[0021]本発明の範囲内に含まれるのは、噴出水洗弁入口と噴出水洗弁出口とを有する、流体を噴出水洗弁出口から閉じられた噴出流体通路に送達するように構成されている、少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリと、リム弁入口とリム弁出口とを有する少なくとも1つのリム弁と、リム弁は流体をリム弁の出口からリム入口ポートまで送達するように構成されている、内部ボウル領域を画成する内部表面を有し、(a)水をボウルの上側周囲領域に導入するための少なくとも1つのリム入口ポートと、(b)少なくとも1つの噴出チャネルを画成する、噴出水洗弁の出口と流体的に連通する入口ポートと、ボウルの下側部分内に位置決めされ、流体をボウルの水だめ領域に吐出するように構成された噴出出口ポートとを有する、噴出部とを備え、ここにおいて、水だめ領域は堰を有するトラップウェイへの入口と流体的に連通し、閉じられた噴出流体通路は噴出チャネルを備える、ボウルとを備え、ここにおいて、噴出水洗弁はトラップウェイの堰よりも上に位置決めされ、ここにおいて、噴出チャネルを備える閉じられた噴出流体通路は、噴出水洗弁の出口から噴出部の出口まで延在し、呼び水された後、閉じられた噴出流体通路は流体で呼び水されたままであり、空気が水洗サイクルの作動前および完了後に閉じられた噴出流体通路に入るのを防止するのを補助することができる、サイフォン式水洗便器ボウルアセンブリである。
[0022]便器ボウルアセンブリは、一実施形態において、リムマニホールドをさらに備えるものとしてよく、ここにおいて、リムマニホールドは、流体をリム水洗弁アセンブリの出口から受け入れるためのリムマニホールド入口開口部と、流体をリム入口ポートに送達するためのリムマニホールド出口開口部とを有する。そのような一実施形態において、ボウルは、ボウルの上側周上に少なくとも部分的に延在するリムも備えるものとしてよく、リムはリム入口ポートからボウルの上側周上に延在しボウルの内部領域と流体的に連通する少なくとも1つのリム出口ポートを有するリムチャネルを画成し、ここにおいて、リム入口ポートは、リムマニホールド出口開口部と流体的に連通する。
[0023]アセンブリの別の実施形態において、ボウルは、少なくとも部分的にボウルの周りでリム入口ポートからボウルの上側周囲領域内のボウルの内部表面に沿って横断方向に延在するリム棚部を、流体がリム棚部に沿って進行しリム入口ポートから変位した少なくとも1つの場所内でボウルの内部空間に入ることができるように備えるリムを有することができる。
[0024]アセンブリは、流体を流体供給源から受け入れるように構成されたタンクも含んでいてよく、タンクは少なくとも1つの充填弁を収容する。タンクは、少なくとも1つの噴出リザーバと、少なくとも1つのリムリザーバとを含むものとしてく、噴出リザーバは噴出充填弁と少なくも1つの噴出水洗弁アセンブリとを備え、リムリザーバは、少なくとも1つのリム弁を備える。そのような一実施形態において、リムリザーバは、リム充填弁をさらに備えていてよく、リム弁は、リム水洗弁アセンブリであり、リム水洗弁アセンブリは、オーバーフロー管を備える。
[0025]水だめ領域内の便器ボウルの内部壁の少なくとも一部分は、噴出出口ポートからトラップウェイの入口に向かって上方向に傾斜するように構成されてもよい。
[0026]便器アセンブリは、好ましくは、約6.0リットル以下、より好ましくは約4.8リットル以下、いくつかの実施形態では、約2.0リットル以下の水洗量で作動することができる。
[0027]少なくとも1つの噴出チャネルはまた、ボウルの外部表面の下側部分の周りに少なくとも部分的に延在するように位置決めされるように構成されてもよい。
[0028]一実施形態におけるボウルの水だめ領域は、ボウルの内部表面によって画成され入口端部と出口端部とを有する噴出トラップを有し、ここにおいて、噴出トラップの入口端部は、流体を噴出出口ポートおよびボウルの内部領域から受け入れ、噴出トラップの出口端部は、トラップウェイへの入口と流体的に連通し、ここにおいて、噴出トラップは、封止深さを有する。噴出出口ポートの表面は、噴出トラップ内にあり、水だめ領域を長手方向に貫通して測定したとおりにトラップウェイへの入口の上側表面の下方の封止深さに位置決めされ得る。噴出トラップ封止深さは、約1cmから約15cm、好ましくは約2cmから約12cmであってよく、さらに、約3cmから約9cmであってよい。
[0029]アセンブリの一実施形態におけるリム弁は、リム水洗弁入口からリム水洗弁出口まで延在するリム水洗弁本体部と、フラッパカバーなどのリム水洗弁カバーとを有するリム水洗弁アセンブリであってよい。
[0030]少なくとも1つの噴出チャネルは、ボウルの下方を少なくとも部分的に通るように位置決めされてもよい。一実施形態における噴出水洗弁アセンブリは、噴出水洗弁入口から噴出水洗弁出口まで延在する噴出水洗弁本体部と、水洗弁カバーとを備え、ここにおいて、噴出水洗弁は、逆流防止機構も備える。
[0031]噴出水洗弁アセンブリまたは任意選択のリム水洗弁アセンブリの本明細書に記載の水洗弁カバーは、少なくとも部分的に可撓性であり、開いたときに上方向に剥がれることができるように形成され得る。
[0032]逆流防止機構が設けられる場合、これは、押さえリンク機構、フックおよびキャッチ機構、ポペット機構、ならびに逆止弁のうちの1つまたは複数であってよい。
[0033]噴出水洗弁アセンブリは、また、噴出水洗弁入口から噴出水洗弁出口まで延在する噴出水洗弁本体部と、水洗弁カバーとを備え得る。そのような一実施形態において、水洗弁カバーは、少なくとも部分的に可撓性であり、開いたときに上方向に剥がれることができるように形成され得る。噴出水洗弁カバーはまた、ヒンジ付きマウントおよび/またはフロートをその上に有するチェーンの取り付けのための少なくとも1つのグロメットをさらに備え得る。少なくとも部分的に可撓性であるカバーを有するそのような一実施形態では、アセンブリは、逆流防止機構も備え得る。
[0034]また、本発明の範囲内にあるのは、サイフォン式水洗便器アセンブリを呼び水された状態に維持する方法であり、この方法は、(a)便器ボウルアセンブリを実現することと、便器ボウルアセンブリは噴出水洗弁入口および噴出水洗弁出口を有する少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリと、噴出水洗弁アセンブリは流体を噴出水洗弁出口から閉じられた噴出流体通路に送達するように構成される、リム弁入口とリム弁出口とを有する少なくとも1つのリム弁と、リム弁は流体をリム弁の出口からリム入口ポートに送るように構成される、内部ボウル領域を画成する内部表面を有するボウルとを備え、(i)水をボウルの上側周囲領域に導入するための少なくとも1つのリム入口ポートと、(ii)少なくとも1つの噴出チャネルを画成する噴出部と、噴出部は噴出水洗弁の出口と流体的に連通する入口ポートとボウルの下側部分内に位置決めされ流体をボウルの水だめ領域に吐出するように構成されている噴出出口ポートとを有する、を備え、ここにおいて、水だめ領域は堰を有するトラップウェイへの入口と流体的に連通し、閉じられた噴出流体通路は噴出チャネルを備え、噴出水洗弁はトラップウェイの堰よりも上に位置決めされ、噴出チャネルを備える閉じられた噴出流体通路は噴出水洗弁出口から噴出部の出口ポートまで延在し、呼び水された後、閉じられた噴出流体通路は流体で呼び水されたままであり、空気が水洗サイクルの作動前および完了後に閉じられた噴出流体通路に入ることを防止するのを補助することができる、(b)水洗サイクルを作動させることと、(c)流体を少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリおよび少なくとも1つのリム弁に通して供給することと、(d)水洗サイクルの完了後、閉じられた噴出流体通路を呼び水された状態に維持することとを備える。好ましい一実施形態において、流れは、水だめ内の水位が噴出出口ポートよりも上になるまで継続される。
[0035]上記で留意した方法では、便器ボウルアセンブリは、リムマニホールドをさらに備えるものとしてよく、ここにおいて、リムマニホールドは、流体をリム弁の出口から受け入れるように構成されたリムマニホールド入口開口部と、流体をリム入口ポートに送達するためのリムマニホールド出口開口部とを有し、ここにおいて、ボウルは、ボウルの上側周上にリムを備え、リムは、リム入口ポートから少なくとも部分的にボウルの上側周上に延在しボウルの内部領域と流体的に連通する少なくとも1つのリム出口ポートを有するリムチャネルを画成し、リム入口ポートは、リムチャネルとリムマニホールド出口開口部とに流体的に連通し、方法は、流体をリム弁の出口からリムマニホールド入口、リムマニホールド出口、リム入口ポート、リムチャネルおよび少なくとも1つのリムチャネル出口ポートを通して便器ボウルの内部領域内に導入することをさらに備える。
[0036]方法の一実施形態において、リムは、ボウルの上側周囲領域内のボウルの内部表面に沿ってリム入口ポートから少なくとも部分的にボウルの内部表面周上で横断方向に延在するリム棚部も備えるものとしてよく、方法は、流体を、これがリム棚部に沿って進行し、リム入口ポートから変位した少なくとも1つの場所内でボウルの内部空間に入るように、リム棚部入口ポートから導入することをさらに備え得る。
[0037]本方法における便器ボウルアセンブリは、流体を流体の供給源から受け入れるように構成されたタンクをさらに備えるものとしてよく、タンクは少なくとも1つの充填弁を有し、方法は、少なくとも1つの充填弁を用いてタンクを充填することと、流体をタンクから少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリと少なくとも1つのリム弁を通してボウルに供給することとをさらに備える。タンクは、少なくとも1つの噴出リザーバと、少なくとも1つのリムリザーバとを含むものとしてよく、噴出リザーバは噴出充填弁を備え、少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリは流体を噴出入口ポートに送達するように構成され、リムリザーバは少なくとも1つのリム弁を備え、流体を少なくとも1つのリム弁を通してリム入口ポートに送達するように構成され、方法は、少なくとも1つの噴出リザーバを、水洗サイクルを作動させる前に少なくとも1つの充填弁からの流体で充填することをさらに備える。少なくとも1つのリムリザーバは、リム充填弁をさらに備えるものとしてよく、方法は、リム充填弁を用いて少なくとも1つのリムリザーバを充填することをさらに備える。
[0038]方法は、少なくとも1つの噴出リザーバ内の流体のレベルを、水洗サイクルの完了後、タンクの少なくとも1つの充填弁から噴出水洗弁アセンブリ入口よりも上に維持することをさらに備え得る。
[0039]方法の別の実施形態において、噴出トラップ内では、噴出出口ポートの上側表面は、水だめ領域を長手方向に貫通して測定したとおりにトラップウェイへの入口の上側表面よりも下の封止深さに位置決めされるように構成されてよく、方法は、この封止深さを維持して、閉じられた噴出流体通路が、水洗サイクルの作動前および完了後に噴出水洗弁アセンブリからの流体で呼び水されることを円滑にすることをさらに備え得る。
[0040]また、本明細書の発明に含まれるのは、流体を直接供給式噴出部に送達するように構成されている少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリおよび流体をリムに送達するように構成されている少なくとも1つのリム弁と、リムマニホールドと、ここにおいて、流体をリム弁から受け入れるように構成されているリムマニホールド入口開口部と流体をリム入口ポートに送達するためのリムマニホールド出口開口部とを有するリムマニホールドと、内部ボウル領域を画定する内部表面を有するボウルと、(a)ボウルの上側周上に設けられリムチャネルを画定するリムと、リムチャネルはリムマニホールド出口開口部と流体的に連通する入口ポートとボウルの内部領域と流体的に連通する少なくとも1つのリム出口ポートとを有する、(b)少なくとも1つの噴出チャネルを画定する噴出部と、噴出部は流体を噴出水洗弁アセンブリから受け入れるために噴出水洗弁アセンブリ出口と流体的に連通する入口ポートと流体をボウルの底部分内の水だめ領域に吐出するように構成されている噴出出口ポートとを有する、ここにおいて、水だめ領域は、トラップウェイの入口と流体的に連通し、(c)ボウルの水だめ領域は、ボウルの内部壁によって画成され入口端部および出口端部を有する噴出トラップを有し、ここにおいて、噴出トラップの入口端部は、流体を噴出出口ポートおよびボウルの内部から受け入れ、噴出トラップの出口端部は、トラップウェイへの入口と連通し、ここにおいて、噴出トラップは、水洗サイクルの作動前および完了後、噴出チャネルおよび噴出マニホールドを、噴出水洗弁アセンブリからの流体で呼び水された状態に維持するのに十分な封止深さを有し、それによって空気が、水洗サイクルの作動前および完了後に閉じられた噴出流体通路に入ることを防ぐのを補助する、を備えるサイフォン式水洗便器ボウルアセンブリである。
[0041]本発明は、流体を直接供給式噴出部に送達するように構成されている少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリおよび流体をボウルの上側周囲部分内のリム入口ポートに送達するように構成されている少なくとも1つのリム弁と、内部ボウル領域を画成する内部表面を有するボウルを有し、(a)ボウルの上側周上の上側周囲部分は流体をリム入口ポートから少なくとも部分的にボウルの上側周囲部分上に、また水だめ領域に入るように向ける構成をとる、(b)少なくとも1つの噴出チャネルを画成する噴出部と、噴出部は噴出水洗弁アセンブリの出口に流体的に連通する入口ポートと流体を水だめ領域に吐出するように構成されているボウルの下側部分内の噴出出口ポートとを有する、ここにおいて、水だめ領域は、トラップウェイの入口と流体的に連通し、(c)ボウルの底部分内の水だめ領域は、ボウルの内部表面によって画定され入口端部と出口端部とを有する噴出トラップを有し、ここにおいて、噴出トラップの入口端部は、流体を噴出出口ポートおよびボウルの内部から受け入れ、噴出トラップの出口端部は、トラップウェイへの入口と流体的に連通し、ここにおいて、噴出トラップは、水洗サイクルの作動前および完了後、噴出チャネルおよび噴出マニホールドを、噴出水洗弁アセンブリからの流体で呼び水された状態に維持するのに十分な封止深さを有するように構成され、それによって空気が水洗サイクルの作動前および完了後に閉じられた噴出流体通路に入ることを防ぐのを補助する、を備えるサイフォン式水洗便器ボウルアセンブリをさらに含む。
[0042]本発明は、サイフォン式水洗便器ボウルアセンブリを呼び水された状態に維持する方法をさらに包含し、この方法は(a)噴出水洗弁入口と噴出水洗弁出口とを有する少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリと、噴出水洗弁アセンブリは流体を噴出水洗弁出口から閉じられた噴出流体通路に送達するように構成されている、弁入口とリム弁出口とを有する少なくとも1つのリム弁と、リム弁は流体をリム弁の出口からリム入口ポートに送るように構成される、内部ボウル領域を画成する内部表面を有し、ここにおいて、(i)リム入口ポートが、(A)ボウルの上側周上に設けられ、リム入口ポートからボウルの上側周上に延在するリムチャネルを画成し、ボウルの内部領域と流体的に連通する少なくとも1つのリム出口ポートを有するリム、または(B)ボウルの上側周囲領域内のボウルの内部表面に沿ってリム入口から少なくとも部分的にボウル周上に横断方向に延びるリム棚部のうちの1つに水を導入するように構成される、内部表面を有するボウルと、(ii)少なくとも1つの噴出チャネルを画成する噴出部と、噴出部は噴出水洗弁アセンブリの出口と流体的に連通する入口ポートとボウルの下側部分内に位置決めされ流体をボウルの水だめ領域に吐出するように構成されている噴出出口ポートとを有する、を有し、ここにおいて、水だめ領域は堰を有するトラップウェイへの入口と流体的に連通し、閉じられた噴出流体通路は噴出チャネルを備え、ここにおいて、噴出水洗弁はトラップウェイの堰よりも上に位置決めされ、噴出チャネルを備える閉じられた噴出流体通路は、噴出水洗弁の出口から噴出部の出口まで延在し、それにより、呼び水された後、閉じられた噴出流体通路は、流体で呼び水されたままになって、空気が水洗サイクルの作動前および完了後に閉じられた噴出流体通路に入ることを防ぐのを補助することができる、便器ボウルアセンブリを実現することと、(b)水洗サイクルを作動させることと、(c)流体を少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリを通して、空気が噴出出口に入らないようにし、トラップウェイ内でサイフォンを発生させるのに十分な流量で供給することと、(d)噴出チャネルを通る流体の流量を、サイフォンが破れるまで約1秒から約5秒の間低下させることとを含む。
[0043]呼び水する方法は、水洗サイクル中、流体を少なくとも1つのリム弁に通して供給することをさらに備えるステップ(c)も含み得る。方法は、水だめが流体で充填されるまで空気が噴出出口ポートに入らないようにするのに十分な流量を噴出水洗弁アセンブリ出口を通して供給することによって、設置後にボウルに最初に呼び水することをさらに備えることもできる。
[0044]本発明は、サイフォン式水洗便器ボウルにおいて使用するための水洗弁も含み、ここにおいて、水洗弁は、水洗弁入口から水洗弁出口まで延在する水洗弁本体部と水洗弁入口上を延在するように構成されているフラッパカバーとを有し、ここにおいて、水洗弁は、逆流防止機構をさらに備える。逆流防止機構は、押さえリンク機構、フックおよびキャッチ機構、ポペット機構、および逆止弁のうちの1つまたは複数であってよい。水洗弁は、少なくとも部分的に可撓性であり、開いたときに上方向に剥がれることができる水洗弁カバーも備え得る。水洗弁カバーは、また、カバーを持ち上げることを補助するヒンジ付きマウントおよび/またはフロートを有するチェーンの取り付けのための少なくとも1つのグロメットとをさらに備え得る。
[0045]また、本発明の範囲内にあるのは、サイフォン式水洗便器ボウルアセンブリで使用するための水洗弁であり、水洗弁入口から水洗弁出口まで延在する水洗弁本体と水洗弁入口上を延在するように構成されているフラッパカバーとを備え、ここにおいて、フラッパカバーは、少なくとも部分的に可撓性であり、開いたときに上方向に剥がれることができる。この実施形態では、水洗弁は、上記および本明細書の他所で説明する逆流防止機構をさらに備え得る。
[0046]本発明の別の実施形態は、第1の回転可能なコネクタを有する第1のセクションと、第2のセクションと、調整可能なコネクタとを備える水洗便器のための調整可能な水洗コネクタを含む。調整可能なコネクタは第2の回転可能なコネクタを有し、第2のセクションに沿って長手方向に移動可能であり、回転可能に位置決め可能である。調整可能な水洗コネクタは、水洗便器、および好ましくは、サイフォン式水洗便器とともに使用され得る。
[0047]調整可能な水洗コネクタは第2のセクションを有し、ここにおいて、中を通る通路を画成する、第2のセクションの表面の一部および調整可能なコネクタの内部表面は、各々、調整可能なコネクタが第2のセクションに沿って長手方向に調整可能であり第2のセクションの周りで回転可能に位置決め可能であるようにねじ山を付けられている。
[0048]調整可能な水洗コネクタの別の実施形態において、第1の回転可能なコネクタは、回転ロッドに接続可能であるように構成され得る。第2の回転可能なコネクタは、水洗作動バーに接続可能であるように構成され得る。水洗作動バーは、第1の弁アセンブリに接続されている第1の部分と第2の弁アセンブリに接続されている第2の部分とを備え得る。
[0049]本発明のさらなる実施形態は、第1の弁アセンブリに接続されるように構成されている第1の部分と第2の弁アセンブリに接続されるように構成されている第2の部分とを備える水洗作動バーと、回転ロッドとを備える水洗便器で使用するための水洗作動アセンブリを含む。水洗作動バーは、コネクタを使用して回転ロッドに接続される。別の実施形態において、水洗作動アセンブリのコネクタは、回転ロッドと水洗作動バーとを動作可能に接続するように位置決めされた調整可能な水洗コネクタである。調整可能な水洗コネクタは、第1のセクションと、第2のセクションと、調整可能なコネクタとを備え、ここにおいて、調整可能なコネクタは、第2の回転可能なコネクタを備え、調整可能なコネクタは、調整可能な水洗コネクタの第2のセクションに沿って長手方向に移動可能であり、回転可能に位置決め可能である。調整可能な水洗コネクタは、調整可能な水洗コネクタの第1のセクション上に配置されている第1の回転可能なコネクタを使用して回転ロッドに接続され、調整可能な水洗コネクタは、調整可能なコネクタの第2の回転可能なコネクタを使用して水洗作動バーに接続される。
[0050]中を通る通路を画成する、調整可能な水洗コネクタの第2のセクションの表面の一部および調整可能なコネクタの内部表面は、各々、調整可能なコネクタが調整可能な水洗コネクタの第2のセクションに沿って長手方向に調整され、その第2のセクションの周りで回転可能に調整されることを可能にするようにねじ山を付けられるものとしてよい。水洗作動バーの第1の部分は、また、リム弁アセンブリに接続されるように構成され得る。水洗作動バーの第2の部分は、噴出弁アセンブリに接続されるように構成され得る。
[0051]水洗作動バーの第1の部分および水洗作動バーの第2の部分のうちの少なくとも一方は、弁本体部と、シールとシールを曲げて弁を徐々に開くことができるように構成されている硬質カバーとを備える弁カバーとを有する弁アセンブリに接続するように構成され得る。シールは、封止表面と係止表面とを備えるものとしてよく、ここにおいて、係止表面は、硬質カバー内の複数の対応する開口部と係合するように係止表面上に位置決めされている複数の係止ラグを備える。また、シールは、封止表面と係止表面とを備えるものとしてよく、少なくとも封止表面は、シリコーンを備え得る。
[0052]本発明の別の実施形態は、弁本体部を備える水洗弁を有する水洗弁アセンブリ用の弁カバーを含み、ここにおいて、弁カバーは、弁本体部に被さるように位置決めされる。弁カバーは、シールと、弁カバーを徐々に開くためにシールを伴って曲がることができるように構成されている硬質カバーとを備える。
[0053]シールは、封止表面と係止表面とを備えるものとしてよく、ここにおいて、係止表面は、硬質カバー内の複数の対応する開口部と係合するように係止表面上に位置決めされている複数の係止ラグを備え得る。各係止ラグは、ヘッド部とネック部とを備えるものとしてよく、ここにおいて、ネック部の頂部表面の断面上の横断線に沿って測定された距離は、ヘッド部の底部表面の断面上の横断線に沿って測定された距離よりも小さくてもよい。複数の係止ラグは、第1の列、第2の列、および第3の列で配置構成され得る。第1の列は、弁カバーを通る中心垂直長手方向平面上のカバーの前縁の地点から約5mmから約15mmのところに配置されるものとしてよく、第2の列は、その地点から約40mmから約50mmのところに配置されるものとしてよく、第3の列は、その地点から約60mmから約80mmのところに配置されるものとしてよい。
[0054]係止表面上の係止ラグの第1の列、第2の列、および第3の列の各々は、少なくとも1つの係止ラグを備え得る。各係止ラグは、ヘッド部とネック部とを備えるものとしてよく、ここにおいて、ネック部は、一般的に、円筒の形状を有するものとしてよく、ヘッド部は、一般的に、丸みのある頂部表面を有する円錐形状であってよい。係止ラグの第1の列のヘッド部および係止ラグの第2の列のヘッド部は、一般的に、弁カバーの中心垂直長手方向平面に面する側に沿って平坦であるものとしてよい。一実施形態において、少なくとも弁カバーの封止表面は、シリコーンを備え得る。
[0055]弁カバーの別の実施形態において、硬質カバーは、剥離セクションと持ち上げセクションとを備え得る。剥離セクションの後縁と持ち上げセクションの前縁との間に横方向の分離があってよく、剥離セクションの後縁および持ち上げセクションの前縁は、互いに実質的に平行であり、中心長手方向平面に対して実質的に垂直であるものとしてよく、剥離セクションの後縁から持ち上げセクションの前縁までの間で測定された横方向の距離は、約10mmから約20mmであってよい。剥離セクションは、少なくとも1つのヒンジ付きマウントを備えるものとしてよく、ヒンジ付きマウントは持ち上げセクションと接続するように構成される。
[0056]弁カバーのシールは、剥離セクションおよび硬質カバーの持ち上げセクションと向かい合って係合するように位置決めされ得る。シールは、また、複数の係止ラグを使用して、および/または接着剤を使用して剥離セクションと持ち上げセクションとに接続され得る。剥離セクションは、水洗作動バーと相互作用するように構成されるものとしてよく、および/またはフロートアタッチメントを備え得る。
[0057]本発明の別の実施形態は、水洗便器用の弁アセンブリである。弁アセンブリは、弁本体部を第2の弁アセンブリの第2の弁本体部と関連付けるためのリンクと、弁カバーとを備える弁本体部を備える。
[0058]上で含まれる弁アセンブリにおいて、弁カバーは、水洗弁本体部を備えるものとしてよく、ここにおいて、弁カバーは、弁本体部に被さるように位置決めされ、弁カバーは、シールと、弁カバーを徐々に開くためにシールを伴って曲がることができるように構成されている硬質カバーとを備える。シールは、封止表面と係止表面とを備えるものとしてよく、ここにおいて、係止表面は、硬質カバー内の複数の対応する開口部と係合するように係止表面上に位置決めされている複数の係止ラグを備え得る。
[0059]本発明にさらに含まれるのは、第1の弁本体部と、第1のリンクと、第1の弁カバーとを備える第1の弁アセンブリと、第2の弁本体部と、第2のリンクと、第2の弁カバーとを備える第2の弁アセンブリとを備える多重水洗弁アセンブリであり、ここにおいて、第1弁アセンブリおよび第2の弁アセンブリは、第1のリンクと第2のリンクとを噛み合わせることにより互いに関連付け合うように構成される。
[0060]多重水洗弁アセンブリの第1のリンクは、下向きフック形状を有するものとしてよく、第2のリンクは、上向きの突起部を有するものとしてよく、上向きの突起部は下向きフック形状と噛み合って第1の弁アセンブリと第2の弁アセンブリとの整列状態を維持するように構成される。
[0061]本発明の別の実施形態は、便器と、第1の弁アセンブリと、第2の弁アセンブリと、第1の部分と第2の部分と、第1の部分は第1の弁アセンブリに接続されるように構成され、第2の部分は第2の弁アセンブリに接続されるように構成されている、を備える水洗作動バーと、回転ロッドと、回転ロッドと水洗作動バーとを動作可能に接続するように位置決めされている調整可能な水洗コネクタと、調整可能な水洗コネクタは第1のセクションと第2のセクションと調整可能なコネクタとを備える、を備える、水洗作動アセンブリとを備えるサイフォン式水洗便器であり、ここにおいて、調整可能なコネクタは、第2の回転可能なコネクタを備え、調整可能なコネクタは、第2のセクションに沿って長手方向に移動可能であり、回転可能に位置決め可能であり、調整可能な水洗コネクタは、調整可能な水洗コネクタの第1のセクション上に配置されている第1の回転可能なコネクタを使用して回転ロッドに接続され、調整可能な水洗コネクタは、調整可能なコネクタの第2の回転可能なコネクタを使用して水洗作動バーに接続される。
[0062]サイフォン便器内で、第1の弁アセンブリは、リム水洗弁アセンブリであってよい。また便器内では、第2の弁アセンブリは、噴出水洗弁アセンブリであってよい。
[0063]一実施形態において、便器と、水洗作動アセンブリと、第1のリンク備える第1の弁本体部と第1の弁カバーとを備える第1の弁アセンブリと第2のリンクを備える第2の弁本体部と第2の弁カバーとを備える第2の弁アセンブリとを備える多重水洗弁アセンブリとを備える水洗便器が実現され、ここにおいて、第1弁アセンブリおよび第2の弁アセンブリは、第1のリンクと第2のリンクとを噛み合わせることにより互いに関連付け合うように構成される。
[0064]便器アセンブリのこの実施形態の第1のリンクは、下向きフック形状を有するものとしてよく、第2のリンクは、上向きの突起部を有するものとしてよく、上向きの突起部は下向きフック形状と噛み合って第1の弁アセンブリと第2の弁アセンブリとの整列状態を維持するように構成される。
[0065]本発明のさらに別の実施形態は、第1の弁アセンブリと、第2の弁アセンブリと、第1の部分と第2の部分とを備える水洗作動バーと、回転ロッドと、回転ロッドと水洗作動バーとを動作可能に接続するように位置決めされている調整可能な水洗コネクタと、調整可能な水洗コネクタは第1のセクションと第2のセクションと調整可能なコネクタとを備える、を備える水洗作動アセンブリとを備える水洗便器で使用するためのアセンブリキットを含み、ここにおいて、調整可能なコネクタは、第2の回転可能なコネクタを備え、調整可能なコネクタは、第2のセクションに沿って長手方向に移動可能であり、回転可能に位置決め可能であり、調整可能な水洗コネクタは、調整可能な水洗コネクタの第1のセクション上に配置されている第1の回転可能なコネクタを使用して回転ロッドに接続され、調整可能な水洗コネクタは、調整可能なコネクタの第2の回転可能なコネクタを使用して水洗作動バーに接続される。第2の弁アセンブリは、フロートアタッチメントも備え得る。フロートアタッチメントは、フロートアセンブリ、チェーン、ひも、コード、ロープ、ステンレスケーブル、硬質ロッド、またはワイヤからなる群から選択され得る。
[0066]本発明の別の実施形態は、水洗作動アセンブリと、多重水洗弁アセンブリとを備える便器で使用するためのアセンブリキットの一実施形態を含み、ここにおいて、多重水洗弁アセンブリは、第1のリンクと第1の弁カバーとを備える第1の弁本体部を備える第1の弁アセンブリと、第2のリンクと第2の弁カバーとを備える第2の弁本体部を備える第2の弁アセンブリとを備え、ここにおいて、第1の弁アセンブリおよび第2の弁アセンブリは、第1のリンクと第2のリンクとを噛み合わせることで互いに関連する。
[0067]上で説明されているアセンブリキットの実施形態において、キットは、タンク/ボウル間ガスケットツールをさらに備えるものとしてよく、ここにおいて、多重水洗弁アセンブリは、第1のタンク/ボウル間ガスケットと、第2のタンク/ボウル間ガスケットとを備えるものとしてよく、第1および第2のタンク/ボウル間ガスケットは外側縁を備え、タンク/ボウル間ガスケットツールは、タンク/ボウル間ガスケットの外縁と嵌合するように構成されるものとしてよく、タンク/ボウル間ガスケットを便器タンクに取り付けるためのレンチとして使用され得る。
[0068]前記の概要、さらには本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明は、添付図面と併せて読むとよくわかるであろう。本発明を例示することを目的として、現在好ましい実施形態が図面に示されている。しかしながら、本発明は、図示されている正確な配列構成および手段に限定されないことは理解されるであろう。図面の説明を以下に示す。
[0163]本明細書で使用されているように、「内側」および「外側」、「上側」および「下側」、「前方向」および「後方向」、「前部」および「後部」、「左」および「右」、「上方向」および「下方向」などの言葉ならびに類似の意味の言葉は、図示されているような便器アセンブリの配向に関して添付図面の図を参照して本発明の好ましい実施形態を理解するのを助けるよう意図されており、本発明の範囲への制限である、または本発明の範囲を図に示されている好ましい実施形態に制限するようには意図されていない。本明細書の実施形態、10、1010、110、210、310、および410などは各々、同じ参照番号を使用して、本明細書において説明されているような、また図面に示されているような本発明の類似の特徴を指し示し、それにより、特定の特徴の代替的構成を説明する反対の言い回しがない限り、当業者は、本開示およびそれの添付図面に基づき、1つのそのような特徴の説明が、類似の特徴を説明する別の実施形態にも適用可能であるべきであることを理解するであろう。
[0164]本発明において、好ましくは、個別の閉じられた噴出流体経路を通して、リム水洗弁などの、噴出水洗弁およびリム弁から異なる量の流体を送達するようにボウルアセンブリ内に導入された流体流を隔離することによって噴出チャネルを含む呼び水される閉じられた噴出流体通路を維持する動作が可能であるサイフォン式水洗便器アセンブリが実現される。これは、空気充填噴出チャネルで動作し、空気を追い出して乱流と流量制限を最小限度に抑えなければならない標準の重力水洗サイフォン式便器と比較してより強力なパフォーマンスを発揮する。
[0165]本発明の便器ボウルアセンブリは、ボウルの外側の便器アセンブリ内に噴出チャネルを含む、閉じられた噴出流体経路を有する。噴出チャネルは、閉じられた噴出流体経路が流体を噴出弁出口から噴出入口ポート内に、そして噴出チャネル内を通って噴出出口ポートまで受け入れる限り、任意選択の噴出マニホールドを含めて、ボウル成形の幾何学的形状に応じて、様々な構成および延長領域、追加のポートまたは側部チャネル、および同様のものを有するものとしてよい。閉じられた噴出流体経路は、噴出チャネルを、永久的に呼び水された状態に維持し、実質的には、これを隔離し、それによって空気が噴出チャネル内に入ることを防止するのを補助する。これは、(1)噴出チャネルをリム流または大気開放の他の通路から隔離することにより、(2)タンク内の水位が水洗弁の開口部のレベルまで降下する前に噴出チャネル水洗弁を閉じることにより、(3)空気流が噴出チャネルおよび他のあらゆる噴出路、領域、または使用される場合に任意選択の噴出マニホールドに入ることを防止することを補助し、一実施形態ではこれは、空気が噴出チャネル出口に入ることを遮るのを補助するために水だめ領域内の噴出トラップ内に封止深さを確立することを含むことによって、および/または(4)噴出トラップ内の水位が、空気を逆に進行させ噴出チャネル内に入り得るレベルまで降下しないことを確実にするようにアセンブリを構成し作動させることによって果たされる。
[0166]一般に、リムへの流体量対噴出部への流体量の比もまた、便器のパフォーマンスに影響を与える。典型的な従来技術のサイフォン噴出式便器では、新鮮な水の約70%が、噴出に動力をもたらし、サイフォンを開始するのに必要とされ、リムを通してボウルを洗浄するために約30%だけを残す。本明細書の呼び水型便器では、サイフォンを開始するために水はかなり少なくてよく、それによってより多くの水をボウルを清掃するのに使用することを可能にする。本出願人は、便器洗浄における著しい改良のために、約50%を超える新鮮な水が、リムに向けられ得ると決定した。好ましい実施形態において、約60%を超え、約70%ほどの水が、リムに向けられ得る。
[0167]上記で留意した要素に加えて、水だめ領域内の水の十分な封止深さを維持し、および/または水だめから噴出チャネル内への空気の逆流を防止するための別の方法は、サイフォンを破った後、水が噴出チャネルを通りそこからより遅く流れることを維持することである。たとえば、堰まで充填されたボウル(すなわち、サイフォンに寄与する余分な水が存在する)では、直径およそ約54mmのトラップウェイ内でサイフォンを開始し、維持するには、約950ml/sを上回る噴出部からの容積流量を必要とする。これは、7.47cm2の噴出出口ポート領域上の127cm/sの直線的な流量となる。トラップウェイサイズが大きければ大きいほど、サイフォンを開始し、維持するためにより高い流量を必要とし、トラップウェイが小さければ小さいほど、より小さい値を必要とすることになる。噴出部からの流量が、約950ml/s未満に低減されるときに、サイフォンは破れる。約950ml/s未満、約175ml/s超の噴出部からの容積流量(すなわち、噴出出口ポートの7.47cm2の領域を通る23.4cm/sの直線的な流量)を維持することで、空気が閉じられた噴出チャネルに入ることが防止される。ボウルがトラップウェイの堰のレベルまで完全に充填されたときに、噴出部からの流れは、噴出チャネルの上部がトラップウェイの堰よりも下に配置されている限り、呼び水を失うことなく停止され得る。
[0168]噴出水洗弁およびリム水洗弁に対するそのような水洗弁作動を制御することは、数多くの方法で行われ得る。1つの方法は、関連する部分が参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2009/0313750号および米国特許第6,823,535号に開示されているように電磁弁を使用することによるものである。この弁制御方法は、単なる機械的方法、たとえばこれもまた関連する部分が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,704,945号に開示されているものなどの二重入口水洗弁への修正などによって果たされ得る。代替的に、本明細書に示されているような順に並ぶ2つの水洗弁の最適なパフォーマンスに合わせて釣り合いがとられる水洗作動バーが、使用されてよい。
[0169]水洗作動バーは、回転ロッドとハンドルとに、または調整可能な水洗コネクタを使用して他の水洗作動器に接続され得る。調整可能な水洗コネクタは、便器内の弁アセンブリに関する回転ロッドの配置の相違を補償する調整可能な接続部をもたらす。この補償は、大半の弁アセンブリ、水洗作動バー、および/または回転ロッドが互いに適合することを可能にする。調整可能な水洗コネクタによってなされる調整は、その長さに沿った長手方向移動、その長手方向軸の周りの回転、および/またはその横軸の周りの回転を含み得る。
[0170]さらに、以下でより詳細に論じるように、システムパフォーマンスは、「引き剥がし」弁カバーを設けて噴出部の自動呼び水作用を円滑にすることによって高められ得る。カバーは、噴出フラッパを開くのに必要な作動力を低減する働きをする。噴出チャネルが呼び水される本発明では、フラッパの上と下の両方の水の重量により、従来のフラッパ弁よりも2倍を超える力が必要とされる。カバーを剥がして開くことによって、シールは破れ、一部の水が到来し、一方で空気は、カバーがより容易に開くように後退する。それに加えて、最初の呼び水作用中に、弁が閉じられると、噴出部は空気で満杯になり、フラッパが突然開く場合、新鮮な水があまりにもすばやく突入し、噴出チャネル内の空気は、便器およびその噴出チャネルの幾何学的形状にもよるが、捕捉され、十分に追い出されないこともあり得る。さらに、本明細書の実施形態は、呼び水され閉じられた噴出経路を備えるので、便器が水の突入を必要とするときに、さらに以下で説明されるような任意選択の逆流防止装置が、噴出水洗弁に設けられ得る。
[0171]「引き剥がし」弁カバーとともに使用するための好ましい弁カバー構造は、弁パフォーマンスを最適化し得る。特に、シールが弁カバーから外れるのを防ぐため係止要素がシール上に設けられ得る。さらに、一貫した水洗パフォーマンスを維持するために、リンクデバイスを使用して互いに関連付けられる弁アセンブリが設けられ得る。そのような弁アセンブリは、長時間が経過しても弁本体部の間の適切な一貫した整列状態を確実にするために使用され得る。
[0172]水だめ領域内の十分な水洗後深さおよび/または水が噴出出口ポートを通って閉じられた噴出流体通路に入るのを停止させることは、サイフォンが破れている間、リムなし便器ではリム棚部に、または比較的古くからある便器設計ではリムチャネルを通って水が流れるのを維持することによっても達成され得る。本明細書で説明されている便器システムは、リムおよび噴出部への流れを制御するための別個のチャネルおよび弁機構を含むので、システムは、サイフォンが破れている間、リム入口ポートを通る流れを継続するように設計され得る。リム入口ポートへの水の流れは、好ましくは、水だめ領域内の水位を噴出出口ポートの高さよりも上に維持するのに十分であるが、サイフォンをトラップウェイ内で維持するには不十分である。このようにして、噴出チャネルに空気が入らないように維持するために追加安全策が講じられるものとしてよく、水だめ領域内の封止深さへの依存を低減させることができる。噴出部およびリムを通る流れは、水だめ領域内に十分な水洗後深さを維持するために一緒に利用され得ることにも留意されたい。
[0173]本発明が従来技術に勝る改善をもたらす関連分野は、6.0リットルを下回る、好ましくは4.8リットルを下回る水洗量を伴う高効率のサイフォン式便器にある。本明細書で説明されている本発明の便器ボウルアセンブリの実施形態は、少ない水使用量でボウルを極めて清潔にしながら、シングル水洗便器またはデュアル水洗便器アセンブリにおいて水洗1回あたり約6.0リットル以下、好ましくは水洗1回あたり約4.8リットル以下の今日の便器と一致する詰まりに対する抵抗を維持することができる。サイフォンを開始するために噴出チャネルに通す必要のある水はかなり少なくて済むので、本明細書の呼び水型便器アセンブリの実施形態は、水洗毎に約4.8リットル以下で機能することができ、好ましくは水洗毎に約3.0以下、および水洗毎に約2.0リットル程度で機能することができる極めて高い効率の便器の生産を可能にする。
[0174]さらに、本発明が従来技術に勝る改善もたらす第2の関連する分野は、より大きいトラップウェイを備えたサイフォン式便器にある。トラップウェイのサイズを変更することによって、水消費量および便器パフォーマンスは、著しい影響を受ける。本発明では、流れに対する乱流および制限が、好ましい実施形態では呼び水された噴出マニホールドおよび呼び水された噴出チャネルを含む、閉じられた噴出流体通路を通ることで低減されるため、便器ボウルアセンブリは、様々なトラップウェイのサイズおよび容積のサイフォン式便器内で呼び水されたままであるようにすることができ、それによって便器ボウルアセンブリが優れた水洗作用および洗浄能力を維持することが可能になる。
[0175]本発明の便器システムの潜在的な最大のパフォーマンスを発揮させるために、閉じられた流体噴出路は、「呼び水され」なければならない、すなわち、水を充填され、空気をほとんどまたは全く含んでいてはならない。閉じられた流体噴出経路および噴出チャネルが、便器を最初に取り付けた後または大きな修理もしくは保守の後の場合のように著しい量の空気を含むときに、閉じられた噴出チャネルは、システムの潜在的パフォーマンスをフルに発揮させる前に呼び水されなければならない。呼び水作用を起こすために、2つの基本的要求条件が満たされなければならない、すなわち(1)水が、閉じられた噴出チャネルを出るよりも速く閉じられた流体噴出経路内に流れ込むことが可能にされなければならず、また、(2)噴出チャネルおよび閉じられた噴出流体路内に含まれる空気に対して、閉じられた噴出チャネル内への水の流れを通して、水の流れと共に、または水の流れに対して逃げるルートを設けられなければならない。
[0176]閉じられた噴出チャネルに呼び水をする、「手動呼び水作用」と称され得る最も単純な方法は、リム弁を閉じたままにし、噴出出口ポートからの流れを遮りまたは部分的に遮りながら、本明細書で説明されている噴出水洗弁アセンブリを開くことである。噴出水洗弁は、気泡が、チャネルからタンク内に逃げてもはや見えなくなるまで開いた状態で保たれるべきであり、この見えなくなった時点で、噴出水洗弁は閉じられ、噴出出口ポートの遮りは解除され得る。次いで、タンクの補充後に、システムは、完全に呼び水され、潜在的に可能なフルパフォーマンスですぐに使用できる状態にあるべきである。好ましい実施形態において、システムは、取り付け後または(保守、補修など)他の予期せぬ理由のための呼び水の損失後、最初の何回かの水洗にわたって自動呼び水するように設計される。自動呼び水するために、ここでも同じ2つの要求条件が満たされなければならないが、システムに固有である。自動呼び水システムを確実にすることは、もっぱら、噴出水洗弁、噴出チャネルを含む閉じられた流体噴出経路、および噴出出口ポートの幾何学的形状および設計に応じたものになる。以下でより詳細に説明されるように、噴出水洗弁は、好ましくは、高流量が閉じられた噴出チャネルに入ることを可能にし、流速を増大させる(参照により本明細書に組み込まれている米国特許第8,266,723号で説明されているものなどの)アールを付けた水洗弁が使用され得る。ほとんどの閉じられた噴出チャネル設計では、噴出チャネル内に混入した空気の最後の部分は、噴出水洗弁のフラッパ(または他の開放機構)のすぐ下の空間まで上昇する可能性がある。したがって、弁設計は、また、この残りの空気が逃げるのを円滑にしなければならない。以下で説明されるように、引き剥がすことができるフラッパなどの徐々に開く弁は、水の流れを弁の一方側に拘束し、この流れ周りの空気が逃げることを円滑にすることができる。水洗弁のスロート部内の特定のパターンまたはリブも同様に、空気がこうして逃げることを円滑にすることができる。
[0177]図1〜図15、図17〜図19、および図29〜図34は、全般的に本明細書ではアセンブリ10として参照される便器ボウルアセンブリの第1の実施形態を示す。アセンブリ10は、噴出水洗弁入口71および噴出水洗弁出口13を有する少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70を含む。噴出水洗弁本体部21は、入口71と出口13との間に延在し、内部流路を画成する。噴出水洗弁アセンブリは、多様な構成を有するものとしてよく、当技術分野で知られているまたは今後開発される任意の好適な水洗弁アセンブリであってもよい。好ましくは、これは、そのような弁とフロートとを有するカバーの使用の説明のために、さらには以下で説明され図35〜図68に示されている噴出水洗弁の様々な実施形態に関して参照により関連する部分が本明細書に組み込まれている、同時係属米国特許出願公開第2014/0090158号で説明されているものに類似するように構成される。図1〜図2および図7〜図11に示されているように、噴出水洗弁アセンブリ70は、噴出水洗弁アセンブリを通る流れを制御するために、リム水洗弁アセンブリ80(ここではリム弁は、アセンブリ80に関して本明細書において説明されている)よりも短い弁高の外形を有する。リム水洗弁アセンブリ80および噴出水洗弁アセンブリ70の各々は、好ましくは、チェーン119または他のリンク機構を介してフロート117が取り付けられているカバー115を有する。同時係属米国特許出願公開第2014/0090158号で説明されているように、そのような特徴は、特定の水洗弁設計において高度なパフォーマンスおよび浮力の制御をもたらすのに役立つ。しかし、他の水洗弁アセンブリも、本発明の原理に基づき動作することで使用され、改善された水洗能力をもたらすことができることを理解されたい。
[0178]噴出水洗弁アセンブリ70は、流体をその噴出水洗弁出口13から閉じられた噴出流体通路1に送達する。閉じられた噴出流体通路1は、少なくとも1つの噴出チャネルを含む。本明細書に示されているように、単一の噴出経路が使用され得るか(たとえば、アセンブリ10の二重噴出経路の1つの脚部のみを強調する図3に示す矢印を参照)または複数のチャネルであってもよい。この実施形態で示されているように、2つのそのようなチャネル38が設けられる。1つの入口から出て1つの出口で接合し、その一方でチャネルの各々は、図3Aに示されている流路によって例示されているようにボウル周りのその下側を流れる。噴出マニホールドが、任意選択で設けられてよい。
[0179]少なくとも1つのリム弁が、使用される。リム水洗弁は、電磁弁、インライン弁、電子弁を含む様々な弁であり得るか、または水が、単に、電子的に制御される弁によって入口管を通して供給され得る。本明細書に示されているように、リム水洗弁アセンブリ80は、図1〜図2、図7〜図8、および図12〜図14に示されているように設けられる。各々のリム弁アセンブリは、リム水洗弁入口83とリム水洗弁出口81と、入口83から出口81まで延在するリム水洗弁本体31とを有する。リム水洗弁80または任意の他の好適なリム弁は、これが、流体をリム弁の出口から本明細書ではリム入口ポート28としても知られているリム入口に送達するように構成されている限り、上で指摘されているような任意の好適な水洗弁アセンブリまたはリム弁であってもよい。
[0180]図示されている実施形態において、リム32は、流体が、リム入口ポート28を通ってボウル30内に導入され、ボウル30の内部表面36内に形成された輪郭または幾何学的特徴に沿って進行するという点で「リムなし」設計のものである。すなわち、輪郭は、1つまたは複数の棚部27、またはボウル30の上側周囲部分33に沿って形成された類似の特徴であってもよい。図示されているように、棚部は、図29〜図34に最もよく示されているようにボウルの陶磁器内に埋め込まれる。本明細書においてリム棚部27としても称される棚部は、ボウル30の上側周囲部分33内のボウル30の内部表面39に沿ってリム入口ポート28から少なくとも部分的にボウルの周上に、また、図30〜図34に最もよく示されているように、ボウル30の内部表面36の埋め込まれた輪郭内に一般的に横断方向に延在する。便器ボウル30は、様々な形状および構成のものであってよく、様々な便座蓋および/または蓋ヒンジアセンブリを有するものとしてよい。そのような蓋は任意選択であるので、図面には示されず、当技術分野では数多くのそのような蓋およびアセンブリが知られており、それにより、知られているまたは今後開発される任意の好適な蓋も、本発明と共に使用され得る。
[0181]図3に示されているような実施形態において、棚部27は、終端するまでに内部表面のほとんど全体の周囲に延在し、清掃のための渦流効果を誘発し得る。リム棚部設計は、リムなしの特徴を説明することに関して関連部分において参照により本明細書に組み込まれている同時係属米国特許出願公開第2013/0219605A1号で説明されるように、また図28の代替の「リムなし」実施形態410で示されているように、複数のリム棚部と複数のリム入口とを収容することもできる。英国特許出願第2431937A号で示されているような類似の設計またはそのような設計の将来の任意の変更形態も、ここにおいて、ボウルは従来の中空リムなしで形成され、水は流体がボウルの周りの少なくとも部分的経路の周りを通りリム入口から横断方向に変位した場所においてボウルの内部に入ることを可能にする図示されているようなボウルの表面の輪郭内の棚または類似の幾何学的特徴を形成する上側周囲部分内のボウルの起伏のある内部表面の周りに向けられ、同様に使用され得る。また、従来の上側リムによって画成されたリムチャネルに供給するリム入口ポートを有し洗浄水をボウルの内部領域内に導入するための1つまたは複数のリム出口ポートを有する標準的なリムチャネルは、本明細書で説明されている実施形態においても使用され得ることも理解されたい(図16および実施形態110を参照)。そのようなリムは、加圧されても加圧されなくてもよく、実施形態110に関して以下でさらに詳細に説明されているような様々な特徴を有するものとしてよい。実施形態110のリム特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、図1〜図13または図28に示されているリムなしバージョンに組み込まれ得る。
[0182]上で指摘されているようなアセンブリ10において、棚部17は埋め込まれてもよい。図30〜図34に示されているように、棚部27は、便器ボウルの内部表面から輪郭部内に横断方向に測定された、比較的一定の、好ましくは一定の深さdと、棚部27から棚部よりも上にある上側表面47まで長手方向に測定された高さhとを有する輪郭内にある。棚部幅sは、リム出口ポートからリム流路に沿って変化する。輪郭部は、内向きに延在する部分43と、棚部に沿って延在する棚部27より上の上側表面47とを有するが、棚部は、輪郭が図30に示されているように棚幅s1と、リム入口ポートからの流体の強い流れを受け入れるためにその深さよりもいくぶん大きい高さh1とを有する領域内により深い棚を形成するようにサイズを変え、ボウルの後部と前部との間のほぼ中間の位置では適度な大きさの棚部サイズを維持し(図31を参照)、このときリムの流れは、図32に示されているように、ボウルの前部に向かって棚部に沿って継続する(s2およびs3を参照)。深さdは、比較的一定であるが、高さhは、棚部の幅が低減するとき(たとえばs2およびs3を参照)ボウルの前部に向かって伸張し始める(高さh2およびh3を参照)。好ましくは、本明細書の一実施形態における深さは、約10mmから約30mmの間に留まる。高さは、流れ始めのところで約35mmから約50mm、ボウルの後部と前部と間の中間点のところで約35mmから約50mm、およびボウルの前部のところで約40mmから約55mmに変化する。棚部幅は、sによって例示されており、ここにおいて、sは、棚部の埋め込み縁のところの第1の曲率半径rから棚部が下方向に傾く第2の曲率半径Rまでの接線に沿って測定して得られた横断測定値である。棚部は、第1の半径からの接線との角度αのところにある。この実施形態における角度αは、変化し、図示されているように、棚部が図30〜図34において経路に沿って進むにつれてそれぞれ7°、5°、7°、22°および31°である。角度が増大するにつれて、半径は拡大し、棚部幅sは、棚部が終端するとき下方向の傾斜面寄りに消失する。
[0183]流れが、ボウルの前部から図34のボウルの後部に向かって進行する中間点にあるボウルの反対側まで図33に示されているように続くにつれて、深さdは一定のままであるが、高さは、図33の中間点ではさらに約45mmから約60mmまで伸張してボウルの後部に至り、そこでは約50mmから約65mmとなる。高さが伸張するとき(h4およびh5)、棚部27は、曲線まで低減し、最終的に終端する。
[0184]ボウルアセンブリは、噴出チャネル38などの、少なくとも1つの噴出チャネルを画成する噴出部20も含む。噴出部20は、噴出水洗弁70の出口13と流体的に連通する入口ポート18と、ボウル30の下側または底部分39に位置決めされた噴出出口ポート42とを有する。噴出出口ポートは、流体をボウル30の水だめ領域40に吐出するように変化する断面形状およびサイズで構成され得る。閉じられた噴出流体経路が維持される限り、空間が呼び水され、いずれの穴または出口も噴出トラップの封止深さに対する影響を回避するために水だめ内の水線の下にあることを条件として、所望であれば複数の噴出出口またはボウル内に空間を形成するために複数の追加の通路または開口部を含む、追加の任意選択の領域または通路が設けられてよい。追加の噴出出口は、好ましくは一次出口よりも下にある。図3Cから図3Gに最もよく示されているように、チャネル38の周りのボウルの幾何学的形状によって作り出された空間を含む内部噴出部の形状は、チャネル自体よりも大きく、入口18と出口13との間に延在する。噴出部形状は、図3Cから図3Gの平面図、底部斜視図、右側面図、後面図および左側面図にそれぞれに示される。形状または共有領域は、噴出部20の内部空間が使用時に呼び水されたままでいるという条件の下で変化し得る。
[0185]水だめ領域40は、堰45を有するトラップウェイ44への入口49と流体的に連通する。閉じられた噴出流体通路1は、噴出チャネル38を含む。噴出水洗弁70は、好ましくは、トラップウェイの堰45よりも上のレベルLに位置決めされる。閉じられた噴出流体通路1は、好ましくは、噴出水洗弁70の出口13から噴出部20の出口ポート42まで延在する。アセンブリが呼び水された後、閉じられた噴出流体通路1は、空気が水洗サイクルの作動前および完了後に閉じられた噴出流体通路に入らないようにするために流体で呼び水されたままにすることができる。
[0186]閉じられた噴出流体通路は、空間または領域を入口と噴出通路の間に挿入し、噴出マニホールド入口開口部および出口(図示せず)を通した流体連通をもたらすことによって噴出マニホールド(図示せず)を含み得る。便器ボウルアセンブリは、リムマニホールド(図示せず)を有し得る。任意のそのようなリムマニホールドは、リム水洗弁アセンブリ80の出口81端部と連通し、流体をリム水洗弁アセンブリ80の出口81から受け入れるためのリムマニホールド入口開口部と、流れをリム入口に送達する出口とを有していなければならない。そのようなリムおよび噴出マニホールドは、図16の実施形態において説明されている。本明細書の実施形態10において、リム32は、リムなし棚部である(リムチャネルを備えた従来のリムも使用され得る)。棚部は、少なくとも部分的にボウルの周りに延在する。
[0187]アセンブリは、好ましくは、都市用水、タンク水、井戸水、または同様のものであってよい流体の供給源(SF)と流体的に連通するタンク60を含み、それにより、取り付けられるときに、アセンブリが取り付けられ、タンク60は、タンクを通って充填弁内に流体の流れを受け入れることができる。タンクは、好ましくは、少なくとも1つの充填弁66を有する。充填弁は、これが十分な水の供給をもたらしてタンク内に所望量を維持し、本開示で説明されている機能を果たす限り、市販されているまたは今後開発される任意の好適な充填弁であるものとしてよい。タンク60は、図1から図13に示されているように、リム弁と噴出水洗弁の両方のアセンブリを保持する1つの大きい開放容器であってよい。タンクは、少なくとも1つの噴出リザーバと少なくとも1つのリムリザーバとを有するように実施形態1010に関して以下で説明されているように修正されてもよい。分割されたリザーバが設けられる場合、噴出リザーバは、少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70と共に充填弁または噴出充填弁を含んでいてよく、リムリザーバは、少なくとも1つのリム水洗弁アセンブリとタンクまたはリム充填弁とを含み得る。望ましければ、そのようなリムリザーバは、リム水洗弁アセンブリ80上にオーバーフロー管91をさらに収容し得る。
[0188]図1〜図13の便器ボウルアセンブリは、本明細書の他の実施形態のように、約6.0リットル以下、好ましくは約4.8リットル以下、さらにより好ましくは約2.0リットル以下の水洗量において動作することができる。
[0189]ボウルの水だめ領域40は、好ましくは、ボウル30の下側部分39内のボウル30の内部表面36によって画成される噴出トラップ41を有する。噴出トラップ41は、入口端部46と出口端部50とを有する。噴出トラップの入口端部46は、流体を噴出出口ポート42およびボウル30の下側部分39内の内部領域37から受け入れ、噴出トラップ41の出口端部50は、トラップウェイ44への入口49を含み、ここに流れる。噴出トラップは、以下でさらに説明されているように封止深さを有する。たとえば、図1〜図13および図29〜図34に示されている実施形態10に示されているような封止深さ、噴出経路、および深さxの測定値に関して以下で説明されているすべての変更形態は、図16の実施形態110にも容易に組み込まれ、動作可能である。
[0190]アセンブリ10などのサイフォン式水洗便器アセンブリを呼び水された状態に維持するために、最初のステップは、上で説明されている、および110、1010、210、310および410などを含む本明細書の他の様々な実施形態に関して説明されているような特徴を有する便器ボウルアセンブリを実現することであり、特にここにおいて、噴出チャネル38を中に有する閉じられた噴出流体通路1は、噴出水洗弁70の出口13から噴出部20の出口42まで延在し、それにより、呼び水された後、閉じられた噴出流体通路は、空気が、水洗サイクルの作動前および完了後に閉じられた噴出流体通路に入らないようにするために流体で呼び水されたままになることができる。水洗サイクルは、水洗ハンドルHなどの任意の好適な作動装置によって作動される。好ましい一実施形態において、陶磁器の外側およびハンドルHは、抗菌表面をもたらす材料から形成され、またはこの材料を中に組み込む。ハンドルなどの水洗作動装置によって水洗サイクルを開始した後、ハンドルは、水洗作動バー75と動作可能に接続している(脱着可能でも脱着可能でなくてもよい)部分を有する。
[0191]弁は、同時に(これは、水洗ハンドルの標準的な作動バーを用いて行われてよい)両方とも開くことができる作動装置を有することができるか、または釣り合いアプローチを提供する図15のものなどの水洗作動ハンドルを使用することによって、それぞれの水洗弁カバーの重量に基づき持ち上げのタイミング変更および/または調整を有することができる。図15に最もよく示されているように、ハンドルHは、回転可能な移動リンク機構RLを有する回転ロッドPと動作可能に接続している。任意のヒンジ、ピン接続、座金、または他の回転コネクタが使用されてもよい。水洗作動バー75は、リンク機構RLを通じて回転ロッドPとの移動可能な接続のための釣り合い点BPを有する。類似の移動可能で回転可能であるリンク機構RL’(回転可能なリンク機構RLと同じものでよい)は、回転ロッドとそのリンク機構RLとを釣り合い点BPにおいて水洗作動バー75に接続する。釣り合い点は、ハンドルHが水洗サイクルを作動させるために押し下げられたとき、各弁の開放の時間を詳細におよび機械的に調整するように水洗弁とともに動作する設計によって選択される。ハンドルHが押し下げられたとき、回転ロッドPおよびリンク機構RLは、リンク機構RLを有する端部において上方に押し上げられる。これは、次いで、作動バー75を引っ張り上げる。可変の釣り合い点に合わせたリンク機構を実現するために複数の穴を有するバー75を設けることが可能であり、それにより、バーは1つだけ製造すればよく、様々な弁カバーの重量および水洗タイミングパターンに対して使用できる。水洗作動アセンブリはサイフォン式水洗便器に関して説明されているが、水洗作動アセンブリは、洗い落とし式便器を含む、任意のスタイルの水洗便器とともに使用され得ることは理解される。
[0192]図69〜図70、および図85に示されているような、アセンブリキット1100は、ハンドルHと1つまたは複数の弁との間の作動および連通を改善するために設けられ得る。アセンブリキット1100は、回転ロッドPと、水洗作動バー1175と、コネクタ11260とを備える水洗作動アセンブリ11144を有するものとしてよい。回転ロッドPの一方の端部11142は、タンクの外側に配置されているハンドルH、または他の水洗作動機構に接続されるものとしてよく、その一方で、回転ロッドPの対向する端部11143は、回転可能な接続部を使用してコネクタ11260に接続され得る。回転ロッドPは、標準的なもしくは従来の回転ロッドであるか、またはタンクのサイズと構成とに合わせて調整され得る。図85に示されているように、1つまたは複数の開口部であってもよい回転ロッドP上の接続要素11145の配置は、回転ロッドのメーカーによって決まる弁開口部、または便器タンクに関して回転ロッドに沿った異なる配置に位置決めされ得る。各メーカーは、回転ロッドPの長さに沿った接続要素11145に対してわずかに異なる配置を有し得るか、または回転ロッドPそれ自体の形状が変えられてもよい。コネクタ11260について本明細書で説明されている実施形態の変更形態は、接続要素の異なる配置を補償するために使用されるものとしてよく、そのようなものとして、実質的に任意の回転ロッドP、さらには他の非従来的な水洗作動装置は本発明の実施形態に適合することが企図される。本明細書で説明されているコネクタの実施形態の変更形態は、ハンドルおよび回転ロッドの構成の差異により、および/またはタンクサイズの差異により、弁本体部1131および1121に関するハンドルHおよび回転ロッドPの正確な位置決めの差異の影響を弱めるためにも役立ち得る。そのようなものとして、コネクタは、所望の作動をトリガするように適切な量の持ち上げが弁にもたらされることを確実にし得る。
[0193]図85に示されているように、コネクタ11260Aは、第1の回転可能なコネクタ11153を形成する第1のチェーン端部11264のところの回転ロッドP内の接続要素11145と、第2の回転可能なコネクタ11157を形成する第2のチェーン端部11266のところの水洗作動バー1175上の接続要素11261にフックされるチェーンC3として示されている。水洗作動バー1175および回転ロッドPは、実施形態の各変更形態において、図69〜図72に例示されているような調整可能な水洗コネクタ11150の使用に関して以下でより詳しく説明されている水洗作動バーおよび回転ロッドと同じであってよい。使用されるコネクタ11260のタイプに応じて、回転ロッド上の接続要素、およびコネクタは、これらの要素間の回転可能な接続部を形成するように変えられ得る。コネクタ11260は、長手方向軸LAc(図85)の周りの少なくとも部分的な回転運動を、水洗作動バー1175が回転ロッドPに関して軸LAcの周りで回転し得るが、回転ロッドPは、軸LAcの周りで回転しないように構成すべきである。それに加えて、回転ロッドPとコネクタ11260との間の第1の回転可能なコネクタ11153は、回転ロッドPの横軸TApの周りで回転可能に位置決め可能であるべきである。水洗作動バー1175とコネクタ11260との間の第2の回転可能なコネクタ11157は、水洗作動バー1175の横軸TAbの周りで回転可能に位置決め可能であるべきである。好ましくは、コネクタ11260は、図69および図70に示され、以下でさらに詳しく説明されているように、調整可能な水洗コネクタ11150である。回転ロッドPに関して水洗作動バー1175の回転運動をもたらすのに十分であるコネクタのこの実施形態の追加の変更形態は、許容可能なコネクタでもあり、図86および図87に示されている。
[0194]図86および図87は、長手方向軸LAcの周りの回転運動を引き起こすコネクタ11260Bおよび11260Cの追加の変更形態を示している。コネクタのこれらの変更形態の長手方向軸LAcの周りの回転運動は、好ましくは長手方向中心点LCのところのコネクタの長さlcに沿って配置されているボール/ソケットコネクタ11154によってもたらされる。類似のボール/ソケットコネクタ11154は、コネクタ11260に対する代替的実施形態として図69に示されている調整可能な水洗コネクタ11150を使用する実施形態1100の一変更形態に関して以下でさらに詳しく説明される。図87に関して、スペーサー11262は、ボール/ソケットコネクタ11154と水洗作動バー1175との間に配置され得る。スペーサー11262は、長手方向軸の周りで水洗作動バー1175がより容易に回転できるように備えられ得るが、コネクタが適切に機能するために必要なものではない。
[0195]図85において、チェーン11260Aとして図示されているようなコネクタと回転ロッドPとの間の第1の回転可能なコネクタ11153は、ヒンジタイプの接続部であってよく、ここにおいて、ピン11146が、コネクタ11260A上に配置されている開口部11158に通して挿入される。フックが穴に挿入されること、他方の要素上の開口部または陥凹部内に挿入される一方の要素上の突起部の使用、球関節、さらには他の知られている接続部を含む、回転ロッドPの横軸TApの周りの回転を許すコネクタ11260と回転ロッドPとの間の任意の接続部が使用され得ることは理解される。回転ロッドPとコネクタ11260との間の類似の接続部は、図69〜図72の調整可能な水洗コネクタ11150に関して以下でさらに詳しく説明される。
[0196]同様に、水洗作動バー1175とコネクタ11260との間の第2の回転可能なコネクタ11157は、コネクタと回転ロッドとの間の第1の回転可能なコネクタ11153に使用される接続部と同じであっても、異なっていてもよい。図86および図87に示されているように、ヒンジタイプの接続部11268が使用されるものとしてよく、ここにおいて、突起部11263は、コネクタ11260Bおよび11260C上に一体形成される。これらの突起部11263は、突起部および/または水洗作動バーの側部のバネおよび/またはねじり圧縮により水洗作動バー1175内の開口部11165内に挿入され得る。水洗作動バー1175は、水洗作動バーの横軸TAbの周りで自由に回転し得る。両方の要素の開口部に通すピン、開口部内に挿入されるフック、球関節、さらには知られているか、またはこれから開発される他の回転可能な接続部の使用を含む、第2の回転可能なコネクタ11157とともに使用するのに適している追加のタイプの接続デバイスも企図されている。コネクタ11260と水洗作動バー1175との間の類似の接続部は、図69〜図72の調整可能な水洗コネクタ11150に関して以下でさらに詳しく説明される。
[0197]コネクタのいくつかの例示的な変更形態11260A〜11260Cが本明細書において説明されているが、長手方向軸LAcの周りの回転運動をもたらすコネクタ11260は、水洗作動アセンブリにおいて使用され得ることは理解される。そのような回転運動は、水洗作動バーを適切な位置に配置し、弁アセンブリを作動させることができるものとしてよい。好ましくは、コネクタ11260は、調整可能な水洗コネクタ11150であってよく、水洗作動アセンブリは、以下で説明されているように構成され得る。
[0198]図71は、図69および図70に示されている調整可能な水洗コネクタ11150の正面斜視図を示しており、図72はその上面斜視図を示している。好ましい調整可能な水洗コネクタ11150は、様々な異なる回転ロッドPおよび/または様々な異なる弁構成と連携して動作するのに適しているように構成される。調整可能な水洗コネクタ11150の構成は、少なくとも1つの方向で互いに関して調整可能である接続要素を有し得る。構成が調整可能であることは、その長手方向軸の周りの回転、横軸の周りの回転、および/または長手方向軸に沿った移動を含み得る。この目的に対する具体的な好ましい構造は、以下でさらに詳しく説明される。調整可能な水洗コネクタ11150は、好ましくは、第1のセクション11151と、第2のセクション11152と、調整可能なコネクタ11156とを有する。
[0199]第1のセクション11151は、好ましくは、回転ロッドPに接続可能であるように構成されている、第1の回転可能なコネクタ11153を有する。回転ロッドPとの接続の構成は、調整可能な水洗コネクタ11150に接続される回転ロッドPの端部11143が上方に移動されるときに、調整可能な水洗コネクタ11150も上方に移動するような構成である。調整可能な水洗コネクタ11150に接続される回転ロッドPの端部11143は、ハンドルHが押下されたときに上方に移動し得る。第1の回転可能なコネクタ11153は、第1の回転可能なコネクタが調整可能な水洗コネクタ11150の長手方向中心線CLを横断する軸の周りで少なくとも回転することを可能にする構造を含むものとしてよく、そのような構成は、ピン、またはフックが挿入され得る1つまたは複数の開口部、穴の中に挿入されるべきフック、球関節、スナップファスナー、他のヒンジ付き構造物、または他の知られている接続部を含み得る。
[0200]調整可能な水洗コネクタ11150は、好ましくは、第1の回転可能なコネクタ11153を使用することで回転ロッドPに接続される。第1の回転可能なコネクタ11153の開口部11158は、好ましくは回転ロッド11143の端部の開口部と整列される。開口部が整列された後、ピン11146は、開口部を通して挿入され、ピンが元々挿入されていた側から反対の側に固定され得る。ピンは、好ましくは、開口部を通して挿入されたピンの端部の開口部内にコッターピン11139を挿入することによって固定される。ピンを固定する他の方法も可能であり、これはバネ仕掛けのピン、スプリットピン、または好ましくはピン11146を開口部から取り外せないようにする他のピンを含む。ピン11146を開口部に通して挿入し、調整可能な水洗コネクタ11150を回転ロッドPに接続する方法は好ましい方法であるが、回転ロッドPに関する調整可能な水洗コネクタ11150の回転を許す2つの要素を接続する方法も使用され得ることは理解される。第1の回転可能なコネクタ11153の回転可能である態様は、調整可能な水洗コネクタ11150の長手方向中心線CLが回転ロッドPによって上方に移動されている間にタンク底部に対し垂直なままにすることができる。
[0201]調整可能な水洗コネクタ11150の第2のセクション11152は、ボール/ソケットコネクタ11154を使用することで調整可能な水洗コネクタ11150の第1のセクション11151に接続され得る。ボール/ソケットコネクタ11154は、第2のセクション11152が第1のセクション11151に関して調整可能な水洗コネクタ11150の長手方向中心線CLの周りに回転することを可能にする。ボール/ソケットコネクタ11154は、また、長手方向軸と交差する平面に沿って第2のセクション11152を振り子のように前後に揺らすこともでき、この運動は、第2のセクション11152の長手方向軸に常時タンクの底部に垂直でない自由度を与えることができる。ボール/ソケットコネクタ11154は、第1のセクション11151に関して第2のセクション11152が長手方向軸の周りに回転するだけでなく、第2のセクションの長手方向軸と交差する平面に沿って前後に揺れることを可能にするセクション11151、11152の間に使用され得るコネクタの1つの可能なタイプである。しかしながら、一方または両方のセクション11151および11152の開口部と一緒にピンを使用するフックおよびループまたはヒンジ付き接続部を含む、これらの方法のうちのただ1つで互いに関するセクション11151および11152の回転を可能にする任意のタイプのコネクタも使用され得ることは理解される。また、調整可能な水洗コネクタ11150は、第1のセクション11151と第2のセクション11152との間の移動または回転を可能にしない単一のユニットであってよいということも理解される。
[0202]第1のセクションおよび第2のセクションの各々は、ポリマー材料または金属のいずれかから独立して作られるものとしてよく、好ましくは、これらは合わせ部品が結合するのを防ぐため異種材料である、ボール/ソケットコネクタ11154を含む第1のセクション11151は、ポリエステル材料から単一ユニットとして成形されることが好ましい。第2のセクション11152は、好ましくはアセタール材料から形成される。他のポリマー、さらには様々な金属もしくは合金を含む、他の材料も、第1および/または第2のセクションを形成する際の使用に関して企図される。第1のセクションと第2のセクションは両方とも、好ましくは、射出成形プロセスなどの熱成形を通じて形成される。樹脂鋳造、圧縮成形、または3次元プリンティングを含む、他の方法も、調整可能な水洗コネクタ11150の第1および第2のセクションを形成するために使用され得ることは理解される。また、各セクションは、異なるプロセスを使用して作製され得ることも理解される。長手方向中心線CLに沿って測定されるような調整可能な水洗コネクタ11150の長さlFCは、好ましくは、約60mmから約130mmの間にある。第1のセクション11151の長さl1FCは、好ましくは約10mmから約50mmの間にあり、第2のセクション11152の長さl2FCは、好ましくは約50mmから約100mmの間にある。
[0203]第1のセクション11151は、好ましくはボール/ソケットコネクタ11154のソケット要素11166を備え、第2のセクション11152は、好ましくはボール/ソケットコネクタ11154のボール要素11167を備える。ソケット11166とボール11167の両方とも、一般的な球状の形状であるものとしてよい。第2のセクション11152のボール要素11167は、好ましくは、第1のセクション11151のソケット要素11166内に嵌合するようなサイズを有し、第1のセクション11151に関する長手方向軸に沿った移動が最小になるように保持される。ボール11167は、ソケット11166内で自由に移動するようなサイズを有しているべきである。ボールの外面は、ソケットの内面と接触していてよいが、接触が行われる場合、要素間に生じる摩擦は、ソケット11166内のボール11167の自由な回転に干渉することのない程度であるべきである。しかしながら、摩擦による互いに関する要素の回転を行わせるために追加の力を使用することも許容可能である。
[0204]調整可能な水洗コネクタ11150の第2のセクション11152は、調整可能なコネクタ11156と螺合する構成をとるように任意選択のねじ山11159を有し得る外面11155を有する。第2のセクション11152のねじ山を除く外面11155の好ましい直径D2ACは、約3mmから約12mmの範囲内である。調整可能な水洗コネクタ11150の表面11155上のねじ山11159は、ボール11167を除く第2のセクション11152の全長、または他のコネクタ要素に沿って延在し得る。しかしながら、表面11155の一部のみにねじ山が付けられ得るうることは理解される。表面11155の一部のみにねじ山11159がある場合、少なくとも約20mmのねじ山であるべきであるが、調整可能なコネクタ11156がこの表面11155と係合するのに十分である。それに加えて、表面11155は、ねじ切りを含まなくてもよいことは理解される。
[0205]調整可能なコネクタ11156は、約10mmから約30mmの間の長手方向長さlACを有するものとしてよい。調整可能なコネクタ11156を通る横断中心線に沿って測定されるような調整可能なコネクタ11156の内部表面の直径D1ACは、約4mmから約15mmの間にある。内部表面の直径D1ACは、第2のセクション11152が調整可能なコネクタ11156内に挿入されることができるように第2のセクション11152の外面D2ACの直径と適合しているべきである。調整可能なコネクタは、好ましくはポリエステル樹脂または他のポリマー材料から射出成形される。しかしながら、樹脂鋳造、圧縮成形、または3次元プリンティングを含む、調整可能なコネクタを作る任意の方法が使用されてもよい。構成部品の結合を回避するために、水洗作動バー1175および調整可能な水洗コネクタ11150と嵌合する、調整可能なコネクタ11156は、これらの構成部品の各々とは異種の材料であるべきである。
[0206]調整可能なコネクタ11156は、好ましくは、内面に嵌め合いねじ切りがなされているものとしてよく、これは調整可能なコネクタ11156を通る通路を画成し、それにより、調整可能なコネクタ11156は、ねじ山11159を有する調整可能な水洗コネクタ11150の第2のセクション11152の表面11155上にねじ込まれ得る。ねじに似た接続部は、調整可能なコネクタ11156が、第2のセクション11152の長さに沿って長手方向に調整可能であり、第2のセクション11152の長手方向軸の周りで回転可能に位置決め可能であることを可能にする。調整可能なコネクタ11156を第2のセクション11152に接続するためにねじ切りを使用することは、好ましい一実施形態があるが、しかしながら、調整可能なコネクタ11156を第2のセクション11152に接続する他の方法も使用され得ることも理解される。そのような接続部は、締付部材を備える摺動可能なコネクタ、さらには調整可能なコネクタ11156が第2のセクション11152に沿って長手方向に移動可能であり、第2のセクション11152の長手方向軸の周りで回転可能に位置決め可能であることを可能にする他の任意の接続部も含み得る。第2のセクション11152は、また、別の調整可能なコネクタ11156が必要ないように構成され得る。そのような第2のセクション11152は、水洗作動バーと直接的に接続するために第2のセクションの長さに沿って配置されている1つもしくは複数の突出部または1つもしくは複数の開口部を備え得る。水洗作動バー1175の位置は、第2のセクション11152上の開口部または突出部とともに水洗作動バー1175上の突出部または開口部を使用する直接的接続のための場所を選択することによって第2のセクション11152の長さに沿って調整可能であろう。それに加えて、第2のセクション11152内の開口部および/または突出部の角度は、長手方向中心軸の周りで変化させることができ、それにより、水洗作動バーも、第2のセクションの長手方向軸の周りで回転可能に位置決め可能であるようにすることが可能である。
[0207]調整可能なコネクタ11156は、好ましくは第2の回転可能なコネクタ11157を有する。第2の回転可能なコネクタ11157は、水洗作動バー1175上の釣り合い点BPのところで水洗作動バー1175を調整可能なコネクタ11156に接続するように構成される。第2の回転可能なコネクタ11157の構成は、水洗作動バー1175が調整可能なコネクタ11156の側部から側部に横切って延在する横方向直線の周りで回転可能であるような構成である。特定の好ましい構成は、以下で取りあげる。釣り合い点BPは、好ましくは、水洗作動バー1175が持ち上げられたときに、持ち上げは典型的にはハンドルHの押下または調整可能な水洗コネクタ11150に接続されている回転ロッドPの端部11143の持ち上げに応答して生じるが、他方に関する各弁の開くタイミングが最適化されるように配置される。弁カバーの開放と開放との間のタイミングの最適化に関する一実施形態は、上ですでに説明されており、図15に示されている。
[0208]水洗作動バー1175は、好ましくは、約90mmから約130mmの間の水洗作動バー1175の好ましい長さlFBを持つバー本体部11169を有する。水洗作動バー1175の好ましい幅wFBは、約2mmから約5mmの間にあり、水洗作動バー1175の好ましい高さhFBは、約5mmから約15mmの間にある。水洗作動バー1175の断面は、実質的に矩形であってよい。しかしながら、本開示に基づき当業者によって理解されているように、円形、卵形、六角形、三角形などを含む、任意の形状の断面も使用することが可能であろう。水洗作動オーバー1175は、ポリマー材料、金属、または金属合金から作られるものとしてよく、好ましくは、アセタールを使用して射出成形される。しかしながら、水洗作動バーを作製するために、樹脂鋳造、圧縮成形、または3次元プリンティングを含む製造の任意の方法が使用されてもよい。
[0209]水洗作動バー1175は、好ましくは、2つのサイドアーム11177を有する。2つのサイドアーム11177は、水洗作動バー1175の釣り合い点BPの周りに好ましくは配置されるバー本体部11169内に大きな開口部11164を形成し、画成する。サイドアーム11177によって画成される大きな開口部11164は、水洗作動バー1175の長手方向軸に沿って延在し得る。大きな開口部11164は、好ましくは、卵形の断面を有する。しかしながら、大きい開口部11164に対する任意の形状が企図され、これは円形または矩形を含む。サイドアーム11177は、好ましくは、水洗作動バー1175の長手方向軸の周りで対称的であるが、これらの要素の対称性は、必要というわけではない。水洗作動バー1175の好ましい形状に対して、サイドアーム11177は、その長さに沿った少なくとも1つの位置で互いに平行であるべきである。大きい開口部11164に対するサイズは、調整可能なコネクタ11156を含む、調整可能な水洗コネクタ11150全体のうちの少なくとも一部が中に通して挿入され得るようなサイズであると企図される。
[0210]2つのサイドアーム11177が互いに平行である場所で、2つの小さい開口部11165は、水洗作動バー1175の一部として形成され、より大きい開口部11164を画成する、サイドアーム11177を通して横方向に延在し得る。小さい開口部11165は、好ましくは円形であるが、接続要素の回転を可能にする任意の形状を有していてもよく、少なくとも小さい開口部11165の底部は、実質的に湾曲しているべきである。小さい開口部11165は、好ましくは、調整可能なコネクタ11156の側部から延在する2つの突起部11163に対応しているか、または受け入れるように配置構成される。
[0211]水洗作動バー1175を調整可能なコネクタ11156に取り付け、第2の回転可能なコネクタ11157を形成するために、調整可能なコネクタ11156は、各々調整可能なコネクタ11156の一方の側から延在する2つの突起部11163を備える。2つの突起部11163は、好ましくは、調整可能なコネクタ11156の頂部に向かうように配置され、好ましくは、調整可能なコネクタ11156に横断する形で延在する互いに同じ線上に配置される。突起部11163は、好ましくは円筒形を有する。しかしながら、卵形などの任意の断面形状が企図される。断面形状は、好ましくは少なくとも底部縁上で丸い形状であり、それにより、突起部11163は、水洗作動バー1175の小さい開口部11165内で回転することができる。
[0212]第2の回転可能なコネクタ11157を形成する一方法として、2つの突起部11163は、水洗作動バー1175の小さい開口部11165内にスナップ式に嵌め込まれてこれは水洗作動バー1175の横軸の周りである突起部11163の周りに回転可能である接続部を形成する。突起部11163は、好ましくは、突起部11163および/またはサイドアーム11177のバネおよび/またはねじり圧縮を使用することでスナップ式に適所に嵌め込まれ、それにより、突起部11163は、小さい開口部11165内の適所に係止される。突起部11163は、小さい開口部11165内に貫入するようにバネ仕掛けで動作するものとしてもよく、好ましい突起部11163の端部11179は、突起部11163を小さい開口部11165内に挿入しやすいように角度を付けられてもよい。取り外すのが望ましい場合、角度を付けられた端部11179は、小さい開口部11165から突起部11163を取り外すのを補助することもできる。取り外し可能な接続部は好ましいが、突起部11163は、取り外しを難しくするか、または取り外しを高度に実用的でない作業にする形状および/またはサイズを有していてもよい。
[0213]水洗作動バー1175の横軸の周りに回転可能である任意のタイプの接続部は、第2の回転可能なコネクタ11157に対する許容可能な代替的構成であると本開示に基づき当業者によって理解される。調整可能なコネクタ11156を貫通する開口部、およびピンが挿入されて通され得る調整可能な水洗コネクタ11150の第2のセクション11152の使用も、また、水洗作動バー1175を調整可能な水洗コネクタ11150に接続するように第2の回転可能なコネクタ11157を形成するものとして企図される。そのような一実施形態において、2つまたはそれ以上の開口部は、第2のセクション11152上で必要になる。開口部は、第2のセクションを横断する形で延在し、第2のセクションの長さに沿った様々な地点に位置決めされる。開口部のうちの2つまたはそれ以上は、互いに関して1つまたは複数の異なる角度で第2のセクションを横切って延在し得る。2つまたはそれ以上の開口部は、調整可能なコネクタ11156が長手方向に移動可能であり、回転可能に位置決め可能であるようにすることができる。上で説明されているような調整可能なコネクタ11156を使用せずに、水洗作動バー1175を直接的に調整可能な水洗コネクタ11150の第2のセクション11152に接続するために、類似の配置構成も使用され得る。他の可能な接続部は、突起部11163上のねじ山付きの表面を含み得る。水洗作動バーを調整可能なコネクタに取り外し可能に固定し、第2の回転可能なコネクタを形成するために、滑らかな外面を備える嵌合するねじ山付きメス個片が使用されることも可能である。取り外し可能または恒久的のいずれかの接続部を形成することが可能である、リベット接続部も使用され得る。
[0214]図69には、第1の弁アセンブリと、第2の弁アセンブリと、工具なしで水洗作動バーと調整可能な水洗コネクタとを備え、回転ロッドPとハンドルHとに接続されているように示されている水洗作動アセンブリとを有するアセンブリキット1100の一実施形態が図示されている。代替的キットは、次の、以下の図83および図84に示されているようなタンク/ボウル間ガスケットツール、図88〜図90に示されているようなフロートアタッチメント、または図80〜図81に示されているような多重水洗弁アセンブリのうちの1つまたは複数も収容し得る。図69は、ハンドルH上への作用を弁の開放に関連付ける接続部を示している。ハンドルHが押下されたときに、回転ロッドPは、調整可能な水洗コネクタ11150を垂直に持ち上げ、これは次いで水洗作動バー1175を釣り合い点BPのところで垂直に移動する。水洗作動バー1175は、好ましくは、バー1175の第1の部分11161のところの第1の弁アセンブリ1180と、バー1175の第2の部分11162のところの第2の弁アセンブリ1170とに接続される。第1の弁アセンブリ1180は、好ましくはリム弁アセンブリであり、第2の弁アセンブリ1170は、好ましくは噴出弁アセンブリである。リム弁アセンブリ1180および噴出弁アセンブリ1170は、呼び水された便器の様々な実施形態において本明細書で説明されており、弁80および70として前の方の実施形態で説明されているものと類似の、または同一であってよい。水洗作動バー1175が水洗作動バー1175を各弁アセンブリ1170および1180に接続するチェーンCおよびC1上で使用される広範なコネクタスタイルとともに使用可能であるようにするために、1つまたは複数の異なるタイプのコネクタピースが、図69に示されているようなスナップ、または他のメス型フィッティングを含む、水洗作動バー1175の第1の部分11161および/または第2の部分11162上に配置され得る。同様に、フックまたは他のオス型フィッティングも、第1の部分11161および第2の部分11162の一方または両方に含まれ得る。
[0215]調整可能なコネクタ11156と水洗作動バー1175との間の釣り合い点BPの配置は、各弁カバー1182および1173がいつ開くかというタイミングに影響を及ぼし得る。弁カバー1182および1173は、同時に開くように設定され得るか、または噴出弁カバー1173が開き始める前にリム弁カバー1182を完全に開かせることによって図15に関して説明されているようにサイフォン式呼び水噴出便器におけるパフォーマンスを最適化するように設定され得る。
[0216]水洗サイクルが作動すると、流体は、少なくとも1つのリム弁を通して、ここで、リム水洗弁アセンブリ1180を通して、および少なくとも1つの噴出水洗弁、ここで図示されているように噴出水洗弁アセンブリ1170を通して供給される。閉じられた噴出流体通路の構成は、そのようなものであり、噴出サイクルのタイミングは噴出サイクルの完了後に閉じられた噴出流体通路を呼び水された状態に維持するように最適化される。噴出機構およびタイミングは、様々な実施形態10、110、210、310、410など、および本明細書に含まれる例において説明されている最適化されたパフォーマンスと同じであるものとしてよい。
[0217]本明細書の方法の一実施形態において、噴出サイクルを作動させた後に、水洗作動バーは、流体を少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリを通して、空気が噴出出口に入らないようにし、トラップウェイ内でサイフォンを発生させるのに十分な流量で供給するように動作する。次いで、流量は、サイフォンが破れるまで約1秒から約5秒の間噴出チャネルを通して下げられ、流れは、少なくとも噴出出口ポートが覆われるまで維持される。
[0218]流体は、また、好ましくは噴出サイクルにおいて少なくとも1つのリム噴出弁アセンブリを通して供給される。最初に取り付けられるときに、便器は、上で説明されているように水だめが流体で充填されるまで空気が噴出出口ポートに入らないようにするのに十分な流量を噴出水洗弁アセンブリ出口を通して供給することによって、最初に呼び水することを必要とし得る。これらのステップを実行するための関連付けられている流量については、本明細書の別のところで概要が説明されている。便器アセンブリは、上で説明されているように自動呼び水することができ、便器が噴出チャネルに空気を入れさせる状態にあるときに空気のすべてまたは実質的にすべてが噴出チャネルから追い出されることになることが好ましい。一般的なパフォーマンスのために、良好な動作をそのまま続けながら、好ましくは本明細書に示されている実施形態10などの一実施形態における最大わずか約100mlの空気を含む、少量の空気が閉じられた流体噴出経路内に入る可能性があることを許容すべきであるが、許容できるパフォーマンスは、さらなる量の空気、ただし好ましくは約500ml以下の空気を、パフォーマンスの低下を回避するために含み得る。特定の量は、ボウルの幾何学的形状によって変化し得る。
[0219]便器は、配管工事または保守などの他の状況はそのような状況の原因ともなり得るが、たとえば、上で指摘されているように便器が最初に取り付けられたときに、典型的には呼び水された状態にある。使用者は、もちろん、取り付け後に便器アセンブリに呼び水する手動による介入を行い得るか、または構成されるときに、便器は、使用者の手動による介入なしで便器の最初の数回の水洗のうちの1つまたは複数にわたって自動呼び水することができる。
[0220]本明細書おいて図1〜図13および図29〜図34に示されているように、便器は、約3回と少ない水洗で事実上すべての空気を追い出すことができるが、個別の便器幾何学的形状によっては必要な回数は多くも少なくもなり得る。自動呼び水が完了するために、次の2つの条件、すなわち、(1)噴出水洗弁を通る流体の流量は、空気を変位させるのに十分なエネルギーを供給するために噴出出口ポートを出る流体の流量よりも大きい必要があること、および(2)空気は、出口からまたは噴出水洗弁アセンブリを通って上に逃れるルートを用意されなければならないこと、という条件が満たされなければならない。これは、噴出チャネルおよび/または噴出出口ポートの幾何学的形状および/または断面積の修正を通じて、および/または噴出弁を修正してパフォーマンスを高めることによって果たされ得る。したがって、噴出チャネルを通して高エネルギーおよび高速度の流れを閉じられた噴出流体経路内に送ることができる噴出水洗弁を使用することが好ましい。好適な弁は、流線形の弁本体部構成を有し、アールを付けられた入口および/または重みのあるカバーを有する弁の教示に関して参照により本明細書に組み込まれている米国特許第8,266,733号および同時係属米国非仮特許出願第2014/0090158号に説明されている。他の好適な水洗弁は、市販されており、同じ水洗弁が使用され得る以下に説明されている便器アセンブリの他の実施形態に関して本明細書の別のところで説明されている(たとえば、以下で説明されているように剥がし能力からより良好な空気放出を行う、本明細書の図35〜図68も参照)。徐々にカバーを持ち上げることに加えて、星パターンの内部リブもまた、以下でさらに説明されているように空気排出の速度に影響を及ぼし得る。
[0221]図16および図20、図21、および図22は、本明細書において説明されている便器ボウルアセンブリの追加の実施形態を示している。本明細書において全体として110として参照される図16の便器ボウルアセンブリは、水洗水などの流体を、直接供給式噴出部などの噴出部120に送るように構成されている少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ170と、流体をリム132に送達するように構成されている少なくとも1つのリム水洗弁アセンブリ180とを有する。図21を参照すると、便器ボウルアセンブリ110は、また、流体を噴出水洗弁アセンブリ170の出口113から受け入れるように構成されている噴出マニホールド入口開口部114と、流体を噴出入口ポート118に送達するための噴出マニホールド出口開口部116とを有する噴出マニホールド112も有する。便器ボウルアセンブリ110は、流体をリム水洗弁アセンブリ180から受け入れるように構成されているリムマニホールド入口開口部124と、流体をリム入口ポート128に送達するためのリムマニホールド出口開口部126とを備える噴出マニホールド122をさらに有する。
[0222]アセンブリ110は、リム132を有するボウル130をさらに含み、リム132はボウル130の上側周囲部分133の周りに設けられる。一実施形態において、リム132は、図示されているようにリムチャネル134を画成し得る。リム入口ポート128は、リムチャネル134と流体的に連通し、それにより、リムチャネル134もリム入口ポート128を通してリムマニホールド出口開口部126と流体的に連通し、またリムチャネルは少なくとも1つのリム出口ポート129とも流体的に連通する。本明細書で使用されているように、流体的に連通するということは、アセンブリの1つの要素が、別の要素からの流れに対して開くように構造的に位置決めされることを意味する。リム出口ポートは、ボウル130の内部領域137と流体的に連通し、ここにおいて、内部領域137は、ボウル130の内部表面136によって画成される。このアセンブリの残りの部分は、実施形態10における部分に類似している。
[0223]実施形態10に関して、ボウルアセンブリは、上で説明されているように少なくとも1つの噴出チャネル38の構成を有し画成する直接供給式噴出部20を含む(そのような噴出チャネルは、実施形態110にも設けられ得る)。チャネルは、噴出入口ポート18と噴出出口ポート42との間に延在する。少なくとも1つの噴出チャネル38は、噴出水洗弁の出口開口部16と流体的に連通する入口ポート18を有する。噴出部は、流体を噴出チャネル38から水だめ領域40に吐出するように構成されている噴出出口ポート42も有する。水だめ領域は、トラップウェイ44、または便器ボウル30を排水するための他の便器出口導管と流体的に連通している。
[0224]流体供給源(水洗水などの)は、ボウルが、多くの工業用または市販用便器のように壁内の配管水入口に直接的に接続されている一列に並んだフラッシュマスタタイプの弁から来るように取り付けられたときに使用され得る。アセンブリは、適宜、図19および図21に示されているようにタンク60を備え得る。好ましくは、タンク60は、噴出水洗弁アセンブリ70を受け入れ、少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70の出口13からの流体が閉じられた噴出流体経路1および噴出チャネル13に入ることを可能にするための少なくとも1つの開口部62と、リム水洗弁アセンブリ80を受け入れ、リム水洗弁アセンブリ30の出口81からの流体がリム出口ポート28に至るまたはリムマニホールド入口開口部を通して任意選択のリムマニホールドに至るリム経路に入ることを可能にするための少なくとも1つの第2の開口部64とを備える。
[0225]タンク60は、少なくとも1つの充填弁66および、適宜、好ましくはリム水洗弁に関連付けられている、上記の実施形態において示されているオーバーフロー管91などのオーバーフロー管も備えるべきである。タンク60は、噴出水洗弁とリム水洗弁の両方を図19に示されているように1つの領域内に収納する単一の開いているリザーバとして形成され得るか、または代替的に、図20の実施形態1010において示されているように2つの個別のリザーバとして製作され得る。オーバーフロー管は、空気が閉じられた噴出流体経路1に入るいかなる機会も解消するために、噴出水洗弁を通る噴出水洗流体JFの流れではなく、(当技術分野で知られているまたは今後開発される弁本体部に任意の方法で関連付けられる)リム水洗弁から出たリム水洗流体RFの流れから動作させられるべきである。リム経路は、本発明の性質がリム経路内のオーバーフロー管への接続によって影響されない限り、空気に対して開かれたままであってよい。
[0226]噴出水洗弁70およびリム洗浄弁80のアセンブリは、たとえば、Fluidmaster502水洗弁などの、当技術分野で知られているか、または今後開発される様々な設計を含む、標準的な市販の水洗弁およびフラッパ設計も組み込むことができる。リム弁は、電気的、機械的、またはコンピュータによって動作するものであってもよい。好ましくは、便器ボウルアセンブリ10は、水洗水などの流体を、噴出部20に送達するように構成されている少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70と、流体をリム出口ポートに送達するように別々に構成されている少なくとも1つのリム水洗弁アセンブリ80とを有する。本発明において使用するための水洗弁アセンブリは、別の流体の流れをリムおよび噴出部に送達するマスタ水洗弁になるように構成され得るか、またはより好ましくは、独立した流体流を送達するように位置決めされている少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70および少なくとも1つのリム水洗弁アセンブリ80であり、実施形態10および水洗弁70、80に関して上で説明されているものなどの当技術分野で知られているまたは今後開発される好適な任意の水洗弁であってもよい。
[0227]少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70および少なくとも1つのリム水洗弁アセンブリ80は、各々二重水洗弁アセンブリであってもよい。本明細書の実施形態において好まれ得る当技術分野に知られている水洗弁アセンブリの例が、参照により関連する部分が本明細書に組み込まれている米国特許第8,266,733B2号に見出され得る。2つの弁は、同時に開閉され得るか、またはパフォーマンスをさらに最適化するために水洗サイクルにおいて異なるタイミングで開閉され得る。よりきれいな水洗後水を用いてボウルをよりきれいにするために、噴出水洗弁を開く前にリム水洗弁を開くことが望ましい。6.0リットル/1水洗の好ましい実施形態において、リム水洗弁は、水洗サイクルの開始直後に開かれ、サイクルに入って約0.1秒から約5秒で閉じられ、一方で噴出水洗弁は、サイクルに入って約1秒から約5秒で開いて、約1.2秒から約10秒で閉じられる。
[0228]3リットル/1水洗である極めて低量の水洗便器では、リム水洗弁は、水洗サイクルの開始直後に開かれ、サイクルに入って約1秒から約3秒で閉じられ、一方で噴出水洗弁は、サイクルに入って約0.1秒から約3秒で開いて、約1.2秒から約3秒で閉じられる。本明細書の実施形態では、直径54mmのトラップウェイを使用した場合、サイフォンを開始するのに、完全に呼び水された閉じられた噴出チャネルから流れるわずか約1リットルの量があればよく、ボウル洗浄の所望の有効性およびその機能に向けられる水の量に応じて、2リットル以下の量で動作する水洗便器への本発明の適用を可能にする。
[0229]二重水洗トイレアセンブリの別の実施形態は、水洗サイクル開始直後にリム水洗弁とする二重水洗弁を開き、それによって次いで、噴出水洗弁(単一または二重水洗)をトリガしてリム二重水洗弁の後に開かせる。サイフォン前に洗浄するためにリムに送られた水の量は、約1リットル/1水洗から約5リットル/1水洗であり、好ましくは、約2リットルから約4リットル/1水洗であり、サイフォンを確立するために噴出水洗弁を通って送られる水の量は、約1リットル/1水洗から約5リットル/1水洗である。
[0230]水洗弁アセンブリの追加の一実施形態が、図69および図70に示されている。この実施形態において説明されているような弁アセンブリは、リム弁アセンブリ80、1180などの実施形態、ならびに差異が指摘されている、本明細書で説明されている噴出弁アセンブリ70、570、670、77、870、970、および1170の実施形態に類似しているものとしてよい。すでに説明されている二重弁アセンブリでは、各弁アセンブリは、他の弁アセンブリに関して移動することができた。弁アセンブリの十分な移動により、水洗作動バーとの整列状態は変更される可能性があり、その結果、弁解放のタイミングが変わる可能性、および水洗機構のパフォーマンスの低下の可能性が生じる。弁アセンブリはサイフォン式水洗便器に関して説明されているが、弁アセンブリは、洗い落とし式便器を含む、任意のスタイルの水洗便器とともに使用され得ることは本開示に基づき当業者によって理解されるであろう。
[0231]この実施形態において、図69〜図70および図78〜図79に示されているように、弁アセンブリ1180が設けられており、第2の弁アセンブリ1170に接続するように構成される。弁アセンブリ1180の弁本体部1131は、弁本体部1131を第2の弁アセンブリ1170の第2の弁本体部1121に関連付けるための第1のリンク11210を備え得る。弁アセンブリ1180は、弁カバー1182も有し得る。図78に最もよく示されているように、第1のリンク11210は、第2の弁アセンブリ1170上の第2のリンク11220と接続してリンクデバイス11200、または以下で説明されているように、弁アセンブリ1180と第2の弁アセンブリ1170との間の距離dVを一定に保持するための他の構造を形成することができるものとしてよい。弁アセンブリ1180は、好ましくは、図73〜図77で説明され図示されているような係止ラグ11173を好ましくは使用して、以下の実施形態で説明されているような硬質カバー11180に固定されたシール11170を備える。特に、シール11170は、封止表面11171と係止表面11172とを備え、係止表面11172は複数の係止ラグ11173を有しているべきである。係止ラグ11173は、硬質カバー11180内の対応する開口部11188内に挿入可能である。次いで、硬質カバー11180は、剥離セクション11182と持ち上げセクション11183とを使用して弁カバー1182を徐々に開くようにすることでシール11170とともに曲がることができるものとしてよい。
[0232]弁アセンブリは、リム弁アセンブリに関連付けられている番号付けを使用して本明細書において説明され図に示されており、第2の弁アセンブリは、噴出弁アセンブリに対する番号付けを使用して図で説明され示されているが、弁アセンブリは、リム弁アセンブリ1180および/または噴出弁アセンブリ1170であってよいことは理解される。同様に、第2の弁アセンブリは、リム弁アセンブリおよび/または噴出弁アセンブリであってよい。
[0233]弁アセンブリ1180および/または第2の弁アセンブリ1170は両方とも、弁カバー1173もしくは1182が閉じられたときに液体を弁本体部1121または1131内に入れ、水洗時に空気を上方に逃がすことができるオーバーフロー管1191を備え得る。弁本体部1121および/または1131のうちの1つまたは複数上のオーバーフロー管1191は、好ましくは、オーバーフロー管1191の使用が望ましくないときのための取り外し可能キャップ11201を有する。
[0234]別の実施形態は、適宜、図78および図79に示されているように、多重水洗弁アセンブリ11205を備え得る。多重水洗弁アセンブリ11205は、好ましくは、第1の弁アセンブリ1180と第2の弁アセンブリ1170とを備える。第1の弁アセンブリ1180および第2の弁アセンブリ1170は、本明細書の実施形態10、110、210、310、410、710、1010などに含まれているようなものであってよい。多重水洗弁アセンブリ11205は、また、第1の弁本体部1131上の第1のリンク11210と、第2の弁本体部1121への第2のリンク11220とを備え得る。第1の弁アセンブリは、好ましくはリム弁アセンブリ1180であり、第2の弁アセンブリは、好ましくは噴出弁アセンブリ1170である。
[0235]図78は、リンクデバイス11200の拡大正面図を示している。リム弁本体部1131は、好ましくは、第1のリンク11210を備え、噴出弁本体部1121は、好ましくは、第2のリンク11220を備える。第1のリンク11210および第2のリンク11220は、第1のリンク11210が第2のリンク11220と連動し、第1の弁アセンブリ1180を第2の弁アセンブリ1170に関連付けるように構成される。第1のリンク11210および第2のリンク11220の構成は、連動することができるような各要素の形状を指し示しており、リンク形状については以下で詳しく説明される。任意選択のリンクデバイス11200は、好ましくは、第1の弁アセンブリ1180と第2の弁アセンブリ1170との間の一定の距離dVを維持するために使用される。リンクデバイス11200によって形成される接続は、互いに関して弁アセンブリの移動を最小限度に抑え、水洗の一貫したパフォーマンスを維持する。
[0236]第1のリンク11210は、好ましくは、噴出弁アセンブリ1170に最も近い位置に配置されているリム弁本体部1131の縁11211から延在する。第1のリンク11210は、好ましくは、2つの垂直セクション11212および11213と水平セクション11214とから形成された下向きフック形状を有する。第1の垂直セクション11212は、リム弁本体部1131の縁11211の一体部分と接続するか、または一体部分であってよく、リム弁本体部1131から上に延在し、第1の垂直セクション11212の頂部11215のところで水平セクション11214に接続するものとしてよい。第1の垂直セクション11212の高さh1VSは、好ましくは約10mmから約30mmの間にある。
[0237]水平セクション11214は、第1の垂直セクション11212とリム弁本体部1131の縁11211から実質的に垂直に、噴出弁アセンブリ1170の方へ、リム弁アセンブリ1180と噴出弁1170との間の距離dVよりもわずかに大きい長さlHSだけ延在するものとしてよい。リム弁アセンブリ1180と噴出弁アセンブリ1170との間の距離dVは、可変であってよく、これは便器タンクのメーカーに依存し得る。リム弁アセンブリ1180と噴出弁アセンブリ1170との間の好ましい距離dVは、約2mmから約10mmである。これらの距離を使用することで、第1のリンク11210の水平セクション11214に対する好ましい長さlHSは、約4mmから約12mmである。
[0238]好ましくは、第2の垂直セクション11213は、リム弁本体部1131から最も遠い水平セクション11214の端部と接続し、タンクの底部に向かって下方に延在し、第1の垂直セクション11212と実質的に平行である。第2の垂直セクション11213の高さh2VSは、第2のリンク11220と連動するのに十分な高さである。第2の垂直セクション11213に対する好ましい高さh2VSは、約3mmから約8mmの間にある。しかしながら、この高さh2VSは、第1の垂直セクションの高さh1VS、さらには第2のリンク11220の上向き突起部11222の高さhUPに依存する。上向き突起部11222の高さhUPが大きければ大きいほど、第2の垂直セクション11213の高さh2VSは小さくする必要がある。しかしながら、互いに隣接する第2の垂直セクション11213および上向き突起部11222の接触面積の量は、重要でないものとしてよい。この接触面積は、好ましくは、第1のリンク11210と第2のリンク11220とのリンクを維持するのに十分である。
[0239]第1のリンク11210は、3つのセクション11212、11213、11214を有するように説明されている。しかしながら、3つのセクションはすべて、単一部品として一体形成されるものとしてよく、また、弁本体部1131とも一体形成され得る。第1のリンクは、好ましくは、射出成形を使用することで弁本体部の一体部品として成形されるが、限定はしないが、圧縮成形、樹脂鋳造、および3次元プリンティングを含む、形成方法が企図されている。それに加えて、これらのセクションのうちの1つまたは複数は、たとえば、溶接、プレス嵌め、または他の知られている接続プロセスを通じて、使用前に、個別に形成され、他のセクションに接続され得る。第1のリンク11210を形成する説明されている方法を使用することで、プラスチックまたは金属材料のいずれかが使用され得る。
[0240]好ましくは、第2のリンク11220は、リム弁アセンブリ1180に最も近い位置に配置されている噴出弁本体部1121の縁11221から延在する。第2のリンク11220は、好ましくは、タンクの前から見たときに上向き突起部11222を備える一般的に矩形の形状を有する。一実施形態において、第2のリンク11220は、水平要素11223と上向き突起部11222とを有する。水平要素11223は、噴出弁本体部1121の縁11221の一体部分に接続するか、または一体部分であってよく、縁11221からリム弁本体部1131の方へ垂直に延在する。水平要素11223は、リム弁アセンブリ1180と噴出弁アセンブリ1170との間の距離dVのほとんど全体にわたって延在するようなサイズを有するものとしてよい。水平要素11223の好ましい長さlHEは、約10mmから約20mmである。しかしながら、この距離は、弁アセンブリ1180と1170との間の距離dVに応じて変わり得る。水平要素11223の高さhHEは、好ましくは水平要素11223の頂部11224が第1のリンク11210の第2の垂直セクション11213の底部11217の真下に来るような大きさである。水平要素11223の高さhHEは、約2mmから約27mmまで変化するものとしてよく、上向き突起部11222の高さhUPがより重要である。水平要素11223に対する好ましい高さhHEは、第1のリンク11210および第2のリンク11220が互いに関連して弁アセンブリ1180と1170との間の距離dVを比較的一定に保持するように第1のリンク11210の3つのセクション11212、11213、11214の好ましいサイズに対応する。
[0241]好ましくは、第2のリンク11220の上向き突起部11222は、水平要素11224の頂部から上向きに延在し、上向き突起部11222の前は好ましくは水平要素11223の前と整列する。上向き突起部11222は、好ましくは、第1のリンク11210によって形成されるフック形状内に嵌合するサイズを有する。第2のリンク11220の上向き突起部11222の高さhUPは、リム弁本体部1131および噴出弁本体部1121が互いに固定され、互いの方へ、または互いから離れる方向に移動することができないように第1のリンク11210の第2の垂直セクション11213と連動するのに十分な高さであるものとしてよい。上向き突起部11222の好ましい高さhUPは、約2mmから約5mmであるが、水平要素11223の高さhHEと、第1のリンク11210の第1の垂直セクション11212および第2の垂直セクション11213の高さh1VSおよびh2VSとに依存する。上向き突起部11222の好ましい長さlUPは、約1mmから約5mmである。この好ましい長さは、上向き突起部11222が第1のリンク11210のフック形状内にぴったり嵌合するように選択されるものとしてよく、それにより、弁アセンブリ1180と1170の両方が互いの方へ、または互いから離れる方向に移動することが最小限度に抑えられる。
[0242]第2のリンク11220は、2つのセクション11222および11223を有するものとして説明されているが、好ましい第2のリンク11220は、材料の単一個片から作られている。特に、第2のリンク11220は、金属またはポリマー材料のいずれかの材料から作られるものとしてよく、好ましくは、上記の好ましい実施形態について説明されている形状で成形されたポリマー材料である。好ましくは、第2のリンク11220は、弁本体部1121と一体形成される。
[0243]第1のリンク11210と第2のリンク11220の両方とも、弁アセンブリが便器内に取り付けられた後にそれぞれの弁アセンブリ1180および1170上に取り付けられ得る個別の物品としても用意され得る。そのような目的のために、第1のリンク11210および第2のリンク11220は、第1のリンク11210と第2のリンク11220とを第1の弁本体部1131と第2の弁本体部1121とにそれぞれ固定することができるストラップ固定機構、締め付け機構、タブ、または他の接続デバイスを備え得る。それに加えて、第1のリンク11210および第2のリンク11220は、一体形成されるものとしてよく、リンクデバイス11200は、1つの部品を有するのみであってよい。単一部品としてのリンクデバイス11200は、輪にされてアセンブリの周りに緩く巻かれるストラップ、および/または両方の弁アセンブリの側部に接続するための締め付けデバイスを含む、接続要素により取り付けられ得る。たとえば、単一の剛体物品が、両方の弁アセンブリに貼り付けられ得る。そのような物品は、2つの弁アセンブリ1180と1170との間の距離dVを実質的に一定に保持することができるべきである。また、弁本体部1121および1131は、単一のユニットとしても形成されてもよく、それにより、リンクデバイス11200が必要なくなることにも留意されたい。
[0244]好ましくは、第1のリンク11210と第2のリンク11220の両方とも、剛性材料から作られる。しかしながら、可撓性材料は、リンクの一方または両方に使用することも可能である。上向き突起部11222が、圧縮可能な材料から作られている場合、その長さlUPは、上向き突起部11222が圧縮されて第1のリンク11210のフック形状内に嵌合できるように大きくされるものとしてよい。好ましい第1のリンク11210および好ましい第2のリンク11220について説明されている要素の一部または全部に可撓性材料が使用されている場合、使用され得る可撓性の厚さおよび/または量は、第1の弁アセンブリ1180および第2の弁アセンブリ1170が互いに関して実質的に移動することを許さないようなものであるべきである。
[0245]図79のように上からリンクデバイス11200を見ると、タンクを横断して延在するリンクデバイス11200の幅WLDは見えている。第1のリンク11210の幅および第2のリンク11220の幅は、好ましくは等しく、タンクを横断する方向の一方または両方の弁本体部1121および1131のわずかな移動が連動を途切れさせないようなサイズを有するものとしてよい。リンクデバイス11200の好ましい幅WLDは、約20mmから約40mmである。第1のリンク11210の幅および第2のリンク11220の幅は等しいのが好ましいが、第1のリンク11210の幅および第2のリンク11220の幅は、より大きくてもよく、リンクデバイス11200は、弁アセンブリ1180および1170dVの間の一定の距離を維持することができるべきである。リンクデバイス11200の前側11231とリンクデバイス11200の後側11232の両方とも、開いていてよく、これはタンクから弁本体部1121および/または1131のうちの一方または両方の取り付けおよび取り外しを容易に行えるようにし得る。
[0246]この実施形態による多重弁アセンブリ11205に対する取り付けの可能な一方法は、タンク内に弁アセンブリ1180または1170のうちの1つを取り付け、次いで、第2の弁アセンブリ1180または1170を別々に取り付けることである。各弁アセンブリは、好ましくは、従来のタンク/ボウル取り付け方法を使用してタンクの底部に別々に取り付けられ固定される。それに加えて、タンク/ボウル間ガスケットキットは、以下で説明されているように使用され得る。各弁本体部1121および1131は、タンクの底の個別の穴に通して挿入され得る。第2の弁アセンブリ1170を取り付けた後、第1のリンク11210および第2のリンク11220は、好ましくは連動させられる。この方法を使用することによって、一方の弁アセンブリの取り外し、修理、またが交換を、他の弁アセンブリを調整または取り外すことなく行える。
[0247]リンクデバイス11200を含む多重弁アセンブリ11205の別の実施形態は、図80および81に示されているように単一の多重水洗弁アセンブリ11206を有するものとしてよい。単一の多重水洗弁アセンブリ11206は、単一のユニットとして一緒に用意される第1の弁アセンブリ1180と第2の弁アセンブリ1170とを両方とも備え得る。単一の多重水洗弁アセンブリ11206は、互いに永久的に貼り付けられている上記の実施形態において説明されているように、第1のリンク11210と第2のリンク11220とを有し得る。それに加えて、第1および第2の弁本体部は、単一の構造物として成形され得る。貼り付けられているリンクデバイス11200は、好ましくは、第1の弁アセンブリ1180と第2の弁アセンブリ1170の両方に永久的に貼り付けられ、単一の多重水洗弁アセンブリ11206を形成する。単一の多重水洗弁アセンブリ11206について、構造全体が永久的に接続されているが、リンクデバイス11200は、別個の要素であってよく、便器内に取り付ける前に個別の第1の弁本体部1131と第2の弁本体部1121とに永久的に接続され、単一の多重水洗弁アセンブリ11206を形成し得ることは理解される。
[0248]好ましくは、単一の多重弁アセンブリ11206を作製するために、2つの弁本体部1121および1131ならびに2つの弁本体部をリンクする接続部品11207が互いに一体形成される。2つの弁本体部1121および1131は、10、110、210、310、410、1010、1110などの本明細書に開示されている実施形態のどれかで説明されている様なものであり得るか、または当技術分野で知られている従来の弁本体部であってよい。好ましくは同じ材料の接続部品11207は、構造全体が単一部品となるように弁本体部1121および1131とともに成形され得る。接続部品は、また、形成後に弁本体部1121および1131に永久的に接続されてもよい。接続部品11207は、好ましくは、使用される材料にもよるが、弁本体部の間の距離を一定に維持するのに十分なサイズのものである。好ましくは、接続部品11207は、ABS樹脂などのポリマー材料から作られ、約2mmから約10mmの高さhCP、約10mmから約30mmの幅WCP、および約2mmから約12mmの長さlCPを有する。長さlCPは、タンク内の弁開口部の間の距離に依存する。接続部品11207は、好ましくは、タンクを横断して見たときに矩形断面の形状をしている。断面の形状は任意のものが企図され、形状は、円形、卵形、三角形、八角形などであってよい。
[0249]別の実施形態は、単一の多重水洗弁アセンブリ11206を使用する取り付け方法を含み、ここにおいて、第1の弁アセンブリ1180および第2の弁アセンブリ1170は、永久的に互いに接続される。それに加えて、この取り付け方法は、弁がタンク内に取り付けられる前にリンクデバイス11200が連動させられたときに2つの別個の弁アセンブリ1170と1180とを取り付けるのに使用され得る。単一の多重水洗弁アセンブリ11206を備える実施形態では、第1の弁本体部1131と連動する第2の弁本体部1121は両方とも、同時にタンク内に取り付けられ、従来のタンク/ボウル取り付け方法を使用してタンクの底部に固定され得る。それに加えて、タンク/ボウル間ガスケットキットは、以下で説明されているように使用され得る。各弁本体部1121および1131は、タンクの底の個別の穴に通して挿入され得る。永久的に接続されない場合、別個の弁アセンブリ1170および1180は、接続済み形態で取り付けられ得る。もしそうであれば、個別の弁アセンブリ1180および1170は、互いから切断され、タンクから個別に取り外され得ることが企図されている。しかしながら、個別の取り外しは、単一の多重水洗弁アセンブリ11206では困難であるか、または不可能であり、ここにおいて、第1の弁アセンブリ1170および第2の弁アセンブリは、互いに永久的に貼り付けられる。
[0250]便器ボウルアセンブリ110などの一実施形態において、少なくとも1つの水洗弁アセンブリからボウルアセンブリ110内に導入される流体流れを分離し、異なる流体量を噴出部120およびリム132に送達するための別々のマニホールドがある。これは、流体が1つの便器入口を通ってボウル内に入り、開いている単一のマニホールド内に流れ込み、次いで、無制御方式または重力制御方式で下方に進み噴出部120およびリム132内に流れ込む伝統的な便器設計から区別される。そのような従来技術の設計において、リムまたは直接噴出への流体流の量および性質は、制御が困難であり、典型的には、重力および流れの運動量によりリムよりも噴出に有利に作用する。しながら、噴出部120への流体の流れとリム132への流体の流れとを隔離することによって、流体流は制御され、噴出部およびリムは所望の流量を受けた。それに加えて、これは、呼び水された噴出チャネル138と、好ましくは、呼び水された噴出マニホールド112とを含む閉じられた噴出流体経路101を維持することを可能にする。
[0251]任意選択の噴出マニホールド112は、好ましくは、便器ボウルの陶磁器または他の製造材料に事前形成され、積層された位置に配置構成され、および/またはリムマニホールドと並列する。マニホールドは、並列され得るが、完全には同じレベルにない。噴出マニホールド112は、噴出入口ポート118に流体を送達するための噴出マニホールド出口開口部116を有するものとしてよい。リムマニホールド122は、様々な量、たとえば、約0.1リットルから約5.5リットルの流体を、リム水洗弁アセンブリ180から、好ましくは、約0.5リットルから約4.5リットルを受け入れるように構成されているリムマニホールド入口開口部124を備え得る。リムマニホールド122も、リム入口ポート128に流体を送達するためのリムマニホールド出口開口部126を有する。噴出部120を通る流体の流れは、噴出チャネル138を直接下って進み、噴出出口ポート142から出て、リムチャネル134を通過する水が入るのと異なるタイミングで水だめ領域140に入り、これらの流れのうちの1つは、他方の流れの前に停止し得るが、水洗サイクルの少なくとも一部を通して、流れは好ましくは同時に生じ得る。これらの流量は、水だめ領域140を排出する前に便器ボウル130の内部表面137の清掃を最大化するように選択される。
[0252]別の実施形態において、リムチャネル134は、典型的な住宅または商業用配管管路からの管路圧力によって直接動力を与えられ得る。リムへの流れの開閉は、便器充填弁として現在使用されているものと似た機械式パイロット弁で、または電磁弁で電子的に制御され得る。
[0253]ボウル30、130などの本明細書のボウルは、異なる構成を有し得るが、大半のボウルは、ボウルの頂部から横断する形で見たときに一般的に丸形または細長い卵形または楕円形の形状となるように事前成形される。本明細書で説明され図示されている実施形態では、ボウル30は、一般的に楕円形の形状を有する。ボウル130は、その上側周上に設けられ、リムチャネル134を画成するリム132を有する。リムチャネルは、リムマニホールド出口開口部126と流体的に連通している入口ポート128(リムチャネルの断面がより均一になるマニホールドとリムチャネルとの間の遷移点のところの)と、ボウルアセンブリ110の内部領域136と流体的に連通している、少なくとも1つのリム出口ポート129、好ましくは複数のそのような出口とを有する。ボウル130は、噴出チャネルが好ましくはボウル130の外部表面135に沿って、またはボウルの壁内で進み、噴出出口ポート142がボウル130の下側部分139内に配置されるように設けられている噴出部120をさらに有する。
[0254]便器10などの本明細書の様々な実施形態において、噴出部20は、流体を水だめ領域40に、次いで、トラップウェイ44への入口に、そして汚水出口に接続できる便器出口Oに吐出するように構成されている噴出出口ポート42を有する少なくとも1つの噴出チャネル38を画成する。
[0255]図16の実施形態において、水洗水の一部は、リムチャネル134に通され、リム内に位置決めされた開口部129を貫流して、チャネル134とボウル130の内部領域との間に液体による連通をもたらし、水をボウル30の表面全体に撒き、水洗サイクルにおいてボウルを洗浄する働きをする。リムチャネル134を貫流する水は、また、本明細書のいくつかの実施形態において、リム出口ポート129を出た後、または上で説明されているような外部流体供給源から出た後に加圧され得る。出口ポートのサイズ、便器の幾何学的形状、および流量に応じて、加圧は、水の強い圧縮流を引き起こすことができ、ボウルを洗浄するとともにサイフォン作用に寄与する。別個の噴出弁アセンブリ170からの水洗水の残りは、噴出部120に向けられる。
[0256]本明細書の噴出部20、120および少なくとも1つの噴出チャネル38、138は、水洗水のより強力な高速流をトラップウェイ入口44、144に供給するので、これにより、便器はなおいっそう大きい直径のトラップウェイで設計されるようにできるが、ただし、動作に影響を及ぼし得る曲がり部および狭窄部を最小にし、非噴出式および/またはリム噴出式ボウルに関する大量の排泄物の除去のパフォーマンスを改善するよう注意が払われるべきである。
[0257]少なくとも1つの噴出チャネル38は、便器ボウルアセンブリ10の内部内に延在し、便器ボウル30の外部表面上を回るように設計されるが、一般的にボウル30の内部領域壁36の下または真下にある便器ボウルアセンブリ本体部10内に画成される空間内に少なくとも部分的に入るようにも位置決めされる。サイズが異なる複数の噴出チャネルが使用されてもよく、たとえば、ボウル30のいずれかの側の2つの対称的なチャネルは、流体の「二重供給された」流れを噴出部20に送達する。
[0258]噴出出口ポート42は、流体を噴出チャネル38から、トラップウェイ44と流体的に連通する、水だめ領域40に吐出するように構成される。噴出出口ポート42は、好ましくは、噴出チャネル38の内径を横切って長手方向に測定されたときに約1.0cmから約10cm、好ましくは約1cmから約6cm、および最も好ましくは約1cmから約4cmの、図23に示されているような本明細書の一実施形態における高さHjopを有する。高さHjopに関係なく、噴出出口ポートの断面積は、約2cm2から約20cm2、より好ましくは約4cm2から約12cm2、および最も好ましくは約5cm2から8cm2の面積に維持されるべきである。本明細書一実施形態において、上側表面54または一番上の地点における噴出出口ポート42の高さHjopは、好ましくは、図示されているようにトラップウェイ44への入口49の上側表面56よりも低い封止深さxのところに位置決めされ、水だめ領域40を通って長手方向に測定される。封止深さxは、好ましくは、約1cmから約15cm、より好ましくは約2cmから約12cm、および最も好ましくは約3cmから約9cmであり、空気が出口ポート42を通って噴出チャネル38を通過するのを防ぐ働きをする。この距離は、噴出チャネル38内の破れを回避し、水洗サイクルの作動前および完了後に噴出水洗弁アセンブリ70または他の水洗弁からの流体による便器ボウルアセンブリ10の噴出チャネル38の呼び水された状態を維持するために、好ましくは、水だめ領域40内で流体の最低レベル以下となるべきである。
[0259]上で説明されているように、呼び水された噴出チャネル38、すなわち、閉じられた噴出流体経路1を維持することは、流れに対する乱流および抵抗を大幅に低減させ、便器のパフォーマンスを改善し、サイフォンを開始するためにより少ない量の水を使用することを可能にする。噴出チャネル38内の空気は、水洗水の流れを妨げ、噴出部20の流れを制限する。さらに、空気は、パージされていないと、噴出出口ポート42を通って排出され、トラップウェイ44内に入り、トラップサイフォンを遅延させ、ボウル30の流体および排泄物の排除に影響を及ぼし得る。
[0260]110などのリムチャネルの実施形態におけるボウルの清掃機能を改善するために、水洗サイクルにおいてリムが加圧されるように便器アセンブリを設計することもまた好ましい選択肢である。リムチャネル134の加圧は、好ましくは関係式(I)に従って相対的断面積を維持することによって達成される。
Arm > Arip > Arop < 6cm2 (I)
ここにおいて、Armは、リムマニホールド122の長手方向断面積であり、Aripは、リム入口ポート28の断面積であり、Aropは、少なくとも1つのリム出口ポート29の総断面積である。好ましくは、噴出マニホールド112の断面積Ajmは、約20cm2から約65cm2であり、リムマニホールド122の断面積Armは、約12cm2から約50cm2である。噴出マニホールド12の断面積Ajmは、噴出水洗弁入口開口部162の中心から下流側約7.5cmの距離で測定される。同様に、リムマニホールド122の断面積Armは、リム水洗弁入口開口部164の中心から下流側約7.5cmの距離で測定される。水チャネルの好ましい幾何学的形状をこれらのパラメータの範囲内に維持し、別の形ではパフォーマンスに影響を与える狭窄部または曲がり部を回避することにより、供給源からまたはタンク内で得られる重力水頭によって得られる潜在的エネルギーを最大限にする便器ボウルアセンブリ110が可能にされ、これはより低減された水量が水洗サイクルに使用されるときに極めて重要になる。それに加えて、水チャネルの幾何学的形状をこれらのパラメータの範囲内に維持し、噴出部またはトラップ内の狭窄部と過度に小さい通路とを回避することにより、直接供給式噴出便器内のリムおよび噴出チャネルの好ましい加圧が可能にされ、大量の除去とボウルの清掃の両方におけるパフォーマンスが最大限にされる。好ましくは、所望の設計に応じてサイズが異なり得る複数のリム出口ポートが存在するので、リム出口ポートの領域は、各そのような出口ポートの個別の領域のすべての合計であることを意図される。同様に、複数の噴出流チャネル118または複数の噴出出口/入口ポートが使用される場合、噴出チャネル118または任意の複数のポート142は、それぞれ噴出チャネルまたは噴出ポートの面積の合計となる。さらに、リム内の加圧の利点を活かすために、噴出チャネルは、加圧式リムのサイフォン式便器設計におけるリムおよび噴出チャネルのサイズ設定ならびに便器の幾何学的形状に関して関連する部分に組み込まれている米国特許第8,316,475号に説明されているように、加圧式リムとともに機能するときに、詰まりおよびパフォーマンスの低下を回避するために、過度に小さく作製されない、または狭窄されないことが好ましい。
[0261]実施形態10における便器ボウル30の水だめ領域40は、水をリム、噴出チャネル38から収集し、水洗水および排泄物を流して排出する。水だめ領域40は、ボウル30の底部分39内に配置され、ボウル30の内部表面36によって、またトラップ入口端部46からトラップ出口端部50まで長手方向に延在することによって噴出部20用のトラップ41を画成し、ここにおいて、入口端部46は、流体を噴出出口ポート42から受け入れるための開口部48を有する。トラップ出口端部50は、流体がボウルを出てトラップウェイ44への入口に至るための開口部52を有する。噴出トラップ41は、図22、24、および27に示されているように、封止深さx、すなわち、トラップウェイ44への入口の上側表面54上の一番上の地点と噴出出口ポート42の上側表面54上の一番上の地点との間の距離を有する。
[0262]噴出トラップの封止深さxは、好ましくは、水だめ領域40内のサイフォンの維持を補助するために、約1cmから約15cm、より好ましくは2cmから約12cm、最も好ましくは3cmから約9cmの距離を維持するように測定される。噴出トラップ封止深さxが、十分な大きさであるときに、これは、噴出トラップ41内の水位が、噴出チャネル38のシールが破られる深さを下回って引っ張られ得る前にトラップウェイがサイフォンを破ることを確実にするのを助ける水だめ領域40内の流体の緩和レベルを確立し、それによって空気が噴出チャネル38内に進むことを防止し、噴出チャネル38を完全に呼び水された状態に維持する。逆に、いくつかの実施形態において、噴出トラップ封止深さxは、0に等しいか、または0未満(トラップよりも上にあるとき)とすることができ、噴出水洗弁アセンブリ70を通る流速を調整することによって噴出チャネル38および経路1内で呼び水された状態を依然として維持することができる。
[0263]水だめ領域40内では、内部表面36の少なくとも一部分は、噴出出口ポート42からトラップ入口に向かって上方向に傾斜され、それによって噴出チャネル38の封止深さxを増大させ、水洗サイクル中、または水洗サイクルの後に空気が噴出チャネル38に入る可能性を低減させる、傾斜した部分58を有する。封止深さxは、水だめ床において噴出出口ポート42まで上昇する前に水だめの床部の下に一時的に沈む噴出チャネル38を形成することによってさらに延長され得る。封止深さxは、噴出出口ポート42の直径を小さくすることによって大きくすることもできる。好ましくは、噴出出口ポート42の高さHjopは、円形、卵形、または長方形の出口を形成するように縮小されるものとしてよく、これは、噴出チャネル38の封止深さxを大きくしながら十分な断面積および噴出部20を通る流れを維持することを助ける。
[0264]図20は、本明細書では全体的にアセンブリ1010として参照される代替的実施形態を示しているが、以下で説明されているような別個のリザーバを備えたタンク1060の特徴以外は、他のあらゆる点において同じであり、類似の参照番号がその中の類似の要素を指し示す。タンク1060は、少なくとも1つの噴出リザーバ1068と少なくとも1つのリムリザーバ1072とを含むものとしてよく、噴出リザーバ1068は、噴出充填弁1090と、流体を噴出マニホールド入口開口部1062に送達するように構成されるような、アセンブリ10におけるものと同じであってよい少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリとを含むものとしてよく、リムリザーバ1072は、リム充填弁1092と、流体をリムマニホールド入口開口部1064に送達するように構成されている、アセンブリ110におけるものと同じであってよい少なくとも1つのリム水洗弁アセンブリとを有し得る。これは、1つの充填弁の使用を可能にする、タンク1060の部分的横断分割部分であり得るか、またはタンク分割部分は、タンクを複数のリザーバになるように事前成形鋳造された永久的なものでよい。オーバーフロー管が、適宜噴出リザーバ1068とリムリザーバ1072の両方に存在する場合、オーバーフロー管は、噴出水洗流体の流れJF’からではなくリム水洗流体の流れRF’から動作させられなければならない。
[0265]図23および24は、本明細書では全体的にアセンブリ210として参照される別の実施形態を示している。以下で説明されているように水だめ領域の傾斜した壁が上向きの傾斜で、またはトラップウェイ244の入口に向かって先細りにされた位置で構成されるという特徴を除き、他のすべての点に関して実施形態110と同じである。図23および24に示されているような水だめ壁258は、水だめ領域240の周りに延在し、水だめ領域240を封入するように設計される。噴出出口ポート242は、噴出チャネル238からの流体JF’’がボウル水だめ領域240内に入り、それによって少なくとも1つのリム出口ポート(図示せず)を通ってリムから便器ボウル内に入った流体と合流するように位置決めされる。噴出流体流JF’’およびリム流体流RF’’は、この地点で(存在する場合排泄物および他の流体と)合流し、次いで、ボウル内部表面236に沿って、水だめ領域の上で、一般的に下方向に一緒に流れ、水だめ領域240に入り、トラップウェイ入口244に入り、汚水排水路を通って排除される。壁258の少なくとも一部分は、所望の場合上方向に傾斜されて噴出チャネル238の封止深さxを増大させ、この封止深さxは、空気が水洗サイクル中または水洗サイクル後に噴出チャネル238に入ることを防止するのを助ける。封止深さxが十分な大きさであるときに、これは、噴出トラップ241内の水位が噴出チャネル238のシールが破れる深さを下回って引っ張られ得る前に、トラップウェイ244がサイフォンを破ることを確実にするのを助けることによって、水だめ領域240内の流体の緩和レベルを確立し、それによって空気が噴出チャネル238内に進むことを防止し、噴出マニホールド212を完全に呼び水された状態に維持する。
[0266]図25〜図27は、本明細書では全体的にアセンブリ310として参照されている図16〜図24のものとは異なる実施形態を示している。少なくとも1つの噴出チャネル338が以下で説明されているようにボウル水だめ領域340の下にあるという特徴以外は、他のすべての点に関して実施形態10と同じである。少なくとも1つの噴出チャネル338は、内部領域壁336およびボウル330の後部において水だめ領域壁の後方に配置されるように便器ボウルアセンブリ310の内部内に延在するように設計されるが、ボウル330の内部領域壁336および水だめ領域壁358の一般的に下の便器ボウルアセンブリ本体310内に画成された空間内に少なくとも部分的に入るように位置決めされる。水だめ領域340の下、またはそれよりも低い位置を通る少なくとも1つの噴出チャネル338は、水だめ領域壁358内で終端し、それによって噴出出口ポート342をトラップウェイ344への入口の真向かいに位置決めする。この構造の利点は、その設計が全噴出流体JF’’’の能力を維持することが重力的に可能であり、また噴出チャネル内の流体のレベルが、本質的には、水洗サイクルの作動前と作動後の両方においてボウル内の流体または水洗水の水位の下にあるため、少なくとも1つの噴出チャネル338が、より容易に呼び水されたままとなり、したがって、噴出チャネル338内の空気を解消することである。噴出チャネル338のルートを水だめの床部よりも下に決めることで、噴出チャネル338の封止深さxを、図25および図24に描写されているような傾いた水だめ床部の実施形態によって果たされ得るものを超えてさらに増大させ、噴出トラップ341内の水位が、噴出チャネル338のシールが破れる封止深さxを下回って引っ張られ得る前に、トラップウェイがサイフォンを破るというより大きな保証を提供し、それによって空気が噴出チャネル338内に進むことを防止し、噴出マニホールド312を完全に呼び水された状態に維持する。
[0267]図28は、本明細書において全体的にアセンブリ410として参照される図16〜図27のものとは異なる実施形態を示している。以下で説明されているようにボウル430の上側周上の上側周囲部分433の特徴を除き、他のすべての点に関して同じである。リム432は、ボウル430の上側周囲の内側の周りに位置決めされている上側周囲部分433を有し、それにより、リムマニホールドからの流体RF’’’’は、排泄物を水だめ領域440内に洗い流すためにボウル内に入り、噴出チャネル438から便器ボウルに入り噴出出口ポート420を通って排除された流体と合流する。噴出流体流JF’’’’およびリム流体流RF’’’’は、この地点で(存在する場合排泄物および他の流体と)合流し、次いで、ボウル内部表面436に沿って、水だめ壁458の上で、一般的に下方向に一緒に流れ、水だめ領域440に入り、トラップウェイ入口444に入り、汚水排水路を通って排除される。封止深さxが、十分な大きさであるとき、これは、噴出トラップ441内の水位が噴出チャネル438のシールが破れる深さを下回って引っ張られ得る前に、トラップウェイがサイフォンを破ることを確実にするのを助ける水だめ領域440内の流体の緩和レベルを確立することを助け、それによって空気が噴出チャネル438内に進むことを防止し、噴出マニホールドを完全に呼び水された状態に維持する。
[0268]別の実施形態において、実施形態のリムなしバージョンが図28に描写され、流体の流れは、リム入口ポートから、上側周囲部分433上で2つの反対方向に分配器の後方およびリム棚部の周りに入り、ボウルの内部表面の周りを少なくとも部分的に進み、それによって清掃作用を形成する。好ましい実施形態において、上側周囲部分433は、水洗水が、ボウル430の周上を流れるときにこれを下方向に案内するように形成され得る。この実施形態は、図1〜図13のアセンブリに類似しているが、異なるリム棚部設計を有する。
[0269]本発明の好ましい方法の一実施形態において、本明細書で説明されていものなどの便器ボウルアセンブリ10を製造することなどによって、提供した後、噴出部は、水洗サイクルの作動前および作動後に少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70からの流体JFで呼び水される。本明細書の方法は、アセンブリ10、1010、110、210、および310、410などを含む本明細書の実施形態のいずれにおいても実施され得るが、便宜上、方法の例示的な実施形態が、図1〜図13に具体化されたアセンブリ10を参照して説明される。代替的実施形態における類似の部分も、他の実施形態を用いて本発明を実施する場合に使用されてよい。
[0270]噴出マニホールド12と、噴出入口ポート18と、少なくとも1つの噴出チャネル38とを水洗サイクルの作動前に呼び水することは、便器ボウルアセンブリ10を取り付け表面に取り付けるときに、噴出弁水洗アセンブリ70のフラッパまたはカバーを開き、(水洗水などの)流体を噴出入口ポート18と少なくとも1つの噴出チャネル38とに流すことを可能にすることによって行われる。この呼び水動作は、水洗サイクルの最初の作動によって自動的に行われる。リム水洗弁80および噴出水洗弁70が閉じたときに、水は、噴出チャネル38および噴出マニホールド12内に維持され、大気圧がボウル10内の水の表面に及ぼす力によって適所に保持される。最初の水洗後、何らかの空気ポケットが、少なくとも1つの噴出チャネル38または噴出マニホールド12内に残る場合、これらは、その後の水洗のときに押し出されて完全に呼び水されたシステムを形成する。
[0271]本明細書の実施形態の便器ボウルアセンブリの最初の呼び水後、使用者は水洗サイクルを作動させる。標準的な従来技術の便器ボウルアセンブリでは、本明細書において説明するものなどの水洗弁アセンブリおよびオーバーフロー管が、使用のために設けられる。水洗弁アセンブリおよびバルブに接続されている水洗弁カバーは両方とも、ピボットアームに接続される。ピボットアームは、水洗弁カバーの上部に取り付けられ、水洗ハンドルおよびレバーなどの任意の標準的な弁作動装置の作動によって弁カバーを下降させ上昇させるために使用され得る鎖への取り付けのためのリンクを含む。使用の際に、水洗弁カバーのピボットアームは、オーバーフロー管から突起する標準的な連結接続部を用いてオーバーフロー管に取り付けられ、水洗弁アセンブリの入口開口部上を開閉する。
[0272]水洗サイクルが、本発明において開始されまたは作動されているとき、水洗弁カバーは、リム水洗弁アセンブリと噴出水洗弁アセンブリの両方を開き、流体が、少なくとも1つの噴出水洗弁アセンブリ70を通り抜けて噴出部およびリムに入ることを可能にする。これらは、同時に、または当技術分野で知られているようなまたは今後開発される時間遅延システムを通して、開き、それによって上で指摘されている水洗作動バー75および1175の実施形態を使用することなどによって便器ボウルアセンブリ10を通る最適な流量を可能にする。
[0273]水洗サイクルの作動に続き、また水洗サイクルの完了後、噴出入口ポート18および少なくとも1つの噴出チャネル38は、(1)噴出水洗弁に供給するリザーバ内の水の深さを、噴出水洗弁70が閉じられる前に噴出水洗弁70への入口71のレベルまで降下させず、(2)噴出チャネル38のシールが、水洗サイクル中または水洗サイクル後に破られない限り、呼び水された状態のままである。これらの状態の両方が満たされる場合、噴出チャネル38および噴出マニホールド12を含む閉じられた噴出流体経路1は、完全に呼び水されたままであり、次の水洗サイクルに向けて待機する。
[0274]次に、本発明は、以下の非限定的な例を参照しつつ説明される。
例
[0275]表1は、3つの異なる便器を使用して完了された20回の水洗からのデータをまとめたものである。本発明は、図1〜図13および図29〜図34の本明細書に示されている実施形態に基づき試験された。試験された従来の便器は、サイフォンの所望の水圧パフォーマンスを達成するために水洗水の79〜82%が噴出部に向けられることを必要とした。本発明によって作製された便器は、噴出部に向けられる水洗水の30%未満を使用して本質的に同等の水圧パフォーマンスをもたらし、それによって残っている水を使用してボウル清掃を著しく改善することを可能にした。
[0276]本明細書の様々な実施形態10、110、1010、210、310、410などは各々、本明細書の噴出水洗弁における変更形態から恩恵を受け得る。任意選択および独自の特徴が、様々な実施形態の動作を改善するために上で指摘されている噴出水洗弁設計に加えられ得る。使用時に、便器が詰まる場合、または何らかの他の理由により、便器が様々な配管上の理由から水の突入を必要とする場合、詰まりを放出するだけでなく、噴出通路を上り、一定の呼び水された閉じられた状態にある噴出弁を通る逆流を防止することが重要である。逆流は、従来の便器では大気開放されているため問題にならない。呼び水される本発明では、これは、水の重量および噴出チャネル内の既存する水柱のせいで問題となる。本明細書の噴出水洗弁を、逆流に耐えるように修正する一方法は、逆流防止装置を噴出水洗弁に設けることによるものである。次に、そのような装置が、本明細書の噴出水洗弁70に別の形で類似する噴出水洗弁に関して説明される。
[0277]上で説明されている水洗弁設計は、水の突入のときに起こり得る水の逆流に対して非常に効果的であるが、いくつかの実施形態では、追加のレベルの保護が望まれ得る。意図的に呼び水を破る、すなわち空気を閉じられた噴出チャネルに入れてこれを大気開放することにより、逆流の可能性を大きく低減させる。
[0278]図35〜図38は、フラッパカバー573と、押さえリンク機構構成を有する逆流防止機構574とを有する、本明細書では噴出水洗弁570して参照される噴出水洗弁の一実施形態を示す。カバー573は、アセンブリ10内の弁70のカバー15と同じであってよい。図示されているように、カバー573は、押さえリンク機構を取り付けるための第1の前部リンク機構マウント593を装着される。逆流防止機構574内のリンク機構アセンブリは、カバー573の持ち上げを可能にするために(図15などの)チェーンCが作動装置機構に接続するための取り付け点Pを有する第1の前部リンク機構アーム575を含む。そのようなチェーンは、上で説明されているようなフロートを備えることができる。
[0279]第1のリンク機構アームは、ピン578などのヒンジピンによって第2のリンク機構アーム576に接続されるが、他のヒンジコネクタ、ピン、リビングヒンジ、成形ピン、リベット、または類似の機構が使用されてよい。同様に、リンク機構アーム576は、類似のヒンジコネクタによって、後部ヒンジマウント579にも枢動可能に装着される第3のリンク機構アーム577に接続される。使用時に、フラッパが持ち上げられた場合に、逆流防止装置の押さえリンク機構が持ち上がり、図示されているように自由に曲がり、それによって完全に開かれたときに第1および第2のリンク機構アーム間に約180°未満の角度を形成する。
[0280]閉じられたときに、逆流防止装置は、地点PのところでチェーンCに作用がない場合に留まるであろうより硬直した位置において第1および第2のリンク機構アームが接合領域Rのところでより整列されるようにリンク機構アームを位置決めすることによって、流れがフラッパカバー573上に押し戻ることを防止する(弁を閉位置で示されている図37および38)。
[0281]逆流防止機構674が可動式の浮力ポペットハット694である噴出水洗弁の別の実施形態670。図39〜図43は、閉位置にある弁670を示しており、ここにおいて、ポペットハット694は、弁670の出口613の領域に封止するように押し付けられる。閉じられた弁上の水洗水の上向きの重量は、水が弁の内部に入ることを防止する。逆流は、弁が閉じられたときに、上で説明されているようなポペットハットと呼び水された閉じられた噴出経路内からの圧力とによって噴出水洗弁の底部に入ることができない。中実ポペットハット(浮力としてではなく)が使用される場合、動作のためにより大きい力が必要となり、バネまたは他の引っ張り機構が、ハットをガイドに接続するために使用され得る。
[0282]図45〜図48に示されているように、噴出水洗弁670は、開いたときに、カバー673の持ち上げによって(弁70に関して上で説明されているようなチェーンまたは他の水洗作動装置などによって)すべての流れが弁本体を通ることを可能にする。カバー673が持ち上げられたときに、水洗水は、事前に呼び水された弁に入り、連続する下方向の流れが、ポペットハット694を押し出す。ポペットハット694は、好ましくは、出口613において弁と封止可能に係合するように部分的にエラストマーまたはポリマーである。ポペットハット694は、柱695上にある(これは、図45に最もよく示されているように、断面設計においてリブ付けされてよい(または単に円形の柱))。
[0283]柱は、ポペットハット694に接続する場所と反対の側に、フランジ6100を有するように構成されている、上端部699を有する。フランジは、弁本体内の、リブ付けされた構造的に支持される構成の下の方の、中央に位置決めされたポペット柱ガイドリング699に対するストッパーとして働く。図45に最もよく示されているように、中央ハブ697から外方向に延びるリブ696の「星型」構成が、示されている。開口部698は、ハブを貫通し、弁が閉位置にあるときに、ポペット柱が上方向に容易に通過することを可能にする(図43を参照)。開いたときに、柱は、流れの圧力下で、フランジ6100が、完全に伸張された位置においてガイドリング699と接触するまで下方に進み、それにより、ポペットハット694は不必要に流れを妨げない。
[0284]逆流防止噴出水洗弁770のさらなる実施形態が、図49〜図56に示されている。この実施形態において、逆流防止機構774はフック7101である。フック7101は、以下で説明されているように他の実施形態における他のカバーとは異なる噴出水洗弁770のカバー7102の前端部上に嵌合される。フック7101は、噴出弁本体の外側に位置決めされたキャッチ7104と接触する延長フックアーム7103を有する。フックアーム7103は、これとキャッチ7104の向かい合う表面7105との間にいくらかの空隙gを有さなければならないが、この空隙は、逆流が生じないようにぴったり閉鎖するためできる限り小さくしなければならないが、弁が開かれたときにフックが容易に通り抜けることができず、キャッチ7104の周りで回るほど小さくてはならず、好ましくは、空隙は、約1mmから約5mmである。
[0285]逆流防止機構774以外の噴出水洗弁770の独自の特徴は、カバー7102である。カバーは、単なる持ち上げ式フラッパカバーではなく、「剥がし取られる」カバーである。この設計は、噴出弁がカバーの前部から縁に沿ってカバーの後部に向かって開くことを可能にする。この構造は、可撓性であるまたは部分的に可撓性であるように形成される。エラストマーまたは他の可撓性ポリマー(可撓性シリコーンまたは塩化ポリビニルなど)または配管用に受け入れられ配管用定格を有する他の類似の材料が、可撓性部分に適合され得る。剥がすことによって、弁カバーを上方向に弁カバー7102の前部7106の縁7105に沿って項部7107に向かってよりゆっくりと剥がすことができることは、カバーの上および下に水が存在するときに作動力を低減させるのに役立つ。出願人は、可撓性または半可撓性のカバーを使用して縁に沿って剥がすことを可能にすることが噴出水洗弁および閉じられた噴出経路に対して良好な自動呼び水の態様を実現するのに有益であることを発見した。標準的な円盤状シールを備えたハードカバーなどの剛体のフラッパカバーでは、自動呼び水がより困難であり得る。剥がしてゆっくりと開くことにより、弁770は、捕捉された空気のすべてを逃がすことができる。カバー7102の少なくとも約50%が、カバーの後部7107に向かって半分戻ったカバーの前部7106においては可撓性であることが好ましい。カバーの後部半分は、可撓性である必要はない。
[0286]剥がし機構を作動させ、フック逆流防止機構を持ち上げるために、第1のチェーンC1は、弁が開かれているときに便器の水洗作動機構とともに動作してフック7101を持ち上げ、持ち上げられた後、カバーの前部7106は剥がれ、上方向に持ち上がる。これが持ち上がると、ヒンジ付きアーム7108(実施形態570に関して上で指摘されているような任意の適切なヒンジ/ヒンジ接続材料および構造を使用して形成され得る)は、上方向に曲げられる。ヒンジ付きアーム7108は、ヒンジマウント7109を使用して任意選択のカバープレート7110(金属、ポリマー、またはエラストマーでよい)に装着されて、カバー7102の前部7106を上方向に剥がすのを助ける。好適な水洗作動装置も、チェーンC1、C2に接続するために使用され、および/または修正され得る。C1がカバーの前部を上方向に持ち上げ、端部7105において剥がし取った後、カバーの後部分は持ち上げられる。上で説明されているようにフロートを有することができる、第2のチェーンC2であってよい、別個のフロートアタッチメントが設けられる。フロートをカバーの後部分に接続するためのフロートアタッチメントの他の変更形態も使用されるものとしてよく、これは以下でさらに詳しく説明され、図88〜図90に示されているようなフロートアセンブリを含む。ひも、コード、ロープ、ステンレスケーブル、硬質ロッド、またはワイヤも、フロートアタッチメントの代替的実施形態としてフロートとともに使用され得る。
[0287]弁770の内部は、好ましくは、弁の本体部を開口部798が通って延在する中央ハブ797にリンクさせるリブ796から形成された構造を使用した「星型」構造も有する。流れは、容易にリブ構造を通り抜けることができるが、この構造は、弁の本体部にわたって径方向に延在することにより、弁にかかる水洗流体の重量を支持することを助ける。フラッパは、開くのに必要とする力の2倍を有し、そのため支持体は、作動を助け、さらに、図示するように成形されたバッフルまたはリブを用いて空気が逃げるのを容易にする設計である。リブの数は、リブが多すぎる、もしくはリブが大きすぎる、または不便な仕方で整形される場合、流れに影響を与え得る。
[0288]図64〜図68は、弁770の同じ実施形態であるが、任意選択のオーバーフロー管791がその上に組み込まれている。オーバーフロー管791は、噴出弁を通る逆流に対する別の逆止弁として様々な標準的な弁Vの任意のものをその中に組み込むための、空気が入り逃げることを可能にし得る上側ハウジング769を含む。弁は、手動で開位置に回されて呼び水を破り、逆流なしに水の突入を可能にすることができる。呼び水を破ることはまた、保守作業または修理前などの他の状況でも望ましい場合があり得る。ボール弁、円板弁、または同様のものなどの好適な弁も、その中に組み込まれ得る。弁Vは、図67の部分断面図に概略として示されている。ハウジング769は、任意選択であり、他の直接的な接続弁が使用されてもよい。次いで、弁は、使用者によって手動で作用位置にリセットされ、便器は、呼び水された状態に戻され得る。好ましくは、弁は、逆止弁を組み込むことができ、この逆止弁は、正常な水洗サイクル中に遭遇するものを超える正圧が、閉じられた噴出チャネル内で生じるときに自動的に開き、開いたままになり、空気がチャネルに入り、呼び水を破ることを可能にする。次いで、この逆止弁は、使用者によって手動で作用位置にリセットされ、便器は、呼び水された状態に戻され得る。最も好ましくは、逆止弁は、使用者側の手動介入を必要とせずに、約5秒から約60秒遅れて閉位置に戻る。これは、たとえば、液体減衰ヒンジを備えるフラッパタイプ弁によって電気機械的にまたは機械的に行われ得る。
[0289]図58および59は、同一の部分を指す同じ参照番号をその中に有する、噴出水洗弁770のものと同一の実施形態870を示すが、水洗弁870では、支持構造の星型構成が、弁770において示した4個ではなく8個のリブを有することが異なる。そのようなリブの数および変形形態が、弁を通る流れを不必要に阻害することなく構造支持体の可変の角度をもたらすように修正され、空気の排除を最大にし円滑にするように修正され得ることが、当業者によって理解されるであろう。
[0290]図60〜図63は、弁570のものと類似の押さえリンク機構構成である逆流防止機構974を有する水洗弁970の実施形態を示しているが、実施形態970は単一の下方向の第3のリンク機構アームの代わりに、下方向に延びるにつれて幅が大きくなるブリッジ式構造9111を含む点が異なる。ブリッジ式構造9111は、第3のリンク機構アームとして作用するが、ヒンジ付きアーム9108に向かう下方向の抵抗を分割する。そのようなヒンジ付きアーム9108は、ヒンジマウント9109のところに取り付けられ、カバー9102に、実施形態770および870のような上方向に「剥がす」能力を付与するように動作する。逆流防止機構974の前部分は、実施形態570のものに類似する第1および第2のヒンジ付きリンク機構アーム975、976を含む。第2のリンク機構アームは、標準的なヒンジ接続によってブリッジ式構造9111の上部にリンクされ、ブリッジ式構造9111は、次いで、ヒンジ構造9112によってヒンジ付きアーム9108の後部と係合する。第1のリンク機構アームは、ヒンジマウント993によってカバー9102の前部9106に接続される。チェーン(図示せず)は、実施形態570において説明されているように地点Pに取り付けられてカバー9102の前部を持ち上げるものとしてよいが、実施形態570とは異なり、カバー9102は、実施形態710におけるカバー7102のように可撓性であり、したがって上方向に剥がされ得る。さらに追加のチェーンが、実施形態710におけるフロートを保持して、実施形態710におけるチェーンC2について示されているように、グロメット9113または類似の構造の位置でカバー9102の後部半分を上昇させるために使用され得る。グロメット9113、または類似の構造は、また、図88〜図90に示されているようなフロートアセンブリ、ひも、コード、ロープ、ステンレスケーブル、硬質ロッド、またはワイヤを含む、フロートアタッチメントを固定するために使用され得る。
[0291]図69および図70は、噴出弁アセンブリの実施形態770と、870と、970とに類似する噴出弁アセンブリ1170の別の実施形態を示している。この実施形態は、逆流防止機構なしで使用されてもよく、または上記の実施形態570、670、770、870、970などのうちのどれかに示されているような逆流防止機構を含み得る。実施形態770に表されているように、呼び水された噴出弁を開くために必要な追加の力に打ち勝つ解決方法は、徐々に開く弁を備えることであり、ここにおいて、弁のセクションは「剥ぎ取って」開き、噴出部にある程度の水が入るのを許し、これにより、弁が完全に開く前に圧力を均一にする。1つまたは複数の弁アセンブリは、好ましくは少なくとも噴出弁アセンブリ1170は、弁カバー1173と弁本体部1121とを有し、「剥ぎ取り」開くように構成される。また、リム弁アセンブリを含む、単一のタンク内の複数の弁アセンブリは、類似の構成を有し得ることも理解される。また、弁アセンブリは本明細書においてサイフォン式便器とともに使用されるように説明されているが、弁アセンブリは、洗い落とし式便器を含む、水洗便器とともにも使用され得ることも理解される。
[0292]図73〜図75は、実施形態770のカバー7102に類似しており、好ましくはシール11170と硬質カバー11180とを有する、弁カバー1173のそのような一実施形態を示している。硬質カバー11180は、好ましくは、弁カバー1173を徐々に開くためにシール11170とともに曲がることができる。硬質カバー11180は、好ましくは互いから横断方向に分離される、剥離セクション11182と持ち上げセクション11183とを有し得る。剥離セクション11182は、好ましくは持ち上げセクション11183と接続するように構成されている少なくとも1つのヒンジ付きマウント11108を有する。ヒンジ付きマウント11108と持ち上げセクション11183との間の接続の構成は、好ましくは回転可能な接続である。回転可能な接続に対するそのような構成は、以下でさらに詳しく説明され、および図73と図74とに示されている。
[0293]硬質カバー11180は、上で説明されている実施形態770のカバープレート7110と同様に動作し得る。好ましくは、剥離セクション11182の後縁11185および持ち上げセクション11183の前縁11186は、互いに実質的に平行であり、また弁カバー1173のVPとVP’とによって画成される中心長手方向平面に対して実質的に垂直である。縁11185と11186との間に横断方向の分離TSがあり得る。剥離セクション11182の後縁11185から持ち上げセクション11183の前縁11186までの距離dTSは、好ましくは、10mmから20mmであるが、この距離は、弁カバー1173のサイズに依存し得る。剥離セクション11182が持ち上げセクション11183が移動することなくある距離だけ弁本体部1121から持ち上げることができる限り、任意の分離距離dTS、さらには分離がない場合も、企図され、各セクションがそのプロセスに干渉することなくシール11170を曲げるだけの十分なクリアランスがある。
[0294]硬質カバー11180の剥離セクション11182を水洗作動バー1175に接続するためにチェーンC1が使用され得る。水洗作動バー1175が持ち上げられると、弁カバー1173の剥離セクション11182は、弁本体部1121から持ち上げることができる。剥離セクション11182は、ヒンジ付きアーム11108を通じて持ち上げセクション11183に関連付けられ得る。ヒンジ付きアーム11108は、好ましくは、剥離セクション11182との接続部のところで移動できないようになっており、回転可能な接続部で持ち上げセクション11183に接続するように構成される。ヒンジ付きアーム11108は、成形プロセスにおいて剥離セクション11182と一体形成されるものとしてよく、好ましくはヒンジ付きアーム11108の各々の外側から延在する2つのペグ11115を有し得る。ペグ11115は、好ましくは円筒形であり、ヒンジ付きマウント11109上のスロット11116内に挿入できるサイズを有する。2つのヒンジ付きアーム11108は好ましく、また図に示されているが、1つまたは複数のヒンジ付きアーム11108が使用され得ることは理解される。弾性的に変形可能な支持部材11117は、好ましい2つのヒンジ付きアーム11108の間に配置され得る。弾性的に変形可能な支持部材11117は、ヒンジ付きアーム11108はそれ自体が弾性的に変形可能であるサイズおよび形状を有し得るので必要ではない。
[0295]ヒンジ付きアーム11108は、好ましくは、ヒンジ付きマウント11109を通じて持ち上げセクション11183に接続し、接続部は持ち上げセクション11183の前縁11186に平行な直線の周りで回転可能である。ヒンジ付きマウント11109は、各々、好ましくは、卵形の形状を有する長手方向に延在するスロット11116を有するが、矩形、円形、または六角形など、任意の形状が可能であることは理解される。ヒンジ付きアーム11108上のペグ11115は、弾性的に変形可能な支持部材11117の弾性変形を使用することでスロット11116内に挿入され得る。卵形の形状は、ペグ11115が回転可能に移動するだけでなく、それぞれのスロット11116内に長手方向で移動することを可能にする。この移動は、剥離セクション11182が持ち上げセクション11183と最適な形で相互作用することを可能にする。ヒンジ付きアーム11108を持ち上げセクション11183に接続するために回転可能な任意の接続が使用され得ること、および長手方向の移動が必要ないことは理解される。あり得る回転可能なコネクタは、他方の要素の開口部内にスナップ式に嵌る一方の要素上の突出部などのヒンジ付きタイプの継手、または各要素内に配置されている開口部内に挿入されるピンの使用を含み得る。ボール/ソケットタイプの継手を含む、同じ軸の周りに回転できる他のタイプの接続も企図される。
[0296]剥離セクション11182が持ち上がり続けると、ヒンジ付きアーム11108は、好ましくは、ヒンジ付きマウント11109との接続部の周りで回転し、短い時間期間にわたって持ち上げセクション11183を移動することなく剥離セクション11182が弁本体部1121から持ち上がることを可能にする。剥離セクション11182が、チェーンC1と水洗作動バー1175とによって十分な角度まで持ち上げられた後、ヒンジ付きマウント11109は、好ましくは、持ち上げセクション11183に作用し、硬質カバー11180の持ち上げセクション11183を開かせ、弁カバー1173全体を弁本体部1121から完全に持ち上げる。フロートFも、チェーンC2、以下で説明されているフロートアセンブリ11270、または他の接続デバイスを使用することで弁カバー1173に取り付けられ得る。フロートは浮力を与えて、弁カバー1173を開くのに必要な力を減らし、および/または水洗時にタンク内の水位の低下を通じて弁が閉じる時間を制御することができる。チェーンに沿ったフロートの位置決めが低いほど、結果として、弁が閉じるのが遅れて、水洗量が増大し得る。
[0297]追加の工具を備えず、第2の弁アセンブリがフロートアセンブリ11270の形態のフロートアタッチメントを有する、第1の弁アセンブリと、第2の弁アセンブリと、水洗作動アセンブリとを有するアセンブリキット1100が、図88に示されている。フロートアセンブリ11270は、フロートFと、フロートを第2の弁アセンブリ1170に接続するように構成されているフロートコネクタ11280とを備える。この変更形態によるフロートアタッチメントは、フロートを第2の弁アセンブリに接続するためにチェーンC2の代わりに使用され得る。図89〜図90は、フロートアセンブリ11270を備える第2の弁アセンブリ1170の拡大図を示している。図89は、閉位置にある弁カバー1173を示し、図90は、開位置にある弁カバー1173を示している。フロートコネクタ11280は、剛体構造、または半剛体構造であってよく、これは好ましくはポリマー材料から作られる。しかしながら、フロートコネクタは、弁カバー1173に浮力を与える際にフロートFの動作に干渉しない適切な密度を有する材料から製作されるものとしてよい。フロートコネクタの長さlFAは、弁カバーが完全に開く速度を調整するように変化させることができる。長さlFAは、約4cmから約14cmまでの範囲内であるものとしてよい。
[0298]フロートコネクタ11280は、第1の端部11271と第2の端部11272とを有する。フロートFは、フロートコネクタ11280の第1の端部11271上に固定される。フロートコネクタの第2の端部11272は、第2の弁アセンブリ1170の持ち上げセクション11183上に配置されている隆起しているバー11274上にスナップ式に嵌められるクリップ11273を使用することで第2の弁アセンブリ1170の持ち上げセクション11183にヒンジを付けて接続される。クリップ11273は、フロートアセンブリ11270が隆起しているバー11274の長手方向軸の周りに回転することを許す。バーの長手方向軸は、弁ヒンジ11275の回転の中心となる軸に平行であるべきである。一方または両方の要素の穴に通して挿入されるピン、玉継手、または他の知られている回転するもしくはヒンジ付きの接続部などの、回転する接続部が、回転する接続部が弁ヒンジ11275の回転の中心となる軸に平行な軸の周りに回転可能であるようにフロートアセンブリを弁アセンブリの持ち上げセクションに接続するために使用され得ることは理解される。
[0299]フロートコネクタの第1の端部11271は、フロートFを保持するためのクラスプ11276を備えるものとしてよい。クラスプ11276は、フロートが開口部内に挿入されるときにクラスプを静止位置に戻そうとする力がフロートFを摩擦によって適所にしっかり保持するようにいくぶん弾性的に変形可能である。標準的なフロートとともに使用する場合、その最小の高さhSCのところのクラスプの開口部は、好ましくは、静止位置で約0cmから約4cmの高さ、フロートが中に挿入されるときに約1cmから約5cmの高さ(フロートの高さ)である。クラスプの開口部の最も高い高さの高さhTCは、静止時とフロートが中に挿入されるときの両方において約2cmから約6cmである。クラスプの底部は、フロートの底部およびクラスプの頂部11278が湾曲し得るときに類似の形状の平坦なプラットフォーム11277を有するものとしてよく、それにより、第1の端部11271全体が、コッターピンに似た形状をとる。クラスプの弾性的に変形可能な性質は、弁カバーの浮力が調整可能であるように様々な異なるフロートの使用を可能にし、また必要ならば、フロートの交換を簡単に行えるようにできるものである。
[0300]剥離セクションが、上向きの力が持ち上げセクション上で増大する地点まで持ち上げられた後、フロートは、持ち上げセクションを完全に開くのに小さい力で済むように補助を行う。弁が開くと、フロートアセンブリ11270の第2の端部11272と持ち上げセクション11183との間の接続部は、フロートFが弁カバーの開口部を通して垂直位置に留まることを可能にする。1つまたは複数のストッパー11279は、水位がフロートFのレベルよりも下になったときに、フロートアセンブリ11270が水位とともに完全には落ちないようにクリップ11273のいずれかの側に配置され得る。ストッパーは、フロートを適切に機能させるために必ずしも必要ではないが、フロートアセンブリが弁アセンブリの他の部分の動作に干渉するのを防ぎ得ることは、本開示に基づき当業者によって理解されるであろう。
[0301]第2の、または噴出弁のアセンブリは、フロートアタッチメントを有するものとして説明されているが、噴出弁アセンブリおよび/またはリム弁アセンブリは、フロートアタッチメントを収容するものとしてよく、いずれかまたは両方の弁アセンブリは、類似の動作をし得る。
[0302]図76および図77は、望ましくないときに液体が噴出入口に入るのを防ぐために硬質カバーとともに使用され、また弁カバー1173を徐々に開くために硬質カバー11180とともに移動し得るシール11170の一実施形態を示している。シール11170は、封止表面11171と係止表面11172とを有するものとしてよい。係止表面11172は、図73〜図75に示されているように、シール11170を硬質カバー11180に固定するのを補助し得る複数の係止ラグ11173を備え得る。シール11170は、好ましくは、剥離セクション11182と持ち上げセクション11183とが向かい合って係合するように位置決めされる。シールは、好ましくは、複数の係止ラグ11173だけを使用して、または接着剤もしくは他の固定方法と併用して硬質カバー11180に取り付けられる。係止ラグ11173は、液体の流れの力が硬質カバーからシール11170を引き剥がすのを防ぐのを助ける追加の特徴として働き得る。係止ラグ11173の使用は好ましいものとしてよいが、接着剤または他の固定方法の単独使用も可能であることは理解される。
[0303]係止ラグ11173は、弁カバー1173の剥離の態様に役立ち得る。シール11170上の係止ラグ11173の配置構成は、以下でさらに詳しく説明されるように、1つまたは複数の係止ラグ11173が剥離セクション11182内に配置されることと、1つまたは複数の係止ラグ11173が持ち上げセクション11183内に配置されることを可能にし得る。剥離セクション11182が持ち上げられるときに、力は移動と反対の方向でシール1170に印加されるものとしてよく、これはシール11170を硬質カバー11180から引き離し、望んでいるよりも長い時間にわたって弁を閉じたままにすることを許す可能性がある。遅延は、リム弁が開いてから噴出弁が開くまでの間のタイミングに影響を及ぼす可能性があり、および/または持ち上げセクションの前に剥離セクションが開くメリットを減らすおそれがある。係止ラグ11173は、好ましくは、弁本体部1121から持ち上げ、弁が開く適切なタイミングを維持するのに十分であるべき、反対に働く力をシール11170上の液体に加える。
[0304]複数の係止ラグ11173が、係止表面11172の周りに配置構成されてよく、また硬質カバー11180内の複数の対応する開口部11188と係合するように位置決めされ得る。好ましい配置構成は、たとえば、3列の係止ラグ11173を備えるものとしてよく、1つまたは複数の係止ラグ11173が各列内に配置される。好ましくは、第1の列11174は、剥離セクション11182に接続するように構成されている少なくとも1つの係止ラグ11173を有するものとしてよく、第2の列11175は、持ち上げセクション11183の前部に接続するように構成されている少なくとも1つの係止ラグ11173を有するものとしてよく、第3の列11176は、持ち上げセクション11183の後部に接続するように構成されている少なくとも1つの係止ラグ11173を有するものとしてよい。ラグ11173の接続部の構成は、各ラグ11173のサイズおよび形状がラグを開口部に挿入するのは比較的容易であるが、ラグを開口部から取り出すのはより難しくなるようにする構成である。係止ラグとそれぞれの剥離および持ち上げセクションとの間の接続部の構成は、特定の係止ラグの配置および形状に依存し得る。構成の好ましい特定の特徴は、以下でさらに詳しく説明される。
[0305]各係止ラグの特定の配置は、弁カバー1173のサイズおよび/または形状に依存する。列11174〜11176は、弁カバー1173を通る中心垂直長手方向平面VPおよびVP’上のシール11170の前縁上に配置されている点CPから様々な距離のところに配置され得る。好ましくは、標準的な弁カバーのサイズについては、第1の列11174は、地点CPから約5mmから約15mmの距離d1Rのところに配置されるものとしてよく、第2の列11175は、地点CPから約40mmから約60mmの距離d2Rところに配置されるものとしてよく、第3の列11176は、地点CPから約60mmから約80mmの距離d3Rのところに配置されるものとしてよい。この構成は、シール11170を硬質カバー11180に十分に固定することを可能にし、また剥離セクション11182および持ち上げセクション11183が異なるタイミングで開くことを可能にするべきである。
[0306]複数の係止ラグ11173に対する他の構成も企図される。たとえば、単一の列の係止ラグのみが使用されてもよく、ここにおいて、その列は、好ましくは、地点CPから約5mmから約30mmのところに配置される。そのような配置は、剥離セクションが持ち上げられているときにラグがシールを硬質カバーに固定することを可能にする。単一の列は、また、地点CPから約30mmから約90mmのところに配置されてもよい。2つの列の係止ラグを使用することも理解され、ここにおいて、一方の列は地点CPから約5mmから約30mmのところに配置され、第2の列は地点CPから約35mmから約90mmのところに配置される。一般に、地点CPから約5mmから約30mmの間に配置されている、どの列も使用しないこと、1つまたは複数の列を使用することは、任意の組合せで地点CPから約35mmから約90mmのところに配置されている、どの列も使用しないこと、1つまたは複数の列を使用することと合わせて、ラグのどの列も使用しないことを含めて、理解される。ラグの配置は、弁カバー1173のサイズおよび/または形状にも依存し得る。好ましくは、少なくとも1つの列は、剥離セクション11182内に配置され、少なくとも1つの列は、持ち上げセクション11183内に配置される。
[0307]係止ラグ11173の各々に対する好ましい形状は、ヘッド部11190とネック部11191とを含み得る。ヘッド部11190は、好ましくは、ネック部11191よりもわずかに大きく、これにより、ヘッド部11190が硬質カバー11180内の対応する開口部11188内に挿入されたときに、シール11170は硬質カバー11180に隣接する位置で係止される。ヘッド部11190は、好ましくは、一般的に、丸みのある頂部表面を有する円錐形状であり、ネック部11191は、好ましくは、一般的に円筒形の形状を有する。係止ラグ11173の形状は、上で説明されている好ましい形状に基づきシールに平行に切り取られた一般的に円形の断面を有するように説明されているが、ヘッド部11190および/またはネック部11191のこの断面は、卵形、三角形、正方形などの任意の形状を有し得ることは理解される。球形のヘッド部などの、円形の断面を有する他の形状も理解される。
[0308]ヘッド部11190の底部表面11192の断面上の横断線に沿って測定された距離dTHは、ネック部11191の頂部表面11193の断面上の横断線に沿って測定された距離dTNよりも大きくてもよい。それに加えて、ヘッド部11190の底部表面11192の周は、好ましくは、ヘッド部11190が硬質カバー11180に関して係止機能を実行するように硬質カバー11180内の対応する開口部11188の周よりも大きい。ネック部11191の頂部表面11193の周は、好ましくは、開口部11188内に嵌合するように硬質カバー11180内の開口部11188の周よりも小さい。ネック部11191は、開口部11188内に挿入されたときに変形する圧縮可能材料からも作られ得る。そのような場合、ネック部11191の頂部表面11193の周が硬質カバー11180内の開口部11188の周よりも大きいことも可能である。さらに、ネック部または係止ラグ全体に圧縮可能材料を使用する場合、開口部内に挿入されたときにネックセクションが変形して十分な係止を行えるので、ヘッド部およびネック部は、単一の円筒、または均一な断面を有する他の形状をとるように整形され得ることも可能である。
[0309]第1の列11174および第2の列11175における係止ラグ11173に対する好ましい形状は、弁カバー1173の中心垂直長手方向平面VP−VP’に面する側に沿って一般的に平坦な表面11194を含み得る。平坦な表面11194は、ヘッド部11190とネック部11191の両方に沿って延在し得る。係止ラグ11173上の平坦な表面11194は、任意選択であり、取り付けを助けるために使用され得るが、シール11170の必須要素ではない。
[0310]ラグ11173の各々のヘッド部11190およびネック部11191の寸法は、均一であり得るが、1つまたは複数のラグ11173は、1つまたは複数の均一な寸法を有し得る。図76および図77に示されているように、ラグ11173のうちの1つまたは複数は、他の係止ラグ11173よりも大きいヘッド部11190および/または大きいネック部11191を有し得る。好ましくは、第3の列11176内に配置されている係止ラグ11173は、他の係止ラグ11173よりも大きく、他の係止ラグ11173と異なる形状を有する。たとえば、図76および図77において、この係止ラグは、平坦な表面11194を他の係止ラグ11173と共有しない。第3の列内の係止ラグの異なるサイズおよび形状は、サイズが大きいことと開口部の頂部との接触が連続的であることとにより、シール11170と硬質カバー11180との間により確実な接続を形成し得る。1つまたは複数の係止ラグ11173は、異なる形状を有するものとしてよく、係止ラグ11173のすべては均一な寸法および/または形状を有し得る。
[0311]シール11170を硬質カバー11180に係止する方法は、好ましくは、各係止ラグ11173を硬質カバー11180の対応する開口部11188に通し、その中に挿入することを含む。ヘッド部11190は、開口部11188に通して挿入されるときに弾性的に圧縮すべきであり、それにより、開口部11188を通った後に拡張して係止機能を果たす。係止ラグ11173はすべて、同時にそれぞれの開口部11188内に挿入され得るか、または1つもしくは複数が一度に、それぞれの開口部11188内に挿入され得る。係止ラグ11173をそれぞれの開口部11188内に挿入する前に、接着剤がシール11170の係止表面11172、および/または硬質カバー11180の隣接する表面に適宜塗布されてよい。シール11170が硬質カバー11180に係止されるときに、係止ラグ11173のヘッド部11190は、係止表面11172から硬質カバー11180の反対側に配置されてよく、ネック部11191は、硬質カバー11180の開口部11188内に配置されてよく、係止表面11172をヘッド部11191に整列させて接続するものとしてよい。実施形態770についての図に示されているように、係止ラグ11173をヘッド部11190とネック部11191とともに使用することも、必要ではなく、ラグ11173は、整列目的で硬質カバー11180の対応する開口部11188内に挿入するためのネック部11191のみを有していてよい。係止ラグなしで接着剤のみを用いて硬質カバー11180に取り付けられるシール11170を使用することも企図されている。
[0312]封止表面11171は、好ましくは、望み通りになるまで持ち上げセクション11183を持ち上げることなく剥離セクション11182と持ち上げセクション11183との間の曲がりを許す十分な可撓性を有する弁を封止することを知られている材料から作られる。そのような材料は、好ましくはシリコーンであるが、ビニール、ゴム、および他のエラストマーなどの、十分な封止特性を有する他の知られているポリマーも含み得る。係止表面11172および係止ラグ11173は、好ましくは、これらの材料からも作られるが、これらの要素に対して最も好ましい材料はシリコーンでもある。封止表面11171と、係止表面11172と、係止ラグ11173とを含むシール全体11170は、好ましくは同じ材料から作られ、すべての部品は射出成形、圧縮成形、または3次元プリンティングを使用して同時に作製される。1つの要素に使用される材料は、他の要素の各々に使用される材料と異なっていてもよい。それに加えて、各要素は、含まれているプロセスのうちの1つまたは複数によって別々に作製され、次いで、互いに貼り付けられてシール11170を形成するものとしてよい。
[0313]本明細書に列挙されている実施形態のうちの説明されている要素の各々は、個別に、1つまたは複数のキットの一部として供給されるか、または組み立て済みの便器内に取り付けられ得る。アセンブリキット1100が用意されて、新しい便器内に取り付けられるか、または既存の便器の構成部品を修理もしくは交換するために使用されるものとしてよい。アセンブリキット1100は、1つまたは複数の要素を備えるものとしてよく、好ましくは、上記に含まれている実施形態による水洗作動アセンブリ11144と、これもまた上記に含まれている実施形態による1つまたは複数の弁アセンブリ1170および1180とを備える。
[0314]図69は、第1の実施形態によるアセンブリキット1100を示している。アセンブリキット1100は、好ましくは、リム弁アセンブリ1180と、噴出弁アセンブリ1170と、水洗作動アセンブリ11144と、タンク/ボウル間ガスケットキット11241(図83および図84に示されている)とを備える。リム弁アセンブリ1180は、リム弁本体部1131と、オーバーフロー管1191と、リム弁カバー1182とを備え得る。リム弁カバー1182は、リム弁カバー1182を水洗作動バー1175に接続するためにフロートFが取り付けられているチェーンCを有するものとしてよい。噴出弁アセンブリは、オーバーフロー管を有していない場合があること、またはオーバーフロー管は、永久的に密閉され得ることも理解される。噴出弁アセンブリ1170は、噴出弁本体部1121と、オーバーフロー管1191上の任意選択の取り外し可能なキャップ11201と、噴出弁カバー1173とを有し得る。噴出弁カバー1173は、好ましくは、第1のチェーンC1と第2のチェーンC2とを有し、第1のチェーンC1は、剥離セクション11182を水洗作動バー1175に接続し、第2のチェーンC2は、フロートFを持ち上げセクション11183に取り付けるものとしてよい。水洗作動アセンブリ11144は、調整可能な水洗コネクタ11150と、水洗作動バー1175と、回転ロッドPとを備え得る。水洗作動アセンブリ11144の構成部品は、上で説明されている水洗作動アセンブリの実施形態11144に従って組み立てられ、互いに相互作用するものとしてよい。アセンブリキット1100は、図82により詳しく示されている。この図では、アセンブリキット1100は、回転ロッドPなしで描かれている。図82に示されているように、リム弁アセンブリ1180および噴出弁アセンブリ1170は両方とも、好ましくは、液体がタンクの内側から弁の周囲に漏れ出ることを防ぐための弁/タンク間ガスケット11252を有する。
[0315]図83は、アセンブリキット11250の第2の実施形態を示している。第2のアセンブリキット11250は、提供される弁アセンブリ1180および1170の第1のアセンブリキット1100と異なり得る。第2のアセンブリキット11250は、上で説明されている実施形態による、多重水洗弁アセンブリ11205または11206を備え得る。多重水洗弁アセンブリ11205は、第1の弁アセンブリ1170と第2の弁アセンブリ1180とを有するものとしてよい。第1の弁アセンブリは、第1の弁カバー1182と第1のリンク11210とを有し得る。第2の弁アセンブリは、第2の弁カバー1173と第2のリンク11220とを有し得る。第1のリンク11210および第2のリンク11220は連動して、第1の弁アセンブリ1170を第2の弁アセンブリ1180と関連付けるものとしてよい。アセンブリキット11250の第2の実施形態は、図69に示されているような水洗作動アセンブリ11144も備え得る。
[0316]タンク/ボウル間ガスケットキット11241は、図84に示されているような別個のキットであり得るか、またはより大きいアセンブリキット1100または11250のうちの1つの中に用意され得る。図83に示されているように、第2のアセンブリキット11250は、タンク/ボウル間ガスケットキット11241も備え、より大きいタンクアセンブリキット11251を形成し得る。タンク/ボウル間ガスケットキット11241は、タンク/ボウル間ガスケット11242と、固定ナット11243と、封止座金11244とを備え得る。それに加えて、標準的なまたは非標準的なサイズで形成されている可能性があるので、構成部品をタンクに取り付ける際に使用するために特定のレンチ工具11245が含まれ得る。レンチ工具11245は、好ましくは、固定ナット11243を囲むための開放端11246と、弁本体部1121または1131の底部に配置され得るねじ山付き表面11248上にナット11243を把持し、ナット11243を固定するためのてこの作用をもたらす延長アーム11247とを備える単純なものである。タンク/ボウル間ガスケット11242および弁/タンク間ガスケット11252は、好ましくは、封止および化学的安定性に優れているSEBS材料などの、熱可塑性エラストマーから成形される。固定ナット11243および封止座金11244は、好ましくはアセタールから形成される。
[0317]アセンブリキット1100の第1の実施形態および/またはアセンブリキット11250の第2の実施形態は、タンク/ボウル間ガスケットキット11241を含む、または含まない任意の組合せで、上記の好ましい実施形態で説明されている品目のうちの2つまたはそれ以上を含み得ることが企図されている。それに加えて、アセンブリキット1100または11250のいずれかは、ハンドルHと回転ロッドPとを備え得る、水洗作動装置などの追加の要素を含み得る。回転ロッドPは、当技術分野の他のアセンブリにおいて行われているように別のトリップレバーアセンブリキットにおいてハンドルを装備し得るので、アセンブリキット1100および/または11250から除外されてもよいことも理解される。
[0318]単独で、または説明されている実施形態のうちの1つによる1つまたは複数の弁アセンブリ1170または1180とともに、上で説明されているような水洗作動アセンブリ11144の一実施形態を含む追加の便器の実施形態も実現される。特に、便器は、本明細書で説明されている実施形態10、110、210、310、410、1010などのうちのどれかの便器に類似しているものとしてよく、便器は、図1または図16のいずれかに示されているとおりのものであってよい。便器の一実施形態は、好ましくは、第1の弁アセンブリ1180と、第2の弁アセンブリ1170と、水洗作動アセンブリ11144とを備える便器を有する。水洗作動アセンブリ11144は、上で説明されているように、水洗作動バー1175と、回転ロッドPと、調整可能な水洗コネクタ11150とを備え得る。それに加えて、第1の弁アセンブリ1180は、リム弁アセンブリであってよく、また第2の弁アセンブリ1170は、噴出弁アセンブリであってよい。さらに、便器を備える水洗弁アセンブリは、多重水洗弁アセンブリ11205であってよく、ここにおいて、第1の弁アセンブリ1180は、第1のリンク11210と第2のリンク11220とを、それぞれ使用して第2の弁アセンブリ1170と連動させられる。上で説明されているように、第1のリンク11210は、下向きのフック形状を有するものとしてよく、第2のリンク11220は、対応する上向きの突起部を有するものとしてよい。しかしながら、当業者によって、第1および第2の弁アセンブリが単一のユニットとして形成されていることを含めて、本開示に基づき第1の弁本体部1131と第2の弁本体部1121との間の接続部は、第1の弁本体部1131および第2の弁本体部1121がリンクデバイス11200を使用することで互いに整列されたままとなるように企図されていることは理解されるであろう。
[0319]当業者によって、本発明の広範な概念から逸脱することなく上で説明されている実施形態に対し変更を加えることが可能であることは理解されるであろう。したがって、本発明は、開示されている特定の実施形態に限定されず、付属の請求項によって定められているような本発明の精神と範囲のうちにある修正を対象とすることが意図されていることは理解される。