特徴ある風味、すなわち、脂肪様濃厚感や脂肪様のコクを付与することができる。
(E)−6−オクテナールと前記の他の香料との比率は、2,4−デカジエナール、トランス−2−ノネナール、ノネナール、パルミチン酸、オレイン酸、カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、δ−デカラクトン、δ−ドデカラクトンおよびシス−ドデセン−4−オリドからなる群から選ばれる1種以上をA成分とした場合に、質量を基準として((E)−6−オクテナール)/A=0.001〜100、好ましくは0.01〜10の範囲内、また、((E)−6−オクテナール)/トランス−4,5−エポキシ−2(E)−デセナール=0.001〜1000、好ましくは0.01〜100の範囲内とすることができる。
本発明の低脂肪食品用の風味改善剤組成物には、必要に応じて、さらに、通常の香料化合物、例えば、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、トランス−2−ヘキセン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ノナン酸、5−ヒドロキシノナン酸、カプリン酸、2−デセン酸、4−デセン酸、5−デセン酸、6−デセン酸、9−デセン酸、5−ヒドロキシデセン酸、5−ヒドロキシウンデカン酸、ラウリン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、イソペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの酸類、アセトアルデヒド、プロパナール、ブタナール、2−ブテナール、ヘキサナール、オクタナール、4−ヘプテナール、2,4−オクタジエナール、ノナナール、2−ノネナール、2,4−ノナジエナール、2,6−ノナジエナール、デカナール、2,4−デカジエナール、ウンデカナール、2,4−ウンデカジエナール、ドデカナール、ベンズアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フルフラールなどのアルデヒド類、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、酢酸デシル、酢酸ドデシル、酢酸フェネチル、乳酸エチル、酪酸エチル、2−メチル酪酸エチル、3−エチル酪酸エチル、吉草酸メチル、カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、ヘプタン酸メチル、ヘプタン酸エチル、カプリル酸エチル、カプリル酸イソアミル、カプリル酸ヘプチル、ノナン酸メチル、ノナン酸エチル、カプリン酸メチル、カプリン酸エチル、ウンデカン酸エチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸エチル、パルミチン酸エチル、サリチル酸メチル、コハク酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、5−ヒドロキシヘキサン酸エチル、5−ヒドロキシデカン酸エチル、5−ヒドロキシウンデカン酸エチル、5−ヒドロキシデカン酸プロピル、5−ヒドロキシデカン酸イソプロピル、5−ヒドロキシオクタン酸2−メチルプロピル、5−ヒドロキシ−9−メチルデカン酸エチルなどのエステル類、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フルフリルアルコールなどのアルコール類、2−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、1−オクテン−3−オン、2−ノナノン、3−ノナノン、8−ノネン−2−オン、2−ウンデカノン、2−トリデカノン、アセトイン、5−ヒドロキシ−4−オクタノン、ジアセチル、2,3−ペンタジオン、
2,3−ヘキサジオン、2,3−ヘプタジオン、アセチルイソバレリル、p−メトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、マルトールなどのケトン類、3−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピラン−4−オン、2−エチル−3−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノン、3−メチル−1,2−シクロペンタンジオン、3−エチル−1,2−シクロペンタンジオン、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノン、5−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチル−2(5H)−フラノン、2−エチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−3(2H)−フラノン、3,4−ジメチル−1,2−シクロペンタンジオンなどの含酸素環状化合物類、フェニルエチルアンスラニレート、トリメチルアミン、インドール、スカトール、ピリジン、イソキノリン、ピラジン、メチルピラジン、などの含窒素化合物類、メチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、2,4−ジチアペンタン、ジメチルスルフィド、ジメチルジスルフィド、2,4−ジチアペンタン、ジメチルトリスルフィド、ジメチルスルフォキシド、ジメチルスルフォン、メタンチオール、メチルスルフォニルメタン、メチルイソチオシアネート、エチルイソチオシアネート、アリルイソチオシアネート、2−メチル−3−ブタンチオール、メチオナール、チオ酢酸エチル、チオ酪酸メチル、3−ブテニルイソチオシアネート、2−メチルチオフェン、ベンゾチアゾール、スルフロール、アセチル乳酸チオメチルエステル、プロピオニル乳酸チオメチルエステル、ブチリル乳酸チオメチルエステル、バレリル乳酸チオメチルエステル、2−メチルブチリル乳酸チオメチルエステル、デシリル乳酸チオメチルエステル、アセチル乳酸チオエチルエステル、プロピオニル乳酸チオエチルエステル、ブチリル乳酸チオエチルエステル、バレリル乳酸チオエチルエステル、イソカプロイル乳酸チオプロピルエステルなどの含硫化合物類、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、7−デセン−4−オリド、3−メチル−4−デセン−4−オリド、3−メチル−5−デセン−4−オリド、γ−ウンデカラクトン、γ−ドデカラクトン、γ−トリデカラクトン、γ−テトラデカラクトン、δ−カプロラクトン、2−ヘキセン−5−オリド、2−ヘプテン−5−オリド、δ−オクタラクトン、2−オクテン−5−オリド、4−メチル−5−オクタノリド、δ−ノナラクトン、2−ノネン−5−オリド、4−メチル−5−ノナノリド、δ−デカラクトン、2−デセン−5−オリド、4−メチル−5−デカノリド、δ−ウンデカラクトン、2−ウンデセン−5−オリド、4−メチル−5−ウンデカノリド、δ−ドデカラクトン、2−ドデセン−5−オリド、4−メチル−5−ドデカノリド、δ−トリデカラクトン、2−トリデセン−5−オリド、4−メチル−5−トリデカノリド、δ−テトラデカラクトン、2−テトラデセン−5−オリド、2−ペンタデセン−5−オリド、2−ヘキサデセン−5−オリド、2−ヘプタデセン−5−オリド、2−オクタデセン−5−オリド、2−ノナデセン−5−オリド、2−エイコセン−5−オリド、ε−デカラクトンなどのラクトン類などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の低脂肪食品用の風味改善剤組成物には、上記香料化合物を、本発明の低脂肪食品用の風味改善剤組成物の質量を基準にして、一般に0.001〜50質量%、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは1〜5質量%の範囲内の濃度で含有させることができる。
さらに、本発明の低脂肪食品用の風味改善剤組成物には、例えば、ビタミンEなどの抗酸化剤;香辛料抽出物などの食品に使用可能な成分を適宜配合することができる。
また、前記低脂肪食品用の風味改善剤組成物には、必要に応じて、通常使用されている保留剤、例えば、水、エタノール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、グリセリン、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ハーコリン、動植物油、中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)、脂肪酸ジグリセリドなどを配合することができる。
また、前記低脂肪食品用の風味改善剤組成物に、例えば、キラヤ抽出物、酵素処理レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アラビアガムなどの乳化剤ないし安定剤の1種以上を配合して、例えば、ホモミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー等を用いて乳化することにより乳化製剤の形態とすることもできる。かかる乳化剤ないし安定剤の使用量は乳化剤ないし安定剤の種類等により異なるが、例えば、乳化製剤の質量を基準として0.1〜25重量%の範囲、好ましくは5〜20重量%の範囲内を挙げることができる。
さらに、例えば、前記乳化製剤に砂糖、乳糖、ブドウ糖、トレハロース、セロビオース、水飴、還元水飴等の糖類;糖アルコール類;デキストリン等の各種デンプン分解物およびデンプン誘導体、デンプン、ゼラチン、アラビアガム等の天然ガム類などの賦形剤を適宜配合した後、例えば、噴霧乾燥、真空乾燥などの適宜な乾燥手段により乾燥して粉末製剤の形態とすることもできる。これらの賦形剤の配合量は粉末製剤に望まれる特性等に応じて適宜に選択することができる。
かくして得られる本発明の低脂肪食品用の風味改善剤組成物により、その風味として、脂肪様の濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさなどが付与される低脂肪食品の例としては、例えば、低脂肪乳、豆乳、乳飲料、乳入りコーヒー飲料、乳入り紅茶飲料、乳酸菌飲料、ココアなどの飲料一般;乳化油脂入りスプレッド、コーヒー用ミルク、マーガリンなどの乳代替製品類、ヨーグルト、ゼリー、プディング、ムースなどのデザート類:バタークリームや生クリームなどのクリーム類;各種ケーキや饅頭などといった洋菓子及び和菓子を含む焼菓子や蒸菓子などの製菓類:アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスなどの冷菓類;ミルクチョコレートなどのチョコレート類;チューイングガム、ハードキャンディー、ヌガーキャンディー、ゼリービーンズなどの菓子一般;菓子パンなどのパン類;味噌、醤油、だし、ドレッシング、マヨネーズ、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、酸味調味料、発酵調味料、ポークエキス、チキンエキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋白加水分解物、魚醤、豆板醤、魚節類、昆布だし、スープストック、中華の素、焼き肉のタレ、カレールウ、シチューの素、スープの素、ダシの素、複合調味料など、麺類(そば、うどん、ラーメン、パスタなど)のつゆなどの調味料類;そば、うどん、ラーメン、パスタなどの麺類;焼き肉、焼き鳥、鰻蒲焼きなどに用いられるタレやトマトケチャップなどのソース類;コーンスープ、コンソメスープ、卵スープ、ポタージュ、みそ汁などのスープ類;ハム、ソーセージ、チーズなどの畜産加工品;ちくわ、カニカマ、蒲鉾などの水産練り製品;レトルト食品類;ポテトチップス、クラッカー、煎餅、クッキーなどのスナック菓子類;佃煮、総菜、冷凍食品、煮物、揚げ物、焼き物などが例示できるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
(実施例1)
(E)−6−オクテナールの1000ppmエタノール溶液(本発明品1)を調整し、市販低脂肪乳(乳脂肪分1.0%)に表1の濃度となるように、(E)−6−オクテナールを添加した。
(官能評価)
実施例1の(E)−6−オクテナールを添加した低脂肪乳と無添加品を、10名のよく訓練されたパネラーにより油脂感について官能評価を行った。なお油脂感とは、例えば、脂肪様の濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさといった風味的感覚特性をいう。
低脂肪乳の油脂感の採点基準:
コントロール(無配合):0点
コントロールと比べ、ごくわずかに油脂感が強い:2点
コントロールと比べ、わずかに油脂感が強い:4点
コントロールと比べ、やや油脂感が増強している:6点
コントロールと比べ、油脂感が増強され、脂肪様の濃厚感、脂肪様のコクが強く感じられる:8点
コントロールと比べ、油脂感が大幅に増強し、脂肪様の濃厚感、脂肪様のコクが極めて強く感じられる:10点
コントロールと比べ、やや青臭く金属的な香気が感じられ、バランスがやや悪い:−2点コントロールと比べ、青臭く金属的な香気が強すぎ、バランスが悪い:−4点
その平均的な評価結果を表1に示す。
Figure 2018000022
表1に示した通り、低脂肪乳に(E)−6−オクテナールを1ppt〜1ppmの範囲内で添加することにより、油脂感が増強することが示された。(E)−6−オクテナールの添加量(濃度)としては低脂肪乳中に1ppt〜1ppmの範囲内で効果が認められたが、好ましくは2ppt~100ppb、より好ましくは10ppt〜10ppb、さらに好ましくは20ppt〜5ppb、特に好ましくは50ppt〜2ppbの範囲で添加されることにより油脂感をより効果的に増強できることが認められた。なお、100ppb〜1ppmの添加では、わずか〜多少、(E)−6−オクテナール特有のアルデヒド様香気が感じられたが特に気になるほどではなかった。さらに添加量を増やして5ppmの添加となると、(E)−6−オクテナール特有のアルデヒド様香気が感じられ、香気全体としてのバランスが良くないという評価であった。
(実施例2)
エタノールに、(E)−6−オクテナール1000ppmおよび表2に示す香料化合物をそれぞれ1000ppm溶解した溶液を調整した(本発明品2〜13)。
Figure 2018000022
本発明品1〜13を市販低脂肪乳(乳脂肪分1.0%)に0.0002%ずつ添加した。これらを表3に示す本発明品14〜26とし、よく訓練されたパネラーにより油脂感について官能評価を行った。その平均的な評価結果を表3に示す。なお、官能評価の基準は以下の通りであり、油脂感とは、例えば、脂肪様の濃厚感や脂肪様のコクといった風味的特性や、脂肪様の滑らかさといった感覚特性をいう。
官能評価
油脂感が無添加と同程度:×
油脂感が無添加品と比べわずかに増強されている:△
油脂感が無添加品と比べやや増強されている:□
油脂感が無添加品と比べかなり増強されている:〇
油脂感が無添加品と比べ大幅に増強されている:◎
Figure 2018000022
表3に示した通り、(E)−6−オクテナールのみを添加した低脂肪乳は、油脂感がかなり増強されていたが、(E)−6−オクテナールに加えてさらに、2,4−デカジエナール、(E)−2−ノネナール、トランス−4,5−エポキシ−2(E)デセナール、ノネナール、パルミチン酸、オレイン酸、カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、δ−デカラクトン、δ−ドデカラクトンまたは(Z)−6−ドデセン−4−オリドのいずれかを添加した低脂肪乳は、いずれも油脂感が大幅に増強されているという評価であり、油脂感増強について(E)−6−オクテナールとの相乗的な効果が認められた。
(比較例1)レモンフレーバー(レモンエッセンス)の調製
エタノール600gおよび水400gを混合し混合溶剤とした。ここに、イタリア産レモンコールドプレスオイル100gを加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、清澄な濾液(比較品1)971gを得た。
(実施例3)
比較品1に(E)−6−オクテナールを2ppm添加し、本発明品27とした。
(実施例4)ノンオイルドレッシングへの添加および官能評価
表4に示す配合で原料を均一に混合して、醤油5%を含むノンオイル型ドレッシング(本発明品28または比較品2)を調製した。
Figure 2018000022
これらについて、よく訓練されたパネラー10名により油脂感について官能評価を行った。その結果、10名全員が、本発明品28は比較品2と比べ、脂肪様濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさといった風味的感覚特性を強く有しており、油脂感が大幅に増強されているという評価であった。
(比較例2)ヨーグルトフレーバーの調製
表5の調合処方にしたがってヨーグルトフレーバー(比較品3)を調整した。
Figure 2018000022
(実施例5)
比較品3に(E)−6−オクテナールを2ppm添加し、本発明品29とした。
(実施例6)脂肪ゼロヨーグルトへの添加および官能評価
市販脂肪ゼロヨーグルトに本発明品29または比較品3をそれぞれ0.1%ずつ添加した(ヨーグルト中の (E)−6−オクテナール濃度として2ppb)。これらの脂肪ゼロヨーグルトについて、よく訓練されたパネラー10名により油脂感について官能評価を行った。その結果、10名全員が、本発明品29を添加した脂肪ゼロヨーグルトは比較品3を添加した脂肪ゼロヨーグルトと比べ、脂肪様濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさといった風味的感覚特性を強く有しており、油脂感が大幅に増強されているという評価であった。
(実施例7)低脂肪マヨネーズへの添加および官能評価
市販低脂肪マヨネーズ(脂肪由来のカロリーが通常のマヨネーズの1/3)に本発明品1を0.1%添加し、よく混合した。
本発明品1添加および無添加の低脂肪マヨネーズについて、よく訓練されたパネラー10名により油脂感について官能評価を行った。その結果、10名全員が、本発明品1を添加した低脂肪マヨネーズは、本発明品1無添加の低脂肪マヨネーズと比べ、脂肪様濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさといった風味的感覚特性を強く有しており、油脂感が大幅に増強されているという評価であった。
(実施例8)低脂肪ラクトアイスへの添加および官能評価
市販低脂肪ラクトアイス(脂肪由来のカロリーが通常のラクトアイスの50%)に本発明品1を0.1%添加し、よく混合した。
本発明品1添加および無添加の低脂肪ラクトアイスについて、よく訓練されたパネラー10名により油脂感について官能評価を行った。その結果、10名全員が、本発明品1を添加した低脂肪ラクトアイスは、本発明品1無添加の低脂肪ラクトアイスと比べ、脂肪様濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさといった風味的感覚特性を強く有しており、油脂感が大幅に増強されているという評価であった。
(比較例3)
表6の配合処方に従ってミートフレーバー(比較品4)を調製した。
Figure 2018000022
(実施例9)
比較品4に(E)−6−オクテナールを0.1質量%(1000ppm)添加し本発明品30とした。
(実施例10)粉末香料の調製
比較品4または本発明品30(それぞれ1g)をそれぞれ油相部とした。水150gにアラビアガム70g及びトレハロース20gを加えて溶解し、85〜90℃で15分間加熱殺菌した。これを40℃に冷却した後、油相部をそれぞれ10g添加混合し、TK−ホモミキサーで乳化した。この乳化液をニロ社のモービルマイナー型スプレードライヤーを使用して、入口温度140℃、出口温度75℃にて噴霧乾燥し、ミートフレーバー粉末香料95g(それぞれ比較品5、本発明品31とする)を得た(本発明品31中の(E)−6−オクテナール濃度10ppm)。
(官能評価)
表7の処方により、低脂肪の粉末ラーメンスープの素(50倍希釈用)を調整し、これに、本発明品31または比較品5を0.1%添加し、それぞれ本発明品32または比較品6とした(本発明品7中の(E)−6−オクテナール濃度10ppb)。
Figure 2018000022
本発明品32または比較品6のそれぞれ8gをそれぞれ392gの70℃温水で希釈し(50倍希釈:本発明品7の希釈液中の(E)−6−オクテナール濃度0.2ppb)、よく訓練されたパネラー10名により官能評価を行った。その結果、10名全員が、本発明品32を添加したラーメンスープは、比較品6を添加したラーメンスープと比べ、脂肪様濃厚感、脂肪様のコク、脂肪様の滑らかさといった風味的感覚特性を強く有しており、油脂感が大幅に増強されているという評価であった。

Claims (13)

  1. (E)−6−オクテナールを有効成分とする、低脂肪食品の風味改善剤。
  2. 請求項1に記載の風味改善剤を含有する、風味が改善された低脂肪食品。
  3. 請求項1に記載の風味改善剤を低脂肪食品に配合することによる低脂肪食品の風味改善方法。
  4. 請求項1に記載の風味改善剤を含有する、低脂肪食品用の風味改善剤組成物。
  5. さらに、2,4−デカジエナール、(E)−2−ノネナール、トランス−4,5−エポキシ−2(E)デセナール、ノネナール、パルミチン酸、オレイン酸、カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、δ−デカラクトン、δ−ドデカラクトンおよび(Z)−6−ドデセン−4−オリドからなる群から選ばれる1種以上を含有する請求項4に記載の風味改善剤組成物。
  6. 請求項4または5に記載の風味改善剤組成物を含有する、風味が改善された低脂肪食品。
  7. 請求項4または5に記載の風味改善剤組成物を低脂肪食品に配合することによる低脂肪食品の風味改善方法。
  8. 風味改善が、油脂感の増強である、請求項1に記載の風味改善剤。
  9. 風味改善が、油脂感の増強である、請求項4または5に記載の風味改善剤組成物。
  10. 低脂肪食品が、脂肪含量が低減された低脂肪食品である、請求項1に記載の風味改善剤。
  11. 低脂肪食品が、脂肪含量が低減された低脂肪食品である、請求項4または5に記載の風味改善剤組成物。
  12. 低脂肪食品が、ノンオイル食品である、請求項1に記載の風味改善剤。
  13. 低脂肪食品が、ノンオイル食品である、請求項4または5に記載の風味改善剤組成物。
JP2016127654A 2016-06-28 2016-06-28 低脂肪食品用風味改善剤 Active JP6418699B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016127654A JP6418699B2 (ja) 2016-06-28 2016-06-28 低脂肪食品用風味改善剤
CN201710429861.5A CN107536004A (zh) 2016-06-28 2017-06-08 低脂肪食品用风味改善剂
HK18102861.2A HK1243286A1 (zh) 2016-06-28 2018-02-28 低脂肪食品用風味改善劑

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016127654A JP6418699B2 (ja) 2016-06-28 2016-06-28 低脂肪食品用風味改善剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018000022A true JP2018000022A (ja) 2018-01-11
JP6418699B2 JP6418699B2 (ja) 2018-11-07

Family

ID=60944655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016127654A Active JP6418699B2 (ja) 2016-06-28 2016-06-28 低脂肪食品用風味改善剤

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6418699B2 (ja)
CN (1) CN107536004A (ja)
HK (1) HK1243286A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100778734B1 (ko) * 2001-12-24 2007-11-23 주식회사 포스코 레이들커버 및 랜스의 지금 제거장치
JP2021000030A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 高梨乳業株式会社 加熱臭が抑制された乳成分含有飲食品及び乳成分の加熱臭抑制用組成物
JP7011095B1 (ja) * 2021-03-25 2022-01-26 日清食品ホールディングス株式会社 風味付与剤及び風味付与方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112021017946A2 (pt) * 2019-03-13 2021-11-16 Ajinomoto Kk Intensificadores de sensação de revestimento na boca e de sensação de café torrado, métodos para intensificar uma sensação de revestimento na boca, para produzir um alimento, para produzir um intensificador de sensação de revestimento na boca e para intensificar uma sensação de café torrado, e, alimento

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025094A (ja) * 2001-07-09 2003-01-28 Nippon Light Metal Co Ltd 押出形材の接合構造およびこれを用いたフレーム組立製品
WO2008032852A1 (en) * 2006-09-14 2008-03-20 T. Hasegawa Co., Ltd. Agent for providing hardened oil flavor
WO2008139945A1 (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Ajinomoto Co., Inc. 低脂肪食品
JP2011083264A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Soda Aromatic Co Ltd 油脂感増強剤
JP2011223942A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 T Hasegawa Co Ltd 風味改善剤
JP2014200236A (ja) * 2013-04-10 2014-10-27 長谷川香料株式会社 硬化油風味付与剤
JP2016047011A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 小川香料株式会社 油脂含有飲食品の呈味改善剤および油脂含有飲食品の呈味改善方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4319361B2 (ja) * 2001-06-25 2009-08-26 長谷川香料株式会社 乳風味賦与乃至増強剤
CN102826977A (zh) * 2012-09-25 2012-12-19 天宁香料(江苏)有限公司 一种7-甲氧基-3,7-二甲基辛醛合成方法及得到产品的应用
CA2900409C (en) * 2013-03-15 2017-12-19 Intercontinental Great Brands Llc Bran and germ flavor and texture improvement

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025094A (ja) * 2001-07-09 2003-01-28 Nippon Light Metal Co Ltd 押出形材の接合構造およびこれを用いたフレーム組立製品
WO2008032852A1 (en) * 2006-09-14 2008-03-20 T. Hasegawa Co., Ltd. Agent for providing hardened oil flavor
WO2008139945A1 (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Ajinomoto Co., Inc. 低脂肪食品
JP2011083264A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Soda Aromatic Co Ltd 油脂感増強剤
JP2011223942A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 T Hasegawa Co Ltd 風味改善剤
JP2014200236A (ja) * 2013-04-10 2014-10-27 長谷川香料株式会社 硬化油風味付与剤
JP2016047011A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 小川香料株式会社 油脂含有飲食品の呈味改善剤および油脂含有飲食品の呈味改善方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
COHEN ET AL., FOOD TECHNOLOGY MAGAZINE, vol. 69, no. 8, JPN6018019634, 2015, pages 40 - 59, ISSN: 0003804849 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100778734B1 (ko) * 2001-12-24 2007-11-23 주식회사 포스코 레이들커버 및 랜스의 지금 제거장치
JP2021000030A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 高梨乳業株式会社 加熱臭が抑制された乳成分含有飲食品及び乳成分の加熱臭抑制用組成物
JP7072877B2 (ja) 2019-06-21 2022-05-23 高梨乳業株式会社 加熱臭が抑制された乳成分含有飲食品及び乳成分の加熱臭抑制用組成物
JP7011095B1 (ja) * 2021-03-25 2022-01-26 日清食品ホールディングス株式会社 風味付与剤及び風味付与方法
WO2022202525A1 (ja) * 2021-03-25 2022-09-29 日清食品ホールディングス株式会社 風味付与剤及び風味付与方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN107536004A (zh) 2018-01-05
JP6418699B2 (ja) 2018-11-07
HK1243286A1 (zh) 2018-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5863697B2 (ja) 硬化油風味付与剤
RU2363259C2 (ru) Средство, усиливающее вкус, пищевые продукты или напитки, содержащие средство, усиливающее вкус, а также способ усиления вкуса
CN104219965B (zh) 作为食品加香化合物的γ氨基-丁酸和β丙氨酸的N-酰基衍生物
JP6418699B2 (ja) 低脂肪食品用風味改善剤
CN104219964A (zh) 作为食品加香化合物的n-酰基脯氨酸衍生物
CN104254253A (zh) 作为食品加香化合物的n-酰化甲硫氨酸衍生物
JP2011083264A (ja) 油脂感増強剤
CN104244734A (zh) 作为食品加香化合物的n-酰化1-氨基环烷基羧酸
JP7388468B2 (ja) 味質向上剤
JP4925488B1 (ja) 酸味・酸臭抑制剤
JP6449207B2 (ja) 乳様香味付与乃至増強剤
JP5019659B1 (ja) 苦味・渋味抑制剤
JP6041937B1 (ja) 乳風味付与乃至乳風味改善剤
JP5688995B2 (ja) 香味改善剤
JP4906147B1 (ja) 高甘味度甘味料の呈味改善剤
WO2017154626A1 (ja) 4-アルコキシシンナムアルデヒド誘導体を有効成分とする香味変調剤
JP7305702B2 (ja) 乳様香味付与組成物
JP2020089322A (ja) 飲食品の濃厚感付与増強剤
JP7191889B2 (ja) ロタンドンを有効成分とする飲食品のコク味増強剤
JP7433128B2 (ja) ロタンドンを有効成分とする飲食品の不快味のマスキング剤
WO2024053705A1 (ja) 油脂感増強剤
JP4045173B2 (ja) 風味向上剤及びこれを含有する飲食品並びに飲食品の風味向上方法
JP2023094865A (ja) 乳感付与組成物
JP2024022170A (ja) 不快香味改善組成物
CN105636934A (zh) N-酰化的2-氨基异丁酸化合物和包含它们的香味组合物

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6418699

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150